JP5305764B2 - 樹脂積層体及びこれを用いた表示装置 - Google Patents
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Description
MMA :メタクリル酸メチル
MA :アクリル酸メチル
AIBN :2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)
C6DA :1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業(株)製)
TAS :コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸のモル比1:2:4の
縮合混合物
BEE :ベンゾインエチルエーテル(精工化学(株)製)。
[転写フィルムの作製]
剥離層付25μm厚のPETフィルム(TN100:東洋紡社製)の剥離層の上に塩化ビニリデン共重合体を含有するエマルジョンのサランラテックス(L536B:旭化成ケミカルズ(株)製)をバーコーダーを用いて乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布し、80℃で10分乾燥することにより低透湿層を有する転写フィルムを得た。低透湿層の厚みは、乾燥前の塗布重量及び面積からウェット状態の膜厚を測定し、固形分濃度を乗じて算出した値である。
型となるステンレス(SUS304)板上に、TAS50質量部、C6DA50質量部、BEE1.5質量部からなる紫外線硬化性混合物を塗布した。
低透湿積層膜を有するステンレス板と、低透湿積層膜を有しないステンレス板をそれぞれ1枚ずつ用意し、一方のステンレス板の前記低透湿積層膜が内側になるように二枚のステンレス板を対向させ、周囲を軟質ポリ塩化ビニル製のガスケットで封じ、注型重合用の鋳型を作製した。この鋳型内に、重量平均分子量220000のMMA重合物20質量部とMMA単量体80質量部の混合物100質量部、AIBN0.05質量部、ジオクチルスルフォサクシネートのナトリウム塩0.005質量部からなる樹脂原料を注入し、対向するステンレス板の間隔を1.6mmにし、80℃の水浴中で1時間、次いで130℃の空気炉で1時間重合した。その後、冷却して、ステンレス板から重合して得られた樹脂板を剥離することにより、片面に低透湿積層膜、すなわち表面に硬化層、内部に低透湿層を有する板厚1mmのアクリル樹脂積層体を得た。
日本電色製HAZE METER NDH2000(商品名)を用いてJIS K71
36に示される測定法に準拠して、全光線透過率及びヘーズ値を測定した。
擦傷試験の前後におけるヘーズ値の変化(△ヘーズ)をもって耐擦傷性を評価した。即ち、#000のスチールウールを装着した直径25.4mmの円形パッドをアクリル樹脂積層体の表面上に置き、9.8Nの荷重下で、20mmの距離を100回往復擦傷し、擦傷前と擦傷後のヘーズ値の差を下式(1)より求めた。
[密着性]
積層体をクロスカット試験(JIS K5600−5−6)による観察に基づき、以下の基準により評価した。
○:硬化塗膜層あるいは低透湿層の樹脂基材からの剥離無し。
×:硬化塗膜層あるいは低透湿層の樹脂基材からの剥離有り。
低透湿層の透湿度は、モダンコントロール社製の透湿度測定装置PERMATRAN W3/30を用いて測定した。測定はJIS K7129(赤外線センサ法)に準拠し、温度40℃、相対湿度90%の条件下で行った。アクリルフィルム(アクリプレンHBS010P:三菱レイヨン(株)製)(厚さ75μm)上に前記転写フィルムの作製方法と同様にして前記低透湿層として積層したものを測定用サンプルとした。測定用サンプルと基材のアクリルフィルムの透湿度の測定値及び各層の膜厚より低透湿層の透湿度Bを次式より算出した。
A:基材の透湿度g/(m2・day)、B:低透湿層の透湿度g/(m2・day)、
L:積層体(測定サンプル)の透湿度g/(m2・day)
[吸湿反り]
得られたアクリル樹脂積層体から100×100mm切片を切り出し、60℃で24時間真空乾燥した後、片面に真空蒸着装置で防湿層としてアルミニウム膜を蒸着し試験片を作成した。低透湿層を片面のみに積層した積層体は低透湿層のない側に蒸着した。次いで該試験片を60℃、90%相対湿度の条件下で200時間保持し、その後23℃、50%相対湿度の条件下で100時間保持した。保持期間中、該試験片の4隅に対する中央部の反り量を測定し、最大反り量を以下の基準により評価した。
○:中央部の反りが2mm未満。
×:中央部の反りが2mm以上。
低透湿層の膜厚を4μmとなるように塗布したこと以外は実施例1と同様に樹脂積層体を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、透湿度、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。
低透湿層として塩化ビニリデン共重合体を含有するエマルジョンのサランラテックス(L549B:旭化成ケミカルズ(株)製)を用いたこと以外は実施例1と同様に樹脂積層体を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、透湿度、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。
低透湿層として、フッ化ビニリデン樹脂を含む樹脂組成物(Kynar Aquatec RC−10206(アルケマ製);エマルジョン(固形分48質量%)、フッ化ビニリデン樹脂/アクリル系樹脂=70/30(質量比))100質量部、ジプロピレングリコールメチルエーテル7.5質量部からなる混合物を用い、乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗布したこと以外は実施例1と同様に樹脂積層体を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、透湿度、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。
低透湿層の乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布したこと以外は実施例4と同様に樹脂積層体を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、透湿度、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。
剥離層付25μm厚のPETフィルム(TN100:東洋紡製)の剥離層の上に形成する低透湿層として、トリシクロ環構造を有する1分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体(KAYARAD R−684:日本化薬(株)製)100質量部、ダロキュア1173(チバ・ジャパン(株)製)5重量部からなる混合物をバーコーターで塗布した。それを出力30W/cmの高圧水銀灯の下20cmの位置を0.3m/minのスピードで通過させて硬化させ、膜厚15μmの低透湿層を有する転写フィルムを得た。転写フィルムの作製以外は実施例1と同様にして、樹脂積層体を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、透湿度、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。
低透湿層の乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布したこと以外は実施例6と同様に樹脂積層体を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、透湿度、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。
樹脂積層体の作製において、低透湿積層膜を有するステンレス板を2枚用いたこと以外は、実施例1と同様にして基材の両面に低透湿積層膜を有する樹脂積層体を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、透湿度、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。なお、密着性、透湿度は得られた樹脂積層体の一方の面飲みを評価した。
低透湿層としてフッ化ビニリデン樹脂を含む樹脂組成物(Kynar AquatecRC−10206(アルケマ製))100質量部、ジプロピレングリコールメチルエーテル7.5質量部からなる混合物を用い、乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗布したこと以外は、実施例8と同様に樹脂積層体を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、透湿度、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。
低透湿層を設けないこと以外は実施例1と同様に樹脂積層体を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。
低透湿層を設けないこと以外は実施例8と同様に樹脂積層体を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。
樹脂積層体の作製において、低透湿積層膜を有しないステンレス板を2枚用いたこと以外は、実施例1と同様に樹脂板(アクリル樹脂機材のみ)を作製し、全光線透過率、ヘーズ、密着性、吸湿反りを測定した。結果を表1に示す。
Claims (4)
- アクリル系樹脂基材の少なくとも一面にフッ化ビニリデンを含む単量体を重合して得られる重合体を含む低透湿層を有し、該低透湿層上に硬化性混合物を硬化させてなる硬化層を有する樹脂積層体。
- 前記低透湿層が40℃、90%相対湿度における透湿度が100g/(m2・day)以下である請求項1記載の樹脂積層体。
- 硬化層が紫外線により硬化性混合物を硬化されて形成されたものである請求項1又は2に記載の樹脂積層体。
- 請求項1から3のいずれか記載の樹脂積層体を表示部の保護部材として有する表示装置。
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