JP2010097108A - 光拡散シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Akane Okawa
あかね 大河
Toshiki Okayasu
俊樹 岡安
Yasutake Fujiki
保武 藤木
Masahiro Nakada
将裕 中田
Yukie Otsuka
ゆき恵 大塚
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Abstract

【課題】インキを印刷して得た光拡散シートは、バックライトユニットに適用した際に、光拡散性を高くする目的でインキを厚く印刷すると、光拡散性はあがるが、擦れた場合等にインキが剥がれ易くなり、光源により高温になった際にインキが剥がれを改善した光拡散シートを提供する。
【解決手段】本発明の光拡散シートは、基材と、基材の少なくとも一方の面に凹凸構造を形成し、該凹凸面上に所定のパターンで設けられたパターン印刷部とを備え、パターン印刷部の面積率が、光源から遠ざかるにつれて小さくなるように変化させたことを特徴とする光拡散シートである。
【選択図】図1

Description

本発明は、バックライト用輝度分布補正フィルムとして好適に使用される光拡散シートおよびその製造方法に関する。
従来のバックライトユニットにはCCFLや蛍光管、LEDが背面に装着されており、線状あるいは、点状光源の光を拡散し、均一な面状光源とする必要がある。これを解決する方法の一つとして、特許文献1のように、透明シートに着色インクにて印刷し、光源部分からの距離に応じて散乱パターンに密度分布を与えることにより、均一な面光源を得ることができる(特許文献1)。
また、一般に、光拡散シートとして、凹凸パターンが表面に形成された凹凸パターン形成シートが利用されている。例えば、特許文献2には、凹凸パターンが形成された光拡散体として、光透過性基材の少なくとも片面に突起体が複数形成され、突起体の高さが2〜20μm、突起体の頂点の間隔が1〜10μm、突起体のアスペクト比が1以上のものが開示されている。また、突起体を形成する方法として、光透過性基材の表面を、KrFエキシマレーザー等のエネルギービームの照射により加工する方法が開示されている。
また、特許文献3には、波状の凹凸からなる異方性拡散パターンが片面に形成された光拡散体が開示されており、異方性拡散パターンを形成する方法として、感光性樹脂のフィルムにレーザー光を照射して露光し、現像して、片面に凹凸が形成されたマスターホログラムを形成し、そのマスターホログラムを金型に転写し、その金型を用いて樹脂を成形する方法が開示されている。
特開2005-117023号公報 特開平10−123307号公報 特開2006−261064号公報
しかしながら、インクの印刷により散乱パターンを作製した光拡散シートは、バックライトユニット中において他のシートとの摩擦及び、印刷時のインク定着不足によるはがれが生じるという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決しようとするものであり、印刷インクの定着性が良く、輝度の均一化に伴い、輝度低下がおきにくい光拡散シートを提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を包含する。
〔1〕 基材と、基材の少なくとも一方の面に凹凸構造を形成し、該凹凸面上に所定のパターンで設けられたパターン印刷部とを備え、パターン印刷部の面積率が、光源から遠ざかるにつれて小さくなるように変化させたことを特徴とする光拡散シート。
〔2〕 前記光拡散シートの凹凸構造が、樹脂製の基材と、該基材の片面に設けられた樹脂製の硬質層とを備え、該硬質層の表面に一方向に沿った凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートであって、硬質層を構成する樹脂のガラス転移温度Tgと、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tgとの差(Tg−Tg)が10℃以上であり、凹凸パターンの最頻ピッチが1μmを超え20μm以下、凹凸パターンの底部の平均深さが前記最頻ピッチを100%とした際の10%以上であることを特徴とする〔1〕記載の光拡散シート。
〔3〕 前記光拡散シートの凹凸構造が、樹脂製の基材の片面に、表面が平滑で厚さが0.05μmを超え5.0μm以下の樹脂製の硬質層を設けて積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有し、硬質層を、基材を構成する樹脂よりガラス転移温度が10℃以上高い樹脂で構成し、凹凸形成したことを特徴とする〔1〕及び〔2〕記載の光拡散シート。
〔4〕 前記光拡散シートに樹脂製の基材として一軸方向加熱収縮性フィルムを用い、硬質層を折り畳むように変形させる工程では、積層シートを加熱して一軸方向加熱収縮性フィルムを収縮させ凹凸を形成する〔1〕〜〔3〕に記載の光拡散シート。
〔5〕 〔1〕〜〔4〕に記載の凹凸パターン形成シートを備え、該凹凸パターン形成シートの基材および硬質層が透明である光拡散シート。
〔6〕 〔1〕〜〔5〕に記載の凹凸パターン形成シートを備え、該凹凸パターン形成シートと同等の最頻ピッチおよび平均深さの凹凸パターンが表面に形成された光拡散シートを製造するための型として用いられる光拡散シート原版。
〔7〕 〔6〕に記載の凹凸製造シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、未硬化の硬化性樹脂を塗工する工程と、該硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する工程とを有す、〔1〕記載の光拡散シート製造方法。
〔6〕に記載の凹凸製造シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、シート
状の熱可塑性樹脂を接触させる工程と、該シート状の熱可塑性樹脂を工程シート原版に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却する工程と、冷却したシート状の熱可塑性樹脂を工程シート原版から剥離する工程とを有する〔1〕記載の光拡散シートの製造方法。
発明の光拡散シートは、液晶装置のバックライトユニットに組み込まれる光拡散シートであり、表面に凹凸構造を形成させることにより、インクとの接着面積が広くなり、パターン印刷する際のインク定着性を向上させ、インクの非定着部表面は凹凸構造により、点光源や線光源からの光が均一となり、光量が落ちにくい面光源となる。
(光拡散シート)
本発明は、基材と、基材の少なくとも一方の面に凹凸構造を形成し、該凹凸面上に所定のパターンで設けられたパターン印刷部とを備え、パターン印刷部の面積率が、光源から遠ざかるにつれて小さくなるように変化させたことを特徴とする。
本発明の光拡散シートの実施形態について説明する。尚、本実施形態に限定されるものではない。
(凹凸パターン形成シート)
図1及び図2に、本実施形態の凹凸パターン形成シートを示す。本実施形態の凹凸パターン形成シート10は、基材11と、基材11の片面に設けられた硬質層12とを備え、硬質層12が凹凸パターン12aを有するものである。
凹凸パターン形成シートの凹凸パターン12aは、略一方向に沿った波状の凹凸を有し、その波状の凹凸が蛇行しているものである。また、本実施形態の凹凸パターン12aの凸部の先端は丸みを帯びている。
硬質層12を構成する樹脂(以下、第2の樹脂という。)のガラス転移温度Tgと、基材11を構成する樹脂(以下、第1の樹脂という。)のガラス転移温度Tgとの差(Tg−Tg)は10℃以上であることが好ましい。(Tg−Tg)の差が10℃以上であることにより、TgとTgの間の温度で容易に加工できる。TgとTgの間の温度を加工温度とすると、基材11のヤング率が硬質層12のヤング率より高くなる条件で加工でき、その結果、硬質層12に凹凸パターン12aを容易に形成できる。また、Tgが400℃を超えるような樹脂を使用することは経済性の面から必要に乏しく、Tgが−150℃より低い樹脂は存在しないことから、(Tg−Tg)は550℃以下であることが好ましい。凹凸パターン形成シート10を製造する際の加工温度における基材11と硬質層12とのヤング率の差は、凹凸パターン12aを容易に形成できることから、0.01〜300GPaであることが好ましい。ここでいう加工温度は、例えば、後述する凹凸パターン形成シートの製造方法における熱収縮時の加熱温度のことである。また、ヤング率は、JIS K 7113−1995に準拠して測定した値である。
第1の樹脂のガラス転移温度Tgは−150〜300℃であることが好ましく、−120〜200℃であることがより好ましい。ガラス転移温度Tgが−150℃より低い樹脂は存在せず、第1の樹脂のガラス転移温度Tgが300℃以下であれば、凹凸パターン形成シート10を製造する際の加工温度(TgとTgの間の温度)に容易に加熱することができるためである。
凹凸パターン形成シート10を製造する際の加工温度における第1の樹脂のヤング率は0.01〜100MPaであることが好ましく、0.1〜10MPaであることがより好ましい。第1の樹脂のヤング率が0.01MPa以上であれば、基材11として使用可能な硬さであり、100MPa以下であれば、硬質層12が変形する際に同時に追従して変形可能な軟らかさである。
第1の樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリシクロオレフィンなどの樹脂が挙げられる。
第2の樹脂のガラス転移温度Tgは40〜400℃であることが好ましく、80〜250℃であることがより好ましい。第2の樹脂のガラス転移温度Tgが40℃以上であれば、凹凸パターン形成シート10を製造する際の加工温度を室温またはそれ以上にすることができて有用であり、ガラス転移温度Tgが400℃を超えるような樹脂を第2の樹脂として使用することは経済性の面から必要性に乏しいためである。
凹凸パターン形成シート10を製造する際の加工温度における第2の樹脂のヤング率は0.01〜300GPaであることが好ましく、0.1〜10GPaであることがより好ましい。第2の樹脂のヤング率が0.01GPa以上であれば、第1の樹脂の加工温度におけるヤング率より充分な硬さが得られ、凹凸パターン12aが形成された後、凹凸パターンを維持するのに充分な硬さであり、ヤング率が300GPaを超えるような樹脂を第2の樹脂として使用することは経済性の面から必要性に乏しいためである。
第1の樹脂の種類にもよるが、第2の樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂などを使用することができる。これらの中でも、防汚機能を兼ね備えた点で、フッ素樹脂が好ましい。第2の樹脂は単独でも併用でもよく、配向度を高めるためには樹脂を2種以上併用することが好ましい。
基材11の厚みは0.3〜500μmであることが好ましい。基材11の厚みが0.3μm以上であれば、凹凸パターン形成シート10が破れにくくなり、500μm以下であれば、凹凸パターン形成シート10を容易に薄型化できる。 また、基材11を支持するために、厚さ5〜500μmの樹脂製の支持体を設けてもよい。
硬質層12の厚みは、0.05μmを超え5μm以下であることが好ましく、0.1〜2μmであることがより好ましい。硬質層の厚みが0.05μmを超え5μm以下であれば、後述のように凹凸パターン形成シートを容易に製造できる。また、基材11と硬質層12との間には、定着性の向上やより微細な構造を形成することを目的として、プライマー層を形成してもよい。
凹凸パターン形成シート10の凹凸パターン12aの最頻ピッチAは1μmを超え20μm以下、好ましくは1μmを超え10μm以下である。最頻ピッチAが1μm未満であると、光が透過してしまい、20μmを超えると、光学性が低くなる。
凹凸パターン12aの底部12bの平均深さBは最頻ピッチAを100%とした際の10%以上(すなわち、アスペクト比0.1以上)であり、30%以上(すなわち、アスペクト比0.3以上)であることが好ましい。平均深さBが最頻ピッチAを100%とした際の10%未満であると、凹凸パターン形成シート10を光学体製造用工程シート原版として用いても、光学性の高い光学体を得ることが困難になる。また、平均深さBは、凹凸パターン12aを容易に形成できる点から、好ましくは最頻ピッチAを100%とした際の300%以下(すなわち、アスペクト比3.0以下)であり、より好ましくは200%以下(すなわち、アスペクト比2.0以下)である。 ここで、底部12bとは、凹凸パターン12aの凹部の変曲点であり、平均深さBは、凹凸パターン形成シート10を長さ方向に沿って切断した断面(図2参照)を見た際の、凹凸パターン形成シート10全体の面方向と平行な基準線Lから各凸部の頂部までの長さB,B,B・・・の平均値(BAV)と、基準線Lから各凹部の底部までの長さb,b,b・・・の平均値(bAV)との差(bAV−BAV)のことである。前記凸部の頂部および前記凹部の底部は、硬質層12における基材11側と反対側の面に接するものである。平均深さBを測定する方法としては、原子間力顕微鏡により撮影した凹凸パターンの断面の画像にて各底部の深さを測定し、それらの平均値を求める方法などが採られる。
光学の異方性の高い光学体が得られるようになる点では、凹凸パターン12aがある程度蛇行して、隣り合った凸部同士のピッチが凹凸パターン12aの方向に沿ってばらついていることが好ましい。ここで、凹凸パターン12aの配向のばらつきのことを配向度という。配向度が大きいほど、配向がばらついている。この配向度は、以下の方法で求められる。まず、表面光学顕微鏡により凹凸パターンの上面を撮影し、その画像をグレースケールのファイル(例えば、tiff形式等)に変換する。グレースケールのファイルの画像(図3参照)では、白度が低いところ程、凹部の底部が深い(白度が高いところ程、凸部の頂部が高い)ことを表している。次いで、グレースケールのファイルの画像をフーリエ変換する。図4にフーリエ変換後の画像を示す。図4の画像の中心から両側に広がる白色部分は凹凸パターン12aのピッチおよび向きの情報が含まれる。次いで、図4の画像の中心から水平方向に補助線Lを引き、その補助線上の輝度をプロット(図5参照)する。図5のプロットの横軸はピッチを、縦軸は頻度を表し、頻度が最大となる値Xが凹凸パターン12aの最頻ピッチを表す。次いで、図4において、補助線Lと値Xの部分にて直交する補助線Lを引き、その補助線L上の輝度をプロット(図6参照)する。ただし、図6の横軸は、各種の凹凸構造との比較を可能にするため、Xの値で割った数値とする。図6の横軸は、凹凸の形成方向(図3における上下方向)に対する傾きの程度を示す指標(配向性)を、縦軸は頻度を表す。図6のプロットにおけるピークの半値幅W(頻度が最大値の半分になる高さでのピークの幅)が凹凸パターンの配向度を表す。半値幅Wが大きい程、蛇行してピッチがばらついていることを表す。
上記配向度は0.3〜1.0であることが好ましい。配向度が0.3〜1.0であれば、凹凸パターン12aのピッチのばらつきが大きいため、該凹凸パターン形成シートおよび該凹凸パターン形成シートを工程シート原版として用いて得た光学体の光学性がより高くなる。配向度が1.0を超えると、凹凸パターンの方向がある程度ランダムになるため、光学性は高くなるが、異方性が低くなる傾向にある。配向度を0.3〜1.0にするためには、凹凸パターン形成シート製造の際に必要な圧縮応力の作用のさせ方を適宜選択すればよい。
なお、上記のようにフーリエ変換を利用して求めた凹凸パターンの最頻ピッチは平均ピッチと同等となる。
硬質層12を構成する第2の樹脂のガラス転移温度Tgと、基材11を構成する第1の樹脂のガラス転移温度Tgとの差(Tg−Tg)が10℃以上である本発明の凹凸パターン形成シート10は、後述する凹凸パターン形成シートの製造方法により得られるため、簡便に製造できる。
また、本発明者が検討した結果、基材11および硬質層12が共に透明である場合には、凹凸パターン12aの最頻ピッチAが1μmを超え20μm以下、凹凸パターン12aの底部12bの平均深さBが前記最頻ピッチAを100%とした際の10%以上である本発明の凹凸パターン形成シート10は、充分な光学性を有するため、光学体として利用できることが判明した。なお、本発明の凹凸パターン形成シートは、上述した実施形態に限定されない。例えば、本発明の凹凸パターン形成シートの凹凸パターンの凸部の先端が尖っていても構わない。しかし、凹凸パターンの凸部の形状は拡散の異方性がより高くなる点から、先端が丸みを帯びていることが好ましい。
(凹凸パターン形成シートの製造方法)
本発明の凹凸パターン形成シートの製造方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の凹凸パターン形成シートの製造方法は、図7に示すように、樹脂製の基材である加熱収縮性フィルム11aの片面に、表面が平滑な樹脂製の硬質層13(以下、表面平滑硬質層13という。)を設けて積層シート10aを形成する工程(以下、第1の工程という。)と、加熱収縮性フィルム11aを加熱収縮させて、積層シート10aの少なくとも表面平滑硬質層13を折り畳むように変形させる工程(以下、第2の工程という。)とを有する方法である。ここで、表面平滑硬質層13とは、JIS B0601に記載の中心線平均粗さ0.1μm以下の層である。
[第1の工程]
第1の工程にて、加熱収縮性フィルム11aの片面に表面平滑硬質層13を設けて積層シート10aを形成する方法としては、例えば、加熱収縮性フィルム11aの片面に、第2の樹脂の溶液または分散液をスピンコーターやバーコーター等により塗工し、溶媒を乾燥させる方法、加熱収縮性フィルム11aの片面に、あらかじめ作製した表面平滑硬質層13を積層する方法などが挙げられる。
加熱収縮性フィルム11aとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート系シュリンクフィルム、ポリスチレン系シュリンクフィルム、ポリオレフィン系シュリンクフィルム、ポリ塩化ビニル系シュリンクフィルムなどを用いることができる。 シュリンクフィルムの中でも、50〜70%収縮するものが好ましい。50〜70%収縮するシュリンクフィルムを用いれば、変形率を50%以上でき、凹凸パターン12aの最頻ピッチAが1μmを超え20μm以下、凹凸パターン12aの底部12bの平均深さBが最頻ピッチAを100%とした際の10%以上の凹凸パターン形成シート10を容易に製造できる。さらには、凹凸パターン12aの底部12bの平均深さBが最頻ピッチAを100%とした際の100%以上の凹凸パターン形成シート10も容易に製造できる。
ここで、変形率とは、(変形前の長さ−変形後の長さ)/(変形前の長さ)×100(%)のことである。あるいは、(変形した長さ)/(変形前の長さ)×100(%)のことである。また、以下の工程により凹凸パターン12aの平均深さBを、最頻ピッチAを100%とした際の300%にすることができる。加熱収縮性フィルム11aに加熱収縮性フィルム11aよりガラス転移温度が低いプライマー樹脂層を塗工し、該プライマー樹脂層の上に表面硬質平滑層13を設けた積層シートを形成する。該積層シートを加熱収縮させることにより凹凸パターン形成シートを形成する。加熱収縮後の加熱収縮性フィルム11aを積層シートから剥離し、別の加熱収縮性フィルムを貼り合せ、積層シートを形成する。この積層シートを加熱収縮させることにより、熱収縮性フィルム1枚分を加熱収縮させた場合より、平均深さBを大きくすることが可能である。この工程を複数回繰り返すことで、凹凸パターン12aの平均深さBを、最頻ピッチAを100%とした際の300%にすることができる。
本発明では、表面平滑硬質層13の厚さを、0.05μmを超え5.0μm以下、好ましくは0.1〜1.0μmとする。表面平滑硬質層13の厚さを前記範囲にすることにより、凹凸パターン12aの最頻ピッチAを、確実に1μmを超え20μm以下にできる。しかし、表面平滑硬質層13の厚さが0.05μm以下であると最頻ピッチAが1μm以下になることがあり、5.0μmを超えると、最頻ピッチAが20μmを超えることがある。
また、表面平滑硬質層13を、加熱収縮性フィルムを構成する樹脂(第1の樹脂)よりガラス転移温度が10℃以上高い樹脂(第2の樹脂)で構成する。第1の樹脂のガラス転移温度と第2の樹脂のガラス転移温度が前記関係にあることにより、凹凸パターン12aの最頻ピッチAを、確実に1μmを超え20μm以下にできる。表面平滑硬質層13の厚さは連続的に変化していても構わない。表面平滑硬質層13の厚さが連続的に変化している場合には、圧縮後に形成される凹凸パターン12aのピッチおよび深さが連続的に変化するようになる。
この製造方法では、より容易に凹凸パターン12aを形成できることから、表面平滑硬質層13のヤング率を0.01〜300GPaにすることが好ましく、0.1〜10GPaにすることがより好ましい。
[第2の工程]
第2の工程にて、加熱収縮性フィルム11aを熱収縮させることにより、表面平滑硬質層13に、収縮方向に対して垂直方向に波状の凹凸パターン12aを形成させて、硬質層12を得る。加熱収縮性フィルム11aを加熱収縮させる際の加熱方法としては、熱風、蒸気または熱水中に通す方法等が挙げられ、中でも、均一に収縮させることができることから、熱水に通す方法が好ましい。
加熱収縮性フィルム11aを熱収縮させる際の加熱温度は、使用する加熱収縮性フィルムの種類および目的とする凹凸パターン12aのピッチならびに底部12bの深さに応じて適宜選択することが好ましい。
この製造方法では、表面平滑硬質層13の厚さが薄いほど、表面平滑硬質層13のヤング率が低いほど、凹凸パターン12aの最頻ピッチAが小さくなり、基材の変形率が高いほど、平均深さBが深くなる。したがって、凹凸パターン12aを所定の最頻ピッチA、平均深さBにするためには、前記条件を適宜選択する必要がある。
以上説明した凹凸パターン形成シートの製造方法では、表面平滑硬質層13を構成する第2の樹脂が加熱収縮性フィルム11aを構成する第1の樹脂よりガラス転移温度が10℃以上高いため、第1の樹脂のガラス転移温度と第2の樹脂のガラス転移温度の間の温度では、表面平滑硬質層13のヤング率が加熱収縮性フィルム11aより高くなる。その上、表面平滑硬質層13の厚さを0.05μmを超え5.0μm以下としているため、第1の樹脂のガラス転移温度と第2の樹脂のガラス転移温度の間の温度で加工した際には、表面平滑硬質層13は厚みを増すよりも、折り畳まれるようになる。さらに、表面平滑硬質層13は加熱収縮性フィルム11aに積層されているため、加熱収縮性フィルム11aの収縮による応力が全体に均一にかかる。したがって、本発明によれば、表面平滑硬質層13を折り畳むように変形させて、光拡散体として性能に優れた凹凸パターン形成シート10を簡便に、かつ、大面積で製造できる。しかも、この製造方法によれば、容易に、凹凸パターン12aの最頻ピッチAを、1μmを超え20μm以下、凹凸パターン12aの底部12bの平均深さBを、最頻ピッチAを100%とした際の10%以上にできる。
また、凹凸パターン形成シートの製造方法としては、下記(1)〜(4)の方法を適用することもできる。
(1)基材11の片面の全部に、表面平滑硬質層13を設けて積層シート10aを形成し、積層シート10a全体を表面に沿った一方向に圧縮する方法。
基材11のガラス転移温度が室温未満の場合、積層シート10aの圧縮は室温で行い、基材11のガラス転移温度が室温以上の場合、積層シート10aの圧縮は、基材11のガラス転移温度以上、平面平滑硬質層13のガラス転移温度未満で行う。
(2)基材11の片面の全部に、表面平滑硬質層13を設けて積層シート10aを形成し、積層シート10aを一方向に延伸し、延伸方向に対する直交方向を収縮させて、表面平滑硬質層13を表面に沿った一方向に圧縮する方法。
基材11のガラス転移温度が室温未満の場合、積層シート10aの延伸は室温で行い、基材11のガラス転移温度が室温以上の場合、積層シート10aの延伸は、基材11のガラス転移温度以上、平面平滑硬質層13のガラス転移温度未満で行う。
(3)未硬化の電離放射線硬化性樹脂により形成された基材11に、表面平滑硬質層13を積層して積層シート10aを形成し、電離放射線を照射して基材11を硬化させることにより収縮させて、基材11に積層された表面平滑硬質層13を表面に沿った少なくとも一方向に圧縮する方法。
(4)溶媒を膨潤させて膨張させた基材11に、表面平滑硬質層13を積層して積層シート10aを形成し、基材11中の溶媒を乾燥し、除去することにより収縮させて、基材11に積層された表面平滑硬質層13を表面に沿った少なくとも一方向に圧縮する方法。
(1)の方法において、積層シート10aを形成する方法としては、例えば、基材11
の片面に、樹脂の溶液または分散液をスピンコーターやバーコーター等により塗工し、溶媒を乾燥させる方法、基材11の片面に、あらかじめ作製した表面平滑硬質層13を積層する方法などが挙げられる。積層シート10a全体を表面に沿った一方向に圧縮する方法としては、例えば、積層シート10aの一端部とその反対側の端部とを、万力等により挟んで圧縮する方法などが挙げられる。
(2)の方法において、積層シート10aを一方向に延伸する方法としては、例えば、積層シート10aの一端部とその反対側の端部とを、引っ張って延伸する方法などが挙げられる。
(3)の方法において、電離放射線硬化性樹脂としては紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂などが挙げられる。
(4)の方法において、溶媒は第1の樹脂の種類に応じて適宜選択される。溶媒の乾燥温度は溶媒の種類に応じて適宜選択される。(2)〜(4)の方法における表面平滑硬質層13においても、(1)の方法で用いるものと同様の成分を用いることができ、同様の厚さとすることができる。また、積層シート10aの形成方法は、(1)の方法と同様に、基材11の片面に樹脂の溶液または分散液を塗工し、溶媒を乾燥させる方法、基材11の片面に、あらかじめ作製した表面平滑硬質層13を積層する方法を適用できる。
(凹凸パターン形成シート上のパターン印刷部)
本発明のパターン印刷部は、該凹凸面上に所定のパターンで設けられたパターン印刷部を有する。パターン印刷部の面積率が、光源から遠ざかるにつれて小さくなるように変化させたことにより、輝度低下がおきにくい光拡散シートとなる。
また、印刷方法については、従来公知の方法であればよく、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、などのいずれの方法でもよい。なかでもオフセット印刷は網点の鮮明な印刷が可能で、さらに版が直接シートに触れず胴の磨耗が少ないため、大量印刷に適しているため、生産効率の面ではよい。
また、印刷インクは、印刷に使用可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、蒸発乾燥型インク、酸化重合型インク、加熱硬化型インク、2液反応型インク、紫外線硬化型インク等が挙げられる。中でも、フィルム印刷に適する紫外線硬化型インクが好ましい。なお、光学効果向上のためには、印刷インクは白色あるいは、灰色が好ましい。ただし、透明インク中に、無機フィラーや有機フィラーを添加して拡散効果を向上する方法でもよい。
白色顔料インク組成物には、溶剤、白色顔料、分散剤、及び対象物表面への固着剤としての樹脂が基本成分として含まれる。インク組成物における白色顔料としては、具体的には、酸化チタン( T i O 、チタンホワイト) 、シリカ(Si O )、炭酸カルシウム、タルク、クレー、ケイ酸アルミニウム、塩基性炭酸鉛( 2 P b C O P b ( OH ) 、シルバーホワイト)、酸化亜鉛( Z n O 、ジンクホワイト) 、チタン酸ストロンチウム( Sr T i O 、チタンストロンチウムホワイト) 、硫酸バリウムなどが単独または混合系で使用できる。
特に、酸化チタンは、他の無機白色顔料と比べると比重が小さいため分散安定性があり、屈折率が大きく光学散乱性に優れ、化学的、物理的にも安定である。このため、顔料としての隠蔽力や光学散乱性が大きいので、本発明に使用される無機白色顔料としては酸化チタンを主成分として用いるのが好ましい。拡散光の色目を調整する目的で、上記白色顔料を混合することも可能である。白色顔料の混合率は、インク組成物全体の3 0 〜 6 0 質量%とするのが好ましい。酸化チタン以外の白色顔料は、必要により分散補助等の目的で顔料全体の3 割程度までの量で使用するのが一般的である。
インク組成物における樹脂としては、例えば、ケトン樹脂、スルホアミド樹脂、マレイン酸樹脂、エステルガム、キシレン樹脂、アルキド樹脂、ロジン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、セルロース樹脂、ビニル樹脂、フェノール樹脂、エステル樹脂などが使用できるが、中でもアクリル系樹脂が好適に使用できる。
インク組成物における有機溶剤は樹脂の溶解、粘度の調整などを目的として使用するものでありトルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、n − ヘキサン、n − ヘプタン、イソヘプタン、n − オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどのシクロパラフィン系溶剤などが単独又は混合物の形で使用できる。有機溶剤の使用量は、インク組成物全体の3 0 〜 6 0質量% 程度である。
また、インク中に光学効果をもつ光学剤を含有してもよい。光学剤は光線を拡散させる性質を有する粒子であり、無機フィラーと有機フィラーに大別される。無機フィラーとしては、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化バリウム、マグネシウムシリケート、又はこれらの混合物を用いることができる。有機フィラーとしては、アクリル、アクリロニトリル、無黄変ウレタン、スチレンなどを用いることができる。印刷インクによる膨潤性の低さからは無機フィラーが好ましく、有機フィラーの中ではウレタン系フィラーが好ましい。
パターン印刷部における光学剤の配合量は、印刷インクのポリマー分100質量部に対して10質量部以上80質量部以下が好ましく、20質量部以上60質量部以下が特に好ましい。これは、当該配合量が上記範囲未満であると、輝度均一効果が不十分となってしまい、逆に、当該配合量が上記範囲を越えると、光調整パターンを形成する樹脂組成物の塗工が困難となってしまうことからである。
パターン印刷部の形状については特に制限されない。例えば、円形状、三角形状、四角形状、楕円形状などのドットや、帯状などが挙げられる。パターン形成においては、汎用的であることから、円形状のドットが好ましい。この形状が円形状のドットである場合、その直径は5〜10μmであることが好ましい。
上記パターン印刷部のドット密度は、バックライト光源直上より離れるにつれて、段階的に低くなるように設定することが好ましい。ただし、他部材との組合せなどにより、これに限らない。なお、本発明の光学シートは上記実施形態に限定されるものではなく、拡散子の塗布などによる光学能力を高めた光学シートとしても可能である。
以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
(実施例1)
一軸方向に熱収縮する厚さ50μmでヤング率3GPaのポリエチレンテレフタレート製加熱収縮性フィルム(三菱樹脂株式会社製ヒシペットLX−60S、ガラス転移温度70℃)の片面に、トルエンに希釈したポリメチルメタクリレート(ポリマーソース株式会社製P4831−MMA、ガラス転移温度100℃)を厚さが200nmになるようにバーコーターにより塗工し、硬質層を形成して積層シートを得た。次いで、その積層シートを80℃で1分間加熱することにより、加熱前の長さの40%に熱収縮させ(すなわち、変形率60%で変形させ)、硬質層が、収縮方向に対して直交方向に沿って周期的を有する波状の凹凸パターンを有する凹凸パターン形成シートを得た。
この凹凸パターン形成シート上にinca製SP320のUVインクジェットプリンターにより、白インク単色で、光調整パターン(光源直上からドット密度が段階的に減少する)を印刷し、光拡散シートとした。
この光拡散シートのインクの定着性を目視にて評価した。また、バックライトユニット上にシートを置き、目視により、輝度均斉化効果を評価した。
(実施例2)
実施例1の ポリメチルメタクリレートの代わりに、トルエンに希釈したポリスチレン(ポリマーソース株式会社製PS、ガラス転移温度100℃)を塗工した以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
(実施例3)
実施例2において、ポリスチレンの塗工厚さを1μmにした以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
(実施例4)
実施例1の積層シートを70℃で1分間加熱することにより、加熱前の長さの90%に熱収縮させた(すなわち、変形率10%で変形させた)以外は、実施例2と同様にして光拡散シートを得た。
(実施例5)
実施例1により得た凹凸パターン形成シートを工程シート原版として用いて、次のようにして光拡散シートを得た。 実施例1により得た工程シート原版の凹凸パターンが形成された面にエポキシアクリレート系プレポリマー、2−エチルヘキシルアクリレートおよびベンゾフェノン系光重合開始剤を含む未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物を塗工した。 次いで、未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物の塗膜の工程シート原版と接していない面に、厚さ50μmのトリアセチルセルロースフィルムを重ね合わせ、押圧した。 次いで、トリアセチルセルロースフィルムの上から紫外線を照射し未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させ、その硬化物を工程シート原版から剥離することにより、凹凸パターン形成シートを作製し、実施例1と同様に光調整パターンを印刷し、光拡散シートを得た。
(比較例1)
ポリスチレンの塗工厚さを6μmにした以外は実施例2と同様にした。
(比較例2)
ポリスチレンの塗工厚さを40nmにした以外は実施例2と同様にした。
(比較例3)
加熱収縮性フィルムの代わりに厚さ50μmでヤング率5GPaの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人株式会社製G2)を用いた以外は実施例1と同様にして、凹凸パターン形成シートを得ることを試みた。しかし、波状の凹凸パターンが形成されず、凹凸パターン形成シートが得られなかった。
実施例1〜5および比較例1〜3の凹凸パターン形成シートの上面を、原子間力顕微鏡(日本ビーコ社製ナノスコープIII)により撮影した。
実施例1〜5および比較例1〜3の凹凸パターン形成シートでは、原子間力顕微鏡の画像にて凹凸パターンの深さを10箇所で測定し、それらを平均して平均深さを求めた。 また、凹凸パターンの配向度を以下のようにして求めた。
まず、表面光学顕微鏡により凹凸パターンの上面を撮影し、その画像をグレースケールのファイルに変換した(図3参照)。次いで、グレースケールのファイルの画像をフーリエ変換する。図4にフーリエ変換後の画像を示す。次いで、図4の画像の中心から水平方向に補助線Lを引き、その補助線上の輝度をプロット(図5参照)した。次いで、図5において、補助線Lと値X(最頻ピッチ)の部分にて直交する補助線Lを引き、その補助線L上の輝度をプロット(図6参照)する。そして、図6のプロットにおけるピークの半値幅Wより凹凸パターンの配向度を求めた。それらの値を表1に示す。加えて、光調整パターンの印刷時、インク定着性及び、輝度均斉化の基準を以下の基準で評価した。
(インク定着性の評価方法)
インク表面を爪で擦って評価した。
○:インク定着力が強い。
△:インク定着力は中程度。
×:インク定着力が低い。

(輝度均斉化の評価方法)
各実施例及び比較例で得られた面光源装置10台について、表示面左端から右端に相当する範囲の最終輝度分布の測定と目視確認を行い、下記判定基準に従って評価した。
○:凹凸構造により光を拡散し、輝度が向上した。
△:凹凸構造がまだらで、目視により、輝度は中程度であった。
×:凹凸構造がなく、十分な拡散が得られず、輝度は向上しなかった。
Figure 2010097108
上記の結果から、積層シートの表面平滑硬質層を折り畳むように変形させた実施例1〜5では、凹凸パターン形成シートを容易に製造できた。
さらに、実施例1〜5の凹凸パターン形成シートは、凹凸パターンの最頻ピッチが1μmを超え20μm以下、底部の平均深さが前記最頻ピッチを100%とした際の10%以上になり、光学シートとして適したものであった。実施例1〜5にて、上記のような最頻ピッチおよび平均深さが得られたのは、表面平滑硬質層の厚みが0.05μmを超え5μm以下で、変形率を10%以上としたためである。
ここに所定のパターンを印刷した後、テープにてインク定着性テストをした結果、インクのはがれがなく、定着性が高い結果となった。
また、バックライトユニット上に実施例1〜5のシートを設置し、目視により観察、評価した結果、バックライトユニット内の光源からの光が均一化し、かつ高い輝度が得られた。
これに対し、比較例1、2では、表面硬質平滑層の厚さが0.05μm以下あるいは5μmを超えていたため、得られた凹凸パターン形成シートは、凹凸パターンの最頻ピッチが1μm以下あるいは20μmを超えており、比較例1ではインクの定着性が悪く、輝度の向上も見られなかった。また、比較例2ではインクの定着性は良いものの、輝度均斉化の効果がみられず、光学シートとして適していなかった。また、比較例3では、凹凸パターンが形成されていなかった。
本発明の凹凸パターン形成シートの一実施形態の一部を拡大して示す拡大斜視図である。 図1の凹凸パターン形成シートを、凹凸パターンの形成方向と直交方向に切断した際の断面図である。 凹凸パターンの表面を表面光学顕微鏡により撮影して得た画像の、グレースケール変換画像である。 図3の画像をフーリエ変換した画像である。 図4の画像における円環の中心からの距離に対する輝度をプロットしたグラフである。 図4の画像における補助線L上の輝度をプロットしたグラフである。 本発明の凹凸パターン形成シートの製造方法の一実施形態における積層シートを示す断面図である。
符号の説明
10 凹凸パターン形成シート
10a 積層シート
11 基材
11a 加熱収縮性フィルム
12 硬質層
12a 凹凸パターン
12b 底部
13 表面が平滑な樹脂製の硬質層(表面平滑硬質層)

Claims (8)

  1. 基材と、基材の少なくとも一方の面に凹凸構造を形成し、該凹凸面上に所定のパターンで設けられたパターン印刷部とを備え、パターン印刷部の面積率が、光源から遠ざかるにつれて小さくなるように変化させたことを特徴とする光拡散シート。
  2. 前記光拡散シートの凹凸構造が、樹脂製の基材と、該基材の片面に設けられた樹脂製の硬質層とを備え、
    該硬質層の表面に一方向に沿った凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートであって、硬質層を構成する樹脂のガラス転移温度Tgと、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tgとの差(Tg−Tg)が10℃以上であり、凹凸パターンの最頻ピッチが1μmを超え20μm以下、凹凸パターンの底部の平均深さが前記最頻ピッチを100%とした際の10%以上であることを特徴とする請求項1記載の光拡散シート。
  3. 前記光拡散シートの凹凸構造が、樹脂製の基材の片面に、表面が平滑で厚さが0.05μmを超え5.0μm以下の樹脂製の硬質層を設けて積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有し、硬質層を、基材を構成する樹脂よりガラス転移温度が10℃以上高い樹脂で構成し、凹凸形成したことを特徴とする請求項1及び2記載の光拡散シート。
  4. 前記光拡散シートに樹脂製の基材として一軸方向加熱収縮性フィルムを用い、硬質層を折り畳むように変形させる工程では、積層シートを加熱して一軸方向加熱収縮性フィルムを収縮させ凹凸を形成する請求項1〜3に記載の光拡散シート。
  5. 請求項1〜4に記載の凹凸パターン形成シートを備え、該凹凸パターン形成シートの基材および硬質層が透明である光拡散シート。
  6. 請求項1〜5に記載の凹凸パターン形成シートを備え、該凹凸パターン形成シートと同等の最頻ピッチおよび平均深さの凹凸パターンが表面に形成された光拡散シートを製造するための型として用いられる光拡散シート原版。
  7. 請求項6に記載の凹凸製造シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、未硬化の硬化性樹脂を塗工する工程と、該硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する工程とを有す、請求項1記載の光拡散シートの製造方法。
  8. 請求項6に記載の凹凸製造シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、シート状の熱可塑性樹脂を接触させる工程と、該シート状の熱可塑性樹脂を工程シート原版に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却する工程と、冷却したシート状の熱可塑性樹脂を工程シート原版から剥離する工程とを有する請求項1記載の光拡散シートの製造方法。
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