JP5312826B2 - 耐食性に優れる分離膜用アルミナ質基体 - Google Patents

耐食性に優れる分離膜用アルミナ質基体 Download PDF

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本発明は、酸及びアルカリに対する耐食性に優れる分離膜用アルミナ質基体に関する。
近年の産業の発展に伴い、自動車や工場から生じる排出ガスによる大気汚染や、施設や工場からの廃水による水質汚染等といった環境問題が発生している。
特に自動車の排出ガスに含まれるCOが地球温暖化の原因の一つとして挙げられており、COの排出削減を目的として、バイオマスアルコールをガソリンに添加することが勧められている。
従来、高純度アルコールの精製は、蒸留法が一般的であったが、設備スペースやコストの問題から、小規模で精製コストが安価でありエネルギー効率が良いPV法(パーベーパレーション法)が注目されている。このPV法に用いる分離膜としてゼオライト膜が用いられているが、そのゼオライト膜を形成する基体としてセラミックスが用いられている。ゼオライト膜の形成は、強アルカリ条件下で製膜を行うために、優れた耐食性を有する基体の必要性が高まっている。
一方、し尿処理施設、家畜糞尿処理施設、工場などからの廃水による水質汚染が問題となっている。特にし尿及び家畜糞尿処理施設からの廃水には、人体に影響を及ぼす感染性の病原虫が多く存在している。通常これらの病原虫は塩素による滅菌処理が施されるが、クリプトスポリジウムやジアルジアのように耐塩素性を有するものは、塩素による滅菌処理ができないため、水道水原水に混入し、嘔吐や下痢等といった集団感染症を引起す。そこで、近年濾過設備による分離が注目されている。しかしながら、従来の有機高分子を用いた分離膜では、耐食性、耐熱性の点に問題があるため、耐熱性や耐食性に優れるセラミックス分離膜の需要が高まっている。
特許文献1には、ゼオライト膜用のセラミックス多孔質基体管が開示されている。ゼオライト膜の製膜は、種結晶を多孔質基体管に担持させ、水熱合成を行うことにより、種結晶を成長させることが一般的であるが、材質がムライトであるため、アルミナと比べると耐食性に劣る。このため、水熱合成中にムライト質基体管から基体管成分が溶出し、形成されるゼオライト膜の組成が目的とする組成から外れたり、また基体管とゼオライト膜との界面に第2相が形成され、本来の膜特性が発揮されないという欠点があった。
特許文献2には、特許文献1と同様にゼオライト膜用の基体管として、安価なアルミナ原料を用いた基体管が開示されている。しかしながら、Al含有量、SiO含有量、アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物の含有量、気孔率、気孔径等を記述しているが、発明の目的が酸やアルカリに対する耐食性ではないため、必ずしもこの基体管が耐食性に優れているとは言えず、ゼオライト膜の不均一が発生するという問題がある。
特許文献3及び特許文献4には、クリプトスポリジウムに代表される病原性原虫などの微生物がもれ込むことのない水処理用中空糸型濾過型濾過膜モジュールが開示されている。しかし、中空糸膜モジュールは、濾過精度は高いが、高分子に代表されるプラスチック素材で構成されており、目詰まりの発生により濾過精度が低下した場合、耐食性及び耐久性の問題から薬品洗浄や逆圧洗浄ができず、廃棄せざるを得ないため、結果的に膜自体を交換する必要があり、コストの面で大きな問題があった。
特開平9−71481号公報 特開2007−112678号公報 特開2000−439号公報 特開2000−15062号公報
本発明の目的は、耐食性に優れ、アルミナ及びゼオライトをはじめとする無機分離膜用アルミナ質基体を提供する点にある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、分離膜用アルミナ質基体において、Al含有量、SiO含有量及びアルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物の含有量を制御し、ガラス相を形成する原料として長石または長石及び珪石を添加し、気孔率、曲げ強さを制御することにより、耐食性に優れる分離膜用アルミナ質基体が得られることを見出し、ここに本発明を完成させたものである。
従来の技術では、Al含有量及びガラス相成分であるSiO、アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物の含有量が同じであっても、添加する原料が異なれば酸及びアルカリに対する耐食性に差が生じるという問題点があった。これは組成が同じであっても、焼成中に形成されるガラス相及びその構造が、使用する原料によって異なるためと考えられる。
しかしながら、本発明によれば、ある特定の粒度からなるアルミナ原料粉体及び長石、または長石及び珪石を混合・分散させ、Al含有量、SiO含有量、アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物の含有量をある特定の範囲内とした粉体を用い、気孔率、曲げ強さを制御することにより、気孔径分布がシャープで耐食性に優れる分離膜用アルミナ質基体が得られるのである。
本発明でいう分離膜用アルミナ質基体として好ましい特性とは、高い透水能力を有し、曲げ強さ等の機械的特性に優れ、耐食性、製膜性に優れることを言う。また耐食性に優れる基体とは、強酸及び強アルカリ溶液に基体を浸漬させ、浸漬後の強度の劣化が低いことを言い、製膜性に優れるとは、製膜した膜表面にクラックやピンホールがなく、滑らかな表面状態を実現できることを言う。
そこで、本発明はAl の含有量が99重量%以上である平均粒子径6〜11μmのアルミナ粉体と、平均粒子径が5μm以下の長石、または長石及び珪石からなる原料を添加し、粉砕することなく混合・分散処理し成形した後、焼成温度1200〜1600℃で焼成した、(a)Alの含有量が87〜98重量%、(b)SiOの含有量が1〜12重量%、(c)アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物の含有量が4重量%以下、不可避不純物量が0.1重量%以下、(d)気孔率が25%以上のアルミナ質基体において、(e)(イ)1重量%のHSO水溶液に500時間浸漬させた後の曲げ強さが、浸漬前の曲げ強さの80%以上であり、かつ(ロ)1重量%のNaOH水溶液に500時間浸漬させた後の曲げ強さが、浸漬前の曲げ強さの80%以上である、ことを特徴とする耐食性に優れる分離膜用アルミナ質基体に関する。
以下に本発明の分離膜用アルミナ質基体が充足すべき各要件について詳細に説明する。
(a)Alが87〜98重量%含有している点について
本発明においては、Alが87〜98重量%であることが必要であり、好ましくは89〜97重量%である。Al含有量が87重量%未満の場合は、アルミナ結晶粒子界面にガラス相が多くなったり、第2相が析出しやすくなり、機械的特性の低下や耐食性の低下をきたすので好ましくない。またAl含有量が98重量%を超える場合は、Al以外の成分が少なくなり、アルミナ結晶粒子界面のガラス相量が少なくなって焼結性が低下し、曲げ強さ等の機械的特性や耐食性に低下をきたすので好ましくない。
(b)SiOが1〜12重量%含有している点について
本発明においては、SiOが1〜12重量%であることが必要であり、好ましくは1.5〜11重量%である。SiOの含有量が1重量%未満の場合は、後述するアルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物と形成するガラス相量が低下するため、焼結性が低下するので好ましくない。SiOの含有量が12重量%を超える場合は、ガラス相量が多くなりすぎたり、第2相が形成したりするため、耐食性が低下するため好ましくない。
(c)アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物が4重量%以下である点について
本発明においては、アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物が4重量%以下であることが必要であり、好ましくは3.5重量%以下である。アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物の含有量が4重量%を超える場合は、ガラス相量が増加し、Al結晶粒界のガラス相量が多くなり、耐食性が低下するため好ましくない。また。これらの成分があまりにも少なくなるとガラス相が形成できなくなるので、約0.5重量%程度は含有されていることが好ましい。
また、本発明においては、不可避不純物量が0.1重量%以下であることが必要であり、好ましくは0.07重量%以下である。不可避不純物量が0.1重量%を越える場合は、耐食性に低下をきたすため好ましくない。なお、不可避不純物とは、Al、SiO、アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物以外の成分であり、たとえば、TiO、ZrO、Feなどを挙げることができる。
(d)気孔率が25%以上である点について
本発明においては、気孔率は25%以上であることが必要であり、好ましくは30%以上である。アルミナ及びゼオライトをはじめとする無機分離膜の形成時に、基体表面に膜形成用スラリーまたはゼオライトの種結晶を均一に塗付する必要があるが、基体表面の気孔率が25%未満の場合は、膜形成用スラリーまたはゼオライトの種結晶が均一に基体表面に担持されず、形成される膜が不均一となるため好ましくなく、またゼオライト膜を形成する際には、膜の不均一により選択透過性能が低下するため、好ましくない。尚、気孔率は、高すぎると基体の強度が低下してしまうため、気孔率の上限は50%程度である。
また、この段落における前記基体表面とは、真の表面から深さ20μm程度のところまでを指す。
(e)(イ)1重量%のHSO水溶液に500時間浸漬させた後の曲げ強さが、浸漬前の曲げ強さの80%以上であり、かつ、(ロ)1重量%のNaOH水溶液に500時間浸漬させた後の曲げ強さが、浸漬前の曲げ強さの80%以上である点について
本発明においては、1重量%のHSO水溶液及び1重量%のNaOH水溶液にそれぞれ500時間づつ浸漬させた後の曲げ強さが、浸漬前の曲げ強さの80%以上であること、すなわち、1重量%のHSO水溶液及び1重量%のNaOH水溶液にそれぞれ500時間づつ浸漬させた後の曲げ強さの強度比が、浸漬前の80%以上であることが必要であり、好ましくは85%以上である。1重量%のHSO水溶液及び1重量%のNaOH水溶液にそれぞれ500時間つづ浸漬させた後の曲げ強さの強度比が、500時間浸漬前の曲げ強さの80%未満である場合、ゼオライト膜を形成する際、強酸または強アルカリ条件下で行う「水熱合成前の基体の洗浄」時や水熱合成時に基体から成分が溶出し、目的とするゼオライト膜の組成が得られなかったり、組成が不均一となり、ゼオライト膜の結晶性が不均一になるため好ましくない。また、基体とゼオライト膜との界面に第2相が形成され、膜特性が低下するため好ましくない。
また、アルミナの膜を形成し、水処理等の膜分離を行う際には、目詰まり時に強酸または強アルカリによる薬品洗浄で基体が薬品により腐食し、基体の強度が著しく低下するため好ましくない。
尚、曲げ強さは、チューブ形状の場合はスパン(図1参照):70mm、板状の場合はスパン:10mmで、かつ、いずれの場合もクロスヘッドスピード:0.5mm/min.の条件で下式により求めたものである。
<チューブ状の場合>
Figure 0005312826
<板状の場合>
Figure 0005312826
また、1重量%のHSO水溶液及び1重量%のNaOH水溶液にそれぞれ500時間づつ浸漬させた後の曲げ強さと浸漬前の曲げ強さの強度比は、下式により求めた。
Figure 0005312826
本発明の分離膜用アルミナ質基体の製造方法について以下に説明する。
本発明では、純度99重量%以上、好ましくは99.5重量%以上であるAl原料を用いる。尚、混合・分散工程での不純物の混入を考えると、用いる粉体の平均粒子径は6〜11μmのアルミナ原料を用いるのが良い。このAlは液相法及びバイヤー法で製造された原料粉体を用いることができるが、バイヤー法で製造されたアルミナ原料は、液相法で製造されたものよりコストが安いため好ましい。Al純度が99重量%未満の場合は、アルミナ質基体に含有する不純物量が多くなり、耐食性に低下をきたすため好ましくない。平均粒子径がμm未満の場合は、混合・分散後の粒度分布が狭くなる原因となり、気孔率が低下するため好ましくなく、また平均粒子径が11μmを超える場合は、基体が有する気孔径が大きくなり、アルミナ及びゼオライトをはじめとする無機分離膜を形成する際に、ピンホールが発生し、機械的特性の低下や耐食性の低下をきたすため好ましくない。
焼成工程でガラス相を形成する成分は、珪石、長石、粘土が挙げられるが、この中で長石、または長石及び珪石からなる原料粉体の形態で添加することが必要である。粘土は焼成工程において、分解・再配列し、ムライトとガラス相を形成し、耐食性の低下をきたすため好ましくない。このため、得られる基体の組成が同じであっても、用いる原料によって基体の結晶相が異なり、耐食性に影響をきたす。長石または長石及び珪石の原料粉体の使用により比較的均一な組成のガラス相が形成できる。これらの原料粉体の平均粒子径は5μm以下、好ましくは4μm以下である。平均粒子径が5μmを超える場合は、焼成工程におけるガラス相の均一分散性が低下し、機械的特性に低下をきたすので好ましくなく、下限は0.5μm程度である。これらの成分は、焼成により請求項1の発明におけるアルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物に変化する。
以上の原料を用いて、Al含有量が87〜98重量%、SiO含有量が1〜12重量%、アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物の含有量が4重量%以下となるように配合し、湿式でボールミルやアトリッションミル等を用い、水及び有機溶媒で混合・分散を行う。尚、本発明における原料処理は、粉砕することがなく混合・分散処理のみで、これにより粉体の表面の処理による変化を極力抑えることができる。
成形は押出成形やプレス成形が採用される。
押出成形の場合は、得られた混合・分散スラリーを乾燥し、整粒した後、押出成形用バインダー(CMC、PVA、ワックスエマルジョン等の公知のバインダーが使用できる)と水、場合によっては気孔形成剤を添加し、混合・混練することによって押出成形用坏土を得る。この成形用坏土を用い、所定の形状になるように押出成形をする。
プレス成形の場合は、得られた混合・分散スラリーにバインダー(ワックスエマルジョン、PVA、アクリル樹脂等)を添加し、スプレードライヤー(SD)で乾燥させて成形用粉体を作製し、この成形用粉体を所定の型に入れてプレス成形をする。
得られた成形体は大気中1200〜1600℃、好ましくは1250〜1550℃で焼成する。焼成温度が1200℃未満の場合は、焼結が不十分で機械的特性が低下するため好ましくなく、1600℃を超える場合は、焼結が進みすぎて気孔率が低下するため好ましくない。
本発明の分離膜用アルミナ質基体は、アルミナ及びゼオライトをはじめとする無機分離膜用の基体として、機械的特性に優れ、良好な製膜性を有するだけでなく、耐食性に優れているという特徴を有している。本発明の基体は、表面にゼオライト膜を形成することにより、アルコールの脱水等に利用でき、アルミナ等の無機膜を形成することにより濾過精度の高い水処理用のフィルターとしても利用できる。また被濾過物の大きさによっては、基体そのものをフィルターとして適用することができる。
以上のことから、本発明の分離膜用アルミナ質基体は、様々な被濾過物に広く対応可能である。
以下、実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1〜、比較例1〜15
純度が99.6重量%のアルミナ原料に、平均粒子径0.8〜5.8μmの珪石、長石、粘土を用いて、SiO含有量、アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物の含有量が表1の組成となるように配合し、水を用いて湿式で混合・分散させ、乾燥した。尚、比較例3、5及び13には、ガラス相を形成する添加剤として粘土を用いた。これらの粉体100重量%に対して、バインダーとしてメチルセルロース6重量%、水15重量%を加え、混合、混練し、押出成形用の坏土を得た。作製した押出成形用坏土を用いて、チューブを押出成形し、得られた成形体を1120〜1680℃で焼成して、外径Φ12mm、内径Φ9mm、長さ100mmの基体を得た。得られた基体の特性を表1に示す。
耐食性の試験は、まず、「前記の得られたばかりの基体」と、「未処理の市販のHSO及びNaOHを1重量%に調製し、これらの溶液に基体をそれぞれ500時間づつ浸漬させ、その後、基体を洗浄し乾燥させたて得られた処理基体」のそれぞれの曲げ強さを測定し、耐食性試験前後の強度比を求めた。尚、耐食性試験前後の曲げ強さを数4及び曲げ強度比を数5により求めた。曲げ強さの測定は、スパン:70mm、クロスヘッドスピード:0.5mm/min.の条件で下式により求めたものである。
Figure 0005312826
Figure 0005312826
なお、曲げ試験の概略を図1により説明する。
本明細書における曲げ強さに関しては、JIS−R−1601「ファインセラミックスの曲げ強さの試験方法」の3点曲げ試験方法に基いている(但し、チューブ形状の場合の曲げ試験はJIS規格にはない)。3点曲げ強さは、試験片を一定距離の配置すなわち2支点(図1中の△)上に置き、支点間の中央の1点に荷重を加えて試料が破損したときの荷重が最大曲げ応力であり、この2支点間の距離をスパンという。
実施例1〜は本発明の請求項の範囲に含まれる基体であり、一方、比較例1〜15は本発明の条件を少なくとも一つ以上満たしていない基体である。実施例1〜のものは、無機分離膜用のアルミナ質基体として耐食性に優れることは明らかである。これに対し、比較例1〜15のものは、気孔率が低いものや、耐食性が低いものが見られた。特に、比較例3、5及び13のように、ガラス相成分として粘土を用いた場合、基体の組成が請求項の範囲内であっても、耐食性が低いものが見られた。
Figure 0005312826
曲げ試験の概略図を示す図である。

Claims (1)

  1. Al の含有量が99重量%以上である平均粒子径6〜11μmのアルミナ粉体と、平均粒子径が5μm以下の長石、または長石及び珪石からなる原料を添加し、粉砕することなく混合・分散処理し成形した後、焼成温度1200〜1600℃で焼成した、(a)Alの含有量が87〜98重量%、(b)SiOの含有量が1〜12重量%、(c)アルカリ金属酸化物及び/またはアルカリ土類金属酸化物の含有量が4重量%以下、不可避不純物量が0.1重量%以下、(d)気孔率が25%以上のアルミナ質基体において、(e)(イ)1重量%のHSO水溶液に500時間浸漬させた後の曲げ強さが、浸漬前の曲げ強さの80%以上であり、かつ(ロ)1重量%のNaOH水溶液に500時間浸漬させた後の曲げ強さが、浸漬前の曲げ強さの80%以上である、ことを特徴とする耐食性に優れる分離膜用アルミナ質基体。
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