JP5310987B2 - ステレオ印刷物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は立体視を実現するステレオ印刷物に関し、特に表面のレンチキュラーレンズをステレオ絵柄と合わせて形成する簡便なステレオ印刷物の製造方法に関するものである。
ステレオ印刷とは平面画像をレンチキュラー(かまぼこ型)レンズを利用して立体的に表現する立体視の原理に基づく印刷であり、図1はレンチキュラー立体視の原理を示す。
レンチキュラーレンズDはプラスチック製の厚さ1mm以下のカマボコ型凸レンズであり、短冊状に並んで成型されていて、印刷物Aの上に貼られている。印刷物Aは、1つのレンティキュラーレンズに対応して、右目画像Bおよび左目画像Cをさらに細かく短冊状に印刷したものであり、レンチキュラーレンズDを通して目視しないと、何が印刷されているかはぼんやりとしか分からない。図中、点線Eで示すように、右目画像Bは右目Gにのみ投影され、左目画像Cは左目Hにのみ投影される。このように人間の右目Gおよび左目Hにそれぞれ別々の画像が投影されることにより、人間は対象を立体的に感じる。
このようなレンズを備えた印刷物は、通常、別個に基材への絵柄印刷及びシート状にレンズ成型を行った上で絵柄の位置に合わせてシート状のレンズを印刷物に貼り付けることで作成される。
この印刷物とレンズシートの重ね合わせは、例えば、内側に熱感応型接着剤を設けた透明なパウチの間に印刷物とレンズシートを入れ、印刷物とレンズシートの位置合わせを行った後に熱圧着し、パウチの間に挟んだ状態でステレオ印刷物とするような方法で行われる。
しかし、このようにしてパウチの間に挟んだ状態で熱圧着したステレオ印刷物は、熱圧着の際の熱によってレンズシートが伸び、ステレオ画像とレンズシートとの位置合わせがうまくいかないといった問題がある。
また、印刷物とレンズシートを重ね合わせてステレオ印刷物とする他の方法としては、例えば、レンズシートの平滑面側に感圧型接着剤を設け、常温での圧着により印刷物と重ね合わせてステレオ印刷物とする方法がある。
しかし、このような方法によるステレオ印刷物は、粘着性のある感圧型接着剤がレンズシート側に設けられているので、印刷物上のステレオ画像とレンズシートとの位置合わせをスムーズに行うことができないといった問題を有している。
レンチキュラーレンズによるステレオ画像を紙に印刷した印刷物とレンズシートの重ね合わせにおいて、熱によってステレオ画像とレンズシートとの位置合わせがうまくいかない、或いは、接着剤によって位置合わせをスムーズに行うことができないといったことなく、レンチキュラーレンズを用いたステレオ印刷物を製造することのできるステレオ印刷物の製造方法については、粘着剤と透明シートを用いる方法などいくつかの解決法が提案されている。
しかしながら、基材への絵柄印刷とレンズ成型を別個に行い、レンズを印刷物に貼り付けるという点では工程の煩雑さとそれによる品質のばらつきは避けられなかった。
工程を短縮して品質の安定化とコストダウンを図る手法としてはステレオ画像の印刷とレンチキュラーレンズの形成を同一工程で行うのが理想的であり、紙に撥液性ニスとUV硬化型ニスを重ねて印刷し、印刷表面に凹凸を付ける方法はその一つの候補である。
絵柄に立体感を与える試みのうちで実際のエンボスによらず表面の艶の差を利用して視覚的に立体感を与える方法が数多く提案されている。
成形体の表面に艶あり(グロス)と艶消し(マット)の両方の混在した表面状態を形成する方法についても転写による方法を含めて多くの方法が開示されている。表面の隣接する光沢の異なる区域のうちでマットの部分が沈んで見え、グロスの部分が浮いて見えるという視覚的な効果を利用する方法は、実際の表面が凹凸になっていなくても適用できることから、実際のエンボスによる方法が適用できない色々な分野で試みられている。
表面にグロスニス及びマットニスを塗工した壁紙、光沢の異なる表面層を設けた化粧シート、紙基材の表面をマット及びグロスに塗り分けた化粧シート、全面をグロスにした上から模様状にマットニスを施した紙器印刷物がそれぞれ提示されている。これらの方法では表面の光沢差による装飾効果は期待できるものの、透明な塗工剤の塗り分けの見当合わせが困難なことが問題の一つであった。
透明ニスと透明ニスの見当合わせという困難な課題を回避する他の方法としては、一方のニス被膜の他方の塗工液に対する撥液性を利用する方法が提案されている。この方法では透明ニス間の見当ズレの問題は機構的に回避されるが、撥液による2回目塗工液の1回目塗工層からの排除効果が安定して実現するためには塗工液の性質の制限があり、通常は100%固形分の樹脂例えばUV硬化性のニスが適用される。
また、撥液性インキとUV硬化型樹脂を重ねて印刷する方法としては、印刷層を有する基材上に撥液性を有するニス層を設けその上から紫外線硬化型グロスニス層を設けたことにより、撥液性を有するニス層に撥かれた紫外線硬化型ハイグロスニスが撥液性を有するニス層上に斑点状に凝集することを利用して、光を散乱させマット感のある印刷表現を与えるという方法も提案されている。
原紙の上に撥液性インキとUV硬化型樹脂を重ねて印刷する従来の方法をレンチキュラーレンズの形成に応用するためには、広い撥液性インキの上の領域のUV硬化性樹脂が粒状になってしまうという問題があることと、撥かれたUV硬化性樹脂の表面形状がレンチキュラーレンズとして許容される条件が不明であったために、例えば、細いストライプ状の細線模様でのレンチキュラーレンズの安定した形成は実現することが困難であった。従って、ステレオ画像原画に細いストライプ状のレンズ状の凹凸を重ねてステレオ画像として見えるようにすることは出来なかった。
これを解決することが出来れば、ステレオ画像原画の印刷工程、レンチキュラーレンズの製造工程、ステレオ画像原画とレンチキュラーレンズの貼り合せ工程が印刷と同時にインラインで出来るようになり品質安定化と製造コスト削減という効果は大きい。
特開2003−191666号公報 特開平8−132578号公報 特開2004−114654号公報 特開2004−333706号公報 特開2007−229967号公報
ステレオ画像原画の印刷工程、レンチキュラーレンズの製造工程、ステレオ画像原画とレンチキュラーレンズの貼り合せ工程が印刷と同時にインラインで出来るような方法を提供することが課題である。
本発明の請求項1の発明は、ステレオ画像が印刷された基材上に、複数の平行線状の撥液性ニス層とその間に凸状に盛り上がって形成されたUV硬化ニス層とからなる表面層を有している印刷物であって、撥液性ニス層の線の幅が0.06mm超、0.36mm未満で、且つ、UV硬化ニス層の線の幅が0.14mm超、0.56mm未満であり、
撥液性ニス層の線の幅とUV硬化ニス層の線の幅の比が1:1.17±10%の範囲にあり、
UV硬化ニス層の厚さが、5μmから8μmの範囲にあることを特徴とするステレオ印刷物である。
本発明の請求項2の発明は、請求項1に記載のステレオ印刷物を製造する方法であって、
ステレオ画像が印刷された基材上に、0.06mm超、0.36mm未満の線幅の複数の平行線状の撥液性ニス層をその間隔が0.14mm超、0.56mm未満になるように設け、該撥液性ニス層に重ねて、UV硬化ニスを塗布し、硬化させることを特徴とするステレオ印刷物の製造方法である。
本発明の印刷物は、ステレオ印刷層を有する基材上に複数の平行な線状の撥液性を有するニス層を設け、その上からUV硬化ニスを塗布した時に撥液性ニス層に撥かれて線間の領域に溜まったUV硬化ニスがその表面張力によってかまぼこ状の表面を形成した状態でUV硬化させて固化した表面を持つ印刷物であるから、基材への絵柄印刷とレンズ成型を別個に行い、レンズを印刷物に貼り付ける工程に比べてより簡単な工程でステレオ印刷物を製造出来る。
このことにより、ステレオ画像原画の印刷工程、レンチキュラーレンズの製造工程、ステレオ画像原画とレンチキュラーレンズの貼り合せ工程が印刷と同時にインラインで出来るようになり品質安定化と製造コスト削減に寄与できる。
また、本発明の印刷物では、撥液性ニスの塗工の線幅と塗工間隔の比率を1:1.7±10%に設定することによって最大のエンボス高さを実現して、レンチキュラーレンズとしての効果を極大にすることが出来る。
さらに、本発明の印刷物は、撥液性ニスの塗工の線幅と塗工間隔及び塗工ピッチをそれぞれ0.06mm超0.36mm未満、0.14mm超から0.56mm未満の範囲にすることで、上から塗工するUV硬化ニスの平均塗布膜厚が5μmから8μmの場合には、撥液性ニス層の上にUV硬化ニスが残ることによる欠陥を防止出来る。
のみならず、本発明の方法によれば、絵柄印刷の表面全面を撥液性ニス層とUV硬化ニスの硬化層で被覆するため、表面耐性も向上する。
本発明の印刷物の一実施形態を図面を参照して、以下に詳細に説明する。
図2は本発明の印刷物の斜視断面拡大模式図である。図3は本発明の印刷物の平面模式図である。
本発明の印刷物は、例えば図3に示すように、ステレオ絵柄印刷層が設けられた基材1上に、0.06mm超、0.36mm未満の線幅(L1)の複数の平行線状の撥液性ニス層2をその間隔(L2)が0.14mm超、0.56mm未満になるように設け、該撥液性ニス層に重ねて、UV硬化ニス3を平均塗布厚が5μmから8μmになる量を塗布し、硬化させることにより製造される。
図2は図3の一部の断面を模式的に示したもので、ステレオ絵柄印刷層1の上から撥液性ニス層2を設け、さらにUV硬化ニスを塗工すると撥液性ニス層2によって撥かれたUV硬化ニスは撥液性ニス層2の線間に表面張力によるかまぼこ状の表面を形成しながら硬化する。このUV硬化ニス層の状態は模式的に図2のエンボス高さH1を持つような形状である。
UV硬化ニスの塗工量が平均膜厚で上記の範囲に入らないとき、すなわち5μm未満の場合はUV硬化ニス層表面のふくらみが不足しているため目的とする装飾効果が得られない。また、8μmを超えるとUV硬化ニス層が表面張力で支えきれる限界を超えて撥液性ニス層の上で硬化して結果として粒状のかたまりとなり目的とする装飾効果が得られない場合がある。
撥液性ニス層の線幅は、0.06mm未満であるとUV硬化ニスの撥き不足で撥液性ニス層の上までUV硬化ニスが覆ってしまうことが起こり、0.36mm超であると撥かれたUV硬化ニスが撥液性ニス層の線間に移動出来ずに撥液性ニス層の上で粒状のかたまりが散在するために目的とする装飾効果が得られない場合がある。
撥液性ニス層の間隔も目的とする装飾効果を得るためには重要であり、0.14mm未満であるとUV硬化ニスが線間に溜まらず撥液性ニス層の上で撥かれた状態すなわち、粒状になってしまう場合が起こり、0.56mm超では表面張力の効果で得られるUV硬化ニス層の凸状の表面が低くなり断面が台形に近くなってしまうので目的とする装飾効果が得られない場合がある。
以上を前提として、本発明の一実施形態を詳細に説明する。
本発明のステレオ絵柄印刷層が設けられた基材は、シート状もしくはフィルム状の印刷物であれば特に限定はない。例えば、紙、プラスチックフィルムやシート、金属箔、金属板、木材、などがあげられる。工程中にかかる熱収縮応力等を考慮するとある程度の硬さと厚さはあるほうが望ましい。原反が紙の場合は典型的にはコートボール、ノーコートボール、マニラボール、クラフトボール、色ボール、ダンボール原紙などの板紙が賞用される。
本発明の基材の原反として用いることの出来るプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルムやポリ乳酸フィルムなどの生分解性プラスチックフィルム等が用いられ、延伸、未延伸のどちらでも良く、また機械的強度や寸法安定性を有するものが良い。
原反上にステレオ絵柄印刷層を設けて基材とするための絵柄印刷のインキは、その表面に撥液性ニスとUV硬化ニスの印刷が可能で必要な密着性があればよく、原反及び印刷方式に適合するものであれば任意である。例えば、代表的なものとしては、インキタイプが有機溶剤型の場合には、樹脂にはポリアミド、ビニル系、ニトロセルロースなどが、溶剤にはトルエン、エステル系、ケトン系、アルコールなどが用いられる。さらに、インキタイプが水性型の場合は、樹脂にはマレイン酸系、アクリル系が、溶剤には水、アルコール、グリコールなどが用いられる。
ステレオ絵柄印刷層の印刷方式は特に限定されず、オフセット、グラビア、フレキソ、スクリーンなどの印刷方式を取ることが可能である。
ステレオ絵柄印刷層を有する基材上には撥液性ニス層を複数の平行線状パターンで部分的に設けて、該撥液性ニス層上にUV硬化ニスを塗工してから硬化させる。
本発明に使用する撥液性ニスは、特に限定されず、セルローズ系、ポリアミド系、塩酢ビ系、変性ポリオレフィン系、ゴム系アクリル系、ウレタン系などの樹脂成分に表面表力の低いぬれ調整剤及びシリコーンオイルなどのシリコーン系(フッ素系)添加剤等を添加したものが使用できる。このような撥液性ニスにおいてはニス組成内のシリコーン添加剤等が表面に局在化し、上から塗工するUV硬化ニスと比べて表面張力の低いニス皮膜層を形成することで、上部の相対的に表面張力の高いUV硬化ニスをはじき凹凸形成をするものである。
撥液性ニスに使用するシリコーンオイルなどのシリコーン系撥液剤としては、例えばエポキシ変性、カルボキシル変性、アミノ変性、カルビノール変性、アルコール変性、フェノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、異種官能基変性の如き反応性シリコーン;ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、アルキルアラルキル変性、脂肪酸変性、アルコキシ変性、フッ素変性の如き非反応性シリコーン;ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、ジフェニルシリコーン、メチルハイドロジェンシリコーンの如きストレートシリコーンが挙げられる。
これらのシリコーンオイルの中でも非反応性シリコーン、直鎖状シリコーンが好ましく用いられる。具体例としては、ジメチルシリコーン−ポリオキシアルキレン共重合体である。フッ素系撥液剤としては、一般的なフッ素オイル、フッ素含有アクリレート(フッ素アクリレート)等が挙げられる。
撥液性ニスに使用するその他の添加剤としては、例えば、耐摩擦剤、ブロッキング防止剤、スベリ剤、スリキズ防止剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックスなどの合成ワックスを使用することができる。
撥液性ニスの印刷方式は特に限定されず、オフセット、グラビア、フレキソ、スクリーンなどの印刷方式を取ることが可能であるが、撥液性ニス層の線幅が0.06μm超から0.36μm未満であることと線間の幅が0.14μm超から0.56μm未満であることを考慮すると高精細な印刷に適するオフセット印刷方式もしくはグラビア印刷方式が望ましい。
撥液性ニスの乾燥方式は特に限定はなく、加熱乾燥及び好ましくはUV硬化のいずれでも使用可能である。UV硬化型の撥液性ニスとしては、アクリル系や不飽和ポリエステル
系のプレポリマーに、アクリルやスチレンなどのモノマー成分、及び、光重合開始剤の混合物にワックスやシリコンを添加したものが用いられる。
撥液性ニス層の上から塗工されるUV硬化ニスとしては、基本的な組成は主にアクリル系等のエチレン性不飽和ニ重結合を有するポリマー又はプレポリマー、アクリルモノマー等エチレン性不飽和ニ重結合を有するモノマー成分、光重合開始剤及びその他添加剤を成分とするニスが挙げられる。
UV硬化ニスに使用するポリマーもしくはプレポリマーとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ブタジエンーアクリルニトリル共重合体のような合成ゴム等が挙げられる。これらの樹脂は、その中の1種または2種以上を用いることができる。何れもエチレン性不飽和ニ重結合を有するモノマー可溶である樹脂が用いられる。
UV硬化ニスに使用する単官能モノマーとしてはアルキル(カーボン数が2〜18)(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートがあり、さらにベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート等が例示される。
UV硬化ニスに使用する多官能モノマーとしては(メタ)アクリレート類からはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、 ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノーAジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等が例示される。
UV硬化ニスに使用する反応性オリゴマーとしてはアルキッドアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン変性アクリレート等が使用出来る。
UV硬化ニスに使用するラジカル重合開始剤としては、ベンゾフェノン、4,4−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジエチルチオキサントン、2−メチル−1−(4−メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ビス−2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,2−ジメチル−2−ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンジル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。光重合開始剤と併用して、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、ペンチル4−ジメチルアミノベンゾエート等の光促進剤を使用してもよい。
UV硬化ニスの塗工方式は、目的に応じてフレキソ、グラビア、オフセット、ロールコートなどの方式が利用可能であるが平均塗布厚が5μmから8μmの間で安定した塗布量での塗工を行うためにはフレキソ塗工方式またはグラビア塗工方式が望ましい。オフセット印刷機のフレキソコーターユニットでも可能である。
以下に本発明の一実施形態を具体的な実施例を用いて説明する。
<実施例1>
原反として、坪量270g/m2のコートボール紙を用いてオフセット印刷機でステレオ絵柄印刷を行ってステレオ絵柄印刷層が設けられた基材を作成した。続けて、撥液性ニスとしてダイキュアハイブライトメジュームEM(大日本インキ化学工業(株)製)を用いて上記ステレオ絵柄印刷層の上から図2の平行線状パターンの印刷を行い、さらにその上からオフセット印刷機のフレキソコーターユニットを用いてUV硬化ニスとしてダイキュアクリアーUV−1601EM(大日本インキ化学工業(株)製)を全面に塗工してUV硬化して印刷物を作成した。
UV硬化ニスの平均塗布厚一定(6.4μm)の条件で、撥液性ニスの印刷パターンの寸法を変化させて印刷物表面のUV硬化ニス層のエンボス形状とエンボス高さH1を比較した(線2〜線14)。光学顕微鏡及びレーザー顕微鏡を用いてこれらの印刷物表面形状と寸法の測定を行った結果を表1に示す。
<実施例2>
原反として、坪量270g/m2のコートボール紙を用いてオフセット印刷機で絵柄印刷を行ってステレオ絵柄印刷層が設けられた基材を作成した。続けて、撥液性ニスとしてダイキュアハイブライトメジュームEM(大日本インキ化学工業(株)製)を用いて上記絵柄印刷層の上から図2の平行線状パターンの印刷を行い、さらにその上からオフセット印刷機のフレキソコーターユニットを用いてUV硬化ニスとしてダイキュアクリアーUV−1601EM(大日本インキ化学工業(株)製)を平均膜厚が5.0μm及び6.5μmになるような塗工量で全面に塗工してUV硬化して印刷物を作成した。
撥液性ニスの印刷パターンの寸法一定(線幅0.12mm線間0.28mm)の条件で
、UV硬化ニスの平均塗布厚を変化させて印刷物表面のUV硬化ニス層のエンボス形状とエンボス高さH1を比較した(線6)。
光学顕微鏡及びレーザー顕微鏡を用いてこれらの印刷物表面形状と寸法の測定を行った結果を表1に示す。
撥液性ニス層の線幅が小さくUV硬化ニスの線幅が大きいためにエンボス形状がかまぼこ状から台形に変化していく線8の場合、撥液不足で隣り合わせのUV硬化ニス層がつながり始める線2線9の場合、及び撥液不足で撥液性ニス状のUV硬化ニスが被膜にならないで粒状に散乱して硬化してしまう線14の場合を含めて、本発明の請求項4の製造方法で決められた範囲を逸脱する条件では、本発明の目的とレンチキュラーステレオ立体視を実現する効果を奏するエンボス形状が得られないことが確認出来た。
本発明の請求項4の製造方法で決められた範囲内の条件では、UV硬化ニス層の表面が略半円柱状になり、ステレオ画像原画の左右両方向の画像が良好に見られる形状の範囲を実現出来た。その結果、ステレオ画像原画の印刷工程、レンチキュラーレンズの製造工程、ステレオ画像原画とレンチキュラーレンズの貼り合せ工程が印刷と同時にインラインで出来るようになり品質安定化と製造コスト削減に寄与できるステレオ印刷物が安定した簡易な製造方法で得られた。
レンチキュラーレンズによるステレオ立体視の原理説明図 印刷物の斜視断面拡大模式図 印刷物の平面模式図
符号の説明
A…ステレオ印刷画像
B…右目画像
C…左目画像
D…レンチキュラーレンズ
G…右目
H…左目
1…ステレオ印刷画像
2…撥液性ニス
3…UV硬化ニス
L1‥‥撥液性ニス層の線幅
L2‥‥撥液性ニス層の線間隔
L3‥‥撥液性ニス層の線ピッチ
H1‥‥UV硬化ニス層のエンボス高さ

Claims (2)

  1. ステレオ画像が印刷された基材上に、複数の平行線状の撥液性ニス層とその間に凸状に盛り上がって形成されたUV硬化ニス層とからなる表面層を有している印刷物であって、撥液性ニス層の線の幅が0.06mm超、0.36mm未満で、且つ、UV硬化ニス層の線の幅が0.14mm超、0.56mm未満であり、
    撥液性ニス層の線の幅とUV硬化ニス層の線の幅の比が1:1.17±10%の範囲にあり、
    UV硬化ニス層の厚さが、5μmから8μmの範囲にあることを特徴とするステレオ印刷物。
  2. 請求項1に記載のステレオ印刷物を製造する方法であって、
    ステレオ画像が印刷された基材上に、0.06mm超、0.36mm未満の線幅の複数の平行線状の撥液性ニス層をその間隔が0.14mm超、0.56mm未満になるように設け、該撥液性ニス層に重ねて、UV硬化ニスを塗布し、硬化させることを特徴とするステレオ印刷物の製造方法。
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