JP5307571B2 - 電球形照明用光源 - Google Patents

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Description

本発明は、電球形照明用光源に関し、特に発光モジュールを適用した電球形照明用光源において、発光モジュールや点灯ユニットの異常発熱により筐体が高温になった場合にユーザがそのことを容易に認識できる技術に関する。
上記のような電球形照明用光源では、例えばショートにより発光モジュール内に過電流が流れ、当該発光モジュールが異常発熱することが起こりうる。また、点灯ユニットには、点灯回路内に過電流が流れたときに通電を遮断する安全保護回路が設けられているのが一般的であるが、例えばこの安全保護回路が万一機能しなかった場合は点灯回路内に過電流が流れ続け、点灯ユニットが異常発熱することも起こりうる。
このようにして発光モジュールや点灯ユニットで異常発熱が生じると、筐体が異常な高温状態になるため不用意に筐体に触ると危険である。そこで、例えば、特許文献1に係る照明用光源では、発光モジュールや点灯ユニットで異常発熱が生じた場合は、ヒューズなどを用いて点灯ユニットと外部電源とを電気的に遮断し、筐体が異常な高温状態になることを防止している。
特開2007−207508号公報
しかしながら、ヒューズが機能する直前の発光モジュールや点灯ユニットも異常とは言えないまでもかなりの高温になる。また、ヒューズが機能した直後の発光モジュールや点灯ユニットも温度が下がりきっていないためかなりの高温になっている。これらの場合も、不用意に筐体に触ると危険である。
また、筐体の異常な高温状態が点灯ユニットの発熱によるものである場合は、ユーザが不用意に筐体に触る可能性が高いため特に危険である。例えば、発光モジュール・点灯ユニット間の配線がショートして点灯ユニットに過電流が流れた場合等には、発光モジュールが点灯していないにもかかわらず点灯ユニットが発熱している可能性があるが、発光モジュールが点灯していなければ筐体が高温状態になっているはずがないと思い込んだユーザが不用意に筐体に触ってしまう可能性が高い。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたもので、筐体の異常な高温状態を筐体に触ることなく容易に認識でき、特に、点灯ユニットの発熱により筐体が異常な高温状態になっている場合であってもそれを容易に認識できる電球形照明用光源を提供することを目的とする。
本発明に係る電球形照明用光源は、発光モジュールと、前記発光モジュールを点灯させる点灯ユニットと、前記発光モジュール及び点灯ユニットが取り付けられた筐体と、前記筐体の外表面における第1の領域上に形成され、前記第1の領域の温度が第1の閾値未満から以上になると変色する第1の温度情報表示層と、前記筐体の外表面における前記第1の領域から離れた第2の領域上に形成され、前記第2の領域の温度が第2の閾値未満から以上になると変色する第2の温度情報表示層とを備え、前記第1の領域は前記第2の領域よりも前記発光モジュールの熱が伝わりやすい位置にあり、前記第2の領域は前記第1の領域よりも前記点灯ユニットの熱が伝わりやすい位置にあり、前記筐体は、内部に前記点灯ユニットが収納され、一端側に口金が取り付けられ、他端側に開口を有する筒状のケースと、前記ケースの前記開口を塞ぐように配置され前記点灯ユニットとは反対側に前記発光モジュールが搭載されたヒートシンクとを備え、前記第1の温度情報表示層は、前記ヒートシンクにおける前記筐体の外表面を構成する領域に形成されており、前記第2の温度情報表示層は、前記ケースにおける前記筐体の外表面を構成する領域に形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、第1の温度情報表示層が筐体の外表面における発光モジュールの熱が伝わりやすい位置に形成されているため、発光モジュールの発熱により筐体の外表面の温度が第1の閾値以上になった場合に、そのことを筐体に触ることなく視覚的に認識できる。さらに、第2の温度情報表示層が筐体の外表面における点灯ユニットの熱が伝わりやすい位置に形成されているため、点灯ユニットの発熱により筐体の外表面の温度が第2の閾値以上になった場合に、そのことを筐体に触ることなく視覚的に認識できる。したがって、第1の閾値及び第2の閾値をそれぞれ異常な高温状態の温度に設定すれば、筐体が異常な高温状態になったときに筐体に触ることなく容易にそのことを認識できる。しかも、点灯ユニットの発熱により筐体が異常な高温状態になっている場合であってもその認識が可能である。
しかも、電気的な制御に依存しないで筐体の異常な高温状態を認識する構成であるため、点灯ユニット等に電気的な異常が生じていてもその認識機能が損なわれることがない。さらに、比較的単純な構成且つ低コストで実現可能である。
[本実施の形態]
以下、本実施の形態に係る電球形照明用光源について、図面を参照しながら説明する。
<概略構成>
図1は、本実施の形態に係る電球形照明用光源の構成を示す断面図である。図2は、本実施の形態に係る電球形照明用光源を示す平面図であり、図2(a)は変色前の第1の温度情報表示層が状態を示す図、図2(b)は変色後の第1の温度情報表示層の状態を示す図である。図3は、本実施の形態に係る電球形照明用光源を示す側面図であり、図3(a)は変色前の第2の温度情報表示層の状態を示す図、図3(b)は変色後の第2の温度情報表示層の状態を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る電球形照明用光源100(以下、単に照明用光源100)は、ケース110、ヒートシンク120、点灯ユニット130、口金140、発光モジュール150及びグローブ160を備える。
ケース110は、略円筒状であって、一端側には口金140(例えばE型口金)が取り付けられ、他端側にはその開口を塞ぐようにしてヒートシンク120が取り付けられ、内部には点灯ユニット130が収納されている。ヒートシンク120は、高さ寸法の短い略円柱状であって、点灯ユニット130とは反対側の円形面121(外側主面121)に発光モジュール150が搭載されている。ケース110とヒートシンク120とで照明用光源100の筐体101が構成されており、ケース110の外周面111、並びに、ヒートシンク120の外側主面121及び側周面122で筐体101の外表面102が構成されている。
点灯ユニット130は、回路基板131および各種の電子部品132を備え、口金140を通じて供給された電力を、配線133,134を介して発光モジュール150に供給する機能を有する。ケース110の内周面112には、点灯ユニット130をケース110に固定するための固定部113が内周面112の周方向に沿って連続して環状に形成されており、その固定部113に回路基板131を当接させた状態で、それら固定部113と回路基板131とが接着剤等で固着等されている。
発光モジュール150は、LEDモジュールであって、実装基板151および発光部152から構成され、接合材153を介してヒートシンク120の外側主面121に搭載されている。発光部152は、点灯ユニット130から電力の供給を受けて発光するものであり、例えば、青色LEDと、当該青色LEDを内包するよう成形された黄色蛍光体材料を含有するシリコーン樹脂成形体を備える。
グローブ160は、発光モジュール150を覆うようにしてヒートシンク120の外側主面121に固定されている。グローブ160の開口端の外径は、ヒートシンク120の外側主面121の径よりも一回り小さく、ヒートシンク120の外側主面121における外周縁の領域(第1の領域123)がグローブ160に覆われていない状態になっている。そして、その第1の領域123上に第1の温度情報表示層170が形成されている。さらに、ケース110の外周面111における前記固定部113の裏側に相当する領域114(第2の領域114)上には、第2の温度情報表示層180が形成されている。
<詳細構成>
次に、要部である第1の温度情報表示層170及び第2温度情報表示層180を中心に照明用光源100を詳細に説明する。
第1の領域123は、帯状且つ環状であって、その幅W1は例えば約5mmである。図2(a)及び図2(b)に示すように、グローブ160とヒートシンク120とは平面視においてそれらの外縁が略同心円となるように配置されているため、第1の領域123の幅W1は全周に亘って略均一である。第1の領域123上に形成された第1の温度情報表示層170も、帯状且つ環状であって、その層の厚みは例えば約10μmである。第1の温度情報表示層170は、ヒートシンク120の外側主面121に形成されているため、照明用光源100に対する被照明側から視認しやすい。
第1の温度情報表示層170は、示温塗料(サーモクロミック塗料)を第1の領域123上に塗布し、それを乾燥させることで形成されている。このように示温塗料を用いることで比較的簡単且つ安価に第1の温度情報表示層170を形成することができる。
第1の領域123は、ヒートシンク120の外側主面121に位置しているため発光モジュール150の熱が伝わりやすく、第1の領域123に伝わった熱は第1の温度情報表示層170にも伝わる。第1の温度情報表示層170は、その温度が第1の閾値未満から以上になると、変色して図2(a)に示す状態から図2(b)に示す状態になる。
第1の温度情報表示層170の色は、ヒートシンク120(正確には、ヒートシンク120の外側主面121における第1の領域123)の温度が第1の閾値未満の場合は筐体101の外表面102に対して目立たない色、例えば薄いピンク色であって、第1の閾値以上の場合は筐体101の外表面102に対して目立つ色、例えば明るい紫色である。したがって、ヒートシンク120の温度が第1の閾値未満から以上になると、第1の温度情報表示層170は目立たない色から目立つ色に変色する。すなわち薄いピンク色から明るい紫色に変色する。一方、ヒートシンク120の温度が第1の閾値以上から未満になると、第1の温度情報表示層170は目立つ色から目立たない色に変色する。すなわち明るい紫色から薄いピンク色に変色する。ユーザは、第1の温度情報表示層170の変色によって、筐体101の外表面102が触ると危険な温度になったことを視覚的に認識できる。
第1の閾値とは、例えば、ユーザがヒートシンク120に触ると危険な温度の最低値であって、例えば約85℃である。ヒートシンク120が約85℃以下の場合、ヒートシンク120の外側主面121における第1の領域123も約85℃以下であり、第1の領域123上の第1の温度情報表示層170も約85℃以下になる。第1の閾値を85℃にしたい場合、変色温度が約85℃の示温塗料を用いて第1の温度情報表示層170を形成する。
図3(a)及び図3(b)に示すように、第2の領域114は、帯状且つ環状であって、その幅W2は全周に亘って略均一であり例えば約10mmである。第2の領域114上に形成された第2の温度情報表示層180も、帯状且つ環状であって、その層の厚みは例えば約10μmである。
第2の温度情報表示層180は、示温塗料を第2の領域114上に塗布し、それを乾燥させることで形成されている。このように示温塗料を用いることで比較的簡単且つ安価に第2の温度情報表示層180を形成することができる。
第2の領域114は、ケース110の外周面111における固定部113の裏側に相当する第2の領域114上に形成されているため、点灯ユニット130の熱が固定部113を介して伝わりやすく、第2の領域114に伝わった熱は第2の温度情報表示層180にも伝わる。第2の温度情報表示層180は、その温度が第2の閾値未満から以上になると、変色して図3(a)に示す状態から図3(b)に示す状態になる。
第2の温度情報表示層180は、ケース110(正確には、ケース110の外周面111における第2の領域114)の温度が第2の閾値未満の場合は筐体101の外表面102に対して目立たない色、例えば薄いピンク色であって、第2の閾値以上の場合は筐体101の外表面102に対して目立つ色、例えば明るい紫色である。したがって、ケース110の温度が第1の閾値未満から以上になると、第2の温度情報表示層180は目立たない色から目立つ色に変色する。すなわち薄いピンク色から明るい紫色に変色する。一方、ケース110の温度が第2の閾値以上から未満になると、第2の温度情報表示層180は目立つ色から目立たない色に変色する。すなわち明るい紫色から薄いピンク色に変色する。第2の温度情報表示層180の変色によって、ユーザは筐体101の外表面102が触ると危険な温度になったことを視覚的に認識できる。
第2の閾値とは、例えば、ユーザがケース110に触ると危険な温度の最低値であって、例えば約85℃である。ケース110が約85℃以下の場合、ケース110の外周面111における第2の領域114も約85℃以下であり、第2の領域114上の第2の温度情報表示層180も約85℃以下になる。第2の閾値を85℃にしたい場合、変色温度が約85℃の示温塗料を用いて第2の温度情報表示層180を形成する。なお、第2の閾値は、第1の閾値と同じ値であっても異なる値であっても良い。
上記において、第1の領域123と第2の領域114とは離れた位置にある、すなわち、第1の温度情報表示層170と第2の温度情報表示層180とは離れた位置にある。
第1の領域123は、第2の領域114よりも発光モジュール150の熱が伝わりやすい位置にある。発光モジュール150の熱はヒートシンク120を介してケース110に伝わるため、ケース110の外周面111の一部である第2の領域114よりも、ヒートシンク120の外側主面121の一部である第1の領域123に発光モジュール150の熱が伝わりやすい。
一方、第2の領域114は、第1の領域123よりも点灯ユニット130の熱が伝わりやすい位置にある。点灯ユニット130の熱はケース110を介してヒートシンク120に伝わるため、ヒートシンク120の外側主面121の一部である第1の領域123よりもケース110の外周面111の一部である第2の領域114に点灯ユニット130の熱が伝わりやすい。
以上のような照明用光源100において、発光モジュール150や点灯ユニット130が異常発熱すると筐体101の外表面102が異常な高温になることがある。このような場合に、照明用光源100を灯具(不図示)から取り外そうとして筐体101の外表面102に触ると、火傷などをするおそれがあり危険である。
しかしながら、照明用光源100では、ヒートシンク120が触って安全な温度(例えば85℃未満)である場合は第1の温度情報表示層170が薄いピンク色であるが、ヒートシンク120が触ると危険な温度(例えば85℃以上)になると明るい紫色に変色する。また、ケース110が触って安全な温度(例えば85℃未満)である場合は第2の温度情報表示層180が薄いピンク色であるが、ケース110が触ると危険な温度(例えば85℃以上)になると明るい紫色に変色する。すなわち、筐体101の外表面102が触ると危険な温度になると、第1の温度情報表示層170又は第2の温度情報表示層180のうちの少なくとも一方が、薄いピンク色から明るい紫色に変色する。
したがって、第1の温度情報表示層170又は第2の温度情報表示層180のうちの少なくとも一方が明るい紫色のときは筐体101の外表面102が高温状態であるため触ると危険である旨を製品説明書等で説明しておけば、ユーザは第1の温度情報表示層170及び第2の温度情報表示層180の色を確認して筐体101の外表面102の状態を判断することができる。すなわち、第1の温度情報表示層170及び第2の温度情報表示層180がいずれも薄いピンク色であれば、筐体101は触って安全であると判断できる。
なお、第1の温度情報表示層170は、可逆的に色が変化するため、ヒートシンク120が触ると危険な温度から触って安全な温度に戻ると、明るい紫色から薄いピンク色へと戻る。また、第2の温度情報表示層180も、可逆的に色が変化するため、ケース110が触ると危険な温度から触って安全な温度に戻ると、明るい紫色から薄いピンク色へと戻る。したがって、一度ヒートシンク120やケース110が触ると危険な温度になったからといって、第1の温度情報表示層170及び第2の温度情報表示層180の機能が損なわれるものではない。
[変形例]
以上、本発明に係る照明用光源を実施の形態に基づいて具体的に説明してきたが、本発明の内容は、上記の実施の形態に限定されない。例えば、以下のような変形例が考えられる。
<第1の温度情報表示層及び第2の温度情報表示層>
第1の温度情報表示層及び第2の温度情報表示層は、それぞれ上記実施の形態に限定されない。例えば、以下の変形例1〜変形例3で説明するような構成としても良い。なお、変形例1〜変形例3に係る照明用光源において上記実施の形態と共通する構成部分には、上記実施の形態と同じ符号を付してその構成部分の説明を省略する。また、変形例1〜変形例3に係る照明用光源を示した図4〜図6には、点灯ユニット及び発光モジュールが図示されていないが、それらの構成は上記実施の形態と同様である。
図4は、変形例1に係る照明用光源を示す側面図である。図4に示すように、変形例1に係る照明用光源200は、ケース110、ヒートシンク220、点灯ユニット(不図示)、口金140、発光モジュール(不図示)及びグローブ160を備え、ケース110とヒートシンク220とで筐体201が構成されている。ヒートシンク220は、高さ寸法の短い略円柱状であって、その円柱の径は均一ではなく高さ方向中間位置に最大径の部分があり、その最大径の部分から上下端面に向けて暫時径が小さくなる形状であり、その円柱軸心を含む断面形状は略六角形である。そして、ヒートシンク220の側周面221は、被照明側に傾いた円環状の第1の傾斜面222と、被照明側とは反対側に傾いた円環状の第2の傾斜面223とで構成されている。
第1の温度情報表示層270は、複数(例えば8つ、図4ではそのうちの4つが図示されている)の表示部271からなり、それら表示部271は、第1の傾斜面222上に等間隔をあけながら周方向に沿って形成されている。それら表示部271が形成された領域が変形例1に係る第1の領域である。
このように、第1の温度情報表示層270をヒートシンク220の側周面221に形成すれば、第1の温度情報表示層270をより広範囲から視認できる。また、第1の温度情報表示層270が複数の表示部271からなる構成とすれば、視認性を維持しながら第1の温度情報表示層270を形成するための示温塗料の使用量を削減することができる。さらに、照明用光源200のデザイン性を向上させることもできる。
第2の温度情報表示層280は、複数(例えば8つ、図4ではそのうちの5つが図示されている)の表示部281からなり、それら表示部281は、ケース110の外周面111における固定部(不図示)の裏側に相当する領域に外周面111の周方向に沿って等間隔をあけて、且つ、第1の温度情報表示層270の表示部271と千鳥配置となるように形成されている。それら表示部281が形成された領域が変形例1に係る第2の領域である。なお、変形例1に係る固定部は、上記実施の形態に係る固定部113のように必ずしも内周面112の周方向に沿って連続して環状に形成されている必要はなく、例えば、表示部271の裏側に相当する領域のみに形成されていても良い。
このように、第1の温度情報表示層270の表示部271と第2の温度情報表示層280の表示部281とを千鳥配置にすれば、第1の温度情報表示層270の表示部271と第2の温度情報表示層280の表示部281とを見分けやすくすることができる。また、第2の温度情報表示層280が複数の表示部281からなる構成とすれば、示温塗料の使用量を削減したり照明用光源200のデザイン性を向上させたりすることができる。
図5は、変形例2に係る照明用光源を示す側面図である。図5に示すように、変形例2に係る照明用光源300は、ケース310、ヒートシンク320、点灯ユニット(不図示)、口金140、発光モジュール(不図示)及びグローブ160を備え、ケース310とヒートシンク320とで筐体301が構成されている。
ケース310は、内部に点灯ユニットが格納された円筒状の本体部311と、その本体部311の外周面312における点灯ユニットを固定するための固定部(不図示)の裏側に相当する領域(上記実施の形態に係る第2の領域114)に等間隔をあけながら周方向に沿うようにして設けられた複数(例えば8つ、図5ではそのうちの4つが図示されている)の突出部313とからなる。各突出部313は、略三角柱状であってその三角柱の3つの側面のうちの一側面314が被照明側に向き、別の一側面315が被照明側と反対側に向き、残りの一側面が本体部311の外周面312と重なるように配置されている。
ヒートシンク320は、高さ寸法の短い略円柱状の本体部321部と、その本体部321の側周面322に等間隔をあけながら周方向に沿うようにして、且つ、ケース310の突出部313と千鳥配置となるようにして設けられた複数(例えば8つ、図5ではそのうちの5つが図示されている)の突出部323とからなる。各突出部323は、略三角柱状であってその三角柱の3つの側面のうちの一側面324が被照明側に向き、別の一側面325が被照明側と反対側に向き、残りの一側面が本体部321の側周面322と重なるように配置されている。
第1の温度情報表示層370は、複数(例えば8つ、図5ではそのうちの5つが図示されている)の表示部371からなり、各表示部371は、各突出部323の被照明側の一側面324上にそれぞれ形成されている。それら表示部371が形成された領域が変形例2に係る第1の領域である。このように、第1の温度情報表示層370を突出部323の表面(特に被照明側の一側面324)に形成すれば、第1の温度情報表示層370を被照明側から視認しやすくすることができる。
第2の温度情報表示層380は、複数(例えば8つ、図5ではそのうちの4つが図示されている)の表示部381からなり、各表示部381は、各突出部313の被照明側の一側面314上にそれぞれ形成されている。それら表示部381が形成された領域が変形例2に係る第2の領域である。このように、第2の温度情報表示層380を突出部313の表面(特に被照明側の一側面314)に形成すれば、第2の温度情報表示層380を被照明側から視認しやすくすることができる。また、ケース310の突出部313をヒートシンク320の突出部323と千鳥配置とすることで、第2の温度情報表示層380の表示部381がヒートシンク320の突出部323の陰に隠れて被照明側から視認し難くなることを防止することができる。
なお、照明用光源300を被照明側から平面視した場合に、突出部323の被照明側の一側面324の少なくとも一部や、突出部313の被照明側の一側面314の少なくとも一部が、ヒートシンク320の本体部321の外縁よりも外側に露出している構成であれば、第1の温度情報表示層370や第2の温度情報表示層380を被照明側からより視認しやすくすることができる。
図6は、変形例3に係る照明用光源を示す側面図である。図6に示すように、変形例3に係る照明用光源400は、ケース410、ヒートシンク420、点灯ユニット(不図示)、口金140、発光モジュール(不図示)及びグローブ160を備え、ケース410とヒートシンク420とで筐体401が構成されている。
ケース410は、本体部411と、その本体部411の外周面412に設けられた複数の突出部413とからなる。変形例2に係るケース310と異なる点は、突出部413が略三角柱状ではなく略三角形の板状である点と、その数が8つではなく例えば4つ(図6ではそのうちの2つが図示されている)である点である。各突出部413は、三角形の一辺を構成する端面414が被照明側に向き、別の一辺を構成する端面がケース410の筒軸方向に沿いながら本体部411の外周面412と重なる状態で、その外周面412から法線方向に(被照明側から平面視した場合に放射状に)突出するよう配置されている。
ヒートシンク420は、本体部421と、その本体部421の外周面422に設けられた複数の突出部423とからなる。変形例2に係るヒートシンク320と異なる点は、突出部423が略三角柱状ではなく略三角形の板状である点と、その数が8つではなく例えば4つ(図6ではそのうちの3つが図示されている)である点である。各突出部423は、三角形の一辺を構成する端面424が被照明側に向き、別の一辺を構成する端面がヒートシンク420の円柱軸心方向に沿いながら本体部421の外周面422と重なる状態で、その外周面422から法線方向に(被照明側から平面視した場合に放射状に)突出するよう配置されている。
第1の温度情報表示層470は、複数(例えば4つ、図6ではそのうちの3つが図示されている)の表示部471からなり、各表示部471は、ヒートシンク420の各突出部423の表面(被照明側の端面424だけではなく、三角形の両主面425を含めた表面全体)上にそれぞれ形成されている。それら表示部471が形成された領域が変形例3に係る第1の領域である。このように、突出部413を表面積の大きい板状にすることで、第1の温度情報表示層470をより視認しやすくすることができる。
第2の温度情報表示層480は、複数(例えば4つ、図6ではそのうちの2つが図示されている)の表示部481からなり、各表示部481は、各突出部413の表面(被照明側の端面414だけではなく、三角形の両主面415を含めた表面全体)上にそれぞれ形成されている。それら表示部481が形成された領域が変形例3に係る第2の領域である。突出部423を表面積の大きい板状にし、また、ケース410の突出部413をヒートシンク420の突出部423と千鳥配置とすることで、第2の温度情報表示層480を被照明側からより視認しやすくすることができる。
次に、第1の温度情報表示層及び第2の温度情報表示層は、特定の温度(特定の温度領域を含む)を境にして色が可逆的又は非可逆的に変色する示温塗料を塗布して形成するものに限定されず、特定の温度(特定の温度領域を含む)を境にして色が可逆的又は非可逆的に変色する示温インクを用いて印刷により形成されていても良い。また、特定の温度(特定の温度領域を含む)を境にして色が可逆的又は非可逆的に変色する部位を有する示温材料を筐体の外表面に例えば貼り付ける等して形成しても良い。この場合、示温材料における変色する部分が第1の温度情報表示層又は第2の温度情報表示層である。なお、示温材料としては、例えば、示温塗料を塗布したフィルム状のサーモテープ、サーモシール、サーモラベル、サーモシート等が考えられる。
さらに、第1の温度情報表示層及び第2の温度情報表示層の変色の態様としては、有色から他の異なる有色への色変化、有色から消色への色変化、消色から有色への色変化等が考えられる。色の組み合わせは、上記実施の形態のような薄いピンク色と明るい紫色との組み合わせに限定されず、他の組み合わせであっても良い。さらに、色を変化させることによって、模様(文字、記号、マーク、絵なども含む)が浮き出る又は消える構成であっても良い。なお、変化する色や模様は、変色前は筐体やグローブに対して目立たない色や模様とし、変色後は目立つ色や模様とすることが考えられる。また、逆に、変色前は目立つ色や模様とし、変色後は目立たない色や模様としたり、変色前後共に目立つ色や模様としても良い。
<その他>
照明用光源は、必ずしも白熱電球と同じ外観形状を有する必要はなく、白熱電球代替を目的とした照明用光源であって、白熱電球用の灯具に適用できるように点灯回路と口金とを備えた照明用光源であれば良い。
発光モジュールは、LEDモジュールに限定されず、例えば半導体レーザダイオードや電界発光素子等のLED以外の固体発光素子を備えたモジュールであっても良く、さらに、一対の電極が封止され内面に蛍光体層を有し内部に水銀等が封入された発光管であっても良い。
一般に、LEDモジュールは発熱が少ない光源として広く知られているため、高温になることはないだろうと誤解したユーザが不用意に筐体に触ってしまう可能性が高い。しかしながら、実際のところは、従来の光源と比べて近赤外線を放出しない分だけ発熱量が少ないだけであって、筐体が高温になるおそれが全く無いというわけではない。このようなことから、発光モジュールがLEDモジュールの場合は本発明の構成がより有効である。しかも、近年は、大電流を入力可能な耐熱性の高いLEDモジュールが開発されており、そのようなLEDモジュールを適用した照明用光源ではLEDモジュールがより高温になるよう設計されるため、本発明の構成がより有効である。
口金は、E形(所謂エジソンタイプ)等のネジタイプの口金に限定されず、ピンタイプの口金でも良い。
グローブは、必ずしも必要ではなくグローブを備えない構成であっても良い。
本発明は、照明一般に広く利用することができる。
本実施の形態に係る電球形照明用光源の構成を示す断面図 本実施の形態に係る電球形照明用光源を示す平面図であり、図2(a)は変色前の第1の温度情報表示層が状態を示す図、図2(b)は変色後の第1の温度情報表示層の状態を示す図 本実施の形態に係る電球形照明用光源を示す側面図であり、図3(a)は変色前の第2の温度情報表示層の状態を示す図、図3(b)は変色後の第2の温度情報表示層の状態を示す図 変形例1に係る照明用光源を示す側面図 変形例2に係る照明用光源を示す側面図 変形例3に係る照明用光源を示す側面図
100,200,300,400 電球形照明用光源
101 筐体
102 外表面
110,310,410 ケース
111 外周面
114 第2の領域
120,220,320,420 ヒートシンク
121 側周面
123 第1の領域
130 点灯ユニット
140 口金
150 発光モジュール
170,270,370,470 第1の温度情報表示層
180,280,380,480 第2の温度情報表示層
311,411 ケースの本体部
313,413 ケースの突出部
321,421 ヒートシンクの本体部
323,423 ヒートシンクの突出部

Claims (5)

  1. 発光モジュールと、
    前記発光モジュールを点灯させる点灯ユニットと、
    前記発光モジュール及び点灯ユニットが取り付けられた筐体と、
    前記筐体の外表面における第1の領域上に形成され、前記第1の領域の温度が第1の閾値未満から以上になると変色する第1の温度情報表示層と、
    前記筐体の外表面における前記第1の領域から離れた第2の領域上に形成され、前記第2の領域の温度が第2の閾値未満から以上になると変色する第2の温度情報表示層とを備え、
    前記第1の領域は前記第2の領域よりも前記発光モジュールの熱が伝わりやすい位置にあり、前記第2の領域は前記第1の領域よりも前記点灯ユニットの熱が伝わりやすい位置にあり、
    前記筐体は、内部に前記点灯ユニットが収納され、一端側に口金が取り付けられ、他端側に開口を有する筒状のケースと、前記ケースの前記開口を塞ぐように配置され前記点灯ユニットとは反対側に前記発光モジュールが搭載されたヒートシンクとを備え、
    前記第1の温度情報表示層は、前記ヒートシンクにおける前記筐体の外表面を構成する領域に形成されており、
    前記第2の温度情報表示層は、前記ケースにおける前記筐体の外表面を構成する領域に形成されていることを特徴とする電球形照明用光源。
  2. 前記第1の温度情報表示層は、前記第1の領域の温度が前記第1の閾値以上から未満に戻ると変色前の色に戻り、
    前記第2の温度情報表示層は、前記第2の領域の温度が前記第2の閾値以上から未満に戻ると変色前の色に戻ることを特徴とする請求項1記載の電球形照明用光源。
  3. 前記第1の温度情報表示層及び第2の温度情報表示層は、前記筐体の外表面に示温塗料を塗布して形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電球形照明用光源。
  4. 前記第1の温度情報表示層は、前記ヒートシンクの側周面に間隔を空けながら周方向に沿って形成された複数の表示部からなり、
    前記第2の温度情報表示層は、前記ケースの外周面に間隔を空けながら周方向に沿って形成された複数の表示部からなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電球形照明用光源。
  5. 前記ヒートシンクは、略円柱状の本体部と当該本体部の側周面に間隔をあけながら周方向に沿って設けられた複数の突出部とからなり、当該突出部の表面上に前記第1の温度情報表示層が形成されており、
    前記ケースは、略円筒状の本体部と当該本体部の外周面に間隔をあけながら周方向に沿って、且つ、前記ヒートシンクの突出部に対して千鳥配置で設けられた突出部とからなり、当該突出部の表面に前記第2の温度情報表示層が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電球形照明用光源。
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