JP5310338B2 - 転がり軸受の取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、転がり軸受の取付構造に関し、例えば、自動車に搭載されたオルタネータ等のエンジン補機等に使用すると好適な転がり軸受の取付構造に関する。
従来、転がり軸受の取付構造としては、特開2003−287043号公報(特許文献1)に記載されているものがある。
この転がり軸受の取付構造は、使用温度域が高温である自動車のオルタネータの一部をなしている。この転がり軸受の取付構造は、アルミニウム合金製のハウジングと、玉軸受とを備え、上記玉軸受は、外輪、内輪および複数の玉を有する。上記玉軸受の外輪は、その外輪の外周面に環状溝を有する。上記環状溝には、クリープ防止部材が、射出成形により隙間なく配置されている。上記クリープ防止部材は、アルミ合金よりも線膨張係数が大きい合成樹脂材料からなっている。上記玉軸受の外輪は、上記ハウジングの内周面に圧入により内嵌されて固定されている。
この転がり軸受の取付構造は、外輪の外周面に形成した環状溝に、アルミ合金よりも線膨張係数が大きい合成樹脂材料からなるクリープ防止部材を配置することにより、高温において上記クリープ防止部材と上記ハウジングとの間で締め代を確保して、ハウジングに対して外輪がクリープしないようにしている。
特開2003−287043号公報(第1図)
上記従来の転がり軸受の取付構造は、ハウジングに対する外輪のクリープを抑制できるという利点を有する一方、玉軸受の外輪に、樹脂が入る部分を加工することが必要不可欠であり、工数および製造コストが大きいという課題がある。
そこで、本発明の課題は、ハウジングに対して外輪がクリープしにくく、かつ工数および製造コストが小さい転がり軸受の取付構造を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の転がり軸受の取付構造は、
アルミニウムまたはアルミニウム合金製の環状のハウジングと、
内輪、外輪および転動体を備え、上記外輪の外周面が上記ハウジングの内周面に内嵌されて固定された転がり軸受と
を備え、
上記外輪は、アルミニウムと、鉄とを含む金属材料からなっており、
上記外輪の径方向の内方の端部から外方に行くにしたがって、アルミニウムの重量と鉄の重量との和に対する鉄の重量の組成比が、減少していることを特徴としている。
上記外輪は、別体の複数の部材からなっても、一体であっても、どちらでも良い。例えば、上記外輪は、軌道面を有する環状の第1部材と、その第1部分の外周面に外嵌されて固定された環状の第2部材とからなっていても良い。また、上記外輪は、ハウジングの内周面に内嵌されて固定された一体部材であっても良い。
また、上記「アルミニウムの重量と鉄の重量との和に対する鉄の重量の組成比が、減少し」という文言は、外輪の一部において、径方向の外方に行くにしたがって、アルミニウムの重量と鉄の重量との和に対する鉄の重量の組成比が、変化しない一方、外輪の全体においては、径方向の外方に行くにしたがって、アルミニウムの重量と鉄の重量との和に対する鉄の重量の組成比が、減少している場合も、含むものとする。
また、この明細書では、上記アルミニウムの重量と鉄の重量との和に対する鉄の重量の組成比(以下、鉄重量組成比という)を、鉄の質量[g]/(アルミニウムの質量[g]+鉄の質量[g])で定義することにする。
また、この明細書では、アルミニウムの重量と鉄の重量との和に対するアルミニウムの重量の組成比(以下、アルミニウム重量組成比という)を、アルミニウムの質量[g]/(アルミニウムの質量[g]+鉄の質量[g])で定義することにする。
したがって、例えば、外輪を、上記第1部材と、上記第2部材とで構成した場合、第1部材の全域において、アルミニウムが存在していなくて、第2部材において、径方向の外方に行くにしたがって、鉄重量組成比が、減少する場合等も、含まれる。というのも、上記第1部材の全域において、径方向の外方に行くにしたがって、鉄重量組成比が、1で一定ある一方、第2部材において、鉄重量組成比が、径方向の外方に行くにしたがって、1から減少するからである。
本発明によれば、上記外輪の径方向の内方の端部から外方に行くにしたがって、外輪の鉄重量組成比が、減少しているから、外輪の軌道面の鉄の含有率が高くなる。したがって、硬度が必要で、鉄の含有率が高いことがふさわしい軌道面での鉄の含有率を高くすることができる。尚、軌道面の表層部においては、アルミの含有率が零(0)であると、好ましい。
また、本発明によれば、外輪は、径方向の外方に行くにしたがって、アルミニウム重量組成比が大きくなるから、鉄製の外輪と比較して、外輪を軽量化することができる。
また、本発明によれば、外輪は、径方向の外方に行くにしたがってアルミニウム重量組成比が大きくなるから、アルミニウムまたはアルミニウム合金製のハウジングの線膨張係数と、外輪の径方向の外方側の端部の線膨張係数とのギャップを0(零)または小さくすることができる。したがって、高温においても、ハウジングに対する外輪のクリープを抑制することができる。
また、本発明によれば、外輪が、径方向の外方に行くにしたがってアルミニウム重量組成比が大きくなる構成を有しているから、外輪に溝を形成しなくても、ハウジングに対する外輪のクリープを抑制できる。したがって、外輪に溝を形成する必要がないから、外輪の製造に要する工数および外輪の製造コストを低減することができる。
また、一実施形態では、
上記外輪の少なくとも一部は、鉄粉と、アルミニウム粉とを含む粉末を用いた粉末冶金法で製造されている。
本発明者は、数多の試験を行って、鉄重量組成比が0である領域と鉄重量組成比が1である領域との界面が存在するような方法で、粉末冶金法で、鉄とアルミニウムを接合しようとした場合、鉄とアルミニウムの接合がうまくいかないことを発見した。
一方、本発明者は、一方向に行くにしたがって、鉄重量組成比が徐々に増大するように、鉄粉とアルミニウムとの境界がないようにして、粉末冶金法で、鉄とアルミニウムを接合しようとした場合、鉄とアルミニウムの接合がうまくいくことを確認した。
上記実施形態によれば、上記外輪の少なくとも一部を、粉末冶金法で製造しているから、外輪の少なくとも一部において、鉄重量組成比の径方向における変動の分布を、所望の変動の分布と近い分布にすることができる。
また、上記実施形態によれば、上記外輪の径方向の内方の端部から径方向の外方に行くにしたがって、鉄重量組成比が、徐々に小さくなっているから、アルミニウムと、鉄とを、良好に接合することができる。したがって、アルミニウムの含有による軽量化と、径方向の内方の端部の鉄の含有が大きいことによる軌道面の硬度の確保の両方を実現することができる。
また、上記実施形態によれば、上記外輪の少なくとも一部を、粉末冶金法で製造しているから、外輪を簡単かつ安価に製造できる。
また、一実施形態では、
上記鉄粉を構成する鉄粒子の平均粒径は、上記アルミニウム粉を構成するアルミニウム粒子の平均粒径と異なっている。
上記実施形態によれば、鉄粉を構成する鉄粒子の平均粒径が、アルミニウム粉を構成するアルミニウム粒子の平均粒径と異なっているから、平均粒径が大きい方の粒子の隙間に平均粒径が小さい方の粒子が入り込みやすくなり、二つの粒子の境界領域での密封性を上げることができる。したがって、粉末状態で密着状態になっているから、焼結で固めたときに、境界面が剥がれたり、欠陥ができたりすることを抑制することができる。したがって、外輪を、鉄とアルミニウムが密着した傾斜機能材料を有するものにすることができる。
また、一実施形態では、
上記外輪は、
軌道面を有する環状の第1部材と、
上記第1部材に外嵌されて固定されると共に、上記ハウジングの内周面に内嵌されて固定された環状の第2部材と
を有している。
上記実施形態によれば、第1部材を、アルミニウムを含まない鋼材で製造できる一方、第2部材を、粉末冶金法によって、傾斜機能材料で構成できる。したがって、第2部材は、単純な形状を有して、安価に製造することができるから、安価な第2部材を、第1部材とハウジングとの間に挿入するだけで、簡単安価にハウジングに対する外輪のクリープを抑制することができる。
上記実施形態の転がり軸受の取付構造によれば、ハウジングに対する外輪のクリープを抑制できる。また、上記実施形態の転がり軸受の取付構造によれば、工数および製造コストが小さくなる。
本発明の第1実施形態の転がり軸受の取付構造の軸方向の模式断面図である。 上記外輪の第2部材の局所部分における鉄粒子とアルミニウム粒子の配置状態を示す模式図である。 第2実施形態の転がり軸受の取付構造の軸方向の模式断面図である。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の転がり軸受の取付構造の軸方向の模式断面図である。
この転がり軸受の取付構造は、使用温度域が高温である自動車のオルタネータの一部を構成している。この転がり軸受の取付構造は、ハウジング1と、玉軸受2とを備え、ハウジング1は、アルミニウムで製造されている。上記玉軸受2は、外輪10、内輪11および転動体の一例としての複数の玉12を有している。
上記外輪10は、環状の第1部材20と、環状の第2部材21とからなっている。上記第1部材20は、その内周面に軌道面としての軌道溝を有している。上記第1部材20は、円筒外周面を有している。
上記第2部材21は、第1部材20の径方向の外方に位置している。上記第2部材21は、筒状の部材であり、円筒内周面および円筒外周面を有している。上記第2部材21は、第1部材20の円筒外周面に締まり嵌めにより外嵌されて固定されている。また、上記第2部材21は、ハウジング1の内周面に締まり嵌めにより内嵌されて固定されている。
上記内輪11は、図示しないオルタネータの回転軸上に締まり嵌めにより外嵌されて固定されている。上記内輪11は、その外周面に軌道面としての軌道溝を有している。また、上記複数の玉12は、外輪10の軌道溝と、内輪11の軌道溝との間に、保持器28に保持された状態で、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。
上記第1部材20、内輪11および玉12の夫々は、SUJ2鋼(高炭素クロム軸受鋼)、SAE5120浸炭焼入等の浸炭焼入鋼、高速度工具鋼等の鋼製材料からなっている。
一方、上記第2部材21は、鉄粉と、アルミニウム粉とを含む粉末を用いた粉末冶金法で製造されている。ここで、鉄粉として、SMF4040を使用し、アルミニウム粉として、合金番号6063などのアルミニウム合金を使用している。尚、上記以外の鉄粉、上記以外のアルミニウム粉を使用しても良い。上記第2部材21は、第2部材21の径方向の内方の端部から第2部材21の径方向の外方に行くにしたがって、鉄重量組成比が、減少している。
ここで、第1実施形態を示す図1および以下の実施形態を示す図3では、各図において、グレースケールのグレーの度合が高ければ高い程、鉄重量組成比が高いことを示すものとする。図1に示すように、上記第2部材21の径方向の内方の内方表層部は、鉄重量組成比が1になっている。
また、その内方表層部から第2部材21の径方向の外方の外方表層部まで、径方向の外方に行くにしたがって、鉄重量組成比が、単調かつ徐々に低下して、上記外方表層部において、鉄重量組成比が、0(零)で、アルミニウム重量組成比が1になっている。
上記第2部材21は、詳しくは、次のように形成されている。
先ず、アルミニウムの粉末と、鉄の粉末とを用意する。ここで、第1実施形態では、用意する鉄の粉末の平均粒径は、用意するアルミニウムの粉末の平均粒径よりも小さくなっている。
次に、上記二つの粉末の混合を行う。この混合においては、第2部材21の金型に第2部材21の径方向に行くにしたがって、鉄粉およびアルミ粉に対するアルミ粉の割合を徐々に高くなるように配置する。また、金型の第2部材の径方向の内方の端部に対応する箇所には、鉄粉のみを配置する一方、金型の第2部材の径方向の外方の端部に対応する箇所には、アルミ粉のみを配置する。
続いて、圧縮成形を行う。圧縮成形では、金型に粉充填された粉末に、上下のポンチで圧力をかけ、圧粉体あるいはグリーンコンパクトとよばれる成形体をつくる。作成した圧粉体は粉末粒子が互いに密着し十分な強さをもつことが必要である。
その後、焼結を行う。圧粉体は、粉末粒子間の密着は十分でもまだ原子的な結合はせず、もろい。そこで、焼結温度、焼結時間および焼結炉内のガス雰囲気を、適宜調整して焼結を行う。焼結により、圧粉体を、高温で焼き固めて十分に強くする。尚、圧縮成形と焼結とを、ともに行う方法として、型の中に詰めた粉末を加熱しながら圧縮するホットプレス法や、高温高圧のガス容器中で圧縮成形する熱間静水圧プレス法を使用することもできる。このようにして、第2部材21を作成する。尚、焼結は、大電流を流して焼結を行う放電プラズマ焼結法(SPS)を使用して行っても良い。
図2は、上記外輪10(図1参照)の第2部材21の局所部分における鉄粒子127とアルミニウム粒子120の配置状態を示す模式図である。
尚、図2において、矢印Aは、径方向を示し、紙面の上方が、径方向の外方側である。また、図2は、原理を示す図であり、径方向において、アルミニウム粒子120と、鉄粒子127とが混在している領域の寸法は、実際の寸法とは異なっている。
図2に示すように、この例では、多数のアルミニウム粒子120は、略同じ粒径を有し、多数の鉄粒子127も、略同じ粒径を有している。また、上記アルミニウム粒子120の平均粒径は、鉄粒子127の平均粒径よりも大きくなっている。図2に示すように、径方向において、アルミニウム粒子120と、鉄粒子127とが混在している領域では、平均粒径が大きいアルミニウム粒子120の間に、平均粒径が小さい鉄粒子127が入り込んで、隙間が小さくて密な状態が実現されている。
上記第1実施形態の転がり軸受の取付構造によれば、外輪10の径方向の内方の軌道面側の端部の鉄重量組成比が1であって、第1部材20が、SUJ2鋼(高炭素クロム軸受鋼)、SAE5120浸炭焼入等の浸炭焼入鋼、高速度工具鋼等の鋼製材料からなっているから、軌道溝の硬度が、問題がないものになる。
また、上記第1実施形態の転がり軸受の取付構造によれば、第2部材21が、径方向の外方に行くにしたがって、アルミニウム重量組成比が大きくなるから、第2部材21を軽量化することができる。したがって、外輪10を軽量化することができる。
また、上記第1実施形態の転がり軸受の取付構造によれば、第2部材21の内周側の端部の鉄重量組成比が1であるから、第1部材20と第2部材21の内周側の端部との線膨張係数の差を略0(零)にすることができる。したがって、高温において、第2部材21と、第1部材20との締め代が小さくなることがなくて、第1部材20と第2部材21との間でクリープを確実に防止することができる。
また、第2部材21の外周側の端部のアルミニウム重量組成比が1であるから、ハウジング1と第2部材21の外周側の端部との線膨張係数の差を略0(零)にすることができる。したがって、高温において、ハウジング1と、第2部材21との締め代が小さくなることがなくて、ハウジング1と第2部材21との間でクリープを確実に防止することができる。
また、上記第1実施形態の転がり軸受の取付構造によれば、外輪10が、径方向の外方に行くにしたがって、アルミニウム重量組成比が大きくなる構成を有しているから、外輪10に溝を形成しなくても、ハウジング1に対する外輪10のクリープを抑制できる。したがって、外輪10に溝を形成する必要がないから、外輪10の製造に要する工数および外輪の製造コストを低減することができる。
また、上記第1実施形態の転がり軸受の取付構造よれば、外輪10の一部である第2部材21を、粉末冶金法で製造しているから、第2部材21において、鉄重量組成比の径方向における分布を、所望の分布と近い分布にすることができる。
また、上記第1実施形態の転がり軸受の取付構造よれば、上記外輪10の径方向の内方の端部から径方向の外方に行くにしたがって、鉄重量組成比が、徐々に小さくなっているから、アルミニウムと、鉄とを、良好に接合することができる。したがって、アルミニウムの含有による軽量化と、径方向の内方の端部の鉄の含有が大きいことによる軌道溝の硬度の確保の両方を実現することができる。
また、上記実施形態によれば、上記外輪10の少なくとも一部を、粉末冶金法で製造しているから、外輪10を簡単かつ安価に製造できる。
また、上記第1実施形態の転がり軸受の取付構造によれば、上記鉄粒子127の平均粒径が、アルミニウム粒子120の平均粒径と異なっているから、アルミニウムの隙間に鉄が入り込みやすくなり、境界領域での密封性を上げることができる。したがって、粉末状態で密着状態になっているから、焼結で固めたときに、境界面が剥がれたり、欠陥ができたりすることを抑制することができる。したがって、上記第2部材21を、鉄とアルミニウムが密着した傾斜機能材料を有するものにすることができる。
尚、上記第1実施形態の転がり軸受の取付構造では、第2部材21を製造するのに使用する多数のアルミニウム粒子120の粒径が略同一で、第2部材21を製造するのに使用する多数の鉄粒子127の粒径が略同一で、かつ、アルミニウム粒子120の平均粒径が、鉄粒子127の平均粒径よりも大きかった。しかし、本発明では、多数のアルミニウム粉の粒径が千差万別であって、アルミニウム粒子の粒経が、互いに異なっていても良く、また、同様に、多数の鉄粉の粒径が千差万別であって、鉄粒子の粒経が、互いに異なっていても良い。また、本発明では、アルミニウム粒子の平均粒径が、鉄粒子の平均粒径よりも小さくても良い。また、本発明では、アルミニウム粒子の平均粒径と、鉄粒子の平均粒径とが、略同一であっても良い。
また、上記実施形態の転がり軸受の取付構造では、転がり軸受が、玉軸受2であったが、この発明では、転がり軸受は、複列玉軸受であっても、ころ軸受(円筒ころ軸受、円錐ころ軸受、凸面ころ軸受)等であっても良く、転動体は、複列に配置された玉であっても、ころ等の玉以外の転動体であっても良い。
また、上記実施形態の転がり軸受の取付構造では、第2部材21の径方向の内方の表層部から第2部材21の径方向の外方の表層部に行くにしたがって、アルミニウム重量組成比が0(零)から1まで徐々に増加するようになっていた。しかし、この発明では、例えば、第2部材の径方向の内方の表層部から第2部材の径方向の外方の表層部に行くにしたがって、アルミニウム重量組成比が0(零)から1より小さい値まで徐々に増加するようにしても良い。尚、この場合、ハウジングがアルミ合金製であって、ハウジングにおけるアルミニウムの重量と鉄の重量との和に対するアルミニウムの重量の組成比が、第2部材の径方向の外方の表層部におけるアルミニウム重量組成比と同一であると好ましいことは言うまでもない。
図3は、第2実施形態の転がり軸受の取付構造の軸方向の模式断面図である。
第2実施形態の転がり軸受の取付構造は、外輪が、複数の部材からなる構成ではなくて、外輪が、一体部材である点が、第1実施形態と大きく異なる。
第2実施形態の転がり軸受の取付構造では、第1実施形態の転がり軸受の取付構造と共通の作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態の転がり軸受の取付構造と異なる構成、作用効果および変形例についてのみ説明を行うことにする。
この転がり軸受の取付構造は、ハウジング101と、転がり軸受の一例としての玉軸受102とを備え、玉軸受102は、外輪110と、内輪111と、転動体としての複数の玉112と、図示しない二つのシールド板とを有する。
上記ハウジング101は、アルミニウムからなっている。また、上記内輪111は、外周に軌道面としての軌道溝を有し、外輪110は、内周に軌道面としての軌道溝を有する。上記内輪111および玉112の夫々は、SUJ2鋼(高炭素クロム軸受鋼)、SAE5120浸炭焼入等の浸炭焼入鋼、高速度工具鋼等の鋼製材料からなっている。
上記複数の玉112は、外輪110の軌道溝と、内輪111の軌道溝との間に、保持器(図示せず)によって保持された状態で、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。また、上記一方のシールド板は、外輪110と、内輪111との軸方向の一方の開口を塞ぐように、配置される一方、他方のシールド板は、外輪110と、内輪111との軸方向の他方の開口を塞ぐように、配置されている。
上記外輪110は、第1実施形態で詳細に説明した粉末冶金法で製造されている。具体的には、外輪110は、粉末冶金法により、外周側がアルミニウム、内周側が鉄になるようにして、作成されている。また、アルミニウムと、鉄との境界領域を、アルミニウムと鉄との合金で構成している。詳しくは、外周側と内周側との間は、外周側から内周側に行くにしたがって、鉄重量成分比が増大するようにして、材料において傾斜機能を持たせて、接合が確実にできるようにしている。尚、第2実施形態でも、アルミニウムの平均粒径を、鉄の平均粒径と異なる粒径に設定し、接合を密にするようにしている。
また、外輪110の内周側の表層部270は、高周波により焼入れして、硬化処理を行い、軌道溝としての機能を果たすことができるようにしている。
上記第2実施形態の転がり軸受の取付構造によれば、傾斜機能材料を有する一体の外輪110を使用しているから、確実にクリープを抑制できる軽量の転がり軸受の取付構造を実現できる。
また、上記第2実施形態の転がり軸受の取付構造によれば、外輪110が一体部材であるから、部品点数を小さくできて、取り扱い性を格段に向上させることができる。
1,101 ハウジング
2,102 玉軸受
10,110 外輪
11,111 内輪
12,112 玉
20 第1部材
21 第2部材
120 アルミニウム粒子
127 鉄粒子

Claims (4)

  1. アルミニウムまたはアルミニウム合金製の環状のハウジングと、
    内輪、外輪および転動体を備え、上記外輪の外周面が上記ハウジングの内周面に内嵌されて固定された転がり軸受と
    を備え、
    上記外輪は、アルミニウムと、鉄とを含む金属材料からなっており、
    上記外輪の径方向の内方の端部から外方に行くにしたがって、アルミニウムの重量と鉄の重量との和に対する鉄の重量の組成比が、減少していることを特徴とする転がり軸受の取付構造。
  2. 請求項1に記載の転がり軸受の取付構造において、
    上記外輪の少なくとも一部は、鉄粉と、アルミニウム粉とを含む粉末を用いた粉末冶金法で製造されていることを特徴とする転がり軸受の取付構造。
  3. 請求項2に記載の転がり軸受の取付構造において、
    上記鉄粉を構成する鉄粒子の平均粒径は、上記アルミニウム粉を構成するアルミニウム粒子の平均粒径と異なっていることを特徴とする転がり軸受の取付構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の転がり軸受の取付構造において、
    上記外輪は、
    軌道面を有する環状の第1部材と、
    上記第1部材に外嵌されて固定されると共に、上記ハウジングの内周面に内嵌されて固定された環状の第2部材と
    を有していることを特徴とする転がり軸受の取付構造。
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