JP5314560B2 - 加工シミュレーション装置、加工シミュレーション方法、プログラム、記録媒体 - Google Patents

加工シミュレーション装置、加工シミュレーション方法、プログラム、記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は加工シミュレーション装置、加工シミュレーション方法、プログラム、記録媒体に関する。
工具によるワークの加工工程等の検討を目的として、加工シミュレーションが行われる場合がある。この加工シミュレーションは、目的とする製品形状に対して、所定の工具による加工後のワーク形状のシミュレーションを行うことを通して、加工工程における工具経路等を算出したりする。
従来のこのような加工シミュレーションは、Zmap法を用いて行われている。Zmap法は、図11(a)に示すように、加工形状81を表現するため、その加工面である自由曲面83の形状を離散的な点列の集合(Zmap85)で表現している。加工形状81の自由曲面83は、Z方向の高さデータで保持される。
この手法では、工具で素材を削る加工シミュレーションを行うときに、図11(b)に示すように工具87を工具経路89に従って移動させたときに、工具87で素材と干渉した部分において、加工形状81に削除していくように計算する。
加工残りの検出にあたっては、図12(a)に示すように、製品形状と加工形状をZmapで表現し、製品形状のZmap91と加工形状のZmap93の差分より加工残り95を算出する。
このようなZmap法を用いた例が、特許文献1に示されている。
特開2005−292914号公報
しかしながら、Zmap法を用いる場合、図12(a)に示すように加工残り95はZ軸方向の高さ量しか検出できず、加工形状81の法線方向の加工残り量が不明である。さらに、図12(b)に示すように勾配が急峻な形状に対してはZmap点列のZ方向間隔が広がり、実際の加工形状97とZmap91の誤差が大きくなる問題がある。
また、加工形状を除去するシミュレーションに係る計算を工具経路に沿って逐次行うために、Zmapと工具形状(例えば適当な大きさに分割された形状の集合で表現される)の集合演算が頻繁に起こる。この際、十分な精度で計算するためには、Zmapや工具形状を細かく分割する必要があり、計算量が多くならざるを得ない。
また、Zmap法を用いた計算では、精度を向上させても、勾配が急峻な形状に対してはZmap点列のZ方向間隔が広がり、実際の加工形状とZmapの誤差が大きくなる問題が依然残る。
また、特許文献1に係る加工シミュレーションでは、工具の掃引形状を作った後に加工形状のZmap生成計算を行うことで、重複する処理を削減した高速演算の工夫がなされている。
しかし、予め工具経路全体の掃引形状を生成した後に加工形状を一括で生成するため、逐次の工具移動に伴った加工形状が生成できない。このため、掃引形状を用いることで、加工残りが生じる原因となる経路途中の加工点を同定することができない。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、干渉計算の負荷が少なく、高精度に計算を行うことができる加工シミュレーション装置等を提供することを目的とする。
前述の目的を達するための第1の発明は、自由曲面を含む製品形状を示す製品形状データと、前記自由曲面を加工する工具の工具形状を示す工具形状データと、前記自由曲面を加工する前記工具の移動経路を示す工具経路データとを記憶する記憶手段と、前記製品形状データを用いて、前記自由曲面を複数の平面形状に分割する多面体生成手段と、前記自由曲面を分割した平面形状上の点を中心として球体を生成する球体生成手段と、前記工具形状データと前記工具経路データを用いて、工具を工具経路上で移動させて前記工具と前記球体が重なった場合には前記球体の大きさを前記球体と前記工具が接するまで小さくする加工シミュレーションを行う加工シミュレーション手段と、を具備することを特徴とする加工シミュレーション装置である。
第1の発明の加工シミュレーション装置は、前記球体の大きさを用いて、加工シミュレーション後の加工残りを表示する加工残り表示手段を更に具備してもよい。また、前記平面形状を三角形とし、前記平面形状上の点を前記三角形の重心とすることができる。
前記多面体生成手段は、前記平面形状と前記自由曲面との距離が所定の大きさより小さくなるように前記自由曲面を分割し、前記球体生成手段は、前記平面形状が所定の大きさより小さくなるように前記自由曲面を分割した後、前記球体を生成する。
前記加工シミュレーション手段は、前記自由曲面の位置する3次元領域を複数の区画に分割し、前記自由曲面の位置する所定の区画において、前記工具と前記球体が重なった場合には前記球体の大きさを前記球体と前記工具が接するまで小さくするようにしてもよい。
また、前記加工残り表示手段は、前記球体の大きさに応じて前記球体に対応する前記平面形状を色分けすることで加工残りを表示することができ、さらに、前記球体を表示することで、加工残りを表示することもできる。
上記の構成により、本発明の加工シミュレーション装置は、加工残りの計算の際に球体を用いるので、工具との干渉計算の負荷が少なく、高精度に計算ができる。また、製品形状の自由曲面の勾配にかかわらず、実加工の検証に必要な自由曲面の法線方向の加工残りが正確に算出できる。
また、自由曲面を分割して初期に生成する三角面などの平面形状の大きさを所定値以下とすることで、加工残りの計算に用いる検出球を製品形状の自由曲面上に十分な密度で生成できる。従って、製品形状の平坦部や急勾配部に影響されることがなく、計算点の抜けがない緻密な加工残りを算出できる。
さらに、製品形状の自由曲面が属する3次元領域を区画し、干渉計算に関与しない区画の干渉計算を事前に排除し、所定の区画のみ干渉計算を行うことで、計算量を削減して処理時間を短縮することができる。
加えて、加工残りが生じる箇所が球体と対応する平面形状により同定でき、これにより、加工残りが生じる箇所とその厚さを視覚的にわかりやすく瞬時に表示することもできる。
前述の目的を達するための第2の発明は、制御部と、自由曲面を含む製品形状を示す製品形状データと、前記自由曲面を加工する工具の工具形状を示す工具形状データと、前記自由曲面を加工する前記工具の移動経路を示す工具経路データとを記憶する記憶部とを有する加工シミュレーション装置を用いた加工シミュレーション方法であって、前記制御部が、前記製品形状データを用いて、前記自由曲面を複数の平面形状に分割する多面体生成工程と、前記制御部が、前記自由曲面を分割した平面形状上の点を中心として球体を生成する球体生成工程と、前記制御部が、前記工具形状データと前記工具経路データを用いて、工具を工具経路上で移動させて前記工具と前記球体が重なった場合には前記球体の大きさを前記球体と前記工具が接するまで小さくする加工シミュレーションを行う加工シミュレーション工程と、を具備することを特徴とする加工シミュレーション方法である。
第2の発明の加工シミュレーション方法は、制御部が、前記球体の大きさを用いて、加工シミュレーション後の加工残りを表示する加工残り表示工程を更に具備してもよい。また、前記平面形状を三角形とし、前記平面形状上の点を前記三角形の重心とすることができる。
前記多面体生成工程では、前記平面形状と前記自由曲面との距離が所定の大きさより小さくなるように前記自由曲面を分割し、前記球体生成工程では、前記平面形状が所定の大きさより小さくなるように前記自由曲面を分割した後、前記球体を生成する。
前記加工シミュレーション工程では、前記自由曲面の位置する3次元領域を複数の区画に分割し、前記自由曲面の位置する所定の区画において、前記工具と前記球体が重なった場合には前記球体の大きさを前記球体と前記工具が接するまで小さくするようにしてもよい。
また、前記加工残り表示工程では、前記球体の大きさに応じて前記球体に対応する前記平面形状を色分けすることで加工残りを表示することができ、さらに、前記球体を表示することで、加工残りを表示することもできる。
上記の構成により、本発明の加工シミュレーション方法では、加工残りの計算の際に球体を用いるので、工具との干渉計算の負荷が少なく、高精度に計算ができる。また、製品形状の自由曲面の勾配にかかわらず、実加工の検証に必要な自由曲面の法線方向の加工残りが正確に算出できる。
また、自由曲面を分割して初期に生成する三角面などの平面形状の大きさを所定値以下とすることで、加工残りの計算に用いる検出球を製品形状の自由曲面上に十分な密度で生成できる。従って、製品形状の平坦部や急勾配部に影響されることがなく、計算点の抜けがない緻密な加工残りを算出できる。
さらに、製品形状の自由曲面が属する3次元領域を区画し、干渉計算に関与しない区画の干渉計算を事前に排除し、所定の区画のみ干渉計算を行うことで、計算量を削減して処理時間を短縮することができる。
加えて、加工残りが生じる箇所が球体と対応する平面形状により同定でき、これにより、加工残りが生じる箇所とその厚さを視覚的にわかりやすく瞬時に表示することもできる。
前述の目的を達するための第3の発明は、コンピュータを第1の発明の加工シミュレーション装置として機能させるためのプログラムである。
前述の目的を達するための第4の発明は、コンピュータを第1の発明の加工シミュレーション装置として機能させるためのプログラムを記録した記憶媒体である。
本発明により、干渉計算の負荷が少なく、高精度に計算を行うことができる加工シミュレーション装置等を提供することができる。
加工シミュレーション装置のハードウェア構成を示す図 加工シミュレーション装置の機能ブロック図 加工シミュレーション装置を用いた加工シミュレーション方法の流れを示す流れ図 製品形状の自由曲面の分割の例を示す図 製品形状の自由曲面の分割の例を示す図 検出球の例を示す図 検出球の配置の例を示す図 加工シミュレーションの例を示す図 製品形状の自由曲面が位置する3次元空間を区画する例を示す図 加工残りを表示する例を示す図 従来の加工シミュレーションの例を示す図 従来の加工シミュレーションの例を示す図
以下、図面を参照しながら、本発明の加工シミュレーション装置等の実施形態について説明する。まず、図1を参照して本実施形態の加工シミュレーション装置のハードウェア構成について説明する。
本実施形態の加工シミュレーション装置1は、制御部3、表示部5、通信部7、記憶部9、入力部11、出力部13等を有し、これらがバス15等で接続される構成となっている。
制御部3は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等からなり、記憶部11やROM等に記憶されたデータやプログラム等をRAMに読み出して、各種の演算および制御を行う。これにより、後述の加工シミュレーション装置1が行う処理を実現する。
表示部5は液晶パネル、CRTモニタなどのディスプレイ装置であり、後述する加工シミュレーション装置1の行う処理に係る画面を表示する。
通信部7は通信制御装置、通信ポート等を有する。ネットワーク17に接続し、各種情報の送受信を行う。ただし、加工シミュレーション装置1はネットワーク17等と接続せず、スタンドアローンとなる構成でもよい。
記憶部9はハードディスク等からなり、後述の加工シミュレーション装置1が行う処理に係る各種のデータやプログラムを読み出し可能に記憶する。また、記憶部9が加工シミュレーション装置1とネットワークを介して接続する構成なども可能である。
入力部11は例えばキーボードやマウス、ドライブ装置やスキャナなどであり、加工シミュレーション装置1へデータ入力を行うための周辺装置である。また、加工シミュレーション装置1と各装置を接続し、データ入力を行うためのインタフェースを備える。
出力部13は例えばプリンタやドライブ装置など、加工シミュレーション装置1からのデータ出力を行うための周辺装置である。また、加工シミュレーション装置1と各装置を接続し、データ出力を行うためのインタフェースを備える。
バス15は各装置間の制御信号やデータ信号等の授受を媒介する経路である。
次に、本実施形態の加工シミュレーション装置1の機能構成について、図2を参照しながら説明する。
図2に示すように、本実施形態の加工シミュレーション装置1は、三角多面体生成部19、検出球生成部21、加工シミュレーション部23、加工残り表示部25、製品形状DB27、工具経路DB29、工具形状DB30を有する。
三角多面体生成部19は、制御部3が、製品形状DB27で保持された製品形状データを用いて、製品形状の自由曲面を所定の形状誤差以内になるよう三角面に分割し、製品形状を三角多面体で表現した三角多面体データを生成するものである。
検出球生成部21は、制御部3が、三角多面体データを用いて、製品形状の三角多面体の三角面を指定した均一な大きさ以下の微小な三角形に再帰的に分割し、分割した微小三角面の重心を中心とし、所定の径を有する検出球である検出球データを生成するものである。
加工シミュレーション部23は、制御部3が、工具経路DB29で保持された工具経路データと、工具形状DB30で保持された工具形状データと、検出球データを用いて加工シミュレーションを行い、工具経路上を工具を移動したときの、工具と検出球の干渉(重なり)の有無を判定する。このとき、工具が検出球と干渉した(重なった)場合には、検出球を工具と接する大きさまで小さくして検出球データを更新する。このような工具と検出球の干渉判定と検出球の球径の更新処理は、工具を工具経路の全体に沿って移動させながら行う。
加工残り表示部25は、制御部3が、更新された検出球データを用いて、加工シミュレーション後の加工残り量を、検出球の半径により微小三角形を色分けし、視覚的にわかりやすく、表示部5に表示する。
また、製品形状DB27は記憶部9に保持され、自由曲面形状を含む製品形状を示す製品形状データが登録されている。上記したように、製品形状データは、三角多面体の生成の計算に用いられる。
工具経路DB29は記憶部9に保持され、製品を加工する工具の移動経路である工具経路データが登録されている。上記したように、工具経路データは、加工シミュレーションの計算に用いられる。
工具形状DB30は記憶部9に保持され、製品を加工する工具の形状である工具形状データが登録されている。上記したように、工具形状データは、加工シミュレーションの計算に用いられる。
次に、本実施形態の加工シミュレーション装置1を用いた加工シミュレーション方法について、図3から図10を用いて説明する。
本実施形態の加工シミュレーション方法は、例えば加工シミュレーション装置1の表示部5に表示された操作画面(不図示)上での、入力部11等を介したユーザの操作に伴い開始される。
図3のステップ101において、まず、三角多面体生成部19が、製品形状DB27で保持された製品形状データを用いて、製品の自由曲面を、当該自由曲面との形状誤差が所定値以内になるよう三角面に分割し、製品形状の自由曲面を三角多面体で表現した三角多面体データを生成し(ステップ101)、RAM等に記憶する。
ステップ101において、三角多面体生成部19は、図4に示すように、自由曲面を含む製品形状31のデータを製品形状DB27から読み込み、当該自由曲面上でおよそ等間隔に点を生成する。
さらに、生成した各点を用いて網目状に三角面33を構成し、各三角面33の重心35と製品形状31の自由曲面との距離を、重心35から三角面33の法線方向に延び、製品形状31の自由曲面に達する線分の長さとして算出する。これを製品形状31の自由曲面と三角面33の誤差37とする。
この誤差37が所定の許容値を超える三角面33については、例えば三角面33の最大長さの辺の中点から三角面33の法線方向に線分を延ばし、当該線分と製品形状31の自由曲面との交点で自由曲面上に新たに点を追加し、これを1つの頂点として新たな三角面33を再帰的に生成するなどして、製品形状31の自由曲面と三角面33の誤差37が許容値以下となるようにする。
ただし、製品形状31の自由曲面は三角面33以外に、四角形など他の形状の集合によりあらわされるものであってもよく、異なる多角形が混在した多角形の集合によりあらわされるものであってもよい。
また、新たな三角面33を生成する方法も、上記したものに限ることはなく、例えば三角面33の重心から法線方向に線分を延ばし、当該線分と製品形状31の自由曲面との交点で自由曲面上に新たに点を追加し、これを1つの頂点として新たな三角面33を生成するなどしてもよい。
さらに、誤差37についても、上記の算出方法に限ることはない。
次に、検出球生成部21は、三角多面体データを用いて、製品形状31の自由曲面を分割した三角多面体の三角面33を指定した均一な大きさ以下の微小な三角面に再帰的に分割し、分割した微小な三角面の重心を中心として、所定の径を有する検出球を示す検出球データを生成し(ステップ102)、RAM等に記憶する。
ステップ102において、検出球生成部21は、図5に示すように、ステップ101で分割された各三角面33について、辺の最大長さが所定値以下となるように、再帰的に微小な三角面33へ再分割する。当該所定値は、例えば加工シミュレーションで用いる工具の大きさにより定めることができ、エンドミルの場合、先端部の工具径の1/10から1/20程度を適正な設定値とすることができる。
その後、図6に示すように、三角面33の重心を検出点41とし、検出点41を中心として所定の検出球半径43を有する初期の検出球39を生成し、検出球データの各検出球39を、三角多面体データの、当該検出球39と対応する三角面33と紐付けて記憶する。
検出球39の検出球半径45は、例えば加工シミュレーションに用いる工具の大きさにより定めることができ、エンドミルの場合、先端部の工具径の2倍から5倍程度を適正な値とすることができる。
また、加工時の工具のたわみによる削りすぎ等を考慮して製品形状の安全側にオフセットする加工残し代を設定する場合は、その残し代を初期の検出球39の検出球半径45とすることもできる。
加工残り厚さの計算については後述するが、加工残り厚さの計算の際には検出球39を用い、上記のように生成する三角面33の大きさを所定値以下とするので、図7(a)に示すように、加工残り厚さの計算に用いる計測点(検出点41)が(分割後の)製品形状31の自由曲面上に十分な密度で生成される。このため、製品形状31の平坦部や急勾配部に影響されることがなく、計算点の抜けがない緻密な加工残り厚さを算出できる。また、工具47の干渉を検出球39により検出するので、図7(b)に示すように製品形状31の勾配にかかわらず、実加工の検証に必要な加工残り厚さ方向45(製品形状31の自由曲面の法線方向)の加工残りが正確に算出できる。
続いて、加工シミュレーション部23は、工具経路DB29で保持された工具経路データと、工具形状DB30で保持された工具形状データと、検出球データを用いて加工シミュレーションを行い、工具経路データの工具経路に沿って工具を移動したときの、工具形状データの工具形状と検出球39の干渉(重なり)の有無を判定する。このとき、工具が検出球と干渉した(重なった)場合には、検出球39の径を工具と接する大きさまで小さくして検出球データを更新する(ステップ103)。
ステップ103において、加工シミュレーション部23は、工具経路データの工具経路49に沿って工具47を移動したとき、工具47の形状と検出球39の干渉(重なり)を判定する。工具47と検出球39が干渉した(重なった)場合には、図8に示すように、検出球39の半径を、工具47と検出球39が接する大きさまで小さくして更新する。
このような工具47と検出球39の干渉判定と、干渉がある場合の検出球39の更新処理は、工具経路49の全体に沿って工具47を移動しながら行う。この干渉計算では、製品形状31の自由曲面が属する3次元領域を、図9に示すような区画53に区画し、干渉計算に関与しない区画53の検出球39の干渉計算を事前に排除し、所定の区画(干渉計算対象区画55)のみ干渉計算を行うことで、計算量を削減して処理時間を短縮することができる。
続いて、加工残り表示部25は、更新された検出球データを用いて、加工残り量を表す加工シミュレーション後の検出球39の半径(大きさ)により当該検出球39に対応する三角面33を色分けし、加工残り量を視覚的にわかりやすく、表示部5に表示する(ステップ104)。
ステップ104において、加工残り表示部25は、加工シミュレーションの後に残った検出球39の検出球半径45を加工残り量とする。そして、図10(a)に示すように、加工残り量の大きさに従って検出球39に対応する三角面33を色分けし、残り量を視覚的に分かりやすく表示する。
また、図10(b)に示すように、加工残りに従って色分けした検出球39を対応する三角面33に重ね合わせ、製品形状31の自由曲面とともに表示してもよい。このとき、各検出球39の包絡面は、製品形状31に加工残りを含めた工具47による加工後の形状を近似的に表すものとなる。
このように、本発明の加工シミュレーション装置1は、加工残りの計算の際に検出球39を用いるので、工具47との干渉計算の負荷が少なく、高精度に計算ができる。また、製品形状31の自由曲面の勾配にかかわらず、実加工の検証に必要な自由曲面の法線方向の加工残りが正確に算出できる。
また、自由曲面を分割して初期に生成する三角面33の大きさを所定値以下とすることで、加工残りの計算に用いる検出球39を製品形状31の自由曲面上に十分な密度で生成できる。従って、製品形状31の平坦部や急勾配部に影響されることがなく、計算点の抜けがない緻密な加工残りを算出できる。
さらに、製品形状31の自由曲面が属する3次元領域を複数の区画53に区画し、干渉計算に関与しない区画53の干渉計算を事前に排除し、所定の区画のみ干渉計算を行うことで、計算量を削減して処理時間を短縮することができる。
加えて、加工残りが生じる箇所が検出球39と対応する三角面33により同定でき、これにより、加工残りが生じる箇所とその厚さを視覚的にわかりやすく瞬時に表示することもできる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る加工シミュレーション装置等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………加工シミュレーション装置
3………制御部
5………表示部
9………記憶部
19………三角多面体生成部
21………検出球生成部
23………加工シミュレーション部
25………加工残り表示部
27………製品形状DB
29………工具経路DB
30………工具形状DB
31………製品形状
33………三角面
35………重心
37………誤差
39………検出球
41………検出点
43………検出球半径
47………工具
49………工具経路
53………区画
55………干渉計算対象区画

Claims (18)

  1. 自由曲面を含む製品形状を示す製品形状データと、前記自由曲面を加工する工具の工具形状を示す工具形状データと、前記自由曲面を加工する前記工具の移動経路を示す工具経路データとを記憶する記憶手段と、
    前記製品形状データを用いて、前記自由曲面を複数の平面形状に分割する多面体生成手段と、
    前記自由曲面を分割した平面形状上の点を中心として球体を生成する球体生成手段と、
    前記工具形状データと前記工具経路データを用いて、工具を工具経路上で移動させて前記工具と前記球体が重なった場合には前記球体の大きさを前記球体と前記工具が接するまで小さくする加工シミュレーションを行う加工シミュレーション手段と、
    を具備することを特徴とする加工シミュレーション装置。
  2. 前記球体の大きさを用いて、加工シミュレーション後の加工残りを表示する加工残り表示手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載の加工シミュレーション装置。
  3. 前記平面形状は三角形であり、前記平面形状上の点は前記三角形の重心であることを特徴とする請求項1記載の加工シミュレーション装置。
  4. 前記多面体生成手段は、前記平面形状と前記自由曲面との距離が所定の大きさより小さくなるように前記自由曲面を分割することを特徴とする請求項1記載の加工シミュレーション装置。
  5. 前記球体生成手段は、前記平面形状が所定の大きさより小さくなるように前記自由曲面を分割した後、前記球体を生成することを特徴とする請求項1記載の加工シミュレーション装置。
  6. 前記加工シミュレーション手段は、前記自由曲面の位置する3次元領域を複数の区画に分割し、前記自由曲面の位置する所定の区画において、前記工具と前記球体が重なった場合には前記球体の大きさを前記球体と前記工具が接するまで小さくすることを特徴とする請求項1記載の加工シミュレーション装置。
  7. 前記加工残り表示手段は、前記球体の大きさに応じて前記球体に対応する前記平面形状を色分けすることで加工残りを表示することを特徴とする請求項2記載の加工シミュレーション装置。
  8. 前記加工残り表示手段は、前記球体を表示することで、加工残りを表示することを特徴とする請求項2記載の加工シミュレーション装置。
  9. 制御部と、自由曲面を含む製品形状を示す製品形状データと、前記自由曲面を加工する工具の工具形状を示す工具形状データと、前記自由曲面を加工する前記工具の移動経路を示す工具経路データとを記憶する記憶部とを有する加工シミュレーション装置を用いた加工シミュレーション方法であって、
    前記制御部が、前記製品形状データを用いて、前記自由曲面を複数の平面形状に分割する多面体生成工程と、
    前記制御部が、前記自由曲面を分割した平面形状上の点を中心として球体を生成する球体生成工程と、
    前記制御部が、前記工具形状データと前記工具経路データを用いて、工具を工具経路上で移動させて前記工具と前記球体が重なった場合には前記球体の大きさを前記球体と前記工具が接するまで小さくする加工シミュレーションを行う加工シミュレーション工程と、
    を具備することを特徴とする加工シミュレーション方法。
  10. 制御部が、前記球体の大きさを用いて、加工シミュレーション後の加工残りを表示する加工残り表示工程を更に具備することを特徴とする請求項9記載の加工シミュレーション方法。
  11. 前記平面形状は三角形であり、前記平面形状上の点は前記三角形の重心であることを特徴とする請求項9記載の加工シミュレーション方法。
  12. 前記多面体生成工程では、前記平面形状と前記自由曲面との距離が所定の大きさより小さくなるように前記自由曲面を分割することを特徴とする請求項9記載の加工シミュレーション方法。
  13. 前記球体生成工程では、前記平面形状が所定の大きさより小さくなるように前記自由曲面を分割した後、前記球体を生成することを特徴とする請求項9記載の加工シミュレーション方法。
  14. 前記加工シミュレーション工程では、前記自由曲面の位置する3次元領域を複数の区画に分割し、前記自由曲面の位置する所定の区画において、前記工具と前記球体が重なった場合には前記球体の大きさを前記球体と前記工具が接するまで小さくすることを特徴とする請求項9記載の加工シミュレーション方法。
  15. 前記加工残り表示工程では、前記球体の大きさに応じて前記球体に対応する前記平面形状を色分けすることで加工残りを表示することを特徴とする請求項10記載の加工シミュレーション方法。
  16. 前記加工残り表示工程では、前記球体を表示することで、加工残りを表示することを特徴とする請求項10記載の加工シミュレーション方法。
  17. コンピュータを請求項1記載の加工シミュレーション装置として機能させるためのプログラム。
  18. コンピュータを請求項1記載の加工シミュレーション装置として機能させるためのプログラムを記録した記憶媒体。
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