JP2007155668A - 回転角度センサ、および、回転角度検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な回路を追加することなく、簡単な回路構成で、誤差要因となるオフセットや感度誤差の較正処理を簡便にかつ高精度に行うこと。
【解決手段】回転体の回転角度を検出する回転角度センサ1を較正する際において、オフセット値を算出するオフセット算出処理と、該算出されたオフセット値がデジタル値に換算された換算オフセット値を、センサ出力信号からセンサ毎に減算することにより、感度誤差を算出する感度誤差算出処理と、換算オフセット値を用いて、センサ出力信号に含まれるオフセット値を補正するオフセット補正処理と、算出された感度誤差がデジタル値に換算された換算感度誤差を用いて、オフセット補正されたセンサ出力信号に対して感度補正を行う感度補正処理とを、所定の1つの演算回路11を用いて実行する。
【選択図】図1
【解決手段】回転体の回転角度を検出する回転角度センサ1を較正する際において、オフセット値を算出するオフセット算出処理と、該算出されたオフセット値がデジタル値に換算された換算オフセット値を、センサ出力信号からセンサ毎に減算することにより、感度誤差を算出する感度誤差算出処理と、換算オフセット値を用いて、センサ出力信号に含まれるオフセット値を補正するオフセット補正処理と、算出された感度誤差がデジタル値に換算された換算感度誤差を用いて、オフセット補正されたセンサ出力信号に対して感度補正を行う感度補正処理とを、所定の1つの演算回路11を用いて実行する。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転体の回転角度を測定する回転角度センサ、および、回転角度検出方法
に関する。
に関する。
従来、回転体の回転角度を検出する回転角度センサの較正を行う際には、較正の対象となる回転角度センサ以外に参照用として、外部の回転角度測定装置を用意して、較正対象となる回転角度センサが持つ誤差を測定しながら較正作業を行う必要があった(特許文献1参照)。
このような従来の較正作業は、高精度な外部の回転角度測定装置をはじめとした機器を必要とするため、簡便な方法で回転角度センサの較正を実現する技術が求められている。
また、磁気センサを利用した非接触回転角度センサを実現する際、回転角度センサの組み立て誤差、磁気センサの製造ばらつきといった理由により、磁気センサからの出力信号は、必ずしも理想的なものにはならず、オフセットや感度誤差を持ったものとなる。この場合、磁気センサの出力信号におけるオフセットや、感度誤差による磁気センサの出力信号振幅のばらつきによって、角度検出精度が劣化する。
そこで、本発明の目的は、複雑な回路を追加することなく、簡単な回路構成で、誤差要因となるオフセットや感度誤差の較正処理を簡便にかつ高精度に行うことが可能な、回転角度センサ、および、回転角度検出方法を提供することにある。
本発明は、少なくとも2つの磁気センサを用い、該各磁気センサから回転体の回転角度に対応して出力されるセンサ出力信号を信号処理部に入力して所定の信号処理を行うことにより、該回転体の回転角度を検出する回転角度センサであって、前記信号処理部は、前記回転体の回転角度に対応して出力される正弦波又は余弦波状のセンサ出力信号の最大値と最小値とをセンサ毎に加算することにより、オフセット値を算出するオフセット算出処理と、該算出されたオフセット値がデジタル値に換算された換算オフセット値を、前記センサ出力信号からセンサ毎に減算することにより、感度誤差を算出する感度誤差算出処理と、前記換算オフセット値を用いて、前記センサ出力信号に含まれるオフセット値を補正するオフセット補正処理と、前記算出された感度誤差がデジタル値に換算された換算感度誤差を用いて、前記オフセット補正されたセンサ出力信号に対して感度補正を行う感度補正処理とを、所定の演算回路に基づいて実行する較正手段と、前記回転体の回転角度と、前記センサ出力信号と、前記オフセット値と、該オフセット値がデジタル値に換算された換算オフセット値と、前記感度誤差と、該感度誤差がデジタル値に換算された換算感度誤差とを、それぞれ一時的に記憶する記憶手段と、前記所定の演算回路によって前記感度補正された後の較正されたセンサ出力信号を用いて、所定の線形補間処理を実行することにより、前記回転体の回転角度を算出する回転角度算出手段とを具えることによって、回転角度センサを構成する。
ここで、前記所定の演算回路は、前記センサ出力信号としてのアナログ信号と、前記換算オフセット値又は前記換算感度誤差としてのデジタル信号とが入力され、該デジタル信号に基づいて容量値を切替えることにより、該アナログ信号と該デジタル信号とを乗算し、該乗算結果を積算した積算値を該センサ出力信号の較正値として出力するスイッチドキャパシタ乗累算回路により構成してもよい。
前記較正手段は、前記所定の演算回路からの出力信号を一時的に記憶する複数の並列接続されたサンプルホールド回路と、前記複数のサンプルホールド回路のいずれか1つ、又は所定の電気信号を選択する選択回路と、前記所定の演算回路からの出力信号と、前記選択手段により選択された選択信号とを比較するコンパレータ回路と、前記比較結果に応じて、前記所定の演算回路の乗算器を所定の値に設定するために、前記オフセット値および前記感度誤差を所定のデジタル信号の換算値に変換する変換手段とを含んでもよい。
本発明は、少なくとも2つの磁気センサを用い、該各磁気センサから回転体の回転角度に対応して出力されるセンサ出力信号を信号処理部に入力して所定の信号処理を行うことにより、該回転体の回転角度を検出する回転角度検出方法であって、前記信号処理部の所定の演算回路によって、前記回転体の回転角度に対応して出力される正弦波又は余弦波状のセンサ出力信号の最大値と最小値とをセンサ毎に加算することにより、オフセット値を算出する工程と、前記算出されたオフセット値を、デジタルの換算オフセット値に換算する工程と、前記換算オフセット値を、前記センサ出力信号からセンサ毎に減算することにより、感度誤差を算出する工程と、前記算出された感度誤差を、デジタルの換算感度誤差に換算する工程と、前記換算オフセット値を用いて、前記センサ出力信号に含まれるオフセット値を補正する工程と、前記換算感度誤差を用いて、前記オフセット補正されたセンサ出力信号に対して感度補正を行う工程との各工程を実行する較正工程と、前記所定の演算回路によって前記感度補正された後の較正されたセンサ出力信号を用いて、所定の線形補間処理を実行することにより、前記回転体の回転角度を算出する工程とを具えることによって、回転角度検出方法を提供する。
ここで、前記所定の演算回路としてのスイッチドキャパシタ乗累算回路において、前記センサ出力信号としてのアナログ信号と、前記換算オフセット値又は前記換算感度誤差としてのデジタル信号とが入力され、該デジタル信号に基づいて容量値を切替えることにより、該アナログ信号と該デジタル信号とを乗算し、該乗算結果を積算した積算値を該センサ出力信号の較正値として出力してもよい。
本発明によれば、回転体の回転角度を検出する回転角度センサを較正する際において、オフセット値を算出するオフセット算出処理と、該算出されたオフセット値がデジタル値に換算された換算オフセット値を、センサ出力信号からセンサ毎に減算することにより、感度誤差を算出する感度誤差算出処理と、換算オフセット値を用いて、センサ出力信号に含まれるオフセット値を補正するオフセット補正処理と、算出された感度誤差がデジタル値に換算された換算感度誤差を用いて、オフセット補正されたセンサ出力信号に対して感度補正を行う感度補正処理とを、所定の1つの演算回路を用いて実行するようにしたので、較正の対象となる回転角度センサ以外に、従来のように外部の参照用の回転角度測定装置を別途使用して回転体の回転角度位置を測定する必要がなくなり、簡便な方法でかつ高精度に回転角度センサの較正を実現することができる。
また、本発明によれば、回転角度センサの演算処理IC部を構成する構成要素である所定の演算回路としてスイッチドキャパシタ乗累算回路を用いて、回転角度センサの較正処理と回転角度の検出処理との両方の演算処理を実現するようにしたので、回転角度センサにおける演算処理IC部の回路構成を複雑にすることなく、演算処理IC内部の回路要素を効率的に使用することが可能となり、これにより、較正機能を有した高性能な回転角度センサを安価に製造することができ、生産・開発コストを大幅に削減することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<構成>
図1は、本発明に係る回転角度センサの構成を示す。
<構成>
図1は、本発明に係る回転角度センサの構成を示す。
回転角度センサ1は、2つの磁気センサ2,3と、信号処理IC部10とから構成される。
図2は、回転角度センサ1の磁気センサ2,3と、回転体5との配置関係を示す。
プリント基板6上には、2つの磁気センサ2,3が互いにθ=90度の位置に配置されている。このプリント基板6上の対向する位置に、回転体5に固定された磁石7が配置されている。
回転体5の回転とともに回転する磁石7が作る磁場を2つの磁気センサ2,3を用いて検出することにより、磁気センサ2からX成分として正弦波(又は余弦波)が、磁気センサ3からY成分として余弦波(又は正弦波)が、それぞれセンサ出力信号Vx,Vyとして検出される。
図3は、信号処理IC部10の構成例を示す。
信号処理IC部10は、スイッチドキャパシタ乗累算回路11と、第1および第2のサンプルホールド回路12,13と、スイッチ回路14,15,16と、コンパレータ回路17と、デジタル回路18と、記憶回路(ROMメモリ)19,記憶回路(不揮発性メモリ)20とからなる。
信号処理IC部10は、スイッチドキャパシタ乗累算回路11と、第1および第2のサンプルホールド回路12,13と、スイッチ回路14,15,16と、コンパレータ回路17と、デジタル回路18と、記憶回路(ROMメモリ)19,記憶回路(不揮発性メモリ)20とからなる。
スイッチドキャパシタ乗累算回路11は、回転体の回転角に対して直交する位置に配置される少なくとも2つの磁気センサ2,3からのセンサ出力信号(アナログ信号)を入力し、デジタル信号により容量値を切り換えることにより、アナログ信号とデジタル信号とを乗算し、乗算結果を積算してその積算値を出力信号する。
第1のサンプルホールド回路12は、スイッチドキャパシタ乗累算回路11の出力信号を記憶する。
第2のサンプルホールド回路13は、スイッチドキャパシタ乗累算回路11の出力信号を記憶する。
スイッチ回路14は、磁気センサ2,3からのセンサ出力信号(Vx,Vy)と、所定の基準信号(Vref)と、第1および第2のサンプルホールド回路12,13からの出力信号との中から選択した信号を、スイッチドキャパシタ乗累算回路11に出力する。
スイッチ回路15は、第1又は第2のサンプルホールド回路12,13の出力信号又はゼロ電圧のいずれかを選択する。
スイッチ回路16は、記憶回路19,20で記憶されたデジタル信号を、スイッチドキャパシタ乗累算回路11に出力する。
コンパレータ回路17は、スイッチドキャパシタ乗累算回路11の出力信号と、スイッチ回路15の出力信号とを比較する。
デジタル回路18は、コンパレータ回路17による比較結果に基づいて、デジタル信号を決定する。
記憶回路19は、ROMメモリからなり、正弦波データ値を記憶する。
記憶回路20は、不揮発性メモリからなり、デジタル回路18で検定されたデジタル信号(すなわち、デジタル値に換算されたオフセット値、X,Yの感度誤差)を記憶する。
図4は、スイッチドキャパシタ乗累算回路11の回路構成例を示す。
スイッチドキャパシタ乗累算回路11は、スイッチSW1〜SW3と可変容量キャパシタC1とキャパシタC2とオペアンプ30とを有する前段の乗算器と、スイッチSW5〜SW9とキャパシタC3,C4とオペアンプ31とを有する後段の積分器とからなる。
入力電圧Vinとしては、図3に示したように、センサ出力信号Vx,Vy、オフセットAD変換用基準電圧Vref、サンプルホールド回路12,13の出力の中から選択された信号が入力される。
<動作>
(理想的な動作)
まず、本回転角度センサの理想的な動作例について説明する。
(理想的な動作)
まず、本回転角度センサの理想的な動作例について説明する。
理想的な状況においては、回転体の角度位置がθであるときの、2つの磁気センサ2,3からの出力信号(Vx,Vy)は、次のように得られる。ここで、Aは磁気センサの出力信号の振幅である。
このような理想的な状況では、後で説明するスイッチドキャパシタ乗累算回路によって、下記のVy’の計算を行い、Vy’をゼロに近づけるnの値を以って、回転角度を検出することができる。ここで、θSTEPは角度の量子化刻み幅であり、通常、2のべき乗となる数Nを用いて、θSTEP=360度/Nという形で与えられる。
図5は、この角度検出アルゴリズムを実現するための基本回路の理想的な構成例を示す。ここでは、入力信号が理想的な場合に使用できる信号処理IC部40の構成例である。
信号処理IC部40に用いられているスイッチドキャパシタ乗累算回路11を構成する乗算器部分は、図4に示したように、アナログ信号とデジタル信号との間の乗算を行うDA変換器の形になっており、オペアンプ30と2つのキャパシタC1,C2、およびオペアンプ30とキャパシタC1,C2との間を接続するスイッチSW3,SW4から構成される。キャパシタC1は、可変容量になっており、符号を加えた(L+1)ビット(1つの符号ビット+Lビット)の2進数(b0,b1,…,bL)を用いて、乗算器出力信号Vpは以下のように得られる。
例えば、L=8のときVpの取り得る値は、以下のようになる。
ここで、正弦関数がとり得る±1.0という係数を実現するために、±256/256×Vinという乗算をサポートするよう可変容量C1を拡張してVpのとりうる値を以下のようにすることも、可能である。
スイッチドキャパシタ乗累算器11の後段部分は、図4に示したように積分器となっており、出力信号Voutを一旦リセットした後、乗算器部分からの出力信号を積算することが可能である。
与えられたnの値に対して、セレクタ回路を利用して乗算器回路に入力されるVin信号を、Vx,Vyの間で切り替えることによって、次のように、Vp(1),Vp(2)を生成すると、Voutとして、Vy’を得ることができる。
これまで考えてきたように、ホール起電力信号がオフセットを含まず、かつX成分,Y成分間で感度(振幅)の誤差が無いという前提のもとでは、上記の回路を用いた方法によって、回転体の回転角度を検出することが可能である。
しかしながら、実際には、回転角度センサ1の組み立て誤差、磁気センサ2,3の製造ばらつきといった理由により、磁気センサ2,3からの出力信号は、必ずしも理想的なものにはならず、以下の式で表されるように、オフセットや感度誤差を持ったものとなる。
以下では、Ax≠Ayという振幅の誤差、及びVos,x, Vos,yというオフセットを、外部の特別な較正装置を使用することなく、回転角度センサ1自身で上記の誤差要因を除去し、較正を行う方法、および、この方法を効率的に実現するために考案された回路構成について説明する。
(現実的な動作)
次に、本回転角度センサ1の現実的な動作例について説明する。
次に、本回転角度センサ1の現実的な動作例について説明する。
本発明に係る図3の信号処理IC部10を、図5の理想的な信号処理IC部40と比較したとき、本信号処理IC部10の特徴は、2つのサンプルホールド回路12,13が追加された点である。
ここで、図3の信号処理IC部10について、詳細な動作説明に入る前に、その動作の概略について説明しておく。
信号処理IC部10での較正処理は、以下に述べるように、オフセットの較正処理と、感度誤差の較正処理とに大別できる。
(オフセットの較正概要)
まず、オフセットの較正において、オフセットの算出について説明する。
まず、オフセットの較正において、オフセットの算出について説明する。
2つの磁気センサ2,3が、回転体の回転角度位置に応じて、それぞれ、正弦波、余弦波状のセンサ出力信号(Vx,Vy)を発生させることを利用して、信号処理IC部10において回転体の回転角度を検出する場合について説明する。
本回転角度センサ1が取り付けられた回転体を360度以上の角度範囲にわたって回転させる操作を行い、回転体が回転する所定の角度毎に、磁気センサ2,3のセンサ出力信号を入力して第1および第2のサンプルホールド回路12,13に記憶させる。
次に、異なる角度で入力された磁気センサ2,3のセンサ出力信号と、第1および第2のサンプルホールド回路12,13に記憶された出力信号とを比較して、大きい方又は小さい方の出力信号をサンプルホールド回路12,13に記憶することにより、磁気センサ2,3の最大値および最小値を第1および第2のサンプルホールド回路12,13に記憶させる。
次に、第1および第2のサンプルホールド回路12,13に記憶された最大値及び最小値をスイッチドキャパシタ乗累算回路11に入力して、加算し、この加算された値をオフセット電圧としてサンプルホールド回路12,13に記憶する。
次に、スイッチ回路14により、スイッチドキャパシタ乗累算回路11に出力する電圧を、所定の基準電圧に選択する。
次に、スイッチドキャパシタ乗累算回路11の出力信号と、サンプルホールド回路12,13に記憶されたオフセット信号とをコンパレータ回路17で比較して、比較結果に基づいて、デジタル回路18でデジタル信号のビットを逐次的に決定し、当該決定されたデジタル信号をオフセット電圧のデジタル値として、記憶回路20に記憶する。
そして、回転角度測定時において、磁気センサ2,3からの出力信号から、記憶回路20に記憶されたデジタル値のオフセット電圧を減算することにより、回転角度を検出する。
次に、オフセットの較正において、オフセットの補正について説明する。
上記記憶回路20のデジタル値のオフセット電圧をスイッチドキャパシタ乗累算回路11に入力し、スイッチ回路14が所定の基準電圧を選択して、スイッチドキャパシタ乗累算回路11のアナログ入力として入力して、オフセット電圧のアナログ電圧を生成し、さらにスイッチ回路14が磁気センサ2,3の出力信号を選択してスイッチドキャパシタ乗累算回路11で加算することにより、磁気センサ2,3からの出力信号からオフセット電圧を減算することにより、センサ出力信号のオフセットの補正を行う。
(感度誤差の較正概要)
感度誤差の補正について説明する。
感度誤差の補正について説明する。
2つの磁気センサ2,3が、回転体の回転角度位置に応じて、それぞれ、正弦波、余弦波状のセンサ出力信号(Vx,Vy)を発生させることを利用して、信号処理IC部10において回転体の回転角度を検出する場合について説明する。
回転角度センサ1が取り付けられた回転体を360度以上の角度範囲にわたって回転させる操作を行い、回転体が回転する所定の角度毎に、2つの磁気センサ2,3のセンサ出力信号をそれぞれ入力して、第1および第2のサンプルホールド回路12,13に記憶させる。
次に、異なる角度で入力された2つの磁気センサ2,3のセンサ出力信号と、第1および第2のサンプルホールド回路12,13に記憶された出力信号とをそれぞれ比較して大きい方または小さい方の出力信号をサンプルホールド回路12,13に記憶することにより、2つの磁気センサ2,3の最大値または最小値の一方を、第1および第2のサンプルホールド回路12,13にそれぞれ記憶させる。
次に、第1および第2のサンプルホールド回路12,13に記憶された2つの磁気センサ2,3の最大値または最小値をスイッチドキャパシタ乗累算回路11に順次入力して、減算し、この減算された値とスイッチ回路15が選択したゼロ電圧とを比較して、第1および第2のサンプルホールド回路12,13に記憶された最大値または最小値の大小を判定する。
次に、ゼロ電圧に遠い方の電圧をスイッチ回路14が選択してスイッチドキャパシタ乗累算回路11のアナログ信号として入力すると共に、スイッチ回路15がゼロ電圧に近い方の電圧を選択してコンパレータ回路17に出力し、コンパレータ回路17に比較結果に基づいて、デジタル回路18のデジタル信号を逐次的に決定して、当該決定されたデジタル信号を感度補正用のデジタル値として、記憶回路20に記憶する。
そして、回転角度測定時に磁気センサ2,3からのセンサ出力信号に感度補正用のデジタル値を乗算することにより、磁気センサ2,3の感度を補正して回転角度を検出することにより、センサ出力信号の感度誤差の補正を行う。
(具体的な較正例)
以下、信号処理IC部10の動作について、具体例を挙げて説明する。
以下、信号処理IC部10の動作について、具体例を挙げて説明する。
図6は、回転角度センサ1における較正処理のフローを示す。
較正処理は、第1段階〜第3段階の3つから構成されている。それぞれの段階においては、較正処理を実行するための回転角度センサ1の信号処理IC部10において、各段階に応じた動作モードに設定する必要がある。こうした動作モードの設定は、ICのピンを通じて設定すればよい。以下、各段階に分けて説明する。
(較正処理の第1段階)
この第1段階では、磁気センサ2,3のセンサ出力信号Vxのオフセットを検出する。
この第1段階では、磁気センサ2,3のセンサ出力信号Vxのオフセットを検出する。
ステップS1では、信号処理IC部10を、較正処理の第1段階のための動作モードに設定する。すなわち、オフセットのX成分を検出するモードに設定する。
この動作モードでは、2つのサンプルホールド回路12,13と、コンパレータ回路17とを用いて、ピーク検出回路を構成している。
ステップS2では、回転体を360度以上の角度にわたって回転させることにより、磁気センサ2,3のセンサ出力信号のX成分Vxの最大値、最小値を検出する。
ステップS2では、回転体を360度以上の角度にわたって回転させることにより、磁気センサ2,3のセンサ出力信号のX成分Vxの最大値、最小値を検出する。
このとき、信号処理IC部10に磁気センサ2,3のセンサ出力信号Vxのピーク検出動作を行わせる必要があるため、スイッチ回路14は、信号Vxを選択するように設定される。
また、サンプルホールド回路12とサンプルホールド回路13とは、回転体を360度以上の角度範囲にわたって回転させる間に観測されるVxのトップピーク値と、Vxのボトムピーク値とを、それぞれ記憶する。スイッチ回路15は、サンプルホールド回路12の出力と、サンプルホールド回路13の出力とを切り替えながら出力する。これにより、コンパレータ回路17においては、トップピーク値を更新するための判断と、ボトムピーク値を更新するための判断とを行う。
ピーク検出動作中には、スイッチドキャパシタ乗累算器11の乗算係数(符号付2進数)を、0.5に設定しておく。
ピーク検出動作後に、サンプルホールド回路12およびサンプルホールド回路13に保持されている電圧は、図7に示すようになり、それぞれ以下のように表すことができる。
このようにして得られた最大値(max:トップピーク値)、最小値(min:ボトムピーク値)をスイッチドキャパシタ乗累算回路11において、次の式のように加算することによって、X成分のオフセット値が得られる。
ステップS3では、オフセットのX成分Vos,xをAD変換する。具体的には、スイッチドキャパシタ乗累算回路11の入力を基準電圧Vrefに切り替えて、以下の関係を近似的に満たす(L+1)ビットの数(b0,b1,…,bL)を逐次比較によって求める。
上記の手順によって、オフセットのX成分Vos,xを、その符号も含めてAD変換することができる。
このようにしてデジタル化されたオフセットのX成分は、3段階の較正操作が完了した後の角度検出の際に使用できるように、不揮発性メモリ20に記憶される。
(較正処理の第2段階)
この第2段階では、磁気センサ2,3のセンサ出力信号Vyのオフセットを検出する。第2段階の処理は、第1段階での処理と基本的には同じである。
この第2段階では、磁気センサ2,3のセンサ出力信号Vyのオフセットを検出する。第2段階の処理は、第1段階での処理と基本的には同じである。
ステップS4では、信号処理IC部10を、オフセットのY成分を検出するモードに設定する。
ステップS5では、回転体を360度以上の角度にわたって回転させることにより、磁気センサ2,3のセンサ出力信号のY成分Vyの最大値、最小値を検出する。
ステップS6では、オフセットのY成分Vos,yをAD変換する。具体的には、スイッチドキャパシタ乗累算回路11の入力を基準電圧Vrefに切り替えて、以下の関係を近似的に満たす(L+1)ビットの数(b0,b1,…,bL)を逐次比較によって求める。
上記の手順によって、オフセットのX成分Vos,xを、その符号も含めてAD変換して、不揮発性メモリ20に記憶する。
(測定されたオフセット成分の減算)
上記較正処理の第1段階、第2段階を終えた段階で、磁気センサ2,3のセンサ出力信号のX,Y成分に含まれるオフセット成分の値が、信号処理IC部10の中の不揮発性メモリ20に記憶されている。従って、これ以降は、磁気センサ2,3からのセンサ出力信号から、これらオフセット値を減算して、以下のように、(Vx1 , Vy1)を得ることができる。
上記較正処理の第1段階、第2段階を終えた段階で、磁気センサ2,3のセンサ出力信号のX,Y成分に含まれるオフセット成分の値が、信号処理IC部10の中の不揮発性メモリ20に記憶されている。従って、これ以降は、磁気センサ2,3からのセンサ出力信号から、これらオフセット値を減算して、以下のように、(Vx1 , Vy1)を得ることができる。
通常、較正処理の第1段階、第2段階において測定されて、不揮発性メモリ20に記憶されている磁気センサ2,3のセンサ出力信号のオフセット値に関する情報を基にして、磁気センサ2,3のセンサ出力信号からオフセット成分を減算する場合には、新たにDA変換器と減算回路とを用意するという方法が考えられる。
しかし、本願発明に係る図3の信号処理IC部10を使用するときには、新たにDA変換器および減算回路を追加することなく、オフセットの減算を実現することが可能となる。これにより、信号処理IC部10の生産・開発のコストを増大させることなく、オフセット減算機能を実現することができる。
以下、信号処理IC部10を用いて、オフセットの減算処理を実行する方法について説明する。
オフセットのX成分については、スイッチドキャパシタ乗累算回路11を使用して、次のようにVx1を計算すればよい。
つまり、スイッチドキャパシタ乗累算回路11において、最初の乗算でVx×1.0を計算し、次の乗算で基準電圧Vref×(不揮発性メモリに記憶されたオフセット値X成分)を計算して、最初の乗算結果から2番目の乗算結果を減算すればよいのである。
同様に、オフセットのY成分についても、スイッチドキャパシタ乗累算回路11を使用して、次のようにVy2を計算すればよい。
つまり、スイッチドキャパシタ乗累算回路11において、最初の乗算でVy×1.0を計算し、次の乗算で基準電圧Vref×(不揮発性メモリ20に記憶されたオフセット値Y成分)を計算して、最初の乗算結果から2番目の乗算結果を減算すればよいのである。
このように、図3の信号処理IC部10を使用した場合、デジタル値として不揮発性メモリ20に記憶されているオフセットを、磁気センサ2,3のセンサ出力信号から減算する処理を行うために、角度検出のために元々用意されていたスイッチドキャパシタ乗累算回路11を有効に使用することができるので、新たに別途、DA変換器や減算回路を用意する必要がなくなる。
(較正処理の第3段階)
この第3段階では、センサ出力信号の振幅比を算出する。
この第3段階では、センサ出力信号の振幅比を算出する。
ステップS7では、信号処理IC部10を、センサ出力信号の振幅検出モードに設定する。
ステップS8では、センサ出力信号のX成分Vxの最大値(図7のトップピーク値)であるAxと、センサ出力信号のY成分Vyの最大値であるAyを、それぞれ、サンプルホールド回路12、サンプルホールド回路13に取り込むように、回転体を360度以上の角度にわたって回転させる。
このため、スイッチ回路14において、センサ出力信号のX成分Vxを選択しているときには、コンパレータ回路17の出力結果を用いて、サンプルホールド回路12のサンプリング動作(ピーク値の更新に関する判断)を制御する。
反対に、スイッチ回路14において、センサ出力信号のY成分Vyを選択しているときには、コンパレータ回路17の出力結果を用いて、サンプルホールド回路13のサンプリング動作(ピーク値の更新に関する判断)を制御する。回転体が360度回転している間に、この2つの動作を切り替えながら交互に実行することにより、X成分Vxのピーク値をサンプルホールド回路12にホールドさせ、Y成分Vyのピーク値をサンプルホールド回路13にホールドさせることができる。
その後、ステップS9では、まず、Ax,Ayの間で、大小判定を行う。この判定のために、スイッチ回路14を制御して、サンプルホールド回路12にホールドされているピーク値Axから、サンプルホールド回路13にホールドされているピーク値Ayを減算するように、スイッチドキャパシタ乗累算回路11を動作させる。
Ax,Ayの間の大小関係に応じて、以下に示すように、Ax/AyまたはAy/Axの振幅比を求めるために逐次比較処理を実行する。
Ax>Ayであると仮定すれば、感度誤差を補正するために、以下の関係を近似的に満たす、データ(b1, …, bL)(この場合には、b0=0になる)が求められる。
Ax<Ayの場合には、感度誤差を補正するために、以下の関係を近似的に満たす、データ(b1, …, bL)(この場合には、b0=0になる)が求められる。
このようにして求めた振幅比Ax/AyまたはAy/AxをAD変換し、その変換された感度誤差を補正するためのデジタル値を不揮発性メモリ20に記憶させる。
(較正後の角度計算)
次に、上記較正処理後の処理として、オフセットの補正処理、感度誤差の補正処理、回転角度の算出処理について順次説明する。
次に、上記較正処理後の処理として、オフセットの補正処理、感度誤差の補正処理、回転角度の算出処理について順次説明する。
ここでは、図3の信号処理IC部10を用いて、オフセットと感度誤差とを補正しながら、回転角度を検出する処理について説明する。
X成分のオフセット補正
まず、スイッチドキャパシタ乗累算回路11を使用して、磁気センサ2,3のセンサ出力信号からオフセットを減算し、減算結果である信号Vx1をサンプルホールド回路12に、一時的に記憶させる。
まず、スイッチドキャパシタ乗累算回路11を使用して、磁気センサ2,3のセンサ出力信号からオフセットを減算し、減算結果である信号Vx1をサンプルホールド回路12に、一時的に記憶させる。
Y成分のオフセット補正
次に、同様に、スイッチドキャパシタ乗累算回路11を使用して、磁気センサ2,3のセンサ出力信号からオフセットを減算し、減算結果である信号Vy1をサンプルホールド回路13に、一時的に記憶させる。
次に、同様に、スイッチドキャパシタ乗累算回路11を使用して、磁気センサ2,3のセンサ出力信号からオフセットを減算し、減算結果である信号Vy1をサンプルホールド回路13に、一時的に記憶させる。
感度誤差補正
続いて、感度誤差の補正を行う。
続いて、感度誤差の補正を行う。
Ax>Ayである場合には、式(19)に示す感度誤差補正のためのデータ(b1, …, bL)を、不揮発性メモリ20から読み出す。この感度誤差補正のためのデータを、式(21)に示すサンプルホールド回路12に一時的に記憶されているVx1と掛け算して、Vx1を更新する。
こうして更新された信号Vx1は、感度誤差の補正がなされたものになる。
一方、Ax<Ayである場合には、同様に、式(20)に示す感度誤差補正のためのデータ(b1, …, bL)を、不揮発性メモリ20から読み出す。この感度誤差補正のためのデータを、式(22)に示すサンプルホールド回路13に一時的に記憶されている信号Vy1を、次のように更新する。
図8、図9は、感度補正後に、各信号成分の振幅が等しくなる様子を示す。
図8は、感度誤差Ay>Axのとき、感度誤差補正によりセンサ出力信号Vx,Vyの合成された軌跡が変化する様子を示す。
楕円100は、オフセットと感度誤差とを含んだ補正前のセンサ出力信号Vx,Vyの軌跡を示す。円101は、その楕円100に含まれるオフセットと感度誤差とを補正した後のセンサ出力信号Vx1,Vy1の軌跡を示す。
図9は、感度誤差Ay>Axのとき、感度誤差補正によりセンサ出力信号の振幅が変化する様子を示す。
補正前の段階では、図7の波形に対応したセンサ出力信号Vxの波形110の振幅Axに比べて、センサ出力信号Vyの波形111の振幅Ayの方が大きい。しかし、上記図8のような補正処理を行うことによって、センサ出力信号Vyは波形112に示すように振幅Ay=Axとなり、これにより感度誤差が補正されたものとなる。
回転角度の検出
この段階では、サンプルホールド回路12およびサンプルホールド回路13において、一時的に保存されている信号Vx1、Vy1は、オフセット補正と感度補正とがなされたものになっている。
この段階では、サンプルホールド回路12およびサンプルホールド回路13において、一時的に保存されている信号Vx1、Vy1は、オフセット補正と感度補正とがなされたものになっている。
そこで、図3の信号処理IC部10を使用すれば、以下の式(25)に示すように、Vy’を計算することが可能である。
以上で見てきたように、較正処理を実現するために2つのサンプルホールド回路12,13を用意した図3の信号処理IC部10は、較正処理によって得られたオフセット値、感度誤差を使用して、回転角度の検出を行う際にも、効果的に動作させることが可能である。
(角度検出の分解能を向上させる線形補間処理)
以上説明した回転角度の計算方法においては、角度分解能はθSTEPであり、検出される角度は、最大θSTEPの誤差を持っている。
以上説明した回転角度の計算方法においては、角度分解能はθSTEPであり、検出される角度は、最大θSTEPの誤差を持っている。
以下では、回転角度センサ1の図3の信号処理IC部10を使用して、回転角度の検出分解能を向上させることができる理由について説明する。
図10は、スイッチドキャパシタ乗累算回路11によって回転操作を行った後の磁気センサ2,3のセンサ出力信号のベクトルの様子を示す。
ここでは、回転操作の際の回転角度として、n−1,nという連続する2つの回転量を考えている。これら2つの回転量に対して、磁気センサ2,3のセンサ出力信号のベクトルとX軸とがなす角度θは、以下の関係を満足するものとする。
このため、スイッチドキャパシタ乗累算回路11を用いて回転操作を行った後の磁気センサ2,3のセンサ出力信号のベクトルのY成分の符号は、以下の不等式に示すように、回転量n−1に対応したベクトルにおいては、Y成分が正またはゼロになり、回転量nに対応したベクトルにおいてはY成分が負となる。
ベクトルの回転操作を数式化すると、以下の様になる。ここで、オフセット補正と振幅の補正後には、近似的にVx=Acosθ、Vy=Asinθと表されることを考慮すると、三角関数の差の公式を利用して、次のように変形することが可能である。
ここで、ベクトル回転の刻み幅θSTEPは、通常、十分に小さく取られるので、回転後のベクトルのY成分は近似的に以下のように表すことができる。
このように、回転量n−1、nに対応した回転後のベクトルのY成分は、それぞれの角度誤差θ−θn−1、θ−θnに対して、高い線形精度を持って比例していると言える。このため、回転後のベクトルのY成分を用いた線型補間によって、高い精度で角度の補間を行うことができる。
従って、回転量n−1、nに対応した回転後のベクトルのY成分を使用して、以下の関係を満たすMビット数で表されるαの値を求めることができれば、すでにNビット精度で得られている回転角度の分解能を向上させてN+Mビットにすることができる。
このような線形補間を行って、角度検出の分解能を向上させるうえでも、図2の信号処理IC部10は非常に有効である。
1 回転角度センサ
2,3 磁気センサ
5 回転体
6 プリント基板
7 磁石
10 信号処理IC部
11 スイッチドキャパシタ乗累算回路(演算回路)
12 第1のサンプルホールド回路
13 第2のサンプルホールド回路
14,15,16 スイッチ回路
17 コンパレータ回路
18 デジタル回路
19 記憶回路(ROMメモリ)
20 記憶回路(不揮発性メモリ)
30,31 オペアンプ
40 信号処理IC部
100,101 軌跡
110〜112 センサ出力信号の波形
2,3 磁気センサ
5 回転体
6 プリント基板
7 磁石
10 信号処理IC部
11 スイッチドキャパシタ乗累算回路(演算回路)
12 第1のサンプルホールド回路
13 第2のサンプルホールド回路
14,15,16 スイッチ回路
17 コンパレータ回路
18 デジタル回路
19 記憶回路(ROMメモリ)
20 記憶回路(不揮発性メモリ)
30,31 オペアンプ
40 信号処理IC部
100,101 軌跡
110〜112 センサ出力信号の波形
Claims (5)
- 少なくとも2つの磁気センサを用い、該各磁気センサから回転体の回転角度に対応して出力されるセンサ出力信号を信号処理部に入力して所定の信号処理を行うことにより、該回転体の回転角度を検出する回転角度センサであって、
前記信号処理部は、
前記回転体の回転角度に対応して出力される正弦波又は余弦波状のセンサ出力信号の最大値と最小値とをセンサ毎に加算することにより、オフセット値を算出するオフセット算出処理と、該算出されたオフセット値がデジタル値に換算された換算オフセット値を、前記センサ出力信号からセンサ毎に減算することにより、感度誤差を算出する感度誤差算出処理と、前記換算オフセット値を用いて、前記センサ出力信号に含まれるオフセット値を補正するオフセット補正処理と、前記算出された感度誤差がデジタル値に換算された換算感度誤差を用いて、前記オフセット補正されたセンサ出力信号に対して感度補正を行う感度補正処理とを、所定の演算回路に基づいて実行する較正手段と、
前記回転体の回転角度と、前記センサ出力信号と、前記オフセット値と、該オフセット値がデジタル値に換算された換算オフセット値と、前記感度誤差と、該感度誤差がデジタル値に換算された換算感度誤差とを、それぞれ一時的に記憶する記憶手段と、
前記所定の演算回路によって前記感度補正された後の較正されたセンサ出力信号を用いて、所定の線形補間処理を実行することにより、前記回転体の回転角度を算出する回転角度算出手段と
を具えたことを特徴とする回転角度センサ。 - 前記所定の演算回路は、
前記センサ出力信号としてのアナログ信号と、前記換算オフセット値又は前記換算感度誤差としてのデジタル信号とが入力され、該デジタル信号に基づいて容量値を切替えることにより、該アナログ信号と該デジタル信号とを乗算し、該乗算結果を積算した積算値を該センサ出力信号の較正値として出力するスイッチドキャパシタ乗累算回路からなることを特徴とする請求項1記載の回転角度センサ。 - 前記較正手段は、
前記所定の演算回路からの出力信号を一時的に記憶する複数の並列接続されたサンプルホールド回路と、
前記複数のサンプルホールド回路のいずれか1つ、又は所定の電気信号を選択する選択回路と、
前記所定の演算回路からの出力信号と、前記選択手段により選択された選択信号とを比較するコンパレータ回路と、
前記比較結果に応じて、前記所定の演算回路の乗算器を所定の値に設定するために、前記オフセット値および前記感度誤差を所定のデジタル信号の換算値に変換する変換手段と
を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の回転角度センサ。 - 少なくとも2つの磁気センサを用い、該各磁気センサから回転体の回転角度に対応して出力されるセンサ出力信号を信号処理部に入力して所定の信号処理を行うことにより、該回転体の回転角度を検出する回転角度検出方法であって、
前記信号処理部の所定の演算回路によって、
前記回転体の回転角度に対応して出力される正弦波又は余弦波状のセンサ出力信号の最大値と最小値とをセンサ毎に加算することにより、オフセット値を算出する工程と、
前記算出されたオフセット値を、デジタルの換算オフセット値に換算する工程と、
前記換算オフセット値を、前記センサ出力信号からセンサ毎に減算することにより、感度誤差を算出する工程と、
前記算出された感度誤差を、デジタルの換算感度誤差に換算する工程と、
前記換算オフセット値を用いて、前記センサ出力信号に含まれるオフセット値を補正する工程と、
前記換算感度誤差を用いて、前記オフセット補正されたセンサ出力信号に対して感度補正を行う工程と
の各工程を実行する較正工程と、
前記所定の演算回路によって前記感度補正された後の較正されたセンサ出力信号を用いて、所定の線形補間処理を実行することにより、前記回転体の回転角度を算出する工程と
を具えたことを特徴とする回転角度検出方法。 - 前記所定の演算回路としてのスイッチドキャパシタ乗累算回路において、
前記センサ出力信号としてのアナログ信号と、前記換算オフセット値又は前記換算感度誤差としてのデジタル信号とが入力され、該デジタル信号に基づいて容量値を切替えることにより、該アナログ信号と該デジタル信号とを乗算し、該乗算結果を積算した積算値を該センサ出力信号の較正値として出力することを特徴とする請求項4記載の回転角度検出方法。
Priority Applications (1)
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JP2005355144A JP2007155668A (ja) | 2005-12-08 | 2005-12-08 | 回転角度センサ、および、回転角度検出方法 |
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-
2005
- 2005-12-08 JP JP2005355144A patent/JP2007155668A/ja not_active Withdrawn
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