JPH0791843A - 連続熱処理炉の雰囲気制御装置 - Google Patents

連続熱処理炉の雰囲気制御装置

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JPH0791843A
JPH0791843A JP23136793A JP23136793A JPH0791843A JP H0791843 A JPH0791843 A JP H0791843A JP 23136793 A JP23136793 A JP 23136793A JP 23136793 A JP23136793 A JP 23136793A JP H0791843 A JPH0791843 A JP H0791843A
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control
atmosphere
furnace body
correction
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JP23136793A
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Inventor
Kazuo Yamaguchi
和夫 山口
Tamanori Abe
玉範 阿部
Tadashi Imaizumi
正 今泉
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Daido Steel Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 開閉扉16の開閉にも拘わらず、炉体12の
中央部付近の制御領域の雰囲気が乱されない連続熱処理
炉の雰囲気制御装置を提供する。 【構成】 開閉扉16よりも炉体12の中央側に位置す
る制御領域32b、32cでは、PID制御手段66
b、66cにより、実際の雰囲気値2ZPF、3ZPF と予め設
定された目標値2ZPFT 、3ZPFT との制御偏差2ZPF-DV 、
3ZPF-DV が解消されるようにその制御領域32b、32
cに供給されるRXガス量を制御するための基本制御量
2ZS、3ZSが決定される。また、ファジー演算手段68
b、68cにより、前記制御領域32aにて検出された
信号1ZPF-DV に基づいて上記制御領域32b、32cの
雰囲気を安定化するための補正値2ZC、3ZCが決定さ
れ、その補正値2ZC、3ZCを用いて上記基本制御量2Z
S、3ZSが補正されるので、炉体12の中央部付近の雰
囲気すなわちPFが扉16の開閉に係わらず安定化され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続熱処理炉の雰囲気
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】入口および出口において開閉扉を有する
トンネル状の炉体内で被加熱物を移動させつつその被加
熱物に対して所定の雰囲気下で連続的に熱処理を施す連
続熱処理炉において、該炉体内において分割された複数
の制御領域毎に雰囲気を制御する雰囲気制御装置が知ら
れている。たとえば、内部応力除去、軟化、結晶組織の
調整、脱炭などのために鋼材に熱処理を施す焼鈍炉がそ
れである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような連続熱処
理炉では、被加熱物に対して所定の雰囲気下で所定のヒ
ートカーブに従って熱処理が施されるが、被加熱物を出
し入れするための扉の開閉によって気体が流入すると、
複数の制御領域毎に雰囲気が制御されるにも拘わらず、
炉体の中央部付近に位置する制御領域の雰囲気まで乱さ
れる欠点があった。炉体の中央部付近は最も高温であっ
て反応が容易であるため、雰囲気が乱されると、たとえ
ば鋼材の焼鈍炉では、鋼材表層の炭素量にむらが発生し
て熱処理品質がばらつく原因となるのである。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、扉の開閉にも拘
わらず、炉体の中央部付近の制御領域の雰囲気が乱され
ない連続熱処理炉の雰囲気制御装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、入口および出口にお
いて開閉扉を有するトンネル状の炉体内で被加熱物を移
動させつつその被加熱物に対して所定の雰囲気下で連続
的に熱処理を施す連続熱処理炉において、その炉体内に
おいて分割された複数の制御領域毎に雰囲気を制御する
雰囲気制御装置であって、(a) 前記開閉扉に近い第1制
御領域の雰囲気値を検出し、その雰囲気に対応した信号
を出力する第1雰囲気検出手段と、(b) 前記第1制御領
域よりも前記炉体の中央側に位置する第2制御領域の雰
囲気を検出し、実際の雰囲気値と予め設定された目標値
との偏差が解消されるようにその第2制御領域に供給さ
れる雰囲気形成ガス量を制御するための基本制御量を決
定するフィードバック制御手段と、(c) 予め設定された
制御式から前記第1雰囲気検出手段からの信号に基づい
て前記第2制御領域の雰囲気を安定化するための補正値
を決定し、その補正値を用いて前記基本制御量を補正す
る補正制御手段とを、含むことにある。
【0006】
【作用】このようにすれば、第1制御領域よりも前記炉
体の中央側に位置する第2制御領域では、フィードバッ
ク制御手段により、実際の雰囲気値と予め設定された目
標値との偏差が解消されるようにその第2制御領域に供
給される雰囲気形成ガス量を制御するための基本制御量
が決定される。また、補正制御手段により、予め設定さ
れた制御式から、前記第1制御領域にて検出された信号
に基づいて前記第2制御領域の雰囲気を安定化するため
の補正値が決定され、その補正値を用いて前記基本制御
量が補正される。
【0007】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、扉に近い
第1制御領域の信号に基づいて第2制御領域の雰囲気を
安定化するための補正値が決定され、その補正値を用い
て前記基本制御量が補正されるので、炉体の中央部付近
の雰囲気が扉の開閉に係わらず安定化されるとともに、
熱処理品質のばらつきが好適に抑制される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0009】図1は、連続熱処理炉の一例である連続焼
鈍炉10を示している。図において、連続焼鈍炉10
は、トンネル状の炉体12と、被加熱物14を出し入れ
するために炉体12の入口および出口に設けられた開閉
扉16および18と、一対の開閉扉20および22を有
し、被加熱物14を炉体12内に入れるに先立ってその
周囲を窒素で置換するための前室24と、一対の開閉扉
26および28を有し、処理後の被加熱物14を取り出
すに先立ってその周囲の水素や一酸化炭素を窒素で置換
する後室30とを備えている。この連続焼鈍炉10で
は、開閉扉16が開かれている1分程度の僅かな時間内
に図示しないローラコンベアによる駆動によって被加熱
物14が炉体12内に供給されると、それ以後は炉体1
2の出口に向かって連続的に送られるが、炉体12の出
口直前の位置に到達すると、開閉扉18が開かれている
1分程度の僅かな時間内に図示しないローラコンベアに
よる駆動によって被加熱物14が炉体12外へ搬出され
るようになっている。
【0010】上記炉体12内は、11個の制御領域32
a乃至32kに分割されており、撹拌扇34a乃至34
k、ラジアントチューブバーナ36a乃至36kなどが
それぞれ設けられている。そして、上記各制御領域32
a乃至32kは、図示しない温度制御装置によって所定
の目標値となるように温度制御されることにより、予め
設定されたヒートカーブにて被加熱物14が加熱される
ようになっている。また、上記各制御領域32a乃至3
2kは、たとえば図2に示す雰囲気制御装置によってそ
れぞれの雰囲気が所定の目標値となるように制御される
ようになっている。
【0011】図2は、本発明の一実施例の雰囲気制御装
置の要部構成を説明する図である。図において、開閉扉
16に隣接する制御領域32a内の雰囲気を検出するた
めに、ポンプ38aにより吸引された制御領域32a内
のガスがガス分析計40に供給される。ガス分析計40
は、一酸化炭素COの濃度および二酸化炭素CO2 の濃
度を検出し、それらCO濃度およびCO2 濃度を示す信
号1ZCOおよび1ZCO2 を電子制御装置42へそれぞれ出力
する。
【0012】また、上記制御領域32aに続く制御領域
32b、32c、32d内のガスがポンプ38b、38
c、38dにより吸引され、電磁弁44b、44c、4
4dを介して共通のガス分析計46にそれぞれ供給され
る。電磁弁44b、44c、44dは、電子制御装置4
2からの指令に従って作動する切換駆動回路48により
予め定められた一定の周期で択一的に開閉されるので、
ガス分析計46は、制御領域32b、32c、32d内
の一酸化炭素COの濃度および二酸化炭素CO 2 の濃度
を順次検出し、制御領域32bのCO濃度およびCO2
濃度を示す信号2ZCOおよび2ZCO2 、制御領域32cのC
O濃度およびCO2 濃度を示す信号3ZCOおよび3ZCO2
制御領域32dのCO濃度およびCO2 濃度を示す信号
4ZCOおよび4ZCO2 を順次出力する。
【0013】各制御領域32a、32b、32c、32
dには、雰囲気制御ガスであるRXガスが電子制御装置
42からの指令に従って開度が制御される流量制御弁5
0a、50b、50c、50dを通してそれぞれ供給さ
れるようになっており、また、N2 ガスも調整弁52
a、52b、52c、52dを通してそれぞれ供給され
るようになっている。本実施例のRXガスは、制御領域
を所定の還元雰囲気とするためのものであって、COが
22%、H2 が30%、CO2 が少量%、残部がN2
スにより構成されている。また、N2 ガスは各制御領域
における雰囲気の制御応答性を高めるために一定の量に
設定される。
【0014】雰囲気ガスの検出とRXガスおよびN2
スの供給に関しては、他の制御領域32e、32f、3
2gおよび制御領域32h、32i、32jも、上記制
御領域32b、32c、32dと同様に構成され、ま
た、出口の開閉扉18に隣接する制御領域32kは前記
制御領域32aと同様に構成されている。
【0015】図3は、電子制御装置42の制御機能を、
制御領域32a、32b、32cに関して代表的に説明
する機能ブロック線図である。図において、PF算出手
段60a、60b、60cでは、予め記憶された数式1
に示す関係から、制御領域32a、32b、32cで実
際に検出されたCO濃度およびCO2 濃度に基づいて実
際の各制御領域32a、32b、32cのPFすなわち
1ZPF、2ZPF、3ZPFが逐次算出される。このPFは、被加
熱物14が鋼材である場合に、その脱炭と浸炭の傾向を
数量的に表す便宜上の値である。
【0016】
【数1】
【0017】一方、設定手段62ではPFの目標値1ZPF
T 、2ZPFT 、3ZPFT が各制御領域毎に予め設定されてお
り、各比較手段64a、64b、64cでは、上記目標
値1ZPFT 、2ZPFT 、3ZPFT と実際の値1ZPF、2ZPF、3ZPF
が比較されるとともに、それらの制御偏差1ZPF-DV 、2Z
PF-DV 、3ZPF-DV がそれぞれ算出される。そして、PI
D制御手段66a、66b、66cでは、それらの制御
偏差1ZPF-DV 、2ZPF-DV 、3ZPF-DV を解消するためのよ
く知られたPID制御式に従って基本制御量1ZS、2Z
S、3ZSがそれぞれ決定される。そして、それらPID
制御手段66a、66b、66cによるフィードバック
制御の制御特性を改善するフィードフォワード制御のた
めに、ファジー演算手段68a、68b、68cと、そ
れらから出力された補正値1ZC、2ZC、3ZCを上記基本
制御量1ZS、2ZS、3ZSと整合させるための係数乗算手
段70a、70b、70cと、基本制御量1ZS、2ZS、
3ZSと補正値1ZC、2ZC、3ZCとを加算する加算手段7
2a、72b、72cとがそれぞれ設けられている。
【0018】ここで、雰囲気制御許可信号FCaが発生
している状態下では、各ファジー演算手段68a、68
b、68cは、後述のルール(1) 乃至(6) のファジー演
算を実行して補正値を出力する。上記開閉扉16が開か
れてから5分程度の所定期間は、開閉扉16が開かれた
ことにより雰囲気に影響が出る期間である。上記雰囲気
制御許可信号FCa或いは以下のFCb、FCcは、た
とえばガス分析計40或いは46の較正中であって、そ
の出力信号に信頼性が得られない状態でオフとなる。図
示はしないが、この信号FCaのオフ中は前記PID制
御手段66aも制御を停止させられる。また、信号FC
b、FCcのオフ中は前記PID制御手段66b、66
cも制御を停止させられる。
【0019】制御領域32aのファジー演算手段68a
は、外乱による影響を可及的に小さくするために、すな
わち開閉扉16の開放による1ZPF値の落ち込みを減少さ
せるために、速やかにRXガスを増量させる補正値1ZC
を決定する。これにより、ガス分析計40による検出遅
れやPID制御手段66aの制御応答の遅れなどが補償
される。このファジー演算手段68aの制御ルールは以
下の如くである。なお、以下において、レベル大、レベ
ル小とはたとえば図4に示すメンバーシップ関数であ
り、正1、正2、正3、負1、負2とはたとえば図5に
示すメンバーシップ関数であり、正10、正20、負1
0、負20、負30とはたとえば図6に示すメンバーシ
ップ関数である。また、以下の「IFaANDb」はa
およびbのいずれか小さい方の値を選択することを意味
し、「THEN = 」はその=の後に示したメンバー
シップ関数に対してIFにて選択した値を乗算して修正
することを意味している。
【0020】 (1) IF 1ZCO2 =レベル大 AND 1ZPF-DV =正1 THEN 補正値1ZC=負10 (2) IF 1ZCO2 =レベル大 AND 1ZPF-DV =負1 THEN 補正値1ZC=正10 (3) IF 1ZCO2 =レベル小 AND 1ZPF-DV =正2 THEN 補正値1ZC=負20 (4) IF 1ZCO2 =レベル小 AND 1ZPF-DV =負2 THEN 補正値1ZC=正20 (5) IF 1ZPF-DV =正3 THEN 補正値1ZC=負
30 (6) 上記(1) 乃至(5) により得られたメンバーシップ関
数を加算することにより、綜合メンバーシップ関数を決
定し、それに基づいて補正値1ZCを決定する。
【0021】すなわち、上記(1) IFにおいてたとえば
0.6程度の値が選択された場合には、図6の負10の
関数に0.6が乗算されることにより図7の(a) に示す
関数が得られる。同様にして、(2) 乃至(5) のルールの
実行によって図7の(b) 乃至(e) に示す関数が得られ
る。そして、(6) の演算の実行によって、上記(a) 乃至
(e) に示す関数の加算により、推論結果である図7の
(f) に示す綜合メンバーシップ関数が決定され、その綜
合メンバーシップ関数から重心を計算することにより補
正値1ZCが決定されるのである。
【0022】制御領域32bのファジー演算手段68b
は、時間的に先行する情報である1ZPF-DV を利用し、以
下の制御ルールからフィードフォワード制御を行う。
【0023】 (1) IF 2ZCO2 =レベル大 AND 1ZPF-DV =正1 THEN 補正値2ZC=負10 (2) IF 2ZCO2 =レベル大 AND 1ZPF-DV =負1 THEN 補正値2ZC=正10 (3) IF 2ZCO2 =レベル小 AND 1ZPF-DV =正2 THEN 補正値2ZC=負20 (4) IF 2ZCO2 =レベル小 AND 1ZPF-DV =負2 THEN 補正値2ZC=正20 (5) IF 2ZPF-DV =正3 THEN 補正値2ZC=負
30 (6) 上記(1) 乃至(5) により得られたメンバーシップ関
数を加算することにより、綜合メンバーシップ関数を決
定し、それに基づいて補正値2ZCを決定する。
【0024】また、制御領域32cのファジー演算手段
68cも、時間的に先行する情報である1ZPF-DV を利用
し、以下の制御ルールからフィードフォワード制御を行
う。
【0025】 (1) IF 3ZCO2 =レベル大 AND 1ZPF-DV =正1 THEN 補正値3ZC=負10 (2) IF 3ZCO2 =レベル大 AND 1ZPF-DV =負1 THEN 補正値3ZC=正10 (3) IF 3ZCO2 =レベル小 AND 1ZPF-DV =正2 THEN 補正値3ZC=負20 (4) IF 3ZCO2 =レベル小 AND 1ZPF-DV =負2 THEN 補正値3ZC=正20 (5) IF 3ZPF-DV =正3 THEN 補正値3ZC=負
30 (6) 上記(1) 乃至(5) により得られたメンバーシップ関
数を加算することにより、綜合メンバーシップ関数を決
定し、それに基づいて補正値3ZCを決定する。
【0026】制御領域32d、32e、32fでも、必
要に応じて、上記制御領域32b、32cと同様の制御
が行われるように構成される。また、連続焼鈍炉10の
出口の開閉扉18に隣接する制御領域32kでは、上記
制御領域32aと同様の制御が行われるように構成され
るとともに、その制御領域32kよりも炉体の中央側に
位置する制御領域32jおよび32iでは、上記制御領
域32bおよび32cと同様の制御が行われるように構
成されている。
【0027】上述のように、本実施例によれば、開閉扉
16に隣接する制御領域32aよりも炉体12の中央側
に位置する制御領域32b、32cでは、フィードバッ
ク制御手段に対応するPID制御手段66b、66cに
より、実際の雰囲気値2ZPF、3ZPF と予め設定された目標
値2ZPFT 、3ZPFT との制御偏差2ZPF-DV 、3ZPF-DV が解
消されるようにその制御領域32b、32cに供給され
る雰囲気形成ガス量すなわちRXガス量を制御するため
の基本制御量2ZS、3ZSが決定される。また、補正制御
手段に対応するファジー演算手段68b、68cによ
り、予め設定された制御式から、第1雰囲気検出手段に
対応する比較手段64aにより検出された制御領域32
aの情報である信号1ZPF-DV に基づいて上記制御領域3
2b、32cの雰囲気を安定化するための補正値2ZC、
3ZCが決定され、その補正値2ZC、3ZCを用いて上記基
本制御量2ZS、3ZSが補正される。
【0028】したがって、本実施例によれば、開閉扉1
6に近い制御領域32aからの信号に基づいて制御領域
32b、32cの雰囲気を安定化するための補正値2Z
C、3ZCが決定され、その補正値2ZC、3ZCを用いて前
記基本制御量2ZS、3ZSが補正されるので、特定の被加
熱物14についての温度および雰囲気の時間経過を示す
図8のタイムチャートに示すように、炉体10の中央部
付近の雰囲気すなわちPFが扉16の開閉に係わらず安
定化されるとともに、熱処理品質のばらつきが好適に抑
制される。
【0029】因に、各制御領域が独立に制御される従来
の場合、すなわち制御領域32aからの信号1ZPF-DV を
制御領域32b、32cの雰囲気制御に用いない従来の
場合には、図9に示すように、炉体12の中央部付近の
雰囲気すなわちPFが扉16の開閉に関連して変動する
ことが避けられなかったのである。なお、図8の破線は
目標値を示している。また、図9においてAに示す区間
はPFが安定しているが、ヒートカーブ或いはPFパタ
ーンの設定変更のために扉16が閉じられていたからで
ある。
【0030】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0031】たとえば、前述の実施例では、制御領域3
2b、32cでは、制御領域32aにて演算された制御
偏差1ZPF-DV が用いられていたが、PFとして1ZPFが用
いられても差支えない。この場合には、制御領域32a
のPFとして1ZPFを算出するPF算出手段60aが第1
雰囲気検出手段に対応する。要するに、雰囲気に関して
時間的に先行する情報が用いられればよいのである。
【0032】また、前述の実施例では、補正値2ZC、3Z
Cを算出する補正手段としてファジー演算手段68b、
68cが用いられていたが、雰囲気の変化を先どりして
基本制御量2ZS、3ZSを補正することにより雰囲気を安
定化する補正値を通常の演算により算出する演算手段で
あってもよい。
【0033】また、前述の実施例の雰囲気制御装置は、
図3に示す制御機能により構成されているが、その制御
機能はたとえば予め記憶されたプログラムに従って実行
するマイクロコンピュータにより好適に実現される。
【0034】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される連続熱処理炉の一例である
連続焼鈍炉の構成を説明する図である。
【図2】図1の連続焼鈍炉の雰囲気制御装置の要部構成
を説明する図である。
【図3】図2の雰囲気制御装置の制御機能を説明する機
能ブロック線図である。
【図4】CO濃度を評価するために、図3のファジー演
算手段において用いられるメンバーシップ関数である。
【図5】制御領域における制御偏差を評価するために、
図3のファジー演算手段において用いられるメンバーシ
ップ関数を示す図である。
【図6】評価値から補正値を求めるために、図3のファ
ジー演算手段において用いられるメンバーシップ関数を
示す図である。
【図7】図4乃至図6に示すメンバーシップ関数からフ
ァジー推論により綜合メンバーシップ関数を決定する過
程を説明する図である。
【図8】図3に示す制御作動により得られた雰囲気を特
定の被加熱物について説明するタイムチャートである。
【図9】従来の雰囲気制御装置における図8に相当する
図である。
【符号の説明】
10:連続焼鈍炉(連続熱処理炉) 12:炉体 14:被加熱物 16.18:開閉扉 32a:制御領域(第1制御領域) 32b:制御領域、32c:制御領域(第2制御領域) 64a:比較手段(第1雰囲気検出手段) 66b,66c:PID制御手段(フィードバック制御
手段) 68b、68c:ファジー演算手段(補正制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今泉 正 愛知県丹羽郡扶桑町大字高雄字下山481番 地の2

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入口および出口において開閉扉を有する
    トンネル状の炉体内で被加熱物を移動させつつ該被加熱
    物に対して所定の雰囲気下で連続的に熱処理を施す連続
    熱処理炉において、該炉体内において分割された複数の
    制御領域毎に雰囲気を制御する雰囲気制御装置であっ
    て、 前記開閉扉に近い第1制御領域の雰囲気値を検出し、該
    雰囲気に対応した信号を出力する第1雰囲気検出手段
    と、 前記第1制御領域よりも前記炉体の中央側に位置する第
    2制御領域の雰囲気を検出し、実際の雰囲気値と予め設
    定された目標値との偏差が解消されるように該第2制御
    領域に供給される雰囲気形成ガス量を制御するための基
    本制御量を決定するフィードバック制御手段と、 予め設定された制御式から前記第1雰囲気検出手段から
    の信号に基づいて前記第2制御領域の雰囲気を安定化す
    るための補正値を決定し、該補正値を用いて前記基本制
    御量を補正する補正制御手段と、 を、含むことを特徴とする連続熱処理炉の雰囲気制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記補正制御手段は、前記第1雰囲気検
    出手段からの偏差と前記第2制御領域のガス濃度とから
    ファジー推論によって前記補正値を決定するものである
    請求項1に記載の連続熱処理炉の雰囲気制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010007937A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Idemitsu Kosan Co Ltd 加熱炉制御装置
CN102607263A (zh) * 2012-03-22 2012-07-25 上海海事大学 一种连续生产化真空气氛炉及其生产方法

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