JP5308872B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents
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主に、SEMによる測定や検査の前工程等で蓄積される帯電、或いは二次電子等が、試料上に配置された対面電極が形成する電界によって試料に戻され、試料に再付着することによって形成される帯電の内、比較的広範囲に形成される帯電である。空間的変化が穏やかであり、静電電位計による直接計測やリターディング電圧を変えてフォーカスの合う電圧値から求められる。オートフォーカス後の対物レンズ電流から光学倍率を推測し、測長値の補正を実施できる。
周囲のデバイス観察時の戻り電子の影響や磁場や電極によって戻される電子が関連し、非点(電子軌道の曲がりのため検出されない結果、観察されない点)に影響する。偏向倍率の変化率を検知し、これを基にローカル帯電の影響を補正している。エネルギーフィルタを用いれば測定できるが、次に示すマイクロ帯電の重畳があり、空間分布の特定は困難な状況にある。
LSIパターン等の小さいスケールで、デバイス構造や画素スケールで起こる試料帯電である。電子が作り出す試料帯電によって、一次電子や試料から脱出した二次電子の軌道が曲げられることによる画像歪みや、コントラスト異常が得られる場合があり、測長値やパターンの輪郭抽出精度が低下する原因となる。ビーム走査は帯電現象をさらに複雑化する。画素に電子が照射されると、二次電子の抜けた部分が正帯電し、二次電子は試料に戻るようになる。照射位置が正帯電する一方、その周辺は戻り電子のために負帯電する。次の画素に移ると、隣りの正帯電と周辺の負帯電の影響を受ける。別の走査ラインに移ると、既に照射された場所の帯電の影響を受ける。その際、周囲の帯電が時間変化しているので、空間変化だけでなく時間変化の影響を受ける。
R=ε△φ+ρ …(4)
=∫(ε▽φ)・nδφ(x)dS−∫ε▽φi▽iδφ(x)dV+∫ρδφ(x)dV
…(6)
+{δφ}T∫[N]T[N]{ρ}dV …(7)
{dφ(x)/dx}=[B]{φ} …(8)
の関係がある。∂I/∂{δφ}=0とすると
∫[N]T[N]{(ε▽φ)n}dS+{δφ}T∫[B]T[E][B]dV{φ}
=−∫[N]T[N]{ρ}dv …(9)
となる。これが解くべき有限要素式である。
∫[N]T[N]{(ε▽φ)n}dS′+{δφ}T∫[B]T[E][B]dV′{φ}
=−∫[N]T[N]{ρ}dV′ …(10)
を得る。さらに、積分の部分をGauss−Legendre積分に置き換えて計算する。
η=B(η(φ=0)/B)cosφ,δ=δ(φ=0)/cosφ …(13)
と表される。電子が1個試料に入射すると、試料は差し引きで(1−η−δ)帯電することになる。二次電子の放出角度θについては‘cos則’に従う。反射電子については次の経験式を用いる。
体系作成,境界条件入力とビーム/走査条件入力計算体系となる三次元体系を作成し、境界条件及び初期条件を入力する。各材料に対して物性データや二次電子放出データを用意する。ビームの電流値・エネルギー値・スポット径,ピクセル数や走査順序等をファイル入力する。
電界,軌道計算による帯電分布と電荷移動計算による時間的空間的変化の追跡部分。ピクセル毎に電界,軌道及び電荷移動のループを計算する。粒子はN次電子まで追跡するとし、その数だけ電界−軌道計算を繰返し、その後電荷移動を求める。その間に試料部の電荷密度は空間的・時間的に変化し、その後に照射及び発生する電子の軌道が変化する。その際、電子の到達位置や電位分布等を記録する。N=1は入射電子でN≧2は試料表面からの電子である。
二次電子分布の等高線化による画像出力や電位分布等の出力一連のループが終了すると、記録された電子軌道のデータ等を条件毎に出力する。例えばピクセル毎、或いは複数のピクセルを含む領域ごとに条件を満足する二次電子の個数を数え、その二次電子量を反映した輝度情報を配列するとSEM画像が得られる。このプログラムを用いて、ビームや走査条件等による帯電分布の変化や電子軌道を解析し、帯電がSEM像に及ぼす影響を調べることが可能である。
2 加速電極
3 コンデンサレンズ
4 二次電子検出器
5 走査偏向器
6 対物レンズ
7 試料
8 試料ステージ
9 負電圧印加電源
10 試料電位推定装置
11 設計データ
12 装置仕様データ
13 走査条件データ
14 電子ビーム
15 二次電子
16 試料内部の測定対象
17 集束した一次電子線
Claims (8)
- 荷電粒子源と、当該荷電粒子源から放出される荷電粒子ビームを集束して試料に照射する対物レンズと、負電圧の印加によって試料に到達する荷電粒子ビームを減速する電界を形成する負電圧印加電源と、当該負電圧印加電源を制御して、前記荷電粒子ビームの焦点調整を行う制御装置を備えた荷電粒子線装置において、
当該制御装置は、前記試料の物性データと前記荷電粒子ビームの走査条件に基づいて、前記試料電位を求め、当該試料電位に基づいて、前記負電圧印加電源を制御するものであって、前記試料上の複数の点について、前記試料電位を求め、当該試料電位と、前記負電圧印加電源によって印加される電圧との差が最も小さい点で、前記荷電粒子ビームを照射することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 荷電粒子源と、当該荷電粒子源から放出される荷電粒子ビームを集束して試料に照射する対物レンズと、負電圧の印加によって試料に到達する荷電粒子ビームを減速する電界を形成する負電圧印加電源と、当該負電圧印加電源を制御して、前記荷電粒子ビームの焦点調整を行う制御装置を備えた荷電粒子線装置において、
当該制御装置は、前記試料の物性データと前記荷電粒子ビームの走査条件に基づいて、前記試料電位を求め、当該試料電位に基づいて、前記負電圧印加電源を制御するものであって、所望する測定より前に実施した荷電粒子線走査による試料表面電位変化を求めることを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項2において、
前記制御装置は、同一測定点の複数回走査による表面電位変化を求め、当該変化値に基づいて、前記荷電粒子ビームの走査回数を決定することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項3において、
前記制御装置は、前記決定された走査回数を超えた走査を行う場合には、最終走査時の前記表面電位に基づいて、前記負電圧印加電源を制御することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項2において、
前記制御装置は、前記求められた試料電位に基づいて、複数の測定点の測定順序を決定することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項5において、
前記制御装置は、各測定点について求められた試料電位と、前記負電圧印加電源によって印加される電圧の差の最大値が最も小さくなるように、複数の測定点の測定順序を決定することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 荷電粒子源と、当該荷電粒子源から放出される荷電粒子ビームを集束して試料に照射する対物レンズと、負電圧の印加によって試料に到達する荷電粒子ビームを減速する電界を形成する負電圧印加電源と、当該負電圧印加電源を制御して、前記荷電粒子ビームの焦点調整を行う制御装置を備えた荷電粒子線装置において、
当該制御装置は、前記試料の物性データと前記荷電粒子ビームの走査条件に基づいて、前記試料電位を求め、当該試料電位に基づいて、前記負電圧印加電源を制御するものであって、荷電粒子線走査時の試料内部の電位を求めることを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項7において、
前記制御装置は、前記求められた電位によって、前記負電圧印加電源を制御することを特徴とする荷電粒子線装置。
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