JP5312126B2 - 摩擦攪拌接合用アタッチメント - Google Patents

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Description

本発明は、摩擦攪拌接合用工具を汎用的な工作機械のヘッドに取り付けて被接合部材を摩擦攪拌接合する際に使用される摩擦攪拌接合用アタッチメントに関する。
摩擦攪拌接合(FSW)は、接合対象の金属部材同士を突き合わせて配置し、この突き合わせ位置に、先端に突起(プローブ)を備えた円錐台状の工具を回転させながら押しつける。そして、工具と部材との間に摩擦熱を発生させて部材を軟化させると共に、部材間に浸入させたプローブ周辺において部材に塑性流動を発生させて攪拌し、部材同士を一体化する技術である。
このとき、接合対象の部材は融点まで加熱されることはなく、固体の状態で塑性流動を発生して一体化される。従って、摩擦攪拌接合を実施するためには、部材が工具との間に摩擦熱を生じて軟化し、塑性流動することが条件であるため、FSWはアルミニウム、銅、マグネシウムといった軽金属の分野において、広く使用が進められている。
一方、摩擦攪拌接合は、工具先端のプローブを金属部材に挿入した状態で回転し、金属を攪拌しながら接合する接合方法であるため、専用の工具さえ使用すれば、フライス盤等、工具を回転する機能を有する汎用的な工作機械を使用しても実施することができる。
上述の如く、摩擦攪拌接合は、工具先端のプローブを被接合部材間に圧入した状態で回転し、更に、工具を被接合部材の上面に面接触させた状態で回転させて、工具全体を被接合部材に対して相対的に移動する方法である。従って、工具と被接合部材との間には、溶接等による金属の接合に比して、剪断力、摩擦力等の大きな加工反力が作用する。そして、突き合わせて配置した被接合部材には、工具の回転に伴い、相互に突き合わせ位置がずれる方向、及び工具から離隔する方向に加工反力が作用する。従って、FSWにおいて高い接合位置精度を実現するためには、被接合部材を接合位置周辺においてずれることなく保持する必要がある。
特許文献1には、被接合部材が大きい場合、又は接合位置が曲面上に配置されている場合にも使用することができる摩擦攪拌接合用のクランプ装置が開示されている。
また、摩擦攪拌接合による接合精度を向上させるためには、工具の位置を被接合部材の加工位置に対して高い精度で制御する必要がある。しかしながら、被接合部材の寸法誤差及びクランプ位置の誤差によって被接合部材の加工位置が工具の位置に対して相対的に変化すると、接合精度が低下しやすいという問題点がある。
これに対して、特許文献2には、エアシリンダによって工具の被接合部材への押圧力を制御して、被接合部材に対する工具の相対的位置を押圧方向に一定にすることにより、接合精度を維持する構成の摩擦接合装置が開示されている。
特表2008−523997号公報 特許3261431号公報
しかしながら、上述の特許文献1及び2に開示された技術は、大きな被接合部材用の大型のクランプ装置、エアシリンダによって押圧力が制御された工具等、摩擦攪拌接合時に被接合部材を押さえておくために専用の装置を設ける必要があり、汎用性が低いという問題点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、摩擦攪拌接合の間、被接合部材を確実に押さえておくことができ、汎用的な工作機械を使用して摩擦攪拌接合することを可能にする摩擦攪拌接合用アタッチメントを提供することを目的とする。
本発明に係る摩擦撹拌接合用アタッチメントは、
摩擦攪拌接合用工具を汎用的な工作機械のヘッドに取り付けて被接合部材を摩擦攪拌接合する際に使用される摩擦攪拌接合用アタッチメントであって、
前記工作機械のヘッドに連結軸の周りに回転可能に連結される本体と、
この本体に設置され、前記ヘッドが前記被接合部材に対して一方向に移動する際、前記被接合部材に転動する複数のローラと、
前記ローラが前記被接合部材を押圧するように前記本体に負荷を印加する負荷印加部材と、
を有し、
前記本体は、前記連結軸に垂直の方向であって前記ヘッドが移動する方向に延出する延出部分を有し、
前記ローラは、前記本体に、前記摩擦撹拌接合用工具の先端がローラ間に位置するように配置され、
前記負荷印加部材は前記延出部分の上に設置される錘であることを特徴とする。
上述の本体は、前記工作機械の前記ヘッドに、前記摩擦攪拌接合用工具が装着されて前記工具をその中心軸のまわりに回転駆動する主軸が設置されている場合において、前記ヘッドに連結される。
また、上述の負荷印加部材を圧縮スプリングで構成し、前記本体は前記圧縮スプリングを介して前記ヘッドに連結されていて、前記圧縮スプリングにより付勢されることにより、前記本体に設置された前記ローラが前記被接合部材に押圧されるように構成してもよい。
本発明の摩擦攪拌接合用アタッチメントは、摩擦攪拌接合用工具を汎用的な工作機械のヘッドに取り付けて被接合部材を摩擦攪拌接合する際に使用され、本体が工作機械のヘッドに連結される。従って、被接合部材を押さえておくために専用の設備を設けなくても、フライス盤等の汎用的な工作機械を使用して摩擦攪拌接合することが可能である。
また、本発明の摩擦攪拌接合用アタッチメントには、ヘッドが被接合部材に対して一方向に移動する際、複数のローラが被接合部材を押圧するように本体に負荷を印加する負荷印加部材が設けられている。従って、摩擦攪拌接合の間、ローラは被接合部材に転動すると共に、被接合部材を押圧する。従って、ローラが接合位置周辺で被接合部材を確実に押さえておくことができ、被接合部材がずれることがない。
本発明の第1実施形態に係る摩擦攪拌接合用アタッチメントを示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る摩擦攪拌接合用アタッチメントを示す側面図である。 図1のA−A断面における断面図である。 本発明の第2実施形態に係る摩擦攪拌接合用アタッチメントを示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る摩擦攪拌接合用アタッチメントを示す側面図である。 本発明の変形例に係る摩擦攪拌接合用アタッチメントを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1、図2は本発明の第1実施形態に係る摩擦攪拌接合用アタッチメントを示す側面図、図3は図1のA−A断面における断面図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る摩擦攪拌接合用アタッチメント1は、本体11、被接合部材3に転動するローラ12、負荷印加部材13としての錘130によって構成されている。
本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメント1は、摩擦攪拌接合用工具を汎用的な工作機械のヘッドに取り付けて、被接合部材を摩擦攪拌接合する際に使用されるものである。そして、図1に示すように、本体11においてブラケット111が取り付けられた工作機械20に連結される。
本体11は、金属製の対向する2組の矩形板、並びにその上方及び下方に形成された2箇所の開口によって構成されている。また、本体11の上部には、負荷印加部材13を固定するために、後述するローラ12の転動方向(被接合部材3に対するヘッド20aの移動方向)に錘支持板131が延出されている。そして、本体11の2組の矩形板のうちの1組を、工作機械20のヘッド20aに固定されたブラケット111に夫々連結する。また、本体11のブラケット111への連結部11aは、本体11の上方に設けられており、本体11を水平軸のまわりに回転可能にブラケット111に連結する。そして、ヘッド20aにブラケット111を装着した状態で、本体11の連結部11aをブラケット111に連結すると、摩擦攪拌接合用アタッチメント1全体が工作機械20に対して回転することができる。
ブラケット111は、工作機械20のヘッド20aに固定される1枚の固定板111aと、連結部11aに連結される2枚の支持板111bとからなる。そして、固定板111aには、工作機械20のヘッド2を挿通する開口が設けられており、開口にヘッド2を挿通した後、ヘッド20aに例えばボルトによって固定される。この固定板111aは、フライス盤等の従来の工作機械のヘッドの大きさに合わせて開口が設けられ、工作機械に固定されていれば特に大きさ等は問わない。
ローラ12は円柱状の金属からなり、本体11の下方に2カ所軸支されている。本実施形態において、ローラ12の軸は、工作機械20に対する本体11の回転軸と平行である。また、円柱状のローラ12の曲面部12aは、本体11より外部に突出しており、図3に示すように、摩擦攪拌接合用工具21が被接合部材3を摩擦攪拌接合する間、この曲面部12aで被接合部材3に転動する。また、このとき、上述の摩擦攪拌接合用工具21の先端は、2つのローラ12間に位置する。
本実施形態において、付加印加部材13は錘支持板131上に固定される錘130である。錘130は例えば板状であり、錘支持板131上部において、本体11の連結部11aから離隔した位置に複数枚固定されている。本実施形態においては、錘支持板131上にスタッドボルト131aが設置されており、板状の錘130をその中央部に設けられた孔においてスタッドボルト131aに挿通させた後、スタッドボルト131a上部にナット131bを締結することによって、錘130を錘支持板131に固定する。錘130の重量は例えば10kgであり、錘支持板131上に例えば8枚固定する。そして、付加印加部材13が、本体11から本体11に軸支されたローラ12を介して、被接合部材3に負荷を印加する。
本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメント1は、ブラケット111を固定したフライス盤等の汎用的な工作機械に連結することにより、摩擦攪拌接合に使用することができる。例えば、工作機械20がモータ、モータと同軸に回転駆動される主軸2、主軸2に取り付けられた摩擦攪拌接合用工具21だけから構成されている場合においても、本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメント1を取り付けることができ、携帯性にも有利である。
なお、本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメント1は、ヘッド20aにブラケット111を装着した状態で、本体11をブラケット111に回転可能に連結するように構成されているが、ヘッド20aに直接本体11を連結することができる場合には、ブラケットを介さずにヘッド20aに直接連結してもよい。
また、本実施形態においては、円柱状のローラ12が本体11に2カ所軸支されているが、図6に示すように、ローラ12の配置が工作機械の主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21の動作を阻害しない範囲において、3カ所以上に設けてもよい。
更に、本実施形態の負荷印加部材13は、複数の板状の錘130及び錘130を固定する錘支持板131によって構成されているが、錘の形状は板状でなくてもよく、1つの錘を錘支持板131に固定してもよい。また、錘支持板131への錘130の固定方法についても、スタッドボルト及びナットによらなくてもよい。
次に、本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメント1を装着した工作機械の動作について説明する。汎用的な工作機械には、工作対象物を載置し、加工に合わせて工作対象物を加工方向に送るための載置台が設けられていることが多く、本実施形態においては、この載置台が設けられている場合に準じて説明する。また、工作機械20のヘッド20aは絶対的に移動しない。即ち、載置台22上に載置された被接合部材3をヘッドに対して相対的に一方向に移動する。また、本実施形態において、本体11に軸支された複数個のローラ12の回転軸は、載置台22の送り方向(加工方向)に対して垂直である。
まず、主軸2に摩擦攪拌接合用工具21を取り付ける。そして、主軸2をブラケット111の開口に挿通させて、ブラケット111をボルトによってヘッド20aに装着する。このとき、摩擦攪拌接合用工具21の主軸2への取り付けとブラケット111のヘッド20aへの装着とは順番が入れ替わってもよい。次に、摩擦攪拌接合用アタッチメント1を本体11の開口が主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21の下方に位置するように載置台22上に配置する。そして、連結部11aをブラケット111に連結する。摩擦攪拌接合用アタッチメント1を主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21の下方に配置した時点において、ブラケット111の位置は連結部11aの上方に位置するため、本体11の連結部11a側を持ち上げながらブラケット111に連結する。
ブラケット111に摩擦攪拌接合用アタッチメント1を連結した後、2つのローラ12のうち連結部11aから遠い側のローラが載置台22に接触するまでヘッド20aを下降させる。このとき、主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21は、本体11の開口を挿通しながら下降する。そして、2つのローラ12の一方が載置台22に当接し、連結部11aに近い側のローラ12は載置台22から上方に離隔している。このとき、主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21は2つのローラ12間に位置する。
次に、工作機械20の載置台22上に被接合部材3を突き合わせ、接合開始位置を摩擦攪拌接合用工具21の下方に配置する。このとき、被接合部材3の突き合わせ位置は、載置台22の送り方向と平行にする。また、上述の如く、本体11はブラケット111に対して回転可能に連結されているため、2つのローラ12のうち連結部11aから遠い方のローラ12が載置台22に当接し、連結部11aに近い方のローラ12は載置台22から上方に離隔している。従って、被接合部材3の配置にあたっては、予め本体11を連結部11aから遠い側において持ち上げて支持した状態で、被接合部材3を配置する。そして、被接合部材3を摩擦攪拌接合用アタッチメント1の下方に配置した後に支持を解除する。被接合部材3の配置が終了すると、被接合部材3の上面には2つのローラ12のうち、連結部11aから遠い方のローラ12が曲面部12aで当接する。また、摩擦攪拌接合用アタッチメント1には負荷印加部材13として錘130が設けられており、本体11には、ローラ12が被接合部材3を押圧するように負荷が印加される。従って、ローラ12は曲面部12aで被接合部材3を押圧する。
次に、主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21を一体的にその中心軸まわりに回転駆動した後、ヘッド20aを下降させることによって、主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21を下降させて被接合部材3に近接させる。このとき、ヘッド20aに固定されたブラケット111の下降に伴い、ブラケット111に連結された本体11はブラケット111に対して水平軸まわりに回転する。そして、被接合部材3から離隔している側のローラ12が被接合部材3に近接する。また、主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21は、本体11の開口を挿通しながら移動し、摩擦攪拌接合用工具21先端のプローブ21aが、2つのローラ12間を下降して被接合部材3に近接する。
そして、図2に示すように、プローブ21aを接合開始位置において被接合部材3に接触させる。この時点においては、連結部11aに近い側のローラ12はまだ被接合部材3から離隔している。そして、更に摩擦攪拌接合用工具21を下降させて、プローブ21aを被接合部材3に浸入させていく。その後、図1に示すように、連結部11aに近い側のローラ12が被接合部材3に当接するまで摩擦攪拌接合用工具21を下降させて、ヘッド20aの下降を停止する。このとき、摩擦攪拌接合用工具21の円錐台部21b先端は被接合部材3に面接触する。
ここで、全てのローラ12が被接合部材3に当接した後、更にヘッド20aを下降させた場合、本体11がブラケット111に対して更に回転し、連結部11aから遠い側のローラ12が被接合部材3から離隔し始める。しかしながら、本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメント1においては、錘支持板131上部において連結部11aから離隔した位置に、負荷印加部材として複数個の錘130が固定されている。従って、ローラ12が被接合部材3から浮き上がることが防止される。なお、前記連結部において、本体11の回転角度を規制して、ヘッド20aの下降による連結部11aから遠い側のローラ12の浮き上がりを防止してもよい。
被接合部材3とこれに面接触しながら回転している摩擦攪拌接合用工具21の円錐台部21bとの間には摩擦熱が発生し、この摩擦熱によって被接合部材3が軟化される。また、回転しながら被接合部材3に浸入したプローブ21a周辺の被接合部材3には塑性流動が発生し、プローブ21aによって攪拌される。そして、突き合わせて配置された被接合部材3同士が一体化され始める。なお、摩擦攪拌接合用工具21が接触している間、被接合部材3には工具摩擦力及び加工反力が作用するが、これらの力は上述の負荷印加部材13による押圧力に比して十分小さい。
次に、工作機械20の載置台22を移動させて被接合部材3を一方向に送ると、プローブ21a周辺の塑性流動発生位置は、載置台22の送り方向に対して反対の方向に移動する。そして、突き合わせ位置に沿って被接合部材3が攪拌されて一体化されていく。上述の如く、本実施形態においては、ローラ12の回転軸は載置台22の送り方向に対して垂直である。従って、複数のローラ12は、被接合部材3を押圧しながら円滑に転動する。従って、ローラ12による被接合部材3の上方からの押圧力は一定に保たれる。また、送りに伴う加工反力が被接合部材3に作用するが、この力もまたローラ12を介して負荷される押圧力に比して十分小さい。
本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメントによれば、被接合部材3が摩擦攪拌接合される間、錘130による負荷がローラ12を介して印加され、被接合部材3が押圧されている。そして、この押圧力は、摩擦攪拌接合による摩擦力、加工反力、及び載置台の送りによる加工反力に比して十分大きい。従って、摩擦攪拌接合を施される間、被接合部材3を載置台22に確実に押さえておくことができるため、摩擦攪拌接合の加工精度が低下することがない。
また、工作機械がモータ、モータと同軸に回転駆動される主軸、及び主軸に取り付けられた摩擦攪拌接合用工具21だけから構成されている場合においては、被接合部材3の接合位置に合わせて、工作機械20と一体的に摩擦攪拌接合用アタッチメント1を移動させることが必要となる。しかし、この場合においても、本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメントを使用すれば、被接合部材を確実に押さえておくことができる。
更に、負荷印加部材13によって負荷される押圧力が摩擦攪拌接合による摩擦力、加工反力、及び載置台22の送りによる加工反力よりも大きい範囲において、被接合部材3がある程度大きな場合においても本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメントを使用することができる。
なお、本実施形態においては、錘支持板131上に重量が10kgの板状の錘130を8枚固定することによって負荷印加部材13を構成しているが、錘130の大きさ及び重量は、錘支持板131が支持することが可能な範囲において任意に変化させることができる。従って、被接合部材3の大きさに合わせて錘130の大きさ及び重量を変化させて、被接合部材3に対する負荷を変化させることが可能であり、実用性が高い。
また、本実施形態においては、工作機械20のヘッド20aが絶対的に移動せず、載置台22上に載置された被接合部材3をヘッドに対して相対的に一方向に移動するように構成したが、ヘッド20aが被接合部材3に対して相対的に一方向に移動するように構成した場合においても、本実施形態と同様の効果が得られる。
次に、本発明の第2実施形態に係る摩擦攪拌接合用アタッチメントについて説明する。図4、図5にその構成を示す。図4に示すように、本実施形態においては、負荷印加部材13として、工作機械20と本体11との間には圧縮スプリング132が設けられている。即ち、本第2実施形態においては、第1実施形態における本体11とブラケット111との間の連結を、圧縮スプリング132によって構成している。また、本実施形態のブラケット111は、固定板111aのみによって構成されている。
本実施形態においては、本体11の上部に圧縮スプリング132が4カ所固定されている。また、本体11には、圧縮スプリング132に挿通されて、軸方向に圧縮スプリング132の付勢方向を規制するガイド棒11bが設けられている。本実施形態において、ガイド棒11bの軸は2つのローラ12の回転軸を含む平面に対して垂直である。即ち、本体11に固定された圧縮スプリング132は、本体11の開口を結ぶ方向(上下方向)に付勢方向が規制されている。4カ所に設けられた圧縮スプリング132は、摩擦攪拌接合用工具21が接合対象3に対して接触して加工を施す間、ローラ12を主軸2から遠ざける方向に付勢する。
ブラケット111には、4つの圧縮スプリング132を挿入するために、ヘッド20aに対して逆側の面(下面)が中子状に4カ所くり抜かれて孔111cが設けられていると共に、孔111c内に圧縮スプリング132の上端を掛止するためのフック(図示せず)が設けられている。
次に、本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメント1を装着した工作機械の動作について説明する。なお、工作機械へのブラケット111及び摩擦攪拌接合用工具21の取り付けについては第1実施形態と同様である。
まず、工作機械の載置台22上に被接合部材3を突き合わせて配置し、接合開始位置を摩擦攪拌接合用工具21の下方に合わせる。このとき、被接合部材3の突き合わせ位置は、載置台22の送り方向に対して平行にする。このとき、主軸2に装着した摩擦攪拌接合用工具21の先端(プローブ21a)は、本体11の高さに比して被接合部材3から離隔している。
次に、被接合部材3上に摩擦攪拌接合用アタッチメント1を載置して、摩擦攪拌接合用工具21と被接合部材3との間に本体11を配置する。このとき、主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21は、本体11の開口の上方に位置する。また、2つのローラ12の両方が被接合部材3に当接している。
そして、主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21を一体的にその中心軸まわりに回転駆動した後、ヘッド20aを下降させて、主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21を下降させると、主軸2及び摩擦攪拌接合用工具21は、本体11の開口を挿通しながら下降していく。また、ヘッド20aに固定されたブラケット111は本体11の上部に固定された圧縮スプリング132の上端に近接する。このとき圧縮スプリング132の4カ所の上端が押止孔111cの位置に合うように、被接合部材3上で摩擦攪拌接合用アタッチメント1の位置を微調整する。そして、圧縮スプリング132の上端が孔111cに挿入される程度までヘッド20aを下降させ、孔111c内に設けられたフックに圧縮スプリング132の夫々の上端部を掛止する。引き続きヘッド20aを下降させていくと、圧縮スプリング132はローラ12をヘッド20aから遠ざける方向に付勢し、弾性力によって本体11を押し返し始める。即ち、圧縮スプリング132の弾性力によって、本体11はローラ12を介して被接合部材3を押圧する。
摩擦攪拌接合用工具21を主軸2と共に更に下降させると、図5に示すように、摩擦攪拌接合用工具21先端のプローブ21aは、接合開始位置において被接合部材3に接触した後、被接合部材3に浸入を開始する。ヘッド20aの下降に伴って、圧縮スプリング132の弾性力は増大していき、プローブ21aが被接合部材3に接触する際には、プローブ21aの加工反力に比して十分大きいものとなる。そして、ローラ12は、圧縮スプリング132の弾性力が印加されて、被接合部材3を載置台22に押圧する。
その後、摩擦攪拌接合用工具21の円錐台部21bが被接合部材3に面接触するまでヘッド20aを下降させた後、摩擦攪拌接合用工具21の下降を停止する。このとき、ヘッド20aの過度の下降を防止するために、前述のガイド棒11bをストッパーとして使用してもよい。そして、被接合部材3とこれに面接触しながら回転している摩擦攪拌接合用工具21の円錐台部21bとの間には摩擦熱が発生し、この摩擦熱によって被接合部材3は軟化される。また、回転しながら被接合部材3に浸入したプローブ21a周辺の被接合部材3には塑性流動が発生し、プローブ21aによって攪拌される。そして、突き合わせて配置された被接合部材3同士が一体化され始める。なお、摩擦攪拌接合用工具21が接触している間、被接合部材3には工具摩擦力及び加工反力が作用するが、これらの力は圧縮スプリング132の弾性力によってローラ12を介して負荷される押圧力に比して十分小さい。
以下、被接合部材3の送りに伴う摩擦攪拌接合位置の移動については、第1実施形態と同様である。
本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメント1は、本体11の4カ所に設けられた圧縮スプリング132の弾性力によってローラ12を介して被接合部材3を押圧する。そして、この押圧力は摩擦攪拌接合による摩擦力、加工反力、及び載置台22の送りによる加工反力に比して十分大きい。従って、第1実施形態と同様に、被接合部材3を載置台22に押しつけて確実に押さえておくため、摩擦攪拌接合の加工精度が低下することがない。
また、圧縮スプリング132が4カ所に設けられ、弾性力による押圧力が相互に分散されて均一化されることが可能であるため、本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメント1は本発明の第1実施形態よりも被接合部材3のずれの危険性が少なく、摩擦攪拌接合の加工精度が高い。
更に、第1実施形態においては、本体11から延出された錘支持板131上に錘130を固定することによって負荷印加部材13を構成し、錘支持板131に固定する錘130の個数を変化させることによって被接合部材3への負荷を調整したが、本実施形態においては、圧縮スプリング132の弾性係数を被接合部材3の大きさに合わせて変化させればよい。従って、本実施形態の摩擦攪拌接合用アタッチメント1は、錘の大きさ等によって負荷力の大きさの範囲がある程度制限されている本発明の第1実施形態に比して、更に実用性が高い。
なお、本実施形態の圧縮スプリング132は本体11の上部に4カ所設けられているが、圧縮スプリングの押圧力によって被接合部材3を載置台上にずれることなく押さえておくことができる範囲において、圧縮スプリングを1乃至3カ所に設けてもよく、圧縮スプリングによる押圧力を分散するために4カ所以上に設けてもよい。
1:摩擦攪拌接合用アタッチメント、11:本体、11a:連結部、11b:ガイド棒、111:ブラケット、111a:固定板、111b:支持板、111c:押止孔、12:ローラ、13:付加印加部材、130:錘、131:錘支持板、131a:スタッドボルト、131b:ナット、132:圧縮スプリング、20:工作機械、20a:ヘッド、2:主軸、21:摩擦攪拌接合用工具、21a:プローブ、21b:円錐台部、22:載置台、3:被接合部材

Claims (2)

  1. 摩擦攪拌接合用工具を汎用的な工作機械のヘッドに取り付けて被接合部材を摩擦攪拌接合する際に使用される摩擦攪拌接合用アタッチメントであって、
    前記工作機械のヘッドに連結軸の周りに回転可能に連結される本体と、
    この本体に設置され、前記ヘッドが前記被接合部材に対して一方向に移動する際、前記被接合部材に転動する複数のローラと、
    前記ローラが前記被接合部材を押圧するように前記本体に負荷を印加する負荷印加部材と、
    を有し、
    前記本体は、前記連結軸に垂直の方向であって前記ヘッドが移動する方向に延出する延出部分を有し、
    前記ローラは、前記本体に、前記摩擦撹拌接合用工具の先端がローラ間に位置するように配置され、
    前記負荷印加部材は前記延出部分の上に設置される錘であることを特徴とする摩擦攪拌接合用アタッチメント。
  2. 前記工作機械の前記ヘッドに、前記摩擦攪拌接合用工具が装着されて前記工具をその中心軸のまわりに回転駆動する主軸が設置されており、
    前記本体は、前記ヘッドに連結されることを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合用アタッチメント。
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