JP5306981B2 - 無線通信記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信機能を備えた無線通信記録媒体に関するものである。
近年、電子決済、入退室管理、商品情報のデータ管理等、様々なシステムの運用において、高いセキュリティを備え、高速で大量の情報を処理することができ、取り扱いが容易であるという性能を持つ、非接触ICカードや非接触タグ等の無線通信記録媒体が用いられてきている。
このような無線通信記録媒体は、無線通信機能を有するICチップにアンテナを接続し、専用のリーダーライタから送信される電波をICチップに接続したアンテナで受信し、受信した電波からICチップの駆動電力を得て、ICチップを駆動し、無線通信を行う場合が多い。
しかし、無線通信記録媒体は、一般に、樹脂シートを積層して構成する樹脂シート積層体内部に、無線通信機能を有するICチップとアンテナを埋設して構成されているため、無線通信記録媒体の取り扱いにおいて、無線通信記録媒体の曲げや外部からの圧力等でICチップが破損してしまう場合がある。
例えば、近年広く普及してきている、改札システムや自動販売機の支払いシステム等のように、リーダーライタに密着させて通信を行う密着型の無線通信記録媒体の場合、無線通信記録媒体をリーダーライタに密着させる際の衝撃で、ICチップにクラックが入り動作不能となる場合がある。
特に、ICチップをトランスファーモールド等の樹脂封止をせず、アンテナを設けた絶縁性フィルム基板に直接ICチップを接合する構成の無線通信記録媒体においては、無線通信記録媒体の曲げや外部からの圧力でICチップが破損しやすい傾向があり、ICチップを保護する保護手段が必要となっている。
ICチップを保護する保護手段を備えた無線通信記録媒体としては、ICチップに金属製の補強板を設け、設けた補強板の剛性で無線通信記録媒体の曲げを抑制し、補強板の面で外部からの圧力を分散し、ICチップが歪曲して割れが発生することを防ぐ効果がある非接触ICカードが特許文献1に記載されている。
特開2007−272748号公報
しかしながら、例えば、特許文献1のような従来の無線通信記録媒体では、外部からの衝撃に対する保護は考慮されておらず、外部からの衝撃を緩和することができないという問題があった。
本発明は、上記課題を鑑みなされたもので、その目的は、内蔵するICチップに対して、外的な衝撃、圧力、曲げ応力等によるクラックや割れの発生を抑制することができる無線通信記録媒体を提供することである。
本発明は、アンテナを設けた絶縁性フィルム基板に直接ICチップを接合し、アンテナとICチップを接合した絶縁性フィルム基板を複数の樹脂シートで挟み、加圧し、加熱し、積層一体化して構成される無線通信記録媒体において、絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域、及び絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域に、ICチップの回路形成面または回路非形成面に重なり、樹脂シート間が部分的に分離された面を有する非接着部を各々少なくとも1つ設けることによって、無線通信記録媒体のICチップが埋設されている領域の、樹脂シート積層体の表面に対して、外的な衝撃、圧力、曲げ応力等が加わった場合に、非接着部では、樹脂シート間が部分的に分離された非接着部の面を境界として、互いに面する樹脂シートの部位が各々独立して動き、無線通信記録媒体の表面から加わる衝撃、圧力、曲げ応力等のエネルギーを分散し、減衰させることができる。
更に、本発明において、樹脂シート間が部分的に分離された非接着部の面の面積を、ICチップの回路形成面または回路非形成面以上の面積とすることによって、無線通信記録媒体の表面から加わる衝撃、圧力、曲げ応力等のエネルギーをより分散し、より減衰させることができる。
更に、本発明において、樹脂シート間が部分的に分離された非接着部の面にシリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設ける、つまり、非接着部の、部分的に分離された樹脂シート間にシリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けることにより、非接着部の部分的に分離された樹脂シート間の対向する面の摩擦を減少させ、その対向する樹脂シートの面が動き易くなるので、無線通信記録媒体の表面から加わる衝撃、圧力、曲げ応力等のエネルギーをより分散し、より減衰させることができる。
更に、本発明において、無線通信記録媒体の樹脂シート積層体に埋設されたICチップの回路非形成面に、ICチップの回路非形成面を覆う補強板を設け、無線通信記録媒体の樹脂シート積層体に埋設された絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側に、ICチップの回路形成面に対応する領域を覆う補強板を設けることにより、局部的に加わる圧力や無線通信記録媒体の曲げによる応力を補強板で分散させることができる。
本発明によれば、樹脂シートを積層した樹脂シート積層体の内部に、無線通信機能を有するICチップ及びアンテナを備えた絶縁性フィルム基板を埋設した無線通信記録媒体であって、前記絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の前記樹脂シート積層体の厚さ方向の領域、及び前記絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の前記樹脂シート積層体の厚さ方向の領域の、前記ICチップに対応する位置に、前記樹脂シートの間が部分的に分離された面を有する非接着部を各々少なくとも1つ設けたことを特徴とする無線通信記録媒体が得られる。
また、本発明によれば前記非接着部の面積は、前記ICチップの面積より大きいことを特徴とする上記の無線通信記録媒体が得られる。
また、本発明によれば、前記非接着部は、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を備えたことを特徴とする上記の無線通信記録媒体が得られる。
また、本発明によれば、前記ICチップと、前記絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の前記ICチップに対応する位置に、補強板を設けたことを特徴とする上記の無線通信記録媒体が得られる。
本発明によれば、無線通信記録媒体の表面から加わる衝撃、圧力、曲げ応力等のエネルギーを分散し、減衰させることができるので、内蔵するICチップに対して、外的な衝撃、圧力、曲げ応力等によるクラックや割れの発生を抑制することができる無線通信記録媒体が得られる。
本発明の無線通信記録媒体に係る第1の実施の形態を示す断面図。 本発明の無線通信記録媒体に係る第2の実施の形態を示す断面図。 本発明の無線通信記録媒体に係る第3の実施の形態を示す断面図。 本発明の無線通信記録媒体に係る第4の実施の形態を示す断面図。 本発明の無線通信記録媒体に係る第5の実施の形態を示す断面図。 本発明の無線通信記録媒体に係る第6の実施の形態を示す断面図。 比較例1の非接触ICカードを示す断面図。 比較例2の非接触ICカードを示す断面図。 比較例3の非接触ICカードを示す断面図。 比較例4の非接触ICカードを示す断面図。
図面を参照し、本発明の無線通信記録媒体について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の無線通信記録媒体に係る第1の実施の形態を示す断面図であり、ICチップを樹脂シート積層体に埋設する構成の無線通信記録媒体において、絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域、及び絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域に、樹脂シート間が部分的に分離された面を有する非接着部を各々1個設けた実施の形態を示す図である。
第1の実施の形態に係る無線通信記録媒体は、フリップチップ工法を用い、絶縁性フィルム基板2のアンテナ3及びアンテナ末端3aを形成した面に、ICチップ4の回路形成面を対向させ、ICチップ4の回路形成面に設けたバンプ5とアンテナ末端3aを電気的に接合し、ICチップ固定用接着剤6を介して絶縁性フィルム基板2にICチップ4を固着してアンテナモジュールを作製し、作製したアンテナモジュールの絶縁性フィルム基板2のICチップ4を設けた面に、樹脂シート1d、樹脂シート1c、樹脂シート1b、樹脂シート1aを順に重ねた後、作製したアンテナモジュールの絶縁性フィルム基板2のICチップ4を設けた面と反対の面に、樹脂シート1e、樹脂シート1f、樹脂シート1gを順に重ね、樹脂シート1bと樹脂シート1cの間のICチップ4の回路非形成面に重なる領域に、積層一体化されない領域である非接着部13aを設け、樹脂シート1eと樹脂シート1fの間のICチップの回路形成面に重なる領域に、積層一体化されない領域である非接着部13bを設け、重ねた樹脂シートを加圧し加熱し、積層一体化して構成される。
尚、本実施の形態では、フリップチップ工法で作製したアンテナモジュールを用いているが、この工法で作製したアンテナモジュールに限ったものではなく、US(超音波)工法でICチップとアンテナを電気的に接合したアンテナモジュールや、ワイヤボンディング工法でICチップとアンテナを電気的に接合したアンテナモジュールや、予めICチップ実装基板に実装したICチップをモールド樹脂で封止し、ICチップ実装基板の電極とアンテナとを電気的に接合したアンテナモジュール等を用いることができ、同様の機能を有するアンテナモジュールであれば、特に限定はされない。
絶縁性フィルム基板2には、絶縁性を有する材料であれば良く、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、共重合ポリエステル(PETG)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PI(ポリイミド)等の一般的な樹脂のフィルムを用いることができ、適宜選択できる。絶縁性フィルム基板2の厚さは、無線通信の電気的特性及び無線通信記録媒体の設計厚さを考慮し選択するのが良く、例えば、20〜100μm程度の厚さとすることができる。
アンテナ3及びアンテナ末端3aには、導通性に優れ、無線通信に適した材料であれば良く、Al、Cu、Au、Ag等の金属箔を用いることができ、適宜選択できる。アンテナ3及びアンテナ末端3aの厚さは、無線通信の電気的特性に合わせ適宜選択するのが良く、例えば、10〜100μm程度の厚さとすることができる。尚、本実施の形態では、アンテナ3及びアンテナ末端3aの形成を絶縁性フィルム基板2上に貼り合せた金属箔をエッチングする方法で行っており、安価に形成させることができるが、蒸着やスパッタによる形成方法であってもよいし、Ag、Cu、Au、カーボン等の導電性フィラーを分散した導電性インキを印刷することにより形成してもよい。
ICチップ4は、無線通信機能を有するものであれば良く、何れの周波数を用いたものでも良い。例えば、13.56MHz、900〜10GHzの帯域の周波数を用いた非接触通信機能を有するICチップ等を用いることができ、適宜選択するのが良い。
バンプ5は、ICチップ4の回路形成面に備えたアンテナとの電気的接合用の電極パッドに、電解メッキ法、無電解メッキ法、スタッドバンプ法等で形成することができ、半田バンプ、金バンプ、あるいは金ワイヤーを使用したボールバンプが使用でき、適宜選択するのが良い。
ICチップ固定用接着剤6は、ICチップ4と絶縁性フィルム基板2の接合に適した接着剤であれば良く、例えば、エポキシ系、アクリル系等の熱硬化型ペースト、異方性導電ペースト、異方性導電接着剤フィルムが使用でき、適宜選択するのが良い。
樹脂シート1a、1b、1c、1d、1e、1f、1gは、自己融着性を有する樹脂シートであれば良く、例えば、PVCシート及びPETGシートが使用できる。特に、環境保護の観点からハロゲンを用いない素材を選択するのであれば、PETGシートが適している。樹脂シートの厚さは、無線通信記録媒体の設計厚さを考慮し選択するのが良く、例えば、50〜300μmの厚さの樹脂シートを適宜選択して使用することができる。
非接着部13a及び非接着部13bは、樹脂シート間に部分的に積層一体化されない領域を設けて得られるものである。例えば、自己融着性を有するPVCシート及びPETGシートを樹脂シートとした場合、非接着部13a及び非接着部13bに対応する樹脂シートの領域に、アクリル系、ポリエステル系、エポキシ系等の樹脂を主成分とする一般の印刷インクにシリコーン樹脂等の剥離成分を添加した印刷インクを、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の印刷方法で印刷し、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けることで、樹脂シートを積層一体化した際に樹脂シート間に部分的に積層一体化されない非接着部13a及び非接着部13bを得ることができる。
非接着部13a及び非接着部13bの厚さは、無線通信記録媒体の設計厚さを考慮し選択するのが良く、例えば、0.1〜30μm程度の厚さとすることができる。非接着部13a及び非接着部13bの形状及び面積は、ICチップ4の回路形成面または回路非形成面を覆う面積であることが好ましく、同一形状とすることができる。例えば、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形のICチップに対して、非接着部13a及び非接着部13bは、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形の形状とすることができる。
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の無線通信記録媒体に係る第2の実施の形態を示す断面図であり、ICチップを樹脂シート積層体に埋設する構成の無線通信記録媒体において、絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域、及び絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域に、樹脂シート間が部分的に分離された面を有する非接着部を各々1個設け、樹脂シート間が部分的に分離された非接着部の面の面積を、ICチップの回路形成面及び回路非形成面より大きい面積とした実施の形態を示す図である。
第2の実施の形態に係る無線通信記録媒体は、図2の様に、上記の無線通信記録媒体に係る第1の実施の形態において、ICチップ4の回路形成面または回路非形成面と同一面積で、同一形状の、正方形の非接着部13a及び非接着部13b(図1参照)を、ICチップ4の回路形成面または回路非形成面より面積の大きく、形状が正方形の非接着部13c及び非接着部13dとした以外は、第1の実施の形態と同じ構成である。非接着部13c及び非接着部13dの面積は、ICチップの面積に応じて適宜選択することができる。但し、非接着部13c及び非接着部13dの面積は、樹脂シートを積層一体化してアンテナモジュールを埋設することを妨げる大きさであってはならない。例えば、長さ寸法が54.0mm、幅寸法が85.6mmの無線通信記録媒体において、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形の面積を有するICチップに対し、非接着部13c及び非接着部13dの面積は、長さ寸法が3.0mm、幅寸法が3.0mmの正方形の面積とすることができる。
尚、本実施の形態では、非接着部13c及び非接着部13dの形状として、正方形の形状について示したが、ICチップ4の回路形成面または回路非形成面を覆うことができる形状であれば良く、非接着部13c及び非接着部13dの形状は、多角形、円形、楕円形等の形状であっても、同様の効果が得られる。
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の無線通信記録媒体に係る第3の実施の形態を示す断面図であり、接着剤シートを介して樹脂シートを積層する部位を含む樹脂シート積層体に、ICチップを埋設する構成の無線通信記録媒体において、絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域、及び絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域に、樹脂シート間が部分的に分離された面を有する非接着部を各々1個設けた実施の形態を示す図である。
第3の実施の形態に係る無線通信記録媒体は、上記の無線通信記録媒体に係る第1の実施の形態において、図3の様に、自己融着性を有する樹脂シートである樹脂シート1a、1b、1f、1g(図1参照)を、自己融着性を有していない樹脂シート101a、101b、101c、101dとし、樹脂シート1cに接着剤シート300bを重ね、ICチップ4の回路非形成面に重なる領域を接着剤シート300bから取り除き、接着剤シートの削除部分に対応する樹脂シート101bの位置に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を印刷して非接着部13eを設け、接着剤シート300bの上に樹脂シート101b、接着剤シート300a、樹脂シート101bを順に重ねた後、樹脂シート1eに接着剤シート300cを重ね、ICチップ4の回路非形成面に重なる領域を接着剤シート300cから取り除き、接着剤シートの削除部分に対応する樹脂シート101cの位置に、取り除いた部分にシリコーン樹脂を添加した樹脂の層を印刷して非接着部13fを設け、接着剤シート300cの上に、樹脂シート101c、接着剤シート300d、樹脂シート101dを順に重ね、重ねた樹脂シートを加圧し、加熱し、積層一体化してアンテナモジュールを埋設して構成される。
樹脂シート101a、101b、101c、101dは、PETシート、PENシート、紙又は表面を樹脂コートした紙等が使用できる。
尚、樹脂シート101b、101cは、樹脂シート自体に自己融着性を有しておらず、接着剤シートがない部分では積層一体化が成されない。本実施の形態では、非接着部13e及び非接着部13fにシリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けているが、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けない場合でも、樹脂シート間が部分的に分離された面を有する非接着部を形成することができる。しかし、樹脂シート間が部分的に分離された面の摩擦を減少させ、その互いに面する樹脂シートの部位を動き易くし、カード表面から加わる衝撃、圧力、曲げ応力等のエネルギーをより分散し、より減衰させる効果を考慮すれば、非接着部13e及び非接着部13fにシリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けるのが望ましい。
(第4の実施の形態)
図4は、本発明の無線通信記録媒体に係る第4の実施の形態を示す断面図であり、ICチップを樹脂シート積層体に埋設する構成の無線通信記録媒体において、絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域、及び絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域に、樹脂シート間が部分的に分離された面を有する非接着部を各々2個設けた実施の形態を示す図である。
第4の実施の形態に係る無線通信記録媒体は、図4の様に、上記の無線通信記録媒体に係る第1の実施の形態において、樹脂シート1bと樹脂シート1cとの間のICチップ4の回路非形成面に重なる領域に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けて非接着部13g(図1の非接着部13aに相当)を形成し、樹脂シート1aと樹脂シート1bとの間の回路非形成面に重なる領域に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けて非接着部13hを形成し、樹脂シート1eと樹脂シート1fとの間のICチップの回路形成面に重なる領域に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けて非接着部13i(図1の非接着部13bに相当)を形成し、樹脂シート1fと樹脂シート1gとの間の回路非形成面に重なる領域に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けて非接着部13jを形成し、重ねた樹脂シートを加圧し加熱し、積層一体化してアンテナモジュールを埋設して構成される。
本実施の形態では、非接着部13g、13h、13i、13jは、ICチップの回路形成面または回路非形成面に重なる領域、つまりICチップの回路形成面または回路非形成面と同一形状で、同一面積としたが、ICチップの回路形成面または回路非形成面より大きい面積であっても、多角形、円形、楕円形等の形状であっても、同様の効果が得られる。
(第5の実施の形態)
図5は、本発明の無線通信記録媒体に係る第5の実施の形態を示す断面図であり、ICチップを樹脂シート積層体に埋設する構成の無線通信記録媒体において、絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域、及び絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域に、樹脂シート間が部分的に分離された面を有する非接着部を各々1個設け、無線通信記録媒体の樹脂シート積層体に埋設されたICチップの回路非形成面に、ICチップの回路非形成面を覆う補強板を設け、無線通信記録媒体の樹脂シート積層体に埋設された絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側に、ICチップの回路形成面に対応する領域を覆う補強板を設けた実施の形態を示す図である。
第5の実施の形態に係る無線通信記録媒体は、図5の様に、上記の無線通信記録媒体に係る第1の実施の形態において、ICチップ4の回路非形成面に接着剤で補強板8aを設け、絶縁性フィルム基板2のICチップ4を設けた面と反対の面の、ICチップ4の回路形成面に重なる領域に補強板8bを設け、樹脂シート1bと樹脂シート1cとの間のICチップ4の回路非形成面に重なる領域に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けて非接着部13k(図1の非接着部13aに相当)を形成し、樹脂シート1eと樹脂シート1fとの間のICチップの回路形成面に重なる領域に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けて非接着部13q(図1の非接着部13bに相当)を形成し、重ねた樹脂シートを加圧し加熱し、積層一体化してアンテナモジュールとともに、補強板8a及び補強板8bを埋設して構成される。
補強板8a及び補強板8bは、高い剛性を有する材料が好ましく、ステンレス等の金属板を用いることができる。補強板8a及び補強板8bの形状及び面積は、ICチップ4の回路形成面または回路非形成面を覆っていれば良く、同一形状とすることができる。例えば、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形のICチップに対して、補強板8a及び補強板8bは、長さ寸法が2.0mm、幅寸法が2.0mmの正方形の形状とすることができる。補強板8a及び補強板8bの厚さは、無線通信記録媒体の設計厚さを考慮し選択するのが良く、例えば、30〜300μm程度の厚さとすることができる。
本実施の形態では、非接着部13k、13qは、ICチップの回路形成面または回路非形成面に重なる領域、つまりICチップの回路形成面または回路非形成面と同一形状で、同一面積としたが、ICチップの回路形成面または回路非形成面より大きい面積であっても、多角形、円形、楕円形等の形状であっても、同様の効果が得られる。
(第6の実施の形態)
図6は、本発明の無線通信記録媒体に係る第6の実施の形態を示す断面図であり、ICチップを樹脂シート積層体に埋設する構成の無線通信記録媒体において、絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域、及び絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の樹脂シート積層体の厚さ方向の領域に、樹脂シート間が部分的に分離された面を有する非接着部を各々2個設け、無線通信記録媒体の樹脂シート積層体に埋設されたICチップの回路非形成面に、ICチップの回路非形成面を覆う補強板を設け、無線通信記録媒体の樹脂シート積層体に埋設された絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側に、ICチップの回路形成面に対応する領域を覆う補強板を設けた実施の形態を示す図である。
第6の実施の形態に係る無線通信記録媒体は、図6の、上記の無線通信記録媒体に係る第5の実施の形態の様に、樹脂シート1bと樹脂シート1cとの間のICチップ4の回路非形成面に重なる領域に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けて非接着部13m(図5の非接着部13kに相当)を形成し、更に、樹脂シート1aと樹脂シート1bとの間の回路非形成面に重なる領域に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けて非接着部13nを形成し、樹脂シート1eと樹脂シート1fとの間のICチップの回路形成面に重なる領域に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けて非接着部13o(図5の非接着部13qに相当)を形成し、樹脂シート1fと樹脂シート1gとの間の回路非形成面に重なる領域に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を設けて非接着部13pを形成し、重ねた樹脂シートを加圧し加熱し、積層一体化してアンテナモジュールとともに、補強板8a及び補強板8bを埋設して構成される。
本実施の形態では、非接着部13m、13n、13o、13pは、ICチップの回路形成面または回路非形成面に重なる領域、つまりICチップの回路形成面または回路非形成面と同一形状で、同一面積としたが、ICチップの回路形成面または回路非形成面より大きい面積であっても、多角形、円形、楕円形等の形状であっても、同様の効果が得られる。
以下、本発明の実施例について説明する。本発明の実施例では、無線通信記録媒体として非接触ICカードを用いて説明する。
(実施例1)
実施例1では、図1の非接触ICカードを作製した。図1に示すように、厚さが150μm、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmであり、無線通信の周波数が13.56MHzの非接触式ICカード用のICチップをICチップ4とし、ICチップ4の回路形成面に備えたアンテナとの電気的接合用の電極パッドに、Auを用いたスタッドバンプ法で、バンプ高さが20μmのスタットバンプを形成してバンプ5とした。
次に、厚さが50μm、長さ寸法が200mm、幅寸法が100mmのPETGフィルムを絶縁性フィルム基板2とし、絶縁性フィルム基板2の片面にAl箔を貼り付けた後、エッチング加工をし、厚さが30μmで、13.56MHzの無線通信の周波数に対応したアンテナ3及びアンテナ末端3aを作製した。
次に、絶縁性フィルム基板2に設けたアンテナ末端3aを含む、ICチップ4の実装領域に、エポキシ系の熱硬化型ペーストからなるICチップ固定用接着剤6を厚さ50μmで塗布し、絶縁性フィルム基板2のICチップ固定用接着剤6を塗布した領域に、ICチップ4の回路形成面を押し当て、バンプ5とアンテナ末端3aを接合するとともに、ICチップ固定用接着剤6を加熱し、ICチップ固定用接着剤6を介して絶縁性フィルム基板2にICチップ4を接着し、絶縁性フィルム基板2の上に実装高さが180μmの樹脂ポッティングによるフリップチップ実装を行い、アンテナモジュールを作製した。
次に、厚さが200μm、長さ寸法が210mm、幅寸法が110mmのPETGフィルムを樹脂シート1dとし、厚さが100μm、長さ寸法が210mm、幅寸法が110mmのPETGフィルムを樹脂シート1a、1b、1c、1e、1f、1gとし、樹脂シート1bの一方の面側のICチップ4の回路非形成面に対応する領域に、オフセット印刷機を用い、シリコーン樹脂を添加したオフセット印刷用インキで、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を印刷して非接着部13aを作製し、樹脂シート1fの一方の面側のICチップ4の回路形成面に対応する領域に、オフセット印刷機を用い、シリコーン樹脂を添加したオフセット印刷用インキで、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を印刷して非接着部13bを作製した。
次に、図1のように、絶縁性フィルム基板2のICチップ4の実装面側に、樹脂シート1d、樹脂シート1cを順に重ねた後、樹脂シート1cに樹脂シート1bの非接着部13aを設けた面を向けて樹脂シート1bを重ねるとともに、ICチップ4の回路非形成面に非接着部13aが重なる様に樹脂シート1bを配置し、続いて樹脂シート1bに樹脂シート1aを重ねた。
次に、絶縁性フィルム基板2のICチップ4の非実装面側に樹脂シート1eを重ねた後、樹脂シート1eに樹脂シート1fの非接着部13bを設けた面を向けて樹脂シート1fを重ねるとともに、ICチップ4の回路形成面に非接着部13bが重なる様に樹脂シート1eを配置し、続いて樹脂シート1fに樹脂シート1gを重ねた。
次に、重ねた樹脂シートを加圧し、加熱し、積層一体化して、アンテナモジュールを埋設した、厚さが800μmの樹脂シート積層体を作製した。
次に、カード打ち抜き機を用いて、作製した樹脂シート積層体を、長さ寸法が85.60mm、幅寸法が54.00mmのカード状に打ち抜き、本発明の第1の実施の形態に係る非接触ICカードを作製した。
(実施例2)
実施例2では、図2の非接触ICカードを作製した。図2に示すように、実施例1の非接触式ICカードにおいて、オフセット印刷機を用い、シリコーン樹脂を添加したオフセット印刷用インキで、樹脂シート1bの一方の面側に、ICチップ4の回路非形成面に対応する領域を含み、長さ寸法が3.0mm、幅寸法が3.0mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を印刷し、非接着部13a(図1参照)の代わりに非接着部13cを作製し、オフセット印刷機を用い、シリコーン樹脂を添加したオフセット印刷用インキで、樹脂シート1fの一方の面側に、ICチップ4の回路形成面に対応する領域を含み、長さ寸法が3.0mm、幅寸法が3.0mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を印刷し、非接着部13b(図1参照)の代わりに非接着部13dを作製した以外は、実施例1と同様にして作製し、本発明の実施例2に係る非接触ICカードを作製した。
(実施例3)
実施例3では、図3の非接触ICカードを作製した。図3に示すように、実施例1の非接触式ICカードにおいて、樹脂シート1a、1b、1f、1g(図1参照)を、厚さが80μm、長さ寸法が210mm、幅寸法が110mmのPETGフィルムからなる樹脂シート101a、101b、101c、101dとし、樹脂シート1cに接着剤シート300bを重ね、ICチップ4の回路非形成面に重なる領域を接着剤シート300bから取り除き、接着剤シートの削除部分に対応する樹脂シート101bの位置に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を印刷して非接着部13eを設け、接着剤シート300bの上に樹脂シート101b、接着剤シート300a、樹脂シート101bを順に重ねた後、樹脂シート1eに接着剤シート300cを重ね、ICチップ4の回路非形成面に重なる領域を接着剤シート300cから取り除き、接着剤シートの削除部分に対応する樹脂シート101cの位置に、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を印刷して非接着部13fを設け、接着剤シート300cの上に、樹脂シート101c、接着剤シート300d、樹脂シート101dを順に重ねた以外は、実施例1と同様にして作製し、本発明の実施例3に係る非接触ICカードを作製した。尚、非接着部13eは図1の非接着部13aに相当し、非接着部13fは図1の非接着部13bに相当する。
(実施例4)
実施例4では、図4の非接触ICカードを作製した。図4に示すように、実施例1の非接触式ICカードにおいて、樹脂シート1bの両面側のICチップ4の回路非形成面に対応する領域に、オフセット印刷機を用い、シリコーン樹脂を添加したオフセット印刷用インキで、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を各々印刷し、非接着部13g(図1の非接着部13aに相当)及び非接着部13hを作製し、樹脂シート1fの両面側のICチップ4の回路形成面に対応する領域に、オフセット印刷機を用い、シリコーン樹脂を添加したオフセット印刷用インキで、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を各々印刷し、非接着部13i(図1の非接着部13bに相当)及び非接着部13jを作製した以外は、実施例1と同様にして作製し、本発明の実施例4に係る非接触ICカードを作製した。
(実施例5)
実施例5では、図5の非接触ICカードを作製した。図5に示すように、実施例1の非接触式ICカードにおいて、ICチップ4の回路非形成面に接着剤を介して、厚さ50μm、長さ寸法が2.0mm、幅寸法が2.0mmの外形形状が正方形のSUS鋼材を接着して補強板8aを設け、絶縁性フィルム基板2のICチップ4を設けた面と反対の面のICチップ4の回路形成面に重なる領域に、厚さ50μm、長さ寸法が2.0mm、幅寸法が2.0mmの外形形状が正方形のSUS鋼材を接着して補強板8bを設けた以外は、実施例1と同様にして作製し、本発明の実施例5に係る非接触ICカードを作製した。尚、非接着部13kは図1の非接着部13aに相当し、非接着部13qは図1の非接着部13bに相当する。
(実施例6)
実施例6では、図6の非接触ICカードを作製した。図6に示すように、実施例5の非接触式ICカードにおいて、樹脂シート1bの両面側のICチップ4の回路非形成面に対応する領域に、オフセット印刷機を用い、シリコーン樹脂を添加したオフセット印刷用インキで、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を各々印刷し、非接着部13m(図5の非接着部13kに相当)及び非接着部13nを作製し、樹脂シート1fの両面側のICチップ4の回路形成面に対応する領域に、オフセット印刷機を用い、シリコーン樹脂を添加したオフセット印刷用インキで、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を各々印刷し、非接着部13o(図5の非接着部13qに相当)及び非接着部13pを作製した以外は、実施例5と同様にして作製し、本発明の実施例6に係る非接触ICカードを作製した。
(比較例1)
図7は、比較例1の非接触ICカードを示す断面図であり、本発明の実施例1において、一つも非接着部を設けない非接触ICカードを示す断面図である。
比較例1では、図7に示すように、実施例1で、非接着部13a及び非接着部13b(図1参照)を取り除いた非接触式ICカードを作製した。比較例1では、非接着部を除いた以外は、実施例1と同等の部材を用い、実施例1と同様にして作製し、比較例1の非接触ICカードを作製した。
尚、図7に示すように、アンテナ73はアンテナ3(図1参照)に相当し、アンテナ末端73aはアンテナ末端3a(図1参照)に相当し、絶縁性フィルム基板72は絶縁性フィルム基板2(図1参照)に相当し、ICチップ74はICチップ4(図1参照)に相当し、バンプ75はバンプ5(図1参照)に相当し、ICチップ固定用接着剤76はICチップ固定用接着剤6(図1参照)に相当し、樹脂シート71a、71b、71c、71d、71e、71f、71gは樹脂シート1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g(図1参照)のそれぞれに相当する。
(比較例2)
図8は、比較例2の非接触ICカードを示す断面図であり、絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の面に非接着部を1つ設けた、本発明の実施例1において、ICチップ非実装面側の非接着部を取り除き、ICチップ実装面側にのみ非接着部を設けた非接触ICカードを示す断面図である。
比較例2では、図8に示すように、実施例1で、非接着部13b(図1参照)を取り除いた非接触式ICカードを作製した。比較例2では、非接着部13b(図1参照)を取り除いた以外は、実施例1と同等の部材を用い、実施例1と同様にして作製し、比較例2の非接触ICカードを作製した。
尚、図8に示すように、非接着部88は非接着部13a(図1参照)に相当し、アンテナ73はアンテナ3(図1参照)に相当し、アンテナ末端73aはアンテナ末端3a(図1参照)に相当し、絶縁性フィルム基板72は絶縁性フィルム基板2(図1参照)に相当し、ICチップ74はICチップ4(図1参照)に相当し、バンプ75はバンプ5(図1参照)に相当し、ICチップ固定用接着剤76はICチップ固定用接着剤6(図1参照)に相当し、樹脂シート71a、71b、71c、71d、71e、71f、71gは樹脂シート1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g(図1参照)のそれぞれに相当する。
(比較例3)
図9は、比較例3の非接触ICカードを示す断面図であり、絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側及びICチップ非実装面側の両面に非接着部を1つずつ設けた、本発明の実施例1において、非接着部の面積をICチップの回路形成面または回路非形成面未満の面積とした非接触ICカードを示す断面図である。
比較例3では、図9に示すように、実施例1で、非接着部13a及び非接着部13b(図1参照)の樹脂層の面積をICチップの回路形成面及び回路非形成面より小さい非接触式ICカードを作製した。比較例3では、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を印刷して作製した非接着部13a(図1参照)を、長さ寸法が0.7mm、幅寸法が0.7mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を印刷して作製した非接着部99aとし、長さ寸法が1.5mm、幅寸法が1.5mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を印刷して作製した非接着部13b(図1参照)を、長さ寸法が0.7mm、幅寸法が0.7mmの正方形の面を有し、厚さが2μmの樹脂層を印刷して作製した非接着部99bとした以外は、実施例1と同等の部材を用い、実施例1と同様にして作製し、比較例3の非接触ICカードを作製した。
尚、図9に示すように、アンテナ73はアンテナ3(図1参照)に相当し、アンテナ末端73aはアンテナ末端3a(図1参照)に相当し、絶縁性フィルム基板72は絶縁性フィルム基板2(図1参照)に相当し、ICチップ74はICチップ4(図1参照)に相当し、バンプ75はバンプ5(図1参照)に相当し、ICチップ固定用接着剤76はICチップ固定用接着剤6(図1参照)に相当し、樹脂シート71a、71b、71c、71d、71e、71f、71gは樹脂シート1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g(図1参照)のそれぞれに相当する。
(比較例4)
図10は、比較例4の非接触ICカードを示す断面図であり、ICチップの回路非形成面、及びICチップ非実装面側の絶縁性フィルム基板のICチップの回路形成面に対応する領域に、補強板を1つずつ設け、絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の面に非接着部を1つ設けた、本発明の実施例5において、ICチップ非実装面側の非接着部を取り除き、ICチップ実装面側にのみ非接着部を設けた非接触ICカードを示す断面図である。
比較例4では、図10に示すように、実施例5で、非接着部13q(図5参照)を取り除いた、従来の非接触式ICカードを作製した。比較例4では、非接着部13q(図5参照)を取り除いた以外は、実施例5と同等の部材を用い、実施例1と同様にして作製し、比較例4の非接触ICカードを作製した。
尚、図10に示すように、非接着部100は非接着部13k(図5参照)に相当し、補強板8aは補強板78a(図5参照)に相当し、補強板8bは補強板78b(図5参照)に相当し、アンテナ73はアンテナ3(図5参照)に相当し、アンテナ末端73aはアンテナ末端3a(図5参照)に相当し、絶縁性フィルム基板72は絶縁性フィルム基板2(図5参照)に相当し、ICチップ74はICチップ4(図5参照)に相当し、バンプ75はバンプ5(図5参照)に相当し、ICチップ固定用接着剤76はICチップ固定用接着剤6(図5参照)に相当し、樹脂シート71a、71b、71c、71d、71e、71f、71gは樹脂シート1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g(図5参照)のそれぞれに相当する。
実施例1〜6及び比較例1〜4の非接触ICカードについて、以下の3種類の試験を実施し、耐曲げ特性、耐衝撃性、耐点荷重性の評価を行い、その結果を表1に記載した。
(曲げ試験)
実施例1〜6及び比較例1〜4の非接触式ICカード毎に20枚の試料を用意し、用意した試験用カードに対して、カード短辺をクランプし、カード長辺がたわみ量30mmでたわむように曲げ、2000回連続の曲げを実施した後、通信検査を行い、問題なく通信できる良品の数を確認し、比較評価した。
(衝撃試験)
実施例1〜6及び比較例1〜4の非接触式ICカード毎に20枚の試料を用意し、用意した試験用カードに対して、落体式衝撃試験機で、試験用カードに埋設したICチップの回路非形成面の中心部に向けて、先端径10mm、重さ100gの鋼製の重りを高さ25cmから落下させた後、通信検査を行い、問題なく通信できる良品の数を確認し、比較評価した。
(点荷重試験)
実施例1〜6及び比較例1〜4の非接触式ICカード毎に20枚の試験用カードを用意し、用意した試験用カードに対して、荷重試験機で、試験用カードに埋設したICチップの中心に対して、ICチップの回路非形成面側から半径0.3mmの球体を1.0mm/分の速さで押し込みながら、通信不能(ICチップの損傷)となる荷重を測定し、その測定値を破損荷重とし、20枚の破損荷重の測定値から平均破損荷重を算出し、比較評価した。尚、平均破損荷重が高いほど点荷重に優れていることを示す。
Figure 0005306981
評価の結果、表1のように、実施例1乃至6の非接触式ICカードは、曲げ試験及び衝撃試験で通信不良が発生せず、良好な耐曲げ特性及び耐衝撃性が得られた。更に、実施例1乃至6の非接触式ICカードは、点荷重試験で、従来の非接触式ICカードである比較例1より約1.5倍から2倍大きい平均破損荷重となり、良好な耐点荷重性が得られた。
比較例1乃至3は、曲げ試験及び衝撃試験で通信不良が発生しており、十分な耐曲げ特性及び耐衝撃性が得られなかった。更に、比較例2及び至3は、点荷重試験で、従来の非接触式ICカードである比較例1とほぼ同等の平均破損荷重となり、十分な耐点荷重性が得られなかった。
比較例4は、曲げ試験で通信不良が発生しておらず、良好な耐曲げ特性が得られ、点荷重試験で、従来の非接触式ICカードである比較例1より約1.6倍大きい平均破損荷重となっており、良好な耐点荷重性が得られたが、衝撃試験で通信不良が発生しており、十分な耐衝撃性が得られなかった。
上記の比較より、従来の非接触式ICカードである比較例1、及び比較例2乃至4では、耐曲げ特性、耐衝撃性、耐点荷重性の3つの特性で、全て良好な特性を有する非接触式ICカードが得られなかったが、本発明に係る実施例1乃至6によれば、3つの特性全に良好な特性を有する非接触式ICカードが得られ、非接触式ICカードの表面から加わった衝撃、圧力、曲げ応力等のエネルギーによって、内蔵するICチップにクラックや割れが発生することを防ぐことができた。
以上、本発明を説明したが、本発明は、これらの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。すなわち、当業者であれば、当然なしえる各種変形、修正もまた本発明に含まれる。
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g 樹脂シート
2 絶縁性フィルム基板
3 アンテナ
3a アンテナ末端
4 ICチップ
5 バンプ
6 ICチップ固定用接着剤
8a、8b 補強板
13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i、13j、13k、13m、13n、13o、13p、13q 非接着部
71a、71b、71c、71d、71e、71f、71g 樹脂シート
72 絶縁性フィルム基板
73 アンテナ
73a アンテナ末端
74 ICチップ
75 バンプ
76 ICチップ固定用接着剤
78a、78b 補強板
88、99a、99b、100 非接着部
101a、101b、101c、101d 樹脂シート
300a、300b、300c、300d 接着剤シート

Claims (4)

  1. 樹脂シートを積層した樹脂シート積層体の内部に、無線通信機能を有するICチップ及びアンテナを備えた絶縁性フィルム基板を埋設した無線通信記録媒体であって、前記絶縁性フィルム基板のICチップ実装面側の前記樹脂シート積層体の厚さ方向の領域、及び前記絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の前記樹脂シート積層体の厚さ方向の領域の、前記ICチップに対応する位置に、前記樹脂シートの間が部分的に分離された面を有する非接着部を各々少なくとも1つ設けたことを特徴とする無線通信記録媒体。
  2. 前記非接着部の面積は、前記ICチップの面積より大きいことを特徴とする請求項1に記載の無線通信記録媒体。
  3. 前記非接着部は、シリコーン樹脂を添加した樹脂の層を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信記録媒体。
  4. 前記ICチップと、前記絶縁性フィルム基板のICチップ非実装面側の前記ICチップに対応する位置に、補強板を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の無線通信記録媒体。
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