JP6973537B2 - 転写箔 - Google Patents
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接着層は、その表面の算術平均高さSaを、0.1乃至0.5のμmの範囲内とすることができる。この算術平均高さSaは、0.1乃至0.3μmの範囲内とすることもできる。ここで、「算術平均高さSa」は、JIS B0681−2:2018において定義されている表面性状パラメータである。
接着層の厚さは、1乃至10μmの範囲内とすることができる。この厚さは、4乃至10μmの範囲内とすることもでき、5乃至8μmの範囲内とすることもできる。
フィラーの材質は、天然素材とすることもできる。天然素材は、セルロース、琥珀、ゼオライト、又は雲母等とすることができる。
合成樹脂は、高い耐熱性及び高い耐薬品性を得やすい。天然素材は、環境負荷が小さい。
フィラーの平均粒子径は、0.1乃至20.0μmの範囲内とすることができる。フィラーの平均粒子径は、0.3乃至1.0μmの範囲内とすることもできる。
ここで、「平均粒子径」は、電子顕微鏡で撮像することによって得られる面積平均粒子径である。
支持体(キャリアともいう)は、例えば、ベースフィルム又はコートされたベースフィルムである。
ベースフィルムは、単層又は多層のプラスチックフィルムとすることができる。プラスチックフィルムは、押出法、溶液流延法、又はカレンダー法により製造できる。押出法としては、インフレーション法又はTダイ法を適用できる。
(レリーフ層)
レリーフ層は、上記の通り、一方の主面にレリーフ構造を有する。レリーフ層の材料は、紫外線硬化樹脂、熱可塑性樹脂、又は熱硬化性樹脂とすることができる。
反射層は、無機蒸着層とすることができる。無機蒸着層は、レリーフ構造が奏する光学効果を容易に観察可能とする。
無機蒸着層の厚さは、10乃至500nmの範囲内とすることができる。
転写材層は、レリーフ層と基材との間に介在した剥離保護層を更に含むことができる。
この熱可塑性樹脂は、融点又はガラス転移点が90℃以上130℃以下の樹脂とすることができる。熱可塑性樹脂は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、若しくはポリアミド樹脂、それらの何れかの共重合樹脂、それらの何れかを含んだ複合樹脂、又は、それらの何れかの共重合樹脂を含んだ複合樹脂とすることができる。
剥離保護層は、印刷を受容できる。アクリル樹脂は、印刷を受容し易い。印刷を受容可能な剥離保護層を表示体が含んだ表示体付き物品は、その表示体及び物品の双方に対して印刷が可能である。
転写材層は、反射層を少なくとも部分的に被覆した被覆層を更に含むことができる。被覆層は、反射層の全面又は一部を被覆する。
被転写体である物品は、印刷物又は印刷が行われるべき記録媒体とすることができる。印刷物又は記録媒体の厚さは、0.05乃至4mmの範囲内とすることができる。
先ず、本発明の一実施形態に係る転写箔について説明する。
支持体11は、転写材層12を剥離可能に支持している。支持体11は、帯形状を有している。
次に、上述した転写箔10の製造方法を説明する。
以上のようにして、転写箔10を得る。
次に、上記の転写箔10を用いて製造可能な表示体付き物品について説明する。
図6に示す表示体付き物品1は、物品20と転写部TPとを含んでいる。
図1乃至図5を参照しながら説明した転写箔10によると、被転写面が平滑でない場合であっても、高い画質を実現することができる。これについて、以下に説明する。
<例1>
図1及び図2を参照しながら説明した転写箔10を、以下の方法により製造した。なお、以下に記載する「部」は、「質量部」を意味することとする。
(剥離層形成用インキ)
ポリアミドイミド樹脂 19部
ポリエチレンパウダー 0.8部
ジメチルアセトアミド 45部
トルエン 35部
剥離保護層形成用インキの塗布は、乾燥後の膜厚(ドライ膜厚)が1μmとなるよう行った。これにより、剥離保護層123を得た。
(レリーフ層形成用インキ)
ウレタン樹脂 20部
メチルエチルケトン 50部
酢酸エチル 30部
レリーフ層形成用インキの塗布は、ドライ膜厚が1μmとなるように行った。その後、ロールエンボス法にて、回折格子を構成するレリーフ構造をレリーフ層の表面に形成した。以上のようにして、表面にレリーフ構造を有するレリーフ層121を得た。
(被覆層形成用インキ)
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 65部
ポリエチレン樹脂 3部
ポリウレタン樹脂 8部
ジメチルアセトアミド(DMAC) 23部
被覆層形成用インキの塗布は、塗膜が反射層122の幅方向における中央部を覆うように行った。また、被覆層形成用インキの塗布は、ドライ膜厚が1μmとなるように行った。これにより、被覆層124を得た。
(内側接着層形成用インキA)
ポリエステル 62部
硫酸バリウム(平均粒子径0.6μm) 4部
メチルエチルケトン 34部
内側接着層形成用インキAの塗布は、ドライ膜厚が2μmとなるように行った。また、この際、硫酸バリウムが内側接着層の表面に偏在するように、支持体11は被覆層124及びレリーフ層121の露出部が下方を向くように支持し、内側接着層形成用インキAは下方から塗布した。これにより、接着層13の内側接着層を得た。
(表面接着層形成用インキA)
アクリル樹脂 37部
ポリエステル樹脂 1部
シリカ(平均粒子径8.0μm) 1部
ナノシリカ(平均粒子径10乃至15nm) 50部
メチルエチルケトン 9.5部
トルエン 1.5部
表面接着層形成用インキAの塗布は、ドライ膜厚が4乃至5μmとなるように行った。これにより、接着層13の表面接着層を得た。
以上のようにして、転写箔10を製造した。
以下に組成を示す内側接着層形成用インキBを調製した。
(内側接着層形成用インキB)
ポリエステル 62部
硫酸バリウム(平均粒子径1.0μm) 4部
メチルエチルケトン 34部
内側接着層形成用インキAの代わりに、内側接着層形成用インキBを使用したこと以外は、例1と同様の方法により転写箔10を製造した。
以下に組成を示す内側接着層形成用インキCを調製した。
(内側接着層形成用インキC)
ポリエステル 62部
硫酸バリウム(平均粒子径0.3μm) 4部
メチルエチルケトン 34部
内側接着層形成用インキAの代わりに、内側接着層形成用インキCを使用したこと以外は、例1と同様の方法により転写箔10を製造した。
以下に組成を示す内側接着層形成用インキDを調製した。
(内側接着層形成用インキD)
ポリエステル 62部
シリカフィラー(平均粒子径2.7μm) 2部
硫酸バリウム(平均粒子径0.6μm) 2部
メチルエチルケトン 34部
内側接着層形成用インキAの代わりに、内側接着層形成用インキDを使用したこと以外は、例1と同様の方法により転写箔10を製造した。
以下に組成を示す表面接着層形成用インキBを調製した。
(表面接着層形成用インキB)
アクリル樹脂 49部
ポリエステル樹脂 1部
シリカ(平均粒子径8.0μm) 1.5部
シリカ(平均粒子径14.0μm) 1部
ナノシリカ(平均粒子径10乃至15nm) 32部
メチルエチルケトン 12部
トルエン 2部
表面接着層形成用インキAの代わりに、表面接着層形成用インキBを使用したこと以外は、例1と同様の方法により転写箔10を製造した。
内側接着層形成用インキAから硫酸バリウムを省略したこと以外は、例1と同様の方法により転写箔を製造した。
被覆層124及びレリーフ層121の露出部が下方を向くように支持体11を支持し、内側接着層形成用インキAを上方から塗布したこと以外は、例1と同様の方法により転写箔を製造した。
例1乃至5並びに比較例1及び2の転写箔の各々について、接着面の表面形状測定を行った。その結果を、以下の表1に示す。
例1と同様の方法による転写箔10の製造を、内側接着層形成用インキの塗布スピード(塗布工程における支持体の搬送速度)を変更して行った。その結果、塗布スピードが1乃至10m/分の範囲内では、内側接着層の表面へのフィラー(硫酸バリウム)の偏在が顕著であった。塗布スピードがより速い場合、例えば、20m/分では、内側接着層の表面へのフィラーの偏在は顕著ではなかったものの、内側接着層と表面接着層との間の界面の乾燥後における歪みを十分に抑制することができた。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明及び当初の課題を解決するための手段に記載していた事項を付記する。
[1]
回折画像を表示するレリーフ構造が一方の主面に設けられたレリーフ層と、前記主面を少なくとも部分的に被覆した反射層とを含んだ転写材層と、
前記転写材層を剥離可能に支持した支持体と、
前記転写材層上に設けられ、表面のスキューネスS sk の絶対値が2乃至5の範囲内にある接着層と
を備えた転写箔。
接着層は、その表面のスキューネスS sk の絶対値を、1乃至5の範囲内とすることもでき、1乃至3の範囲内とすることもできる。
[2]
前記接着層は、前記表面のクルトシスS ku が10乃至35の範囲内にある項1に記載の転写箔。
[3]
前記回折画像は三次元画像を含んだ項1又は2に記載の転写箔。
[4]
前記接着層の厚さは1乃至10μmの範囲内にある項1乃至3の何れか1項に記載の転写箔。
[5]
前記接着層は表面側接着層と内側接着層との2層からなる項1乃至3の何れか1項に記載の転写箔。
[6]
前記内側接着層は熱可塑性樹脂とフィラーとを含んだ項5に記載の転写箔。
[7]
前記フィラーは硫酸バリウムを含んだ項6に記載の転写箔。
[8]
前記転写材層の少なくとも一部を前記支持体から紙へ転写するために使用する項1乃至7の何れか1項に記載の転写箔。
Claims (3)
- 回折画像を表示するレリーフ構造が一方の主面に設けられたレリーフ層と、前記主面を少なくとも部分的に被覆した反射層とを含んだ転写材層と、
前記転写材層を剥離可能に支持した支持体と、
前記転写材層上に設けられ、熱可塑性樹脂を含み、表面のスキューネスSskの絶対値が1乃至3の範囲内にある接着層と
を備え、前記回折画像は三次元画像を含み、
前記接着層は、前記転写材層上に設けられた内側層と、前記内側層上に設けられた表面側層との2層からなり、
前記内側層は前記熱可塑性樹脂とフィラーとを含み、
前記フィラーは沈降性硫酸バリウムを含んだ
前記転写材層の少なくとも一部をホットスタンピングによって前記支持体から紙へ転写するために使用する転写箔。 - 前記接着層は、前記表面のクルトシスSkuが10乃至35の範囲内にある請求項1に記載の転写箔。
- 前記接着層の厚さは1乃至10μmの範囲内にある請求項1または2に記載の転写箔。
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