JP2003050270A - 磁気センサの出力補正方法及びその補正回路 - Google Patents

磁気センサの出力補正方法及びその補正回路

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JP2003050270A
JP2003050270A JP2001236977A JP2001236977A JP2003050270A JP 2003050270 A JP2003050270 A JP 2003050270A JP 2001236977 A JP2001236977 A JP 2001236977A JP 2001236977 A JP2001236977 A JP 2001236977A JP 2003050270 A JP2003050270 A JP 2003050270A
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Isao Saotome
勲 五月女
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログ出力信号に対してAGC機能を有
し、固定ヒステリシスレベルでも出力変化点が動かない
ようにすること。 【解決手段】 入力されたアナログ信号は、AGC部2
1とAGCゲイン設定部22に入力され、AGCゲイン
設定部22によりAGC部21のレベルを制御し、その
出力信号はコンパレータ23に入力される。ヒステリシ
ス設定部24によってコンパレータ23に適当な閾値レ
べルを設定して、0/1のデジタル信号としてシステム
側に伝える。磁気センサと被検査体とのギャップ長の変
化に応じて、AGC部21のAGCレベルを可変にし
て、ヒステリシスレベルでコンパレータ23の出力変化
点が変化しないように調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気センサの出力
補正方法及びその補正回路に関し、より詳細には、アナ
ログ出力信号に対してAGC機能を有し、小さい信号レ
べルに対しても高いレべルのヒステリシスを確保できる
ようにした磁気抵抗素子を用いた歯車センサの出力変化
点のバラツキ補正方法及びその補正回路に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗素子(Magnetroresistive Devi
ce)は、磁気により電気抵抗が変化する特性を利用した
素子で、被検出体の位置を検出するセンサとして用いら
れている。例えば、特開平5−332787号公報に見
られるように、磁気ドラムの位置を検出できるエンコー
ダに採用することは一般に知られている。この公報のも
のは、MRセンサの抵抗変化を電圧変化に変換して、コ
ンパレータの入力端子にコンデンサを通して接続し、他
方の入力端子にMRセンサより変換した電圧の平均電圧
に近い所定値の直流電圧を作って接続し、両入力端子間
に抵抗を接続して矩形波信号を発生させるものである。
これにより磁気ドラムの正しい位置を検出するために不
可欠な個々のバラツキの全数調整を不用にすることがで
きるようにしたものである。
【0003】また、インジウムアンチモンの半導体MR
センサを用いた車両のエンジンの高精度なコントロール
を行うために、クランク角センサである歯車センサのア
ナログ出力振幅値に応じて、ヒステリシス値を変動させ
るものが提案されている。これは、時間軸の変化点の調
整を、ヒステリシス値を変えて調整する方式であるが、
このヒステリシス値はもともとノイズに対して誤動作し
ないようにある程度大きな値(通常は固定値)を設定す
るもので、ヒステリシス値をコントロールする方式は、
利用状況を制限せざるをえないというのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図1(a),(b)
は、従来のヒステリシス値の設定方式を説明するための
図で、図1(a)は信号処理部の構成図、図1(b)は
コンパレータ出力変化点の説明図である。入力されたア
ナログ信号は、コンパレータ1とヒステリシス演算部2
に入力され、コンパレータ1の出力のバラツキを修正す
るためにヒステリシス演算部2によって適当な閾値レべ
ルを設定して、0/1のデジタル信号としてシステム側
に伝えられる。
【0005】図1(b)は、入力されたアナログ信号を
一定レベルにするAGC機能(Automatic Gain Contro
l;自動利得制御)をかけた場合のギャップ長とコンパ
レータ出力変化点の関係を示す図である。領域Aは、ギ
ャップ長によりアナログ出力波形と変化点が変わる領域
であり、領域Bは、アナログ出力波形はサイン波形に近
く、ギョップ長であまり変化がない領域である。
【0006】しかしながら、歯車センサでのセンサの取
り付け位置が歯車に近い位置では、ギャップ長による磁
束密度の変化が大きく、コンパレータ出力の出力変化点
の変化が大きい。この出力を受けるMPU側では、出力
変化点が一定幅に入っていないと困るが、現状の振れ幅
は、エンジンの高精度コントロールには大きすぎるとい
う問題がある。
【0007】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、アナログ出力信号
に対してAGC機能を有し、小さい信号レべルに対して
も高いレべルのヒステリシスを確保できるようにし、か
つ、コンパレータ出力変化点が動かないようにした磁気
センサの出力補正方法及びその補正回路を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、アナロ
グ信号を入力するAGC部のAGCレベルを設定し、前
記AGC部の出力信号を入力するコンパレータの出力の
バラツキを修正するために任意のヒステリシスレベルを
設定する磁気センサの出力補正方法であって、磁気セン
サと被検査体とのギャップ長の変化に応じて、前記AG
C部のAGCレベルを可変にして、前記ヒステリシスレ
ベルで前記コンパレータの出力変化点が変化しないよう
に調整したことを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記ギャップ長を現状のゲイン
に基づいて計算し、前記ゲインに対して減衰又は増幅さ
せる割合を設定し、前記ギャップ長と前記割合に基づい
て新しいゲインを計算することを特徴とする。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、アナログ
信号を入力するAGC部と、前記アナログ信号を入力
し、前記AGC部のレベルを制御するAGCゲイン設定
部と、前記AGC部の出力信号を入力するコンパレータ
と、該コンパレータの出力のバラツキを修正するために
任意のヒステリシスレベルを設定するヒステリシス設定
部とを備え、磁気センサと被検査体とのギャップ長の変
化に応じて、前記AGC部のAGCレベルを可変にし
て、前記ヒステリシスレベルで前記コンパレータの出力
変化点が変化しないように調整したことを特徴とする。
【0011】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の発明において、前記AGCゲイン設定部が、前
記アナログ信号の振幅のピーク値を検出するADCピー
ク検出部と、該ADCピーク検出部からの出力信号を入
力し、オフセット補正信号を発生するオフセット計算部
とゲイン制御信号を発生するAGCゲイン計算部とを備
えたデジタル演算部とからなることを特徴とする。
【0012】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の発明において、前記AGCゲイン計算部が、現
状のゲインを計算する第1のゲイン計算部と、該第1の
ゲイン計算部によって計算されたゲインに基づいてギャ
ップ長を計算するギャップ長推測部と、前記ゲインに対
して減衰又は増幅させる割合を設定する割合設定部と、
前記ギャップ長推測部でのギャップ長と前記割合設定部
での割合に基づいて新しいゲインを計算する第2のゲイ
ン計算部とを備えたことを特徴とする。
【0013】また、請求項6に記載の発明は、請求項3
に記載の発明において、前記AGC部が、前記オフセッ
ト計算部からオフセット補正信号が入力される第1段目
に増幅回路と、前記AGCゲイン計算部からゲイン制御
信号が入力される第2段目の増幅回路とを備えたことを
特徴とする。
【0014】また、請求項7に記載の発明は、請求項3
乃至6いずれかに記載の発明において、磁気センサが磁
気抵抗素子を用いた歯車センサであることを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。まず、半導体MR素子を用いた
歯車センサの原理について説明する。図2は、半導体M
R素子を用いた歯車センサの構成図で、回転検出対象で
ある歯車センサは、磁性体であるターゲット歯車11と
センサ部12と信号処理部14とから構成されている。
センサ部12は、半導体MR素子MR1,MR2とバイ
アス磁石13とから構成され、信号処理部14は、アナ
ログ部15とデジタル部16を有し、センサ部12から
出力されるアナログ信号を処理するように構成されてい
る。
【0016】このような構成において、ターゲット歯車
11の歯がMR素子に近づくと、バイアス磁石13から
の磁束密度がMR素子に集中し、このMR素子の抵抗が
高くなる。MR素子をハーフブリッジ構成で、ターゲッ
ト歯車11の近傍に設置しておくと、ターゲット歯車1
1の歯の位置により、各MR素子の抵抗が異なり、ハー
フブリッジの中点出力レべルが変化する。このアナログ
電圧レべルの変動を、例えば、コンパレータに適当な閾
値レべルを設定して、0/1のデジタル信号としてシス
テム側に伝える。ターゲット歯車11の歯1個がセンサ
部12を通りすぎる毎に、1つの矩形波出力が発生す
る。
【0017】ターゲット歯車11の歯の動きにより、バ
イアス磁石13の作る磁束密度の空間分布が変わる。歯
がMR素子の上にきたときには磁束密度が強くなり、歯
がMR素子から遠ざかると磁束密度は小さくなる。MR
素子は、この磁束密度の変動に対応して抵抗値が変わ
り、この変化信号が信号処理部14に伝えられる。信号
処理部14では、この変化信号をデジタル化してシステ
ム側に伝える。
【0018】図3(a)〜(d)は、歯車の歯のピッチ
がMR素子ペアピッチの倍程度の関係にある場合におけ
る、歯車位置とMRハーフブリッジ出力信号の関係を示
す図で、図3(a)は第1の歯車状態、図3(b)は第
2の歯車状態、図3(c)は第3の歯車状態、図3
(d)は第4の歯車状態を各々示している。
【0019】MR1、MR2の抵抗値はほぼ同じなの
で、Vdd−5Vでハーフブリッジを構成したときの中
点電位は2.5V付近となる。この電位が、MR素子の
抵抗値が変化することにより、ギャップ長がある程度大
きなところではサイン波形的な変化を示す。ギャップ長
が小さくなるサイン波形からシステムに特有な矩形的な
ひずみをもった波形となる。
【0020】図3(a)に示す第1の歯車状態(時刻t
1)の場合は、歯AがMR2素子の直上にきており、M
R2素子に一番強い磁束密度がかかっている。このた
め、ハーフブリッジの中点出力は最大電圧出力となる。
MR1素子の磁束密度は薄くなっている。サイン波形中
のポイントが、この時刻t1の出力状態を示している。
【0021】図3(b)に示す第2の歯車状態(時刻t
2)の場合は、MR1とMR2の間に歯Aがきており、
両者の抵抗値は大きくなっているものの、同じ程度の大
きさになっているので中点は2.5Vと中間レべルを示
す。
【0022】図3(c)に示す第3の歯車状態(時刻t
3)の場合は、歯AがMR1素子の直上にきており、M
R1素子に一番強い磁束密度がかかっている。このた
め、ハーフブリッジの中点出力は最小電圧出力となる。
【0023】図3(d)に示す第4の歯車状態(時刻t
4)の場合は、歯車の歯がMR1、MR2より等距離で
外側にあり、MR素子の抵抗値は下がっているが、同じ
程度の大きさになっているため中点は2.5Vと中間レ
べルを示している。
【0024】MR素子の中点出力信号の最大値は、ハー
フブリッジ構成をとる場合には、MR2素子の上に歯が
きた場合に生じ、最小値は、MR1素子の上に歯がきた
場合に生じる。中点(ゼロクロス点)は、2つのMR素子
の間に歯がきた場合と、MR素子の間に歯がない場合の
2つの場合である。
【0025】図4(a)〜(c)は、MR素子間隔と歯
車ピッチとの関係を示す図で、MR素子の間隔を固定
し、歯車の歯のピッチが大きくなる場合は、図に示すよ
うな波形変化となる。図4(a)は、歯車ピッチがMR
素子間隔より長い場合、図4(b)は、歯車ピッチがM
R素子間隔の倍程度の場合、図4(c)は、歯車ピッチ
がMR素子間隔より短い場合を各々示している。なお、
歯の間隔はd1>d2>d3の関係にある。
【0026】図4(b)が、歯車の歯のピッチがMR素
子間距離の倍程度のときの出力電圧変化とする。図4
(a)は、MR素子間隔より歯車のピッチが大きくなっ
た場合で、歯がMR1を通り過ぎてから次の歯がくるま
での間隔が長くなっている。出力電圧のピーク値は、M
R1、MR2の各素子の上に歯がきて、磁束密度が最大
になることは変わらない。図4(c)は、歯のピッチが
MR素子間距離より短くなった場合で、この場合には電
圧出力振幅は小さくなる。MR素子それぞれの直上に歯
がくるような場合には、MR素子の磁束密度は強くな
り、抵抗値も大きくなっているが、ほぼ同程度の抵抗値
となるので中点出力電圧で見ると、中点2.5V近傍に
なる。
【0027】図5は、信号処理部の構成図で、この信号
処理部では、センサ部12からのアナログ信号を0/1
のデジタル化して出力する。入力アナログ信号は、アナ
ロググランド2.5Vを中心にサイン波的に変化する。
このアナログ信号はヒステリシスを有するコンパレータ
16でデジタル化される。図中のVHys+、VHys
−は、ヒステリシスレべルで、センサ部を利用する環境
のノイズレべルに応じて任意に設定される。また、コン
パレータ16の参照レべルは、外部抵抗(RefR1、
RefR2)によって設定される。なお、符号17はヒ
ステリシス用の抵抗(1MΩ)である。
【0028】図6(a),(b)は、本発明のヒステリ
シス値の設定方式を説明するための図で、図6(a)は
信号処理部の構成図、図6(b)はAGCゲイン量のギ
ャップ長依存性の説明図である。図中符号21はAGC
(Automatic Gain Control;自動利得制御)部、22は
AGCゲイン設定部、23はコンパレータ、24はヒス
テリシス設定部である。入力されたアナログ信号は、A
GC部21とAGCゲイン設定部22に入力され、AG
Cゲイン設定部22によりAGC部21のレベルを制御
し、その出力信号はコンパレータ23に入力される。ヒ
ステリシス設定部24によってコンパレータ23に適当
な閾値レべルを設定して、0/1のデジタル信号として
システム側に伝える。
【0029】このような信号処理部により、図6(b)
に示すように、領域Aでは領域Bよりもアンプのゲイン
を下げる(又は上げる)ために、ROMテーブルでゲイ
ンカーブを実現することができる。領域Aにおける特性
mはゲインを下げた場合、特性nはゲインを上げた場合
を示している。
【0030】以下、ギャップ長の補正方法について説明
する。MRハーフブリッジからのアナログ出力レべルV
inをA/Dコンバータ(ADC)により検知し、この
振幅値をAGCレべルVagc(例えば、500mVp
−p)に設定するときの倍率をα(Vagc/Vin)
とする。通常のAGCでは、アナログ信号Vinにαを
かけて、信号処理回路内部ではVagcという大きさの
一定値振幅とする。ギャップ長gDにより、コンパレー
タ出力のバラツキを修正するために、このα値をギャッ
プ長に応じて修正する。
【0031】アナログ出力レべルVinは、ギャップ長
gDに依存して大きさが変わる。この大きさの温度変動
は、ギャップ長gDが小さいときには比較的小さいの
で、アナログ出力レべルVinにより、逆にギャップ長
gDを推測することができる。
【0032】例えば、次式による gD=f1(f)=k1×Ln(k2×f) k1=0.80775 k2=2.967 係数k1、k2は、利用するセンサ部の環境(歯車、バ
イアス磁石、MR素子感度など)により異なる。
【0033】ギャップ長補正をするギャップ長領域を、
その環境に応じて設定する必要があるが、通常、gD=
0mmから1.6mm〜2.0mmの間で補正をする。
この領域の範囲内で、例えば、次式によるα値の補正を
行う。 α2=f2(gD、f)=k3×Exp(k4×gD) Exp:自然対数 k3=0.17 k4=1.68 ここでは、Exp( )という自然対数関数を利用して
いるが、計算上は線形関数を利用してもよい。
【0034】この補正方法によれば、その結果は、以下
のシミュレーション条件のもとで、図7(a),(b)
のようになる。
【0035】<シミュレーション条件> MRサンプル(MR1,MR2);(サンプル5、サン
プル3)、(サンプル4、サンプル7) 温度範囲;−40〜150℃ ギャップ長;0.2mm〜6.0mm
【0036】図7(a),(b)は、コンパレータの出
力変化点(L2H;Low to High)のギャップ長依存性
を示す図で、図7(a)は補正なしの場合、図7(b)
は補正した場合を各々示している。なお、実際には温度
によってその特性が若干変化するが、ここでは近似して
描いている。図7(a)においては、ギャップ長(m
m)に対する変化点(度)は、5.03度〜5.14度
の間で変化している。これに対して、図7(b)におい
ては、ギャップ長(mm)に対する変化点(度)は、
5.06度〜5.14度の間で変化している。つまり、
補正した場合には、変化点のバラツキが改善されている
ことがわかる。
【0037】図8(a)〜(c)は、コンパレータ出力
点のギャップ長依存性を示す図で、図8(a)はギャッ
プ長が0.2mmの場合、図8(b)はギャップ長が
0.6mmの場合、図8(c)はギャップ長が1.0m
mの場合である。図中の横軸は時間軸で、縦軸は出力電
圧(V)軸である。図中の波形aが、MRハーフブリッ
ジの中点電位で、波形bは、ハーフブリッジ出力を信号
処理(AGC)した波形、波形cは、AGCをかけた波形
をコンパレータに入れて、0/1のデジタル波形に直し
たものである。ギャップ長が0.2mm、0.6mm、
1.0mmで、その出力波形が大きく変化していること
が分かる。
【0038】ギャップ長が近ければ、ハーフブリッジの
出力電圧は大きく、歯車の形状を反映した矩形の電圧波
形で、ギャップ長が遠ざかるにつれて角が取れてサイン
波形になる。3つのギャップ長領域では、出力波形はA
GCで設定したレべル以上の出力になっているので、A
GCは入力波形に対して減衰をかけている。
【0039】ギャップ長が小さい領域では、AGCをか
けた波形も歪んでおり、これをコンパレータにかけてデ
ジタル信号化すると、ギャップ長に依存したコンパレー
タの出力変化点の動きをする。つまり、L2H(Low to
High)の領域では、ギャップ長が小さいところではA
GCのゲインを通常設定より小さくする。一方、H2L
(High to Low)の領域では、ゲインを通常より大きく
することが必要となる。
【0040】図9は、あるサンプルぺアでのAGC−ゲ
イン特性を示す図で、横軸がギャップ長、縦軸はα(ゲ
イン)である。ゲインを指数近似すると y=0.3371×Exp(+1.2378×x) となる。ここで、xはギャップ長で、1.6mm、yは
ゲインで、2.44(点A)となるが、このギャップ長
1.6mm以下のところでゲインを修正することを考え
る。ギャップ長x=0.4で、α=0.48(点B)と
なっている。
【0041】このB点での減衰を更に大きくするための
係数をγとして、x<1.6mm以下の新しい方程式を
求める。A点と新しいB点を通る指数関数を決めると、 y=k×Exp(+1.2378×x) β=0.83×ln(5.083/γ) k=2.44×exp(−1.6β) 減衰させるケースとしてγ=0.5の場合は β=1.925 k=0.112 となる(図中の特性dに相当)。
【0042】増大させるケースとしてγ=1.3の場合
は β=1.136 k=0.3963 となる(図中の特性eの相当)。
【0043】このようにすることにより、ギャップ長が
1.6mm以下のところで、ゲインを修正することが可
能になる。つまり、ゲインを減衰させて図中の特性dを
得ることができ、また、ゲインを増大させることにより
図中の特性eを得ることができる。
【0044】図10は、アナログ出力波形とコンパレー
タの変化点の関係を示す図で、アナログ出力波形の出力
レベルが下がると、コンパレータの変化点が崩れること
を説明するための図である。縦軸はアナログ出力レベ
ル、横軸は変化点(度)を示している。なお、図中fは
アナログ出力波形、gはコンパレータ出力波形を示して
いる。ゲインyは、ギャップ長が大きい領域で以下の式
で表すことができる。 y=A×sin(2PI×x) A;振幅、x;ギ
ャップ長 y=vhとなるxをxhとすると、2PI×x<1.0
なる領域で vh=A×2PAI×xh xh=vh/(A×2PAI) となり、xhは振幅Aに逆比例する。
【0045】図10から分かるように、ギャップ長の変
化によりアナログ出力波形の波高値が変化すると、ヒシ
テリシス値vhとアナログ出力波形の交差する変化点
が、p1→p2→p3と変化する様子がわかる。波形の
波高値の変化はゲインの変化であり、このゲインを変化
させることにより波高値の増減を図り、コンパレータの
出力変化点を一定にすることが可能となる。
【0046】つまり、アナログ出力信号に対して、AG
C機能を有し、小さい信号レべルに対しても高いレべル
のヒステリシスを確保できるようにする。その上で、ギ
ャップ長の変化に対応してAGCレべルを可変にし、固
定ヒステリシスレべルでも出力変化点が動かないように
調整することができる。
【0047】具体的には、入力アナログレべル情報をも
とに対応するギャップ長を判断し、入力アナログレべル
を増幅するときに、歯車が近距離のときは、その増幅率
をギャップ長により制御して所定のレべルに設定する。
入力アナログレべルを検知するADCブロック、入力ア
ナログレべルからギャップ長を計算するブロック、ギャ
ップ長に対するAGC増幅率を計算する演算部を構成す
る。
【0048】このように構成することにより、コンパレ
ータの出力変化点のバラツキを小さくすることができ、
ヒステリシスレべルが固定で設定できるので、ノイズに
対するマージンを確保できる。また、AGCを有するこ
とで、温度変化による信号レべルの変動を抑えることが
できる。
【0049】以下、図6に示した本発明の信号処理部の
各構成要素について説明する。図11(a),(b)
は、信号処理部を説明するための図で、図11(a)は
ヒステリシスコンパレータの構成図、図11(b)は波
形図である。入力アナログ信号Vinは、ヒステリシス
を有するコンパレータ31でデジタル化されデジタル信
号Voutとして出力される。図中のVh、V1は、ヒ
ステリシスレべルで、センサ部を利用する環境のノイズ
レべルに応じて任意に設定される。また、ヒステリシス
コンパレータ31の参照レべルは、外部抵抗(R2、R
2)によって設定される。本信号処理のIC化では、I
C内部の抵抗R2として、値の異なる抵抗を複数準備
し、外部からヒステリシス選択パラメータを入力し、抵
抗R2の値を決定し、ヒステリシスを決める。なお、こ
のヒステリシスコンパレータ31は、図6におけるコン
パレータ23及びヒステリシス設定部24に相当する。
【0050】図12は、図11に示したヒステリシスコ
ンパレータを組み込んだ信号処理部の構成図で、図中符
号32がバッファアンプ(Buffer AMP)、33はAGC
アンプ(AGC-AMP)、34はADCピーク検出部、35
はデジタル演算部、36はオフセット計算部、37はA
GCゲイン計算部である。なお、破線枠内は、図6にお
けるAGCゲイン設定部22に相当する。
【0051】入力アナログ信号は、バッファアンプ32
を介してAGCアンプ33及びADCピーク検出部34
に入力され、ADCピーク検出部34において振幅のピ
ーク値が検出されてデジタル信号に変換される。このデ
ジタル信号はデジタル演算部35に入力され、AGCゲ
イン計算部37及びオフセット計算部36において所定
の計算がなされて、AGCアンプ33の利得が制御さ
れ、ヒステリシスコンパレータ31に出力される。ヒス
テリシスコンパレータ31では適当な閾値レべルが設定
され、0/1のデジタル信号としてシステム側に伝えら
れる。バッファアンプ32は、通常のボルテージフォロ
アーで構成できる。
【0052】図13は、図12におけるAGCアンプの
構成図で、図中符号41はオペアンプ、42はR1−ラ
ダー(Ladder)回路、43はオペアンプ、44はR2−
ラダー回路である。第1段目の増幅回路(オペアンプ4
1)には、図12に示されたデジタル演算部35のオフ
セット計算部36からのオフセット補正信号が入力され
る。
【0053】ギャップ長が大きくなると、アナログ信号
レベルが小さくなるのでAGCアンプ33による増幅を
行う。このアナログ信号は、図5に示したように、磁気
抵抗素子MR1とMR2の中点を中心に変化するが、M
R1とMR2は、製造上、磁気抵抗特性にバラツキをも
ち、中点がアナロググランド(例えば、電源5V時、
2.5V)より少しずれる。
【0054】このずれた電圧分が、後段で更に増幅され
ると、コンパレータ31での0/1化時に、変化点が大
きくシフトし、サンプルペアMR1,MR2により変化
点がバラツキ、製品仕様として所望の変化点がバラツキ
範囲に抑えられない。このオフセット補正で、バッファ
されたアナログ信号レベルから、後段で求められた中点
電圧ずれ(オフセット電圧)をアナログ的に引き算し
て、入力アナログレベルをアナロググランド中心の変化
とする。
【0055】また、第2段目の増幅回路(オペアンプ4
3、ラダー回路42,44)のR1−ラダー回路42及
びR2−ラダー回路44には、図12に示されたデジタ
ル演算部35の新ゲイン計算部37からのVgain信
号が入力される。なお、第2段目の増幅回路は、R1、
R2の抵抗値をVgain信号により選択し、増幅、減
衰を行う通常の反転増幅器でもよい。
【0056】センサの動作ギャップ長範囲が、0.2m
m〜3mmの場合には、ある歯車システム系では、AG
Cゲイン調整範囲は0.2倍〜50倍程度が必要とな
る。このAGCの調整範囲をR−ラダー抵抗R1,R2
の抵抗値比により実現する。ゲイン値の設定エラー(理
想的なゲイン値と回路で実現されるゲインとの差)が後
段に影響をもたらさない範囲で、R−ラダー抵抗の構成
を決める。
【0057】例えば、R1ラダー、R2−ラダーを、基
準抵抗値rを利用した8ビットラダーとする図14
(a)に示したような抵抗値ラダーとする。ゲイン計算
部37からのVgain信号は8×2ビット構成で、R
1,R2−ラダー回路の抵抗を各8ビット信号で選択す
る。例えば、R1−ダラー回路の抵抗値がr、R2−ラ
ダー回路の抵抗値が50rの時には、R2/R1=50
倍の増幅率が得られ、R1−ラダー回路の抵抗値が10
0r、R2−ダラー回路の抵抗値が2rの時には、2/
100=0.2の減衰となる。
【0058】ICにより、この回路の抵抗値を実現する
場合には、図14(b)に示すように、1本の抵抗を準
備し、その抵抗値内に所望する分割値比となる位置にコ
ンタクトを打ち、その信号を取り出す。この場合には、
ゲイン値の調整幅に対応した信号が取り出せるので、V
gain信号のビット数を減らすことができる。
【0059】図15は、図12におけるADCピーク検
出部の構成図で、ここでは逐次比較型12ビットADC
回路の例を示している。図中符号50はADC、51は
コンパレータ、52は1ビットラッチ(Latch)回路、
53が12ビットレジスト回路、54はDAC、60は
ピーク検出部、61は2データ比較器(コンパレー
タ)、62はデマルチプレクサー(Demux)回路、63
は最小値データレジスタ、64は最大値データレジス
タ、65はマルチプレクサー(Mux)回路である。
【0060】ADC50では、12回、入力データを基
準電圧と比較することで、12ビットのAD変換値を得
ることができる。逐次比較の回数、すなわち、AD変換
のビット精度は、後段のオフセット補正の精度、AGC
ゲイン精度、ひいてはコンパレータでの0/1化のタイ
ミングバラツキに影響するので、バラツキ仕様の範囲内
で決定する。
【0061】また、ADC50からの12ビットデータ
を最小値データレジスタ63の値と最大値データレジス
タ64の値と比較し、入力データが既存のデータより小
さい場合、あるいは大きい場合は、データレジスタの値
を置き換える。図15では、2データ比較器61の入力
データ幅を1データ分12ビットにするため、最小値比
較、最大値比較の2回に分けて実施する。このため、マ
ルチプレクサー、デマルチプレクサーを設けている。入
力アナログ信号が1サイクル経過ごとに、最小値と最大
値が確定する。
【0062】図16は、図12におけるデジタル演算部
の構成図で、図中のオフセット計算部は、図12におけ
るオフセット計算部36に相当し、AGCゲイン計算部
は、図12におけるAGCゲイン計算部37に相当して
いる。図中符号71は(Vmax+Vmin)/2計算
部、72はDAC、74はゲイン(α)計算部、75は
ギャップ長推測部、76は減衰値・増幅値・γ設定部、
77は新ゲイン計算部である。
【0063】オフセット計算部36において、(Vma
x+Vmin)/2計算部71で加算平均を求め、DA
C72を通してアナログ量に変換し、AGCアンプ33
へ出力する。加算平均は、最小値と最大値を通常の加算
をし、ビットシフトすることで求められるが、本実施例
では、12ビットの最小値と最大値を加算し、13ビッ
ト長データとし、13ビットDACに入力してアナログ
オフセット値とする。
【0064】また、AGCゲイン計算部37では、ゲイ
ン(α)計算部74で、Vp−p/(Vmax−Vmi
n)の計算を行う。この計算は、ALU(数値演算ユニ
ット)を利用して減算を繰り返し、除算を行う。ギャッ
プ長推測部75では、gD=f1(α)の式を用いてα
よりギャップ長を計算する。この計算式に含まれる定
数、関数系は対応する歯車システムに依存するので、R
OMにαに対応する係数を入れておいて求めるのが便利
である。αに対して、減衰、増幅させる割合(増幅率)
γの初期値を設定しておく。この増幅率γも対応する歯
車システムに依存するので、事前に確定しておく必要が
ある。IC外部から書き込むことも可能である。
【0065】新ゲイン計算部77では、ギャップ長gD
と増幅率γより、新しいゲインα2を計算する。この計
算も歯車システムに依存するので、対応する係数をRO
Mに入れておいて求める。新ゲインは、図13のVga
in信号となるが、図13のR1−ラダー、R2−ラダ
ーの実装方式により、8×2ビット、もしくは8ビット
として出力される。
【0066】ギャップ長推測部75と新ゲイン計算部7
7は、まとめてα、γを入力とするROM引き方式で実
行することも可能である。上述したデジタル演算部の処
理速度は、入力アナログ信号が1サイクルで最小値、最
大値が決まるので、入力アナログ信号の1サイクル後
に、その信号状況に対応するゲイン変化をさせる必要が
ある場合は、入力アナログ信号の最高周波数のサイクル
時間以内にデジタル演算部のすべての処理が終了するよ
うに、各部の処理を決定する。
【0067】また、上述したデジタル演算部(オフセッ
ト計算部36、AGCゲイン計算部37)は、CPUと
係数ROMの演算手段を設けることで、ソフトウエアプ
ログラム処理してもよい。本実施例は、MR素子を2個
用いたハーフブリッジ構成で説明したが、ハーフブリッ
ジを並列に2個並べ、その各々の中点出力電圧の差電圧
をアナログ入力とするフルブリッジ構成でも、本信号処
理方式、回路は同様に有効である。
【0068】以上、本発明の実施例である図12の構成
について順次説明したが、このような構成により、本発
明は、アナログ出力信号に対してAGC機能を有し、小
さい信号レべルに対しても高いレべルのヒステリシスを
確保できる。その上で、ギャップ長の変化に対応してA
GCレべルを可変にし、固定ヒステリシスレべルでも出
力変化点が動かないように調整することができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
ナログ信号を入力するAGC部のAGCレベルを設定
し、AGC部の出力信号を入力するコンパレータの出力
のバラツキを修正するために任意のヒステリシスレベル
を設定する磁気センサの出力補正方法であって、磁気セ
ンサと被検査体とのギャップ長の変化に応じて、AGC
部のAGCレベルを可変にして、ヒステリシスレベルで
コンパレータの出力変化点が変化しないように調整した
ので、コンパレータの出力変化点のバラツキを小さくす
ることができ、ヒステリシスレべルが固定で設定できる
ので、ノイズに対するマージンを確保できる。また、A
GCを有することで温度変化による信号レべルの変動を
抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のヒステリシス値の設定方式を説明するた
めの図で、(a)は信号処理部の構成図、(b)はコン
パレータ出力変化点の説明図である。
【図2】半導体MR素子を用いた歯車センサの構成図で
ある。
【図3】(a)〜(d)は、歯車の歯のピッチがMR素
子ペアピッチの倍程度の関係にある場合における、歯車
位置とMRハーフブリッジ出力信号の関係を示す図で、
(a)は第1の歯車状態、(b)は第2の歯車状態、
(c)は第3の歯車状態、(d)は第4の歯車状態を各
々示す図である。
【図4】MR素子間隔と歯車ピッチとの関係を示す図
で、(a)は、歯車ピッチがMR素子間隔より長い場
合、(b)は、歯車ピッチがMR素子間隔の倍程度の場
合、(c)は、歯車ピッチがMR素子間隔より短い場合
を各々示す図である。
【図5】信号処理部の構成図である。
【図6】本発明のヒステリシス値の設定方式を説明する
ための図で、(a)は信号処理部の構成図、(b)はA
GCゲイン量のギャップ長依存性の説明図である。
【図7】コンパレータの出力変化点(L2H;Low to H
igh)のギャップ長依存性を示す図で、(a)は補正な
しの場合、(b)は補正した場合を各々示す図である。
【図8】コンパレータ出力点のギャップ長依存性を示す
図で、(a)はギャップ長が0.2mmの場合、(b)
はギャップ長が0.6mmの場合、(c)はギャップ長
が1.0mmの場合を示す図である。
【図9】あるサンプルぺアでのAGC−ゲイン特性を示
す図である。
【図10】アナログ出力波形とコンパレータの変化点の
関係を示す図である。
【図11】信号処理部を説明するための図で、(a)は
ヒステリシスコンパレータの構成図、(b)は波形図で
ある。
【図12】図11に示したヒステリシスコンパレータを
組み込んだ信号処理部の構成図である。
【図13】図12におけるAGCアンプの構成図であ
る。
【図14】図13におけるラダー回路を示す図で、
(a)はR1,R2ラダーの構成例、(b)はIC化抵
抗の例を各々示す図である。
【図15】図12におけるADCピーク検出部の構成図
である。
【図16】図12におけるデジタル演算部の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 コンパレータ 2 ヒステリシス演算部 11 ターゲット歯車 12 センサ部 13 バイアス磁石 14 信号処理部 15 アナログ部 16 デジタル部 17 ヒステリシス用の抵抗 21 AGC(Automatic Gain Control;自動利得制
御)部 22 AGCゲイン設定部 23 コンパレータ 24 ヒステリシス設定部 31 コンパレータ 32 バッファアンプ(Buffer AMP) 33 AGCアンプ(AGC-AMP) 34 ADCピーク検出部 35 デジタル演算部 36 オフセット計算部 37 AGCゲイン計算部 41 オペアンプ 42 R1−ラダー(Ladder)回路 43 オペアンプ 44 R2−ラダー回路 50 ADC 51 コンパレータ 52 1ビットラッチ(Latch)回路 53 12ビット回路 54 DAC 60 ピーク検出部 61 2データ比較器(コンパレータ) 62 Demux回路 63 最小値データレジスタ 64 最大値データレジスタ 65 Mux回路 71 (Vmax+Vmin)/2計算部 72 DAC 74 ゲイン(α)計算部 75 ギャップ長推測部 76 減衰値・増幅値・γ設定部 77 新ゲイン計算部
フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA02 AA23 BA02 BB03 BD05 BD16 CB06 DA01 DA05 DB07 DD03 GA53 LA02 LA11 LA19 LA23 LA27 ZA01 2F077 AA18 NN21 PP14 QQ03 TT13 TT32 TT36 TT37 TT52 UU20 2G017 AA01 AC09 AD55 BA05 BA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ信号を入力するAGC部のAG
    Cレベルを設定し、前記AGC部の出力信号を入力する
    コンパレータの出力のバラツキを修正するために任意の
    ヒステリシスレベルを設定する磁気センサの出力補正方
    法であって、磁気センサと被検査体とのギャップ長の変
    化に応じて、前記AGC部のAGCレベルを可変にし
    て、前記ヒステリシスレベルで前記コンパレータの出力
    変化点が変化しないように調整したことを特徴とする磁
    気センサの出力補正方法。
  2. 【請求項2】 前記ギャップ長を現状のゲインに基づい
    て計算し、前記ゲインに対して減衰又は増幅させる割合
    を設定し、前記ギャップ長と前記割合に基づいて新しい
    ゲインを計算することを特徴とする請求項1に記載の磁
    気センサの出力補正方法。
  3. 【請求項3】 アナログ信号を入力するAGC部と、前
    記アナログ信号を入力し、前記AGC部のレベルを制御
    するAGCゲイン設定部と、前記AGC部の出力信号を
    入力するコンパレータと、該コンパレータの出力のバラ
    ツキを修正するために任意のヒステリシスレベルを設定
    するヒステリシス設定部とを備え、磁気センサと被検査
    体とのギャップ長の変化に応じて、前記AGC部のAG
    Cレベルを可変にして、前記ヒステリシスレベルで前記
    コンパレータの出力変化点が変化しないように調整した
    ことを特徴とする磁気センサの出力補正回路。
  4. 【請求項4】 前記AGCゲイン設定部が、前記アナロ
    グ信号の振幅のピーク値を検出するADCピーク検出部
    と、該ADCピーク検出部からの出力信号を入力し、オ
    フセット補正信号を発生するオフセット計算部とゲイン
    制御信号を発生するAGCゲイン計算部とを備えたデジ
    タル演算部とからなることを特徴とする請求項3に記載
    の磁気センサの出力補正回路。
  5. 【請求項5】 前記AGCゲイン計算部が、現状のゲイ
    ンを計算する第1のゲイン計算部と、該第1のゲイン計
    算部によって計算されたゲインに基づいてギャップ長を
    計算するギャップ長推測部と、前記ゲインに対して減衰
    又は増幅させる割合を設定する割合設定部と、前記ギャ
    ップ長推測部でのギャップ長と前記割合設定部での割合
    に基づいて新しいゲインを計算する第2のゲイン計算部
    とを備えたことを特徴とする請求項4に記載の磁気セン
    サの出力補正回路。
  6. 【請求項6】 前記AGC部が、前記オフセット計算部
    からオフセット補正信号が入力される第1段目に増幅回
    路と、前記AGCゲイン計算部からゲイン制御信号が入
    力される第2段目の増幅回路とを備えたことを特徴とす
    る請求項3に記載の磁気センサの出力補正回路。
  7. 【請求項7】 磁気センサが磁気抵抗素子を用いた歯車
    センサであることを特徴とする請求項3乃至6いずれか
    に記載の磁気センサの出力補正回路。
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