JP4920311B2 - 酸化自己熱型改質装置 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素又は脂肪族アルコールと水蒸気との混合物を改質触媒に接触させ、改質反応により水素を主成分とする改質ガスを製造するための改質装置に関し、更に詳しくは、装置内での酸化熱を改質反応に利用できると共に、改質器と水蒸気を発生させるための気化器とが一体化されたコンパクトな改質装置に関するものである。
従来、炭化水素又は脂肪族アルコールと水蒸気との混合物を触媒に接触させ、改質反応により水素を主成分とする改質ガスを製造する手段として、水蒸気改質型の改質システムが知られている。該水蒸気改質型改質システムに用いられる改質装置は、中心に加熱用の燃焼バーナーを備え、該燃焼バーナーを囲むように改質触媒が充填された改質層が配置されているのが一般的である。
一方、改質反応により水素を主成分とする改質ガスを製造する他の方法として、炭化水素又は脂肪族アルコールと水蒸気との混合物に更に酸化性ガスを同伴させ、上流に部分酸化反応層を設けると共に下流に水蒸気改質層を設け、上流側の部分酸化反応層で発生した熱を利用して下流側の水蒸気改質層での改質反応熱を補う方式の自己熱型の改質方法が考案されている。この方式は、部分酸化反応層で発生した熱で水蒸気改質層での改質反応熱を補うため、加熱用の燃焼バーナーが不要となり、熱損出が少なく、装置を小型化できるという利点を有しており、例えば、特開2001−192201号(特許文献1)、特開2003−335504号(特許文献2)等の技術が考案されている。
特開2001−192201号公報 特開2003−335504号公報
ところで、炭化水素又は脂肪族アルコールを原料として水素を主成分とする改質ガスを製造するためには、上記原料に水蒸気を同伴させる必要があり、何らかの方法で水蒸気を発生させる装置が必要である。そして、現在、一般的には、改質装置とは別に水蒸気発生手段を設け、該水蒸気発生手段で水を気化して改質装置に水蒸気を供給している。しかしながら、この場合、改質システム全体を構成する機器数が増え、システムが大きくなるという問題がある。そして、上記水蒸気改質型改質システム及び自己熱型改質システムのいずれも、改質器と水蒸気発生用の気化器とを一体化することが難しく、より一層の小型化が求められていた。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決し、改質器と水蒸気を発生させるための気化器とが一体化された、コンパクトな改質装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、炭化水素又は脂肪族アルコールと水蒸気との混合物を改質触媒と接触させ、改質反応により水素を主成分とする改質ガスを製造するにあたり、改質層及び酸化発熱層を円筒形状とすると共に、半径方向内側から内側改質層、酸化発熱層、外側改質層の順に配置された3重円管構造とし、更に、内側改質層の半径方向内側の円筒状スペースに水蒸気発生用の気化器を配置することで、改質器と気化器を一体化して、システム全体を小型化できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の酸化自己熱型改質装置は、
少なくとも一部に改質触媒が充填されており、該改質触媒に炭化水素又は脂肪族アルコールと水蒸気との混合物を接触させ、改質反応により水素を主成分とする改質ガスを製造するための改質層と、
少なくとも一部に酸化触媒が充填されており、前記改質ガスの一部を酸化して熱を発生させるための酸化発熱層と、
水を気化させて水蒸気を発生させるための水蒸気発生用気化器とを備え、
前記改質層が前記酸化発熱層の上流側に配置されており、
前記改質層及び前記酸化発熱層が、円筒形状であって且つ半径方向内側から内側改質層、酸化発熱層、外側改質層の順に配置された3重円管構造を有しており、
前記内側改質層及び外側改質層に充填される改質触媒の少なくとも一部がRu金属を含み、
前記内側改質層の半径方向内側に水蒸気発生用気化器が配置されていることを特徴とする。
ここで、酸化自己熱型改質装置とは、装置内で吸熱反応である改質反応と発熱反応である酸化反応とを行い、酸化反応で発生した熱を改質反応に要する熱として使用するタイプの改質装置である。なお、本発明の酸化自己熱型改質装置は、酸化反応で発生した熱を改質反応に利用するものであるが、外部からの加熱を排除するものではない。
本発明の酸化自己熱型改質装置においては、前記内側改質層及び外側改質層に充填される改質触媒の少なくとも一部がRu金属を含、改質原料として炭素数の大きな液体燃料を用いても、高い改質効率で改質を行うことができる。
本発明の酸化自己熱型改質装置においては、前記水蒸気発生用気化器が炭化水素又は脂肪族アルコールを燃料とするボイラーであることが好ましい。この場合、炭化水素又は脂肪族アルコールを、改質原料として且つ水蒸気発生用気化器の燃料として使用できるため、改質システム全体の更なる小型化が可能となる。
本発明によれば、改質層及び酸化発熱層が円筒形状で、且つ半径方向内側から内側改質層、酸化発熱層、外側改質層の順に配置された3重円管構造を有し、更に、内側改質層の半径方向内側の円筒状スペースに水蒸気発生用気化器が配置されており、改質器と気化器とが一体化されたコンパクトな酸化自己熱型改質装置を提供することができる。
以下に、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の酸化自己熱型改質装置の一実施形態の概略図であり、図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。この酸化自己熱型改質装置は、全体として円筒形状を有しており、各要素は、環状に形成され且つ同心円状に配置されている。
図示例の酸化自己熱型改質装置1は、改質層2と、酸化発熱層3とを備え、改質層2が酸化発熱層3よりも上流側に位置している。改質層2及び酸化発熱層3は、それぞれ円筒形状を有し、改質層2が半径方向内側に位置する内側改質層2Aと半径方向外側に位置する外側改質層2Bとの2層からなると共に、該内側改質層2Aと外側改質層2Bとの間に酸化発熱層3が配置されており、半径方向内側から内側改質層2A、酸化発熱層3、外側改質層2Bの順に配置された3重円管構造をなしている。
改質層2及び酸化発熱層3は、酸化自己熱型改質装置1の内筒4及び外筒5、並びに内筒4及び外筒5の間に位置する2枚の管状隔壁6(半径方向内側の隔壁6Aと半径方向外側の隔壁6B)とによって隔てられており、内筒4と半径方向内側の隔壁6Aとの間の空間が内側改質層2Aをなし、半径方向内側の隔壁6Aと半径方向外側の隔壁6Bとの間の空間が酸化発熱層3をなし、半径方向外側の隔壁6Bと外筒5との間の空間が外側改質層2Bをなしている。図2に詳しく示すように、内筒4、半径方向内側の隔壁6A、半径方向外側の隔壁6B、及び外筒5は、環状で且つ同心円状に配置された4重円管構造をなしており、その間にそれぞれ位置する内側改質層2A、酸化発熱層3、及び外側改質層2Bが3重円管構造をなしている。また、内筒4の半径方向内側には、水を気化させて水蒸気を発生させるための水蒸気発生用気化器7が配置されている。このように、本発明の酸化自己熱型改質装置においては、改質層2及び酸化発熱層3を主たる要素とする改質器部分と、水蒸気発生用気化器7とが一体化しているため、従来の改質システムに比べて大幅にコンパクト化を図ることが可能である。また、気化器と改質器のトータルの熱効率が向上する。
そして、図示例の水蒸気発生用気化器7には、該水蒸気発生用気化器7に水を導入するための水供給管8と、発生した水蒸気を供給するための水蒸気供給管9と、上記水蒸気発生用気化器7に燃料を供給するための燃料供給管10と、燃料の燃焼により発生した排ガスを排出するための排ガス流路11とが連結されている。図示例においては、水を水供給管8を通して水蒸気発生用気化器7に導入した後、該水蒸気発生用気化器7内で水蒸気とし、また、発生した水蒸気を水蒸気供給管9を通して混合器12Aに送り、該混合器12Aで改質原料と混合した後、酸化自己熱型改質装置1内に導入することができる。なお、水蒸気発生用気化器7の熱源は特に限定されるものではないが、本発明の酸化自己熱型改質装置においては、水蒸気発生用気化器7が炭化水素又は脂肪族アルコールを燃料とするボイラーであることが好ましく、この場合、炭化水素又は脂肪族アルコールを、改質原料として使用すると共に、水蒸気発生用気化器7用の燃料としても使用できるため、改質システム全体の小型化を更に図ることが可能となる。また、図示例においては、燃料供給管10に混合器12Bを介して燃料の燃焼用エアーの供給管13が接続されているが、燃焼用エアーの供給方式はこれに限定されるものではなく、例えば、水蒸気発生用気化器7に直接燃焼用エアー供給管13を接続してもよい。
また、図示例の酸化自己熱型改質装置1は、内側改質層2A及び外側改質層2Bの双方に原料を供給するための原料導入管14と、酸化発熱層3からの改質ガスを排出するための改質ガス排出管15とが、外筒5の下部に連結されている。原料導入管14が連結される位置より上部で且つ内側改質層2A、酸化発熱層3、外側改質層2Bの下部には、仕切り受け16A,16B,16Cがそれぞれ配設されており、該仕切り受け16A,16B,16Cは、これら各層に充填される触媒等の落下を防止しつつ、炭化水素又は脂肪族アルコールと水蒸気との混合物並びに改質ガスの通過を可能とする。また、原料導入管14が連結される位置より下部で且つ改質ガス排出管15が連結される位置より上部には、隔壁17が配設されており、該隔壁17には、酸化発熱層3に連通する開口18が設けられている。更に、図示例の酸化自己熱型改質装置1は、外筒5の上端部を貫通して酸化発熱層3まで至る酸化性ガス導入管19を備え、該酸化性ガス導入管19の先端には、酸化性ガス噴出し口が複数設けられた管状リング20が設置されている。
本発明の酸化自己熱型改質装置においては、上述のようにして水蒸気発生用気化器7で発生した水蒸気と炭化水素又は脂肪族アルコールとの混合物を、内側改質層2A及び外側改質層2Bに充填された改質触媒に接触させ、改質反応により水素を主成分とする改質ガスを製造する。ここで、水蒸気と改質原料の炭化水素又は脂肪族アルコールとの混合比は、適宜選定することができるが、通常、H2O/C(水/炭素)=2〜4の範囲である。また、改質原料の炭化水素及び脂肪族アルコールは、特に限定されるものではなく、炭化水素としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン等のガス、軽油、ガソリン、ナフサ、灯油等の液体燃料を用いることができ、一方、脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール等を用いることができる。これらの中でも、本発明の改質装置は、炭素数の大きい炭化水素、即ち、軽油、ガソリン、ナフサ、灯油の改質に好適であり、灯油の改質に特に好適である。なお、これら炭化水素及び脂肪族アルコールは、上述のように、水蒸気発生用気化器7の燃料としても好適である。
図1において原料導入管14から原料ガス流路21に導入された水蒸気を含む改質原料は、仕切り受け16A,16Cを通過して、内側改質層2A及び外側改質層2Bをアップフローで均一に流れつつ改質され、水素を主成分とする改質ガスとなる。この時、改質に要する熱は、酸化発熱層3で起こる酸化発熱による顕熱が、隔壁6A,6Bを経て内側改質層2A及び外側改質層2Bへ伝達されることによって賄われる。なお、本発明においては、酸化反応で発生した熱を改質反応に利用することに加え、改質反応に要する熱の一部を外部から供給することも可能であるが、改質層における改質反応に必要な熱を、酸化発熱層において発生させた熱で補うことにより熱自立させること(即ち、外部から熱を供給することなく、内部で発生した熱のみで反応を進行させること)が好ましい。
ここで、本発明において、内側改質層2A及び外側改質層2Bに充填される改質触媒としては、従来改質用に用いられている触媒を用いることができ、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の担体に、Ru、Ni、W、Co、Rh、Ptを単独または複数で担持したものが用いられるが、該改質触媒の少なくとも一部はRu金属を含む改質触媒である。Ru金属を含む改質触媒は、炭素数の多い液体燃料の改質特性に優れ、その改質効率を向上させることが可能であり、具体的には、軽油、ガソリン、ナフサ、灯油の改質に好適で、灯油の改質に特に好適である。なお、一般にRuを担持した触媒は、耐酸化性が低いものの、本発明では、内側改質層2A及び外側改質層2Bが酸化発熱層3の上流側に配置されており、内側改質層2A及び外側改質層2Bには、酸化性ガスが供給されないため、触媒の耐酸化性を考慮する必要が無く、Ruを担持した触媒を使用することができる。なお、内側改質層2A及び外側改質層2Bに用いる改質触媒は、同一でも、異なってもよい。
内側改質層2A及び外側改質層2Bの空間速度LHSV(Liquid Hourly Space Velocity)は、改質原料の種類によっても異なるが、通常、LHSV=0.1〜1.0h-1(改質原料ベース)程度が好ましい。また、内側改質層2A及び外側改質層2Bの温度は、原料の種類、運転条件等により異なるが、例えば、灯油を改質原料とした場合は、通常400℃〜700℃程度に維持される。
上述のようにして酸化自己熱型改質装置1に導入された改質原料は、内側改質層2A及び外側改質層2Bで一部又は完全に改質され、水素を主成分とする改質ガスとなって、改質ガス流路22に入る。この時のC1転化率は、改質原料、運転条件によっても異なるが、通常90%以上である。
更に、改質ガスは、リターンしてダウンフローで酸化発熱層3に入る。該酸化発熱層3には、酸化性ガスを供給するための手段として、酸化性ガス導入管19が連結されており、該酸化性ガス導入管19の先端には、酸化性ガス噴出し口を複数設けた管状リング20が設置されている。改質ガスの一部を酸化して熱を発生させるための酸化性ガスは、酸化性ガス導入管19を通って、管状リング20の複数の酸化性ガス噴出し口から噴出される。ここで、使用する酸化性ガスの種類としては、純酸素を使用することも可能であるが、一般的にはコストの観点から空気を使用することが好ましい。
酸化発熱層3では、内側改質層2A及び外側改質層2Bでの吸熱を賄うために、酸化発熱層3に導入された改質ガス中の水素、メタン等と酸化性ガスとの酸化反応(発熱反応)を行うことが必須であり、該酸化反応は、酸化触媒により促進される。なお、本発明の改質装置では、半径方向内側から内側改質層2A、酸化発熱層3、外側改質層2Bの順に配置されているため、酸化発熱層3において発生させた熱は、隔壁6A,6Bを通して、内側改質層2A及び外側改質層2Bへと速やかに伝達される。
上記酸化発熱層3には、第一に、酸化触媒と改質触媒との混合物を充填すること可能である。ここで、酸化発熱層3に使用される改質触媒は、酸化発熱層3に導かれた改質ガス中に残存するメタン及び/又はC2+成分(炭素数2以上の成分)の改質を更に進めるためのものであり、この改質のための吸熱は、混合された酸化触媒によって促進される酸化反応の発熱から直接賄われ、あたかも改質と酸化とが同時に進行する状態が作りだされる。
また、上記酸化発熱層3には、第二に、酸化触媒と伝熱粒子との混合物を充填することが可能である。酸化発熱層3は、酸化性ガスの噴出し口の直下付近が一番高温になり易く、下流にいくに従い温度が低下する。そこで、酸化発熱層3に、一部伝熱粒子を使用することで、酸化発熱層3の上流側と下流側との温度差を低減することができる。ここで、伝熱粒子は、酸化反応によって発生した熱を酸化発熱層3全体に伝熱するものであり、これにより酸化発熱層3と隣り合う内側改質層2A及び外側改質層2Bの上流側において、管状の隔壁6A,6Bを通しての伝熱量が大きくなり、内側改質層2A及び外側改質層2Bの上流と下流との温度差を小さくすることが可能となる。
更に、上記酸化発熱層3には、第三に、酸化触媒と改質触媒と伝熱粒子との混合物を充填することが可能である。この場合、酸化発熱層3は、上述した第一の場合、第二の場合の作用を同時に発揮する。
上記酸化発熱層3に用いる酸化触媒としては、高温で劣化しにくいPt、Pd等を担持した触媒が好ましい。該酸化触媒の添加量は、改質による吸熱を補い熱自立させるのに必要で且つ酸化性ガスを完全に反応させられる量以上とすることが好ましいが、おおよそ酸化発熱層3入口におけるガスベースで酸化触媒のGHSVは20,000〜150,000h-1の範囲が好ましい。
上記酸化発熱層3に用いる改質触媒としては、上記改質層に用いる改質触媒を使用することも可能であるが、酸化発熱層3が酸化雰囲気にあることから、Ni、Rhを単独または複数で担持した触媒が好適であり、該触媒は、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の担体に、Ni、Rhを単独で又は混合して担持することで調製できる。
また、上記酸化発熱層3に用いる伝熱粒子の材質は、特に規定されないが、熱伝導度の高いものほど好ましく、炭化珪素粒子が好適である。
酸化性ガス噴出し用の管状リング20の設置位置は、酸化発熱層3内の比較的上部が好ましいが、特に限定されるものではなく、ガスの流れ及び伝熱の方向を考慮すると、内側改質層2A及び外側改質層2Bより高い位置が好ましい。また、酸化性ガス噴出し用の管状リング20の上下には、同一の混合物を充填することが可能であるが、異なったものを充填することも可能である。
酸化発熱層3に酸化性ガス噴出し用の管状リング20から供給される酸化性ガスの量は、改質原料の種類によっても異なるが、酸素/炭素の比(O2/C)=0.2〜0.6程度が好適である。これにより、酸化発熱層3の最高温部が650〜850℃程度となる。従って、本発明の酸化自己熱型改質装置には、特段高価な材質を使用する必要がない。
酸化発熱層3で部分的に酸化及び任意に改質が進行した改質ガスは、仕切り受け16Bを通過して、改質ガス流路23に導かれ、改質ガス排出管15から排出される。その後、排出された改質ガスは、水素及び二酸化炭素と共に、通常一酸化炭素を含むが、該改質ガスを固体酸化物型燃料電池(SOFC)用の発電燃料として用いる場合は、一酸化炭素を除去又は変換することなく、そのまま固体酸化物型燃料電池に供給することが可能であり、シフト反応層を酸化発熱層3の下流側に配置する必要はない。
なお、図1〜図2に示す例では、改質装置の下部から原料ガスを導入し、改質装置の下部から改質ガスを排出したが、本発明の改質装置は、これに限られるものではなく、例えば、改質装置の上部から原料ガスを導入し、改質装置の上部から改質ガスを排出する構成とすることもできる。
本発明の酸化自己熱型改質装置の一実施形態を示す概略側面断面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。
符号の説明
1 酸化自己熱型改質装置
2 改質層
2A 内側改質層
2B 外側改質層
3 酸化発熱層
4 内筒
5 外筒
6 管状隔壁
6A 半径方向内側の隔壁
6B 半径方向外側の隔壁
7 水蒸気発生用気化器
8 水供給管
9 水蒸気供給管
10 燃料供給管
11 排ガス流路
12A,12B 混合器
13 燃焼用エアー供給管
14 原料導入管
15 改質ガス排出管
16A,16B,16C 仕切り受け
17 隔壁
18 開口
19 酸化性ガス導入管
20 管状リング
21 原料ガス流路
22,23 改質ガス流路

Claims (3)

  1. 少なくとも一部に改質触媒が充填されており、該改質触媒に炭化水素又は脂肪族アルコールと水蒸気との混合物を接触させ、改質反応により水素を主成分とする改質ガスを製造するための改質層と、少なくとも一部に酸化触媒が充填されており、前記改質ガスの一部を酸化して熱を発生させるための酸化発熱層と、水を気化させて水蒸気を発生させるための水蒸気発生用気化器とを備え、前記改質層が前記酸化発熱層の上流側に配置された酸化自己熱型改質装置であって、
    前記改質層及び前記酸化発熱層が、円筒形状であって且つ半径方向内側から内側改質層、酸化発熱層、外側改質層の順に配置された3重円管構造を有しており、
    前記内側改質層及び外側改質層に充填される改質触媒の少なくとも一部がRu金属を含み、
    前記内側改質層の半径方向内側に前記水蒸気発生用気化器が配置されていることを特徴とする酸化自己熱型改質装置。
  2. 前記酸化発熱層に酸化触媒と改質触媒との混合物が充填されており、該酸化発熱層に用いる改質触媒がNi、Rhを単独または複数で担持した触媒であることを特徴とする請求項1に記載の酸化自己熱型改質装置。
  3. 前記水蒸気発生用気化器が炭化水素又は脂肪族アルコールを燃料とするボイラーであることを特徴とする請求項1に記載の酸化自己熱型改質装置。
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