JP5306145B2 - 角度検出回路および角度検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は角度検出回路および角度検出装置に関し、特に複数の磁気センサからの出力に基づいて角度を検出するための角度検出回路、および、この角度検出回路を適用した角度検出装置に関する。
回転体の回転中心軸に対して所定の角度をなすように配され該配された領域における磁界の強さに応じた信号を出力する2つの磁気センサからの各出力に基づいて当該回転体の基準位置(基準回転位置)からの角度θを割り出す手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1所載の手法ではVx=A×cosθ、および、Vy=A×sinθというという磁気センサからの各出力を取得してVx×sinθ- Vy×cosθ=A×(cosθsinθ-sinθcosθ)=0となる演算を行なうことによって角度θを割り出す。
また一方、sinおよびcosの係数を補間して検出角度の分解能を向上させる手法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
これらの特許文献所載の技術等の従来の技術は、例えば、回転角度センサとしての磁気センサにホール素子を用いるものが例示されている。
図15は、上述のような従来の技術において、磁気センサの出力を角度検出回路での信号処理に適合する形態に変換ための信号変換回路を表す機能ブロック図である。
図示のとおり、磁気センサ(X)1501aの系統では、該磁気センサ(X)1501aの出力がチョッパー駆動回路1502aに供給され、ここで全差動信号に変換される。そして、チョッパー駆動回路1502a→信号増幅回路1503a→チョッパー復調回路1504a→サンプリングアンドホールド回路1505aの系統で順次処理される。
この順次の処理過程で、チョッパー駆動回路1502aの出力以降、磁気センサ(X)1501aの出力は一貫して全差動信号の形態をとり、サンプリングアンドホールド回路1505aの出力として全差動信号XpおよびXnを得る。
磁気センサ(Y)1501bの系統についても処理の手順は、磁気センサ(X)1501aの系統と同様である。即ち、磁気センサ(Y)1501bの出力がチョッパー駆動回路1502bに供給され、ここで全差動信号に変換される。そして、チョッパー駆動回路1502b→信号増幅回路1503b→チョッパー復調回路1504b→サンプリングアンドホールド回路1505bの系統で順次処理される。
磁気センサ(Y)1501bの系統においても、チョッパー駆動回路1502bの出力以降、磁気センサ(X)1501bの出力は一貫して全差動信号の形態をとり、サンプリングアンドホールド回路1505bの出力として全差動信号YpおよびYnを得る。
上掲の特許文献1および特許文献2所載の技術では、これら信号形態が変換された磁気センサ(X)1501aの出力および磁気センサ(Y)1501bの出力に基づいて、これらをデジタル信号に変換し、これ以降、複雑なデジタル信号処理を施して測定対象である角度θを割り出す。上述の従来の技術は角度θを極めて高い正確度および精度で割り出せるという点において優れる。
特許第4111813号公報 特許第4340467号公報
しかしながら、上述の従来の技術では、複雑なデジタル信号処理を施すに相応した比較的規模の大きいデジタル信号処理回路が必要である。また、適用する信号処理のアルゴリズムも複雑である。従って、正確度および精度については現実的な要求仕様に見合った一定の水準を満たしつつ、信号処理回路を簡素で小型のものにする点により重きを置くような場合には必ずしも最適ではない点もある。
本発明は上述のような状況に鑑みてなされたものであり、特に構成が簡素で小型な角度検出回路および角度検出装置を実現することをその目的とする。
上記課題を解決するために、次のような技術を提案する。
(1)回転体の回転中心軸に対して相互に所定の角度をなすように配置され該配置された空間領域における磁界の強さに応じた信号を出力する第1および第2の磁気センサからの出力信号を処理して回転体の回転角度を求める角度検出回路であって、
前記第1の磁気センサからの出力信号に逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち一の時点での演算に適用する一の角度データに応じたsin関数の係数を乗算した第1および第2の減衰信号と、前記第2の磁気センサからの出力信号に前記一の角度データに応じたcos関数の係数を乗算した第3および第4の減衰信号と、を夫々生成する第1および第2の減衰器と、
前記一の角度データに基づき前記第1の減衰器からの前記第1および第2の減衰信号の間を補間する第1の補間信号と、前記一の角度データに基づき前記第2の減衰器からの前記第3および第4の減衰信号の間を補間する第2の補間信号と、を夫々生成する第1および第2の補間器と、
前記第1および第2の補間器からの第1および第2の補間信号の差信号の値を判定する判定器と、
前記判定器の判定出力に基づき前記第1および第2の減衰器および前記第1および第2の補間器に供給する前記逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち前記一の時点の次の時点での演算に適用する次の角度データを設定すると共に、前記回転体の前記回転角度を表す角度データを出力する角度制御部と、
を備えることを特徴とする角度検出回路。
上記(1)の角度検出回路は、回転体の回転中心軸に対して相互に所定の角度をなすように配置され該配置された空間領域における磁界の強さに応じた信号を出力する第1および第2の磁気センサからの出力信号を処理して回転体の回転角度を求めるに適合する。
その第1および第2の減衰器は、前記第1の磁気センサからの出力信号に逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち一の時点での演算に適用する一の角度データに応じたsin関数の係数を乗算した第1および第2の減衰信号と、前記第2の磁気センサからの出力信号に前記一の角度データに応じたcos関数の係数を乗算した第3および第4の減衰信号と、を夫々生成する。
また、その第1および第2の補間器は、前記一の角度データに基づき前記第1の減衰器からの前記第1および第2の減衰信号の間を補間する第1の補間信号と、前記一の角度データに基づき前記第2の減衰器からの前記第3および第4の減衰信号の間を補間する第2の補間信号と、を夫々生成する。
更に、その判定器は、前記第1および第2の補間器からの第1および第2の補間信号の差信号の値を判定する。
そして、その角度制御部は、前記判定器の判定出力に基づき前記第1および第2の減衰器および前記第1および第2の補間器に供給する前記逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち前記一の時点の次の時点での演算に適用する次の角度データを設定すると共に、前記回転体の前記回転角度を表す角度データを出力する。
(2)回転体の回転中心軸に対して所定の角度をなすように配置され、磁界の強さに応じた信号を出力する第1および第2の磁気センサと、
前記第1および第2の磁気センサが配置された空間領域に前記回転体の回転に応じた強さの磁界を発生させる磁石と、
第1および第2の磁気センサからの出力信号を処理して回転体の回転角度を求める角度検出回路とを備えた角度検出装置であって、
前記角度検出回路は、前記第1の磁気センサからの出力信号に逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち一の時点での演算に適用する一の角度データに応じたsin関数の係数を乗算した第1および第2の減衰信号と、前記第2の磁気センサからの出力信号に前記一の角度データに応じたcos関数の係数を乗算した第3および第4の減衰信号と、を夫々生成する第1および第2の減衰器と、前記一の角度データに基づき前記第1の減衰器からの前記第1および第2の減衰信号の間を補間する第1の補間信号と、前記一の角度データに基づき前記第2の減衰器からの前記第3および第4の減衰信号の間を補間する第2の補間信号と、を夫々生成する第1および第2の補間器と、前記第1および第2の補間器からの第1および第2の補間信号の差信号の値を判定する判定器と、前記判定器の判定出力に基づき前記第1および第2の減衰器および前記第1および第2の補間器に供給する前記逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち前記一の時点の次の時点での演算に適用する次の角度データを設定すると共に、前記回転体の前記回転角度を表す角度データを出力する角度制御部と、を備えることを特徴とする角度検出装置。
上記(2)の角度検出装置は、回転体の回転中心軸に対して所定の角度をなすように配置され、磁界の強さに応じた信号を出力する第1および第2の磁気センサと、前記第1および第2の磁気センサが配置された空間領域に前記回転体の回転に応じた強さの磁界を発生させる磁石と、第1および第2の磁気センサからの出力信号を処理して回転体の回転角度を求める角度検出回路とを備えている。そして、前記角度検出回路は、前記第1および第2の磁気センサからの出力信号を処理して回転体の回転角度を求める。
その第1および第2の減衰器は、前記第1の磁気センサからの出力信号に逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち一の時点での演算に適用する一の角度データに応じたsin関数の係数を乗算した第1および第2の減衰信号と、前記第2の磁気センサからの出力信号に前記一の角度データに応じたcos関数の係数を乗算した第3および第4の減衰信号と、を夫々生成する。
また、その第1および第2の補間器は、前記一の角度データに基づき前記第1の減衰器からの前記第1および第2の減衰信号の間を補間する第1の補間信号と、前記一の角度データに基づき前記第2の減衰器からの前記第3および第4の減衰信号の間を補間する第2の補間信号と、を夫々生成する。
更に、その判定器は、前記第1および第2の補間器からの第1および第2の補間信号の差信号の値を判定する。
そして、その角度制御部は、前記判定器の判定出力に基づき前記第1および第2の減衰器および前記第1および第2の補間器に供給する前記逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち前記一の時点の次の時点での演算に適用する次の角度データを設定すると共に、前記回転体の前記回転角度を表す角度データを出力する。
本発明は、構成が簡素で小型な角度検出回路および角度検出装置を実現することができる。
本発明の一つの実施の形態としての角度検出回路の構成を表す機能ブロック図である。 本発明による角度検出の原理を説明するための図である。 本発明による角度検出における基本的なタイミングを表す図である。 或る角度(30°)を10ビットで検出する場合の各操作手順における中間結果データの推移を表す図である。 図4の中間結果データの推移を図形上で表す図である。 図4および図5に対応するタイミング図である。 図1中のX軸の減衰器におけるX01、X02の減衰量を表す図である。 図1中のY軸の減衰器におけるY01、Y02の減衰量を表す図である。 図1中のX軸の減衰器の回路構成を例示する図である。 図1中のX軸の補間器の一つの構成を例示する図である。 図10の補間器の動作タイミングを表す図である。 図1中のX軸の補間器の他の構成を例示する図である。 図12の補間器の動作タイミングを表す図である。 図12の回路の変形例を表す図である。 磁気センサの出力を従来の角度検出回路での信号処理に適合する形態に変換ための信号変換回路を表す機能ブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態につき詳述することにより本発明を明らかにする。
図1は、本発明の一つの実施の形態としての角度検出回路の構成を表す機能ブロック図である。
図1の角度検出回路は、図示のように第1および第2の減衰器110および120、第1および第2の補間器130および140、判定器150、および、角度制御部160を含んで構成される。
減衰器110および120には、回転体の回転中心軸に対して相互に所定の角度をなすように配置され該配置された空間領域における磁界の強さに応じた信号を出力する第1および第2の磁気センサからの出力信号が供給される。
即ち、減衰器110には、図15を参照して既述の磁気センサからの全差動出力Xp、Xnが入力される。そして、この減衰器110では、sin関数の係数を乗算した特性を呈する減衰処理が行われる。
また、減衰器120には、図15を参照して既述の磁気センサからの全差動出力Yp、Ynが入力される。そして、この減衰器120では、cos関数の係数を乗算した特性を呈する減衰処理が行われる。
減衰器110における減衰処理では、入力Xp-Xnに対して、逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち一の時点での演算に適用する一の角度データに応じたsin関数の係数を乗算した処理が行われ、逐次、この角度データを切替えながら所定の範囲で繰り返されて、第1および第2の減衰信号X01およびX02を得る。
また、略同様に、減衰器120における減衰処理では、入力Yp-Ynに対して、逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち一の時点での演算に適用する一の角度データに応じたcos関数の係数を乗算した処理が行われ、逐次、この角度データを切替えながら所定の範囲で繰り返され、第3および第4の減衰信号Y01およびY02を得る。
上述の減衰器110および120における減衰処理については、後に、更に具体的に説明する。
補間器130は、減衰器110からの第1および第2の減衰信号X01およびX02間を補間する第1の補間信号Xoutを得る。
補間器140は、減衰器120からの第3および第4の減衰信号Y01およびY02間を補間する第2の補間信号Youtを得る。
判定器150は、第1および第2の補間器130,140からの第1および第2の補間信号Xout、Youtの差信号の値を判定する
角度制御部は、判定器150の判定出力DETに基づき第1および第2の減衰器110、120、および、第1および第2の補間器130、140に供給する上述の逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち一の時点の次の時点での演算に適用する次の角度データを設定すると共に、上述の回転体の回転角度を表す角度データを出力する。
図2は、本発明による角度検出の原理を説明するための図である。
次に、適宜図2を参照して本発明による角度検出の原理について説明する。
Vx=A×cosθ、Vy=A×sinθという入力に対して、
DET= Vx×sinθ- Vy×cosθ=A×(cosθsinθ-sinθcosθ)=0となる演算を実行して角度θを求めるに、次のような手法を適用する。尚、ここにVxは既述の全差動信号Xp-Xnに相当し、Vyは全差動信号Yp-Ynに相当する。
X軸にsinθ、Y軸にcosθをかける。即ち、入力信号に-90°の直交成分をベクトル演算すると信号(振幅に関する情報)が除去されることを利用する。
上記DETに関する演算結果が極力0に収斂するθを探索することによって角度θを検出する。この手法によれば、期待値は0であるため入力信号レベルAに依存することなく角度θを検出することができる。
次に、ある角度(θ=30°)を検出するときの事例を図2を参照しつつ説明する。既述のとおり、角度の値は入力信号レベルAには依存しないため、レベルについては1に規格化する。
検出信号Aと演算の目標値B(Aから-90°回転した信号)に対し、目標値Bと制御される信号とが一致したときDET=0となり、角度θが検出される。
演算の設定角度が目標値Bと一致する過程で、
演算の設定角度が小さいときにはDET<0となるため設定角度を大きくする。
演算の設定角度が大きいときにはDET>0となるため設定角度を小さくする。
このような操作を0°から開始して、90°、45°、…、…と1/2ずつ逐次分解能を上げてゆきDET=0(ないしその近傍)に収斂させて角度θを検出する。
図2を参照して容易に理解されるとおり[1] 0°→[2] 90°→[3] 45°→[4] 22.5°→[5] 33.75°→[6] 28.125°といったように30°に漸次接近してゆくことがわかる。
次に、角度を10ビットで検出する方法を説明する。尚、説明の便宜上、ここでは10ビットで検出するものとするが、ビット数はこれに限られるものではなく、例えば、12ビットで検出することによって更に精度の高い検出を行うようにすることもできる。
-π〜0〜πまでのデータを-512〜0〜512の数値に対応させて表現する。
N=ANGLE[9:4]:π/32 ステップで減衰器で検出する
M=ANGLE[3:0]:π/512 ステップで補間器で検出する
ここに、N=ANGLE[9:4]およびM=ANGLE[3:0]の表記における[9:4] [3:0]は全10ビットのうちのMSB寄りの、9,8,7,6,5,4の6ビット、および、LSB寄りの3,2,1,0の4ビットによってデータ(各所定の単位角度に対する倍数)を表す趣旨の表記である。そして、MSB寄りの、9,8,7,6,5,4の6ビットよって単位角度π/32に対する倍数を、LSB寄りの3,2,1,0の4ビットによって単位角度π/512対する倍数を各表す趣旨である。
以上のように条件を設定し、先ず、減衰器による角度の検出は、-π〜0〜πまでのデータを1/2ずつ分解能を上げるようにして逐次比較によって検出を行う。
減衰器は次のような信号を出力する。
X軸の減衰器の出力 X01=sin((π/32)×N)×Xp
Y軸の減衰器の出力 Y01=cos((π/32)×N)×Yp
ここにN=-32〜31
判定器は次のような判定を行う。
DET= X01- Y01= sin((π/32)×N)×Xp - cos((π/32)×N)×Yp
角度制御部は、DET<0でNを増加させ、DET>0でNを減少させる。
この操作を0から開始して、π/2、π/4、…、…と1/2ずつ逐次分解能を上げてゆき、π/32ステップまで検出する。
N(0)=0……sin0=0であるため、Xout=0となり、Y軸のみで判定。
N(1)=±16…cos(π/2) = cos(3π/2) =0であるため、Yout=0となり、X軸のみで判定。
この状態で、象限が判定される。
即ち、00:第1象限、01:第2象限、10:第3象限、11:第4象限
N(2)= N(1)±8
N(3)= N(2)±4
N(4)= N(3)±2
N(5)= N(4)±1
N(6)= N(5)またはN(5)-1:N(6)= N(5)±0.5の小数点以下切捨てと同じ結果
ここで、MSB6ビット分の判定は終了し N= N(6)となる。
次に、補間器による判定を説明する。
先の判定により、検出する角度はNとN+1との間にあると推定される。
よって減衰器はX,YそれぞれNとN+1に相応する2本の信号を出力する。
X軸の減衰器の出力 X01= sin ((π/32)×N)×Xp X02= sin ((π/32)×(N+1))×Xp
Y軸の減衰器の出力 Y01= cos ((π/32)×N)×Yp Y02= cos ((π/32)×(N+1))×Yp
補間器はX,Yそれぞれ2本の信号を補間して1/16ステップで出力する。
Xout=( X01×(16- M)+ X02×M)/16
Yout=( Y01×(16- M)+ Y02×M)/16
ここにM=0〜15
判定器は次のような判定を行う。
DET= Xout- Yout=(( X01×(16- M)+ X02×M))/16)-(( Y01×(16- M)+ Y02×M))/16)
角度制御部は、DET<0でMを増加させ、DET>0でMを減少させる。
M(0)= 8
M(1)= 8±4
M(2)= M(1)±2
M(3)= M(2)±1
M(4)= M(3)またはM(3)-1:M(4)= M(3)±0.5の小数点以下切捨てと同じ結果
ここで、MSB6ビット分の判定は終了し M= M(4)となる。
よって、ANGLE[9:0]=N×16+ Mとなり、角度が検出された。
以上の角度検出における基本的なタイミングを図3に表す。そして、上述の各操作における中間結果データの推移とそのイメージを図4、図5、および、図6に図示する。
図3のタイミングを参照すると、ステータス1〜6では減衰器によるNの判定過程で、X01およびY01で判定し、ステータス7で判定を終了する。この終了と同時に補間器によるMの判定を開始して、ステータス7〜10ではMの判定過程で、減衰信号X01およびX02の補間値、減衰信号Y01およびY02の補間値で判定し、ステータス11で判定終了し、角度検出が終了する。
図4は30°=(π/512)×85.33を10ビットで検出する場合の各操作手順における中間結果データの推移を表す図である。
この例では、30°の角度をN=5、M=5、ANGLE[9:0]=5×16+5=85と検出している。
図4(A)は減衰器による検出データ、図4(B)は補間器検出時の減衰器の出力データ、図4(C)は補間器による検出データである。
図5は図4の中間結果データの推移を図形上で表す図である。図5(A)は図4(A)に対応する減衰器による検出手順を表す図、図5(B)は図4(C)に対応する補間器による検出手順を表す図である。
図6は、図4および図5に対応するタイミング図である。
次に、減衰器の構成について説明する。
ここでは、X軸の減衰器を例にしてその構成を説明する。
X軸の減衰器の出力は、X01、X02の2値である。
X01= sin ((π/32)×N)×Xp X02= sin ((π/32)×(N+1))×Xp
減衰器におけるX01、X02の減衰量は図7に示すとおりである。
図7に示す減衰量は割り切れる値ではないため、logスケールのボリューム等と同様、長さの調整で分解能の高い抵抗値が得られるポリ抵抗等で構成する。
また、減衰器には、反転する手段がないが、センサは通常、差動出力であり、Xpとその反転信号Xnが既に存在することが多い。従って、XpとXnを減衰器の両端に入力する。
例えば、演算結果が0のときには減衰器のPとNとの中間から、+のときにはXp側から、-のときにはXn側のから出力を取り出す。
更に、各象限の減衰量に注目すると、
第2象限の減衰量は、N′=31-NとしX01とX02とを入れ替えたら第1象限の減衰量に一致する。
第3象限の減衰量は、N″=33-NとしX01とX02とを入れ替えたら第4象限の減衰量に一致する。
この特性を勘案して、セレクタに上記計算結果を供給して、第2象限および第3象限の抵抗は共用可能である。
従って、減衰器はP/N入力と、32個の抵抗と、各抵抗の両端33本から2本の出力を選択する33to2セレクタで構成することができる。
Y軸の減衰器の出力は、Y01、Y02の2値を出力する。
Y01= cos((π/32)×N)×Yp Y02= cos((π/32)×(N+1))×Yp
減衰器におけるY01、Y02の減衰量は図8に示すとおりである。
これもX軸のデータを-90°シフトしたもので、セレクタのみが異なる。またセレクタもX軸のセレクタと共用できる部分は多い。
既述のX軸の減衰器の回路構成を図9に例示する。
次に、補間器の構成例について説明する。
補間器には何通りかの構成があるが、上述の角度検出(30°の例)では、1に規格化した最終の判定値は-0.002となっている。例えば、センサのレベルが1Vなら、1V〜2mVまでの非常に広い判定レンジが必要となる。更にセンサのレベルも磁石の磁力や磁石までの距離に応じて大きく変化する。
そこで、判定器の負荷を軽減するために、補間器で可変のゲインを持たせるように構成する。
補間器の構成例をX軸の補間器の例について説明する。
既述のように、Xout=( X01×(16- M)+ X02×M)/16
ここにM=0〜15
ここで、次のようにBを可変にして、Xoutのゲインを可変にする。なお、減衰器の判定過程ではM=0とし、Xout= X01を出力する。
Xout=( X01×(16- M)+ X02×M)/B ここにM=0〜15 B=1〜16
上記の式では16段階の調整が可能であるが、1倍と8倍との2レベル可変が実用的であろう。
次に、減衰器の判定は1倍、補間器の判定は8倍とした例を示す。
図10は、抵抗タップで補間し、ゲインを1倍と8倍とに可変に構成した補間器の構成例を表す図である。
図10の補間器ではX01とX02とをアンプで増幅して直列に配した16個の抵抗を駆動する。
16to1のセレクタにより、補間値を選択して出力する。そして、非反転増幅器の帰還信号によりゲインを設定する。
更に、オペアンプの帰還部分を選択してゲインを設定する。
1倍のゲイン設定時は、各々オペアンプの出力を帰還し、ボルテージフォロワとする。
8倍のゲイン設定時は、7Rと9Rから帰還し、8倍の非反転増幅器とする。
即ち、1倍のゲインを8R/8Rのボルテージフォロアで実現し、8倍のゲインを8R/1Rのボルテージフォロアで実現する。
図11に図10の補間器の動作タイミングを示す。
図12は、キャパシタバンクで補間し、ゲインを1倍と8倍とに可変に構成した補間器の構成例を表す図である。
図12の構成では、X01とX02とをキャパシタバンク(本例では、ビットの重み付けを持たせた16個のサンプリングキャパシタ)に接続する。
ホールドキャパシタ(帰還キャパシタ)の数Bでゲインを設定する。そして、この設定は次のように設定する。
即ち、ゲイン1倍の場合はB=16、ゲイン8倍の場合はB=2とする。
また、φ1=Hでサンプリング、φ2=Hでホールドを行う。
尚、図12の回路は、図示の状態でゲインアップがない状態である。
図13に、図12の補間器の動作タイミングを示す。
次に、判定器の構成について説明する。
Xoutを比較器の+に、Youtを比較器の-に各入力し、DET= Xout- Youtとなるようにする。回路構成上DETのアナログ値は必要が無いため、比較器を適用して判定器を構成することができる。
次に、アンプのオフセット対策について説明する。
既述の2例の補間器において、アンプにオフセット電圧があると特性が劣化する。既述の図10の回路では、P側(正側)およびN側(負側)のオフセットが同じ方向なら影響が少ないが、異なる方向であってその絶対値が分解能より大きい場合には、所謂コード飛びなどによりDNL(Defferential Non Lineality :微分非直線性)が劣化する。
例えばオフセットによって負側のM=15がN+1のM=0より大きな値になった場合にはM=15に到達しない。従って、M=15のデータ飛びが発生する。
一方、既述の図12の回路では、各軸の0点でエラーが発生するため、0°、90°、180°、270°で歪が発生する。
図14は、図12の回路の変形例を表す図である。
図示のとおり、X軸用のキャパシタバンクとY軸用のキャパシタバンクとをそれぞれ設けるように構成する。そして、Det_A_Out= Xout- Youtを出力する。
図14の回路の動作タイミングは図12の回路と同じである。即ち、図13のタイミグである。
尚、図14の回路は、図示の状態でゲインアップがない状態である。
X軸用のキャパシタバンクの電荷とY軸用のキャパシタバンクの電荷とを加算してホールドする。Y軸は減算するため、キャパシタバンクには本来の反転信号を入力する。
Y軸の反転信号は、既述の減衰器の33to2セレクタを一部変更するだけでよい。
また、後段の判定器は正負の判定だけできればよいため、+にDet_A_Outを入力し且つ-にシステムグランドを入力するコンパレータを適用すればよい。
上述の図14の回路では、入力からS_Outまでアンプは介挿されず、従って、オフセットは発生しない。発生するオフセットは、図中、アンプとコンパレータによるものである。
これは、判定がオフセット分シフトするということであり、検出値の直線性には影響しない。このシフトは、実際には角度ずれとして発生するが、部品のアライメントエラーよりも少ないと見込まれる。
110、120…………………………減衰器
130、140…………………………補間器
150……………………………………判定器
160……………………………………角度検出部
1501a………………………………磁気センサ(X)
1501b………………………………磁気センサ(Y)
1502a、1502b………………チョッパー駆動回路
1503a、1503b………………信号増幅回路
1504a、1504b………………チョッパー復調回路
1505a、1505b………………サンプリングアンドホールド回路

Claims (2)

  1. 回転体の回転中心軸に対して相互に所定の角度をなすように配置され該配置された空間領域における磁界の強さに応じた信号を出力する第1および第2の磁気センサからの出力信号を処理して回転体の回転角度を求める角度検出回路であって、
    前記第1の磁気センサからの出力信号に逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち一の時点での演算に適用する一の角度データに応じたsin関数の係数を乗算した第1および第2の減衰信号と、前記第2の磁気センサからの出力信号に前記一の角度データに応じたcos関数の係数を乗算した第3および第4の減衰信号と、を夫々生成する第1および第2の減衰器と、
    前記一の角度データに基づき前記第1の減衰器からの前記第1および第2の減衰信号の間を補間する第1の補間信号と、前記一の角度データに基づき前記第2の減衰器からの前記第3および第4の減衰信号の間を補間する第2の補間信号と、を夫々生成する第1および第2の補間器と、
    前記第1および第2の補間器からの第1および第2の補間信号の差信号の値を判定する判定器と、
    前記判定器の判定出力に基づき前記第1および第2の減衰器および前記第1および第2の補間器に供給する前記逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち前記一の時点の次の時点での演算に適用する次の角度データを設定すると共に、前記回転体の前記回転角度を表す角度データを出力する角度制御部と、
    を備えることを特徴とする角度検出回路。
  2. 回転体の回転中心軸に対して所定の角度をなすように配置され、磁界の強さに応じた信号を出力する第1および第2の磁気センサと、
    前記第1および第2の磁気センサが配置された空間領域に前記回転体の回転に応じた強さの磁界を発生させる磁石と、
    第1および第2の磁気センサからの出力信号を処理して回転体の回転角度を求める角度検出回路とを備えた角度検出装置であって、
    前記角度検出回路は、前記第1の磁気センサからの出力信号に逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち一の時点での演算に適用する一の角度データに応じたsin関数の係数を乗算した第1および第2の減衰信号と、前記第2の磁気センサからの出力信号に前記一の角度データに応じたcos関数の係数を乗算した第3および第4の減衰信号と、を夫々生成する第1および第2の減衰器と、前記一の角度データに基づき前記第1の減衰器からの前記第1および第2の減衰信号の間を補間する第1の補間信号と、前記一の角度データに基づき前記第2の減衰器からの前記第3および第4の減衰信号の間を補間する第2の補間信号と、を夫々生成する第1および第2の補間器と、前記第1および第2の補間器からの第1および第2の補間信号の差信号の値を判定する判定器と、前記判定器の判定出力に基づき前記第1および第2の減衰器および前記第1および第2の補間器に供給する前記逐次比較演算に適用する漸次の複数の角度データのうち前記一の時点の次の時点での演算に適用する次の角度データを設定すると共に、前記回転体の前記回転角度を表す角度データを出力する角度制御部と、を備えることを特徴とする角度検出装置。
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