JP5307322B2 - 固体酸化物形燃料電池用燃料改質システム - Google Patents

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Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池用の燃料改質システムに関し、特に液体燃料を改質原料とする固体酸化物形燃料電池用の燃料改質システムに関するものである。
従来、固体酸化物形燃料電池の燃料としては、メタンを主成分とするガスが使用されている。そのため、燃料の気化が不要であり、燃料の改質反応を改質装置で行わずに、燃料を水蒸気と混合して燃料電池のアノード極に直接導入し、固体酸化物形燃料電池内部のアノード極で直接改質したり、或いは、固体酸化物形燃料電池モジュール内に予備改質装置を設置し、該改質装置で予備改質する方式が採られている。ここで、燃料の改質にあたっては、固体酸化物形燃料電池から発生する排熱で改質反応(吸熱反応)に要する熱が賄われている(特許文献1及び2参照)。しかしながら、改質反応での吸熱に見合う排熱を固体酸化物形燃料電池で発生させて、固体酸化物形燃料電池モジュールを熱自立させるためには、セルでの発電における燃料利用率等を低下させる必要があった。
また、固体酸化物形燃料電池の燃料(改質原料)として炭素数の大きな炭化水素又は脂肪族アルコールを用いた場合、燃料の改質反応を進行させにくく、C2+成分(炭素数2以上の成分)の影響により、アノード極への炭素析出が懸念されるため、セル内部で改質を行うことは実質的に困難である。更に、炭素数の大きな炭化水素や脂肪族アルコールの改質には大きな熱量を必要とするため、固体酸化物形燃料電池の排熱で改質に必要な熱量を賄うことは困難である。特に、昨今、検討が進んでいる動作温度が750℃程度の低温作動型の固体酸化物形燃料電池では、排熱温度が300℃〜600℃程度と、作動温度に比例して低くなることから、固体酸化物形燃料電池の排熱で改質に必要な熱量を賄うことは、より一層困難である。
特開2003−229163号公報 特開2005−317405号公報
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、電池セルでの燃料利用率を大きく低下させることなく、液体燃料を安定的に改質することができ、また、電池セルからの排熱を有効に利用することが可能な固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、電池セルからの排熱を改質反応に利用せず、改質装置の上流において、液体燃料及び/又は水の加熱・気化に有効利用することで、電池セルでの燃料利用率を大きく低下させることなく、液体燃料を安定的に改質できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムは、熱交換器と、固体酸化物形燃料電池と、改質装置とを備え、
前記熱交換器において、前記固体酸化物形燃料電池で発生した排熱との熱交換によって、炭化水素及び脂肪族アルコールからなる群から選択される少なくとも一種の液体燃料及び/又は水を気化し、気化された燃料及び水蒸気を前記改質装置に供給し、前記改質装置は、前記燃料と水蒸気との混合物の改質反応により水素を主成分とする改質ガスを生成する改質部と、前記燃料又は前記改質ガスの一部を酸化して熱を発生させる酸化発熱部とを備え、前記改質部が前記酸化発熱部の上流側に配置されており、前記改質部で生成した改質ガスの一部を前記酸化発熱部で酸化して熱を発生させる酸化自己熱型改質装置であり、前記酸化自己熱型改質装置は、前記改質部が円筒形状の2層の改質層からなり、前記酸化発熱部が円筒形状の1層の酸化発熱層からなり、前記改質層及び前記酸化発熱層が、半径方向内側から内側改質層、酸化発熱層、外側改質層の順に配置された3重円管構造を有し、前記内側改質層及び外側改質層は、少なくともRu金属を含む改質触媒が充填されており、該改質装置において、気化された燃料と水蒸気との混合物の改質反応により水素を主成分とする改質ガスを製造することを特徴とする。ここで、酸化自己熱型改質装置とは、装置内で吸熱反応である改質反応と発熱反応である酸化反応とを行い、酸化反応で発生した熱を改質反応に要する熱として使用するタイプの改質装置である。なお、該酸化自己熱型改質装置は、酸化反応で発生した熱を改質反応に利用するものであるが、外部からの加熱を排除するものではない。
本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムの好適例においては、前記改質装置に供給される燃料と水蒸気との混合物の温度が250℃以上600℃未満である。
本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムの他の好適例においては、前記固体酸化物形燃料電池で発生する排熱の温度が450℃以上900℃未満である。
本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムの他の好適例においては、前記液体燃料が、軽油、ナフサ、灯油及びガソリンからなる群から選択される少なくとも一種である。
本発明によれば、固体酸化物形燃料電池から発生した排熱を改質反応に利用せず、改質装置の上流において、液体燃料及び/又は水の気化に利用することで、固体酸化物形燃料電池での燃料利用率を大きく低下させることなく、液体燃料を安定的に改質することができ、また、固体酸化物形燃料電池からの排熱を有効に利用することが可能となる。
以下に、本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムを図を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムの一例の概略図である。図示例の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムは、熱交換器1A,1Bと、固体酸化物形燃料電池(SOFC)2と、改質装置3とを備える。
図示例の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムは、熱交換器1Aにおいて、固体酸化物形燃料電池2で発生した排熱との熱交換によって、炭化水素及び脂肪族アルコールからなる群から選択される少なくとも一種の液体燃料を気化し、また、熱交換器1Bにおいて、固体酸化物形燃料電池2で発生した排熱との熱交換によって、水を気化し、気化された燃料及び水蒸気を改質装置3に供給し、該改質装置3において、気化された燃料と水蒸気との混合物の改質反応により水素を主成分とする改質ガスを製造する。本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムは、固体酸化物形燃料電池2で発生した排熱を改質反応に利用せず、液体燃料及び/又は水の気化に利用するため、固体酸化物形燃料電池2での燃料利用率を大きく低下させることなく、液体燃料を安定的に改質することができる。そのため、本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムにおいては、改質反応に依存しない最適な運転条件で固体酸化物形燃料電池2を作動させることが可能となる。
本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムを構成する熱交換器1A,1Bとしては、特に限定されるものではなく、公知の構造の熱交換器を採用することができる。なお、図示例の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムは、固体酸化物形燃料電池2から発生する排熱との熱交換により、液体燃料を気化する熱交換器1Aと、水を気化する熱交換器1Bとを備えるが、本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムは、熱交換器を一つ以上備えればよい。また、図示例の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムにおいては、熱交換器1Bで水を気化した後に、熱交換器1Aで液体燃料を気化するが、熱交換の順番はこれに限られるものではなく、液体燃料を気化した後に水を気化してもよい。
本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムを構成する固体酸化物形燃料電池2としては、特に限定されるものではなく、公知の構造の固体酸化物形燃料電池を採用することができる。なお、該固体酸化物形燃料電池2で発生する排熱の温度は、450℃以上900℃未満であることが好ましい。
本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムは、固体酸化物形燃料電池2から発生する排熱を改質反応に利用せず、改質装置3として、上記燃料と水蒸気との混合物の改質反応により水素を主成分とする改質ガスを生成する改質部と、上記燃料又は上記改質ガスの一部を酸化して熱を発生させる酸化発熱部とを備える酸化自己熱型の改質装置を用いる改質装置3が改質部と酸化発熱部とを備えるので、酸化発熱部での酸化熱により、改質反応に必要な熱量を容易に補うことができる。
なお、上記酸化自己熱型改質装置の改質部の少なくとも一部には、通常、改質触媒が充填され、該改質触媒に気化した液体燃料と水蒸気との混合物を接触させることで、改質反応によって水素を主成分とする改質ガスが生成する。また、上記酸化自己熱型改質装置の酸化発熱部の少なくとも一部には、通常、酸化触媒が充填され、上記燃料又は上記改質ガスの一部が酸化されて熱が発生する。
図示例の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムにおいては、改質装置3で発生した改質ガスを固体酸化物形燃料電池2に供給すると共に、外部から酸化性ガスをエアブロア4等を用いて固体酸化物形燃料電池2に供給し、該固体酸化物形燃料電池2で発電を行う。固体酸化物形燃料電池2で発生した電気は、外部に取り出され、例えば、インバータ5を通す等して交流に変換されて給電される。なお、エアブロア4等を用いて供給される酸化性ガスの一部は、改質装置3にも供給され、改質装置3の酸化発熱部における燃料又は改質ガスの酸化反応に利用される。ここで、使用する酸化性ガスの種類としては、一般的にはコストの観点から空気が使用されるが、純酸素を使用してもよい。
本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムにおいて、液体燃料(改質原料)の炭化水素及び脂肪族アルコールとしては、特に限定されるものではなく、炭化水素としては、軽油、ガソリン、ナフサ、灯油等を用いることができ、一方、脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール等を用いることができる。これらの中でも、本発明では、炭素数の大きい炭化水素、即ち、軽油、ガソリン、ナフサ、灯油が好ましく、灯油が特に好ましい。ここで、改質原料である液体燃料は、通常、液体燃料供給ポンプ6を通して供給され、熱交換器1Aで固体酸化物形燃料電池2で発生した排熱との熱交換により気化された後、混合器7に送られる。また、水供給ポンプ8を通して供給された水も、熱交換器1Bで固体酸化物形燃料電池2で発生した排熱との熱交換により気化された後、混合器7に送られる。混合器7では、気化した燃料と水蒸気が混合され、燃料と水蒸気との混合物が改質装置3に導入される。なお、液体燃料として、硫黄を含む炭化水素、例えば、灯油や軽油等を使用する場合は、液体燃料供給ポンプ6と熱交換器1Aとの間に脱硫装置9等を設置し、液体燃料を脱硫した後、熱交換器1Aで熱交換することが好ましい。ここで、混合器7を経て改質装置3に導入される水蒸気と燃料との混合物において、水蒸気と燃料との混合比は、適宜選定することができるが、通常、H2O/C(水/炭素)=2〜4の範囲である。また、改質装置3に供給される燃料と水蒸気との混合物の温度は、250℃以上600℃未満であることが好ましい。
上記酸化自己熱型改質装置の改質部の温度は、原料の種類、運転条件等により異なるが、例えば、液体燃料として灯油を使用した場合は、通常400℃から700℃程度に維持される。改質部に用いる改質触媒としては、従来改質用に用いられている触媒を用いることができ、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の担体に、Ru、Ni、W、Co、Rh、Ptを単独または複数で担持したものが用いられる。これらの中でも、特に液体燃料として灯油を選択した場合は、Ruを担持した触媒が好ましい。Ruを担持した触媒は、一般に耐酸化性が低いものの、炭素数の多い液体燃料の改質特性に優れる。なお、改質部の空間速度LHSV(Liquid Hourly Space Velocity)は、改質原料の種類によっても異なるが、通常、改質原料ベースで0.1〜1.0h-1程度が好ましい。
一方、上記酸化自己熱型改質装置の酸化発熱部に用いる酸化触媒としては、高温で劣化しにくいPt、Pd等を担持した触媒が好ましい。該酸化触媒の添加量は、改質による吸熱を補うのに必要で且つ酸化性ガスを完全に反応させられる量以上とすることが好ましいが、おおよそ酸化発熱部入口におけるガスベースで酸化触媒のGHSVは20,000〜150,000h-1の範囲が好ましい。
上記酸化自己熱型改質装置は、上記改質部が上記酸化発熱部の上流側に配置されており、該酸化自己熱型改質装置は、改質部で生成した改質ガスの一部を酸化発熱部で酸化して熱を発生させる。改質部が酸化発熱部よりも上流側に配置されているため、酸化発熱部に供給された酸化性ガスが一部未反応であっても、改質部に酸化性ガスが導入されることがないため、改質部に充填する改質触媒の耐酸化性を考慮する必要が無くなる。そのため、改質部にRuを担持した改質触媒を使用することができ、Ruを担持した触媒を使用することで、液体燃料の改質効率を向上させることが可能となる。
本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムにおいては、上記酸化自己熱型改質装置として、前記改質部が円筒形状の2層の改質層からなり、前記酸化発熱部が円筒形状の1層の酸化発熱層からなり、これら改質層及び酸化発熱層が、半径方向内側から内側改質層、酸化発熱層、外側改質層の順に配置された3重円管構造を有する酸化自己熱型改質装置を使用するこの場合、改質部及び酸化発熱部が円筒形状であるため、燃料と水蒸気との混合物及びその改質ガスが改質部及び酸化発熱部に均一に流れ、改質反応を均一に進行させることが可能となる。また、改質部を2層の改質層(内側改質層と外側改質層)に分け、その間に酸化発熱部(酸化発熱層)を配置した構造とすることで、伝熱面積を増やし、酸化発熱層で発生した熱を改質層により素早く伝熱させ、改質層の断面方向での温度分布をより均一にすることが可能となる。更に、改質装置が3重円管構造を有していることにより、熱ストレスが部分的に発生しにくくなり、装置の耐久性を向上させることが可能となる。

以下、本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムに好適な3重円管構造を有する酸化自己熱型改質装置を、図を参照しながら詳細に説明する。図2は、本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムに好適な酸化自己熱型改質装置の一例の概略図であり、図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。この酸化自己熱型改質装置は、全体として円筒形状を有しており、各要素は、環状に形成され且つ同心円状に配置されている。図示例の酸化自己熱型改質装置10は、改質層11と、酸化発熱層12とを備え、改質層11が酸化発熱層12よりも上流側に位置している。また、改質層11及び酸化発熱層12は、それぞれ円筒形状を有し、改質層11が半径方向内側に位置する内側改質層11Aと半径方向外側に位置する外側改質層11Bとの2層からなると共に、該内側改質層11Aと外側改質層11Bとの間に酸化発熱層12が配置されており、半径方向内側から内側改質層11A、酸化発熱層12、外側改質層11Bの順に配置された3重円管構造をなしている。ここで、改質層11の少なくとも一部には、通常、上述した改質触媒が充填され、また、酸化発熱層12の少なくとも一部には、通常、上述した酸化触媒が充填される。
改質層11及び酸化発熱層12は、酸化自己熱型改質装置10の内筒13及び外筒14、並びに内筒13及び外筒14の間に位置する2枚の管状隔壁15(半径方向内側の隔壁15Aと半径方向外側の隔壁15B)とによって隔てられており、内筒13と半径方向内側の隔壁15Aとの間の空間が内側改質層11Aをなし、半径方向内側の隔壁15Aと半径方向外側の隔壁15Bとの間の空間が酸化発熱層12をなし、半径方向外側の隔壁15Bと外筒14との間の空間が外側改質層11Bをなしている。図3に詳しく示すように、内筒13、半径方向内側の隔壁15A、半径方向外側の隔壁15B、及び外筒14は、環状で且つ同心円状に配置された4重円管構造をなしており、その間にそれぞれ位置する内側改質層11A、酸化発熱層12、及び外側改質層11Bが3重円管構造をなしている。
また、図2に示す酸化自己熱型改質装置10は、内側改質層11A及び外側改質層11Bの双方に原料を供給するための原料導入管16と、酸化発熱層12からの改質ガスを排出するための改質ガス排出管17とが、外筒14の下部に連結されている。原料導入管16が連結される位置より上部で且つ内側改質層11A、酸化発熱層12、外側改質層11Bの下部には、仕切り受け18A,18B,18Cがそれぞれ配設されており、該仕切り受け18A,18B,18Cは、これら各層に充填される触媒等の落下を防止しつつ、燃料と水蒸気との混合物並びに改質ガスの通過を可能とする。また、原料導入管16が連結される位置より下部で且つ改質ガス排出管17が連結される位置より上部には、隔壁19が配設されており、該隔壁19には、酸化発熱層12に連通する開口20が設けられている。更に、図示例の酸化自己熱型改質装置10は、外筒14の上端部を貫通して酸化発熱層12まで至る酸化性ガス導入管21を備え、該酸化性ガス導入管21の先端には、酸化性ガス噴出し口が複数設けられた管状リング22が設置されている。
図2において原料導入管16から原料ガス流路23に導入された水蒸気を含む燃料は、仕切り受け18A,18Cを通過して、内側改質層11A及び外側改質層11Bをアップフローで均一に流れつつ改質され、水素を主成分とする改質ガスとなる。この時、改質に要する熱は、酸化発熱層12で起こる酸化発熱による顕熱が、隔壁15A,15Bを経て内側改質層11A及び外側改質層11Bへ伝達されることによって賄われる。
酸化自己熱型改質装置10に導入された水蒸気を含む燃料は、内側改質層11A及び外側改質層11Bで一部又は完全に改質され、水素を主成分とする改質ガスとなって、改質ガス流路24に入る。この時のC1転化率は、燃料の種類、運転条件によっても異なるが、通常90%以上である。
更に、改質ガスは、リターンしてダウンフローで酸化発熱層12に入る。該酸化発熱層12には、酸化性ガスを供給するための手段として、酸化性ガス導入管21が連結されており、該酸化性ガス導入管21の先端には、酸化性ガス噴出し口を複数設けた管状リング22が設置されている。改質ガスの一部を酸化して熱を発生させるための酸化性ガスは、酸化性ガス導入管21を通って、管状リング22の複数の酸化性ガス噴出し口から噴出される。ここで、使用する酸化性ガスの種類としては、純酸素を使用することも可能であるが、一般的にはコストの観点から空気を使用することが好ましい。
酸化発熱層12では、内側改質層11A及び外側改質層11Bでの吸熱を補うために、酸化発熱層12に導入された改質ガス中の水素、メタン等と酸化性ガスとの酸化反応(発熱反応)を行うことが必須であり、該酸化反応は、酸化触媒により促進される。
上記酸化発熱層12には、第一に、酸化触媒と改質触媒との混合物を充填すること可能である。ここで、酸化発熱層12に使用される改質触媒は、酸化発熱層12に導かれた改質ガス中に残存するメタン及び/又はC2+成分(炭素数2以上の成分)の改質を更に進めるためのものであり、この改質のための吸熱は、混合された酸化触媒によって促進される酸化反応の発熱から直接賄われ、あたかも改質と酸化とが同時に進行する状態が作りだされる。
また、上記酸化発熱層12には、第二に、酸化触媒と伝熱粒子との混合物を充填することが可能である。酸化発熱層12は、酸化性ガスの噴出し口の直下付近が一番高温になり易く、下流にいくに従い温度が低下する。そこで、酸化発熱層12に、一部伝熱粒子を使用することで、酸化発熱層12の上流側と下流側との温度差を低減することができる。ここで、伝熱粒子は、酸化反応によって発生した熱を酸化発熱層12全体に伝熱するものであり、これにより酸化発熱層12と隣り合う内側改質層11A及び外側改質層11Bの上流側において、管状の隔壁15A,15Bを通しての伝熱量が大きくなり、内側改質層11A及び外側改質層11Bの上流と下流との温度差を小さくすることが可能となる。
更に、上記酸化発熱層12には、第三に、酸化触媒と改質触媒と伝熱粒子との混合物を充填することが可能である。この場合、酸化発熱層12は、上述した第一の場合、第二の場合の作用を同時に発揮する。
上記酸化発熱層12に用いる改質触媒としては、上記改質層11に用いる改質触媒を使用することも可能であるが、酸化発熱層12が酸化雰囲気にあることから、Ni、Rhを単独または複数で担持した触媒が好適である。また、上記酸化発熱層12に用いる伝熱粒子の材質は、特に規定されないが、熱伝導度の高いものほど好ましく、ポーラス状の炭化珪素粒子が好適である。
酸化性ガス噴出し用の管状リング22の設置位置は、酸化発熱層12内の比較的上部が好ましいが、特に限定されるものではなく、ガスの流れ及び伝熱の方向を考慮すると、内側改質層11A及び外側改質層11Bより高い位置が好ましい。また、酸化性ガス噴出し用の管状リング22の上下には、同一の混合物を充填することが可能であるが、異なったものを充填することも可能である。
酸化発熱層12に酸化性ガス噴出し用の管状リング22から供給される酸化性ガスの量は、燃料の種類によっても異なるが、酸素/炭素の比(O2/C)=0.2〜0.6程度が好適である。これにより、酸化発熱層12の最高温部が650〜850℃程度となる。従って、該酸化自己熱型改質装置には、特段高価な材質を使用する必要がない。
酸化発熱層12で部分的に酸化及び/又は改質が進行した改質ガスは、仕切り受け18Bを通過して、改質ガス流路25に導かれ、改質ガス排出管17から排出される。その後、排出された改質ガスは、そのまま固体酸化物形燃料電池2に供給することが可能である。
なお、図2〜図3に示す例では、改質装置の下部から原料ガスを導入し、改質装置の下部から改質ガスを排出したが、本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムに用いる酸化自己熱型改質装置は、これに限られるものではなく、例えば、改質装置の上部から原料ガスを導入し、改質装置の上部から改質ガスを排出する構成とすることもできる。
本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムの一例の概略図である。 本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムを構成するのに好適な酸化自己熱型改質装置の一例の概略側面断面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。
符号の説明
1A,1B 熱交換器
2 固体酸化物形燃料電池
3 改質装置
4 エアブロア
5 インバータ
6 液体燃料供給ポンプ
7 混合器
8 水供給ポンプ
9 脱硫装置
10 酸化自己熱型改質装置
11 改質層
11A 内側改質層
11B 外側改質層
12 酸化発熱層
13 内筒
14 外筒
15 管状隔壁
15A 半径方向内側の隔壁
15B 半径方向外側の隔壁
16 原料導入管
17 改質ガス排出管
18A,18B,18C 仕切り受け
19 隔壁
20 開口
21 酸化性ガス導入管
22 管状リング
23 原料ガス流路
24,25 改質ガス流路

Claims (4)

  1. 熱交換器と、固体酸化物形燃料電池と、改質装置とを備える固体酸化物形燃料電池用燃料改質システムであって、
    前記熱交換器において、前記固体酸化物形燃料電池で発生した排熱との熱交換によって、炭化水素及び脂肪族アルコールからなる群から選択される少なくとも一種の液体燃料及び/又は水を気化し、気化された燃料及び水蒸気を前記改質装置に供給し、
    前記改質装置は、前記燃料と水蒸気との混合物の改質反応により水素を主成分とする改質ガスを生成する改質部と、前記燃料又は前記改質ガスの一部を酸化して熱を発生させる酸化発熱部とを備え、前記改質部が前記酸化発熱部の上流側に配置されており、前記改質部で生成した改質ガスの一部を前記酸化発熱部で酸化して熱を発生させる酸化自己熱型改質装置であり、
    前記酸化自己熱型改質装置は、前記改質部が円筒形状の2層の改質層からなり、前記酸化発熱部が円筒形状の1層の酸化発熱層からなり、
    前記改質層及び前記酸化発熱層が、半径方向内側から内側改質層、酸化発熱層、外側改質層の順に配置された3重円管構造を有し、
    前記内側改質層及び外側改質層は、少なくともRu金属を含む改質触媒が充填されており、
    該改質装置において、気化された燃料と水蒸気との混合物の改質反応により水素を主成分とする改質ガスを製造することを特徴とする固体酸化物形燃料電池用燃料改質システム。
  2. 前記改質装置に供給される燃料と水蒸気との混合物の温度が250℃以上600℃未満であることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システム。
  3. 前記固体酸化物形燃料電池で発生する排熱の温度が450℃以上900℃未満であることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システム。
  4. 前記液体燃料が、軽油、ナフサ、灯油及びガソリンからなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池用燃料改質システム。
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