JP2005328573A - マルチコール端末,マルチコール端末用回路及びマルチコール端末によるマルチコール通話呼数変更方法 - Google Patents

マルチコール端末,マルチコール端末用回路及びマルチコール端末によるマルチコール通話呼数変更方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電話しながらインターネット接続するマルチセッション技術において、シングルコールへの変更又は現在通話設定されている呼数以下の呼数への変更の必要が生じた場合に、加入者が通話設定された複数呼の中から所望の呼を選択できるようにする。
【解決手段】 複数の呼を同時に設定可能なマルチコール端末10を、上記複数の呼の増減に関する特別メッセージを基地局側装置から受信して当該特別メッセージに含まれる呼数変更情報を抽出しうる受信手段10aと、受信手段10aにて抽出された呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に表示しうる表示手段10bと、表示手段10bにより表示された複数の呼の中で加入者が接続希望呼を選択すべく設けられた入力手段10cと、入力手段10cにより選択された接続希望呼に関する情報を基地局側装置に対して送信しうる送信手段10dとをそなえて構成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、マルチコールが可能なマルチコール端末,マルチコール端末用回路及びマルチコール端末によるマルチコール通話呼数変更方法に関し、特に、次世代網と既存網とのインタワークにおけるマルチセッション制御方式に用いて好適な技術に関する。
現在の固定網及び移動体システムでは、音声通話やパケット通信等の1種類のサービスを実現するためには、基本的に1台の携帯端末が1回線を占有している。
図28は移動体システムの構成図である。この図28に示す移動体システム99は、携帯端末等の移動局(MS:Mobile Station)100と、基地局(BSS:Base Station)101a,101bと、交換局102a,102bと、ホーム・ロケーション・レジスタ(Home Location Register,以下HLRと称する)103と、公衆回線(Public Switched Telephone Network)104aと、インターネット網104bとをそなえて構成されている。
ここで、交換局102a,102bは、それぞれ、移動交換局(MSC:Mobile Switching Center)とも称され、ビジター・ロケーション・レジスタ(Visitor Location Register,以下VLRと称する)を伴設し、MSC/VLRと表示されている。このVLRとは一時的に生成される加入者データを保持するものである。
さらに、HLR103は、主として移動局100の電話番号のほか、位置登録や認証等を行なうための加入者データを保持管理するものである。そして、これらが協同することにより、移動局100が網のどの場所にいても位置登録を行なえ、また、網側も着信がある移動局100を効率よく探し出せるようになる。
これにより、移動局100は、基地局101b,公衆回線104aをそれぞれ介して、音声通話を行なえ、また、移動局100は、基地局101b,インターネット網104bをそれぞれ介して、パケット通信を行なえるようになっている。
これに対して、次世代の通信システムとして、第三世代移動体システムであるIMT−2000規格には、1台の携帯端末を用いて同時に複数の通話設定ができ、また、複数の呼を同時に接続するマルチコールと、一つの呼で複数の通信リンクを設定するマルチコネクションとの機能が盛り込まれている。このIMT−2000規格により、加入者は、電話しながらテキストデータを送受信したり、電子メールを送受信しながら別の人に動画像を送信することが可能となる。なお、マルチセッションは、音声データをIPパケットに変換してインターネット網にて送受信するVOIP(Voice Over IP)を含む。
ここで、1台の携帯端末が複数の呼と接続する方法の一つに、キャッチホン(サービス名)がよく知られているが、マルチコールとは異なる。図29と図30とを用いて、マルチセッション(マルチコール)とキャッチホンとの違いを説明する。
図29はキャッチホンの接続シーケンス例を示す図であり、加入者,基地局制御装置,交換局,接続先1,2との間における状態(S1,S4,S5,S7,S8)及びメッセージ(S2,S3,S6)が表示されている。まず、加入者と接続先1とが通話中(S1を付したもの)に、接続先2が加入者に対して発呼し(着信要求メッセージS2)、その後、加入者は交換局に対して、接続先1についての保留要求メッセージS3を送信する。これにより、接続先1は、保留となる(S4と付したもの)一方、加入者は接続先2と通話中(S5を付したもの)となる。また、加入者は交換局に対して、メッセージS6を送信することにより、接続先2が保留となる(S7と付したもの)一方、加入者は接続先1と通話中(S8を付したもの)となる。
このように、キャッチホンは、交換局において、呼が保留されるので、携帯端末と交換局との間に設定できる回線呼数は1となる。
図30はマルチセッションの接続シーケンス例を示す図であり、状態(T1,T3,T4)及びメッセージ(T2)とが表示されている。この図30に示す加入者と接続先1とが通話中(T1を付したもの)に、接続先2が加入者に対して発呼する(着信要求メッセージT2)と、加入者は接続先1との間で通話しているまま(T3と付したもの)、接続先2とも同時に通話できるのである(T4を付したもの)。
このように、携帯端末と交換局との間に設定できる回線呼数は複数となる。
また、第三世代移動体システムにおいては、IMT−2000綱と既存網との間のハンドオーバーが必須機能として要求されている。このハンドオーバーとは、例えば自動車走行中に、セルが代わる毎に通話中の回線を切り換えていくことをいう。IMT−2000規格を採用する網側において、通話中の複数の呼をハンドオーバー時にどのように扱うかは重大である。
なお、特開平11−261717号公報(以下、特許文献1と称する。)には、情報通信システム、特に、遠隔地にある現場において携帯端末に取り込んだ現場の状況(写真データ)を携帯端末等の通信機器を介して事務所等に送信する際の送信作業効率の改善に関する技術が記載されている。
特開平11−261717号公報
しかしながら、従来技術では、マルチコール状態のときに、ハンドオーバー発生や網の輻輳状態の変動により、シングルコールのみしか通話継続が不可能になった場合は、網側が通話継続呼を任意に選択し、他の呼については切断していたので、加入者主体による通話選択の方法はなかった。
従って、交換局は、既存のシングルコールしかサポートしていないと、輻輳状態において新規発信を受信した場合に、その新規発信のプライオリティよりも低いプライオリティを有する呼があればその呼を切断し、また、新規発信された呼のうちで高プライオリティを有するものを優先的に接続するが、低プライオリティの呼がない場合には、交換局は、新規発信された呼を拒否するしかないという課題がある。
また、従来、警察用の110番や消防・救急用の119番のように、加入者毎にプライオリティは管理されていたが、一加入者が通話する複数呼のそれぞれについて、プライオリティ管理は行なわれていなかったという課題がある。そのうえ、マルチコールというサービスが未だあまり普及しておらず、かかる点については、議論されていなかった。
加えて、上記の特許文献1に記載された技術は、携帯端末に2台の通信機器、例えば携帯端末とPHS(Personal Handy-phone System)とを接続して、双方の通信機器を同時に使用できるようにしたものであり、また、2回線を同時に使用して同一の事務所に送信するものである。従って、マルチコールをサポートするようにはなっておらず、減少した呼数を元に戻す仕組みは設けられていない。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、加入者が、電話しながらインターネット接続するような、音声及びパケットのマルチコール又はマルチセッション状態の通信において、環境変化によって、シングルコールに変更するか又は現在通話設定されている呼数以下の呼数に変更する必要が生じた場合に、加入者に対してその旨を通知し呼数の変更を促したり、一加入者が通話する複数呼のそれぞれについて、相対プライオリティを管理することにより、加入者が所望の呼を選択でき、これにより、マルチコールサービスを広く普及させることができるような、マルチコール端末,マルチコール端末用回路及びマルチコール端末によるマルチコール通話呼数変更方法を提供することを目的とする。
このため、本発明のマルチコール端末は、基地局側装置との間で複数の呼を同時に設定可能なマルチコール端末であって、上記複数の呼の増減に関する特別メッセージを該基地局側装置から受信して当該特別メッセージに含まれる呼数変更情報を抽出しうる受信手段と、該受信手段にて抽出された該呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に表示しうる表示手段と、該表示手段により表示された該複数の呼の中で加入者が接続希望呼を選択すべく設けられた入力手段と、該入力手段により選択された該接続希望呼に関する情報を該基地局側装置に対して送信しうる送信手段とをそなえたことを特徴としている。
また、本発明のマルチコール端末用回路は、基地局側装置との間で複数の呼を同時に設定可能であって表示手段を有するマルチコール端末に用いられる回路であって、上記複数の呼の増減に関する特別メッセージを該基地局側装置から受信して当該特別メッセージに含まれる呼数変更情報を抽出する受信手段と、該受信手段にて抽出された該呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に該表示手段に表示させるための表示制御を行なう表示制御手段と、該表示制御手段の表示制御により該表示手段に表示された該複数の呼の中から選択された接続希望呼に関する情報が入力される入力手段と、該入力手段により入力された該接続希望呼に関する情報を該基地局側装置に対して送信する送信手段とをそなえたことを特徴としている。
さらに、本発明のマルチコール端末によるマルチコール通話呼数変更方法は、表示手段を有するとともに、基地局側装置との間で複数の呼を同時に設定可能なマルチコール端末において、上記複数の呼の増減に関する特別メッセージを該基地局側装置から受信して当該特別メッセージに含まれる呼数変更情報を抽出し、抽出した該呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に該表示手段に表示し、該表示手段に表示された該複数の呼の中から選択された接続希望呼に関する情報が入力されると、当該接続希望呼に関する情報を該基地局側装置に対して送信することを特徴としている。
なお、本発明に関連する交換局装置は、複数の呼を同時に通話設定できる第1マルチコール端末からの発呼か、又は、一個の呼を通話設定できるシングルコール端末からの発呼かを判別する判別手段と、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象を検出しうる事象検出手段と、判別手段にて判別された第1マルチコール端末が通話中に、事象検出手段にて事象が検出されると、第1マルチコール端末の通話呼数を変更しうる呼数変更手段とをそなえて構成されたことを特徴としている。
また、上記の呼数変更手段が、基地局を制御する基地局制御装置と第1マルチコール端末とに対して複数の呼の増加・減少に関する呼数変更情報を挿入した特別メッセージを通知しうる特別メッセージ通知手段と、特別メッセージ通知手段により通知された複数の呼の中で第1マルチコール端末が選択した継続希望呼に関する応答を受信しうる応答受信手段と、応答受信手段が受信した継続希望呼を接続するとともに、複数の呼のうち第1マルチコール端末が選択しない接続非希望呼を切断する再ハンドオーバー手段とをそなえて構成されてもよく、通話中の複数の呼の中から切断する切断呼を所定の条件に基づいて選択する呼選択手段と、呼選択手段が選択した切断呼に対応する第1マルチコール端末に対して切断メッセージを通知する切断通知手段と、切断通知手段により通知された第1マルチコール端末が選択した接続希望呼に関する応答を受信しうる応答受信手段と、応答受信手段が受信した接続希望呼を継続接続するとともに、複数の呼のうち第1マルチコール端末が選択しない接続非希望呼を切断する再ハンドオーバー手段とをそなえて構成されてもよい。
そして、上記の呼選択手段が、切断呼のそれぞれに、通話中の呼の優先度を表すプライオリティを付与してプライオリティを保持するプライオリティ保持手段と、事象が緩和した場合はプライオリティ保持手段に保持されたプライオリティに基づいて切断呼を出力する出力手段とをそなえて構成することができ、切断呼を、切断メッセージ内の所定領域に含まれる呼のプライオリティに関する情報に基づいて選択するように構成したり、切断呼を、ホーム・ロケーション・レジスタからビジター・ロケーション・レジスタに送信された加入者データに含まれる情報に基づいて選択するように構成してもよい。
また、上記の呼選択手段が、切断呼を、加入者単位に設けられた選択アルゴリズムに基づいて選択するように構成してもよく、選択アルゴリズムとして、通話中の複数の呼の中で接続した順序に従ったプライオリティによって継続するように構成してもよく、選択アルゴリズムとして、伝送信号の等級を表す品質サービス値に基づいて、呼を選択するように構成してもよい。
加えて、上記の特別メッセージ通知手段が、第1マルチコール端末の警告音を段階的に変更すべく、呼数変更情報を段階的に設けるように構成してもよい。
また、上記の基地局制御装置は、周辺の基地局のそれぞれについて、同時に通話設定できる呼数を保持する保持手段と、少なくともハンドオーバーの発生を検出し保持手段に保持された呼数に基づいて、マルチコール対応が不可であることを検出しうる検出手段と、検出手段が検出したハンドオーバーを発呼要求したマルチコール端末に対して、継続可能な複数の呼の数に関する特別メッセージを送信する通知手段と、通知手段により通知された複数の呼のうちマルチコール端末が送信した接続希望呼を有する応答を受信しうる応答受信手段と、応答受信手段が受信した接続希望呼を交換局装置に対して送信する送信手段とをそなえて構成されたことを特徴としている。
そして、本発明に関連するマルチコール通話呼数変更方法は、無線信号を送受信する第1マルチコール端末と、基地局を制御する基地局制御装置と、第1マルチコール端末と基地局制御装置とのそれぞれとの間で通話設定をすべく複数の呼に関する情報を送受信する交換局装置とをそなえた交換機システムにおけるマルチコール通話呼数変更方法であって、交換局が、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象を検出する事象検出ステップと、事象検出ステップにて事象が検出されると、交換局が、ハンドオーバーにより接続される接続先交換局に対して複数の呼の増加・減少に関する呼数変更情報を挿入して特別メッセージを通知する特別メッセージ通知ステップと、特別メッセージ通知ステップにて通知された複数の呼の中で第1マルチコール端末が選択した継続希望呼に関する応答を交換局が受信する応答受信ステップと、応答受信ステップにて受信した継続希望呼を交換局が接続するとともに、複数の呼のうち第1マルチコール端末が選択しない接続非希望呼を切断する再ハンドオーバーステップとをそなえて構成されたことを特徴としている。
また、上記の特別メッセージ通知ステップが、第1マルチコール端末以外の第2マルチコール端末が送信した発信要求を受信すると、第2マルチコール端末に対して、特別メッセージに、複数の呼の数を減少させる呼数減少情報を挿入するように構成されるとともに、再ハンドオーバーステップが、特別メッセージ通知ステップにおける切断により解放された回線を用いて、発信要求に対して応答を送信するように構成することもできる。
さらに、上記の特別メッセージ通知ステップが、交換局がハンドオーバーにより接続される接続先基地局装置に関する情報を基地局制御装置に対して通知する基地局制御装置通知ステップと、基地局制御装置通知ステップにて通知された接続先基地局装置から送信された継続可能な呼の数に関する呼変更情報を交換局が受信する呼変更情報受信ステップと、呼変更情報受信ステップが受信した呼変更情報を第1マルチコール端末に対して送信する送信ステップとをそなえて構成されてもよい。
そして、上記のマルチコール通話呼数変更方法は、無線信号を送受信する第1マルチコール端末と、基地局を制御する基地局制御装置と、第1マルチコール端末と基地局制御装置とのそれぞれとの間で通話設定をすべく複数の呼に関する情報を送受信する交換局装置とをそなえた交換機システムにおけるマルチコール通話呼数変更方法であって、交換局装置がハンドオーバー要求を、ハンドオーバーにより接続される接続先交換局装置に対して送信する第1送信ステップと、第1送信ステップにて送信された接続先交換局装置が自分自身の能力と輻輳状態とに基づいた通話可能な呼数を含むメッセージを交換局装置に対して送信する第2送信ステップと、第2送信ステップにて送信された通話可能な呼数が現在通話中の呼数よりも多いと、交換局装置が第1マルチコール端末に対して通話可能を示すメッセージを通知する呼数通知ステップとをそなえて構成されたことを特徴としている。
また、上記の呼数通知ステップが、呼数を減少された呼に対応する第1マルチコール端末に対して再設定を通知するように構成されてもよく、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象が発生したときの通話設定状態を維持したままでの通話切り換えができないことを通知するように構成されてもよい。
本発明によれば、以下の少なくともいずれか1つの効果ないし利点が得られる。
上記の交換局装置によれば、複数の呼を同時に通話設定できる第1マルチコール端末からの発呼か、又は、一個の呼を通話設定できるシングルコール端末からの発呼かを判別する判別手段と、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象を検出しうる事象検出手段と、判別手段にて判別された第1マルチコール端末が通話中に、事象検出手段にて事象が検出されると、第1マルチコール端末の通話呼数を変更しうる呼数変更手段とをそなえて構成されているので、加入者が電話とインターネット接続とを同時にしているときに、ハンドオーバー発生や網の輻輳状態の変動によって、シングルコール又は現在通話中の呼数以下でしか通話が継続できなくなっても、加入者が望む通信を継続できる利点がある。
また、呼数変更手段が、通話中の複数の呼の中から切断する切断呼を選択する呼選択手段をそなえて構成されてもよく、このようにすれば、加入者主体による通話選択ができ、一加入者についての複数呼のプライオリティが管理されるので、マルチコールサービスを広く普及させることができる利点がある。
さらに、上記の基地局制御装置によれば、周辺の基地局のそれぞれについて、同時に通話設定できる呼数を保持する保持手段と、少なくともハンドオーバーの発生を検出し保持手段に保持された呼数に基づいて、マルチコール対応が不可であることを検出しうる検出手段と、検出手段が検出したハンドオーバーを発呼要求したマルチコール端末に対して、継続可能な複数の呼の数に関する特別メッセージを送信する通知手段と、通知手段により通知された複数の呼のうちマルチコール端末が送信した接続希望呼を有する応答を受信しうる応答受信手段と、応答受信手段が受信した接続希望呼を交換局装置に対して送信する送信手段とをそなえて構成されているので、交換局が輻輳状態において、低プライオリティの呼がなく、切断できる呼がない場合でも、新規発信された呼を接続できるようになり、空いた回線が新たな加入者に割り当てられるので、加入者へのサービスの質が向上する利点がある。
そして、上記のマルチコール端末(マルチコール端末用回路)によれば、複数の呼の増加・減少に関する特別メッセージを受信して呼数変更情報を抽出しうる受信手段と、受信手段にて抽出された呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に表示しうる表示手段と、表示手段により表示された複数の呼の中で加入者が接続希望呼を選択すべく設けられた入力手段と、入力手段により選択された接続希望呼に関する情報を基地局に対して送信しうる送信手段とをそなえて構成されているので、やはり、加入者がマルチコール時に、ハンドオーバー発生や網の輻輳状態の変動によって、シングルコール又は現在通話中の呼数以下でしか通話が継続できなくなっても、加入者が望む通信を継続できる利点がある。
加えて、上記のマルチコール通話呼数変更方法によれば、無線信号を送受信する第1マルチコール端末と、基地局を制御する基地局制御装置と、第1マルチコール端末と基地局制御装置とのそれぞれとの間で通話設定をすべく複数の呼に関する情報を送受信する交換局装置とをそなえた交換機システムにおけるマルチコール通話呼数変更方法であって、交換局が、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象を検出する事象検出ステップと、事象検出ステップにて事象が検出されると、交換局が、ハンドオーバーにより接続される接続先交換局に対して複数の呼の増加・減少に関する呼数変更情報を挿入して特別メッセージを通知する特別メッセージ通知ステップと、特別メッセージ通知ステップにて通知された複数の呼の中で第1マルチコール端末が選択した継続希望呼に関する応答を交換局が受信する応答受信ステップと、応答受信ステップにて受信した継続希望呼を交換局が接続するとともに、複数の呼のうち第1マルチコール端末が選択しない接続非希望呼を切断する再ハンドオーバーステップとをそなえて構成されているので、加入者がマルチコール時に、ハンドオーバーや網の輻輳の発生によって、シングルコール又は現在通話中の呼数以下でしか通話が継続できなくなっても、加入者が望む通信を継続できる利点がある。
また、特別メッセージ通知ステップが、第1マルチコール端末以外の第2マルチコール端末が送信した発信要求を受信すると、第2マルチコール端末に対して、特別メッセージに、複数の呼の数を減少させる呼数減少情報を挿入するように構成されているので、加入者主体の通話選択ができ、一加入者についての複数呼のプライオリティが管理されるので、マルチコールサービスを広く普及させることができる利点がある。
そして、上記のマルチコール通話呼数変更方法によれば、交換局装置がハンドオーバー要求を、ハンドオーバーにより接続される接続先交換局装置に対して送信する第1送信ステップと、第1送信ステップにて送信された接続先交換局装置が自分自身の能力と輻輳状態とに基づいた通話可能な呼数を含むメッセージを交換局装置に対して送信する第2送信ステップと、第2送信ステップにて送信された通話可能な呼数が現在通話中の呼数よりも多いと、交換局装置が第1マルチコール端末に対して通話可能を示すメッセージを通知する呼数通知ステップとをそなえて構成されているので、既存のメッセージフォーマットを変更せずに、呼のプライオリティ情報を送受信できるので、汎用性に優れ、拡張性が向上する利点がある。
また、呼数通知ステップが、呼数を減少された呼に対応する第1マルチコール端末に対して再設定を通知するように構成することもでき、このようにすれば、パケット通信において、伝送速度が小さくなっても、加入者は、通話設定状態を維持したままでの通話切り換えができないことを通知されるので、不測の通信事を回避できる利点がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)本発明の第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態に係る移動体システム(交換機システム)の構成図である。この図1に示す移動体システム9は、IMT−2000規格に基づく移動体システムであって、移動局10と、基地局(BSS)11a〜11cと、交換局(交換局装置)12a〜12cと、VLR106a〜106cと、HLR13と、パケット処理装置(SGSN:Serving General Packet Radio Service Support Node)107a〜107cとをそなえて構成されている。
また、この図1に示す移動体システム9は、関門交換局(GMSC:Gateway MSC)108及び関門パケット処理装置(GGSN:Gateway GSN)109を介して、公衆回線(PSTN:Public Switched Telephone Network)104aとインターネット網104bとに接続されている。
ここで、公衆回線104aは例えば携帯電話網であり、接続先の固定電話等である固定端末105を収容している。また、インターネット網104bは、多数のインターネットサービスプロバイダ(ISP:Internet Service Provider:図示省略)を有する。そして、関門交換局108は、PSTN104aやISDN網(図示省略)に接続する箇所に位置するゲート交換局であって、回線呼を交換するものであり、さらに、関門パケット処理装置109は、ISP104bに接続する箇所に位置する関門パケット処理装置であって、パケットを交換するものである。
また、IMT−2000規格においては、専用のパケットアクセスプロシージャーを利用して接続され、加入者は、自分のPC(パーソナルコンピュータ:図示省略)にて、所望の相手に接続されるようになっている。具体的には、加入者は、ブラウザソフトを起動させて、そして、例えばURLを指定するだけで、自動的に、そのPCにおいてパケットアクセスプロシージャーが起動され、接続されるのである。従って、加入者は、LAN(Local Area Network)接続のPCと同様に、直接、相手先と接続できるようになる。
換言すれば、加入者がダイアルアップ接続をする場合は、加入者が発したデータは回線呼として、交換局12a〜12cを経由して公衆回線104aに出力する。一方、IMT−2000規格によると、加入者が発したパケットデータは、SGSN107a〜107cを経由してISPに出力されるのである。なお、以下の説明においては、これらの公衆回線104a,インターネット網104bを、単に網と称することがある。
これにより、移動体システム9から出力される回線呼は、関門交換局108を経由して、公衆回線104aに送出されるとともに、移動体システム9から出力されるパケットは、関門パケット処理装置109を経由して、インターネット網104bに送出される。
また、固定端末105が発呼した回線呼は、公衆回線104a,関門交換局108をそれぞれ介して、この移動体システム9に送出され、電子メール等は、インターネット網104b,関門パケット処理装置109をそれぞれ介して、移動体システム9に送出されるのである。
そして、図1に示す移動局10は、マルチコールが可能な携帯端末であって、移動により、基地局11a〜11cの間をハンドオーバーしながら、通話を行なうものである。ここで、通話とは、電話のほか、FAX送受信や、ダイアルアップ等によるインターネット通信を含み、また、この移動局10を、マルチコール端末と称することがある。
図2は上記の第1実施形態に係る移動局10の機能ブロック図であるが、この図2に示す移動局10は、受信手段10aと、表示手段10bと、入力手段10cと、送信手段10dとをそなえて構成されている。 ここで、受信手段10aは、複数の呼の増加・減少に関する特別メッセージを受信して呼数変更情報を抽出しうるものであり、この機能は、受信回路(図示省略)とその受信回路にて復調された信号から所望のデータを抽出するために、CPU(Central Processing Unit)及びRAM(Random Access Memory)等が協同したソフトウェア等により実現される。
この特別メッセージ(特別信号メッセージとも称する)とは、交換局12b又は交換局12cが移動局10に対して通知する通知用のメッセージであって、交換局12b又は交換局12cがハンドオーバーを実行する前に、継続可能な呼数を挿入して通知するものである。
そして、表示手段10bは、受信手段10aにて抽出された呼数変更情報により、通話中の複数の呼をビジュアル(視覚的)及びオーディブル(聴覚的)に表示しうるものであり、このビジュアル機能は、例えばディスプレイにより実現され、オーディブル機能は、例えばリンガにより実現される。つまり、表示手段10bの表示制御は、表示制御手段としての上記CPUによって行なわれる。
また、入力手段10cは、表示手段10bにより表示された複数の呼の中で加入者が接続希望呼を選択すべく設けられたものであり、この機能は、図3に示すテンキーにより実現される。
図3は上記の第1実施形態に係る移動局10のディスプレイ表示の一例を示す図であるが、この図3に示すディスプレイ15が基地局11a〜11c側からのメッセージを表示し、これにより、加入者はテンキーを押下してリプライ(返信又は返送)できるようになっている。ここで、ビジュアルに通知する方法は、ショートメッセージ(Short Message)サービスをも含む。また、移動局10は網側から通知された場合に、この警告音が段階的に変化し、加入者の操作により応答を促すようになっている。また、この移動局10については、後述する他の実施形態及び各変形例においても、図3と同様な構成である。
さらに、送信手段10d(図2参照)は、入力手段10cにより選択された接続希望呼に関する情報を基地局11a〜11cに対して送信しうるものであり、この機能は、所望のデータを送出するために、CPU及びRAM等とその所望のデータを送信する送信回路(図示省略)により実現されるようになっている。
次に、図1において、基地局11a〜11cはそれぞれ移動局10との間で無線信号の送受信を行なうとともに交換局12a〜12cとの間で所定形式の信号の送受信を行なうものである。この中で基地局11aは、マルチコールをサポートしていないものであり、基地局11b〜11cは、それぞれ、マルチコールをサポートしているものである。従って、移動局10は、基地局11b,11cと接続されたときは、マルチコール設定可能であるが、基地局11aと接続されたときは、シングルコール設定しかできない。
また、これらの基地局11a〜11cは、それぞれ、基地局11a〜11cを制御するための基地局制御装置20a〜20cをそなえて構成されている。
図4は上記の第1実施形態に係る基地局制御装置20b(又は20c)の機能ブロック図であり、この図4に示す基地局制御装置20bは、保持手段20eと、検出手段20fと、通知手段20gと、応答受信手段20hと、送信手段20iとをそなえて構成されている。
ここで、保持手段20eは、周辺の基地局のそれぞれについて、同時に通話設定できる呼数を保持するものであり、検出手段20fは、ハンドオーバーの発生と網の輻輳状態の変動とを検出し保持手段20eに保持された呼数に基づいて、マルチコール対応が不可であることを検出しうるものであり、通知手段20gは、検出手段20fが検出したハンドオーバー要求を発呼したマルチコール端末10(移動局10)に対して、継続可能な複数の呼の数に関する特別メッセージを送信するものであり、また、応答受信手段20hは、通知手段20gにより通知された複数の呼のうちマルチコール端末10が送信した接続希望呼を有する応答を受信しうるものであり、送信手段20iは、応答受信手段20hが受信したその接続希望呼を交換局12b(又は12c)に対して送信するものである。これらの機能は、ソフトウェアにより発揮されるようになっている。なお、基地局制御装置20cについても、基地局制御装置20bと同様な構成であり、後述する他の実施形態及び各変形例においても同様である。
さらに、図1において、交換局12a〜12cはそれぞれ他の交換局及びPSTN等との間で交換処理を行なうものである。そして、この中で交換局12aは、マルチコールをサポートしていないものであり、交換局12b,12cは、それぞれ、マルチコールをサポートしているものである。
図5は上記の第1実施形態に係る交換局12bの機能ブロック図を示す図である。この図5に示す交換局12bは、判別手段30と、事象検出手段31と、呼数変更手段32とをそなえて構成されている。
ここで、判別手段30は、複数の呼を同時に通話設定できる第1マルチコール端末からの発呼か、又は、一個の呼を通話設定できるシングルコール端末からの発呼かを判別するものである。すなわち、判別手段30は、発呼した移動局10が、マルチコールをサポートしているものか否かを判別できるようになっている。
また、事象検出手段31は、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象(以下の説明にて環境変化と称することがある)を検出しうるものであって、その検出は、ハンドオーバー要求信号を受信したことによるか、又は、網の輻輳状態をCPUの負荷を監視してその負荷がある程度大きくなったときになされるようになっている。
さらに、呼数変更手段32は、判別手段30にて判別されたマルチコール端末10が通話中に、事象検出手段31にて事象が検出されると、マルチコール端末10の通話呼数を変更しうるものである。この通話呼数の変更とは、通話呼数を増加又は減少させることを意味する。
これにより、判別手段30にて、通話設定されている移動局10がマルチコール端末かシングルコール端末かが判別され、事象検出手段31にて、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象が検出される。そして、呼数変更手段32にて、移動局10が通話中に、事象が検出されると、移動局10の通話呼数が変更されるのである。
なお、交換局12cについても、交換局12bと同様な構成であり、後述する他の実施形態及び各変形例においても特に断らない限り同様である。
次に、この呼数変更手段32について、図6を用いて説明する。
図6は上記の第1実施形態に係る呼数変更手段32の機能ブロック図である。この図6に示す呼数変更手段32は、特別メッセージ通知手段32aと、応答受信手段32bと、再ハンドオーバー手段32cとをそなえて構成されている。
ここで、特別メッセージ通知手段32aは、基地局制御装置20b,20cとマルチコール端末10とに対して複数の呼の増加・減少に関する呼数変更情報を挿入した特別メッセージを通知しうるものである。具体的には、交換局12b,12cは、それぞれ、特別メッセージを、既存のシングルコールの呼処理メッセージを編集して作成したり、又は、新規な特別メッセージとして作成するようにしている。そして、この特別メッセージ通知手段32aは、第1マルチコール端末10の警告音を段階的に変更すべく、呼数変更情報を段階的に設けるようになっている。
また、応答受信手段32bは、特別メッセージ通知手段32aにより通知された複数の呼の中でマルチコール端末10が選択した継続希望呼に関する応答を受信しうるものであり、さらに、再ハンドオーバー手段32cは、応答受信手段32bが受信した継続希望呼を継続接続するとともに、複数の呼のうちマルチコール端末10が選択しない接続非希望呼を切断するものである。また、これらの各手段は、ソフトウェアによりその機能が発揮されるようになっている。
また、図1において、VLR106a〜106cはそれぞれ、交換局12a〜12cに併設され、HLR13からの加入者データを一時的に格納するものである。これらを設けることにより、交換局12a〜12cのエリア内で、移動局10が移動したときに、HLR13にアクセスすることなく、サービスの提供が可能となる。なお、その詳細については後述する第4実施形態の第1変形例にて説明する。
そして、HLR13はVLR106a〜106c等に接続されて主として移動局0の加入者データについて管理するものであり、加えて、パケット処理装置107a〜107cは、それぞれ、パケット処理を行なうものであり、実用上は、交換局12a〜12cと協同することによりMSC−SGSNとして、パケット処理機能を行なうようになっている。そして、マルチコールの場合は、これらのMSC−SGSN間にて、相互にメッセージが送受信され、情報が交換されるのである。
なお、図1に示す移動体システム9の構成は、後述する他の実施形態及び他の変形例においても、同様である。
これにより、図1において、マルチコールは、移動局10の音声信号を含む無線信号は、例えば基地局11cにて受信され、交換局12cを介して公衆回線104aに送信され、そして、移動局10と電話先の固定端末105とが相互に通話する。また、パケット通信についても同様であって、移動局10の例えば電子メールのテキストデータは、基地局11c及び交換局12cを介して、インターネット網104bを介して他のメールサーバ(図示省略)に送信されるのである。
このように、移動体システム9には、1台のマルチコール端末を用いて同時に複数の回線を設定できるようになっており、この複数の呼を同時に接続するマルチコールと、一つの呼で複数の通信リンクを設定するマルチコネクションとのいずれの機能もが盛り込まれている。従って、電話しながらテキストデータを送受信したり、FAX送信しながらテキストデータを送受信でき、また、マルチコールとシングルコールとをサポートできる。
そして、このように、マルチコール(又はマルチセッション)状態で通信している加入者は、通話中の環境変化によって、シングルコール又は現在通話中の呼数以下でしか通話を継続できなくなった場合に、加入者が望む通信が継続されるのである。
ここで、環境変化とは、移動通信において、例えば移動局10の移動によりハンドオーバーが必要になった状態、又は、網の輻輳状態が変動してシングルコール又は現在通話中の呼数以下でしか通話が継続できなくなった状態を意味する。
そして、主として次の(1−1)〜(1−3)に示す3種類についての処理が、それぞれ、実行される。
(1−1)交換局12b,12cは、いずれも環境変化が発生したことを検出すると、現在通話中の回線設定を現状のままの状態で継続可能か否かをチェックする。
(1−2)交換局12b,12cは、いずれも継続不可とした場合、ハンドオーバーを実行する前に、本発明を適用した新規メッセージを作成し、加入者に対して継続可能な呼の数とともに通知する。
(1−3)交換局12b,12cは、いずれも加入者からの応答に従って通話の呼数を変化させて、必要に応じて環境変化に対応するために、ハンドオーバー等の処理を実行する。
以下、上述のように構成された本実施形態の交換機システムの動作について図7に示すフローチャートと、図8に示すシーケンスとを参照しながら詳述する。
図7は上記の第1実施形態に係る交換局12bの処理を示すフローチャートである。交換局12bは、局間ハンドオーバー要求を受信すると(ステップA1)、そのハンドオーバー要求に含まれるハンドオーバー先の交換局12c(ハンドオーバーにより接続される接続先交換局)がマルチコールをサポートしているか否かを判定し、その交換局12cがマルチコールをサポートしている場合はYESルートを通り、ステップA7において、ハンドオーバーが実行される。
一方、ステップA2において、ハンドオーバー先の交換局12aにてマルチコールがサポートされていない場合には、NOルートを通って、ステップA3において、移動局10に対してハンドオーバー先がマルチコール不可である旨を通知する。さらに、交換局12bは、移動局10からの回答を待ち(ステップA4)、回答を受信すると(ステップA5)、通話中の呼/セッションを切断して(ステップA6)、ハンドオーバーを実行して(ステップA7)、処理が終了する。なお、A8を付した部分が、マルチコールについての処理部分となっている。
図8は上記の第1実施形態に係るハンドオーバーシーケンスを示す図であり、処理内容(B1,B8,B10)とメッセージ名(B2〜B7,B9)とが示されている。この図8を用いて、ハンドオーバー発生にともなう処理方法を説明する。なお、以下の説明においては、特に断らない限り、メッセージ名を簡略して表記することがあり、後述する他の実施形態又は各変形例においても同様である。
まず、シングルコール等の発着信があった場合は、加入者は特別な操作等は不要である。一方、加入者(移動局10)と接続先加入者(固定端末105)とがマルチコールで通話処理中(B1と付したもの)に、基地局制御装置20bが、ハンドオーバーが必要であることを示すHandover RequiredメッセージB2を交換局12bに送信して、交換局12bがそのメッセージB2を受信して環境変化の発生を検出すると(事象検出ステップ)、現在通話中の呼を継続可能かどうかをチェックする。このチェックは、ハンドオーバー先の網の能力(マルチコール可能であるか否か)及びハンドオーバー先の網における輻輳状態の確認が含まれる。
そして、交換局12bは、事象検出ステップにて事象が検出されると、ハンドオーバー先の交換局12cに対して複数の呼の増加・減少に関する呼数変更情報を挿入して特別メッセージとしてHandover RequestメッセージB3を通知する(特別メッセージ通知ステップ)。このメッセージB3には、現在通話中の呼数が挿入されてからハンドオーバー先の交換局12cに対して通知される。
また、交換局12cはHandover RequestメッセージB4をハンドオーバー先の基地局制御装置20cに対して送信する。
上記のメッセージB3を受信したハンドオーバー先の交換局12cと、メッセージB4を受信したハンドオーバー先の基地局制御装置20cとは、それぞれ、自分自信の能力及び網の輻輳状態を判定して、また、それぞれ、ハンドオーバー可能な呼数をHandover Request ackメッセージB5,B6に含めてリプライする。
そして、交換局12bは、このHandover Request ackメッセージB6を受信すると、呼数を確認し、全ての呼が継続不可とした場合、ハンドオーバーを実行する前に、継続可能な呼数とともに移動局10に対して、緩やかな警告音を聞かせることができるように、通知用の特別メッセージB7を編集して送出し、また、応答待ちタイマーB8を開始する。この特別メッセージを編集,送出する方法は、例えば次の(2−1)〜(2−3)に示す方法が用いられる。
(2−1)ハンドオーバー中のハンドオーバー指示メッセージB7中にマルチコール端末(移動局10)が表示可能な警告メッセージを含めて送出。
(2−2)通知用の特別メッセージを編集して送出。この方法は既存のシングルコールの呼処理メッセージ又は新規な特別メッセージを想定している。
(2−3)ショートメッセージを編集して送出。
ここで、加入者は警告音を聞き表示を確認して、接続を希望する呼の呼識別子を選択し(図3参照)、応答メッセージB9をリプライする。従って、上記の特別メッセージ通知ステップにて通知された複数の呼の中でマルチコール端末10が選択した継続希望呼に関する応答を交換局12bが受信する(応答受信ステップ)。また、交換局12bは、応答待ちタイマーが終了する前に、この応答メッセージB9を受信すると、選択した呼以外を強制切断し、ハンドオーバーを実行し、これにより、呼の再構築が行なわれる(B10と付したもの)。すなわち、応答受信ステップにて受信された継続希望呼を交換局12bが接続するとともに、複数の呼のうちマルチコール端末10が選択しない接続非希望呼を切断するのである(再ハンドオーバーステップ)。
なお、応答待ちタイマーB8が終了した(Expired)場合は、交換局12bは、再度、警告音を含めた通知用の特別メッセージを編集して送出し、応答待ちタイマーをかける。このとき警告音は、応答をリプライしない場合は切断するという意味を表すために前回とは異なる警告音を使用する。
また、応答待ちタイマーがN回(Nは2以上の自然数を表す)終了した場合は、交換局12bは、ハンドオーバー可能な呼数をランダムに選択して呼を継続させるか、又は、ハンドオーバーを中止する。
このように、交換局12bがハンドオーバー発生を検出すると(事象検出ステップ)、交換局12cに対して複数の呼の増加・減少に関する呼数変更情報を挿入して特別メッセージB3を通知し(特別メッセージ通知ステップ)、また、移動局10に継続可能な呼数を通知すべく特別メッセージB7を送信し、複数の呼の中で移動局10が選択した継続希望呼に関する応答を交換局12bが受信し(応答受信ステップ)、継続希望呼を接続するとともに、複数の呼のうち移動局10が選択しない接続非希望呼を切断する(再ハンドオーバーステップ)。
従って、電話しながらインターネット接続するようなマルチセッション技術において、環境変化によりシングルコールへの変更又は現在通話設定されている呼数以下の呼数への変更の必要が生じた場合に、加入者が通話設定された複数呼の中から所望の呼を選択できるようになる。
そして、このように、加入者が電話とインターネット接続とを同時にしているときに、ハンドオーバー発生や網の輻輳状態の変動によって、シングルコール又は現在通話中の呼数以下でしか通話が継続できなくなっても、加入者が望む通信を継続できる。
また、このようにして、加入者主体による通話選択ができ、一加入者についての複数呼のプライオリティが管理されるので、マルチコールサービスを広く普及させることができる。
(A1)本発明の第1実施形態の第1変形例の説明
本変形例では、網の輻輳状態が変動した時の態様を説明する。また、本変形例においても、図1に示す移動体システム9の構成と同様であるので、移動体システム9についての重複した説明を省略する。
図9(a)は本発明の第1実施形態の第1変形例に係る呼数変更手段の機能ブロック図である。この図9(a)に示す呼数変更手段33は、判別手段30(図5参照)にて判別されたマルチコール端末10が通話中に、事象検出手段31(図5参照)にて事象が検出されると、マルチコール端末10の通話呼数を変更しうるものであって、呼選択手段33aと、切断通知手段33fと、応答受信手段33gと、再ハンドオーバー手段33hとをそなえて構成されている。
ここで、呼選択手段33aは、通話中の複数の呼の中から切断する切断呼を所定の条件に基づいて選択するものであって、プライオリティ保持手段33bと、出力手段33cとをそなえて構成されている。このプライオリティ保持手段33bは、切断呼のそれぞれに、通話中の呼のプライオリティを付与してそのプライオリティを保持するものであり、また、出力手段33cは、事象が緩和した場合はプライオリティ保持手段33bに保持されたプライオリティに基づいてその切断呼を出力するものである。これらの機能は例えばCPU及びRAM等によって実現される。
また、切断通知手段33fは、呼選択手段33aが選択した切断呼に対応するマルチコール端末10に対して切断メッセージを通知するものである。なお、この所定の条件については、後述する。さらに、応答受信手段33gは、切断通知手段33fにより通知されたマルチコール端末10が選択した接続希望呼に関する応答を受信しうるものであり、再ハンドオーバー手段33hは、応答受信手段33gが受信した接続希望呼を接続するとともに、複数の呼のうちマルチコール端末10が選択しない接続非希望呼を切断するものである。
これにより、マルチコールがサポートされていれば、1人の加入者が複数の回線を占有している可能性もあるので、低プライオリティの呼がない場合でも、複数の回線を設定している加入者の回線呼数を減少させることにより、空いた回線を新たな加入者に割り当てるのである。
従って、交換局12bは、網の輻輳状態が変動した場合において新規発信を受信した場合に、その新規発信のプライオリティよりも低いプライオリティを有する呼がない場合においても、交換局12bは、新規発信された呼を拒否せずに、収容できるようになる。
以下、上述のように構成された本変形例における交換機システムの動作について図10,図11に示すフローチャートと、図12に示すシーケンスとを参照しながら詳述する。まず、図10と図11とを用いて、シングルコール時と、マルチコール時との交換局12bの処理について説明する。
図10はシングルコール時の交換局12bの処理を示すフローチャートである。まず、網が輻輳状態になったときに(ステップA10)、交換局12bが新規に発信された呼(以下、新規呼と称することがある)を受信すると(ステップA11)、ステップA12においてその新規呼を接続できるかどうかを判定し、接続できるならばYESルートを通り、ステップA15において、その新規呼を接続して処理は終了する。
一方、ステップA12において、交換局12bがその新規呼を接続できないと判定した場合は、NOルートを通り、交換局12bは、ステップA13において低プライオリティの呼があるかどうかを判定する。そして、低プライオリティの呼がある場合には、YESルートを通り、交換局12bはステップA15以降の処理を行なう。また、ステップA13において、低プライオリティの呼がない場合には、NOルートを通り、ステップA14において、新規発信を拒否して、処理は終了する。
図11は上記の第1実施形態の第1変形例に係る交換局12b(SW側と表示されている)の処理を示すフローチャートである。まず、網が輻輳状態になったときに(ステップA20)、交換局12bが新規呼を受信すると(ステップA21)、ステップA22においてその新規呼を接続できるかどうかを判定し、接続できるならばYESルートを通り、ステップA29において、その新規呼を接続して処理は終了する。
一方、ステップA22において、交換局12bがその新規呼を接続できないと判定した場合は、NOルートを通り、交換局12bは、ステップA23において低プライオリティの呼があるかどうかを判定する。そして、低プライオリティの呼がある場合には、YESルートを通り、交換局12bはステップA29の処理を行なう。また、ステップA23において、低プライオリティの呼がない場合には、NOルートを通り、ステップA24に進む。
そして、交換局12bは、マルチコール加入者である移動局10の中から一局を選択し(ステップA24)、その局に対して呼選択要求メッセージを送信する(ステップA25)。さらに、交換局12bは、移動局10からの回答を待ち(ステップA26)、回答を受信すると(ステップA27)、通話中の呼/セッションを切断して(ステップA28)、新規呼の接続処理を行ない(ステップA29)、処理が終了する。従って、シングルコールの呼を確実に網に収容できる。なお、濃い色を付した部分が、マルチコールについての処理部分となっている。
図12は上記の第1実施形態の第1変形例に係るハンドオーバーシーケンスを示す図であり、処理内容の表示(B21,B24)とメッセージ名(B20,B22,B23)とが示されている。
まず、既存の発着信時に加入者は特別な操作等は不要である。そして、交換局12bは、新規発信要求メッセージB20を受信すると、交換局12bは、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象を検出し(事象検出ステップ)、回線確認処理B21を行なう。すなわち、交換局12bは、接続できないときにマルチコールしている加入者(マルチコール加入者Cと付したもの)がいた場合は、そのマルチコール加入者Cに対して呼数の減少を要求するための特別メッセージB22を編集し送出する(特別メッセージ通知ステップ)。なお、この特別メッセージB22は、既存の呼処理メッセージ又は新規特別メッセージが用いられる。
一方、マルチコール加入者Cは、警告音やディスプレイ表示により、受信を知り、接続を希望する呼の呼識別子を選択して応答メッセージB23をリプライする。そして、特別メッセージB22を用いて通知した複数の呼の中でマルチコール加入者Cが選択した継続希望呼に関する応答メッセージB23を交換局12bが受信する(応答受信ステップ)。
そして、B24と付した枠内に示すように、応答受信ステップにて受信した継続希望呼を交換局12bが接続するとともに、複数の呼のうちマルチコール加入者Cが選択しない接続非希望呼を切断し(再ハンドオーバーステップ)、空いた回線を使用して新規発信要求を処理するのである。
従って、上記の特別メッセージ通知ステップが、発信加入者A(第1マルチコール端末)以外のマルチコール加入者C(第2マルチコール端末)が送信した発信要求を受信すると、マルチコール加入者Cに対して、特別メッセージに、複数の呼の数を減少させる呼数減少情報を挿入するように構成されるとともに、再ハンドオーバーステップが、特別メッセージ通知ステップにおける切断により解放された回線を用いて、発信要求に対して応答を送信するように構成されたことになる。
このように、交換局12bが輻輳状態において、低プライオリティの呼がなく、切断できる呼がない場合でも、新規発信された呼を接続できるようになり、空いた回線が新たな加入者に割り当てられるので、加入者へのサービスの質が向上する。
また、このように、第1実施形態と同様に、加入者がマルチコール時に、ハンドオーバー発生や網の輻輳状態の変動によって、シングルコール又は現在通話中の呼数以下でしか通話が継続できなくなっても、加入者が望む通信を継続できるようになる。
(B)本発明の第2実施形態の説明
本実施形態は、交換局12b(又は12c)が移動局10のハンドオーバー要求を受信すると、基地局制御装置20b,20cのそれぞれに設けられた応答受信手段20hと送信手段20i(ともに図4参照)とを用いて、交換局12bが通知するようになっている。また、本実施形態においても、図1に示す移動体システム9の構成と同様なので、移動体システム9についての重複した説明を省略する。
本実施形態においては、移動局10が基地局制御装置20bから基地局制御装置20cにハンドオーバーする場合を例にとって説明する。具体的には、マルチコール通話呼数変更方法は、特別メッセージを通知する際に、交換局12bがハンドオーバーにより接続される接続先基地局装置20cに関する情報を基地局制御装置20bに対して通知し(基地局制御装置通知ステップ)、そして、基地局制御装置通知ステップにて通知された接続先基地局装置20cから送信された継続可能な呼の数に関する呼変更情報を交換局12bが受信する(呼変更情報受信ステップ)。そして、呼変更情報受信ステップが受信した呼変更情報がマルチコール端末10に対して送信されるのである(送信ステップ)。
このように、加入者は、電話しながらインターネット接続できて、音声又はパケットのマルチコール状態又はマルチセッション状態で通信できる。また、例えば移動通信の場合に、移動により発生するハンドオーバーが必要な状態や網の輻輳状態が変動したときのような環境変化によって、シングルコール又は現在通話中の呼数以下でしか通話が継続できなくなった場合に、加入者が望む通信を継続できる。
図13は本発明の第2実施形態に係るハンドオーバー元の基地局制御装置20bの処理を示すフローチャートである。基地局制御装置20bは、ハンドオーバー指示メッセージを受信すると(ステップC10)、ステップC12において、マルチコールできるか否かを判定して、可能ならば、YESルートを通り、ステップC13において、呼選択要求メッセージ(Handover Required)をハンドオーバー先の基地局制御装置20cに対して送信して回答を待つ(ステップC14)。
ここで、基地局制御装置20bは、回答を受信すると(ステップC15)、通話中の呼/セッションを切断して(ステップC16)、ハンドオーバー指示を加入者に対して通知して(ステップC17)、処理が終了する。
なお、ステップC12において、マルチコールできなければNOルートを通り、基地局制御装置20bは、処理を終了する。
図14は上記の第2実施形態に係るハンドオーバー先の基地局制御装置20cの処理を示すフローチャートであって、具体的には、ハンドオーバー元の基地局制御装置20bからのハンドオーバー指示メッセージを受信したときのハンドオーバー確認処理を示している。この図14に示すステップC1において、基地局制御装置20cは、交換局12cからハンドオーバー要求メッセージ(Handover Request)を受信すると、ステップC2において、マルチコールをサポートできるかどうかを判定して、可能ならば、YESルートを通り、ステップC3において、輻輳又は基地局能力等のリソースに基づいてマルチコールのままでハンドオーバーできるかどうかを判定する。
そして、基地局制御装置20cは、リソースに余裕があれば、ありルートを通り、ハンドオーバー応答(Handover Request ack)を交換局12cに対してリプライして(ステップC5)処理が終了する。この一方、基地局制御装置20cは、リソースに余裕がなければ、不足ルートを通り、マルチコール不可表示と呼数とを含むハンドオーバー応答を交換局12bに対してリプライして(ステップC4)処理が終了する。
なお、ステップC2において、マルチコールをサポートできなければNOルートを通り、基地局制御装置20cは、ステップC4の処理を行なう。
以下、上述のように構成された本実施形態におけるハンドオーバーの発生にともなう交換機システムの動作について図15に示すシーケンスを参照しながら詳述する。図15は本発明の第2実施形態に係るハンドオーバーシーケンスを示す図であり、事象の発生及び処理内容(C19,C28)とメッセージ名(C20,C21,C24〜C27)とが示されている。
まず、基地局制御装置20bは、C19と付したところに示すように、環境変化によりハンドオーバーする必要が生じたことを検出すると、ハンドオーバー依頼メッセージ(Handover Required)C20を交換局12bに送信し、この交換局12bはハンドオーバー候補となる基地局制御装置20cに対してハンドオーバー要求メッセージ(Handover Request)C21を転送する。
基地局制御装置20cは、そのハンドオーバー要求メッセージC21を受信し、ハンドオーバー確認処理(C23と付したもの)を行ない、マルチコールによるハンドオーバーであることを認識する。その際に、基地局制御装置20cは、輻輳や基地局の能力によっては、マルチコールのままハンドオーバーすることは不可であることを判断し、マルチコールサポート不可情報を含めてハンドオーバー要求応答メッセージ(Handover Request ack)C24をリプライする。
このハンドオーバー要求応答メッセージC24は、交換局12bを経由して、ハンドオーバー指示メッセージ(Handover Command)C25が基地局制御装置20bにて受信され、この基地局制御装置20bは、ハンドオーバー指示メッセージC25からマルチコールサポート不可情報を抽出する。そして、基地局制御装置20bは、ハンドオーバーを実行する前に、継続可能な呼数を通知用の特別メッセージC26に挿入し加入者に対して送出する。これについては、例えば次の(3−1)〜(3−3)に示す方法が行なわれる。
(3−1)ハンドオーバー中のハンドオーバー指示メッセージ中にマルチコール端末が表示可能な警告メッセージを含めて送出。
(3−2)通知用の特別メッセージを編集し送出。この方法はシングルコールの呼処理メッセージ又は新規な特別メッセージを想定している。
(3−3)ショートメッセージを編集して送出。ここで、メッセージを受信して表示を確認した加入者は、接続を希望する呼の呼識別子を選択し(図3参照)、応答メッセージC27をリプライする。
そして、基地局制御装置20bは、この応答メッセージC27を受信すると、選択した呼以外を強制切断し、ハンドオーバーを実行し、呼の再構築が行なわれる(C28と付したところ参照)。
このように、加入者がマルチコール時に、ハンドオーバーや網の輻輳の発生によって、シングルコール又は現在通話中の呼数以下でしか通話が継続できなくなっても、加入者が望む通信を継続できるようになる。
また、このようにして、加入者主体の通話選択ができ、一加入者についての複数呼のプライオリティが管理されるので、マルチコールサービスを広く普及させることができる。
(C)本発明の第3実施形態の説明
本実施形態は、ハンドオーバーが発生したときの態様である。また、本実施形態においては、基地局制御装置20bは、ハンドオーバーのために隣接する基地局に関する情報を有するほか、基地局能力をそなえている。この隣接する基地局に関する情報とは、周辺に設けられた基地局11c等と、その基地局11c等の能力についての情報が含まれる。その他に関しては、図1に示す移動体システム9の構成と同様であるので、移動体システム9についての重複した説明を省略する。
図16は本発明の第3実施形態に係る交換局12b(SW側と表示されている)の処理を示すフローチャートである。交換局12bは、ハンドオーバーコマンドメッセージ(Handover Command)を送信し(ステップD1)、ステップD2において、全ての呼が接続可能かどうかを判定し、全ての呼を接続できる場合には、YESルートを通り、処理を終了する。一方、全ての呼を接続できなければ、NOルートを通り、ステップD3において、交換局12bは、呼選択要求メッセージを送信する。続いて、交換局12bは、その回答を待ち(ステップD4)、回答を受信すると(ステップD5)、交換局12bは、通話中の呼/セッションを切断し(ステップD6)、再ハンドオーバー指示メッセージを送信して(ステップD7)、処理は終了する。なお、濃い色を付した部分が、呼接続についての処理部分となっている。
そして、上述のように構成された本実施形態における交換機システムの動作について図17に示すシーケンスを参照しながら詳述する。図17は上記の第3実施形態に係るハンドオーバーシーケンスを示す図である。
まず、ハンドオーバー元の基地局制御装置20bは、例えばハンドオーバーが必要となるような環境変化が発生したことを検出すると(ステップD10)、現在の通話状態を含めたHandover RequiredメッセージD11を交換局12bに対して送信する。この通話状態とは、回線交換サービスとパケット交換サービスとの区別及び提供サービスの内容により種別毎に分類された呼の数からなる。この提供サービスとは、例えば64Kbps(Kilo bit per second)のパケットサービス等を意味する。
そして、このHandover RequiredメッセージD11は、交換局12bにて、Handover RequestメッセージD12に変更されて、ハンドオーバー先の基地局制御装置20cにて受信される。この基地局制御装置20cは、輻輳状態や基地局能力に基づいて、通話継続可能な呼数及びサービス内容をHandover Request ackメッセージD13に含めてリプライする。
このHandover Request ackメッセージD13は、交換局12bにて、Handover CommandメッセージD14に変更されて、基地局制御装置20bに対して送信される。そして、この基地局制御装置20bは、Handover CommandメッセージD14を受信し、継続可能な呼数とともに加入者に対して通知用の特別メッセージD15を編集し送出する。次の(4−1)〜(4−3)に例を示す。
(4−1)ハンドオーバー中のハンドオーバー指示メッセージ中にマルチコール端末に表示可能な警告メッセージを含めて送出。
(4−2)通知用の特別メッセージを編集し送出。この方法はシングルコールの呼処理メッセージ又は新規な特別メッセージを想定している。
(4−3)ショートメッセージを編集して送出。ここで、メッセージを受信して表示を確認した加入者は、接続を希望する呼の呼識別子を選択し(図3参照)、応答メッセージD16をリプライする。
基地局制御装置20bは、この応答メッセージD16を受信し、その内容に沿って、交換局12bに対して切断要求メッセージD17を送信し、呼数が減少するのを待ち、D18と付したところに示すように、呼数がハンドオーバーできる範囲になると、通常通り、再ハンドオーバーを実行する。
このように、基地局制御装置20bが、ハンドオーバー発生等を検出する場合でも、複数呼のプライオリティが管理されるので、加入者が望む通信を継続できる。
(D)本発明の第4実施形態の説明
本実施形態においても、切断呼を選択の仕方を変更することができる。また、図1に示す移動体システム9の構成と同様であるので、移動体システム9についての重複した説明を省略する。
図9(b)は本発明の第4実施形態に係る呼数変更手段の機能ブロック図である。この図9(b)に示す呼数変更手段133は、判別手段30(図5参照)にて判別されたマルチコール端末10が通話中に、事象検出手段31(図5参照)にて事象が検出されると、マルチコール端末10の通話呼数を変更しうるものであって、呼選択手段133aと、アルゴリズム保持手段133bと、QOS保持手段133cと、呼順序保持手段133dとをそなえて構成されている。
ここで、呼選択手段133aは、切断呼を、切断メッセージ内の所定領域に含まれる呼のプライオリティに関する情報に基づいて選択するものであり、また、ゴリズム保持手段133bは、呼を選択するアルゴリズムを保持するものである。加えて、QOS保持手段133cは、伝送信号の等級を表す品質サービス(QOS:Quality of Service)値を保持するものであり、呼順序保持手段133dは、発呼された複数の呼の順序を保持するものである。これらの機能は、例えばソフトウェアにより実現される。なお、QOS保持手段133c,呼順序保持手段133dについては、それぞれ、後述する第4実施形態の第2変形例にて説明する。
図18は上記の第4実施形態に係るメッセージイメージを示す図である。この図18に示すメッセージイメージ16は、一例として、呼管理サービス要求メッセージ(Call Management Service Request;CM Service REQ)フォーマットのうち主要なものを抜き出して表示しており、このメッセージイメージ16は、メッセージタイプ等のほか、プライオリティ領域(Priority)17を有する。このプライオリティ領域17は、相対プライオリティ領域17aと、接続プライオリティ領域17bとを有する。
ここで、相対プライオリティ領域17aは、自分自身の呼と自分以外の他人の呼との相対的なプライオリティを表すものでる。また、接続プライオリティ領域17bは、自分が有する複数の通話呼の間における相対的なプライオリティを記録するためのものであり、例えば、音声通話,インターネット接続,FAX送受信の順番に、自分自身が使用することのある通信種別についての相対値が設定されるのである。
すなわち、既存のメッセージフォーマット内のパラメータを挿入するためのパラメータ部分が拡張され、上記の相対プライオリティ領域17aのほか、接続プライオリティ領域17bが設けられ、そして、移動局10は、発呼時に、接続プライオリティ領域17bに、自分自身が有する他の通信種別間での相対プライオリティを設定して送信する。
また、着信時には、既存のPaging Responseメッセージ内のプライオリティ領域17には、自分自身と自分以外の他人との相対Priorityのみならず、パラメータ部を拡張することによって得られる接続プライオリティ領域17bの内容が抽出されるのである。
なお、このメッセージイメージ16は、呼種別による選択方式を採用したときの一例であって、設計方針の変更にともなって、これらの領域は、多少変更されることがある。
上述のように構成された本実施形態におけるハンドオーバーの発生にともなう交換機システムの動作について図19に示すフローチャートと図20に示すシーケンスとを参照しながら詳述する。
図19は上記の第4実施形態に係る交換局12bの処理を示すフローチャートである。まず、交換局12bは、加入者から受信した発信要求メッセージ又は着信応答メッセージを受信すると(ステップE1)、それらのメッセージ内にある接続プライオリティを通話中保持する(ステップE2)。そして、交換局12bは、通話中に(ステップE3)、局間ハンドオーバー要求メッセージを受信すると(ステップE4)、ステップE6において、ハンドオーバー先の交換局12bがマルチコールをサポートしているかどうかを判定する。そして、サポートされている場合は、YESルートを通り、ステップE9において、ハンドオーバーを行ない、一方、サポートされていない場合には、NOルートを通り、ステップE7に進む。なお、E5を付した濃い色のところが、マルチコールサポートを判定する部分である。
また、交換局12bは、高プライオリティ呼について選択処理を行ない(ステップE7)、通話中の呼/セッションを切断し(ステップE8)、ハンドオーバーを実行して(ステップE9)、処理は終了する。
図20は上記の第4実施形態に係るハンドオーバーシーケンスを示す図であり、加入者(移動局10)と、基地局制御装置20bと、交換局12bと、接続先の加入者(移動局10b,10c)との間におけるシーケンスが示されている。また、処理内容(E12,E14,E18,E20,E23)とメッセージ名(E10,E13,E15,E16,E17,E19,E21,E22)とが示されている。
まず、移動局10は、発信要求メッセージE10(発信要求1)を交換局12bに対して送信し、交換局12bは、このメッセージが有するプライオリティを保持するとともに(E12と付したところ)、接続先の加入者(移動局10b)に対してメッセージE13を送信し、これにより、移動局10と移動局10bとの間での通話が開始される(E14と付したもの)。
さらに、他の加入者(移動局10c)が、交換局12bに対して、別の発呼メッセージE15を送信し、交換局12bは、移動局10に対して着信メッセージE16を送信する。ここで、移動局10は、交換局12bに対して、応答メッセージE17を送信し、交換局12bは、そのプライオリティを保持し、これにより、移動局10cと移動局10との間での通話(呼1&呼2)が開始される(E18と付したもの)。
そして、基地局制御装置20bが、例えばハンドオーバーが必要である等の環境変化を検出して、交換局12bに対してハンドオーバー要求メッセージE19を送信し、交換局12bは、そのメッセージE19を受信すると、現在通話中の呼を現状のまま継続可能かどうかをチェックする。
ここで、交換局12bは、継続不可とした場合、ハンドオーバーを実行する前に、通話中の全ての呼についての接続プライオリティを比較し、高プライオリティを設定された呼を継続可能呼として選択する(E20と付したもの)。
また、交換局12bは、移動局10に対して通知用の特別メッセージE21を編集して送出する。ここで、シングルコールの呼処理メッセージ又は新規な特別メッセージを想定している。
さらに、移動局10は、メッセージE21を受信して表示を確認し、交換局12bの処理に対して同意する場合/それ以外の場合は、それぞれ、呼数変更応答メッセージE22の中に、OK/NGを挿入した許諾メッセージ/拒否メッセージをリプライする。
また、交換局12bは、拒否メッセージを受信した場合は、ハンドオーバー等を拒否する一方、許諾メッセージを受信した場合は、E23と付した枠内に示すように、選択した呼以外を強制切断し、ハンドオーバー先の基地局制御装置20cに対してハンドオーバーを実行する。
このように、既存のメッセージフォーマットを変更せずに、呼のプライオリティ情報を送受信できるので、汎用性に優れ、拡張性が向上する。
(D1)本発明の第4実施形態の第1変形例の説明
本変形例は、継続する呼を選択する場合において、図9(b)に示す呼選択手段133aが、切断呼を、HLR13からVLR106a〜106cに送信された加入者データに含まれる情報に基づいて選択するようになっている。
図21は本発明の第4実施形態の第1変形例に係る加入者データのイメージを示す図である。この図21に示す加入者データ18は、HLR13からVLR106a〜106cのそれぞれに送信されるデータであって、加入者識別子等のほか、情報領域19を有する。
ここで、VLR106a〜106cは、それぞれ、1以上の交換局12a〜12cに付随して設置され、位置情報等の加入者情報を一時的に保持するものである。これにより、交換局12a〜12cのそれぞれのエリア内において移動局10が移動した場合に、交換局12a〜12cは、いずれも、毎回HLR13にアクセスすることなく、移動局10の加入者情報等について対応できるようになっている。また、実用上は、VLR106a〜106cは、それぞれ、交換局12a〜12c毎に設けられており、交換局12aとVLR106aとが協同して(以下、MSC/VLRと称することがある)、加入者情報等の管理機能が実現されている。同様に、交換局12bとVLR106bとが協同し、交換局12cとVLR106cとが協同して、管理機能が発揮されている。
そして、これらのMSC/VLRは、LA(Location Area)における位置管理を行なうようになっている。ここで、LAとは、セルの上位概念であって複数セルがまとめられ位置登録エリアという識別子が付されている。また、HLR13の保持内容が更新されるタイミングは、VLR106a〜106cをまたがるような移動が発生した場合のみである。なお、移動局10のセル間移動では交換局12a〜12cへのアクセスは発生しない。
例えば、移動局10が、交換局12aから交換局12bに移動すると、VLR106b経由で、HLR13のデータ内容が更新され、そして、HLR13はVLR106aに記録されている古いデータについて更新する。これに対して、移動局10が交換局12bから交換局12cに移動した場合は、HLR13のデータ内容は更新されない。
これにより、移動局10が網のどの場所にあっても位置登録を行なえて、また、網側は、特定の移動局10に対する着信があったときに、全ての交換局12a〜12cについて、移動局10を探す必要がなくなるので通信効率が向上するのである。さらに、これにより、交換局12bが、加入者に関する情報を取得できるようになっている。
また、加入者データ18に含まれる情報領域19は、呼を選択するアルゴリズム種別を表すアルゴリズム種別領域19aと、HLR13にそれを登録するための登録手段選択領域19bとを有する。このアルゴリズムとは、加入者単位に設けられ、例えば、発呼した移動局10の電話番号の市外局番が044で始まるものを選択する等を意味する。
従って、呼選択手段133aが、切断呼を、加入者単位に設けられた選択アルゴリズムに基づいて選択するようになっている。さらに、予め、加入者により設定された呼選択アルゴリズムが使用される場合には、その旨がHLR13に送信される。また、既存の処理方法に沿って、位置登録する際には、加入者データの一部として新規に追加されたデータについても、交換局12bに対して送信される。
上述のように構成された本変形例におけるハンドオーバーの発生にともなう交換機システムの動作について図22に示すフローチャートを参照しながら詳述する。図22は上記の第4実施形態の第1変形例に係る交換局12b(SW側と表示されている)の処理を示すフローチャートである。
まず、ハンドオーバーが必要である等の環境変化が発生し、交換局12bがハンドオーバー要求を受信すると(ステップF1)、交換局12bは、現在通話中の呼がそのまま継続可能かどうかをチェックするため、ステップF3において、ハンドオーバー先の基地局制御装置がマルチコールをサポートしているかどうかを判定し、サポートしている場合には、YESルートを通り、ハンドオーバーを実行して(ステップF6)、処理は終了する。なお、F2と付した部分が、マルチコールがサポートされているか否かを判定するための処理である。
一方、ステップF3において、ハンドオーバー先の基地局制御装置20cがマルチコールをサポートしていない場合には、現状の呼を継続させることができないのでNOルートを通り、ステップF4に進む。
このステップF4において、交換局12bは、ハンドオーバーを実行する前に、加入者データ内の選択アルゴリズムに沿って継続不可能な呼を切断し、通知用の特別メッセージを編集し送出する。なお、この方法はシングルコールの呼処理メッセージ又は新規な特別メッセージを想定している。
また、交換局12bは、ショートメッセージを編集して送出することもあり、その場合は、交換局12bは、通話中のセッションの選択又は切断を行ない、ステップF5において、交換局12bは、加入者に対して呼変更通知を送信した後、ステップF6にてハンドオーバーを実行し、処理は終了する。
このように、選択アルゴリズムにより呼を管理するので、正確な運用ができる。
(D2)本発明の第4実施形態の第2変形例の説明
本変形例においても、呼選択手段133aが、切断呼を、加入者単位に設けられた選択アルゴリズムに基づいて選択するが、その選択アルゴリズムとして、2種類の態様を説明する。
まず、第1の態様は、選択アルゴリズムとして、通話中の複数の呼の中で接続した順序に従ったプライオリティによって継続する態様である。例えば、最初に接続した呼が選択されるようにするのである。
具体的には、呼順序保持手段133d(図9(b)参照)にて、発呼された複数の呼の順序が保持され、そして、呼選択手段133aがすべての呼に番号を割り振ることにより、すべての呼を管理し、ハンドオーバー時に、継続可能な呼を、その番号を基にして選択するのである。また、その番号は、既存のフォーマットで管理されるデータの一部に格納されるようになっている。
上述のように構成された本変形例におけるハンドオーバーの発生にともなう交換機システムの動作について図23に示すフローチャートを参照しながら詳述する。図23は上記の第4実施形態の第2変形例に係る交換局12b(SW側と表示されている)の処理を示すフローチャートである。
ここで、既存の発着信時には、加入者は、特別な操作等を行なわないが、ハンドオーバーが必要である等の環境変化が発生し、交換局12bがハンドオーバー要求を受信すると(ステップF10)、交換局12bは、現在通話中の呼がそのまま継続可能かどうかをチェックするため、ステップF13において、ハンドオーバー先の基地局制御装置20a〜20cがマルチコールをサポートしているかどうかを判定する。なお、F12と付した部分が、マルチコールがサポートされているか否かを判定するための処理である。
ここで、基地局制御装置20cのようにサポートしている場合には、YESルートを通り、交換局12bは、ハンドオーバーを実行して(ステップF16)、処理は終了する。一方、ステップF13において、ハンドオーバー先の基地局制御装置20aがマルチコールをサポートしていない場合には、交換局12bは、ハンドオーバーを実行する前に、継続可能な呼を基にして、接続順に継続可能な呼を選択するとともに残りの呼を切断し(ステップF14)、通知用の特別メッセージを編集し送出する(ステップF15)。この方法はシングルコールの呼処理メッセージ又は新規な特別メッセージを想定している。また、交換局12bは、ショートメッセージを編集して送出して、移動局10に対して通知する。その後、交換局12bは、ハンドオーバーを実行し(ステップF16)、処理は終了する。
次に、第2の態様は、選択アルゴリズムとして、呼選択手段133aが、伝送信号の等級を表すQOS値に基づいて呼を選択する態様である。具体的には、QOS保持手段133c(図9(b)参照)に保持された呼の中で、QOS値が最大の呼が選択されるようになっている。すなわち、上記のステップF14にて、継続可能な呼を、その呼数を基にして、QOS順に選択するのである。
ここで、既存の発着信時には、加入者は、特別な操作等を行なわない。そして、環境変化が発生し、交換局12bがハンドオーバー要求を受信すると(ステップF10)、交換局12bは、現在通話中の呼がそのまま継続可能かどうかをチェックする(ステップF13)。ここで、サポートしている場合には、YESルートを通り、交換局12bは、ハンドオーバーを実行して(ステップF16)、処理は終了する。
一方、ハンドオーバー先の基地局制御装置20aがマルチコールをサポートしていない場合(ステップF13)、交換局12bは、ハンドオーバーを実行する前に、継続可能な呼を基にして、QOS順に継続可能な呼を選択するとともに、残りの呼を切断し(ステップF14)、呼変更メッセージを編集し通知する(ステップF15)。この方法はシングルコールの呼処理メッセージ又は新規な特別メッセージを想定している。また、交換局12bは、ショートメッセージを編集して送出して、加入者に対して通知する。その後、交換局12bは、ハンドオーバーし(ステップF16)、処理は終了する。
このように、呼選択手段133が、切断呼を、加入者単位に設けられた選択アルゴリズムに基づいて選択するので、きめ細かい制御が可能となる。
そして、このように、ハンドオーバー発生や網の輻輳状態の変動によって、シングルコール又は現在通話中の呼数以下でしか通話が継続できなくなっても、加入者が望む通信を継続できる。
また、このようにして、加入者主体による通話選択ができ、一加入者についての複数呼のプライオリティが管理されるので、マルチコールサービスを広く普及させることができる。
(E)本発明の第5実施形態の説明
本実施形態では、ハンドオーバー発生にともない通話可能な呼数を抽出することによりハンドオーバーを実行する態様と、網の輻輳状態が緩和されたことによりハンドオーバーを実行する態様とについて説明する。その他に関しては、図1に示す移動体システム9の構成と同様であるので、移動体システム9についての重複した説明を省略する。
まず、最初の態様は、現在通話中の呼数よりも多くの呼接続が可能な状態となった場合に、マルチコール可能な加入形態で契約している全加入者に対してその旨を通知する態様である。
図24は本発明の第5実施形態に係るハンドオーバー元の交換局12bの処理を示すフローチャートである。交換局12bは、ハンドオーバー要求のアック(Handover Request ack)を受信すると(ステップG1)、呼数を保持し(ステップG2)、ステップG3にて、継続呼の数が減少したか否かを判定し、減少しない場合はNOルートを通り、ステップG8において、ハンドオーバーを実行する。
一方、ステップG3において、継続呼の数が減少した場合には、YESルートを通り、ステップG4において、交換局12bは、ハンドオーバー先の交換局12cに対して情報を通知し、さらに、交換局12bは、ハンドオーバー先の基地局制御装置20cからの回答を待ち(ステップG5)、切断を受信すると(ステップG6)、通話中の呼/セッションを切断して(ステップG7)、ハンドオーバーを実行する(ステップG8)。ここで、濃い色を付したところが、継続呼の数が減少したときの処理を表す。
また、ステップG9において、交換局12bは、最大呼数が増加したか否かを判定し、増加していれば、YESルートを通り、ステップG10において、呼の増加が可能かどうかを判定し、増加可能ならば、YESルートを通り、ステップG11にて通知して処理が終了する。なお、この交換局12bは、アンカー方式を用いており、ハンドオーバーしても呼処理交換局12bは変更しないので、その交換局12bの輻輳状態や能力を確認する処理が再度必要となる。
一方、ステップG9とステップG10とにおいて、それぞれ、増加でない場合は、NOルートを通り、いずれも、処理が終了する。
このような構成によって、一例として、第1マルチコール端末10が、基地局制御装置20bから基地局制御装置20cにハンドオーバーするマルチコール通話呼数変更方法を説明する。
図25は上記の第5実施形態に係るハンドオーバーシーケンスを示す図であり、メッセージ(G20〜G25)が示されている。
まず、基地局制御装置20bが、ハンドオーバー要求メッセージ(Handover Required)G20を交換局12bに対して送信する。同時に、交換局12bはハンドオーバー要求メッセージG21を、ハンドオーバーにより接続される交換局12cに対して送信し(第1送信ステップ)、また、交換局12cは、ハンドオーバー先の基地局制御装置20cに対して、ハンドオーバー要求メッセージG22を送信する。なお、メッセージG21,G22には、それぞれ、現在の呼数が加えられて、交換局12cと基地局制御装置20cとにおいて、それぞれ、受信される。
続いて、この基地局制御装置20cは、自分自身の能力及び輻輳状態を判定して、通話可能な呼数をHandover Request ackメッセージG23に挿入して、リプライする。さらに、第1送信ステップにて送信された交換局12cは自分自身の能力と輻輳状態とに基づいた通話可能な呼数を含むメッセージG24を交換局12bに対して送信する(第2送信ステップ)。
そして、第2送信ステップにて送信された通話可能な呼数が現在通話中の呼数よりも多いと、交換局12bは移動局10に対して通話可能を示すメッセージG25を通知するのである(呼数通知ステップ)。
具体的には、交換局12bは、メッセージG24を受信すると、その中に含まれる通話可能な呼数を確認して、現在の通話呼数よりも多い場合は、加入者に対してその旨を、次の(5−1)〜(5−3)のような方法を用いて通知し、これにより、マルチコール端末10は、その「最大XX呼まで接続可能になりました」等を表示し、加入者に通知されるのである。その方法とは、例えば次のようになる。
(5−1)ハンドオーバー中のハンドオーバーコマンドメッセージ中にマルチコール端末10に表示可能な警告メッセージを含めて送出。
(5−2)通知用の特別メッセージを編集し送出。この方法はシングルコールの呼処理メッセージ又は新規な特別メッセージを想定している。
(5−3)ショートメッセージを編集して送出。
次に、網の輻輳状態が緩和されたときにハンドオーバーを実行する態様について説明する。
この態様は、ハンドオーバー要求の受信とは無関係であって、交換局12bは、網の輻輳状態が緩和されて現在通話している呼数以上の呼数の通話が可能になった場合には、通話中の全加入者の加入形態をチェックする。そして、交換局12bは、各加入者について、契約加入最大呼数と現在通話中の呼数とを比較し、現在通話している呼数が契約最大呼数よりも少ない加入者を調べる。さらに、交換局12bは、その加入者の現在の通話呼数と、交換局12bが現在提供できる最大通話呼数とを比べて、通話呼数を増加可能な加入者を割り出すのである。
そして、交換局12bは、呼数を増加できる加入者に対して、通話呼数が可能である旨を次の(6−1)〜(6−3)のような方法を用いて通知する。
(6−1)特別な警告音で通知する。
(6−2)通知用の特別メッセージを編集し送出。この方法はシングルコールの呼処理メッセージ又は新規な特別メッセージを想定している。
(6−3)ショートメッセージを編集して送出。
このように、呼選択手段133aが、マルチコールできる加入者を選択するので、サービスが向上する。
また、このようにして、加入者主体による通話選択ができ、一加入者についての複数呼のプライオリティが管理されるので、マルチコールサービスを広く普及させることができる。
(E1)上記の第5実施形態の第1変形例の説明
本変形例は、新規に加入者データ(図21参照)内に、通話中に呼数を減少させる対象になったことを示すフラグ(Flag)を挿入する。すなわち、呼数通知ステップが、呼数を減少された呼に対応するマルチコール端末10に対して再設定を通知するようになっている。この加入者データにより、交換局12bは、加入者に関する情報を取得できるようになっている。
このような構成によって、上述した各実施形態及びその変形例において通話中の呼数が変更された場合に、HLR13は加入者データに、通話中の呼減少を表すフラグをセットする。図26は上記の第5実施形態の第1変形例に係る交換局12bの処理を示すフローチャートであり、輻輳が解除された場合のものである。
まず、網の輻輳状態が緩和されるか、又は、ハンドオーバーが発生して第5実施形態にて説明したように、交換局12bが通話可能な呼数を増加させられると判断した場合(ステップH1)、交換局12bは、加入者データを確認する。ここで、交換局12bは、ステップH2において、そのフラグをチェックして、フラグがオン(ON)になっている場合は、YESルートを通り、ステップH3において、そのフラグがオンになっている加入者に対して、通話呼数増加が可能になったことを通知する。さらに、交換局12bは、ステップH4において、その他の加入者についてのフラグをチェックし、オンになっている加入者がある間は、NOルートを通り、その加入者に対してステップH2,H3の処理をする。そして、ステップH4において、全加入者に対しての処理が終了すると、YESルートを通り、処理は終了する。
なお、ステップH2において、フラグがオンになっている加入者がなければ、NOルートを通り、ステップH4の処理が行なわれる。
このように、現在通話中の呼数よりも多くの呼を接続できるようになると、呼数減少の対象とされた加入者に対して、輻輳解除がビジュアル又はオーディブルに通知されるので、柔軟なハンドオーバーが可能となる。
(E2)上記の第5実施形態の第2変形例の説明
呼数通知ステップが、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象が発生したときの通話設定状態を維持したままでの通話切り換えができないことを通知するようにもできる。
例えば、伝送速度が384Kbpsにてパケット通信が行なわれている場合に、64Kbpsしかサポートできなくなったような場合である。また、この場合の交換局12bの処理動作は、図7に示した動作とほぼ同様である。
そして、通話中の呼数について変更が必要になると、交換局12bは、ハンドオーバーを実行する前に、次の(7−1),(7−2)のような方法で変更内容を加入者に対して通知する。すなわち、事象が発生した場合に、交換局12bが、現在の通話状態を維持したままで、ハンドオーバーが不可能であることを加入者に通知する。
(7−1)通知用の特別メッセージを編集し送出。この方法はシングルコールの呼処理メッセージ又は新規な特別メッセージを想定している。
(7−2)ショートメッセージを編集して送出。
上述のように構成された本変形例におけるハンドオーバーの発生にともなう交換機システムの動作について図27に示すシーケンスを参照しながら詳述する。
図27は上記の第5実施形態の第2変形例に係るハンドオーバーシーケンスを示す図である。まず、この図27に示す基地局制御装置20bがHandover RequiredメッセージH10を送信し、交換局12bは、このメッセージH10を受信すると、Handover RequestメッセージH11をハンドオーバー先の交換局12cに送信する。
そして、交換局12bは、メッセージH10の応答であるHandover Request ackメッセージH12を受信すると、加入者データの確認処理を行ない(H13と付したところ)、H14と付した枠内に示すように、ハンドオーバーが行なわれる。
このように、パケット通信において、伝送速度が小さくなっても、加入者は、通話設定状態を維持したままでの通話切り換えができないことを通知されるので、不測の通信事故を回避できる。
(F)その他
本発明は上述した実施態様及びその変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。例えば、上述したフローチャートやシーケンスは、多少変更して実施することもある。
また、収容できるマルチコール端末の数については、設計方針によって、例えば、全呼数の70%〜80%にする等、種々変更して実施することができる。
さらに、上記の網は、携帯電話網に限らず、GSM(Global System for Mobile Communications)網等の他の網に対しても、適用することができる。
例えば、移動局10は、警告音を鳴動するのみならず、バイブレータを用いたり、ディスプレイ以外のものを用いることもできる。
また、上記の呼の選択方法に関しては、プライオリティと接続順位とを組み合わせて選択するようにもできる。
なお、図8の下方に示すハンドオーバー要求1は、Handover Requiredを表し、ハンドオーバー要求2はHandover Required ackによる応答を表す。
(B)付記
(付記1−1) 基地局側装置との間で複数の呼を同時に設定可能なマルチコール端末であって、上記複数の呼の増減に関する特別メッセージを該基地局側装置から受信して当該特別メッセージに含まれる呼数変更情報を抽出しうる受信手段と、該受信手段にて抽出された該呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に表示しうる表示手段と、該表示手段により表示された該複数の呼の中で加入者が接続希望呼を選択すべく設けられた入力手段と、該入力手段により選択された該接続希望呼に関する情報を該基地局側装置に対して送信しうる送信手段とをそなえたことを特徴とする、マルチコール端末。
(付記1−2) 基地局側装置との間で複数の呼を同時に設定可能であって表示手段を有するマルチコール端末に用いられる回路であって、上記複数の呼の増減に関する特別メッセージを該基地局側装置から受信して当該特別メッセージに含まれる呼数変更情報を抽出する受信手段と、該受信手段にて抽出された該呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に該表示手段に表示させるための表示制御を行なう表示制御手段と、該表示制御手段の表示制御により該表示手段に表示された該複数の呼の中から選択された接続希望呼に関する情報が入力される入力手段と、該入力手段により入力された該接続希望呼に関する情報を該基地局側装置に対して送信する送信手段とをそなえたことを特徴とする、マルチコール端末用回路。
(付記1−3) 表示手段を有するとともに、基地局側装置との間で複数の呼を同時に設定可能なマルチコール端末において、上記複数の呼の増減に関する特別メッセージを該基地局側装置から受信して当該特別メッセージに含まれる呼数変更情報を抽出し、抽出した該呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に該表示手段に表示し、該表示手段に表示された該複数の呼の中から選択された接続希望呼に関する情報が入力されると、当該接続希望呼に関する情報を該基地局側装置に対して送信することを特徴とする、マルチコール端末によるマルチコール通話呼数変更方法。
(付記2−1) 複数の呼を同時に通話設定できる第1マルチコール端末からの発呼か、又は、一個の呼を通話設定できるシングルコール端末からの発呼かを判別する判別手段と、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象を検出しうる事象検出手段と、該判別手段にて判別された該第1マルチコール端末が通話中に、該事象検出手段にて該事象が検出されると、該第1マルチコール端末の通話呼数を変更しうる呼数変更手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、交換局装置。
(付記2−2) 該呼数変更手段が、基地局を制御する基地局制御装置と該第1マルチコール端末とに対して該複数の呼の増加・減少に関する呼数変更情報を挿入した特別メッセージを通知しうる特別メッセージ通知手段と、該特別メッセージ通知手段により通知された該複数の呼の中で該第1マルチコール端末が選択した継続希望呼に関する応答を受信しうる応答受信手段と、該応答受信手段が受信した該継続希望呼を接続するとともに、該複数の呼のうち該第1マルチコール端末が選択しない接続非希望呼を切断する再ハンドオーバー手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記2−1記載の交換局装置。
(付記2−3) 該呼数変更手段が、通話中の複数の呼の中から切断する切断呼を所定の条件に基づいて選択する呼選択手段と、該呼選択手段が選択した該切断呼に対応する該第1マルチコール端末に対して切断メッセージを通知する切断通知手段と、該切断通知手段により通知された該第1マルチコール端末が選択した接続希望呼に関する応答を受信しうる応答受信手段と、該応答受信手段が受信した該接続希望呼を継続接続するとともに、該複数の呼のうち該第1マルチコール端末が選択しない接続非希望呼を切断する再ハンドオーバー手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記2−1記載の交換局装置。
(付記2−4) 該呼選択手段が、該切断呼のそれぞれに、通話中の呼の優先度を表すプライオリティを付与して該プライオリティを保持するプライオリティ保持手段と、該事象が緩和した場合は該プライオリティ保持手段に保持された該プライオリティに基づいて該切断呼を出力する出力手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記2−3記載の交換局装置。
(付記2−5) 該呼選択手段が、該切断呼を、該切断メッセージ内の所定領域に含まれる呼のプライオリティに関する情報に基づいて選択するように構成されたことを特徴とする、付記2−3記載の交換局装置。
(付記2−6) 該呼選択手段が、該切断呼を、ホーム・ロケーション・レジスタからビジター・ロケーション・レジスタに送信された加入者データに含まれる情報に基づいて選択するように構成されたことを特徴とする、付記2−3記載の交換局装置。
(付記2−7) 該呼選択手段が、該切断呼を、加入者単位に設けられた選択アルゴリズムに基づいて選択するように構成されたことを特徴とする、付記2−3記載の交換局装置。
(付記2−8) 該呼選択手段が、該選択アルゴリズムとして、該通話中の複数の呼の中で接続した順序に従ったプライオリティによって継続するように構成されたことを特徴とする、付記2−7記載の交換局装置。
(付記2−9) 該呼選択手段が、該選択アルゴリズムとして、伝送信号の等級を表す品質サービス値に基づいて、該呼を選択するように構成されたことを特徴とする、付記2−7記載の交換局装置。
(付記2−10) 該特別メッセージ通知手段が、該第1マルチコール端末の警告音を段階的に変更すべく、該呼数変更情報を段階的に設けるように構成されたことを特徴とする、付記2−2記載の交換局装置。
(付記2−11) 周辺の基地局のそれぞれについて、同時に通話設定できる呼数を保持する保持手段と、少なくともハンドオーバーの発生を検出し該保持手段に保持された該呼数に基づいて、マルチコール対応が不可であることを検出しうる検出手段と、該検出手段が検出した該ハンドオーバーを発呼要求したマルチコール端末に対して、継続可能な複数の呼の数に関する特別メッセージを送信する通知手段と、該通知手段により通知された該複数の呼のうち該マルチコール端末が送信した接続希望呼を有する応答を受信しうる応答受信手段と、該応答受信手段が受信した該接続希望呼を交換局装置に対して送信する送信手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、基地局制御装置。
(付記2−12) 複数の呼の増加・減少に関する特別メッセージを受信して呼数変更情報を抽出しうる受信手段と、該受信手段にて抽出された該呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に表示しうる表示手段と、該表示手段により表示された該複数の呼の中で加入者が接続希望呼を選択すべく設けられた入力手段と、該入力手段により選択された該接続希望呼に関する情報を該基地局に対して送信しうる送信手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、マルチコール端末。
(付記2−13) 無線信号を送受信する第1マルチコール端末と、基地局を制御する基地局制御装置と、該第1マルチコール端末と該基地局制御装置とのそれぞれとの間で通話設定をすべく複数の呼に関する情報を送受信する交換局装置とをそなえた交換機システムにおけるマルチコール通話呼数変更方法であって、該交換局が、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象を検出する事象検出ステップと、該事象検出ステップにて該事象が検出されると、該交換局が、ハンドオーバーにより接続される接続先交換局に対して該複数の呼の増加・減少に関する呼数変更情報を挿入して特別メッセージを通知する特別メッセージ通知ステップと、該特別メッセージ通知ステップにて通知された該複数の呼の中で該第1マルチコール端末が選択した継続希望呼に関する応答を該交換局が受信する応答受信ステップと、該応答受信ステップにて受信した該継続希望呼を該交換局が接続するとともに、該複数の呼のうち該第1マルチコール端末が選択しない接続非希望呼を切断する再ハンドオーバーステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、マルチコール通話呼数変更方法。
(付記2−14) 該特別メッセージ通知ステップが、該第1マルチコール端末以外の第2マルチコール端末が送信した発信要求を受信すると、該第2マルチコール端末に対して、該特別メッセージに、該複数の呼の数を減少させる呼数減少情報を挿入するように構成されるとともに、該再ハンドオーバーステップが、該特別メッセージ通知ステップにおける切断により解放された回線を用いて、該発信要求に対して応答を送信するように構成されたことを特徴とする、付記2−13記載のマルチコール通話呼数変更方法。
(付記2−15) 該特別メッセージ通知ステップが、該交換局がハンドオーバーにより接続される接続先基地局装置に関する情報を該基地局制御装置に対して通知する基地局制御装置通知ステップと、該基地局制御装置通知ステップにて通知された該接続先基地局装置から送信された継続可能な呼の数に関する呼変更情報を該交換局が受信する呼変更情報受信ステップと、該呼変更情報受信ステップが受信した該呼変更情報を該第1マルチコール端末に対して送信する送信ステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、付記2−13記載のマルチコール通話呼数変更方法。
(付記2−16) 無線信号を送受信する第1マルチコール端末と、基地局を制御する基地局制御装置と、該第1マルチコール端末と該基地局制御装置とのそれぞれとの間で通話設定をすべく複数の呼に関する情報を送受信する交換局装置とをそなえた交換機システムにおけるマルチコール通話呼数変更方法であって、該交換局装置がハンドオーバー要求を、ハンドオーバーにより接続される接続先交換局装置に対して送信する第1送信ステップと、該第1送信ステップにて送信された該接続先交換局装置が自分自身の能力と輻輳状態とに基づいた通話可能な呼数を含むメッセージを該交換局装置に対して送信する第2送信ステップと、該第2送信ステップにて送信された該通話可能な呼数が現在通話中の呼数よりも多いと、該交換局装置が該第1マルチコール端末に対して通話可能を示すメッセージを通知する呼数通知ステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、マルチコール通話呼数変更方法。
(付記2−17) 該呼数通知ステップが、呼数を減少された該呼に対応する該第1マルチコール端末に対して再設定を通知するように構成されたことを特徴とする、付記2−16記載のマルチコール通話呼数変更方法。
(付記2−18) 該呼数通知ステップが、ハンドオーバー発生と網の輻輳状態の変動とに起因する事象が発生したときの通話設定状態を維持したままでの通話切り換えができないことを通知するように構成されたことを特徴とする、付記2−16記載のマルチコール通話呼数変更方法。
本発明の第1実施形態に係る移動体システムの構成図である。 本発明の第1実施形態に係る移動局の機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る移動局のディスプレイ表示の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る基地局制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る交換局の機能ブロック図を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る呼数変更手段の機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る交換局の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るハンドオーバーシーケンスを示す図である。 (a)は本発明の第1実施形態の第1変形例に係る呼数変更手段の機能ブロック図であり、(b)は本発明の第4実施形態に係る呼数変更手段の機能ブロック図である。 シングルコール時の交換局の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の第1変形例に係る交換局の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の第1変形例に係るハンドオーバーシーケンスを示す図である。 本発明の第2実施形態に係るハンドオーバー元の基地局制御装置の処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るハンドオーバー先の基地局制御装置の処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るハンドオーバーシーケンスを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る交換局の処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るハンドオーバーシーケンスを示す図である。 本発明の第4実施形態に係るメッセージイメージを示す図である。 本発明の第4実施形態に係る交換局の処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係るハンドオーバーシーケンスを示す図である。 本発明の第4実施形態の第1変形例に係る加入者データのイメージを示す図である。 本発明の第4実施形態の第1変形例に係る交換局の処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態の第2変形例に係る交換局の処理を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係るハンドオーバー元の交換局の処理を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係るハンドオーバーシーケンスを示す図である。 本発明の第5実施形態の第1変形例に係る交換局の処理を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態の第2変形例に係るハンドオーバーシーケンスを示す図である。 移動体システムの構成図である。 キャッチホンの接続シーケンス例を示す図である。 マルチセッションの接続シーケンス例を示す図である。
符号の説明
9,99 移動体システム
10 移動局、第1マルチコール端末
10a 第2マルチコール端末
11a〜11c,101a,101b 基地局
10a 受信手段
10b 表示手段
10c 入力手段
10d 送信手段
12a〜12c,102a,102b 交換局
13,103 ホーム・ロケーション・レジスタ
15 ディスプレイ
16 メッセージイメージ
17 プライオリティ領域
17a 相対プライオリティ領域
17b 接続プライオリティ領域
18 加入者データ
19 情報領域
19a アルゴリズム種別領域
19b 登録手段選択領域
20a〜20c 基地局制御装置
20e 保持手段
20f 検出手段
20g 通知手段
20h 応答受信手段
20i 送信手段
30 判別手段
31 事象検出手段
32,33 呼数変更手段
32a 特別メッセージ通知手段
32b 応答受信手段
32c 再ハンドオーバー手段
33a,133a 呼選択手段
33b プライオリティ保持手段
33c 出力手段
33f 切断通知手段
33g 応答受信手段
33h 再ハンドオーバー手段
100 移動局
104a 公衆回線
104b インターネット網
105 固定端末
106a〜106c ビジター・ロケーション・レジスタ
107a〜107c パケット処理装置
108 関門交換局
109 関門パケット処理装置
133b アルゴリズム保持手段
133c QOS保持手段
133d 呼順序保持手段

Claims (3)

  1. 基地局側装置との間で複数の呼を同時に設定可能なマルチコール端末であって、
    上記複数の呼の増減に関する特別メッセージを該基地局側装置から受信して当該特別メッセージに含まれる呼数変更情報を抽出しうる受信手段と、
    該受信手段にて抽出された該呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に表示しうる表示手段と、
    該表示手段により表示された該複数の呼の中で加入者が接続希望呼を選択すべく設けられた入力手段と、
    該入力手段により選択された該接続希望呼に関する情報を該基地局側装置に対して送信しうる送信手段とをそなえたことを特徴とする、マルチコール端末。
  2. 基地局側装置との間で複数の呼を同時に設定可能であって表示手段を有するマルチコール端末に用いられる回路であって、
    上記複数の呼の増減に関する特別メッセージを該基地局側装置から受信して当該特別メッセージに含まれる呼数変更情報を抽出する受信手段と、
    該受信手段にて抽出された該呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に該表示手段に表示させるための表示制御を行なう表示制御手段と、
    該表示制御手段の表示制御により該表示手段に表示された該複数の呼の中から選択された接続希望呼に関する情報が入力される入力手段と、
    該入力手段により入力された該接続希望呼に関する情報を該基地局側装置に対して送信する送信手段とをそなえたことを特徴とする、マルチコール端末用回路。
  3. 表示手段を有するとともに、基地局側装置との間で複数の呼を同時に設定可能なマルチコール端末において、
    上記複数の呼の増減に関する特別メッセージを該基地局側装置から受信して当該特別メッセージに含まれる呼数変更情報を抽出し、
    抽出した該呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に該表示手段に表示し、
    該表示手段に表示された該複数の呼の中から選択された接続希望呼に関する情報が入力されると、当該接続希望呼に関する情報を該基地局側装置に対して送信することを特徴とする、マルチコール端末によるマルチコール通話呼数変更方法。
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