JP5312342B2 - ハンドオーバ・コンビニエンス・インフォメーション・サービス(handoverconvinienceinfomationservice(HOCIS)) - Google Patents

ハンドオーバ・コンビニエンス・インフォメーション・サービス(handoverconvinienceinfomationservice(HOCIS)) Download PDF

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Description

本発明は、HO(ハンドオーバ)が行われる1次通信プロセス(すなわち1次遠隔通信プロセス、すなわち1次TKプロセス(TKはテレコミュニケーション、遠隔通信の省略形)すなわちPTKV)の加入者(省略形TLN)のための、自動的かつネットワーク透過的な「ハンドオーバ・コンビニエンス・インフォメーション・サービス」法(HOCIS法)を開示する−このHOプロセスは、「本来のHO」に属する任意の先行/後続時間を含む場合がある。
「コンビニエンス・インフォメーション・サービス」はこの場合特に、このPTKV−TLNがこのHOCISを必ずしも要求していないのに、この要求されていないサポートを快適または役に立つと感じるサービスを言う。それはあたかも、例えば航空機の乗客が、その出発または到着する空港で、付随するアナウンス、指示、注意(=コンビニエンス・インフォメーション・サポート)をそのように感じるのと同様である。しかしそのようなしばしば画一的な措置とは異なって、HOCISは、それを受ける人が、通常は個別の状況に合わせて形成することができる。このようなPTKV−TLNのHOCISは、そのHOプロセスの間、この本来のHO−それは将来起こりうるもの、その時点におけるもの、あるいは過去のものであり得る−に関する情報を当人に転送することによって行われる。またこの情報は、少なくとも1つの2次TKプロセス(略してSTKV)の少なくとも1つのシステムにおける少なくとも1つの人ではないモジュールM(HOCIS)によって、これらのTLNのために準備されたものである。
A.従来のHO技術とこのHOCIS法の革新的特性とを比較する
従来のHO技術は、HOを矮小化してその技術的核心だけのプロセスとして見ている。すなわち従来の技術が着目するのは下記の通り。
(a)そのHOに直接かかわる端末システム、および場合によってはそのユーザだけに着目する−いずれにせよ、(将来起こりうる、またはその時点の、または過去の)HOに間接的にかかわる端末システムユーザは、直接かかわる端末システムから情報を受けない−そして/または、
(b)端末システムのHOという点では、その「基本的な接続性」だけに着目する−同様に端末システムのユーザがネットワークにログインするとき、そのユーザの「アプリケーション接続性」も、いずれにせよ着目されない−そして/または、
(c)端末システムのHOを、そのための技術的設定に基づく「ファイナル・セルフランナ」としてのみ着目する−すなわち、任意に早期開始して、かついつでも端末システムユーザが動的に形成できるプロセスとしては、そしてまたこのユーザがこのHOをまったく回避する場合もあるプロセスとしては、着目しない。
それに対してこのHOCIS法は、−将来起こりうる、またはその時点の、または過去のHOに対して−従来のHO技術のHO法の、上記(a)〜(c)で除外された3つの特性を実現する。
このA章では、上記最後の段落の言明が正しいことを示すため、実際に上記HO法のいずれもが、(a)で除外されていると主張される特性だけでさえも、それを実現しないことを示す。したがって本章は、(b)および(c)で除外されていると主張される諸特性が実現されていないことの証明を行う必要はない。しかしこれらの諸特性は、従来のHO技術を大きく超えているので、これら諸特性が実現されていないことの証明は根本にかかわる−しかしその証明を詳細に述べるのはきわめて労大きい。なぜならば、従来のHO技術においては、これら諸特性に対する言及がほとんどないからである。そのような言及があれば、そこから上記の証明を開始して、一貫的かつ全体的に証明を行うことができるところであるが。
通信プロセスのハンドオーバ(HO)を、それ自体として見ると下記の通り。
■特にパケット交換による、および回線交換によるTKネットワーク間のものは、すでに特許DE19645368およびEP0929884の保護範囲に属する。しかし両特許とも、本発明が解決する「HOインフォメーション/サポート」問題についてはまったく言及しない:すなわち、通信プロセスの少なくとも1人の加入者が、他の加入者におけるHOによっていら立つ場合があり、それはその加入者が、この通信プロセスにおいてデータ伝送に、何らかの−加入者にはまったく理解できない−損害(例えば中断/遅延/品質変化/費用の変化等々)を受けるからであるということについて、まったく言及しない。その結果としては、上記の両文書は、この問題に何の解決も試みない。しかし本発明によるHOCIS法からは、この問題を解決する技術が得られる。それを後に説明する。
■特に「シームレス(seamless)なMIH」(=「Media Independent HO」)−これはTKプロセスのTLNには感知できない−は、US2006/0099948A1が、電話通話に関するものについて議論している。この特許の背景技術の項と本発明による方法の説明の項は、従来の技術を正しく説明している。そしてヴィヴェク・グプタらによる「IEEE802.21概観出版物」(DCN21−06−0706−00−0000)は、HO実現の様々な技術的バリエーションについて、上記文書よりも広範囲に議論している。従来のHO技術に関する最新の出版物−例えばWO2007/004846A2およびWO2006/124514A2−でも、MIHへの注目が強調されている。
これらすべての文書に明記されているのは、従来のHO技術すべてにおいて、HOに際してPTKVのTLNに生じ得る上記のいら立ちについてである。
○上記のいら立ちは、−HOでいかなるHO技術が用いられようと−従来のHO技術によっては問題を解決できないため、独自の解決法を必要とするような、独自の問題とは見なされていない。そして、
○ましてや、少なくとも1つの追加的かつ独自の「2次通信プロセス」、すなわち「2次TKプロセス」(STKV)あるいは「HOCIS通信プロセス/TKプロセス」を必要とすることにはならず、その際場合によっては「HOCISサーバ」を援用することにはならない。
したがって従来のHO技術は、HOCIS法の形態を取る本問題解決法と、何ら関係のないものである。
■通信プロセスのハンドオーバは、特にOSI参照モデル(OSI=open systems interconnection)のL7層で実現され−上記の「IEEE802.21概観出版物」で徹底的に言及されている−L.−J.ChenのUSHAモデル(USHA=Universal Seamless Handover Architecture)のアーキテクチャによって可能である(UCLA Computer Science Department Technical Report CSD−TR No. 040012)。しかしこのUSHAモデルは、いわばHO実現の技術だけに限定されている:したがってこのモデルは、本発明によるHOCIS法とは、やはりまったく無関係である−その理由は、前記の列挙事項ですでに概略を述べたが、後に詳細に説明する。
■また、今日まで多くの注目を集めているものとして、Stefanov(21.11.2006:「Entwurf und lmplementierung einer Visualisierungssoftware fuer ‘Seamless Hondover’ in drahtlosen Netzen」)およびSonnenberg(27.06.2005:「Seamless Vertical Handoff」)の著作の記載がある。著者たちは、HOCIS法によって解決された問題が「HO技術の手の届かないところ」にあって、従来のHO技術によっては解決できないことを−特に従来のHO技術の概略を−再度確認した。解決できない原因は、ここで参照されている従来のHO技術が、「通信プロセスの加入者のHO問題」は、HO技術的方法によっては、すなわち「シームレスHO」によってはもともと不可避であるという想定に、基づいているためである。
■通信プロセスのハンドオーバは、Birnieらの特許(27.02.2007、US7,184,765,B1)、およびBartleらの特許(25.01.2000、US6,018,655。24.03.1998、US5,732,347。24.02.1998、US5,722,068)の対象物でもある。これらの特許はすべて確かに、接続遮断前、または携帯型端末システムのHOの間、またはその後において−その理由のいかんにかかわらず−端末システムユーザに対して音響信号を与える。しかし、このプロセスに直接かかわる端末システムユーザのHOCISに関しては、これらの特許は何も開示せず、このようなユーザについてはこれら特許に何ら記載されていない。
■またこのハンドオーバは、間接的にかかわる通信プロセスの加入者の副次的な「有用情報」が付随するものについて、G.A.Mills−TetteyおよびD.Kotzの著作が議論している(Mobile Voice over IP(MVOIP):An Application−level Protocol for Call Hand−off in Real Time Applications,Proc.of the 「21.IEEE International Performance,Computing,and Communications Conference」,April 2002)。この著作は、モビリティから生じる特殊なHO問題に対して、「Mobility Alert Message」をもって始まる解決法を開発することにより、従来のHO技術を、従来の純技術的方向においてさらに発展させている(この著作の第3.1項および3.2項を参照)。このメッセージは確かにHO関連情報ではあるが、直接かかわらない「host system」のためのものであって、ホストシステムのユーザのためのものではない−すなわちHOにおいてそのホストシステムの反応が早すぎないようにするためのものである(なぜならば加入者データ伝送のためのL3接続が、IP番号切り替えのため一時的に中断するからである)。MVOIP−PDU(Protocol Data Unit)の受信は、オプションとして確かに「useful messsage to the user during the hand−off process」の作動を生じる。しかしこのメッセージの意味内容は、HOCISにおけるものとは別物である。この特殊なMVOIP−PDU、すなわち「Mobility Alert」メッセージは、実際に少なくとも次の7つの点で、HOCISとはそれぞれ根本的に異なる。それを下記に示す。
◆第1には、
○HOCIS法のHO関連情報は、HOCIS端末システムのユーザをサポートするため同ユーザに向けられる。MVOIP法で行われるように、ユーザが利用する端末システム(「ホスト」システムと呼ばれる)に向けられることはなく、端末システムをサポートすることもない。すなわち、例えば電話する人に向けられるのであって、その電話機に向けられるのではない。
○この種のHO関連情報は、(この情報を伝達する端末システムの)ユーザに、送信側の機器によって決定されたHOシチュエーション固有の意味内容を伝達する。この意味内容は、IP番号切り替えとは何の関係もない−このことは、MVOIP法の「Mobility Alert」によっては不可能である。
○受信された本発明HO関連情報のコーディング、および/または伝送、および/またはプレゼンテーションは、加入者の受信機システムにおいて、加入者が行うことができる−これもMVOIP法では不可能である。なぜならば、HO関連情報の前記内容がまったく存在しないからである(その理由は、前記列挙各項目に記載した)。
したがって本発明による同等なHO関連情報が、個々のHOステータスに関する情報によって、HOに直接かかわるPTKV−TLNのHOCISに用いられる。このステータス情報は、他の端末システムから加入者に伝達してあったものである。それに対して、「Mobility Alert」PDUは、それとはまったく別の目的に用いられる:このPDUは、(HOに「間接的に」かかわる)ホストシステムの制御に用いられ、このシステムのユーザは、この場合まったく何の役割も果たさない。直接かかわる端末システムによっては内容的に決定されない、ユーザ宛のローカルな「useful message」は、この状況に何の変化も生じない−このメッセージは、HOCIS法によるHO関連情報ではない。
◆第2には、本発明によるHO関連情報のためには、MVOIP−/「Mobility Alert」−PDUに対して絶対的に閉じられている伝送経路−すなわち加入者データが利用する伝送経路−が存在する。したがってこのことも、このPDUがHOCIS法によるHO関連情報でないことを示す。
すなわち特には、HOCIS法の場合−MVOIP法の場合とは異なって−受信側ホストシステムは、受信できるようにするため、通信プロセスにおいて、このようなHO関連情報を受信したかどうか、耳を澄ます必要はない(「listen」は、例えば今日の携帯型電話機は通話中不可能である)。
○むしろこのようなHO関連情報は、そのターゲット端末システムから常に受信され(あるいはこのシステムによってローカルに準備され)、そして加入者に必ず通知される−すなわちMVOIP法の際のような「ホスト」の受信指向の関与が行われることがない。
○ましてこの場合、受信側ホストシステムは、HOCIS法の場合、その「プロトコルスタック」の1つをアドレス指定する特定のPDUに耳を澄ます必要がない。したがって、
○本発明によるHOCIS法は、今日の携帯型電話機ユーザをもサポートすることができる。これはMVOIP法には絶対不可能なことである。
◆第3に本発明によるHOCISは、HOに間接的にかかわるPTKV−TLNに、任意のその時点の、または将来起こりうる、または遡及されたHOについてHO関連情報を、直接かかわる端末システムに請求する可能性を与える。MVOIP法は、この種の可能性を何ら提供しない。このこともまた、MVOIP−PDUがHOCIS法によるHO関連情報を何ら含まないことを示す。
◆第4にMVOIP法は、その可能性あるスタート時点に関しても、HOCIS法とはまったく比較にならない。MVOIP法は、携帯型(すなわち直接かかわる)端末システムがIPアドレス切り替えを行うまさにそのときに、スタートされる。HOCIS法が正確にこの時点にスタートする可能性は排除されている−HOCIS法は常により早期にスタートする。なぜならばHOCIS法は、そのスタート時にIPアドレス切り替えが行われて初めて、課された要求を満足できなくなるからである。HOCIS法は、HOがこのように非常に遅い技術手法にはまったく依存せず、常にIPアドレスがまず同じ状態であるときにスタートされる。なぜならばネットワークの何らかの利用品質が変化し(例えばネットワークの利用コストまたはジッタ)、あるいは品質安定を求めるユーザの予防的要求が、通信プロセス中に自然発生的に生じるからである。あるいはIPアドレス切り替えが行われても、HOCIS法がまったくスタートされない(なぜならばHOCIS法は、シームレスなHOがまもなく行われることを、前もって知っているからである)。このこともやはり、MVOIP−PDUが、HOCIS法によるHO関連情報であり得ないことを示す。
◆第5にMVOIP法は、HOCIS法に適合された信号−この信号は、PTKVの端末システム外で生じ、そして/または同システム外に存在することができることを特性とする−を明示的に除外し(MVOIP法はそもそもSTKVというものに関知しない)、したがってPTKV−TLNのHOCISのあらゆる可能性を除外する。
◆第6にMVOIP法は、そのPTKV−TLNがHO関連情報を携帯型端末システム以外のものから得ることを、明示的に除外する−同法はこのような情報を使用する必要があっても、それをTLNに伝達できない−しかしHOCIS法ではこれが意図されている。
◆第7にMVOIP法は、MVOIP−PDUなどが、HOに直接かかわるPTKV−端末システムに送信され、同システムのTLNがそれについて知らせを受けることを、明示的に除外する−しかしHOCIS法は、直接かかわるTLNにHO関連情報を伝達するのに適している。
この7つの相違点だけでも、MVOIP法がHOCIS法−ここでは、間接的にかかわるPTKV−TLNのためのHOCIS生成の方法−を、いかなる点でも先取りしていないことと、MVOIP法が、(その印刷物に開示されていないだけの)HOCIS法の特殊ケースではないことを示している:すなわちMVOIP法の「Mobility Alert」メッセージは、通信技術上場合によっては有意義な、かつTLNには視認不可能な、多くのHOCISプロトコルパラメータ、すなわちHOCIS法の本発明による実施形態における同パラメータの1つという意味を持つだけである。しかもこのパラメータは、かかわりを持つ加入者のその時点におけるHO、または将来起こりうるHOに関しては、1次TKプロセスのTLNのHOCISと何の関係もない。−ここではこのパラメータに着目しない。
従来のHO技術との比較を要約して、技術的重要部分に注目すると:OSI接続においてHOに含まれる「サービス連続性」は下記のようにして求められる。
■従来のHO技術の場合、まずこのOSI接続のユーザに対して−いずれにせよHOに間接的にかかわるユーザに対して−このHOを隠すことによって、HOメカニズム的方法で、上記「サービス連続性」が求められる。このOSI接続を利用するPTKV−TLNが単純な自動機械に過ぎない場合、これらの自動機械は、今日では通常このような手順に依存する−すなわちサービス連続性は、ここではPTKVのOSI接続のモジュール内部で(すなわち大部分がモジュールのL2層で)生成されなければならない。さもなければサービス連続性は、そのユーザ自動機械のために設けられる必要はない−例えば人間のようなHOを理解するTLNには必要がない。
■HOCIS法の場合、(このOSI接続の)PTKV−TLNでこのHOが適切に意識されることによって、すなわちこれらTLNの「HO理解に基づく」方法によって求められる。HOを理解するPTKV−TLN例えば人間が、このPTKVのOSI接続を利用する場合、TLNはしばしばこの手順に依存する。そうするとこれらTLNは、単純な自動機械とは心理的にしばしばまったく異なる構造となる。例えばHOを理解するPTKV−TLN、例えば人間は、このHOが実際に行われる前に、HO関連情報を必ず得たいかもしれない。そして/または単純な自動機械よりも、それに弾力的に反応できることを望むかもしれない−その結果として、独自の2次−/HOCIS−TKプロセスが通信技術的にもたらされ、このプロセスは、PTKVおよびHOプロセスといずれにせよ時間的にオーバラップして、PTKV−TLNのためHOCISをもたらす。するとこのようなSTKVは、少なくとも1つのHOCISシステムを、このサービス連続性の獲得に関与させることができる−これは例えば間接的にHOにかかわるPTKV−TLNへのSTKVの連続性、かつ多くの場合早期に開始され、そして/またはより長く維持される当該連続性をともなう。この連続性は、PTKV−TLNに都合よくHO関連情報を供給できるようにして、このTLNにサービス連続性を保証する。
したがってこのサービス連続性は、PTKV−TLNにおいてその要求に応じて、少なくとも1つのSTKVを用いて生成される−その他の方法ではTLNにこのサービス連続性を保証できない−すなわちこれは、PTKVのOSI接続のモジュール外部で生成される場合である。
上記前者の場合、すなわち従来のHO技術によって求められたシームレスなMIHの場合、ユーザのPTKV−OSI接続でHOが行われるとき、ユーザの端末システムにおいて、このように理解されたサービス連続性を保証するためHOCISを行って、このPTKV−TLNが不利な損害を受けるのを、このHOによって回避することは、純理論的には余計なこととされる場合もあろう。しかしこの工学技術的文脈の中で「純理論」とは何のことかは、誰でも知っている−純理論とはしばしば「足音だけが大げさな」ものである(この点については第B章の最後から3番目の段落参照)。
それとは反対に、本発明によるHOCIS法は、PTKVにおけるHOの際、次のことを生じる。すなわち、少なくとも1人/1つのPTKV−TLN、すなわち(このPTKVのOSI接続において)それにかかわる端末システムのユーザが、少なくとも1つのHO関連情報を、ほかでもない「コンビニエンス・インフォメーション・サポート」のため、このHOを経由して/に際して受け取る−このHOがPTKVに不利な損害を与えないよう、あるいはPTKV−TLNがHOをよりよく形成できるよう、あるいは回避できるよう、あるいはその種のことができるようにするためである(ここで用いられた用語法については、第B章参照)。
換言するならば、HOCIS法は、PTKV−TLNの理解レベルで、HOにおける「サービス連続性」を得る(そして、技術的方法によってこれらのTLNに対してHOを隠すことができるという、従来のHO技術の大部分による錯覚を内蔵する要求、または「wishful thinking」を放棄する)。そのため本方法は、少なくとも1つのHOCISサーバ/IAD(Integrated Access Device)/端末システムにおける少なくとも1つの人ではないM(HOCIS)モジュール(図5に記載)を用いて、HOをこの目的に使用する(特に第D章参照)。
したがってHOCIS法は、その目的方向のため、技術的通信における「コンビニエンス」技術の未来分野、そしてまさに初めて開発された分野に属する。すなわちその意図性において、「HO技術」の古典的分野には属さない。HOCIS法は、そのようなHO技術と共通するものはない。その理由を下記に述べる。
■本方法は、HOによってPTKV−TLNに生じる将来起こりうる、またはその時点で生じている心理的な問題を解決できるようにする。そのため本方法は、適切な時点および表示において、HOにかかわるPTKV−TLNに「コンビニエンス・インフォメーション・サポート」が与えられることを可能にする。
■しかし本方法は、PTKV端末システムにHOを生じることができる方法−すなわち技術的に単純な問題を解決できる方法−ではなく、上記の漠然とした心理的問題を解決するのに必要な技術的複雑性を具現するものである。
HOCIS法のこの大きな技術的複雑性については、特に第D章、さらに特には図5の説明に記載する。
独国特許発明第19645368号明細書 欧州特許第0929884号明細書 米国特許出願公開第2006/0099948号明細書 国際公開第2007/004846号パンフレット 国際公開第2006/124514号パンフレット 米国特許第7184765号明細書 米国特許第6018655号明細書 米国特許第5732347号明細書 米国特許第5722068号明細書
ヴィヴェグ・グプタ他著、「IEEE802.21概観出版物」、(DCN21−06−0706−00−0000) L.−J.Chen著、「UCLA Computer Science Department Technical Report CSD−TR No. 040012」 Stefanov著、「Entwurf und lmplementierung einer Visualisierungssoftware fuer ‘Seamless Hondover’ in drahtlosen Netzen」、(21.11.2006) Sonnenberg著、「Seamless Vertical Handoff」、(27.06.2005) G.A.Mills−Tettey、D.Kotz著、(Mobile Voice over IP(MVOIP):An Application−level Protocol for Call Hand−off in Real Time Applications,Proc.of the 「21.IEEE International Performance,Computing,and Communications Conference」,April 2002)
B.HOCIS法の用語/概念および本質
HOCIS法は、今日の姿の無線通信ネットワークを利用する際に、HOを「コンビニエント」にするためのものである。より詳しく言うと、本方法は、同ネットワークのユーザに簡単な方法で快適な確実性を伝達できるようにする。HOCIS法は−今日では通常このネットワークの外部で行うものである−ネットワークを使用するとき、ネットワーク間において、将来起こりうるHOあるいはその時点の避けられないHOに、「粗さ」が生じる可能性があるとき、それを持続的にかつ快適な方法でネットワークに知らせ、ネットワークをサポートする。
したがって今のところ下記について予測できないということだけからも、HOCIS法の魅力が生じる。
■例えば電話通話におけるHOにとって問題となる現在の無線TKネットワークすべてが、現在議論されている「シームレスHO」法の1つを、いつ可能とするか。
■これら「シームレスHO」法は、通信プロセスの加入者にとって、実際に完全に透過的(=感知不可能/妨害とならない)となるかどうか。
■市場がこれらの(もしかしたら単に憶測上の)「シームレスHO」法を−HOがコスト変化を含意するにもかかわらず、HOがより長く継続し、またはまったく失敗しても、同方法がHOに関して通信プロセス加入者にまったく知らせないこととともに−そもそも受け入れるかどうか、あるいは市場が、HOCIS法の方を好むかどうか(この加入者へのHOに関する予防的情報手段/サポート手段をともなう)。
ただしこの場合、この「シームレスHO」哲学が、いずれにせよ基本的なHO問題をまったく無視していることを例外とする。このHO問題は、複数の経済分野の予測可能な多重的なオーバラップから生じるものである。これら経済分野は、携帯型ネットワークユーザのための様々な無線TKネットワークを持ち、この無線TKネットワークは、大きさにおいてもその能力上の特性においても非常にさまざまであり、通常はアクセスが簡単で、多くは民間のものである。この第B章の末尾、特に第D.4.9項の末尾で、ここに述べた視点を詳細に説明する。
1次遠隔通信プロセス(PTKV)の端末システムの将来起こりうる、またはその時点のHOのため、本発明は、次の目的で様々な(ネットワーク透過的な)手段を含む。これらの手段は、このPTKVの少なくとももう1つの端末システムで、人または人ではないユーザに、そして特にPTKVの加入者(TLN)としてHOに間接的にかかわる少なくとも1人/1つに、このHOに関して「コンビニエント・インフォメーション・サービス」を与えるためのものである。多くの場合、このHOCISは、間接的にHOにかかわるPTKV−TLNのため、その要求がなくてもスタートし、したがって「社会的」相貌を持つ。これを明確に記述できるよう、ここではそれに必要な用語と付随する概念を説明する。
本発明の対象物は、包括的なHOCIS法と、それを実現するための包括的な装置である(包括的とは、自らの種類の多数のバリエーションを許すものをいう)。本願における両者の説明−用語および概念も同様−は、純機能的、すなわち完全に抽象的であって、具体的な実体的実現、すなわち実施形態に絶対に依存しない。しかし説明上の理由から、本方法、本装置、およびこれらの用語/概念の可能性ある実体的実現についても、時には説明する。その場合、次のことに留意されたい。すなわち、これら用語/概念に関する下記の説明は−すべてOSI−RM(OSI参照モデル)−本発明による方法/装置の本質を説明するためのものである。したがってその他の通信技術的問題を根本的に説明しようというものではなく、多くの箇所でまったく直接、本願の特許請求の範囲における文言の実際的意味を説明する。第D章の下記の説明で、個別に詳細を説明する。
ここで前置きすると、通信プロセスのHOは、通信ネットワーク、および/またはネットワークのアクセスポイント、および/またはネットワークのアクセスポイントのファシリティのうち、少なくとも2つの間で行われる。したがって本発明は、「垂直な」HO、すなわち異なるネットワーク間のHOだけでなく、同じネットワークのアクセスポイント、および/またはファシリティ間のHO、いわゆる「水平な」HO、および両種HOのあらゆる混合物にも着目する。
ここで本願の用語と概念(=意味=意味内容=セマンティクス。正確には、通信技術的なプラグマティクスとも)に議論を移す。
概念に関する(すなわち純機能的、完全に抽象的)事項−この項は重要である−
■抽象的な「通信プロセス」、すなわち「遠隔通信プロセス、TKプロセス、TKV」は、人の、および/または人ではない「加入者」(TLN)間で行われる。これら加入者はさらには「ユーザ」であり−あるいは加入者の代理/部分機能/補完機能である。これらは例えば、電話応答機、メールボックス、MP3プレイヤー、IVRシステム、文書−/手書き−/グラフィック−/シンボル−/言語−/・・−/DTMF−発生器/DTMF検出器/インタプリタ/フィルタの能動的および/または受動的種類、一般的には「通信アプリケーションシステム」である(下記参照)−いずれも「端末システム」のものであって(下記参照)、この端末システムに属する。この場合これらの端末システムは、少なくとも1つのネットワークへのアクセスを持つ。ネットワーク/端末システム/ユーザは共同して、TKVの(抽象的な)技術的実現を生じる。
ここで次の場合に、
○通信プロセス、すなわちTKVは、
◆「将来起こりうる」である:同プロセスのため、同プロセスに関与するTKV端末システムが、具体的措置を確かに実行するが、同TKV端末システムの機器においてはまだ実行されない場合である(これらTKV端末システムの少なくとも1つにおいて、少なくとも1人/1つのTKV−TLNで初めて実行される場合については、下記参照)。
◆「その時点の」ものである:少なくとも1つのこのような端末機器でこれがすでに行われている場合である。
◆「スタート」または「開始」されている:上記両ケースのいずれについてもいう。
◆「遡及的」または「終了した」という:同プロセスのため、同プロセスに関与するいずれのTKV端末機器においても、具体的措置が行われなくなった場合である。
したがってTKVが開始/スタートされたのは遅くとも、その端末システムの1つの少なくとも1つの端末機器(例えば電話機)が、そのTKVに該当する措置をスタート・開始したときであることに留意されたい(例えば受話器を取り上げる、あるいはローカルな入力/出力、あるいはTKVに何らかの関与をしている者による電話呼び出し先の電話番号の選択、あるいは時間経過すると呼び出しが行われるタイマの手動または自動スタート等々)。
○その時点のTKVは、
◆TLNデータ交換がそのTKVにおいて開始されるまで、「接続確立中」にある。
◆このTLNデータ交換が開始されると、ただちに「開始中」となる。
◆TLN情報交換が開始されると、ただちに「実行中」となる。
この場合、TKV−TLNの少なくとも1つの「TLNデータ」または「TLN情報」の交換が、少なくとも1つのTKV端末システムと、同端末システムがその時点で利用するネットワーク間で開始されると、ただちに「交換」が開始される。この場合TLNデータまたはTLN情報は、最終的な/当初のTLN感知可能な/生成可能な情報である。この情報は、この端末システムを用いて、この(人のまたは人ではない)TLN宛て/TLNから出力され、または入力され、または選択されたものである。TLNデータとTLN情報の相違点は、TLNデータが通常は、TKVに場合によって必要となる管理(=生成、中断、終了等々)のために交換されるのに対して、TLN情報は、TVKの目的遂行のために交換される点である。両者のケースとも、TLNあるいは上記に挙げた代理/部分機能等々の間で行われる)。
本願は、少なくとも2種類の通信プロセス、すなわちTKプロセス、またはTKVを区別する:すなわち1次通信プロセス、すなわち1次TKプロセス、またはPTKVと−それぞれHOが1つずつ属する−少なくとも1つの2次通信プロセス、すなわち2次TKプロセス、またはSTKV、またはHOCIS−TKVである。いずれのTKVも、自らのOSI接続を持つ(下記参照)。しかし両種のTKVとそれらの端末システムは、その抽象的および/または実体的実現においては、その利用する抽象的/実体的な操作手段が、ほとんど同じものである場合もあれば、異なる場合もある。
これらのTKV用語/概念は、普遍的なものであって、すなわちHOまたはHOプロセスが通信プロセス/TKVであるならば、それらのHOまたはHOプロセスに用いられる−この場合のHO/HOプロセスは第3の種類のTKVとなる。あるHOまたはHOプロセスが、(遠隔)通信プロセスであるかどうかは、HOが行われる間のそのTK技術が、HOの基盤となるPTKVのTLN間の通信を含意するかどうかに依存するが、これは重要なことではない:HOCIS法は、両者の場合に適用可能である−そして第1の場合には、HO−TKVを場合によって利用でき、そして/またはこれをPTKVと見なすことができる。これについては、第D章の最後の図5の説明で触れる。
遅くとも今述べたTKコンフィギュレーションまでの結果として、請求項1の文言/意味内容は、HOの点で、1つまたは複数のPTKV、および1つまたは複数のSTKVに関するものであることを、ここで指摘しておきたい。
■本願で用いられる通信技術用語は、国際標準「ISO 7498−1,Information Technology − Open Systems Interconnection − Basic Reference Model:The basic model」、短縮してISO/OSI−参照モデル、またはOSI−RMと呼ばれるものにおいて定義されている。この規格は、標準的な当業者のため、本願のアイデア上/構想上の拘束力ある基盤を形成する。
上記の説明として:独立請求項1および80に記載の本発明によるHOCIS法/−装置は−その「疑似自然言語的」文言にもかかわらず−OSI−RMで定義された用語/概念に基づく。すなわち、OSI−RMの通信技術的精細化/限定を受けている。すなわち「純自然言語的」意味の数多くの不確かさが消去されている。
本発明によるHOCIS法/−装置の説明は、OSI−RMの用語/概念を広範囲に利用している。これらの用語/概念は、請求項1および80の疑似自然言語的文言/意味内容では用いられておらず−OSI−RMの「人工言語」に属する。したがってこの説明は、OSI−RAMの人工言語/概念による標準的当業者の表現能力の明晰さを利用する。標準的な当業者はこれを、HOCIS法/−装置に関する各独立請求項の疑似自然言語的記述が正しく理解されているか確認するのに、役立つと考えることであろう。OSI−RMの人工言語/−概念については、第D章も参照されたい。OSI−用語/概念の下記の使用について、そして特に本願におけるOSI−RMの人工言語/−概念については、前もってさらにコメントしたい。本願は、これら人工言語/−概念を、
○一方では完全には総括できないので、その代わりとして上記の国際標準の参照を指示する。その際疑問点があれば、本願が基準となる。
○他方ではいくつかの箇所で、HOプロセスと付随するHOCISプロセスの際の実情に関して、これら人工言語/−概念を具体化する(第D章参照)。
OSI参照モデルによる用語上/概念上、各末端システムの任意の2つの間、例えばAとZの間において、いずれのnポイント通信プロセス(n≧2)にも、抽象的な「OSI接続」が存在する−この接続は、これら両末端システムにおける通信アプリケーションシステムに延びる。これを下記に説明する。
いずれのOSI接続も、OSI−RMに従って、少なくとも7つの「上下に積層する」抽象的な「Li接続」(1≦i≦7)に細分され、この接続を用いて、両者末端システムAとZの間で通信プロセスが行われる(ここで「L」は「layer」の略である)。
OSI−RMはこれをもって−いずれのOSI接続でも、Li接続の常に原理としては同じである「抽象化セマンティクス」の「7層」に基づいて−「OSI通信アーキテクチャ」を定義する。このアーキテクチャ自体は、すべてのOSI接続の基本的な抽象化セマンティクスのこの「7層構造」を基盤とする。通信アーキテクチャのこの基本的な7つの抽象化層を、OSI−RMは−個々のOSI接続にまったく依存せず−容易に思いつく方法としてそれぞれを「Li」(1≦i≦7)と呼んでいる。
個々のOSI接続においては、いずれの「i」に対しても、複数のLi接続を与えることができる。いずれのこのようなLi接続も、その実現のために、同じOSI接続の少なくとも1つのLj接続を利用しなければならない(この場合常にj<iである)−ただし下記を例外とする。
○L7接続であって(すなわちi=7)、そのために他のL7接続を利用できるもの。
○L1接続であって、そのために通常「物理媒体」を利用するもの。
この場合、複数のOSI接続において1つのLk接続を利用できる(1≦k≦7)。あるいは、複数のLk+i接続の1つのOSI接続においても同様である(1≦i≦7−k)。
OSI接続のL7接続は、しばしば「通信接続」と呼ばれる。なぜならばこの接続で唯一重要なのは、このOSI接続の基礎となる独自のTKプロセス、または同プロセスをサポートする「通信アプリケーションシステム」(後者は、OSI接続の少なくとも両端末システムに設けられている)としての「通信」だからである。すなわちL7接続は、この通信で−場合によっては人のTLNが操作する通信アプリケーションシステムの通信で−利用される情報伝送(=L1〜L4の機能)、情報細分(=L5の機能)、および情報プレゼンテーション(=L6の機能)のモダリティから抽象化される:L7接続はこの「通信アプリケーション」通信における「インタラクション」だけに関知する。
TKプロセスのOSI接続は、下記の場所と時間に「存在」する。
○場所的には、(TKプロセスの)両者端末システムAとZの間だけではなく−より正確には、これら両端末システムAおよびZの間には、このOSI接続のL3接続が存在する−そのL7接続を用いて、これら端末システムAおよびZの通信アプリケーションシステム間、またはTLN間にも存在する。
○時間的には、TKプロセスが開始するとただちに存在し−特にその時点以降は、TKプロセスの通信アプリケーションシステム間、またはTLN間に、このOSI接続のL7接続が存在する−そして両者の通信アプリケーションシステムまたはTLNが、TKプロセスが終了したと見なすまで、存在を継続する(これをOSI−RMは、L7接続とOSI接続の終了としてモデル化している)。
その後このOSI接続が存在するが、ただし−OSI接続を生成するための通信アプリケーションシステムの通信が開始されるので、すなわちTKプロセスが開始されるので−最も遅い場合で、OSI接続/TKプロセスを生成する(通信プロセスの)TLNの端末システムAまたはZの端末機器で、この接続/プロセスのため何らかの措置が行われる時点以降に存在する。しかしまだこの時点では、このOSI接続の何らかのLi(1≦i≦7)は、(抽象的に)実現される必要がなく、あるいは実現不可能である。したがってLi接続の存在は、同接続の(抽象的な)実現または実現可能性を含意しない。より一般的にいえば:OSI接続とともにその少なくとも7つのLi接続も存在するが、そのうちLj接続は1つも−そしてこのOSI接続で他のLi接続との共同動作は−抽象的に実現される必要がない(OSI−RMは、実体的な実現/実行にいずれにせよ着目しない)。Li接続の(抽象的な)実現は、その時点で(抽象的に)利用されている間だけ存在すればよい。
このことは、端末システムAからZの間のOSI接続が、その少なくとも1つのL3接続が実現されていなくても、あるいは実現不可能であっても、このTKVのために存続することを含意する。これは端末システムのHOでしばしば生じることである。
いずれにせよPTKV−OSI接続のL7接続が、HOケースにおいて存続することは、本発明によるHOCIS法によって保証できる(第A章参照)。なぜならば本方法によれば、PTKV−OSI接続に例えばL3接続の中断を生じても、このPTKVが(すなわちPTKV−OSI接続が)まだ終了していないことを、AまたはZにおける少なくとも1人/1つのPTKV−TLNが常に知っていることができるからである−この場合TLNは、HOCIS法がなくても、L7が未終了であることをたまたま知っていることがある。なぜならばこの未終了は、TLNにとってそのアプリケーション通信から得られるからである。このアプリケーション通信は、TLNが、L3接続中断に先行する数秒間に行ったものである。HOCIS法は、このような場合、対応するTLNの推測を裏づけし、あるいはその推測を修正する。後者は例えば、HOに直接かかわるTLNが、HOが行われる間に−すなわちL3接続中断の間に−OSI−/L7接続を一方的に終了する場合である。
ここで再度指摘しておきたいのは、本発明の方法においては、PTKV−OSI接続が、それに属するSTKV−OSI接続と同じ端末システムを接続する必要がないことである。しかし両者とも、それぞれ着目されているTLNは同一である(これについでは第D章で詳論する)。
■抽象的な「端末システム」は、抽象的な人のユーザ、および/または人ではないユーザ(=ユーザ自動機械)、および/またはユーザの前記に挙げた代理/部分機能−すべてTKV−TLNと見なされる−だけでなく、次のような抽象的な「端末機器」を含む。この最後に挙げる端末機器は、1つの端末システム中の端末機器全体をまとめて、下記では時には同様に「端末機器」と呼ばれることがある。すなわち、例えばLAN、WLAN、大型コンピュータ、データベース、PBX、RAS、ファイヤウォール、あらゆる種類のスイッチのそれぞれの全体をまとめたもの、またネットワークアクセス、IAD、オン/オフ機器のそれぞれの全体をまとめたものといった、人ではない機能グループである。人ではない機能グループ(の抽象的または実体的な実現物)を、下記ではしばしば「モジュール」と呼ぶ。
■端末システムの抽象的な個々の「端末機器」を、互いに別個に着目することができる。特には下記の各端末機器である。
○「終端端末機器」。常に電子的/物理的/音響的/光学的な「論理ユーザ表面」を備える(このユーザ表面はしばしば携帯型である。すなわち携帯型電話機に設けられたもの)。
○「非終端端末機器」。その「ネットワーク・ターミネータ」(NT=「Network Terminator」)のためネットワーク固有の「端末アダプタ」(TA)を備えるものまたは備えないもの。いずれにせよすぐ上記で概略説明したユーザ表面を備えない。この場合、
○加入者端末と、端末システムの非終端端末機器が、物理的/通信技術的インタフェースおよび/またはその他の端末機器を介して、互いに共同動作するが、これらインタフェースや最後に挙げた端末機器のうち通常は若干だけが、標準化されている。そして
○非終端端末機器と(およびそのTAおよび付随するNT。第C章参照)、終端端末機器とは、1つの実体的な実現物に組み込むことができる−特には1つの携帯型端末機器(例えば携帯型電話機)に組み込むことができる。そうすると前者の非終端端末機器も同様に携帯型となる。
本願の請求項1は、HOCIS−TKVまたはSTKVの端末システムに少なくとも1つの機能モジュール「M(HOCIS)」が存在することを含意する。このM(HOCIS)は、請求項1の文言/意味内容の精緻な理解を得られやすくするため、第D章に詳しく説明したように、機能を十分に細分化されている。OSI−RMに合致した端末システムを(特に第D章でさらに説明する)モジュールに細分化することについては、OSI−RMが、一瞥したところ、端末システム細分化を回避するように見えるが、実際にはそれを行っていることを述べておく。理解のために言えば、その原因は、通信アプリケーションの細分化が必要と考えられるからである(これは、HOCIS法の抽象的な実現のために絶対必要と考えられ、通常は端末システムにおけるL7層に組み込まれている、抽象的なHOCIS通信アプリケーションと同様である)。この必要性は、L7層に関する諸規定で(関連する国際標準を挙げるならば、1994年のISO/IEC7498、それと同一のITU−T Recommendation X.200の特に32/33ページ、専門の国際標準として1994年のISO/IEC 9545、およびそれと同一のITU−T Recommendation X.207)、OSI−RMに合致する抽象的な通信アプリケーションの機能構造の定義につながる。最後に挙げた通信アプリケーションは、論理的には、同アプリケーションが行われる端末システムの同アプリケーションに対応する機能細分化を含意する−しかもその細分化は、これら端末システムに設けられた、そしてOSI−RMに合致する、抽象的な通信アプリケーションの端末システム領域におけるものである。
■抽象的な「サーバ」、または「サーバ端末システム」または「人のTKプロセスの加入者を持たない端末システム」は、次のようなネットワークにおける機能グループである−そのネットワーク運用者の管理下にあろうとなかろうと−すなわち、本願において同様に端末システム/端末機器と見なされるが、後者の端末機器は終端的/非終端ものに細分化されない、このような機能グループである。
■抽象的な「システム」は、端末システム/端末機器であるか、または1つのネットワークにいずれにせよ組み込まれているコンピュータであるかの、いずれかである。
■PTKV−またはSTKV−OSI接続におけるサーバおよび/またはシステムの可能性ある多数のLiリレー上の役割について、本願は、そのすべてを個別に説明する必要はない−その点については、図5におけるリレーの例の議論が、標準的な当業者に説明を与える。ここで重要なのは特に、−PTKVのHOに属する−HOCIS−TKVにおける(定置型のまたは携帯型の)「HOCISサーバ」および/または「HOCISシステム」であって、かつ1つまたは複数のHOCIS接続の少なくとも1つにおける端末としての当該サーバおよび/またはHOCISシステムである(図5のうち最後の各図についての第D章の説明参照)。この端末システムは、ネットワークにおけるHOCISサーバまたはHOCISシステムでもあり得る。
■PTKV端末システム(とそのPTKV−TLN)は、次のような場合、HOに、将来起こりうることとして、またはその時点で、または遡及的に「直接かかわる」と言う。それは、その当該端末システムが、そのネットワークアクセスポイント(このポイントを経由してPTKVがルーティングされている)において、HOプロセスの間、L3層において、一方では全体的にまたは部分的に、他方では持続的にまたは一時的に、ネットワーク/ネットワークアクセスポイント/インターネットファシリティ/利用標識の切り替えを、将来的に、または現在、または遡及的に行う場合、かつ当該端末システムのPTKV−OSI接続(あるいは同端末システムのPTKV)を維持する場合である。PTKV端末システム(およびそのTLN)は、このHOに直接かかわらない場合、このHOに間接的にかかわるという。
■本願は、次のような場合だけに着目すればよい。それは、1つのPTKVにおいて、ある1つの時点に、HOがただ1つだけ存在する場合−すなわち抽象的な「単一の直接かかわるシステム」のHOが存在する場合である。あるPTKVが、抽象的な「複数の直接かかわるシステム」のHOをも取り扱う−これは実際の場では重要なことである−という印象を与えるとき、それらPTKVの実施形態のいずれによっても、次のことを容易に示すことができる。それは、これらの実施形態が、実際には、時間的にオーバラップする「単一の直接かかわるシステム」のHOの列を取り扱うことに基づくことである。
その結果として:
○HO/HOプロセスに対して、上記の将来起こりうる/その時点の/遡及されたTKV属性付与が適用可能となる。
○PTKV−OSI接続あるいはそのPTKVの(抽象的な)実現が、n≧2個のPTKVシステムを含むので、このPTKVでは1つのHOにn−1個のシステムが間接的にかかわる。
■1つのPTKVのHOに関するHOCIS−TKVあるいはSTKVに対し、次のことが適用される。すなわち、HOCIS−TKVは、本発明による「信号」あるいは「HOCIS信号」の存在−少なくとも1つのPTKV−および/または附随するHOCIS−TKV、あるいはSTKVシステムの中であれば、それがどこであろうと、どのような状態であろうと−の発見とともに開始/スタートする。STKVにとって、上記の将来起こりうる/その時点の/遡及されたTKV属性付与は、このスタート時点をもって適用可能となる。
HOCIS法におけるPTKV、そのHOおよびSTKVのスタート時点は、−別段の言及がない限り−時間的には任意の順序で指定されたものとすることができる。
HOCIS−TKV、あるいはSTKV、あるいはそのSTKV−OSI接続−これらはPTKVの将来起こりうる、またはその時点の、または遡及されたHOに関するもの−は、特に下記の場合に限り、このPTKVと関係あるものとすることができる。すなわち、PTKVが、その(抽象的および/または実体的)実現のために、すなわちそのSTKV−OSI接続、すなわちそのSTKV−Li接続の実現のために、PTKV−OSI接続のLi接続の1つまたは複数(すなわちPTKV端末システムにおける当該接続の端末ポイントの抽象的および/または実体的な実現)を利用できる場合である。しかしこれら両OSI接続の実現(抽象的および/または実体的実現物の状態で)は、互いに完全に独立して行うこともできる。
この場合重要なのは、HOCIS法が、(何らかのモダリティの)HOCISシステムからTLNへのHO関連情報の転送に基づくことだけである−これは(請求項1に記載する)そのため必要なHOCIS−OSI接続が実現される場合とまったく同じである。このOSI接続のHOCIS−TKV/2次TKVのスタートが、PTKV−および/またはHOCIS−/2次システムにおける(HOCIS)信号の存在によって行われることも、HOCIS法の妨げにはならない。
特に次のことに留意するべきである。これらシステムの少なくとも1つにおいて、この種の(HOCIS)信号の実現/発生/存在の方法には、何の限定もないことである。これは何らかのHO関連情報の実現/発生/存在と混同されてはならないが、本願で個別に説明する必要はない。
■そのときどきに着目されるHOCIS法−より正確には、その抽象的な実施例に着目されたHOCIS−TKV−は、PTKVのHOに一意的に割り当てられる。
■STKVはその時点のHOを何ら含意しない。STKVは、例えば将来起こりうるHOに属する。
■(PTKVの将来起こりうる、またはその時点の、または遡及されたHOに関する)STKVは、少なくとも1つのM(HOCIS)が準備したHO関連情報をこのPTKVのTLNに伝達しようとする試行を、少なくとも1回開始したことを含意する。
この「伝達の試行」は、下記2つの○印のいずれかを意味する(図5とその説明を参照)。

◆少なくとも1つのPTKV−/STKV−システムにおけるM(HOCIS)による、少なくとも1つのネットワーク経由/からのHO関連情報送信/受信の試行。
◆および/またはこのプロセスTLN宛て/からのローカルな上記情報伝達/受け取りの試行。
○あるいは、このTLNの端末機器のM(HOCIS)が、ローカルで−例えば「Time out」メカニズムに基づいて、前もってこれら両者M(HOCIS)間で合意されたプロトコルにより(これらいずれも当業者には知られていることである)−このような情報を発生したが、その際この情報はネットワーク経由で送信されたり、そして/または受信されたりすることがなかった。
これは本発明の核心であって、請求項1の文言/意味内容を基盤とする−これを下記では(特に第D章で)繰り返し詳細に説明する。
■「HO関連情報」は、少なくともHOに直接かかわる端末システムを経由する、最終的にTLNに感知可能な情報である。この情報は、
○そのためにM(HOCIS)により検出され、準備され、転送された後、
○終端STKV−/PTKV−端末システムにおいてそのPTKV−TLNに伝達される。
上記の情報は最終的には、HOにかかわる(そして本願の例では通常人の)PTKV−TLNに関しての、HOCIS法の「HO・コンビニエンス・インフォメーション・サポート適性」に対応する。この情報は最終的に、TLNの「自動化された」そして/または物理的なそして/またはシンタックス的なそして/またはセマンティックなそして/またはプラグマティック/メンタルな感知能力の抽象化レベルのため/抽象化レベル上で、構想され/表現され/コード化され/プレゼンテーションされ/固定される:
○プラグマティック/メンタル/物理的には、HO関連情報は、特にこのようなPTKVのTLNのためにHOCISを提供したいという願望により、構想されている。このTLNのうち少なくとも1人/1つのPTKV−TLNが携帯型である(したがって将来はその理由だけで、HOがしばしば生じるかもしれない)。しかもその結果として、その携帯型のTLNは通常、他のTLNに歓迎されていると感じることになる。HO関連情報は確かに何らかの理由でこのTLNに重要である限り−その時点のPTKVに基本的なTKイベントが生じるとき、ネットワーク情報と料金情報を含むことができる。しかし、そのような「プラグマティックな/メンタルな/心理的な瑣末事」に限定されてはならない。むしろHOCISは、「これらTLNの心」に取り入らなければならず、これらのTLNを、そのPTKVとPTKVのHOに関して、信頼性ある/喜ばしいと感じられる情報を−できるだけ弾力的に、思いやりをもって、そして個別の状況に合わせて−供給しなければならない。ここで留意されたいのは、HOCISは、例えばTLNに対して、その短期間に順次通過するWLANへの絶えざる新たなチェックインを、完全に免除できることである。そして、TLNからの指定によっては、ネットワーク切り替えだけをTLNに知らせる。標準的な当業者は、TLNに伝達されたHO関連情報については通例として−複雑なHOCISについてはただちに−その情報/HOCISが本発明によるものであるか、あるいは上記の瑣末事に属するものであるか判断できる。関連する従来の技術は、この瑣末事を最初からすでに開発している。
○セマンティック/シンタックス的には、HO関連情報は、情報一般に慣行となっているように、例えば人間の自然言語、および/または文書、および/またはマークなどの形で表示される。しかしこのことは、その他の表示、例えばTKに慣行的なシンタックス上のコード化、例えば意図的に標準化されたもので当業者には知られているPDU、例えば「ASN.1−PDU」の形のものや、これらの何らかの種類のセマンティック用例を除外しない。
このことは、HO関連情報の形成/表示のバリエーションを含意する。
○1つにはTLNに妥当なHOCISとしてのバリエーション。このHOCISは、少なくとも1つの「HOCIS−SDU」(SDU=Service Data Unit)に基づく。この場合SDUは、少なくとも1つの「HOCIS−IDU」(=Interface Data Unit)を用いる実体的な実現とは区別されなければならない。本願は、このHOCIS−IDUには着目しない。
○もう1つには、TKに妥当な少なくとも1つの「HOCIS−PDU」(PDU=Protocol Data Unit)としてのバリエーション。本願は、このOSI用語法を単純化して、SDUをも同様にPDUと見なす。したがってHO関連情報は、本願においては、常にそのように理解されたHOCIS−PDUである。
前記に述べたことをOSI−RMに合わせて簡単に表現できるよう、さらに下記について説明したい。
○PTKV/STKV−TLNに関して、抽象的概念「HO関連情報」は、上記の少なくとも1つのHOCIS−SDUを含む。このSDUは、このSDUをもたらすものでOSI−RMに定められた「HOCISサービス要素」の少なくとも1つを用いて、このTLNに伝達される。この場合、
○これらの抽象的な「HOCIS−SE(サービス要素)」は、通常はHOCIS措置の可能性ある実体的実現を、このTLNのため、HOに関して指定する。
実体的実現あるいはHOCIS法の実施形態の特性には、本願は着目しない。
すなわち、下記において用語「HO関連情報」、「HOCIS」、「HOCISサービス」は、最終的には類義語である。ただしこの場合、これらの用語は、(その時点の、または将来起こりうる、または遡及された)実体的PTKVの実体的TLNの最終的な実体的情報を、そのPTKVの(その時点の、または将来起こりうる、または遡及された)実体的HOに関して、OSI−RMに合致する方法でモデル化するものとする。
■HOCIS−TKVは、HOに関して、PTKV−TLNのHOCISを得るが(そしてそれとともに、このHOまたはHOに関するメッセージの発信/変形/抑圧を劣化させるが)、その際、PTKV−/HO−実現に必要なネットワークを変化させない。後者(ネットワーク)は、PTKVのための請求項1によるHOCIS−TKVを受けることを何ら必要としない。なぜならば、前者(HOCIS)は、通常はその基盤となるSTKV−OSI接続のL4〜L7層に根を下ろしているからである−これは、HOCISのHO関連情報が「HOCISの」PTKV−OSI接続に関するものであっても同じである。したがってSTKVは完全に「ネットワーク透過的」であり、実体的に実行することもできる。
■端末システム/−機器のユーザは下記を行うことができる。
○場合によっては自らのため、ユーザに提供されたHOCISの表示、および/またはHOCIS受け取りのモダリティを決定/削減/遮断する−短くいえば、「コンフィギュレーション」する−しかもこれを、本来のHOの実行前、およびまたは実行中、および/または実行後の時間に行う。
○HOCISを、任意のその他のプロセス/アプリケーションと交換する。
○少なくとも1つのHOCISの受け取りを、少なくとも1つの方法で確認しなければならず、あるいは確認する必要がないとき、このような確認/非確認は、HOCIS−TKVの経過を変更でき、あるいは変更できない。
■端末システムとネットワークの関係について、ネットワークに対する端末システムの基本的な接続性、ならびに端末システムのインターネット接続性、およびネットワークを経由する端末システムの通信アプリケーション接続性を区別しなければならない:
端末システムについていうと、
○ネットワークへの端末システムの「基本的な接続性」は、L1およびL2でこのネットワークから、少なくとも1つのPDUを受信できると、ただちに得られる(そうすると、端末システムがすでに「基本的なHO」を実行済みである)。
○端末システムがネットワーク経由で他のインターネット端末システムへの接続を利用できると、ただちにネットワーク経由の「インターネット接続性」が得られる−このことは、端末システムのL1/L2接続性だけでなく、このネットワークへの端末システムの「管理上の接続性」、すなわち端末システムがこのネットワークで「チェックイン」されていることを前提とする(第D章の最後の図5の説明参照)。そして、
○「HOCIS接続性」、すなわちネットワーク経由「特定のアプリケーション・インターネット接続性」は、端末システムがネットワーク経由でその他のインターネット端末システムへの接続を利用できると、ただちに得られる。この場合このインターネット接続は、この特定の通信アプリケーションシステムを介してルーティングされなければならない。
本願は−別段の言及をしない限り−このすぐ上記に述べた基本的な接続性とHOCIS接続性だけを区別するので、後者は特定のアプリケーション・インターネット接続性をも、特には「ネットサーフィン・インターネット接続性」すなわち「WLANサーフィン・インターネット接続性」をも含む。
基本的にのみネットワークに接続された端末システムは−端末システムが、ネットワークを経由するそのインターネット接続性を実現するため、このネットワークを利用したい場合−直接かかわりを持たされてこのネットワークのサービスフィーチャー間でHOを実行しなければならない。端末システムは、このHOにおいて、このネットワークで端末システムが利用するサービスフィーチャー間で、「L1+L2サービス」と「L1+L2+L3サービス」を切り替えなければならない。
ネットワークへの端末システムの基本的なHOと、このネットワークシステムにおけるこの端末システムのチェックインとの間に存在する相違にも、留意されたい。前者は、このネットワークに対するこの端末システムに必要なTK措置であって、この端末システムが、続いてこのネットワークにおいてチェックインを実行できるようにするためのものである。この場合、ネットワークにおける端末システムのチェックインは、この端末システムによるネットワークの広範囲な利用可能性、特にこの端末システムのインターネット接続性を含意する必要はまだない−このことは標準的な当業者すべてが知っていることである。
ネットワークへの端末システムの基本的な接続性の確認は、HOCIS法においては特に重要とされている:この確認によって、HOCIS法のスタート時点が決定される。
■さらに下記の概念の説明が必要である。

「ペア」のSTKV−/PTKV−システム:少なくとも2つのSTKV−またはPTKV−システムのこの属性/特性は、これらのシステムがSTKVまたはPTKVにおいて互いに通信することを意味する。ここでは、実施形態、すなわちHOCIS法の実体的な実現において、1つのシステムが少なくとも1つのSTKVシステムと、PTKVシステムとを含むことができることを、想起されたい−このことは、抽象的には1つのSTKV−またはPTKVシステムが、そのペアになるシステムそれぞれ1つだけによって、このTKVに対応するSTKV−またはPTKV−OSI接続を操作する、ということに何の変わりも生じない。
○STKV−/PTKV−システムの「能動的な通信試行」:この概念は、当該システムの試行であって、少なくとも1つのネットワークを経由して少なくとも1つのPDUをペアになるもう1つのシステムに送信し、そして/またはそれらが受信されたことの何らかの確認を受け取ろうとすることを言う。
HOCIS法の基本的に新規な点について、第B章で多くの言葉を用いて基本的な説明をしたが、それらの点を下記に、わずかな言葉と現場指向により繰り返し説明する:HOCIS法は、PTKVの端末システムの1つの将来起こりうる、またはその時点の、またはより早い時点の−HOに関して、少なくとも1つのHOCISあるいはHOCIS措置によって、少なくとも1人/1つのPTKV−TLNをサポートすることを意図する。HOCIS/HOCIS措置は、少なくとも1つのPTKV−またはSTKV−端末システムに少なくとも1つのHOCIS信号が存在することが確認されることにより、スタートされる。その結果として、それに関するHO関連情報が、少なくとも1人/1つのPTKV−TLNに伝達される(TLNのSTKV端末システムがHO関連情報を受け取った後、またはそれに代わる方法としてHO関連情報が自動的に構成された後)。しかしTLNがこのHOCISを受け取るのは、TLNがHO関連情報をリクエストしたからではなく、このHOによって受ける劣化をできるだけ不利なものにしないためである。したがってHOCIS法は「社会的に」根拠付けられている。
したがってHOCIS法は、PTKV端末システムに、将来起こりうる、そして/またはその時点の、または遡及されたHOの点で、従来は決して考え付かなかった方法を与える。より正確にいえば、HOCIS法はPTKV−端末システム/−端末機器に、HOに関して−TLNをサポートするために−これらTLNに対するまったく新しい種類の「社会的」挙動を与える:この種のアイデアは、従来はその痕跡すらなかったものである。
この理由だけで、HOCIS法は、従来のHO技術と根本的に区別される(第A章参照)。すなわち従来の技術は、「人間相互間の」HO問題を無視する−すなわちHOの場合、少なくとも1人/1つの間接的にかかわるPTKVの加入者が、このHOとその進行によって少なくとも一時的に暗闇の中に放置され、これにより場合によっては著しくいら立たせられ、ましてこの加入者はそれに対して何らかの反応をすることができない、という問題である。この加入者は、「HOに関するユーザの利害がまったく無視されていること」を、そもそも問題として把握していない。
HOCIS法は、この実際にある問題の解決法の技術的核心である:したがって本願は、その技術を用いれば、あらゆるPTKV−TLNが、(その要求に応じて)このPTKVにおける(将来起こりうる、またはその時点の、またはそれより早い時点の)HOについて知らされ/サポートされることが可能となる、このような技術の基礎を開示する−HOに直接かかわらないTLNも同じである。
したがってHOCIS法は、TLNをシームレスなMIHでサポートするのにも適している。このサポートの重要性の例を挙げれば:WLAN技術により大きなファイルをPDA(Personl Digital Assistant)にダウンロードするとき、ユーザはそのため利用されるWLANの外に移動する。ここでMIH法を介入させて、高価な、そして/または非常に遅いGSMネットワーク上でダウンロードを継続させるべきであろうか?それともWLANが使用できて初めて、MIH法を継続するべきであろうか?それともMIH法を場合によってはまったく中断するべきであろうか?ユーザにこれらの別法について知らせたくなければ−これは、シームレスなMIHの際には意図されていることである−市場要請を回避することとなろう。
本発明によるHOCIS法は、WLAN/Femtocellと携帯型ネットワーク間のHOの際に有意義であるが、このことは、その他すべてのネットワーク/部分ネットワーク/ネットワークタイプにも、それらが請求項文言/−意味内容に含まれているなら当てはまる。特に「携帯型ネットワーク/携帯型ネットワークローミングにおけるHO」で有意義である−これは、本願の実施例/図面が最初に挙げたケースだけを具体化していても同じである。
HOCIS法は、ユーザがそのリアルまたはバーチャルなローカル・アプリケーションシステム、例えばMS−WordまたはMS−Explorer、または自動車のナビゲーションシステムを用いて作業する場合について、公知のユーザサポートを根本的に発展させたものである。本方法がこのサポートの根本的発展形であるのは、次の理由からである。すなわち、ユーザがこの作業の際、従来はその時点の行動の決定要素に対してのみサポートしていて、この決定要素は、ユーザに知られており、そして自動的には変化しない影響範囲を反映する。しかしHOCIS法は、ユーザを、さらにユーザのその時点の行動の新しい種類の決定要素に関して、新しい方法でサポートする。この決定要素は、ユーザに知られていない、ユーザが見ると自動的に変化する、そしてユーザが影響を与え得る領域を反映する(この場合:そこにあるあらゆる種類のHO関連イベントに関して)。したがってHOCIS法の根本的革新は、HOにおけるTLNのその時点の行動の新しい種類の決定要素に関し、PTKVのTLNに対する新しい種類の「コンビニエンス・インフォメーション・サポート」である。
第B章を終わるに当たって、次のことを注記したい。HOCIS法のここまでの説明では、HOに間接的にかかわるPTKV−TLNのサポート、またはそのFMC電話機が前面に出たが、このことは、本願の下記の各章にも当てはまる。特に第B章は、HOCIS法の本質を明らかにするためのものであるため、ここで次のことをはっきりと指摘し、短く根拠付けする。すなわち、本方法は、HOに直接かかわるPTKV−TLNをサポートすることもできることと、なぜそれができるかということである−しかもこの指摘と根拠付けは、FMC電話機の一般的に知られた実際の例と、その基本的なIAD接続性の確認について行われる(この場合、請求項1は、この「FMC」にも、「電話」にも、「IAD」にも、限定されない)。
(HOに直接かかわるPTKV−TLN=FMC電話機ユーザのための)本発明による方法のこの特殊な実施例におけるHOCISは、HOCIS法の市場重要性を示威する。その中でHOCISは、特に実際の場でのFMC利用単純化の潜在的な可能性を明らかにする。すなわちこのような「HOコンビニエンス・インフォメーション・サポート」は−FMC電話機がその基本的なIAD接続性(上記参照)を確認した後−下記と明確に区別される:
■このイベントを介する電話機による、今日知られているユーザ情報。この情報は、ユーザに対して、
○結果としてのみ、電話機上で非瑣末的なユーザアクティビティにアクセス可能であり、そして
○後者の実行は、電話機上のその他あらゆるユーザアクティビティを抑制し、そして
○この両者とも、この将来起こりうるHOの評価/強制/不利益甘受/背景調査可能性/回避可能性等々に関してサポートしない。
■しかし将来のユーザHOCISは、この不十分なユーザ情報とはまったく異なって、
○電話機上のユーザアクティビティを何ら要求しない。そして/または
○それに対するユーザアクティビティを何ら妨害しない。そして
○ユーザを特にHOに関して非常に広範囲にサポートできる−例えばそのため、HOCISはこのIADへの「ワンタッチHO」を可能とする(そのためHOCISは、基礎的に接続されたIADをただちに自動化し、そして背景で、ユーザがHOCISでチェックインするか、そしてHOCISを特定の目的、例えば上記の「ネットサーフィン」のために利用できるかを点検する)−その結果としてユーザは、このワンタッチHOを利用して、FMC電話機の基本的なIAD接続性から、(このIADを経由する)同電話機のインターネット接続性を、あるいは同電話機のネットサーフィン・インターネット接続性(追加的にそのホームIADをも経由して)を生じることができる。
このような(HOCIS法によって実現される)ワンタッチHO、またはゼロタッチHO(例えば電話機ユーザがこのHOのためにコンフィギュレーションするもの)によれば、HOCIS法を用いないときよりも、FMC電話機の利用をはるかに快適に、しかも通常は安価にすることができる−その結果としてHOCIS法は、HOに直接かかわるPKTV−TLNから、歓迎すべきものと見なされる。
この場合、(例えばワンタッチHOによって)HOに直接かかわる電話機のユーザのためのHOCISが、同じHOに間接的にかかわるPTKV−TLNのための、さらに上記に説明したHOCISを、シームレスに補完することができる。下記の第D章、特にD.4.9と図5、特に図5o〜rの説明により、この点について十分理解することができる。
本発明の一実施形態におけるHO関連でしばしば生じるTK配置を示す図である。 本発明の一実施形態における、ファシリティHOをただ1つだけ可能とするが、ネットワークHOを可能とせず、すべての「GSM/GPRSだけの」電話機に対してはこのようなHOを可能とするHO−TK配置を示す図である。 本発明の一実施形態における「ハンドオーバ・コンビニエンス・インフォメーション・サポート」(HOCIS)を実現するための機能上の手順段階を示す図である。 本発明の一実施形態におけるHW及びSW構成要素を示す図である。 本発明の一実施形態におけるPTKV−またはSTKV−OSI接続におけるサーバおよび/またはシステムの可能性ある多数のLiリレーを示す図である。
C.HOCIS法の実施形態のバリエーション−上記以外の付随する通信技術的用語/概念の説明
この第C章でのHOCIS法のスケッチと、付随する図1および2は、携帯型端末機器を用いる電話呼び出しでのHOCIS法への着目に限定されない。特に、少なくとも1つの携帯型および/または無線ネットワークを用いる、(ほとんど)リアルタイムでの、2つのPTKVにおけるHOに限定されない。これらの特殊ケースは、例えばEメールに基づくPTKVのように、TLNが同時に関与する必要がない「同期されない」PTKVを含まない。また少なくとも1つの固定ネットワークの関与の下にあるHOを含まない。そして無線ネットワーク内部のHOだけに接触する(例えば「Femtocells」またはWiFi−WLANを、そしてGSM/CDMA/UMTS/Wimax等々のネットワークにおける類似の構成物を用いて)。−当然のことながら、これによって、HOCIS法のここでは着目されない付随する特殊ケースが、請求項文言/意味内容の保護範囲から除外されることはない。
したがってこれらのスケッチは、頻繁に「モビリティによって生じる」、かつHOCIS法が役立ち得るTK配置で予想される、HOのいくつかを示すだけのものである。この場合これらのスケッチは特に、HOCIS法を−少なくとも1つの人ではないM(HOCIS)モジュールを用いて−全体的にあるいは部分的に特に下記において実現できることを示す。
1.携帯型ネットワーク電話機、または少なくとも無線電話機。
2.携帯型または固定型のIAD(IAD=Integrated Access Device。WLANのIADである。これらIADの先行モデルは、技術的にはより簡単であって、「Access Points」、APと呼ばれた。この場合IADのWLANは、GSM/CDMA/UMTS/Wimax等々のネットワークの「Femtocell」であり得る)。
3.通信ネットワーク内、またはそれにつながるシステム/サーバ/IAD。
上記HOCIS法の実現は、場合によっては、別の場所のPTKVのTLNのためのものである。
下記の議論では、通信ネットワークの端末システムから同ネットワークへの「アクセス」という概念が非常に重要なので、まずその−標準的な当業者には知られていることであるが−意味内容を(本願には十分な範囲で)説明する:ここで考えられている当業者的定義によれば、ネットワークの(抽象的な)端末システムは(この端末システムはネットワークにチェックイン済みである。上記参照)次のような時点で、このネットワークへの「アクセス」を得る。その時点とは、端末システムが、下記の接続のOSI層L1〜L3で、L3データ伝送を操作できる時点である。
■このネットワークの少なくとも1つの(抽象的な)アクセスポイントとの接続。
■このネットワークを経由する、このネットワークの少なくとも1つの端末システムとの接続。
この結果特に、ネットワークの端末システムは、ネットワークへのアクセスを必ずしも常時持つ必要はない−これについては、携帯型ネットワークの端末システムの場合にしばしばそうであることが、知られている。
このネットワークへの「アクセスポイント」は、この場合(特にこのネットワークへの/ネットワークからのデータ伝送のため、ネットワークの将来の利用またはその時点の利用の場合)、L1〜L3層の機能能力に対する法的/営業的および場合によっては技術的責任が(このネットワークのプロバイダからこの端末システム/端末機器の責任者に)移行する箇所である。この箇所は、端末システム/端末機器とネットワーク間の「データ伝送区間」(DUEA)上にある。アクセスポイントにおけるDUEAのネットワーク側の(抽象的な)終端は、「ネットワーク終端」(「netowork terminato」、NT)と呼ばれ、アクセスポイントにおけるこのDUEAのユーザ側の(抽象的な)終端機器は、「端末アダプタ」TAと呼ばれる。ネットワークアクセスポイントの実体的な実現において、これら両者の(抽象的な)機能ユニット、NTおよびTAは、非常に広範囲に組み込まれている−これは携帯型電話機の場合、通常行われていることである。
ネットワークアクセスおよびネットワークアクセスポイントという両概念のこの説明によって、HOに直接かかわり得る携帯型(抽象的な)端末システム/端末機器、特に今日では(抽象的な)携帯型電話機が、1つの終端、および3つの非終端、(抽象的な)端末機器を含み得ることは明らかである:
■この終端端末機器は、本発明ではまず、TKVの(抽象的な)音響的/光学的/機械的なユーザ表面の(抽象的な)実現に用いられる。そして、
■これら通常3つの(抽象的な)非終端端末機器は、HOにおいて、携帯型端末システム/機器と少なくとも2つの異なる携帯型ネットワーク/アクセスポイント/ファシリティとの共同動作に用いられる−この場合、後者は、「Femtocell」バリエーションの領域が、任意にわずかだけ互いに異なることがある。これら3つの非終端端末機器とは、
○一方においては、端末機器間の(抽象的な)データ交換のための(抽象的な)「スイッチ」−このスイッチは、場合によって限界的なものであり得る。例えばフェムトセル技術を用いる場合である−であり、そして
○他方においては、ネットワーク/アクセスポイント/ファシリティそれぞれのための2つのTA/NTである(Femtocell技術の場合、TA/NTがただ1つのことがある)。
「直接のHO」に関する電話機の能力が、一方では、GSM/CDMA/UMTS/サテライト/Wimax等々のネットワークに関するものであり、他方ではインターネットに接続されたWiFi−またはFemtocellWLANに関するものである場合、この電話機は「FMC電話機」と呼ばれることがある(FMC=Fixed/Mobile Convergence):すなわちこの電話機は、インターネットの固定ネットワーク技術の、およびGSM/CDMA/UMTS/サテライト/Wimax等々のネットワークの携帯型ネットワークすなわち電話システムの、それぞれのユーザビリティの収束をサポートする。
図1はこのことを、抽象的なFMC電話機を用いる例で示す(第C.0項は、グラフィックなシンボルマークの意味を説明する)。この電話機は、
■一方においては、GSM−TA/−NTを経由して−これらはFMC電話機に内蔵されている−GSM携帯型ネットワークへの一時的なアクセスを持つ(この場合、GSM−DUEAは、GSMネットワークの最も近いアンテナと、携帯型FMC電話機におけるGSM−NTとの間でGSMネットワークに属する。いわゆる「無線インタフェース」である)。そして、
■他方においては、IEEE802.xx−TA/−NT−やはりFMC電話機に内蔵されている−を経由して、さらにWLANへの一時的なアクセスを持つ(この場合、一時的なIEEE802.xx−DUEAは、IEEE802.xx−IADとFMC電話機のIEEE802.xx−NTとの間でWLANに属する。いわゆる「WLAN無線インタフェース」である)。このWLANは、その「aDSLモデム」−TAを経由してインターネット固定ネットワークへの(すなわち同固定ネットワークの「aDSLスプリッタ」NTと電話ツイストペアケーブル−/aDSL−DUEAへの)アクセスを持つ。
ここで、IADが無線インタフェース側に(=非インターネット側に)「スイッチ」を備えることに留意されたい(FMC電話機が無線インタフェース側にこれを備えるのと正確に同じ):図1に記載するように、FMC電話機とIAD間の(まったく同一の通信プロセスのための)データ伝送は、一方では、WLAN−NT(とパケット交換型のWLAN)を経由して、他方では、GSM−NT(と回線交換型のGSM−NT)を経由して行うことができる。
上記から、GSM/CDMA/UMTSの特性が見て取れる:このネットワークの場合、すべてのベースステーションが−大規模セルのプロバイダなので、技術的/ライセンス法規的/財政的条件として−大規模プロバイダとしての法的および営業的責任下にあり、したがって技術革新の実践導入が遅い。それに対してIEEE802.xx−IAD/−APは、それぞれ多数の小規模プロバイダとしての法的および営業的責任下にあるので、あらゆる種類の技術革新を−本願と同様に−短期間で使用できるようにするプラットフォームを提供する。
またFMC電話機は−図2に示すように(第C.0項参照)−1つのTA/NTだけで間に合わせることができ、例えば回線交換型およびパケット交換型のGSMネットワークのためならば、1つの共通なGSM−/GPRS−TA/NTだけで間に合わせることができる。したがってこの場合、IEEE802.xx−IADをまったく省くことができる。にもかかわらずここでは通信プロセスにおいて、通常は高価な回線交換型のL3接続だけの利用と、少なくとも一部は若干安価なパケット交換型のL3接続の間で切り替えが可能である。この種の切り替えは、ネットワークHOではなくて、ファシリティHOである(第B章参照)。
さらに図5xでは、左側にHOに直接かかわる加入者を示す。右側の表示は、HOCIS法が、特に通信プロセスの加入者として、このHOに間接的にのみかかわるものを予定することを示す。
C.0.図1および2の説明
図1で、1方向矢印は、その指し示す四角形中の表示内容に属する。双方向矢印は、データ伝送区間(DUEA)を表す。2つの傾斜する楕円形は、それぞれ回線交換型ネットワークを表す(例えばGSM/CDMA/UMTS/サテライト等々。ここでは「ネットワークI」ともいう)。そして楕円形の中に、IEEE802.xx−WLAN(「ネットワークII」)が、そのIEEE802.xx−IAD/APとともに組み込まれている。このIAD/APは、通常はインターネットへのアクセスを常時持っている(「ネットワークIII」)。IAD/APの信号の強さが十分である領域を、その周囲の実線の円で示す。これと同心の破線の円は、信号の強さが降下すること、または消えることを示す。
ネットワークIIが1次通信プロセスのコストにとって意味があるのは、AとBとの間のネットワークIIではなく、ネットワークIとネットワークIIIだけである。したがってこれら両ネットワークはHOにとっても基準となる。この着目方法の場合、HO端末機器全体は、下記に関して、加入者AとB間の1次通信プロセスの中にある。
■FMC電話機だけからなるネットワークIと
■FMC電話機とそのIEEE802.xx−IADとからなるネットワークIII。
この場合、FMC電話機はネットワークIへのアクセスを常時持ち、IADはネットワークIIIへのアクセスを持つ。
ネットワークIIIに着目するならば、HO端末機器全体は、IAD+FMC電話機である。
FMC電話機に着目するならば、
■この電話機は、ネットワークIとネットワークIIに関して、HO端末システム全体である。
■しかしネットワークIIIに関しては、上記のHO端末機器の一部に過ぎない。
1次通信プロセスに着目するならば、FMC電話機だけでなく、FMC電話機+IADもまた、HO端末機器全体と見なすことができる。
図2には、(ただ1つのネットワークの)2つのファシリティに関する、すなわち
■「回線交換」ファシリティに関する、および
■「パケット交換」ファシリティに関する
HO端末機器全体を記載するが、これはGSM電話機だけに設けられているものである。
C.1.FMC電話機だけにおけるHOCIS法の実施例
図1では左右両側とも下記を示す:
I.携帯型ネットワーク(ここではGSM基盤のもの)と、
II.IEEE802.xx−無線ネットワーク(「xx」は例えば、WLANの場合「11」、WIMAXの場合「16」)と付随するIEEE802.xx−IAD
III.上記にはインターネットへのアクセスをともなう。
ならびに、ネットワークI/ネットワークIIへの、地域を限定されない/限定されるアクセスをともなうFMC電話機。
FMC技術のマーケット導入の初期段階では、図1は、HO関連でしばしば生じるTK配置である。下記にスケッチするHOシチュエーションの例A)〜H)では、左側のFMC電話機が、その時点の、または将来起こりうるHOに直接(または間接的に。これについてはここではこれ以上詳論しない)かかわるものであり得る:
A)Aユーザは、I.セルだけでなくII.セルにもあって、後者セルからちょうどBユーザと電話しているにもかかわらず、後者セルを離れる。
B)Aユーザは、I.セルだけでなくII.セルにもあって、後者セルからちょうどBユーザを呼び出し、後者ユーザは「call set−up」手順をまだ終了していないにもかかわらず、Aユーザは後者セルを離れる。
C)Aユーザは、I.セルだけでなくII.セルにもあって、後者セルからちょうどBユーザと電話しているときに、後者セルの境界領域に来る。
D)Aユーザは、I.セルだけでなくII.セルにもあって、後者セルからちょうどBユーザを呼び出しているときに(すなわち後者ユーザが「call set−up」手順をまだ終了していないときに)、後者セルの境界領域に来る。
E)AユーザはI.セルにあって、I.セルからちょうどBユーザと電話しているときに、II.セルに入る。
F)AユーザはI.セルにあって、I.セルからちょうどBユーザを呼び出しているときに(すなわち後者ユーザが「call set−up」手順をまだ終了していないときに)、II.セルに入る。
G)AユーザはI.セルにあって、I.セルからちょうどBユーザと電話しているときに、II.セルの境界領域に入る。
H)AユーザはI.セルにあって、I.セルからちょうどBユーザを呼び出しているときに(すなわち後者ユーザが「call set−up」手順をまだ終了していないときに)、II.セルの境界領域に入る。
本発明によるHOCIS法は、このほか類似する多数の将来起こりうる、あるいはその時点のHOシチュエーションの中で、スタート/動作させ/期間を切ることができる。加入者情報/加入者サポートをどのようにして実現するかについても、例示を省く。
第C.1項では、FMC電話機Aだけに−場合によっては電話機Bがサポートすることにより−本発明によるHOCIS法の実行を託している。その結果として、AがそのWLANのアクセス可能領域を離れると、ただちに同方法実行のためのFMC電話機AとB間の「インターネット接続性」はキャンセルされる。
図2のHO−TK配置は、図1のHO−TK配置と2つの点で区別される。図2の配置は、1つにはファシリティHOをただ1つだけ可能とするが、ネットワークHOを可能としない。しかしもう1つには、すべての「GSM/GPRSだけの」電話機に対してはこのようなHOを可能とする。
C.2.定置型IADだけにおけるHOCIS法の実施例
ここでは再び、図1のHO−TK配置を出発点とする。しかしすべてのHOプロセスにおいて−8つの例を上記A)〜H)に略記した−本発明によるHOCIS法は、FMC電話機Aの定置型IEEE802.xx−IADで実行される。HOCIS法実行を実行するためこのIADとFMC電話機との「インターネット接続性」時間インターバルは、第C.1項の場合にそのため利用できる「インターネット接続性」時間インターバルよりも大きい−このためC.1の場合よりも、AユーザのHOに関して、BユーザのHOCISの改善が可能となる。
例えば上記のケースAで、IEEE802.xx−IAD Aは、その電話通話の間、インターネットを経由するFMC電話機BへのL3接続を、HOCISの利用に供することができる。これは、A側のIEEE802.xx接続性がキャンセルされていることを、L3接続を経由してBユーザに通知できるようにするためである。そしてさらには、上記のケースのいくつかにおいて、IEEE802.xx−IAD Aは、電話呼び出し/通話の将来起こりうるそして/または実際のHOが危険な段階にあるとき、L3接続を経由して両方の通信パートナーにHOCISを可能とする−特にAによってHOに間接的にのみかかわりを持たされた通信パートナーBに、これを可能とする。Bは、AによるHOの技術的なHOの危険性/必要性について、さもなければ何も知らない。この場合、HOに直接かかわるIADは、直接かかわる終端端末機器に可能/有意義である以上に、はるかに早い段階でHOCIS法を開始し、そして/またはより長くその動作を行う。
C.3.インターネットサーバだけにおけるHOCIS法の実施例
FMC電話機とそのIAD/APは、−図1に、インターネットのサーバだけを付け加えることになるほか−図1に記載するとまったく同様に配置することができる。したがってこの他の図は不要である。
HOCIS法を実現するためにこのTKコンフィギュレーションを用いることが重要なのは、次の理由からである。すなわち、今日では何百万というすでにインストールされているIEEE802.xx−IAD/APと、それらのIEEE802.xx/GSM/CDMA等々の各電話機自体の大部分は−技術的に不十分なため−何らかのHOCIS機能を果たすことができない。しかし適切に構想された「HOCISインターネットサーバ」(すでに通常の操作に用いられているSIPサーバ、またはアナウンスメントサーバなどを、HOCISのため適切に拡張したもの)を、上記IAD/APおよび電話機のために動作させることができる。そのためには、サーバは、HOに関するそれらの接続性の品質を観察し、HO関連情報を用いて、電話機のユーザのために同情報から導き出されたHOCISサービスを実現する。またサーバは、これら電話機の代わりとなって、あるいは電話機を経由して、これらHO関連情報を準備する。
C.4.本発明によるHOCIS法の混合デザイン的な実施例
本方法が、上記でスケッチされた抽象的な「HOCISサービスの設計バリエーション」3つすべてを使用できれば、本発明の方法によるHOCIS機能の品質が多くの点で改善できることは、容易に理解される。方法に関する請求項1の文言は、この「混合設計の長所の視点」を考慮に入れている:その文言/意味内容は、HOCIS法のプロセス(第B章参照)の3種類すべてにおけるあらゆる「機能配分の視点」から独立している。
HOCIS法は、その他何らかのサービスとの共同動作に限定されない−そのサービスが誰によって提供および/または実現されようと、例えばMIHサービスとの共同動作にも限定されない。このような機能配分や操作の可能性を説明するため、1つの例を挙げる:
GSMネットワークプロバイダは、FMC電話機からそのGSMネットワークへのWLAN呼び出しに対して、自らのGSMネットワークに、一種の(魅力的な料金の)「スタンバイ」接続を構えることもできよう。そして、このようなWLAN呼び出しに対して、常時かつ遅延なしで、(FMC電話機とそのIADとの間のL3接続のための)「ローカルなGSMフォールバック」、あるいは(FMC電話機と第2の電話機との間のL3接続のための)「グローバルなGSMフォールバック」を実行することもできよう−ただしこれには、携帯型ネットワークプロバイダが、このような「事前HOサービス」にともなう諸問題を安価に解決できることが、前提条件となる。まずは本発明によるHOCIS法との共同動作が、そのプロバイダを実際にユーザに親切に、そして市場で魅力的にするであろう。すなわち、ユーザへの親切性を向上させるHOCIS法なしには、電話通話のこのようなGSMフォールバック(言い換えればHO)から、「サービス連続性」の希望の品質を決して得られないであろう。
■特に、グローバルなGSMフォールバックが実行され、それについては、直接にはこのHOにかかわらない加入者が、次のことにより、暗黙のうちにのみ知らされる場合に、上記の品質は得られない。すなわち、その時点の電話接続が思いがけず中断し、続いてその加入者の電話機で改めて呼び出し音が鳴り、その加入者は呼び出しを受け入れた後で、たった今中断された通信プロセスを続行できることを思いがけず確認することによって、知らされる場合である−ただしこの場合、加入者は、その通信プロセスにとってのネットワーク切り替えをともかく感知し、中断を単に障害と感じないものとする。
■直接かかわる加入者もまた、GSMフォールバックの継続を介して、少なくとも部分的に暗闇の中に置かれる可能性がある。この加入者は、−彼の側から何らかの作動は行うが、その後は−他のGSM呼び出しが通信パートナーに「割り込まない」限り、通信プロセスのGSMフォールバックが実際に成功裡に行われるかどうか、何も知らない。
■そして両方の加入者とも、−携帯型ネットワークプロバイダが事前HOサービスを行っているのに−どこかでネットワークが一時的に短時間動かなくなったため、何らかの理由で、そのGSMフォールバックが遅延する場合、さらに混乱することがあり得る。
この例は−HOにおいてサービス連続性の高い品質を得るためには−「シームレスなMIH」でも、多くの場合、ユーザに親切なHOCIS法によるサポートを必要とする、ということを示す。この場合、このHOCIS法の具体的実現は、内容、機能配分、他のサービスとの調整の点で、何の限定も受けない。
C.5.HOCIS法のユーザによる制御
HOCISに関する前記各章で、その内容的な、そしてHOに時間的に近いユーザ情報の視点が前面に出て来たが、ここでは、HOCIS法がその他の重要な視点の形成をも可能とすることに、短く触れたい。HOCIS法は、HOCISプロセスにおける少なくとも1人のユーザに、HOCISを用いて下記を行う能力を与える:
■少なくとも1つのHOおよび/またはユーザにかかわるHOCISプロセスと、ユーザの過去および場合によっては未来に関する、いつもそれぞれ異なるその時点のステータス情報を呼び出す能力(自動車または航空機のナビゲーションシステムの場合と同様である)。
■少なくとも1つのHOおよび/またはユーザにかかわるHOCISプロセスの続行に関する、いつもそれぞれ異なるその時点の指示を入力する能力。
■ユーザの利用に供されている機能の選択および/またはユーザの端末機器におけるこのHOCISの表示に関する、いつもそれぞれ異なる指示を入力する能力。
HOCISのここに挙げられた、ユーザが決定可能な機能と、そのローカルな−そして時間的な−表示のいくつかの例を、本願のいくつかの箇所で挙げている。それによれば、これらの機能やそのローカルな表示の内容の詳細は、本願の対象物ではない。本願の特許請求の範囲では、HOCIS法の本発明による機能の基本的事実のみを取り扱う。すなわち(通信プロセスの端末機器にHOCIS信号が存在する場合の)第B章に詳しく示したHOに直接かかわる端末システム/−機能の「社会的」な反応機能を取り扱う。しかし本願の特許請求の範囲は、その反応の内容や表示の形成に何ら限定を加えるものではない。
C.6.本発明のHOCIS法/−装置のモデル化に関する追加事項
OSI−RMに基づくモデル化、および/または本発明による抽象的なHOCIS法/−装置の原理については、第B章で議論した。この原理の応用は、本願において、抽象的なHOCIS法システムおよび抽象的なHOCIS装置システムに到達する。これらのシステムは、第B章で、まとめてHOCISシステム(あるいはSTKVシステム)と呼んだものである。OSI−RMによれば、両方の種類のHOCISシステムとも、抽象的な機能構成要素(=機能グループ)を含み、OSI−RMはこれらの構成要素を「エンティティ」と呼ぶ。これらのエンティティが、通信アプリケーションのOSI接続やそのサービスの抽象的実現に重要な場合だけ、OSI−RMはこれらのエンティティまたは機能構成要素に着目する。
ここに存在する通信アプリケーションは、本発明の場合2つの部分からなり、HOCIS法と、HOCIS装置−したがって上記2つの種類のHOCISシステム−とで構成される。これらシステムの上記のエンティティ、あるいは機能構成要素は、HOCIS法またはHOCIS装置の実体的実現(=実施形態)として、これら実施形態のソフトウェア−および/またはハードウェア−構成要素に、必ず再び見出される。
したがって本願は、特にHW−/SW−機能構成要素からなるその抽象的なHOCIS装置に着目する−本願は、その装置を「STKV装置」とも呼ぶ。請求項80参照−この場合、機能的HOCIS構成要素のHW/SWへの割り当ては全然重要ではない。重要なのは、抽象的なHOCIS装置の機能的構成要素の抽象的な実現が、次のものを用いて実現できるということだけである。
■独自のかつ機能的なHOCIS装置のHW/SW構成要素、または
■同機能のそして/または機能上適切なPTKVのHW−/−SW−構成要素、または
■まったく別のTKVおよび/またはシステムの、同機能のそして/または機能上適切なHW/SW構成要素(例えば、少なくとも1つのOSの、そしてこのOSに管理されている機能HW構成要素の上記HW/SW構成要素)。
第1のケースを除いて、「抽象的なHW/SW resource sharing」が、HOCIS装置構成要素と、別な上記システムの機能構成要素との間で行われる。この抽象的なHW/SW resource sharingは、これらHOCIS装置の実体的実現あるいは実施形態として再び見出されることがあり、あるいは見出されることがないが、前者の場合に「実体的なHW/SW resource sharing」と呼ばれる。すなわち:PTKV−TLNにHOCISを与えたい場合、そのPTKV−TLNにおける機能的なHOCIS装置端末システムで、このようなHOCIS装置を抽象的に実現するにあたっては、そのTLNのPTKVの、そして/またはOSの、(そしてこのOSに管理されている機能的HW構成要素の)、それぞれ同機能のまたは機能上適切なHW/SW構成要素を、抽象的なresource sharingによって共用することができる。
対偶論法による推論として:TLNのHOCIS装置端末システムの抽象的な実現は、場合によっては、TLNの少なくとも1つのPTKV端末システムの独自かつ抽象的なHW拡張を何ら必要としない。なぜならば、後者端末システムの抽象的なHW構成要素は、「抽象的なHW resource sharing」による抽象的な実現に、十分だからである。このことは、この実体的PTKV端末システムを用いてのHOCIS装置端末システムの実体的な実現にも当てはまる。しかしこのことは、HOCIS装置端末システムの実施形態、すなわち実体的実現にとって、請求項80を実現できるために必要な特性ではない。
抽象的なHOCIS装置端末システム−HOCIS法に関する独立請求項は、実行可能と見なされる、そして全体をM(HOCIS)と呼ばれる、何らかの機能的なHOCIS−SW構成要素だけを取り扱う−は、下記の抽象的なHW−/SW−構成要素を含む(図4参照)。これら構成要素は請求項80〜91に記載の手段を実現するために用いられる:
■同端末システムのSW構成要素とHO関連情報とを記憶するための、少なくとも1つのメモリ(2)。M(HOCIS)の同メモリを含む。
■これらSW構成要素の機能を実現するための、少なくとも1つのプロセッサ(3)。
■少なくとも1つのネットワークを経由するHO関連情報の、少なくとも1つの送信−/受信−構成要素(4)。
■HO関連情報の、少なくとも1つの収集−および/または準備−構成要素(5)。
■TLN宛てのHO関連情報の、少なくとも1つの伝達−/利用−構成要素(6)。
■複数のHW構成要素を備える場合、その共同動作のための、少なくとも1つのインタフェース(1)。
本願は、ここではまず、HOCIS法/−装置の実施形態を対象とする。これらの実施形態は、PTKV−TLNにいずれにせよ存在する実体的なPTKV端末システム、そして/または実体的なPTKV−サーバ/−IADによって実現されている。そのためこれら端末システムなどには、さらにHOCISモジュールが少なくとも1つずつ設けられている(これによりこれら端末システムなどは、特殊な実体的PTKV−&STKVシステムとなっている)。しかし本願の保護範囲は、このような実施形態には限定されず、−請求項1〜91の文言/意味内容によって−TLNの上記実体的PTKVシステムに例えば追加的なHW機器が少なくとも1つずつ付け加えられている、HOCIS法/装置の多数の実施形態を含む。
HOCISシステムの抽象的なHW/SW構成要素のモデル化をめぐる上記の議論−第D章でさらに詳しく行うが−は、純粋技術的な種類の(請求項の文言/意味内容による)HOCIS特性を基本的に説明するためだけのものである。ある1つの具体的なHOCIS実施形態は、これら特性を実現するかどうかによって、その実施形態が本願の保護範囲に介入するかどうかを判断できる。
C.7.HOCIS−ISRサーバとしてのM(HOCIS)デザイン(ISR=Interactive Signal Response)
本発明によるHOCIS法の(より正確には、同方法のためのM(HOCIS)の)、大量消費市場の興味を引く抽象的/具体的実現/実行コンセプトは、HOCIS−ISRサーバである(第D章と、図5j〜l参照)。このようなHOCIS−ISRサーバは、何らかのデータ流中で何らかの信号の発生を発見して、それに反応することができる。そのとき同サーバは、信号に関係する加入者に適切なHOCISを供給する。
1次通信プロセスの加入者によるHOCIS−ISRサーバへのログオン、および/または照会は、音声によって、そして/またはキー組み合わせまたはSMSの入力によって、または同加入者側で何ら入力を行わずに、ISP(Internet Service Provider)、またはMSP(Management Service Provider)、または第三者の側で入力することによって行うことができる。サーバは、「HOCIS−Signal−Response」を−サーバが探している信号を、観察中のデータ流中に発見する場合−そのことを知らされるべき加入者に対し、やはりあらゆる任意のネットワークを経由して行うことができる。そのネットワークから、加入者の電話機は、メッセージを受信することができる。
D.請求項1の文言/意味内容の理解明確化のために
この第D章は、本願の意味内容および/または保護範囲が、本願の意図的に抽象的に構想された特許請求の範囲の文言、したがって網羅する範囲が明らかに広くなった特許請求の範囲の文言からではなく、本願の非常に限られた具体的な実施例説明から求められたり、それらの説明に限定されたりするのを防ぐのに、役立てるためである−これは確かに「特許論理上」は奇妙なことであり、特に特許法上まったく許容されないことであるが、それでも本願の筆者たちにとっては、彼らの別な特許においては法的な争いの中で生じたことがあり、したがって本願の文言の非常に強い特性となる。(特許の解釈方法/意味内容の特定方法のその他の方法よりも)請求項の文言による特許の解釈方法が優先することは、すなわちあらゆる特許法規の基準に、誤解の余地なく確定されている。
上記2つの理由から、第D章は、本願の発明の本質を、特に方法に関する独立請求項1と、特にはそれに続く多数の請求項によって−しかも、従属請求項グループにおける本発明の(包括的な)HOCIS法の個々の本質的特性を、目的に合わせて開示することによって−明らかにしている。技術上この種の複雑な方法の(例えば本発明によるHOCIS法の)明確な本質は、−標準的な当業者ならわかるように−下記の古典的な特許出願書構成要素だけからは、推論できない。
(a)一般的に構想された請求項1の文言/意味内容。
(b)具体的な実施形態の特別な説明(場合によっては図が付されている)。
しかし請求項1の文言/意味内容の本質について、明確な理解をこのように簡単に得られるようにするということには、多数の従属請求項を用いてこの意味内容の表示をツリー状展開することを伴う。しかもこの意味内容は、方法上の特性を開示する従属請求項グループに区分される(これについてはD.1項で説明した)。この場合、この手順が、方法に関するただ1つの独立請求項の意味内容(この意味内容は、(b)を考慮の下に、欧州特許条約による(a)の解釈によって確定されている)の明確化も含むかどうかは、これ以上議論の必要はなかろう。
これによれば、理解を明確化するために、同等な従属請求項と従属請求項グループによって、請求項80および82の装置に関する独立請求項の意味内容の表示をツリー状に展開することについて、別個に議論することは不要と思われる。
しかし前もって2つの−一部は本願中ですでに述べた−視点に言及したい:
■本発明による方法/装置のそれぞれの本質的特性には−特に本発明による方法/装置のそれぞれの特性の「全体的関係」によっては−本願に挙げない限定は何ら加えられない。その全体的関係を正当化する言葉が本願にないという理由からは、このような「全体的関係」が誰によって推測されようと、どのような構造であろうと、そのような限定は加えられない。
■本願の請求項文言/意味内容すべてが、本発明による方法/装置のこれらの諸特性の本質だけを定義するので、本願は、−標準的な当業者には明らかな−これら諸特性の具体的な実現バリエーション、本発明の実施形態のいずれかにおける同バリエーションについて何ら述べない。むしろこれらの諸特性は、「機能的」、あるいは「抽象的」、したがって概念的なものである。
D.1.請求項1の請求項グループと、理解明確化の簡単化
たった今述べたことを考慮に入れながら、本願は、請求項1の文言/意味内容の理解明確化を容易にする。そのため本願は、同文言/意味内容を、従属請求項2〜79でツリー状に展開して示し、これらツリー状に展開したものすべてを11の「従属請求項グループ」に細分する:いずれのこのような従属請求項グループでも、そこで説明される諸特性、および/またはそれら特性のバリエーションは、(このグループの個々の従属請求項を用いて)直接対比され、すなわち、このような従属請求項に開示されることがない場合よりも、はるかに明らかに示される−その結果として、下記では、いずれの従属請求項グループもその「意味内容の焦点」のキャッチフレーズのような説明だけですでに、(欧州特許条約による請求項1の文言/意味内容の)特性/特性バリエーション/特性組み合わせの明確な理解を与える。この従属請求項のテクニックは、したがって、この明確な理解を得るのを非常に容易にする。
より正確に、別な言葉で再度述べると:請求項1による実施形態の個々の特性、またはそれら特性のバリエーションの理解は、これら従属請求項グループとそれぞれの短い説明とによって、不可避のものとなり、精細になる。これら従属請求項グループ(とこの第D章におけるそれらの短い説明)は、したがって、請求項1の文言/意味内容の明確な理解を得るのを、これら両者の記述をツリー状に展開することによって−請求項1の文言/意味内容だけから、理解を得るのは、考えの上では確かに絶対的に明確であるが、心理的には複雑であり、これと比べて−単純化することができる。この場合、請求項1の文言/意味内容の望ましい明確な理解を得るのをこのように容易化しても−従属請求項でそれら文言/意味内容をツリー状に展開することによれば−その文言/意味内容は決して変化を受けない。したがって、(この領域に対する「系統立て」および「完全性」という概念は、通常まったく定義できないから、という理由だけでも)このようなツリー状展開は、通常は、系統的にも、完全にも行うことはできないということ、そしてこのツリー状展開は、例えばそれぞれの特性/特性のバリエーション間で考えられかつ可能性ある相互依存のいくつかを示すことができるだけだということは、重要なことではない。
下記で行われた従属請求項グループの形成が有利なことを、従属請求項10〜19の例で証明する(D.5項も参照)。これらの従属請求項は、HOCIS法における「プロセスの一時性」という特性を開示し、特には、本方法がどのような組み合わせでこの特性バリエーションを実現できるかを、意識させる−したがってその直接の結果として、請求項1の文言/意味内容におけるこれら特性バリエーションとその意味について、明確な理解を得るのが簡単になる。
ご覧のように、この従属請求項グループは、「プロセスの一時性」という特性のバリエーションに関して、少なくとも10の組み合わせ可能性から構成される。この組み合わせ可能性をここでは、10の「オーバラップ従属請求項」にツリー状に展開して示す。HOCIS法に関する独立請求項の従属請求項グループは、請求項1による3つのプロセス(PTKV、STKV、HO)の一時的なオーバラップの可能性について、必ずしもすべてを、したがって、これら特性バリエーションすなわちこの種のオーバラップに関して、HOCIS法のすべての「特殊ケース」の必ずしもすべてを、明示的に開示しない。しかしHOCIS法のこの特性に属する「スペシャルケースグループ」すべては、これら10の従属請求項によって、内容的に細部にわたって説明されている。その結果、ここに記載されたオーバラップ可能性に関する明確/精細な理解に基づけば、その他のこの種のオーバラップ可能性(あるいは特性バリエーションの組み合わせ)のいずれもが、標準的な当業者にとっては、この従属請求項グループに示されたこの種のオーバラップ/組み合わせの明らかなバリエーションに過ぎない。
したがってこのオーバラップ可能性についての明確/精細な理解に基づけば、この種のオーバラップを伴うHOCISプロセスは−この特殊な従属請求項グループで明示的には示されていないという理由だけでは−本発明のHOCIS法の保護範囲に属さないと、見なすことはできない。
ここで再び特殊な請求項グループ10〜19にかかわりなく、下記では、請求項1の文言/意味内容を明確に理解するために、この従属請求項テクニックを一貫して用いる。すなわち標準的な当業者には、このような従属請求項の網は、そのグループに属する「特殊ケースグループ」の要素であって、かつ請求項1の文言/意味内容に沿っているものすべてを、すでに開示する。あらゆるこのような請求項グループの網は、次のものを識別する。
■1つには、(請求項1の文言/意味内容によるHOCIS法の)少なくとも1つの特性およびそのバリエーションのグループ。および、
■もう1つには、これらの特性とそのバリエーションの組み合わせ可能性。
論理的には、上記によれば、着目された従属請求項グループに属する−より正確には、この請求項グループによってツリー状に展開されて表示される請求項1の文言/意味内容の理解に属する−HOCIS法のすべての「特殊ケースグループ」は、同方法の「特殊ケースグループ」、すなわちこの特性や特性バリエーションの集合の組み合わせ可能性すべてに対応する同グループからなる。この場合、着目された従属請求項グループが、この/これらの特性およびそのバリエーションの組み合わせ可能性を、基本的な形で示した後は、これらすべての組み合わせ可能性の決定は、確かに時には非常に大規模であるが通常は些細な、「機械的」アクティビティである。しかし、このような従属請求項グループに関する下記の否認を参照されたい。
したがって1つの特性−特性バリエーションの組み合わせを持つ、本発明によるHOCIS法の1つの特殊ケース、すなわち、上記の特性集合/特性バリエーション集合を開示する従属請求項グループの少なくとも1つの従属請求項において、そこに明示的に示されていない特殊ケースは、請求項1の文言/意味内容によっては開示されていないと見なすことはできない−これら従属請求項グループの1つが、そのグループが識別した特性集合/特性バリエーション集合の組み合わせ可能性について、必ずしもそのすべてを使い尽くさないからという理由だけでも、そのように見なすことはできない(そのためにこの従属請求項グループは、付随する特殊ケースをすべて明示的に列挙する)。むしろ本発明によるHOCIS法のこのような特殊ケースは、通常、この従属請求項グループによって開示可能であると見なさなければならない。なぜならばこのグループからは−請求項1の文言/意味内容の理解を精細化/明確化するため−このグループの特殊な特性/特性バリエーションおよびその組み合わせ(例えばこの従属請求項が示すような組み合わせ)を、まず導き出すことができるからである。
この従属請求項テクニックを省略したいなら、そしてHOCIS法の特殊ケースのうち、同方法に付随する請求項の少なくとも1つに明示的に開示されている特殊ケースだけを、請求項1の文言/意味内容および/または同項の保護範囲に属すると見なしたいなら、このような保護範囲のこの種の定義は、無限大の個数の付随する請求項を必要とするであろう。しかしそのような省略は実際的でなく、法による「標準的な当業者」の姿に反することとなろう。彼は、従属請求項に関連する特性集合/特性バリエーション集合とその組み合わせの認識能力を、否認することになる。
付言するならば、従属請求項、そのすべての特性および/または特性バリエーション、そのすべての有意性ある組み合わせ可能性のいずれについても、その識別には、上記に述べたような統一的な系統立ては存在しない。請求項1の文言/意味内容に関する理解形成/−精細化/−明確化の各段階は、むしろそのときどきに独自に実行されなければならないが、これは通常はまったく単純であり、そして下記のように行われる。
■多くの場合、冗長的に行われる−「高度に冗長的」とまでは言えないにしても−すなわち1つの特性、または特性バリエーション、または組み合わせ可能性が、複数の従属請求項グループ、そして/またはそれら従属請求項グループの1つによって、1つ以上の(部分的)従属請求項で説明される。
■しかし時には非冗長的に行われる。すなわち、1つの特性/特性バリエーションが、正確に1つの(部分的)従属請求項によって、すべての従属請求項の集合において説明される−このため、これらの特性/特性バリエーション/それらの組み合わせは、「構成されている」ように見えるかもしれないが、これにより遅くともその箇所で明確に理解されることに変わりはない(これら特性等が、説明の他の箇所では明示的に除外される場合でも)。
そして上記の各段階は、決して従属請求項の集合に基づくだけではない。なぜならば、1つの特性、または特性バリエーション、またはそれらの組み合わせ可能性の1つについて、その説明を、
■本願での本発明による方法の別の説明において、行うことができるからである−ただしこの場合、請求項1の文言/意味内容が、この特性、および/または特性バリエーション、および/またはそれらの組み合わせを、決して除外しないものとする。
そして/または、
■その説明が、請求項1の文言/意味内容から直接得られるからである−ただしこの場合、この特性、または特性バリエーション、または組み合わせ可能性が、本発明による方法のこの他の説明において、決して除外されないものとするからである。
上記2つの列挙内容には、説明したばかりの「多数の従属請求項を用いるテクニック」/「従属請求項グループを用いるテクニック」に関する明らかな否認が含まれる。これら列挙内容が含意するのは、このテクニックを用いても、請求項1の文言/意味内容には、必ずしもすべてのその分岐事項に、またその網羅する範囲全体に、「従属請求項によって明示的に示されている」という述語を付加できないということである。むしろこのテクニックが用いられるのは、すべてこれらの分岐事項および全てを網羅する範囲の一種の「ハード・コア」に、「請求項によって明示的に示されている」という述語を付加するためだけである。請求項1の文言/意味内容が−その分岐の精緻さ、またはその網羅する範囲の点で−このハード・コアをはみ出す場合、そのことの確認は、標準的な当業者の手に任されている。
にもかかわらず、従属請求項形成には不可欠な、これらの認識/分析各段階の実行には、大きな利点がともなう:これらの従属請求項からは、請求項1の文言/意味内容に関する多数の特性と特性バリエーション、それらの組み合わせを一望することができる。これらは、不可避的に多数の従属請求項または部分的従属請求項を、明示的にアドレス指定/開示しなければならない。それは、求められている請求項1の文言/意味内容の明確/精細な理解を、簡単に得られるようにするためである。
ここまでは、この従属請求項テクニックを使用することの−必要性の証明ではないにしても−一般的な正当化である。この場合、基礎にある技術的方法は、ソフトウェア工学の領域に達するもので、本願においてもその通りである。したがって、その利点を下記に再度要約するのが妥当であろう。
HOCIS法のここに示す具体的ケースでは、請求項1の文言/意味内容の「ハード・コア」の証明だけで、すでに大量である。しかし標準的な当業者はただちに、それでもこの証明が人を疲れさせるものでないことを認識する−すなわち、このハード・コアをはみ出る請求項1の文言/意味内容は、精緻でもあり、広範囲でもある。請求項1の文言/意味内容のこの−多くの従属請求項と従属請求項グループによって−明示的に示された「ハード・コア」は、請求項1の文言/意味内容における「道標システム」に過ぎず、決して当業者を疲れさせるものではない。このことからまず、上記ハード・コアを用いて誘導され/獲得された明確/精細な理解が得られる。
個々の請求項または従属請求項グループをD.5で説明する前に、D.2〜D.4項で、請求項1の文言/意味内容を詳細に理解するための概念的手段を説明する。
■D.2項は、まず請求項1の文言/意味内容の「理解明確化を簡単なものにする」ための本願のストラテジを示し、この目的のため、請求項1の個々の重要な文言/意味内容を説明する。
■D.3項は、この請求項1理解の「明確化を簡単化するストラテジ」をサポートし、そのため、簡単にグラフィック表示可能なHOCIS参照モデル(HOCIS−RM)を、このストラテジの基盤に置く−すなわちこのモデルは、D.2ですでに説明した請求項1の文言/意味内容の理解の精細化/明確化を簡単なものにする。
■D.4項は、この請求項1理解の「明確化を簡単なものにするストラテジ」を、D.3を超える範囲にわたってサポートし、そのため、どのようにしてHOCIS−RMのグラフィックを利用すると、請求項1の文言/意味内容の明確な理解が非常に簡単になるのか、18個の図5を用いて、その例を図示する。
標準的な当業者は、請求項1の文言/意味内容の明確な理解を得るためのものとして、D.2〜D.4に図示されているすべての観察方法と手順を知っている。これらの方法、手順は本願の解釈をサポートする−すなわち、本願における上記方法・手順の説明は、当業者には、それらの応用を単純化するのに用いられるだけである。
D.2〜D.4項の説明−請求項1の基盤となる本発明HOCIS法の諸特性について、その明確な理解のための説明−の後では、方法に関する従属請求項グループの明確な理解は、D.5項でわずかな語を用いるだけで得ることができる。
D.2.請求項1の文言/意味内容について、OSI−RMによってその理解を明確化/簡単化する
請求項1の文言は自然言語であって、その意味内容は直接理解でき、一意的である。図3aのフローチャートは、その機能上の手順段階を示す。図中の箱は、HOCIS法を請求項1に従ったものとするためには、いかなる手順段階の実現が同方法の実施形態を満足するかを示す。この関連で、本願では、個別あるいは全体的なHO関連情報のそれぞれの内容または特性には着目せず、誰が誰にそれら情報を伝達するか、そしてそれらの情報が存在することだけに着目することを、記憶されたい。したがって特にここでは、固有のいかなる意味内容が、そもそもHO関連情報を表示するのか、それをいつ通信プロセス加入者に表示するのかには、着目しない。ただし、上記の情報が「HOと何らかの関係を持つ」という事実だけを例外とする(このことは、本発明による方法の具体的実施形態におけるあらゆるHO関連情報にとって、疑いもなく確認できることである)。
D.2.1
標準的な当業者は、彼にとって扱いやすい−自然言語としての−OSI−RM用語/概念に習熟しているので、彼のため、下記の疑似請求項1’によって、請求項1文言の意味内容の理解を明確化したい。この場合、両者文言の意味は同一なのに、疑似請求項1’は、請求項1の文言とは異なる文言である。図3bのフローチャートは、疑似請求項1’の機能上の手順段階を示す。
1’:
請求項1に記載の方法であって、すなわち、TLNのためそのHOCIS端末システム(すなわちHOCIS−OSI接続の端末システム)において、(OSI参照モデルによる、すなわちHOCIS−OSI接続を用いて実現された)HOCISサービスとして着目された方法であって、当該方法は、
I.上記HOCISサービスが、HOCIS−OSI接続で、少なくとも1つの人ではないモジュールM(HOCIS)によって、そのため準備されたHO関連情報をTLNに伝達し、
II.またこのHOCISサービスは、1次−および/または2次TKプロセスの少なくとも1つの端末システムまたはサーバで、少なくとも1つのそのための信号の存在が確認されるとともに開始するという、上記HOCISサービスの特性を持ち、
また当該方法は、少なくとも下記の各段階、すなわち
a)上記IIに記載の少なくとも1つの信号が存在するか、少なくとも1回点検する。そして
b)上記Iに記載するサービスを実現する、
という各段階から構成される、方法。
疑似請求項1’の意味内容が、請求項1の意味内容より大きくないことは、標準的な当業者には明らかである。なぜならば、前者の文言は、その意味内容を後者より大きくするような一般化の余地がないからである。
しかしそれと反対に、疑似請求項1’における請求項1の意味内容の明確化とともに−HOCIS法の意味内容の説明にOSI−RMの用語/概念をより広範囲に利用することによって−請求項1の意味内容の限定が行われる可能性が、排除されなければならない。この場合、疑似請求項1’の意味内容/保護範囲が、請求項1のそれより小さくなり、そして疑似請求項1’は請求項1の真正の従属請求項となることとなろう。
続く疑似請求項1’’は、請求項1と比べて疑似請求項1’の仮説的な限定を明示的に示す:疑似請求項1’’に記載のHOCIS法は、論理的には請求項1の通りであるが、請求項1’の通りではない(なぜならば後者の限定を満足しないからである)。
1’’:
請求項1に記載のHOCIS法であって、下記が当てはまるもの:
a)この場合のHO関連情報の伝達は、疑似請求項1’に記載のHOCISサービスではない。および/または
b)この場合の伝達開始は、疑似請求項1’に記載のHOCISサービス開始である。
疑似請求項1’’によるHOCIS法が存在しないこと−疑似請求項1’は請求項1と比べて何ら限定を含まないこと−の証明は、瑣末なことである:疑似請求項1’’によるHOCIS法が存在するという仮定は、ただちに矛盾を生じる。なぜならば、そのことは標準的な当業者には、疑似請求項1’の通りであること、したがって疑似請求項1’’の通りではないことが証明されるからである。このことは上記の仮定と矛盾する。
請求項1の文言/意味内容の前者の理解を、この第D章では、さらに多数の説明によって明確化する。この場合、請求項1に関するこれらすべての説明は、そのいわんとするところに従って、疑似請求項1’にも適用する。
HOCIS法の本質に関する下記の理解の明確化は、疑似請求項1’の文言による説明、すなわち、標準的な当業者が習熟している「OSI−RMの人工言語/概念」に基づく文言の説明を、ときどき用いる。しかし「OSI−RMの人工言語/概念」のいずれの明示的な使用も、次の場合に冗長である。すなわち、本発明によるHOCIS法/装置およびそれに付随する特許請求の範囲の文言について、自然言語による説明だけが、それら装置/文言の意味内容を、明確かつ誤解の余地なく定義する場合、すなわちその両義的な解釈の可能性を排除する場合、すなわちOSI−RMの要請に対応する場合である。OSI−RMの人工言語/概念に対するこのような明示的な関係付け−例えばSTKVについての、すなわちより正確にはSTKV−OSI接続についての、請求項1に記載の関与構造の説明における当該関係付け−は、標準的な当業者のためにのみ、すなわち自然言語による請求項1について下記の理解明確化を、その当業者が正しく理解しているかの自己確認のためにのみ、意図されている。
D.2.2.まず請求項1が除外しないものについて、いくつか簡単な説明を行う。
■請求項1の文言/意味内容は、(PTKVのHOに割り当てられている)本発明のHOCIS法にとって、「TLN間の人/自動機械通信プロセスに対する限定」を含まない。すなわち、HOに間接的にかかわる人な加入者(L7上にある)と、加入者の中で直接かかわる人ではないM(HOCIS)、すなわち自動機械(同モジュールの中で何らかのLi層に組み込まれているもの。ただし1≦i≦7)との間の上記の限定を含まない。むしろこの文言/意味内容は、人/人の、および自動機械/自動機械の通信プロセスを形成する(第B章におけるTLNの定義を参照)。
■請求項1は、「HOCIS端末システムにおける内部通信に関する技術的詳細」を関知しない−請求項1は、「HO関連情報の伝達」という表現を包括的な意味で用い、従ってこの表現は何ら限定を含まない。「HO関連情報の伝達」という概念は特に、TLNにこの情報がいつのときか、そして何らかの方法で、知らせとして提供することを可能とする−TLNがその情報を実際に知らなければならないということは、この概念に含意されない。
■請求項1におけるHO関連情報のTLNへの「伝達」という概念は、特にこの伝達の通信技術的またはローカルな実現に関して、抽象化を行う。より正確に言うと、TLNへのこの伝達は、これにかかわる両方のHOCISシステム間でネットワークを経由して、TLN端末システムの何らかの機能を取り入れながら行われ、あるいはローカルでTLN端末システム内だけで行われる。
■請求項1におけるTLNに伝達するためのHO関連情報の「準備」という概念は、その情報が人ではないモジュールM(HOCIS)−TLNまたはその他のHOCI端末システムにあるもの−に捕捉され、TLNに伝達するためそこから転送されることを含む。したがって、どこからHO関連情報がTLNに達するかには、ただ2つのバリエーションがある。この情報が準備されるのは、他のHOCIS端末システムのM(HOCIS)によって、そして/またはTLN−HOCIS端末システムのM(HOCIS)によってである。今日の電話機は、本発明によるHOCISを、後者の方法で実現することはできないが、前者の方法によればおそらく可能である(図5の説明を参照)。
■請求項1に記載する「HOCIS信号の存在の点検」という概念は、やはり何ら限定を受けていない:この概念は、その関係する可能性ある端末システム、および/またはHOCIS信号の存在の形態、および/またはその信号の種類について、まったく何ら記述しない。HOCIS信号の存在の点検は、特にHOCIS端末システムで行われ、まったくいつでも開始できる。この場合、将来起こりうるHOが、点検を行う/点検された将来起こりうるHOCIS端末システムよりも、多数存在することができる。このことは、本発明の具体的実施形態において、PTKV端末システムとSTKV端末システムを同一のものとすることができることと、矛盾しない(次の次の段落参照)。
請求項1によれば、HOCIS法の具体的実施形態は、次の場合、ただちに本願の求める保護権に入る。それは、この実施形態が−将来起こりうるまたはその時点のHOに関して、何らかの端末システムにおける何らかのHOCIS信号の存在について、たった今議論した点検を行った後−このHO関連情報の(このHOに適切にかかわるTLNへの)伝達をスタートする場合である。すなわち、これは、TLNへのこの伝達がある程度成功することは、上記の保護権に入ることにとって、重要ではないということである。
TLNのPKTVおよび少なくとも1つのSTKVのためのTLNの端末機器の相互の相違/同一性に関して、そして(人ではない)機能モジュールM(HOCIS)に関して、そして請求項1におけるHO関連情報のオリジナリティ/伝達に関しては、前記各章項ですでに述べたことと、さらに本項で挙げることに関して、特に下記に留意されたい:
■これらPTKV機器とSTKV機器は、1人/1つのTLNの場合(抽象的な実現においても、具体的な実現においても)、同一でもあり得るし、あるいは一部または全体が互いに異なるものでもあり得る。後者の場合、TKVごとに、そして/またはHOごとに、そして/またはTLNごとに異なるものであり得る。
■1つまたは複数のHOCIS端末システムが(より正確には、これらシステムそれぞれのM(HOCIS)を用いて)、HO関連情報の成立および/または伝達に関与することができる。
■HO関連情報の成立、そして/またはそのTLNへの伝達は、少なくとも1つのM(HOCIS)に対し、すなわちそのシステムに対し、「静的に」前もって調和しているものであり得る。すなわち、このM(HOCIS)システムでのみ少なくとも1つの特定の条件が発生する場合、そして/または少なくとももう1つのシステムを援用の下に、上記の成立、および/またはPTKVのTLNに対するHO関連情報の伝達が行われ、この場合、このM(HOCIS)システムは、TLN−HOCIS端末システム自体であり得る。
前記に述べたことは、特に次のことを除外しない。
■HOCIS−TKVのTLNの少なくとも1人/1つが、そのHOCIS−OSI接続の少なくとも1つの1つまたは両端末システムにおいて−その端末システムのいずれにおいても、その時点のSTKV−TLNが、場合によってはどの時点でも常時あるいは一時的に切り替えを行うことができる−自動機械である。
■HOが行われるPTKVの少なくとも1つの端末システムおよび/またはTLNが、このHOに割り当てられたHOCIS−TKVのすべてのHOCIS端末システム/HOCIS−TKV−TLNと異なり、またその逆も真である。
■少なくとも1つのPTKV端末システムが、(このHOに割り当てられたHOCISプロセスの)HOCIS端末システムが利用するネットワークと、別なネットワークを利用し、この場合、両端末システムとも、少なくとも1つの共通なPTKV−/STKV−TLNを備えており、あるいは備えていない。
D.3.請求項1の文言/意味内容の理解を、HOCIS−RMに基づいて明確化する
前項における請求項1の文言/意味内容の基本的な理解明確化は、OSI−RMを基盤とすることにより行われた。ここでD.3項およびD.5項が示すのは、その理解の明確化/簡単化が容易に思いつかれるHOCIS−TKVが存在するということ、そしてそれらHOCIS−TKVの説明には、共通の「HOCIS参照モデル」(HOCIS−RM)が基盤となるということである−なぜならば、そうすることによって、他の場合にはこれらHOCIS−TKVのいずれもが必要とする説明の多くが、不要になるからである。
この第D章の冒頭に記載した課題は、本願の筆者に、彼の他の通信技術に関する特許に関して、腹立たしいことながら与えられたものであるが、この課題に直面すると、請求項1について、簡単にその理解を得て/理解を明確化するための、この−通常の状況では限度を超えていると見なされる−苦労は、正当化されるように見える。通常ならば、標準的な当業者が、請求項1のレクチャーの基盤として、自ら自然にこのようなモデルを用いるところであろう。
HOCIS−RMは、OSI−RM(特に上記のL7標準)の基盤となる一般的原理、すなわちTKVあるいは通信アプリケーションの分析の一般的原理から、必然的に得られる。下記に説明する当該M(HOCIS)の特殊なモジュール細分化は、この場合HOCIS法独特のものである。M(HOCIS)のこの特殊なモジュール細分化と、図5におけるその利用は、ある特定のHOCIS法について、下記を簡単かつ明確に認識するのに非常に役立つ:
■そのHOCIS法が請求項1に該当するもの(あるいは疑似請求項1’に該当するもの)であるかないか。そしてこのことが、
■抽象的実現実施だけでなく、具体的実現実施においてもそうであるか。
HOCIS−RMおよび18面にわたる図5についての下記の説明は詳細なものであるが、ご容赦いただきたい:
■標準的な当業者は、瑣末的ではない通信技術的方法について、その考え方としての基盤を、この種のOSI−RMに基づいてモデル化するのが必要であることを知っている。このモデル化は、その説明文言が簡単かつ誤解なく理解されるようにするためである−すなわち標準的な当業者は、そのためHOCIS−RMが必要なことを知っている。
■18面の図5は、HOCIS法の適用に関する理解を簡単化するのに用いられる−これらの図は、同方法の数多くの使用可能性のうち、重要なものだけを示す。
さて、HOCIS−RMの構造について。この図5の目的と領域についてだけ、われわれは、若干簡単化された(上記にすでに述べた)想定を行う。すなわち、抽象的なSTKV端末機器の抽象的実現は、抽象的なPTKV端末機器内で(すなわちここでは:抽象的な電話機および/または抽象的なサーバ/IADで行われる)行われる、という仮定である。そうすればPTKV−TLNには、独自のHOCIS端末機器は存在しない。しかしこの簡単化は、少なくとも1つの抽象的HOCIS端末機器の抽象的な実現を、下記のようにして行うことを除外しない。
■複数の抽象的なPTKV端末機器を用いて行う(すなわち「分散」する)。そして/または
■すべてを抽象的なPTKV端末機器の外部で行う(すなわち「スワップアウト」する)。
−上記両者とも、図5のうち最後の各図で用いられている。この簡単化は、この方法に関する独立請求項にとってはいずれにせよ重要ではない(なぜならば、この独立請求項は、実現の視点から完全に抽象化するからである)。そして装置に関する従属請求項は、それが装置に関する独立請求項の基盤でないことを、明示的に開示する。
HOCIS−RMを説明するため、われわれは、ここで図5の最も重要な構造要素に着目する(これらの図の細部については、D.4項で説明する)。なぜならば、これらの図はHOCIS−RMの本質的部分だからである。本質的部分は、機能的なM(HOCIS)モジュールとそのM−Lo/M−Hiモジュールに細分化されたものであり、そしてM−Lo/M−Hiモジュール間に延びる点線である。(その他これらの図は、HOCIS−RM自体にとっては重要でない若干の付属物を含み、これら付属物についてはそれを取り囲むものだけを示す。その2つの例として:太い両方向矢印。それぞれ1つのTKV−OSI接続を表すものである。そして端末システムのボックス。これらはそれぞれ少なくとも1つのM(HOCIS)を含み、その下に説明を付して、現実との関係を簡単に記した)。いかなるエンティティ、すなわちPTKVのモジュールが存在するかは、ここではまったく重要でないことに留意されたい−ただしPTKV端末システムだけは例外とする。これについては上記を参照−したがって同システムは、ここには図示していない。
HOCIS−RMは、OSI−RMに応じた第4〜7層の抽象化レベルと意味内容に関して、そしてM(HOCIS)に関して、今日しばしば実地適用されている簡単化を行う(例えば、J.Schiller、Mobile Communications、17ページ、ISBN−13:978−0−321−12381−7を参照):ここで「L7」とは、OSI−RMのL4〜L7のすべてをいう−この場合、L7という太字印刷は、後続の表示を簡単化するため、OSI−RM用語/概念を拡大したことを識別できるようにするためである。したがってこの表記法の簡単化は、OSI−RMの用語/概念−太字印刷なしでその後も用いられる−の変更も、請求項1の文言の意味内容の変更も含意しない。この簡単化に対応して、図5は、これらHOCIS−TKV端末システム−これらシステムは、上記の簡単化のため、多くの場合PTKV端末システムでもある。上記参照−のうち、それぞれL7−M(HOCIS)モジュールによる「L7−HOCIS機能」を実現するものだけを示す。ここで言う実現するものは、上記左右の略式のL7−HOCIS端末システム中で、ハッチングされた面によって示されている。OSI−RMの場合、L7−M(HOCIS)すなわち「L7エンティティ」のL7−HOCISインタラクションによるL7−HOCIS機能は、HOCIS−OSI接続において、および同接続を用いて−より正確には、そのL7−HOCIS−OSI接続において、または同接続を用いて−実現される。
(図5冒頭の各図では2つの)L7−HOCIS端末システムボックスについて若干説明する。ボックスの内側2つの欄は、それぞれL7−M(HOCIS)を示すが、外側2つの欄は、各L7−M(HOCIS)がその端末システムにおいて(抽象的に)実現される箇所を示す。すなわち、抽象的な電話機、あるいはIAD、またはその抽象的なユーザ、すなわち(存在するのであれば)TLNを示す。
後者すなわち外側の欄は、1つのL7−M(HOCIS)を下記の抽象的実現レベル、すなわち抽象化レベルに区分する:
■上側の抽象化レベルは、L7−M(HOCIS)の抽象的インタラクションのエンティティ−それが誰とのインタラクションであろうと−をモデル化する。請求項1に記載するTLNにHO関連情報を伝達するためである。
■下側の抽象化レベルは、L7−M(HOCIS)の抽象的なインタラクションのエンティティ−それが誰とのインタラクションであろうと−をモデル化する。この情報の少なくとも一部のHO関連の意味内容を補足/変更/廃棄/生成/等々するためである。すなわち、HO関連情報を(そして、上記のL7拡大によって付け加わったOSI−RMのL4〜L6の意味内容を)、請求項1に従って伝達する前に準備する。
それに応じてHOCIS−RMでは、あらゆるL7−M(HOCIS)−エンティティ/モジュールが、「L7−M(HOCIS)−Hi」 −エンティティ/モジュールおよび「L7−M(HOCIS)−Lo」 −エンティティ/モジュールから構成される。
下記では、接頭語の「L7−」および接尾語の「−エンティティ/モジュール」を、多くの場合に省略する−また文字列「(HOCIS)」および「HOCIS」を省略することも多くなり、特にモジュールを表示するときにそうである。
下記に関するさらなる詳細も、HOCIS−RMにおいては着目しない。
■各HOCIS−OSI接続における各2つのM−HiまたはM−Loの両種類インタラクション−誰とのインタラクションであろうと−に関する詳細、および
■伝達されるHO関連情報に関する詳細。
ある1つのHOCIS−TKVが請求書1に記載のものか、そうでないかという問題は、HOCIS−TKV端末システムにおけるM−Hi−およびM−Lo−モジュールの、HO関連情報のTLNへの供給および伝達への「関与」が決定する:このSTKVの少なくとも1つのL7−HOCIS−OSI接続への、M−Hi−およびM−Lo−モジュールの関与が決定する(すぐ理解できることである)。
それに応じて、STKVのHOCIS−RMでは、そもそもそのSTKVの少なくとも1つのL7−STKV−OSI接続だけが着目され、この場合、このHOCIS−RMは、
■当該接続のTLNとのインタラクションを、TLNに対応するM−Hiとのインタラクションとしてモデル化し、そして
■端末機器とのインタラクションを、当該機器に対応するM−Loとしてモデル化する。
換言するならば、HOCIS−RMにおいては、PTKV−/STKV端末システムにおけるPTKV−/STKV−TLNが、H−Hiによってモデル化され、M−Loは、端末システムのHO関連情報の準備機能をモデル化する。したがってこれらのペア−(最後に挙げた機能、M−Lo)および(TLN、M−Hi)−は、HOCIS−RMにおいてそれぞれが同義語である。しかし両者の同義語ペアのいずれにおいても、インタラクションのセマンティックスは、HOCIS−RMの範囲外にある。
HOCIS−RMにおいて、HO関連情報の準備と伝達の際、M−LoまたはM−Hiの「関与」という用語/概念は、非常に重要視される。この用語/概念は、M−LoまたはM−Hiが、請求項1によるHO関連情報の伝達に「関与」することを記述する。ただしこの場合、これら情報は、これらモジュールの一部または全体によって、何らかの方法で生成され、そして/または捕捉され、そして/または内容あるいは表示が変更され、そして/または準備され、そして/または転送され、そして/または受信され、そして/または使用されるものとする。M−LoまたはM−Hiのこの関与は、それぞれのM(HOCIS)が関与することを表す。この関与は通常は自動的に行われるが、場合によってはTLNが起動することもできる。
このような関与を行うHOCIS−RMのM−LoまたはM−Hiを、本願は、「リレー」あるいは「L7−リレー」と呼ぶ。(したがってL7−リレーは、OSI−RMのLi独特の少なくとも1つのリレーについて、その概念を拡大したものである−より高次のLi接続をL7接続とする、上記の概念上の拡大に従って)。HO関連情報伝達のイニシエータモジュールおよび宛先モジュールの両者のリレーは、この伝達の「エンドポイント」と呼ばれる。この場合、(請求項1に従って)宛先モジュールは常にM−Hiであり、HO関連情報の伝達には、常に少なくとも1つのM−Loが関与する。HO関連情報伝達のこれら両者のイニシエーター−および宛先−HOCISエンドポイントを、この伝達のその他の「リレーポイント」と区別するために、図5では、前者のエンドポイントを太い点または中空の点で、そして後者のリレーポイントを太い×印で表示する。2つのSTKV端末システム間における、そして伝達のエンドポイントによって決定されるHOCIS関係は、一時的にまたは常時、そしてまた双方向または単一方向のものとして存在することができ、あるいはまったく存在する可能性がない。
簡単な場合、請求項1に記載するような2つのSTKV端末システム間のHO関連情報の伝達には、HOに直接かかわる1つのM−Loと、間接的にかかわる1つのM−Hiだけが、エンドポイントとして関与する。これらM−LoとM−Hiを、直接かかわるM−Hiの電話機に内在する部分を経由して(下記参照)「リレー」して、これら両者を関与させる。あるいは間接的にかかわるM−Loを経由して、これら両者を関与させる。ただしこの場合、これらは両端末システム中にあるものとする。
18面の図5中の点線は、−HO関連情報の伝達のため−M−Lo/M−Hiをこのような関与に取り込む順序と、そのときどきの基本的なリレー機能を示す。点線のこのような経過を、HO関連情報伝達における「関与構造」と呼ぶ。
HOCIS−RMは、−例えば図5に示す簡単化のために限定された−請求項1の文言/意味内容の明確な理解を容易にする。特に、請求項1に記載するHO関連情報のM−Hiへの伝達において、この情報が下記において準備されたことは、容易に理解される。
■M−HiのHOCIS端末システムとは異なるHOCIS端末システムにおいて。
■そして/またはこのM−HiのHOCIS端末システムにおいて。
D.4.請求項1の文言/意味内容の理解を、図5によって簡単化する
ここでは、請求項1の文言/意味内容の明確な理解を、HOCIS−RMと18面の図5を用いて容易化することについて述べる。この場合、すでに前記に述べた簡単化は、そのまま維持される。
D.4.1.
図5のHOCIS−RMに関して不明瞭な部分が生じるのを防ぐため、特に次のことに留意されたい。
■M−Hiと、M−Hiによってモデル化された現実の電話機ユーザ(HOCIS−RMの外部に存在する)の感知−/生成−/理解機能との間の(抽象的な)インタラクションは、場所的には大部分が当該ユーザの頭の中で行われるが、一部はその電話機で行われる(電話の人間/機械のインタフェースの抽象的ハードウェア(例えばマイクロフォン、スピーカ、ディスプレイ、キーボードなど)であるため)。このことは、図5におけるM−Hiの下辺のうち、低い方の部分に相当する。
■M−Loと、M−Loによってモデル化されたHO関連情報の現実の準備機能(HOCIS−RMの外部に存在する)とは、本発明によって、M−Hiがこのインタラクションの結果を知ることができるようにしなければならない。すなわち本発明によって、M−LoはM−Hiとコミュニケーションでき、そのため必要なM−Hi機能を含む(例えば、M−Hi宛のHO関連の言語情報を生成し、M−Hiへの音声チャンネルにフェードインさせるため)−これは、この電話機のユーザがHOCIS−TKVに関与しているかどうかに依存しない(例えば、同ユーザが電話機を自分でスイッチオフしている場合)。このことは、図5におけるM−Loの上辺のうち、高い方の部分に相当する。
したがってM(HOCIS)のM−Hi/M−Loは、HOCIS法において−およびHOCIS−RMは−それぞれ「本来の」抽象化レベルに限定されていない:むしろHOCIS−RMにおいては、M−HiおよびM−Loの機能の部分が、それぞれ他の抽象化レベルに組み込まれていて、これらの部分はときどき「非本来的な」M−Hi/M−Loと呼ばれる。
M(HOCIS)のエンティティ/モジュールを、HOCIS−RMの2つの抽象化レベルに区分することによって、本出の特許請求の範囲における文言/意味内容の理解を明確化するための、ある特定の−非常に技術的な−方法が容易になる。しかしこの区分は、省略することができる:その場合、請求項のいずれもこの区分を用いない。請求項すべてがM(HOCIS)の厳格な区分を行わず、その代わりにいくつかの−そのような区分と比べて、より日常言語に近い、より簡単な、そしてまったく十分な−M(HOCIS)属性を利用する。この属性を、D.4.12項で要約/定義する。
D.4.2.
まず図5a〜bは、請求項1が、次のようなHOCIS法を含まないことを示す。すなわち、そのSKTV−OSI接続が(上記に述べたとおり、PTKV−OSI接続には着目しない)、具象化されたHi接続のみ、あるいはLo接続のみのどちらかを、OSI−RMのL4〜L7に持つ、HOCIS法である。それらの関与構造に基づく両種類のHOCIS−OSI接続を、請求項1の保護範囲から除外する理由は−従来のHOCIS技術というものが存在しないため、それらの接続が従来のHOCIS技術に対応しないにもかかわらず(第A章参照)−図5aの関与構造が、明らかな(したがって保護可能な)HOCIS技術を提供し、そして図5bの関与構造が何らHOCIS技術を提供しないからである:
■図5aでは2人の電話通話者が、Hi接続を用いて、HOに関して何らかの話し合いをしている−したがってお互いのために何らかのHOCISを実現していると推測される−しかしこのHOに直接かかわる、請求項1に記載するこの端末システムの人ではないモジュールは、このようなHOCIS−OSI接続に(したがって同接続中を転送されるHO関連情報に)関与しない。
■図5bでは、HOに間接的にかかわる電話機ユーザは、このようなHOCISに関与しない。なぜならば、この場合のHOCIS−OSI接続は−この接続は、L4〜L7に上記のLo接続のみを含む−間接的にかかわるM−Hiを関与させない。すなわち、このHOCIS接続は、そのTLNにHO関連情報を伝達しない。
しかし、請求項1に記載するSTKV−OSI接続が、さらにHi接続および/またはLo接続を含むとしても、それが同OSI接続を妨害することはないことに、留意されたい。
D.4.3.
図5c〜fの4面はまず、(例えば将来起こりうる、またはその時点の)HOに間接的にかかわる電話機がM−Loを含まない点で単純な、請求項1に記載のHOCIS−OSI接続のうちただ4つについて、その関与構造を示す−すなわちこの電話機の実現は、HOCIS法を何らサポートしない。すなわち今日通常用いられる電話機である。
これら4つのHOCIS−OSI接続の請求項1に記載するこの関与構造は、従って実用上重要なものであるが、この関与構造はさらに、HOに間接的にかかわるPTKV−TLNのためのHOCISの点で、請求項1に記載の発明の本質の核心を示す(直接かかわるPTKV−TLNにとってのHOCIS法の重要性については、下記で観察する)。両者PTKV−TLNのいずれが、後続の図5それぞれで、HOCISによるそのときどきの利益を得るかを、グラフィックに強調するため、そのTLNに(他方のTLNよりも)太い輪郭で表示した−これは、そのM−Hiに「関与構造の末端がある」TLNでもある。
より正確には、これら4つの関与構造にひとたび習熟すると、図5iまでの「請求項1に記載する関与構造」は、HOに間接的にかかわるPTKV−TLNのためのHOCISに関して、誤解を招くものをもはや開示しない。特にここでコメントしたいのは−間接的にかかわる電話機がM−Loを含まない場合−両者端末システム間のコミュニケーションのためには、STKVのHOにかかわる情報を交換するために「音声チャンネル」だけが存在するということである(他方では、そのため例えば音声チャンネルに平行する「データチャンネル」が、STKVのHO関連の非音声情報のため存在する場合がある)。
これら4つの図では、間接的にかかわる電話機ユーザが、彼に自然言語で伝達される(そして「音声チャンネル」を経由して伝達される)HOCISを正しく理解することだけを想定する。このユーザのモデル化はこのことを−すなわち同ユーザがこのHOCISを正しく解釈することができることを−表し、この場合このモデル化は、同ユーザがM−Hiを持つことを認める。すなわち、まったく「HOを理解しない」または不在の、間接的にかかわるTLNのモデル化は、M−Hiを予想しない。
■図5cでは、HOに直接かかわる電話機のユーザは、HOCIS−TKVと何の関係もない。彼の本来的なM−Hiはそれに関与しない(その電話機内の部分、すなわち彼の非本来的なM−Hiだけが関与する。上記参照)−これは何らかの理由、例えば彼がHOCIS−TKVによって邪魔されたくなく、したがって彼のHOCISインタラクションを一時的に遮断しているため、あるいは彼が単純にそれを気に留めないため、といった理由による。この場合、HOに直接かかわる本来的なM−LoがHOCIS−TKVを起動し、HO関連情報を、間接的にかかわる本来的なM−Hiに伝達する−この場合、前者から後者への伝達は、直接かかわる非本来的なM−Hiと、間接的にかかわる非本来的なM−Hiの中でリレーされる。この場合、第1のM−Hiリレーは、請求項1に記載するHO関連情報の伝達に関して、このリレーに対応する「解釈機能」を実現する(この場合:直接かかわるM−LoのHO関連情報のため、同内容のメッセージを人の言語で生成し、これを音声チャンネルで、間接的にかかわる非本来的なM−Hiに、すなわち、まずこのメッセージをTLNにリレーするスピーカまたはバッファに、フェードインする−これは、直接かかわるM−Loが、このHO関連情報あるいはHOCISをTLNに与えたいのが、いつであろうと同じである)。
■図5dが5cと異なるのは、STKVすなわちそのHOCIS−OSI接続が、直接かかわる本来的なM−Hiによって(すなわち直接かかわるTLNのモデルによって)起動される点である。そうするとこの接続は、直接かかわる本来的なM−Lo(すなわち直接かかわる電話機のモデル)を関与させる(間接的にかかわる本来的なM−Hiに伝達するため、HO関連情報を準備するためである)−その後は、5cと同様に進行する。直接かかわる非本来的なM−Hiにおける、この経路上のリレーは、請求項1に記載するHO関連情報の伝達に関して、このリレーに対応する(5cに追加された)解釈機能を実現する。すなわち、HOCIS−OSI接続の直接かかわるイニシエータによって選択された、かつ直接かかわる電話機の、かつM−Loで相応に捕捉されたものとしての、HO関連情報の選択を解釈する。
■図5eが5dと異なるのは、直接かかわるM−Loが、そのM−Hi(=TLN)によって選択されたHO関連情報を−この情報は、間接的にかかわるM−Hiに伝達するために、M−Loに対応して準備されている−確かに準備するが、その情報を、グラフィックなディスプレイを介して、自らのTLNM−Hiにだけに伝達できる点である。このTLN(=直接かかわる本来的なM−Hi)は、この情報を、単独で例えば人の言語によるメッセージに「パッケージ」し、このHO関連情報を、直接かかわる非本来的なM−Hi、すなわちそのマイクロフォンにリレーする−その後は図5cと同様に進行する。この場合、直接かかわるTLNは、(図dに追加された)リレーとして反応する。
■図5fが5cと異なるのは、HOに直接かかわる電話機ユーザがいないことである。これは、実際の状況として、例えば、直接かかわるL7−M−LoがHOCIS−OSI接続を起動する時点で、この電話機のユーザが、該当するHOの基礎となるPTKVを一時的に中断して、彼の電話機を別なPTKV(今回のHOとは何の関係もないもの)に一時的に関与させることに相当する。その結果として彼は、前者のPTKVに関するSTKVについて何も知ることができない。このことは、直接かかわる本来的なM−Hiが欠如することによって、HOCIS−RMの存在を証明する。したがってこのHOCIS法の場合、直接かかわるM−Loは、図5cのM−Hiが備える機能の存在を証明する。
これらの図の関与構造で、次のことに留意されたい。
■これら関与構造のいくつかで、1つのモジュールが多重に関与している。請求項1によれば、このことは決して障害とはならない。特に請求項1は多重関与を必要とはしないので、下記の各図では、1つの関与構造における1つのモジュールの複数のリレーポイントのうち、ただ1つが証明される場合が増えている。このことは、次の事項と矛盾しない。
■非本来的なM−LoにおけるM(HOCIS)機能は、その非本来的なM−Hiにおいて存在を証明でき、その逆もまた真である。その結果としてHOCIS−RMは、前記両機能を、1つのM−HiLoにまとめることもできよう−これにより時に生じる美的カテゴリの損傷は除外する。しかしこの損傷は、標準的な当業者であればそれを認識するであろう。そのためこの場合重要ではない。
ここまで説明した4面の図についてさらにコメントしたいのは、これらの図は、請求項1に記載する、HOCISプロセスでのHO関連情報の伝達の関与構造、かつそこでは間接的にかかわる電話機がHOCISプロセスをサポートできない(なぜならば、図中でモデル化されているように、この電話機はM−Lo機能を持たないからである)、このような関与構造すべてを示すものではないということである。すなわち標準的な当業者ならただちに認識することであるが、上記最後の4種類のHOCIS−OSI接続すべてを、間接的にかかわるPTKV−TLNによっても起動できる−例えばDTMFコードのキーを叩くことによって、または自然言語によるコマンドを入力したり、SMSメッセージまたはその他の信号を何らかのネットワークを経由して送信したりすることによってである(対応する機能別のM−Hiによってモデル化可能である)。その受信のためには、直接かかわるH−Hiおよび/またはM−Loが適切に反応する。付随する関与構造は、これまでの説明で明らかであり、ここではさらなる説明または議論を必要としない。
請求項1の文言/意味内容が、次のようなHOCIS法をも含むという事実に関する議論も、同様に不必要であろう。そのHOCIS法とは、前記文言/意味内容で求められる少なくとも1つのHO関連情報の伝達前に、あるいは伝達時に、何らかの間において、何らかのさらなる情報交換、および/または何らかのインタラクションを意図する、このようなHOCIS法である。
請求項1に記載の最も基本的な「関与構造」ですでにこのように多様な種類があることは、次のことによって強調される。すなわち、左側または左右両側で着目されている電話機がFMC電話機であって、これらの場合、GSM/CDMA−およびWLAN−/Femtocell−機能が、様々なHOCIS機能を持つことである。こうして可能となった新たな関与構造は、前記の関与構造から「直線的に導き出し可能な」固定/携帯型の組み合わせなので、本願はこれらの関与構造についてこれ以上議論しない−なぜならば、標準的な当業者はこれら関与構造を難なく識別できるからである。すなわち、図5のHOCISコンフィギュレーションの例は、さらに簡単化された想定、つまり固定および携帯型のコンポーネントのHOCIS機能は、そのコンフィギュレーションが同一であるという想定である。請求項1はこのような限定を行わない−請求項1は、そもそもTKネットワークに関する限定を、明らかに意図しない。
D.4.4.
図5g〜hの両図は図5c〜d両図に対応する関与構造を示すが、これらの関与構造は、間接的にかかわる電話機もまた完全なM(HOCIS)を、すなわちM−Loをも含むことによって、可能となっている−「HOを理解する」PTKV−TLNを伴ういずれの端末システムも、M−Hiを含む−その結果として、両端末システムの間には、「音声チャンネル」だけでなく「データチャンネル」も、HO関連情報の伝達のために存在することがあり得る。両電話機やそれらのTLNの間には、これまで通常はただ1つだった「コミュニケーションチャンネル」、すなわち「音声チャンネル」を補完するもの、またはそれに代わるものとして、HOCIS法が、これらの機能を利用し、両M−Loの間で「データチャンネル」を動作させる。音声チャンネルまたは少なくとも1つのその他のネットワークバリエーションが利用するのと同じネットワークのデータチャンネルは、同じネットワークパラメータを用いることができる。
「サーバを用いない」HO関連情報伝達(通常は「加入者から加入者への」伝達)の場合、その関与構造に関するこれまでの議論を終えるに当たって、次のことをコメントしたい。すなわち、ここに例示したシナリオにおいて、HOに直接かかわる端末機器であってM−Loを持たないもの−すなわち今日の「GSM/CDMA専用」、または「WLAN専用」、または「FMC専用」電話機−は、HOCIS法を、より正確には、STKVを自らは起動できない。しかしこの端末機器が、HOCIS−サーバ/−IAD(またはHOCIS−電話機)と共同動作する場合、状況を変えることができる。この場合、これらHOCIS端末システムは、1つの「バーチャルなM−Lo」を実現する。それを下記に説明する。
D.4.5.
図5i〜rの10面はさらに、何らかのHO関連情報をPTKV/STKV−TLNに伝達する場合の、請求項1に当てはまる関与構造の最も簡単な例を示すが、ここでは、図5i〜5nの6面において、「HOCISサーバ」−好ましくは「HOCIS−IAD」の特性を持つもの−の機能を援用する。HOCIS−IADをさらにもう1つ利用する場合については、図5o〜5rの4面で説明する。
■これら10面の図は、次の点を除いて、最も簡単な関与構造を示す。次の点とは、上記に説明した請求項1に当てはまるすべての関与構造が、HO関連情報伝達の際に繰り返されるが、それが、この伝達の基盤となるSTKV−OSI接続において、サーバ/IADをL3−ルータとして利用することによって繰り返される点である。この場合、このサーバ/IADは、HOCIS通信アプリケーション自体に対しては、共同作用しない。より正確には、このHOCIS−OSI接続のL4〜L7は、このサーバ/IADを利用することをまったく意図しないので、その関与構造はHOCIS−サーバ/−IADによっては変更できず、これはすでに上記で理解された通りである。
■むしろ下記ではサーバ/IADが、少なくとも1つのHOCIS通信アプリケーション自体に対して共同作用する(より正確には、そのOSI接続におけるL7接続に対して):このサーバ/IADは、その少なくとも1つのM(HOCIS)モジュールとともに、それらの関与構造に属する。このケースは特に、(将来起こりうる、またはその時点の)HOにかかわる電話機自体が、HOCISプロセスをサポートできない場合(この電話機がM(HOCIS)を含まず、したがって普通の電話機である場合)に重要である:そうすると少なくとも1つのサーバ/IADにおける適切な「代理M(HOCIS)」が、この種の「非HOCIS」電話機のPTKV/STKVにおける、「HOCISの不十分な点」を補償することができる−これについては下記で説明する。
■HOCISサーバとHOCIS−IADの相違点は、この場合特に、前者が通常技術的に「WLANから独立して」実現されていて、通常は「WLANから独立している」管理の下にあるのに対して、後者は通常何らかの方法で、少なくとも1つのWLANにともかく依存している点である。
■これら10面の図は結局、請求項1に当てはまる関与構造であってかつHOCIS−サーバ/−IADを持つもののうち、−従来の簡単化を超える−追加的な簡単化を基礎とする点で、最も簡単な関与構造の例を示す。−すなわち、STKV−OSI接続の関与構造に、それぞれただ1つだけHOCIS−サーバ/−IADが属する例である。しかしこのことは、TLN−STKV端末システムが、ある1つの時点で、STKVをただ1つだけサポートすることを意味しない。それを図5q〜rの2面の図で、詳細に議論する。
標準的な当業者は、遅くとも、HOCIS法(少なくとも1つのHOCIS−サーバ/−IADによるサポートがあるものまたはないもの)の具体的実施形態に対するこの−図5i〜rの10面に関する下記の列挙事項を含む−理解に基づいて、次のことを問題なく確認できる。すなわち、HOCIS−サーバ/−IADのOSI接続の関与構造が、上記の簡単化のいずれも実現しない場合でも、その関与構造が、請求項1に当てはまるか、当てはまらないかを、確認できる。
■図5iは、「HOCIS−IADを含む簡単なHOCISコンフィギュレーション」に対する特に簡単な見方を示す:この図の右側のM(HOCIS)は、5c〜hのそれに相当する。他方で左側のM(HOCIS)は、HOCIS−IADと、直接かかわる端末システムを区別せず、両者を1つのものとしてそれを基盤とする。説明上の理由から、PTKV−およびSTKV−OSI接続は、ここでは(以下においても)互いに別々に示されている。この場合両者OSI接続の
○右側は、M(HOCIS)の場合、共通なPTKV−/STKV−端末システムに末端があり、
○左側は、(PTKV−OSI−接続の)PTKV−L7接続だけでなく、(STKV−OSI−接続の)STKV−L7接続も、互いに独立して、それぞれTLN−PTKV−またはTLN−STKV−端末システムに、または、PTKV−IAD−またはSTKV−IAD−端末システムに(あるいはこれらを混合したものに)末端を持つことができる。したがって図5iでは、特にSTKVに関して−直接かかわる電話機のM−Hi−および/またはM−Lo−機能の全体または一部を、IAD内で組み合わせ、あるいは両者の機器に相補的に配分し、あるいはIADだけに設けることができる。図5j〜nはこのことをツリー状展開する。この場合、次の段落の関与構造を出発点とする。
したがって図5iでは、HOCIS−IADが−当該IADがサポートする少なくとも1つのSTKVに関して−少なくとも下記3つのそれぞれ異なるM(HOCIS)を含むことができる:
○間接的にかかわる電話機をともなうIADのSTKVのためのM−Hi。
○直接かかわる電話機をともなうIADのSTKVのためのM−Hi。
○M−Lo。その全体または一部が、これまで電話機内部のものと見なされていた直接かかわるM−Loの機能を実現できるもの−したがってIAD中のこのM−Loは、電話機またはそのユーザの上記の「代理M−Lo」、すなわちIADにおけるユーザの「バーチャルなM−Lo」である。
PTKV/STKV端末システムの、またはそのユーザの、バーチャルなM−Loについては、下記でさらにしばしば言及し、−D.4.12項に挙げた理由から−「バーチャルなM(HOCIS)」と呼ぶ。これはM−Lo情報収集/−伝達を、場合によっては電話機内部のM−Loよりも良好に実現できる。そして例えばさらに、両方の電話機のM−Hi間の音声チャンネルへのアクセスを持つが、他方で電話機内部の直接かかわるM−Loは、間接的にかかわるM−Hiへのアクセスをすでに失ってしまっている。
ここでは、STKVシステムのバーチャルなM(HOCIS)/M−Loの接続性上の特性を指摘したい:このバーチャルなM−Loからの/によるPTKV−TLNへのHO関連情報の伝達には次のような場合がある。
■当該伝達には、STKV端末システムにリレーを必要とする場合がある。本願は、このようなリレーが追加的M−Lo機能を含まない場合(またはそれ自体がM−Loである場合)、このリレーが存在しないと見なす−本願は、TLN−PTKV/STKV端末システムのそのようなバーチャルなM−Loを、当該端末システムに属するものと見なす場合がある。
■上記伝達は、「PTKVチャンネル」に適した抽象的な情報チャンネル、かつTLNにつながる同チャンネルを少なくとも1つ用いて、抽象的にいつも実現できる−いずれにせよ、PTKV端末システムのそもそも何らかの接続性が存在する場合のことである(図5pの説明を参照)。これは通常、このような抽象的実現の実体的実現に対しても当てはまる。
■上記伝達は、その単一方向性と低帯域要件があるため、それに適した放送ネットワーク/−ネットワーク特性を介しても、実現することができる。
標準的な当業者は、これらのケースすべてにおいて、これらHO関連情報がTLNに、このPTKVデータチャンネルの情報表示の形でのみ提供できるとは、結論付けられないことを知っている。例えば:このPTKVデータチャンネルが音声チャンネルであるならば、端末機器が適切なDTMF機能を利用できるならば、そしてそれを十分に柔軟な的にプログラミングを実現をできるならば−これらの条件は今日多くの市販電話機に与えられている−HO関連情報をテキストとしてもユーザに提供することができる。またこの種の情報表示変換を放棄するならば(すぐ上記で言及したTLNへの音声チャンネルを用いる場合に)、TLN端末システムにおけるリレーを省けることを容易に思いつく−これは今日市販の電話機のユーザのHOCISとして、HOCIS−IADによるものを可能とし、その際これら電話機に何らかの変更を加える必要がない。IADにサポートされたこの種のHOの大きな経済的重要性については請求項70〜79およびD.5項に記載する。
この場合、IADにおけるバーチャルなM−Loには、その直接かかわるWLAN−/Femtocell電話機の将来起こりうる、またはその時点のHOに関して、最終的にTLNに伝達されるHO関連情報の必ずしもすべてが、提供されるわけではない。むしろ「HO関連情報」の定義は、次のことを許容する。すなわち、このM−Lo(例えば直接かかわるPTKV端末システムに関するHO関連情報の当該M−Loによる収集)のすべてまたは一部が、少なくとも1つのHOCIS−サーバ/−IAD/−電話に移し変えられること、そしてこのようにして場合によって共同して得られたM−Lo情報を−直接かかわる端末システムのM−Loによって捕捉されたのではないHO関連情報が、このM−Lo情報に含まれていても−、TLNに伝達することを許容する。したがって請求項1にとって、直接かかわるSTKV端末機器のためのバーチャルなM−Lo−例えばSTKV−サーバ/−IADにおけるもの−は、STKV端末機器内部のM−Loと等価である。
すなわち特には、あるSTKVにおいて直接かかわるTLN−STKV端末システムが、内部のM−Loを何ら含まないが、バーチャルなM−Loを(例えばサーバ/IAD/電話に)持つ場合でも、このSTKV関与構造は、このTLN−STKV端末システムにおいてスタートする−すなわち、このバーチャルなM−Loの全体または一部を含む、STKV端末システムにおいて、スタートするのではない。
下記で前面に出て来るのは、図5iにおいて、HOCIS−サーバ/−IADと、直接かかわる電話機との間では、請求項1に記載のHOCIS−TKV/HOCIS法(およびその関与構造)が、明示的に示されなかったということ−しかし本願にとって、特にこのように構造化されたHOCIS−TKVあるいはSTKVが重要であることから、これら両者はその理解の明確化を必要とすることである。このため図5j〜nの5面の場合、したがって直接かかわるSTKV/PTKV端末システムのTLNは、太い輪郭を持つことになる。
D.4.6
図5j〜kでは、(左側に示した)電話自体はHOCIS能力がないが、(右側に示した)IADは、今説明したばかりのバーチャルなM−Loを含む。標準的な当業者は、このバーチャルなM−LoにHO関連情報を供給する、例えばHOCIS−IADの内部または外部における「PTKVの信号」などの適切な評価を供給する、様々な技術的方法を知っている。いずれにせよ、こうしてHOCIS−IADは、HOに直接かかわる電話機のためのHOCIS−TKVを操作することができる−しかもこれは、当該IADのバーチャルなM−Loによってである(これについては上記で説明した)。
■図5jでは、HOCIS−IADのバーチャルなM−Loが、その準備したHO関連情報を、電話機におけるM−Hiすなわち電話機のユーザに伝達する−そしてHOCIS−IADと非HOCIS電話機との間にSTKV(OSI接続とその関与構造とを含む)を実現する。このバーチャルなM−Loが、PTKVの「音声チャンネル」を利用したければ、同チャンネルに「書き込み」することができる−これには、音声チャンネルをHOCIS−IAD経由でルーティングすることは、必ずしも必要でない。なぜならば、HO関連情報のそこでの「混合」は、請求項1に当てはまるもう1つのSTKVシステムを用いて、例えばTKネットワークで、実現できるからである。
■図5kが5jと相違する点は、HOCIS−/STKV−IADが、M−HiすなわちSTKV−TLN(このSTKV−TLNと電話機におけるPTKV−/STKV−TLNとの間のSTKVのTLN)を含む点である。このSTKV−TLNは、彼がどのようにして、直接かかわるTLNのM−HiへのSTKV−OSI接続を利用するかを、決定する−すなわちこのことは、図5jに示すように、バーチャルなM−Loによっては前もって決められていない。この場合、IADのM−Hiは、インテリジェントに動作する(両者STKV−OSI接続の間のL7−リレーとして、これら接続はそれぞれ、このSTKV−IADと、直接または間接的にHOにかかわるTLNとの間にある)。そしてこのM−Hiは、例えば両者TLNへの両者STKVが、互いに自立的、独立的に経過することなく、内容的に互いに適合されているようにする−その結果として、このM−Hiは、これら2つのSTKVを、両者STKV−/PTKV−TLN間のただ1つの均質なSTKVとする(すなわち、ただ1つのSTKV−OSI接続と関与構造を持つものとする)。
両図では次のことに留意されたい:いずれのM(HOCIS)も、一方の電話機ユーザにHO関連情報を伝達するため、両者ユーザが同じ端末システムに組み込まれていない場合は、もう1つのネットワークをPTKVとして利用する−このことは当然先行するすべての各図にも当てはまる。
D.4.7.
図5lが図5kと異なるのは、基本的に次の点だけである。すなわち、電話機側にM−Loも存在し、したがって特にHO関連情報の収集が、HOCIS電話機でも、HOCIS−IADでも実行可能である、という点である。このM−Loによって可能となるHOCIS法のバリエーションの関与構造は、図5kにおけるのと同じである。これについてはその根拠をすでに上記で述べた。この点に関し図5jとの類似点は明らかであり、したがって説明を省略する。
D.4.8.
図5mおよび5nでは、HOCIS−IADが、直接かかわる電話機のためのバーチャルなM−Loを含まないか、あるいは1つ含む。したがって、直接かかわる電話機を経由するHO関連情報の収集/準備/伝達を行う能力がなく、あるいは能力がある。HOCIS−IADは、両方の電話のためのバーチャルなM−Loを含むことができ、これら電話機自体は、両方がHOCIS能力を持つ必要はない(すなわち内部のM−Loを持つ必要はない)。前者の場合、その収集は、したがって電話機のうち次のような少なくとも1つにおいて行われなければならない。すなわち、HO関連情報を自らを経由して収集/準備/伝達できるようにしたい場合、自らのための内部のM−Loを必要とする電話機、そして/または、HO関連情報を他方の電話を経由して収集/準備/伝達できるようにしたい場合、他方の電話のためのバーチャルなM−Loを必要とする電話機においてである。しかしすべてのケースとも、HOCIS−IADの両者のM−Hi−これらは、図では別々のものとしてではなく、1つの共通なM−Hiとして図示されている−において、HO関連情報の「調和」と、両者PTKV−TLNへの当該情報伝達を、少なくとも1つのHOに関してさらに行うことができる−これは、そのHOに関して両TLN間に、すでに言及した均質なSTKVを得るためである−この場合、そのため用いられるすべてのOSI接続は、様々に異なるネットワーク、あるいはただ1つのネットワークを経由して実現される場合があり、また時間的に任意の弾力的な方法バリエーションで行われる。
D.4.9.
図5o〜rの4面は、次のようなシチュエーションをモデル化する。すなわち、左側の電話機は、自らのため新たに基本的な接続性を確認するが、他方では(図5oの場合)、1つのPTKVを維持する。そのPTKVは、IADの(例えばWiFi技術またはFemtocell技術に基づく)WLANを経由して、またはその他のGSM/CDMA/UMTS/Wimaxなどのネットワークを経由して、ルーティングされて(電話機に接続されて)いる。あるいは(図5pの場合)、PTKVを維持しないが、上記ネットワークの1つにチェックインされ、あるいは(図5qおよびrの場合)、上記ネットワークのいずれにもチェックインされていない(第B章参照)−その結果この電話機は、この4ケースすべてにおいて、将来起こりうるHOに直接かかわっている。この基本的な接続性を、電話機ではなくネットワークが確認する場合も、同じことが当てはまる−したがってそのことをここでは再度議論しない。したがって直接かかわるSTKV/PTKV端末システムにあるTLNを、今後太い輪郭で示すことに留意されたい。
これら4つのケース5o〜rは、したがってあるいは特に、次のことだけを説明する。
■電話機が基本的な接続性に入ること−そこから出ることではない。
■電話機ユーザにHOCISの可能性があること−HOCIS−IAD−TLNの可能性があることではない。
■この基本的な接続性が両側に存在する、あるいはまったく存在しないケース。
上記と相補的なケース−すなわち上記3つの条件の少なくとも1つが満足されないケース−については、ここでは説明しない。これらのケースに適していて、請求項1に当てはまるHOCIS法は、その図およびその容易に思いつかれる組み合わせによってもいずれにせよ表示されない場合、この第D章の議論からやはり「直線的」に得られる。
これらHOCIS法のそれぞれが非常に重要であることは、第B章の末尾ですでに強調した。付随するこれら4面の図とその説明は、これまで議論された「TKコンフィギュレーション」における技術的複雑性と比較して、若干それとは別な、そして/またはそれに追加される複雑性を明らかにする。これら複雑性は、HOCISの基盤にあるものである。この場合、この技術的複雑性は、基本的に変わらないままである:すなわち、HOシチュエーションの点で電話機ユーザをサポートすることを指向し−このHOシチュエーションの技術的問題の解決を指向していない(第B章の末尾参照)。
図5o:電話機がいずれかの箇所でチェックインされて、PTKVをサポートする場合における、新たな基礎的接続性。基本的にここでは、前記で議論したTK配置と、そのHOCIS関与構造のいずれをも、出発点とすることができる。この関与構造に、ここでは新たな基礎的接続性の発見がさらに加わる。図5oは、特に図5mを出発点とし、そして、新たなHOCIS−IAD(図5mのTKコンフィギュレーションの下にあるもの)と、STKV−OSI接続の関与構造とを示す。当該接続は、電話機が新たなHOCIS−IAD(これを新たなSTKV端末システムとして)まで構築するものである。ここで留意されたいのは、PTKV−OSI接続−より正確には:そのL3接続のルーティング−は、それらが将来この新たなHOCIS−IADを経由して導かれるのか、それともさらに図5mに記載のTKコンフィギュレーションのHOCIS−IADを経由して導かれるのかには、影響されないということである。
直接かかわるSTKV/PTKV端末システムにおけるSTKV/PTKV−TLNに伝達されるいずれのHO関連情報も、請求項1に当てはまるのは、そのHO関連情報が、現実のまたはバーチャルなM−Loによって(すなわち、図5oに示すように、その電話機自体におけるM−Loによって、または、例えばそのPTKVのルーティングにその時点で、または将来起こりうる時点で適しているIADに設けられているM−Loによって)準備される場合である。この場合特に下記に留意されたい。
■このHO関連情報が、例えば何らかの方法でSTKVまたはPTKVの1つに入ることができ、そしてPTKV−TLN、または右側に示したPTKV/STKV端末システムのM−Hiに次のことをさせることができる。すなわち、左側に示したPTKV/STKV端末システムにおける誰かに命令して、場合によっては新たなIADに対するHOを実行させることができる。
■図5nの左側に示すPTKV/STKV端末システムのM−Loを、そこからスワップアウトしたものとすることができる−これについては上記で説明した−その結果、このPTKV−TLNは、非HOCIS−FMC電話または非FMC電話を用いる場合でも、このHOCISを知ることができる(このとき、さらなる各HOCIS措置および/またはHO措置が、場合によって必要となるが、これは、標準的な当業者にとっては、ここで得られた理解によって明らかなことなので、これ以上立ち入った説明を必要としない)。そして
■上記2つ目の事項は、例えば新たなIADがFemtocellの能力がある場合、あるいは別なネットワークのベースステーションである場合には、ますます当てはまる。
図5p:電話機がいずれかの箇所でチェックインされるが、本来のPTKVをサポートしない場合における、新たな基礎的接続性。より正確に見ると、ここでは将来起こりうるHOに直接かかわる端末システムが、PTKVを一貫してサポートすることができる(図5oと同様)−すなわちこの場合、この端末システムは、同時に2つのネットワークにチェックインされて、2つのPTKVを、例えばそれぞれ1つずつのネットワークを経由して、サポートする能力がある(このことは、場合によってすでに図5oの理解の際に考慮されるべきである。特にこれら両者のPTKVの1つは、「IPTV」−KTVまたは「IPRadio」−TKVまたはその他の「IPBroadcast」−TKV等とすることができる。これらのTKVは、他方のPTKVとは異なるネットワーク、または異なるネットワーク特性を利用する)。
ここで説明したいのはむしろ、将来起こりうるHOに直接かかわる端末が上記の能力を持たない場合、まだ存在しないPTKVに関して、HOCIS法における新たなIAD接続性を、場合によって考慮することについてである。
この点に関して、図5pでは、この端末システムがちょうどチェックインされている(そして場合によっては、何らかのGSM/CDMA/UMTS/Wimax/サテライトなどのネットワークのベースステーションとなる)IADと、新たなIADだけに着目すればよい。
ここでまず理解する必要があるのは、HOに直接かかわる電話機が、すでにこのシチュエーションでも−この電話機が、人のTLN間の「本来の」PTKV、前記では暗黙のうちに原則として受け入れて来た当該PTKVが存在しない、またはまだ存在しない場合でも−請求項1に記載するPTKVをサポートすることである。これは「管理用PTKV」であって、人の電話ユーザが、IAD(図5pでは右上に示されているもの)における電話機のチェックイン時に、自らと、このIADの自動機械TLNとの間で生成したものである。ユーザは、このチェックインから、ネットワークからのチェックアウトまで、この管理用PTKVと明示的および/または暗黙のうちに共同動作し、またこの管利用PTKVは、(L1上の)電話機の当初の基本的な接続性を拡張して、(L1〜L3上の)インターネット接続性とする。
したがって本願では、本来のPTKVは、しばしばTLNによって−通常は彼が携帯型である場合−初めて開始することができる。それは、TLNのため、例えばIADによる実行中の管理用PTKVが存在した後、すなわち、この管理用PTKVを用いて、このIADにおける彼のチェックインが成功した後のことである。
その後は、上記で説明した図5のすべてにおいてすでに、HOに直接かかわるTLNのため、実行中の管理用PTKVが存在する−しかしこの管理用PTKVに着目が必要となるのは、ここが初めてである。それは、請求項1の文言/意味内容が、直接かかわるTLNに関してこれらおよび後続のTKコンフィギュレーションをも捕捉することと、どのようにして捕捉するかを、示すためである。ここで留意されたいのは、請求項1は、そのPTKVが人/人のPTKV等であることを要求しないことである(この点については、請求項グループ70〜79に関する後記のコメントを参照)。
さらに簡単/明瞭に見て取れることは、請求項1に該当する管理用PTKVが、このようにアプリオリに存在する(場合によってはすでに実行中であり、これにより起動された本来のPTKVに追加されるものとして存在する)ことである。ただしこの場合、管理用PTKVは、(図5pの右上に示した)IADにおけるチェックイン直後、そして最初の本来のPTKVがスタートする前に、すでにもう1つの「管理用の端末間通信アプリケーション」をスタートする。それは、まずそのアプリケーションによって少なくとも1つの本来のPTKVをスタートするためである−例えば、直接かかわる電話機とその「ホームIAD」間に、(管理用の端末間通信アプリケーションとして)「ネットサーフィン接続」をスタートする。
また図5oの説明の最後の段落(3つの列挙事項を含む)は、このTKコンフィギュレーションにも当てはまる。
図5qおよびr:電話機がチェックインされていない場合の、新たな基礎的IAD接続性。より正確に観察すると、ここで端末システムは、2つのネットワークに同時にチェックインされる能力がある場合(したがってこの端末システムが、2つの平行する管理用PTKVをその両者のIADで、すなわち1ネットワークあたり1つの管理用PTKVをサポートできる場合)、必ずどこかでチェックインされることが可能である。この場合、この端末システムは−図5pとは異なって−両者のネットワークを経由して、同時にさらに1つずつ本来のPTKVを、互いに独立してであろうとそうでなかろうと、操作するには適していない。
ここではむしろ、上記の能力を持たない端末システムのためのHOCISを説明する。このHOCISは、その端末システムが、その新たな基礎的IAD接続性を確認した直後におけるもの(この場合IADは、場合によってはさらに、GSM/CDMA/UMTS/Wimax/サテライトなどの何らかのネットワークのベースステーションのためのものである)、すなわち、この確認に続く将来起こりうる、そして/またはその時点のIADにおける端末システムチェックインの際のものである−これにより端末システムは、その基本的な接続性を拡張して、そのユーザのインターネット接続性とする(そしてこのインターネット接続性を、例えばネットサーフィン通信アプリケーションによって最初からサポートする)。それを下記に説明する。
これを説明するため、図5qは、ただ1つのIADへの基本的な接続性を持つ端末システムを示す。このIADを経由して(すなわちそのネットワークを経由して)、端末システムはそのTLNのインターネット接続性を可能とすることができる−他方で図5rは、端末システムが複数のIADへの基本的な接続性を持つことができるが、そのTLNには、インターネット接続性として、これらIADのただ1つを経由するものだけを可能とすることができることを示す(端末システムは、これらIADが正確に1つを経由するこのインターネット接続性が実際に生じる前に、そして場合によってはそれと平行して、少なくとも1つの別のIADを経由するインターネット接続性を生成できるか/できないかを確認しているのであるが)。
図5pの説明から容易に見て取れることであるが、端末システムは、このシチュエーションにおいても−端末システムがまだネットワークにチェックインされていないが、すでにネットワークへの基本的な接続性を確認済みの場合−すでに請求項1に当てはまるPTKV、すなわち図5pですでに説明した管理用PTKVをサポートする。この管理用PTKVは、定義によれば、この端末システムのために/において基本的な接続性を確認した時点以降、この端末システムのTLNのために存在する(第B章参照)。覚えておいていただきたいが、この管理用PTKVは次のような目的を持つ。すなわち、新たなIADの自動化されたTLNを経由して、基本的なHOにかかわるPTKV端末システムの(通常は人の)TLNのためのインターネット接続性を−後者TLNとの共同作業として−生成し、維持し、このIADからチェックアウトするときに終了する、という目的である。
管理用PTKVによってインターネット接続性を生成する間、請求項1に記載のHOCISは、(基本的なHOにかかわるPTKV端末システムにおける)TLNに対して、実際に通常のこととして、方向付けおよび判断のための重要なサポートを提供する。これは、下記を考えるならばただちに理解される(第B章および例えば従属請求項70〜79を参照)。
■PTKV端末システムが新たな基礎的接続性を確認した時点で、このPTKV端末システムがそのTLNのために−より正確には、このPTKV端末システムのM−Loが、そのTLNのために−すでに
○一方では請求項1に該当する管理用PTKVをスタート済みであり(上記参照)、
○他方では、このスタートが請求項1に該当する最初の管理用PTKVスタートである必要はなく、この時点で、少なくとも1つの別な平行する管理用PTKVを、このM−Loによってすでにスタート済みとすることができる(このことは、例えば互いにオーバラップするWLANの場合に生じ得る)。そして、
■このTLNは、新たなIADおよびそのネットワークを経由する将来起こりうるインターネット接続性(場合によっては通信アプリケーションによる。上記参照)によって、通常は、
○−管理用PTKVの基本的なHOに属する−「管理用STKV」について何かを知りたいとされるのは(知りたいとされるとしてもそれは)、このインターネット接続性(場合によっては通信アプリケーションを含む)が実際に生成可能な場合に限られる。他方では、新たな基礎的接続性自体は、通常はTLNの関心をまったく引かない。これは特に、この接続性がそのため目的とする通信アプリケーション(例えば上記のそのため目的とするネットサーフィンアプリケーション)を利用できない場合にそうである(この場合留意されたいのは、管理用PTKV端末システムによる基礎的接続性の確認は、同システムにより/においてHOCIS信号の存在が確認されることと同じ意味、したがってこのPTKVの基礎的HOに属する管理用STKVのスタートと同じ意味である)。そしてこの場合、
○TLNはこの将来起こりうるインターネット接続性を、完全自動的に、または単純な措置によって、すなわち例えば、そのTLN−PTKV−および/またはTLN−STKV−端末システムの少なくとも1つにおける、少なくとも1つの機器の「zero toutch」または「one toutch」によって、使用できることを希望する。
上記の諸説明は、例えば電話機のユーザが、図5にスケッチされて上記に説明された様々なバリエーションのHOを、利用したい、または評価したい、または回避したい、または背景調査したい、または受け取らなければならない場合、HOCIS法がその電話機のユーザに、実際に重要な方向付け/判断のサポートおよび単純化を与えることを、誤解の余地なく示す。一方では、経済分野にとって無視できない、常在的かつ持続的な、あらゆる場所のあらゆる人に対する、TKサービス提供の氾濫に直面して、そして他方では、この分野におけるすべての人の常に増大する不可避的なモビリティに、そして迅速に増大するそれらの人数に直面して、特にTKコンフィギュレーション5o〜r(とそれを理解すること)は重要である:これらのコンフィギュレーションから特に明瞭に認められるのは、HOCIS法と、それを装備したTK端末機器によって、携帯型TKサービスユーザが、この氾濫をできるだけ簡単に利用できるようになるということと、いかにして利用できるようになるかその方法である−すなわち、これらユーザからすべてのTK技術個別情報(例えば彼らの基礎的接続性に関する情報)を遠ざけることができるようにする。そしてTK技術の素人に期待される、そして素人の要請に対応してコンフィギュレーション可能な、より多くのHO−「convinience informaton support」を、自動化された方法でこれらユーザに提供できるようにする(例えばHO決定の際には、ユーザには見えない状態でその技術的および経済的品質が前もって点検され、良好と見られたものが選択される。そして自動化された方法で、あるいはユーザによるTK端末機器のワンタッチによって、このユーザが利用できる−これによりユーザにとって、物理的および心理的に複雑な要素と、広範囲にわたる心理的な不完全さとは、その大部分が軽減される。これら複雑な要素と不十分さは、上記の氾濫を処理するため、今日のユーザ表面において、ユーザに課されるはずのものである。
D.4.10.
HOCIS−OSI接続の関与構造の特殊な例に関する上記の議論から、次のことを明らかにしたい:これらの関与構造により、HOCIS法の本質について、包括的かつ明確な理解が容易に得られる。すなわち、関与構造とそれに関する図5は、請求項1の文言/意味内容をツリー状展開することはできない−この展開を行うのは、まず請求項1の多くの従属請求項と、従属請求項グループである。しかしこれら上記の説明は、請求項1に記載する数多いHOCIS法のいずれに対しても、多数の抽象的な実行バリエーションが存在することの例を再び示す。この場合、これらバリエーションには、特にHOCIS機能をその他のサーバやTKネットワークに様々に配分することが含まれる。
D.4.11.
このような関与構造の例についての議論に従って、請求項1に記載のHOCIS法またはそのスタート条件に関し、もう1つの一般的な−一部は冗長的な−コメント/メモを下記に記載する。
■HO関連情報、あるいはHOCIS情報、あるいはSTKV情報のPTKV−TLNへの伝達は、この情報のターゲットPTKV端末機器、またはターゲットSTKV機器にとって、
○十分透過的(=見えない状態で)に行うことができる。その場合は、TLNに伝達するためこの情報を準備するモジュール、すなわちTLN端末システムまたはその他の端末システムなどにおける当該モジュールが、この情報を、このTLNのPTKV言語で、そしてPTKVが利用するネットワークを経由して伝達する。その結果、このターゲットPTKV端末システム/ターゲットSTKV端末システムの、TLNの下にある少なくとも1つの機器が、この情報を、HOCIS情報としては認識できず、最初にこのPTKV−TLNがそれを認識し、そして、
○上記伝達は、見える状態で行うことができる。その場合は、M−Loが、ターゲットPTKV端末機器またはターゲットSTKV端末機器のM−Loに、HOCIS−PDUとして(そして場合によってはPTKVが利用するそれとは異なるネットワークを経由して)、この情報を伝達する。最初は後者のM−Loが、TLNが感知できるHO関連情報を、そこから抽象化して、PTKV−TLNに伝達する。
■STKVは、少なくとも1回、人ではないM(HOCIS)のHO関連情報を、PTKV−TLNに伝達しなければならない。こうして伝達された情報がHO関連のものなのかどうか、そしてそれはいつHO関連であるのかについては、ここで詳細に説明する必要はない−それは通常は明らかなことであって、いずれにせよ標準的な当業者は、疑義のあるときでもこれを認識できる、ということで十分である。特に下記について考慮される。すなわち、HO関連情報は、
○多数のそれぞれ異なるコーディング、および/または様々に異なる表示の形でも、
○他のおよび/または様々に異なるフィルタ/他の情報への投影との、多数のそれぞれ異なる組み合わせ/オーバラップの形で、
現れる場合がある。HO関連情報が、そのターゲットTLNをそのようなものとして最終的に認識できる限り、上記その他の情報のうちいずれも、HO関連情報を非HO関連情報とすることはない。
■PTKV−TLNへのHO関連情報の伝達は、下記のように行うことができる。
○この伝達は、少なくとも1つのネットワークを経由するそのPTKV/STKV端末システムへの、この情報の−伝達に先行する−伝送を要求することができる。すなわち「間接的に行う」ことができる。この場合、このような伝送のモダリティは、HOCIS法にとって重要ではない(そして、HO関連情報がバーチャルなM(HOCIS)によって伝送される場合、ネットワークを経由する伝送は重要である。図5iの説明を参照)。このようなケースは、PTKV−TLNがこのHOに間接的にかかわる場合に生じる。
○この伝達は、上記PTKV/STKV端末システム自体で(またはその少なくとも1つのバーチャルなM(HOCIS)で、図5iの説明参照)生じたものであり得る場合、「直接行う」ことができる。このケースは、PTKV−TLNがこのHOに直接かかわる場合に生じる。直接伝達されたHO関連情報は、上記端末システムの(またはバーチャルなM(HOCIS)の)少なくとも1つの「HOCIS試行」の結果である。この試行は、そのペアになるM(HOCIS)を少なくとも1つ持つ少なくとも1つのネットワークを経由して、「HOCIS接続」を、すなわち、TLNに少なくとも1つのHO関連情報を−第B章に説明したように−伝達するに適し、かつその能力ある「HOCIS−OSI接続」を、生成しようとするものである(他のケースにおいては、このHOCIS接続は、HOCIS−OSI接続ではない)。
すなわち、このPTKV/STKV端末システムのM(HOCIS)(またはそのバーチャルなM(HOCIS))は、上記システムへのその時点の接続性を改善するため、少なくとも1つのPDUを上記システムに送信している。このM(HOCIS)のこのような能動的な通信試行HO関連情報を確実に得るためのもの−の結果は、まったく様々に異なるものが生じる可能性がある:例えば
◆M(HOCIS)は、上記システムへのTLN接続性改善の作業を継続できるよう、その期待する少なくとも1つのHOCIS−PDUを受け取らない。あるいは、
◆何らかのプロトコルを実行し、そしてHOCIS−OSI接続に基づいて、「HOCIS接続性」へのTLN接続性を改善する。
すべてのケースにおいて、−このM(HOCIS)に由来する−上記結果を含むHO関連情報のPTKV−TLNへの伝達が行われる。
前段落で括弧に囲まれたテキスト部分は、TLN−PTKV/STKV端末システムの、またはその少なくとも1つのPTKV−TLNのバーチャルなM(HOCIS)が、HOCIS試行をスタートさせることができることを、明示的に示す。この試行は、このシステム/TLNの「バーチャルなHOCIS試行」、別な場合は「リアルなHOCIS試行」と呼ばれる。
バーチャルなHOCIS試行において、バーチャルなM(HOCIS)は、例えばIADに組み込まれるものとし、このIADのWLANには、非HOCIS−FMC電話機がちょうどチェックインされた状態とすることができる−そしてHO関連情報のPTKV−TLN(電話機ユーザ)への「直接伝達」は、通常はその音声チャンネルを経由して行われるであろう(この伝達の視点については、請求項80に関するコメントで、もう一度詳しく取り扱う)。
■特に「HOCIS信号」という用語の意味に関して、次のことをコメントする/想起されたい:
○HOCIS信号は、−あらゆるHOCIS−PDU、HOCIS−SDU、HOCIS−等々と同様に−HO関連情報であって、HOに関してデジタル表示される情報の抽象的なキャリアである−これについては第B章ですでに詳論した。そして「値のパラメータ」および/または「参照パラメータ」を含むことができる。前者パラメータは、そのパラメータ値自体を含むが、後者パラメータは、その値またはその値が識別される箇所の参照を指示する。このようなHO信号が少なくとも1つの端末システム内に存在するためには、その信号の、可能性ある少なくとも1つの参照パラメータの値が、その端末システムに存在する必要はない。
○端末機器/端末システムにおけるHOCIS信号の存在、またはHO関連情報の準備は、それら信号/情報のローカルな生成、および/またはローカルな受け取り、および/またはネットワークを経由する受信によって成立する。それらの技術的および時間的なモダリティについて、ここで議論する必要はない。
○このようなHOCIS信号またはHO関連情報の受け取り/受信/送信は、次のようなプロセス/サービス/アプリケーションによって、またはそれらに対して行われる。これらプロセス等は、本発明によるHOCIS法とは何ら関係がないので、ここでは着目しない。しかしこのようなプロセス/サービス/アプリケーションは、上記のローカルな、またはローカルでない受け取り/伝達、またはネットワークを経由する送信/受信によって、本発明による方法を利用し、したがって請求項1の保護範囲に介入する−そしてこのことは、部分的なHOCIS信号、またはHO関連の部分的情報に関する場合にも、当てはまる(しかしこの場合、介入の原因が上記だけにとどまらない場合がある)。
■その他、HOCISプロセス(あるいはHOCIS−TKV)という用語と、STKVという用語が、本願においては同義語であることを想起されたい−すなわち両者は特に「2つのTLNプロセス」である必要はなく、n≠2として「n個のTLNプロセス」であることが可能である。したがって、
○請求項1の文言の最初の段落を、次のように変えることができる。
「ハンドオーバ・コンビニエンス・インフォメーション・サポート(handover convenience infomation support)」(HOCIS)を実現する方法であって、少なくとも1つのHOCISを実現する−2次遠隔通信プロセス(STKV)の加入者(TLN)のため、前記TLNの、原因となる少なくとも1つの1次遠隔通信プロセス(PTKV)における少なくとも1つのHOに関して、上記HOCISを実現する方法であって、
この場合、・・・
ここで請求項1に意味内容は変更されていない。したがってHOCIS法は、1つのSTKV法と見なしてよいことが、根拠付けられている。
○方法に関するすべての従属請求項の導入部分の文言「HOCIS法」によって、付随するただ1つのHOCIS−TKVあるいはSTKV、または付随するHOCIS−TKVあるいはSTKVの全体を表すことができる。
■第B章末尾で指摘したことを想起されたい。すなわち、本発明による方法は、PTKVのHOに間接的にかかわるPTKV−TLNだけでなく、このHOに直接かかわるPTKV−TLNをもサポートできる。請求項1の「j」のケースは、間接的にかかわるTLNに相当し、請求項1の「jj」のケースは、直接かかわるTLNに相当する。前者のケースは、特に従属請求項69までにツリー状展開され、特に図5c〜iで説明されている。第2のケースは、特に従属請求項70〜79でツリー状展開され、特に図5i〜rで説明されている。
■請求項1の文言における様々な「または/あるいは」は、HO関連情報がいずれにせよ1つのSTKVだけに知られている可能性がある限り、多くの場合重要でない−したがってこれらの「または/あるいは」は、HOCIS法の実体的実現において、PTKVの実体的実現が、STKVのHO関連情報の準備と伝達を生じることだけを、特には本来のM−Loの、および/または非本来的なM−LoまたはM−Hi等々の実体的な実現を生じることだけを、想起させる。より正確に観察するならば、削減されて抽象的なものだけとなった請求項1の文言は、概念上の細部の説明を必要とする。説明の必要性は、文言との関係から、HOCIS法の実体的実現という視点を生む。
■最後に次のことをもう一度指摘したい。それは、請求項1の文言/意味内容は、自らが例えば本来的なPTKVに常に関係するとか、したがっていつかはその存在と、管理用PTKVへの関連付けが排除されるとかは、決していわないということである。このような限定は許容されないということは、従属請求項90〜100と図5o〜rに、明示的に詳論されている。
D.4.12.
すでにD.4.1項末尾で予告したことであるが、本願の特許請求の範囲における文言/意味内容は−単純化のため−M(HOCIS)をM−LoおよびM−Hiに細分化するという方法を、援用しないで済ますことができる。このD.4項のこれまでの列挙事項から、次のような結論が得られる。すなわち、それら列挙事項に記載されたものの本質は、いくつかの単純なM(HOCIS)属性を用いて、把握することができる。この目的のため、下記の定義を行う:
■M(HOCIS)「全体」とは、下記に定義されるM(HOCIS)の1つまたは複数であることを表す。
■「インテリジェントな」 M(HOCIS)とは、前記に定義されたM−Hi機能を持つそれを表す。
■「ノンインテリジェントな」 M(HOCIS)とは、前記に定義されたM−Lo機能を持つそれを表す。
重要なのは両者の機能の区別である:その実現に人間が関与していないか、あるいは人間の存在を必要とする−これはいずれにせよ標準的な当業者なら判断できる−あらゆるM(HOCIS)機能を、本願では、M−Lo機能と見なすことができる(その「インテリジェンス」の状態が、誰かしらにはいずれにせよ「人」なものという印象を与えるとしても)。そしてこれらの機能は、ノンインテリジェントなM(HOCIS)のものである。したがって「人ではないM(HOCIS)」は、「ノンインテリジェントなM(HOCIS)」と同義語である。
■「バーチャル」なM(HOCIS)とは、前記で(図5iの説明で)定義されたバーチャルなM−Lo機能と、そのローカリティを表す−したがって諸定義によればノンインテリジェントである。
これら「インテリジェントな/ノンインテリジェントなM(HOCIS)」という用語は、前記の説明すべてにおいて、「M−Lo/M−Hi」という用語を、1対1で代替する。
最後にこれらD.2からD.4の各項は、次のことを指摘する。すなわち、従属請求項で適用されている文言の短縮形は、請求項1の文言よりも、−特に「少なくとも」というしつこい決まり文句を、ときに省略することによって−読みやすさを簡単化するためだけのものである。したがって請求項1の意味内容の一般化とは、何の関係もない。同じことが、請求項グループの番号が増加するにつれて通常短くなる後続請求項グループのコメントにはさらに、その意図するところに従って当てはまる。請求項1へのコメントでひとたびいわれたことは、後続のコメントでも有効性を保ち、常に繰り返す必要がないだけでなく、コメントを簡単に読みやすく/理解しやすくするためであれば、その言葉遣いの不正確さを許容する。
D.5.各請求項と請求項グループについて、細部にわたるその他の説明
請求項2〜9のグループ:ここでは、本発明によるHOCIS法の基盤となるPTKVの、および/またはその少なくとも1つの端末システムの、暗黙のうちに想定される様々な特性をいくつか、明示的に開示する。
請求項10〜19のグループ:この請求項グループについては、D.1項で詳細に議論した。「この請求項グループは、このHOCIS法の特殊ケースのこのクラスの特性として、3つの異なるプロセスのスタート、および/または実行、および/または終了のオーバラップと、それらの組み合わせ可能性とによって特性付けられたものを識別し、その識別は、本発明によるHOCIS法の明示的に開示された特殊ケースを用いて行う。」
各請求項グループに関する下記のコメントは、それぞれ導入部として各請求項グループに共通で同じ決まり文句−上記では引用符をつけ、斜体で書かれた部分−で始まる。ただしその中で、太く書かれた部分は例外で、各請求項グループに独特のものである。しかし下記では、このステレオタイプで各請求項グループに共通な文言があることを、それぞれ「....」という4つの点で表した。これに続いて、引用符を付けられ、斜体かつ太字で書かれたその請求項グループ独特の事項を記載したが、これを上記の太字のテキストの位置に挿入されたい。
請求項20〜23のグループ:....「HOだけのオーバラップ」
この請求項グループは、本願で、このグループに可能なバリエーションすべてを完全に列挙したり、またはこのグループだけの基盤となる「バリエーション特性」を、簡単に理解できる方法で短くかつ的確に表示したりすることは、実際上不可能であることを示す−バリエーションが数多く、そして複雑であることだけですでに不可能である。特に留意されたいのは、この請求項グループが、請求項1がただ1つのHOを持つPTKVへの限定や、1つのHOに直接または間接的にかかわる端末システムをそれぞれ1つだけ持つPTKVへの限定を何ら含まないことである(これについては第B章を参照)。
請求項24〜26のグループ:....「直接かかわる端末システムの接続性」
この請求項グループでアドレス指定されているHOCIS法使用シナリオのタイプについては、方法に関する請求項の最後のグループで、十分に説明する。
請求項27〜33のグループ:....「ネットワークの諸特性」
請求項34〜43のグループ:....「様々な抽象化レベルとネットワーク」および「PTKV−PDUおよび/またはSTKV−PDUのモダリティ」
請求項44〜56のグループ:....「HOCISおよび/または端末機器の反応および/または少なくとも1つの非HOCISアプリケーション/プロセスによる当該端末機器の利用」
請求項57〜65のグループ:....「HO関連情報の送信/受信/交換」
請求項66〜69のグループ:....「HO関連情報における品質上の原因」
請求項70〜79のグループ:....「IAD接続性およびIADサポートにおけるHOCIS」
最後に挙げたグループがそれ自体2つの請求項グループであることは、すぐ理解できる。両グループとも当てはまるのは、請求項1と比較すると、従属請求項70による意味内容の限定だけが存在し、この限定は次の文言で行われていることである。
ノンインテリジェントなM(HOCIS)・・・・、この場合、
■後者に挙げたモジュールが、少なくとも1つのIADまたはサーバに、そして/または上記のTLN−PTKV/STKV端末システムに設けられており、そして/または
■TLN宛のHO関連情報は次のことを述べ、すなわち、当該TLNが、HOの後、新たなネットワークに実際に・・・・
すなわち、
+)ノンインテリジェントなM(HOCIS)は、ここでIADまたはサーバに、そして/またはそこでPTKV−TLNにHO関連情報が伝達されるPTKV/STKV端末システムに−すなわち他のSTKV端末システムではない−、設けられなければならない−このことは、請求項1の文言/意味内容について、下記に説明する理解の明確化を余儀なくさせる。そして/または
++)TLNのHO関連情報(すなわちHOCISにおける彼宛のメッセージ)は、ここで明確なさらなる限定が課され、特に、
○その情報がTLNに最終的に伝達される前に、いずれにせよ彼に表示される少なくとも1つの選択肢に関して、−誰によってであろうと、そのSTKVにおいて/STKVのために−少なくとも1つの(場合によっては手間のかかる)点検が実行されなければならない(この場合、この表示は、場合によってもう1つのTLNインタラクション、例えば宣伝的種類のインタラクションを含む場合がある。そして/またはその選択肢固有の、そして/またはその他のもの固有のものである場合がある)
○選択肢に応じて、(誰による選択であろうと)その選択後、場合によっては少なくとも1つの(場合によっては手間のかかる)措置を、−誰によってであろうと、そのSTKVにおいて/STKVのために−その選択肢実現のために実行しなければならない。この場合、上記のさらなるTLNインタラクションが、ここでも行われる場合がある。
上記の限定+)は−これは、確かにまず従属請求項71〜79によるものであるが、ここではそのことを前もって指摘しておく−次の限りにおいて、上記の理解明確化を余儀なくさせる。すなわち、請求項1の文言/意味内容に関するいくつかの限定的な想定が、すなわち間違った想定が、最初の情報収集の際に「自然な状態で」生じるとしても、上記の限定が、これらの想定が許容されないことを認識することを余儀なくさせる限りにおいてである。例えば、この限定に基づけば次のことを容易に認識できる:
■例えば図5j〜rに示されるような付随する多くのシナリオにおいて、請求項1を、少なくとも2つのそれぞれ異なる方法によって、実現することができる。例えば、1つには「本来のPTKV」を基礎に置くことにより、2つには「管理用のPTKV」を基礎に置くことによってである(これらの用語については、図5pについての上記の説明を参照)。請求項1によるPTKVは、本来のPTKVによっても、管理用のPTKVによっても実現できる。
■請求項1は、そのTLN−PTKV−および/または−STKV端末システムと、そのTLNが、複数の本来のPTKVおよび/または複数の管理用PTKVの(抽象的および/または実態的な)実現に関与するかどうかについては、何もいわない。したがってこの点に関する限り、請求項1による方法のそこから生じる形成可能性について、限定を何ら行わない。したがって例えばHOCIS法において、ある特定のTLNに宛てた、第1のPTKVに関する第1のSTKVの少なくとも1つのHO関連情報は、そのTLNに、このHOCIS法の第2のPTKVに関する第2のSTKVのHO関連情報を伝達できる。この場合、両者のSTKV、および/またはそれらの端末システム、および/またはそれらのネットワーク/アクセスポイント/ファシリティは、互いに異なる。このことは、例えば次の場合、実際的重要性を持つ。すなわち、このTLNのための第1のSTKV端末システムの実態的実現の、全体としてまたは一部分が、第2のSTKV端末システムの実現と異なる場合である−両者端末システムは、例えば互いに異なるネットワークパラメータをもって動作する。
さらには、請求項70の限定によっては、同請求項がさらに、1つのHOにおいて通常すべてのPTKV−TLNに関するものであり、かつこれらのTLNは、直接かかわるものも、間接的にかかわるものも含むことに、何の変わりも生じない。このことは、後続の2つの請求項グループにも当てはまる−付随する図5i〜rでは、特に直接かかわるTLN、またはそのPTKV/STKV端末システムが着目されるとしても。
請求項70〜75のグループ:....「接続性においての直接かかわるM(HOCIS)」
このグループは、請求項70を、図5j〜nに従ってツリー状に展開する。
請求項76〜79のグループ:....「基本的な接続性においての直接かかわるM(HOCIS)」
このグループは、請求項70を、図5o〜rに従ってツリー状に展開する。
請求項80〜82のグループ:
請求項80は、抽象的なHOCIS法、かつ場合によっては請求項1に記載のHOCIS法より一般的なHOCIS法を実現するための、(包括的な)抽象的なHOCIS装置を開示する。従属請求項81は、この請求項80に記載のHOCIS装置の機能を、請求項1または従属請求項2〜79のいずれか一項に記載の特に1つのHOCIS法を抽象的に実現するに必要なものに限定する。
抽象的なHOCIS装置と、そのPTKV−TLNにおけるHOCIS装置端末システムとの、抽象的な構造のモデルについては、すでにC.6項で述べた。そこで説明された−機能上自明のものと常に考えることができ、したがって可能性ある−抽象的なresource sharingに基づけば、STKV装置構成要素が、いずれにせよ不可欠のものとして存在するPTKV装置構成要素を共同利用するか、しないかは、抽象的なものにおいては重要でないことである。
ここで留意されたいこととして、抽象的なHOCIS装置およびそのPTKV−TLNにおける端末システムのこの抽象的な構造は、実体的な実現、すなわち抽象的なHOCIS装置端末システムの実施形態の全体または一部が、PTKV−TLNの独自な実体的HOCIS機器にあることを許容する(すなわち、そこには少なくとも1つの物理的なPTKV端末システムがいずれにせよ存在するが、この端末システムに設けられる必要はない)。実体的PTKV−および/またはHOCIS−端末機器がこのように分離することは、次のことに原因を求めることができる−しかしそこに求めなければならないというのではない−すなわち、これらの端末システムが、resouces sharingの実体的・技術的理由からは、ケイパブルでないということである(このことは、例えば今日の「WLANだけの電話」および同電話から離れたところにある「GSMだけの電話」の場合、これらの間でPTKVが人のHOにおいて切り替わるのは、通常生じることである)。上記の分離のその他の理由は、PTKV−および/またはSTKV−モジュールの間で、全種類にわたっては互換性がないことであろう。しかし将来においては、TLNの要望として、そのすべてのPTKVに関するすべてのHOCISとすべてのHO関連情報を、効果的に集中化された方法で、それに適した少なくとも1つのHOCIS機器で得たいということも含まれることもあろう。このHOCIS端末機器は、コンビニエンス上の理由から、したがって少なくとも1つの通常はこれと異なる構想のPTKV端末機器(この端末機器は、様々なネットワーク/アクセスポイント/サービスフィーチャーを経由して、複数の同時的で様々なPTKVをサポートすることができる)の少なくとも1つから、分離されたものとするべきであろう。
次に証明したいのは、HOCIS装置の2つの機能、すなわち「(何らかの手段によるTLNへのHO関連情報の)直接または直接の伝達」と「(伝達手段からのHO関連情報の、TLNによる)直接利用」は、そのときどきに、これら2つの機能が直観的に示唆するものを生じる:
■M(HOCIS)または準備手段によるTLNへのHO関連情報の「直接伝達」の場合、この伝達は直接TLNに対して行われる−これが可能なのは、このTLNとこの手段とが、同じOSI端末システムに属し、またはこの手段が前記OSI端末システムのバーチャルなM(HOCIS)である場合だけである(図5iについての上記の説明参照)。
別な場合−すなわち、TLNおよび上記手段が同じOSI端末システムに属さず、そしてこの手段がTLN−OSI端末システムのバーチャルなM(HOCIS)でない場合−この手段によるTLNへの伝達は、TLN−OSI端末システムにおいて、両者の間にそのペアになるもう1つの手段を中間接続することを必要とする。したがって「直接伝達」である。
■TLNによる(HO関連情報を伝達する)手段の「直接利用」の場合、直接伝達機能の実行に、TLNが直接関与する−これは、当然のことであるが、上記で議論された条件下でのみ可能である。
最後に、装置に関する独立請求項の根本にあるもの−および方法に関する独立請求項の根本にあるものとの基本的相違−を説明したい。それによれば、請求項80〜82に記載のHOCIS装置は、請求項80〜82に記載の数多くの諸手段を含む。これら諸手段は、少なくとも手段内部で、そして少なくとも1つのネットワークを用いて互いに結合されている。しかしこのネットワークは、自明のことであるが上記の装置に関する独立請求項の文言に収められておらず、これら諸手段を実現するコンピュータシステムもそれと同様である。この多数の諸手段は、相互間およびPTKV−TLNとの−適切に制御された−共同動作において、後者TLNに、このPTKVにおけるHOに関して希望のHOCISを実現するのに適している。このような多数の諸手段を含む装置が、HOCIS装置である。1つのHOCIS装置だけの場合、すなわちこのような制御機能を持たない同装置の場合、その装置が何か有意義なことをすることは、知られていないことに留意されたい。
むしろHOCIS装置を用いるTLNにとって、HOCISは、これら諸手段とTLNとの共同動作を適切に制御して初めて、実行される。このように制御されたHOCIS実行のプロセスが、本願によるHOCIS−TKVあるいはSTKVである。1つの方法に従って諸手段使用の制御がこの関連で行われるが、その方法がHOCIS法である。ここで留意されたいのは、このような制御方法は、これら諸手段自体に明示的に関係付ける必要はなく、各手段それぞれの機能の使用を−本願で述べたように−制御できる(したがって諸手段に暗黙のうちに関係付けることができる)。
HOCIS装置の各制御方法−少なくとも1つのHOに関して希望のHOCIS実行/STKVを実現するためのもの−には、このHOCIS装置を実現する装置関連独立請求項が、上記制御に基づくSTKVにおけるHO関連情報の交換に関して、明確な限定を加える(この交換は、装置の各手段が相互間で、そしてHOCIS装置を利用するPTKV−TLNとの間で、行うものである)。この限定の範囲によって、大部分の(しかしまだ可能性の段階の、そして実践上興味ある)制御方法が請求項1を、したがって本発明によるHOCIS法を実現することになる。そしてその逆として、独立請求項1に当てはまるいずれのHOCIS法も、装置関連独立請求項に当てはまるHOCIS装置を制御して、同装置を利用するPTKV−TLNが希望するHOCISを実行させるのに、実際に適していることは、容易に理解できる。
上記最後の3つの段落で、本発明によるHOCIS装置と本発明によるHOCIS法との間の基本的相違を説明した。
請求項83〜91のグループ:....「HOCIS手段によって生じるバリエーション」
これらの従属請求項は、装置タイプのいくつかの特性、または特性の組み合わせを明示する。

Claims (9)

  1. OSI接続である少なくとも一つの第1遠隔通信の受信者である人に少なくとも一つの情報を提供する方法であって、
    前記第1遠隔通信における少なくとも一つのハンドオーバに関して、ハンドオーバの実施に寄与しない少なくとも一つのハンドオーバ関連情報が受信者に提供され、
    人ではないモジュールが関与する、OSI接続である少なくとも一つの第2遠隔通信において、前記受信者に前記ハンドオーバ関連情報が提供され、
    前記ハンドオーバ関連情報は、第1遠隔通信及び第2遠隔通信の少なくとも一つに関連する少なくとも一つの端末システムによって受信者に伝達され、
    この伝達は、前記少なくとも一つの端末システムに少なくとも一つの信号が存在することを検出することよって開始されることを特徴とする方法。
  2. 前記少なくとも一つのハンドオーバ関連情報がネットワークを介して受信者の端末システムに提供されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも一つのハンドオーバ関連情報は、自動的に、すなわち要求を受けることなく受信者に伝達されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記少なくとも一つのハンドオーバ関連情報は、実際のハンドオーバに関連することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記少なくとも一つのハンドオーバ関連情報は、将来起こり得るハンドオーバに関連することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記人ではないモジュールは、受信者の端末システムでは無い第2遠隔通信の端末システムに組み込まれていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記人ではないモジュールは、受信者の第2遠隔通信の端末システムに組み込まれていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記少なくとも一つのハンドオーバ関連情報はそれ以前のハンドオーバに関連することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 受信者である人OSI接続である少なくとも一つの第1遠隔通信の情報を提供するシステムであって、
    前記第1遠隔通信における少なくとも一つのハンドオーバに関して、ハンドオーバの実施に寄与しないハンドオーバ関連情報を作成する手段と、
    OSI接続である少なくとも一つの第2遠隔通信を受信者に提供する手段と、
    少なくとも一つの第2遠隔通信において受信者に前記ハンドオーバ関連情報を提供するモジュールと、
    を有し、ハンドオーバ関連情報は第1遠隔通信及び第2遠隔通信の少なくとも一方に関連する少なくとも一つの端末システムによって受信者に伝達され、
    前記手段は、ハンドオーバを示す少なくとも一つの信号が存在することに基づく決定に伴い伝達を開始することを特徴とするシステム。
JP2009538650A 2006-12-01 2007-12-03 ハンドオーバ・コンビニエンス・インフォメーション・サービス(handoverconvinienceinfomationservice(HOCIS)) Active JP5312342B2 (ja)

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