JP5305646B2 - 半導体装置、電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents

半導体装置、電気光学装置、及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置、電気光学装置、及び電子機器に関するものである。
薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下「TFT」と略記する)を備えた半導体装置や電気光学装置では、製造工程中に発生する静電気からTFTを保護する構造が設けられている。例えば、ポリシリコン薄膜を用いて周辺駆動回路を基板上に一体に形成した周辺駆動回路内蔵型の液晶装置(電気光学装置)では、基板の外周部にショートリングを形成したり、表示領域と周辺駆動回路部との間に抵抗素子を接続する等の静電気対策を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−282386号公報
図10は、液晶装置の表示領域と周辺駆動回路部との間に抵抗素子を形成した場合の概略構成図である。同図において(a)は表示領域と周辺駆動回路部との境界部の構成を示す平面図であり、(b)は同境界部に設けられた抵抗素子の断面図である。
図10(a)に示すように、走査線3aとデータ線6aとの交差部近傍には、TFT30と画素電極9とが設けられている。容量線3bと画素電極9とが平面的に重なる領域に保持容量17が形成されている。表示領域から走査線駆動回路側に延出された走査線3a及び容量線3bに、静電保護手段である抵抗素子109及び110が設けられている。
図10(b)に示すように、基板本体10A上に、下地絶縁膜11とポリシリコン膜19とが形成されている。ポリシリコン膜19は、TFT30の半導体層31と同層に形成されており、不純物ドープによりN型又はP型の拡散抵抗を形成している。下地絶縁膜11上に、ポリシリコン膜19を覆うゲート絶縁膜12が形成され、ゲート絶縁膜12上には、第1から第3の導電層131〜133を積層してなる走査線3aが形成されている。走査線3aにはポリシリコン膜19と平面的に重なる部分に開口部H1が形成されている。
ゲート絶縁膜12及び走査線3a上に第1層間絶縁膜14が形成されており、開口部H1が形成された領域に、層間絶縁膜14及びゲート絶縁膜12を貫通する2つのコンタクトホールH2,H3が設けられている。また走査線3a,3a上にコンタクトホールH4及びH5が設けられている。そして、隣接するコンタクトホールH2,H4を介してポリシリコン膜19と走査線3aとを接続する接続配線35が形成され、同様にコンタクトホールH3,H5を介してポリシリコン膜19と走査線3aとを接続する接続配線36が形成されている。なお、容量線3bに接続された抵抗素子110も抵抗素子109と同様の構成である。第1層間絶縁膜14上には、パッシベーション膜15と第2層間絶縁膜18とが積層されている。
図10の液晶装置では、走査線3aに接続されたポリシリコン膜19が抵抗素子109となって、静電破壊を防止するようになっている。
しかしながら、ポリシリコン膜19は、不純物ドープによって抵抗が制御されるため、抵抗にばらつきが生じ易く、安定した特性が得られないという問題があった。また、走査線3aとポリシリコン膜19とを複数のコンタクトホールH2〜H5を介して接続するために構造が複雑になり、歩留まりが低下し易いという問題があった。
また、ポリシリコン膜を用いた抵抗素子は、駆動回路その他の回路を構成する抵抗素子にも用いられているが、この場合にもコンタクトホールを介して配線と接続するため、コンタクトホールの形成領域とそれらの周囲の余裕スペースを確保する必要があり、集積度を向上させることが困難であった。特に、ポリシリコン膜を用いて液晶装置の額縁領域に駆動回路やタイミングジェネレータなどを作り込む場合には、複数の抵抗素子を有する回路を作り込むため、コンタクトホール周りのスペースがさらに大きくなり、高集積化が困難であった。
ここで、図11は、図10と同様の技術により複数の抵抗素子を含む回路を有する半導体装置を構成した平面図である。図11(a)は、2つの抵抗素子R1、R2を有する非安定マルチバイブレータMVの回路図であり、図11(b)は、(a)に示す領域Dの平面構成を示す図である。図11(b)に示す抵抗素子R1、R2は、それぞれポリシリコン膜19a、19bを有しており、接続配線36a〜36dを介して配線3cに接続されている。図示のJ−J’線に沿う位置の断面構造は、図10(b)と同様の構造である。
図11に示すように、複数の抵抗素子R1、R2を有する回路では、それぞれのポリシリコン膜19a、19bに対応して複数のコンタクトホールHと接続配線36a〜36dを形成する必要があり、抵抗素子R1、R2と配線3cとの接続部が大きな面積を占めている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、構造を複雑化させることなく安定した特性が得られ、さらには抵抗素子を含む回路の高集積化も実現できる半導体装置及び電気光学装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、基板と、前記基板上に形成された半導体素子と、前記半導体素子に接続され、互いに異なる抵抗値を有する第1及び第2の抵抗素子を成し、互いに長さの異なる第1及び第2の配線と、前記第1及び第2の抵抗素子を覆う絶縁膜と、前記第1の抵抗素子と前記第2の抵抗素子とを接続する接続配線と、を備え、前記第1の抵抗素子を成す前記第1の配線は、相対的に高抵抗の第1の導電層と、相対的に低抵抗の第2の導電層とを積層して形成され、前記第2の抵抗素子を成す前記第2の配線は、前記第1の導電層で形成され、前記第1及び第2の抵抗素子と前記接続配線とは、前記絶縁膜を貫通するように形成されたコンタクトホールを介して接続されることを特徴とする半導体装置を提供する。
この構成によれば、複数の導電層が積層された配線を利用して複数の抵抗素子を形成しているので、不純物をドープした半導体層を用いて抵抗素子を形成する場合と比較して、配線と抵抗素子とを接続するコンタクトホールの数を削減することができる。したがって、抵抗素子周りの省スペース化を実現でき、半導体装置の集積度を向上させることができる。
のように導電層の積層形態を異ならせることで、抵抗値の異なる抵抗素子を容易に形成することができる。
抗素子の抵抗値は、配線の長さで調整してもよい。導電層の積層構造と配線長さの双方で抵抗値を調整することで、広い範囲の抵抗値を有する抵抗素子を容易かつ高精度に形成することが可能になる。
のように各抵抗素子において、抵抗値を調整する手段を異ならせてもよい。このような構成とすれば、抵抗値の差が比較的大きい抵抗素子であっても容易に形成できる。
のような構成とすることで、高抵抗の抵抗素子と低抵抗の抵抗素子を混在させた半導体装置を容易に得られるようになる。
記第1の抵抗素子と前記第2の抵抗素子とが、前記第1の導電層により互いに接続されている構成としてもよい。
このような構成とすれば、コンタクトホールを形成することなく第1の抵抗素子と第2の抵抗素子とを接続することができる。
記コンタクトホールが、前記第1の配線の前記第2の抵抗素子側の端部に形成されている構成としてもよい。
このような構成とすれば、1つのコンタクトホールを介して、第1及び第2の抵抗素子と、接続配線とを接続することができる。これにより、従来に比して大幅な省スペース化が可能であり、集積度を著しく向上させることができる。
前記コンタクトホールが、前記絶縁膜を貫通し、前記第1の抵抗素子を構成する前記導電層と、前記第2の抵抗素子を構成する前記導電層の双方に達して形成されている構成としてもよい。
このような構成とすることで、接続配線にバリア目的の高抵抗層が形成されていても、コンタクトホールを介した電気的に接続を良好なものとすることができる。
前記コンタクトホールの形成領域に対応する位置の前記第1の導電層に他の領域よりも幅広の拡幅部が形成されており、前記拡幅部の幅と前記コンタクトホールの開口幅との差が、前記拡幅部と前記第2の抵抗素子との接続部の幅よりも大きいことが好ましい。
上記コンタクトホールの開口幅は、第1の導電層の表面におけるコンタクトホールの幅である。このような構成とすることで、コンタクトホールが第1の導電層を貫通してしまっても、第2の抵抗素子に抵抗値ばらつきが生じるのを抑えることができ、安定した特性の抵抗素子を得られる構成となる。
前記コンタクトホールの前記第2の抵抗素子上における開口部が、前記第1の抵抗素子から前記第2の抵抗素子に向かう方向において前記絶縁膜の厚さよりも大きい長さに形成されていることが好ましい。
このような構成とすることで、コンタクトホールの形成不良を良好に防止できる構成となり、歩留まりよく製造可能な半導体装置を実現できる。
前記配線の前記基板側に、下層側絶縁膜を介して他の配線層が形成されており、前記コンタクトホールが、前記第2の抵抗素子を貫通しており、前記接続配線が、前記コンタクトホールを介して前記配線層に形成された半導体膜又は導電膜に接続されている構成とすることもできる。すなわち、本発明では、第1の導電層を故意に貫通させてコンタクトホールを形成し、かかるコンタクトホールを介して、配線よりも下層の半導体膜や導電膜と、接続配線とを接続することができる。これにより、半導体装置の集積度をさらに向上させることができる。
次に,本発明の電気光学装置は、先に記載の本発明の半導体装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、高集積化が容易な半導体装置を備えているので、複数の機能素子を狭い額縁領域に実装した電気光学装置とすることができる。
次に、本発明の電子機器は、先に記載の本発明に係る半導体装置又は電気光学装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、半導体装置の高集積化と、それに伴う電気光学装置の小型化薄型化により、高性能で小型薄型の電子機器を実現することができる。
(第1の実施形態)
図1(a)は、本発明に係る電気光学装置及び半導体装置の一例である液晶装置の概略構成図であり、図1(b)は、同液晶装置の概略断面図である。図2は、図1に示す液晶装置の回路構成図である。図3は、液晶装置の画素構成を示す図である。図4は、液晶装置に備えられた半導体装置を示す図である。
本実施形態の液晶装置100は、画素スイッチング素子としてTFT(薄膜トランジスタ)を備えたアクティブマトリクス方式の透過型液晶装置である。本実施形態では特に、TFTの半導体層にポリシリコン膜を用い、走査線駆動回路、データ線駆動回路のほか、電源回路やタイミングジェネレータなども基板上に一体に形成したシステムオングラス型の液晶装置である。
図1(b)に示すように、液晶装置100は、液晶層50を挟持して対向する素子基板(第1基板)10と、対向基板(第2基板)20とを備えている。基板10,20の周縁部にはシール材52が枠状に形成されており、シール材52の内側に液晶層50が封入されている。シール材52に囲まれた領域内に、複数の画素が平面視マトリクス状に配列された表示領域101が形成されている。素子基板10の対向基板20から張り出した領域には、走査線駆動回路104や電源回路105が形成されている。
素子基板10の液晶層50側には、複数の画素電極9が配列されており、画素電極9を覆って配向膜が形成されている。一方、対向基板20の液晶層50側には、共通電極21や配向膜、遮光膜等が形成されている。
図1(a)に示すように、素子基板10には、複数の画素電極9が配列された領域(表示領域101)が設けられている。表示領域101の長辺に沿って走査線駆動回路104が形成されており、短辺に沿ってデータ線駆動回路200が形成されている。走査線駆動回路104と基板辺縁との間に、電源回路105と、タイミングジェネレータ106と、共通電極駆動回路107とが走査線駆動回路104に沿って形成されている。素子基板10の1つの角部には、図示略の配線を介して上述した回路群と接続された外部接続端子102が形成されている。
走査線駆動回路104は、図示略の配線を介して電源回路105及びタイミングジェネレータ106と接続されている。また、走査線3aを介して各画素と接続されている(図2参照)。
電源回路105は、外部から入力された単一ないし複数の電圧を液晶装置の駆動に必要な複数の電圧に変換する回路(DC−DCコンバータ)であり、データ線駆動回路200や走査線駆動回路104に供給する液晶駆動用電位や共通電極電位Vcomを生成する。
タイミングジェネレータ106は、本実施形態の場合、外部から入力されるビデオ信号やそれに同期したクロック信号から、液晶装置の動作に必要な各種信号(クロック信号、画像信号、制御信号)を生成する回路である。
共通電極駆動回路107は、電源回路105で生成された共通電極電位Vcomを共通電極21に供給する回路であり、共通電極電位Vcomがパルス的に変動する電位である場合には、タイミングジェネレータ106から供給されるクロック信号に同期して共通電極電位Vcomを画素に供給する。なお、共通電極駆動回路107は、走査線3aとともに容量線3bを駆動するものであってもよい。また、共通電極電位Vcomが一定電位である場合には設けなくてもよい。
データ線駆動回路200は、図示略の配線を介して電源回路105及びタイミングジェネレータ106と接続されている。また、データ線6aを介して各画素と接続されている(図2参照)。そして、データ線駆動回路200は、シフトレジスタ201と、ラッチ回路202と、DAコンバータ203とを含んで構成されている。
シフトレジスタ201は、タイミングジェネレータ106から入力されるクロックに基づき、後段のラッチ回路202で画像信号を順次ラッチするタイミングをとるためのサンプリング信号を生成する回路である。
ラッチ回路202は、タイミングジェネレータ106から入力される画像信号(6ビットRGB/シリアル)を一定時間保持する回路であり、シフトレジスタ201から入力されたサンプリング信号に同期して画像信号を取り込むことでドット単位の画像信号をライン単位に束ね、束ねた画像信号をDAコンバータ203に出力する。
DAコンバータ203は、ラッチ回路202から入力されるライン単位の画像信号(デジタル信号)を液晶印加電圧(アナログ信号)に変換してデータ線6aに出力する。さらに、DAコンバータ203から出力される液晶印加電圧を所定のタイミングでデータ線6aに供給するアナログスイッチを設けてもよい。
次に、図2に示す回路構成を見ると、液晶装置100の表示領域には、互いに交差する方向に延びる複数の走査線3aとデータ線6aと、走査線3aに沿って延びる容量線3bとが形成されている。これらの配線に囲まれた領域が液晶装置100における1つの画素を構成している。走査線3a及び容量線3bは走査線駆動回路104と接続されており、データ線6aはデータ線駆動回路200と接続されている。
各画素には、画素スイッチング素子であるTFT30と、画素電極9と、液晶層50と、共通電極21と、保持容量17とが設けられている。
TFT30のゲートは走査線3aと接続されており、走査線駆動回路104から所定のタイミングでパルス的に入力される走査信号G1、G2、…、Gmが線順次にTFT30に供給される。TFT30のソースはデータ線6aと接続され、ドレインは画素電極9と接続されている。データ線駆動回路200は、画像信号をS1、S2、…、Snをデータ線6aを介して各画素に供給する。画像信号S1〜Snはこの順に線順次に供給してもよいし、相隣接する複数のデータ線6aに対してグループごとに供給してもよい。
保持容量17の一方の電極はTFT30のドレイン及び画素電極9と接続されており、他方の電極は容量線3bと接続されている。保持容量17は、画素の液晶容量(液晶層50)と並列に接続されている。画素電極9は液晶層50を介して共通電極21と対向配置されている。共通電極21は、複数の画素で共通の電極であり、共通電極駆動回路107から供給される電位より所定の電位に保持される。
液晶装置100の各画素において、走査信号G1〜Gmの入力によりTFT30がオン状態になると、データ線6aを介して供給される画像信号S1〜Snが対応する画素電極9に書き込まれる。共通電極21には、共通電極駆動回路107から電圧Vcomが入力される。そして、画素電極9と共通電極21との電位差により液晶の配向状態を制御することで階調表示を行うようになっている。画素電極9に入力された画像信号の電位は保持容量によって一定期間保持される。
次に、図3(a)は、素子基板10に形成された画素回路を示す概略平面図であり、図3(b)は図3(a)のA−A’線に沿う位置における素子基板10の概略断面図である。
図3(a)に示す画素には、走査線3aとデータ線6aとの交差部に対応して形成されたTFT30と、TFT30に電気的に接続された画素電極9と、走査線3aと平行に延びる容量線3bとが設けられている。
TFT30は、平面視矩形状のポリシリコン膜からなる半導体層31を有している。半導体層31とデータ線6aとは、両者が平面的に重なる位置に形成されたコンタクトホール13aを介して電気的に接続されている。半導体層31と画素電極9とは、両者が平面的に重なる位置に形成されたコンタクトホール13bを介して電気的に接続されている。走査線3aから半導体層31側に分岐してゲート電極30gが形成されている。
容量線3bは、画素電極9と平面的に重なる領域で保持容量17を形成している。
図3(b)に示す断面構造を見ると、素子基板10は、ガラスやプラスチックからなる基板本体10Aを基体として備えている。基板本体10A上には、シリコン酸化物等からなる下地絶縁膜11が形成されており、下地絶縁膜11上に島状の半導体層31が形成されている。半導体層31を覆って、シリコン酸化物膜等からなるゲート絶縁膜12が形成されている。ゲート絶縁膜12上に、ゲート電極30g(走査線3a)が形成されている。ゲート電極30g及びゲート絶縁膜12を覆って第1層間絶縁膜14が形成されている。
第1層間絶縁膜14上には、データ線6aが形成されている。第1層間絶縁膜14とゲート絶縁膜12を貫通して半導体層31に達するコンタクトホール13aが形成されており、かかるコンタクトホール13aを介して、データ線6aと半導体層31(TFT30のソース)とが電気的に接続されている。データ線6a及び第1層間絶縁膜14上にパッシベーション膜15が形成されており、パッシベーション膜15上に第2層間絶縁膜18が形成されている。第2層間絶縁膜18上に画素電極9が形成されている。そして、第2層間絶縁膜18、パッシベーション膜15、第1層間絶縁膜14、及びゲート絶縁膜12を貫通して半導体層31に達するコンタクトホール13bが形成されており、かかるコンタクトホール13bを介して、画素電極9と半導体層31(TFT30のドレイン)とが電気的に接続されている。なお、画素電極9上及び第2層間絶縁膜18上には、図示略の配向膜が形成されている。
図3(b)に示すように、ゲート電極30g(走査線3a)は、第1の導電層131と、第2の導電層132と、第3の導電層133とを基板本体10A側から順に積層した構造を備える。第1の導電層131は、少なくとも第2の導電層132よりも高い抵抗を有する高抵抗層であり、例えばTiからなる。第2の導電層132は、第1及び第3の導電層131,133よりも低い抵抗を有する低抵抗層であり、例えばAlCu、AlNd、AlNiB、AlScCu等からなる。第3の導電層133は第2の導電層132等の腐食を防止し、不純物活性化時のヒロックを防止するためのバリア層であり、例えばTiNやMoからなる。
また、データ線6aは、第1の導電層161と第2の導電層162とを基板本体10A側から順に積層した構造である。第1の導電層161は、例えばTiからなる高抵抗層であり、第2の導電層162は、例えばAlCu、AlNd、AlNiB、AlScCu等からなる低抵抗層である。第2の導電層162上にさらにバリア層としての第3の導電層を形成してもよい。第3の導電層としては例えばTiNやMoを用いることができる。
次に、図4(a)は、タイミングジェネレータ106に含まれるマルチバイブレータMV(半導体装置)の回路図である。図4(b)は、図4(a)に示す領域Dにおける素子基板10の平面図であり、図4(c)は、図4(b)のB−B’線に沿う位置における素子基板10の断面図である。
図4に示すマルチバイブレータMVは、抵抗素子の接続構造に本発明の構成が採用された本発明に係る半導体装置である。
図4(a)に示すように、マルチバイブレータMVは、2つのインバータINV1、INV2と、2つの抵抗素子R1、R2と、キャパシタC1とを備えている。インバータINV1、INV2は直列に接続されており、インバータINV1とインバータINV2との間に抵抗素子R2が接続されている。抵抗素子R1はインバータINV1の入力端子と抵抗素子R2との間に接続されており、キャパシタC1は、抵抗素子R2とインバータINV2の出力端子との間に接続されている。
図4(a)に示す領域Dにおける配線構造は、図4(b)に示すように、抵抗素子R1を構成する配線121と、抵抗素子R2を構成する配線122と、接続部N1とキャパシタC1とを接続する接続配線151とからなる。配線121と接続配線151とは、配線121の先端に形成された拡幅部121aと、接続配線151の先端に形成された拡幅部151aとが重なる位置に形成されたコンタクトホール23aを介して互いに接続されている。一方、配線122と接続配線151とは、配線122の先端に形成された拡幅部122aと接続配線151の拡幅部151aとが重なる位置に形成されたコンタクトホール23bを介して互いに接続されている。
より詳細には、図4(c)に示すように、基板本体10A上のゲート絶縁膜12上に、配線121及び配線122が形成されている。配線121は、走査線3aを構成する第1の導電層131及び第2の導電層132を積層した構成である。一方、配線122は、走査線3aを構成する導電層のうち、高抵抗層である第1の導電層131のみからなる構成である。
なお、配線121の第2の導電層132上に第3の導電層133が積層されていてもよい。
配線121,122を覆って第1層間絶縁膜14が形成されており、第1層間絶縁膜14上に接続配線151が形成されている。第1層間絶縁膜14を貫通して配線121に達するコンタクトホール23aと、配線122に達するコンタクトホール23bとが形成されており、これらのコンタクトホール23a、23bを介して接続配線151と配線121,122とが接続されている。接続配線151上には、パッシベーション膜15と、第2層間絶縁膜18とが積層されている。
図4に示したように、本実施形態の液晶装置100では、マルチバイブレータMVを構成する抵抗素子R1、R2が、走査線3aを構成する導電層を利用して形成されている。抵抗素子R1は、積層配線である配線121を、図4(a)に示すようにインバータINV1に接続された配線から分岐して引き回し、長さに応じて増加する配線抵抗を利用して形成されている。一方、抵抗素子R2は、第1〜第3の導電層131〜133のうち、高抵抗層である第1の導電層131のみからなる配線122とすることで、他の領域よりも高い抵抗を有する抵抗素子を実現している。
より詳細に抵抗素子R1、R2の構成を示すと、抵抗素子R1が15kΩ、抵抗素子R2が50kΩである場合には、第1の導電層131が厚さ100nmのTi膜、第2の導電層132が厚さ350nmのAlNdであるとすると、抵抗素子R1を構成する配線121は、線幅3μmで必要線長が40μmとなる。また、抵抗素子R2を構成する配線122は、線幅20μmで必要線長が8μmとなる。
図4に示す配線構造は、従来の製造工程を大きく変更すること無く容易に実現できる。第2の導電層132はAlNd等のAl合金であり、第3の導電層133がTiNである場合には、リン硝酢酸を用いたウェットエッチングを行うことで、第2の導電層132を選択的に除去することができ、これによって上層の第3の導電層133はリフトオフされる。また、第3の導電層133がMoである場合には、リン硝酢酸によるエッチングで第2の導電層132と第3の導電層133の両方を選択的に除去することができる。そして、第1の導電層131を構成するTiはリン硝酢酸ではエッチングされないので、エッチングストッパを設けることなく図4に示した構造を実現できる。
また、ウェットエッチングではなく、ドライエッチングを用いても同様の構造を形成することができる。この場合、例えばBClとClの混合ガスをエッチングガスとして用いれば、第1の導電層131のTiのエッチング速度と、第2の導電層132のAl合金や第3の導電層133のTiN、Moのエッチング速度との差を十分に大きくすることができる。したがって、第1の導電層131を残して第2及び第3の導電層132,133を選択的に除去することができる。
以上詳細に説明したように、本実施形態の液晶装置100では、走査線3aを構成する積層配線を利用して、半導体装置に含まれる抵抗素子R1、R2を形成しているので、不純物ドープした半導体層を用いた抵抗素子に比して抵抗のばらつきを小さくすることができ、安定した特性を得ることができる。
また、図11に示したように、半導体層を用いた抵抗素子では、接続のためのコンタクトホールやその余裕スペースを大きく確保する必要があった。これに対して本実施形態では、図4に示すように、近接して配置した2つのコンタクトホールで抵抗素子を接続することができる。
特に本実施形態では、配線の積層構造、線幅、及び線長によって容易に抵抗値を調整できるため、複数の抵抗素子や配線の接続箇所を調整して冗長な配線やコンタクトホールを削減できる。したがって、半導体装置の集積度を容易に向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。
先の第1の実施形態では、抵抗素子R1と抵抗素子R2とを、2つのコンタクトホール23a、23bと、接続配線151とにより接続した構成について説明した。
第1実施形態では、抵抗素子R1と抵抗素子R2の膜厚が大きく異なるため、それぞれに対応するコンタクトホールが必要になる。図11に示したような不純物ドープした半導体層を用いた抵抗素子に比べれば、コンタクトホールの数を減らし、またその深さが小さく開口径も小さいコンタクトホールを形成することが可能である。しかし場合によっては、配線を用いて形成できる抵抗素子の面積よりも、コンタクトホールとその余裕スペースの面積の方が大きくなり、集積度を上げられなくなるおそれがある。
また、コンタクトホール23a、23bの底部に露出する配線の材質が異なっているため、エッチング条件やエッチング方法を異ならせたり、コンタクトホール23a、23bを別々の工程で形成する必要が生じ、工数の増加や工程の複雑化を招くおそれがある。
本実施形態は、上記課題に鑑みて成されたものであり、複数の抵抗素子の接続構造を簡素化し、簡便な工程で製造可能とした半導体装置を提供することを目的として成された発明である。
図5(a)は、第2実施形態に係る液晶装置に備えられた半導体装置の配線構造を示す概略平面図であって、図4(b)に対応する図である。図5(b)は、図5(a)のE−E’線に沿う位置の概略断面図であって、図4(c)に対応する図である。本実施形態は、第1実施形態における抵抗素子R1、R2の接続構造を変更したものである。
なお、図5では、図面を見やすくするために抵抗素子R2と接続配線151の位置を入れ替えている。また、図5において、図1から図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
図5(a)に示すように、本実施形態の領域Dにおける配線構造は、抵抗素子R1を構成する配線121と、抵抗素子R2を構成する配線122と、接続部N1とキャパシタC1とを接続する接続配線151とからなる。
配線121と接続配線151とは、配線121の先端の拡幅部121bと、接続配線151の先端の拡幅部151bとが重なる位置に形成されたコンタクトホール23dを介して互いに接続されている。一方、配線122は、配線121の拡幅部121bに直接接続されている。
図5(b)に示すように、配線121は、第1の導電層131と第2の導電層132とを積層した構造である。配線122は、配線121の拡幅部121bから延出された第1の導電層131によって構成されている。すなわち、配線121と配線122とは、いずれも走査線3aを構成する複数の導電層131〜133の一部を利用して形成されており、さらに配線121,122で共通の第1の導電層131を利用して両者を直接接続している構成である。
そして、本実施形態では、配線121の拡幅部121b上に、第1層間絶縁膜14を貫通して第2の導電層132に達するコンタクトホール23cが開口されている。第1層間絶縁膜14上に、第1の導電層161と第2の導電層162とを積層してなる接続配線151が形成されており、コンタクトホール23cを介して配線121と接続されている。接続配線151及び第1層間絶縁膜14を覆ってパッシベーション膜15が形成されており、パッシベーション膜15を覆って第2層間絶縁膜15が形成されているのは、第1実施形態と同様である。
以上の構成を備えた本実施形態の半導体装置では、抵抗素子R1と抵抗素子R2とが、連続する配線形状の第1の導電層131を用いて形成されているので、1つのコンタクトホール23cのみで接続配線151と抵抗素子R1,R2とを接続することができる。したがって、図4に示した構成と比較してコンタクトホールの数を削減できる。また、コンタクトホールが1つでよいため、複数のコンタクトホール間の余裕スペースが不要である。したがって、本実施形態によれば、複数の抵抗素子の接続部N1の面積を削減でき、半導体装置の集積度を容易に向上させることができる。
また本実施形態では、抵抗素子R1、R2の接続部N1に拡幅部121bを形成し、かかる拡幅部121b上にコンタクトホール23cを形成している。配線121,122を直接接続し、これに1つのコンタクトホール23cのみで接続配線151と接続する場合には、コンタクトホール23cの形成位置が、接続配線151と接続される抵抗素子R1、R2の端子になる。そのため、コンタクトホール23cの位置がずれると、抵抗素子R1、R2の抵抗値が変化してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態のように、拡幅部121bを形成していれば、拡幅部121bの抵抗値は他の領域よりも小さくなるので、コンタクトホール23cの位置ずれの影響を抑えることができる。特に本実施形態では、拡幅部121bを低抵抗の配線121に形成しているので、配線122に拡幅部を形成する場合に比してもコンタクトホール23cの位置ずれが影響しにくい構成となっている。
また拡幅部121bを形成していることで、コンタクトホール23c形成時の製造マージンも大きくなるので、製造性を高めることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して説明する。
図6(a)は、第3実施形態に係る液晶装置に備えられた半導体装置の配線構造を示す概略平面図であって、図5(a)に対応する図である。図6(b)は、図6(a)のF−F’線に沿う位置の概略断面図であって、図5(b)に対応する図である。図6(c)は、本実施形態の作用説明図である。本実施形態は、第3実施形態における抵抗素子R1、R2の接続構造を変更したものである。
なお、図6において、図1から図5と共通の構成要素には同一の符号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
図6(a)に示すように、本実施形態の領域Dにおける配線構造は、抵抗素子R1を構成する配線121と、抵抗素子R2を構成する配線122と、接続部N1とキャパシタC1とを接続する接続配線151とからなる。
配線121の配線122側の端部に拡幅部121cが形成されており、配線122の配線121側の端部には拡幅部122cが形成されている。拡幅部121c、122cを介して配線121,122が互いに接続されている。そして、配線121,122の接続部である拡幅部121c、122cを覆うようにして接続配線151の拡幅部151cが配置されており、これらの拡幅部121c、122c、151cが平面的に重なる領域に形成されたコンタクトホール23dを介して、配線121,122と接続配線151とが接続されている。
図6(b)に示すように、配線121は、第1の導電層131と第2の導電層132とを積層した構造であり、配線122は、配線121の拡幅部121bから延出された第1の導電層131によって構成されている。したがって、図5に示した構成と同様に、配線121,122は、走査線3aを構成する導電層のうち一部の導電層を用いて形成され、かつ連続して形成された第1の導電層131を利用して接続されている。
コンタクトホール23dは、第1層間絶縁膜14を貫通して配線121の第2の導電層132に達するとともに、配線122の第1の導電層131にも達して形成されている。これにより、コンタクトホール23d内に形成された接続配線151は、配線121及び配線122の双方と接続されている。
以上の構成を備えた本実施形態の半導体装置においても、1つのコンタクトホール23dを介して接続配線151と配線121,122とを接続することができる。したがって、コンタクトホールの数及び余裕スペースを削減することができ、集積度を容易に向上させることができるものとなっている。
また、図6(c)に示すように、本実施形態ではコンタクトホール23dが第2の導電層132の段差をまたいでいるため、コンタクトホール23d内に複数の段差部が形成される。そのため、コンタクトホール23dの内壁面において第1の導電層161の付き回りが悪くなり、段差角部において図示のように膜厚が薄い部位が形成される。
ここで、接続配線151の第1の導電層161は、図3に示したように、データ線6aが半導体層31に直接コンタクトするために設けられているバリア層であり、通常はTi膜であるため高抵抗である。一方、図6に示す配線間の接続構造では、金属膜同士のコンタクトであるため第1の導電層161は不要であり、むしろ第1の導電層161を形成することでコンタクト抵抗が上昇してしまう。
そこで、図6(c)に示すように第1の導電層161がコンタクトホール23d内で部分的にでも薄くなっていれば、第1の導電層131及び第2の導電層132と、低抵抗層である第2の導電層162との間隔を狭くすることができる。したがって本実施形態によれば、接続配線151と配線121,122とのコンタクト抵抗を低減することができる。
なお、本実施形態では、厚さも材質も異なる配線121,122に対して1つのコンタクトホール23dを形成する。この場合、配線121,122の両方に対して適切なエッチング条件(配線121,122と第1層間絶縁膜14の選択比が1:∞となる条件)を設定するのは困難な場合がある。
そこで本実施形態では、コンタクトホール23dが拡幅部122cの第1の導電層131を貫通しても接続抵抗を許容範囲内に抑えることができるように各部の寸法を規定することが好ましい。
コンタクトホール23cが拡幅部122cを貫通すると、この貫通領域の分だけ拡幅部122cの線幅が狭くなる。つまり、拡幅部122cの線幅が、図6(a)に示す幅L1と幅L2とを合計した幅(L1+L2)となる。この幅(L1+L2)が過度に狭くなると、その部分の抵抗が上昇して抵抗素子R2の抵抗値が大きく変動する。そこで、この抵抗値の変動を抑えるために、幅(L1+L2)が、配線122の本線部の線幅L0よりも大きくなるように、(L1+L2>L0)である拡幅部122cを形成することが好ましい。このような構成とすれば、拡幅部122cの抵抗は少なくとも配線122の本線部(拡幅部122cに接続する配線部分)よりも小さくなるので、貫通による抵抗値の変動を抑えることができる。したがって、コンタクトホール23dの製造条件が緩和され、歩留まりよく製造できる構成とすることができる。
また、本実施形態では、配線121と配線122との段差部に対してコンタクトホール23dを形成する構成であり、膜厚の大きい配線121の端部では、CVD法等を用いて形成される第1層間絶縁膜14が等方的に成膜されて膜厚が大きくなっている。そのため、異方性エッチングによりコンタクトホール23dを形成すると、第2の導電層132の側端面に第1層間絶縁膜14が残ってしまうことが容易に想定され、コンタクトホール23dが配線122にまで貫通しない場合も想定される。そこで、第2の導電層132の側端面に絶縁膜が残留しても、コンタクトホール23dを確実に配線122に到達させられるように各部の寸法を設定することが好ましい。
具体的には、図6(a)に示すコンタクトホール23dの平面領域のうち、配線121上に形成される領域の長さT1を、接続抵抗の設計により算出される長さT1’(コンタクトホール23d内に露出する第2の導電層132の面積を規定する長さ)に、図6(b)に示す第1層間絶縁膜14の厚さt0を加えたT1’+t0とすることが好ましい。
第1層間絶縁膜14は、第2の導電層132の角部132aにおいて等方的に形成される。すなわち、コンタクトホール23dの形成前の状態で、配線121,122のほとんどの領域では第1層間絶縁膜14の厚さはt0であるが、第2の導電層132の角部132aから等方的に絶縁膜が成長するため、角部132aから配線122側の水平方向にも厚さt0の絶縁膜が形成される。したがって、角部132aからの距離がt0以下である領域において、第1層間絶縁膜14の膜厚がt0よりも大きくなる。そのため、第1層間絶縁膜14の厚さt0のみを考慮して長さT1を設計すると、角部132a近傍の第1層間絶縁膜14が厚い部分でコンタクトホール23dが第1の導電層131まで貫通せず、形成不良となるおそれがある。
そこで、長さT1を、接続抵抗の設計により得られる長さT1’に厚さt0を加えた長さT1’+t0に補正しておくことで、コンタクトホール23dの形成領域を、第1層間絶縁膜14が厚くなっている領域の外側にまで広げることができる。つまり、第1層間絶縁膜14の厚さがt0である第1の導電層131上の領域をコンタクトホール23dの形成領域に含めることができるので、確実に第1層間絶縁膜14を貫通させ、コンタクトホール23d内に第1の導電層131を露出させることができる。
なお、本実施形態に係る配線構造では、第1の導電層131を故意に貫通させてコンタクトホール23dを形成してもよい。このような構成とすれば、配線接続構造のバリエーションを増やすことができる。図7は、かかる構成の一例を示す概略断面図であって、図6(b)に対応する図である。
図7に示す構成では、配線121,122の下層に、半導体層31aが形成されている。そして、コンタクトホール23dが、第1の導電層131とその下層のゲート絶縁膜12を貫通して半導体層31aに達しており、かかるコンタクトホール23dを介して接続配線151と半導体層31aとが接続されている。
すなわち、図7に示す構成は、配線121,122と、接続配線151と、半導体層31aとを、1つのコンタクトホール23dのみを介して接続した構成である。このような構成とすることで、さらに多くの素子を1つのコンタクトホールを用いて接続でき、半導体装置における配線接続部の占有面積をさらに削減できる。これにより、さらに効率よく集積度を向上させることが可能である。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について図面を参照して説明する。
先の第1から第3の実施形態では、半導体装置の一例として非安定マルチバイブレータを挙げて説明したが、本発明は、液晶装置100を構成する他の回路に含まれる抵抗素子の構成にも適用できるものである。
図8(a)は、本発明を適用できる半導体装置の一例であるワンショットマルチバイブレータを示す図である。図8(b)は、本発明を適用できる半導体装置の他の一例であるDAコンバータに備えられたラダー抵抗の回路図である。
図8(a)に示すワンショットマルチバイブレータSMVは、2つのNAND回路NA1、NA2と、2つの抵抗素子R3、R4と、キャパシタC2とを備えている。ワンショットマルチバイブレータSMVの入力端子Einは、2入力型のNAND回路NA1の第1入力端子に接続されている。NAND回路NA1の出力端子はキャパシタC2の一方の電極と接続されている。キャパシタC2の他方の電極は抵抗素子R3,R4のそれぞれの一方の端子と接続されている。抵抗素子R4の他方の端子は2入力型のNAND回路NA2の第1入力端子と接続されている。NAND回路NA2の出力端子は、ワンショットマルチバイブレータSMVの出力端子Eout及びNAND回路NA1の第2入力端子と接続されている。また、抵抗素子R3のキャパシタC2と反対側の端子には高電位側電源が接続され、低電位側電源はNAND回路NA2の第2入力端子に接続されている。
上記構成のワンショットマルチバイブレータSMVは、例えばタイミングジェネレータ106に備えられるものであり、走査線駆動回路104や共通電極駆動回路107に供給するパルスを生成するのに用いられる。そして、ワンショットマルチバイブレータSMVは、複数の抵抗素子R2、R3が接続されている接続部N2を有しているので、かかる接続部N2において本発明に係る構成を採用することができる。すなわち、抵抗素子R2、R3を、走査線3aを構成する第1〜第3の導電層131〜133を利用して形成することができ、これにより安定した特性の抵抗素子とすることができる。また、第2実施形態と同様に、抵抗素子R2、R3を連続する第1の導電層131上に形成した構成とすれば、1つのコンタクトホールを用いて接続部N2を構成できるので、さらに接続部N2を省スペース化することができ、集積度を向上させることができる。
次に、図8(b)に示すラダー抵抗LaRは、一般的に知られているR−2R型のラダー抵抗であり、複数の抵抗素子Rと、抵抗素子Rの2倍の抵抗値を有する抵抗素子2Rをはしご状に接続した構成である。ラダー抵抗LaRは、図1に示したDAコンバータ203に用いられている。
ラダー抵抗LaRも、複数の抵抗素子を接続する接続部N3〜N5を有しており、かかる接続部と抵抗素子とを含む回路に、本発明の構成を採用することができる。すなわち、抵抗素子Rと抵抗素子2Rとを、走査線3aを構成する第1〜第3の導電層131〜133を利用して形成することができ、これにより安定した特性の抵抗素子とすることができる。
また、第2実施形態と同様に、抵抗素子R、2Rを連続する第1の導電層131上に形成した構成とすれば、1つのコンタクトホールを用いて接続部N3(N4、N5)を構成できるので、さらに接続部N3〜N5を省スペース化することができ、集積度を向上させることができる。特にラダー抵抗LaRでは、多数の抵抗素子R、2Rを含み、それらの接続部N3〜N5も多数形成されるため、本発明の構成を採用することによって著しい省スペース化が可能である。
(電子機器)
次に、図9は、本発明に係る電子機器の一例である携帯電話1300の全体構成を示す斜視図である。
携帯電話1300は、画像や動画、文字等を表示する表示部1301、複数の操作ボタンが設けられた操作部1302、受話部1303、送話部1304等を備えて構成されている。表示部1301には、本発明に係る液晶装置が搭載されている。
上記の構成を備えた携帯電話(電子機器)1300は、駆動回路とともに他の集積回路(半導体装置)を基板上に備えた高機能かつ小型薄型の液晶装置を備えたことで、高性能で小型化及び薄型化が容易なものとなっている。特に、液晶装置に備えられた半導体装置を構成する抵抗素子周りの高集積化が可能であることから、液晶装置の狭額縁化が容易であり、これを備える携帯電話(電子機器)の小型化及び薄型化を図ることができる。
なお、第1から第4の実施形態では、電気光学装置の一例として液晶装置100を挙げて説明したが、本発明は液晶装置に限られるものではなく、他の電気光学装置にも適用することができる。この場合の電気光学装置としては、電気的作用により表示状態を制御する装置であれば、必ずしも電気光学効果を利用しないものであってもよい。具体的には、有機EL(Electro-Luminescence)装置や無機EL装置、プラズマ表示装置、電気泳動表示装置、フィールドエミッション表示装置などを例示することができる。
さらに本発明は、電気光学装置に搭載される半導体装置のみならず、他の半導体装置にも適用可能である。すなわち、半導体基板を用いた半導体装置や、半導体薄膜を用いた半導体装置など、現在知られている半導体装置一般に適用可能である。
第1実施形態に係る液晶装置を示す概略構成及び断面図。 第1実施形態に係る液晶装置の回路構成図。 第1実施形態に係る液晶装置の画素構成を示す図。 第1実施形態に係る液晶装置に備えられた半導体装置を示す図。 第2実施形態に係る液晶装置に備えられた半導体装置を示す図。 第3実施形態に係る液晶装置に備えられた半導体装置を示す図。 第3実施形態に係る半導体装置の他の構成を示す図。 第4実施形態に係る液晶装置に備えられた半導体装置を示す図。 電子機器の一例を示す図。 従来の液晶装置を示す図。 従来の半導体装置を示す図。
符号の説明
100 液晶装置(電気光学装置)、3a 走査線、3b 容量線、6a データ線、9 画素電極、10 素子基板、14 第1層間絶縁膜、13a,13b,23a,23b,23c,23d コンタクトホール、17 保持容量、21 共通電極、30 TFT(スイッチング素子)、30g ゲート電極、31,31a 半導体層、50 液晶層(電気光学物質層)、101 表示領域、102 外部接続端子、104 走査線駆動回路、105 電源回路、106 タイミングジェネレータ、107 共通電極駆動回路、121,122 配線、121a,121b,121c,122a,122c,151a,151b,151c 拡幅部、131 第1の導電層、132 第2の導電層、133 第3の導電層、151 接続配線、200 データ線駆動回路、201 シフトレジスタ、202 ラッチ回路、203 DAコンバータ、MV マルチバイブレータ(半導体装置)、R1,R2,R3,R4,R,2R 抵抗素子、C1,C2 キャパシタ、SMV ワンショットマルチバイブレータ(半導体装置)、LaR ラダー抵抗

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された半導体素子と、
    前記半導体素子に接続され、第1の抵抗素子を成す第1の配線と、前記第1の抵抗素子と異なる抵抗値を有する第2の抵抗素子を成し、前記第1の配線とは長さの異なる第2の配線と、
    前記第1及び第2の抵抗素子を覆う絶縁膜と、
    前記第1の抵抗素子と前記第2の抵抗素子とを接続する接続配線と、
    を備え、
    前記第1の抵抗素子を成す前記第1の配線は、相対的に高抵抗の第1の導電層と、相対的に低抵抗の第2の導電層とを積層して形成され、
    前記第2の抵抗素子を成す前記第2の配線は、前記第1の導電層で形成され、
    前記第1及び第2の抵抗素子と前記接続配線とは、前記絶縁膜を貫通するように形成されたコンタクトホールを介して接続される
    半導体装置。
  2. 基板と、
    前記基板上に形成された第1の半導体素子、及び第2の半導体素子と、
    第1の抵抗素子を成し、前記第1の半導体素子の一端に接続される第1の配線と、
    前記第1の抵抗素子と異なる抵抗値を有し前記第1の抵抗素子と直列に配置される第2の抵抗素子を成し、前記第1の半導体素子の他端と前記第2の半導体素子の一端に接続される前記第1の配線とは長さの異なる第2の配線と、
    前記第1及び第2の抵抗素子を覆う絶縁膜と、
    前記第1の抵抗素子と前記第2の抵抗素子とを接続する接続配線と、
    を備え、
    前記第1の抵抗素子を成す前記第1の配線は、相対的に高抵抗の第1の導電層と、相対的に低抵抗の第2の導電層とを積層して形成され、
    前記第2の抵抗素子を成す前記第2の配線は、前記第1の導電層で形成され、
    前記第1及び第2の抵抗素子と前記接続配線とは、前記絶縁膜を貫通するように形成されたコンタクトホールを介して接続される、
    半導体装置。
  3. 前記第1の抵抗素子と前記第2の抵抗素子とが、前記第1の導電層により互いに接続されている、
    請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記コンタクトホールが、前記第1の配線の前記第2の抵抗素子側の端部に形成されている、
    請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記コンタクトホールの形成領域に対応する位置の前記第1の導電層に他の領域よりも幅広の拡幅部が形成されており、
    前記拡幅部の幅と前記コンタクトホールの開口幅との差が、前記拡幅部と前記第2の抵抗素子との接続部の幅よりも大きい、
    請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記コンタクトホールの前記第2の抵抗素子上における開口部が、前記第1の抵抗素子から前記第2の抵抗素子に向かう方向において前記絶縁膜の厚さよりも大きい長さに形成されている、
    請求項4又は5に記載の半導体装置。
  7. 前記第1及び第2の配線の前記基板側に、下層側絶縁膜を介して他の配線層が形成されており、
    前記コンタクトホールが、前記第2の抵抗素子を貫通しており、
    前記接続配線が、前記コンタクトホールを介して前記配線層に形成された半導体膜又は導電膜に接続されている、
    請求項4〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記第1の半導体素子及び前記第2の半導体素子それぞれは、インバータである、
    請求項2に記載の半導体装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置を備えた、
    電気光学装置。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置、又は請求項9に記載の電気光学装置を備えた、
    電子機器。
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