JP5305194B2 - 金属材の溶接装置 - Google Patents

金属材の溶接装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5305194B2
JP5305194B2 JP2008255776A JP2008255776A JP5305194B2 JP 5305194 B2 JP5305194 B2 JP 5305194B2 JP 2008255776 A JP2008255776 A JP 2008255776A JP 2008255776 A JP2008255776 A JP 2008255776A JP 5305194 B2 JP5305194 B2 JP 5305194B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal material
power source
heating
frequency power
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008255776A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010082665A (ja
Inventor
隆彦 金井
宗久 八田
文昭 生田
一博 川嵜
栄三郎 中西
健 吉田
寿 長井
正夫 早川
孟彦 板垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Neturen Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
National Institute for Materials Science
Original Assignee
Neturen Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
National Institute for Materials Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2008255776A priority Critical patent/JP5305194B2/ja
Application filed by Neturen Co Ltd, Nissan Motor Co Ltd, National Institute for Materials Science filed Critical Neturen Co Ltd
Priority to PCT/JP2009/067032 priority patent/WO2010038779A1/ja
Priority to US13/121,408 priority patent/US9079266B2/en
Priority to KR1020117009214A priority patent/KR101289370B1/ko
Priority to EP09817811.4A priority patent/EP2351628B1/en
Priority to CN2009801479472A priority patent/CN102227283B/zh
Publication of JP2010082665A publication Critical patent/JP2010082665A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5305194B2 publication Critical patent/JP5305194B2/ja
Priority to US14/738,364 priority patent/US10189112B2/en
Priority to US16/207,007 priority patent/US20190099829A1/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は金属材の溶接装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、金属材であるワークにスポット溶接用電源からの電力でナゲットを形成し、さらに高周波電源からの電力でワークの加熱を行う、金属材の溶接装置に関する。
スポット溶接装置は、重ね合わせた鋼板同士を溶接するために用いられている。図24は、鋼板50同士のスポット溶接を模式的に示す断面図である。図24に示すように、鋼板50同士のスポット溶接は、鋼板50同士の重ね合わせ部分を一対の電極52で挟み、この電極52に矢印方向に所定の力を作用させて鋼板50同士を加圧する。
次に、加圧状態を保持しながら電極52へkAオーダーの大電流を通電し、鋼板50同士の圧着部分をジュール発熱にて瞬間溶融し、ナゲット54と呼ばれる所定径の溶融した塊を形成することにより行われる(例えば、非特許文献1参照)。
近年、車両の生産ラインで使用されるスポット溶接では、車両の軽量化及び安全性の両立を図るため車体用素材として超高張力鋼板が用いられるようになってきた。
図25は、高張力鋼板のスポット溶接強度を調べるための引張試験に用いられる試料の平面図であり、(A)が重ね合わせ継ぎ手の試料を、(B)が十字継ぎ手の試料を示している。図25(A)に示す重ね合わせ継ぎ手の試料では、2枚の長方形の鋼板50がその長手方向の端部で重ね合わせられ、端部でスポット溶接されている。図25(B)に示す十字継ぎの試料では、2枚の長方形の鋼板50を十字形状に交差させ、この交差する箇所がスポット溶接されている。点線で囲んだ略楕円状部が溶接で形成されたナゲット54であり、引張試験で印加される力56を矢印で示している。
高張力鋼板のスポット溶接強度において、重ね合わせ継ぎ手は材料強度の増加に伴い、その引張り強度も向上するが、十字継ぎ手の剥離強度は材料強度の向上に伴い増加し難く、寧ろ安定した強度が得難くなることが報告されている。十字継ぎ手の剥離型の負荷で安定した引張り強度が得られない理由は、ナゲット54の円周上の応力集中の度合いが極めて高いこと、及び、母材の強度が高くなることで、ナゲット54の周囲の拘束力が増加することが同時に起きることに起因すると考えられている。このような事情により、溶接領域強度の靭性を確保する点から、実際の車体に強度の高い鋼板を適用するにあたっては、溶接領域が硬くなり過ぎないよう炭素量を一定水準以下とするなど組成面で規制しているのが現状である。
一方、高張力鋼板の使用は、効率的に車体を軽量化できる方法であり、さらに、強度と延性の双方を向上させた高張力鋼板が望まれている。車体用鋼板の強度をさらに向上させることにより、一層の軽量化が見込める。車体用鋼板の延性を向上させることによりプレス成形性や製品状態での衝突時の十分な変形能を確保することができる。通常、車体用鋼板は強度を上げると延性は低下する傾向を示す。車体用鋼板の強度と延性を同時に向上させる為には材料の炭素含有量を高めることは効果的であるが、スポット溶接領域が著しく硬く、脆くなるため安定した十分な強度を得難くなっていた。
このようなスポット溶接部の強度を溶接工法で解決しようとする取り組みが、これまで種々なされてきている。例えば、溶融接合部を所定の大きさに形成した後、後通電で焼戻しを施すことが試みられている。しかしながら、車体組み立ての抵抗スポット溶接では、一打点あたりに要する工程時間は高々1秒以内で行うことが求められており、現状の溶接設備で後通電などで焼戻した場合、その焼戻し効果は極めて限定されたものとなる。あるいは、焼戻しで十分な効果を得ようとした場合、工程の要求時間を大幅に超える時間が必要となる。これは、ナゲット54が形成されてからは通電面積の増加により溶接部の電流密度も低下するため、短時間で効率的な発熱が得られないという抵抗溶接の基本的な問題に基づくものである。
さらに、特許文献1には、高張力鋼板のスポット溶接部の疲労強度向上させるために、スポット溶接機と高周波誘導加熱手段とを備えたスポット溶接装置が開示されている。この高周波誘導加熱手段は、ワークの被溶接部分を誘導加熱する加熱コイルと加熱コイルへ高周波電力を供給する高周波電源とから構成されている。
特開2005−211934号公報 社団法人溶接学会編、「溶接・接合便覧」、丸善株式会社、平成2年9月30日、pp.392−398
金属材に一対の電極を挟み加熱すると共に溶接する装置において、加熱場所は電極の中心を頂点とする方法でしかなく温度プロファイルは単一的なものでしかなかった。例えば、特許文献1のスポット溶接装置では、ワークの被溶接部分を誘導加熱する加熱コイルを設置するための空間が必要となる。しかしながら、スポット溶接装置の電極の周囲は非常に狭いので、新たな加熱手段を別途設置することは困難である。つまり、加熱コイルがスポット溶接機の電極直径よりも大きくなる。このため、最も再加熱が必要であるナゲット54の外周のみを加熱することができないという課題がある。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、スポット溶接において部分昇温による焼戻し処理等の加熱処理が可能になる、金属材の溶接装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の金属材の溶接装置は、金属材を一対の電極にて挟み、金属材に対して一対の電極を同一位置に維持した状態で通電して金属材の異なる領域を加熱する金属材の溶接装置であって、一対の電極に接続され金属材へ第1の周波数又は直流の電力を印加して所定領域を加熱する第1の加熱手段と、一対の電極に接続され金属材へ第2の周波数の電力を印加して所定領域とは異なる領域を加熱する第2の加熱手段と、第1の加熱手段及び第2の加熱手段を、それぞれ独立して制御する通電制御部と、を備えたことを特徴とする。
上記構成において、金属材の所定領域の内部が第1の加熱手段により加熱され、金属材の前記所定領域の近傍が第2の加熱手段により加熱され、第1の加熱手段による加熱と第2の加熱手段による加熱とが、通電制御部により独立して制御されてもよい。
第1の加熱手段は、電極の軸断面を前記金属材に投影した円形内部を加熱する加熱手段であり、第2の加熱手段は、前記電極の軸断面を金属材に投影した円形に沿ってリング状をなす領域を加熱する加熱手段であり、第1の加熱手段による加熱と第2の加熱手段による加熱とが、通電制御部により独立して制御されてもよい。
第1の周波数は第2の周波数よりも周波数が低く、金属材へ第1の周波数の電力を通電することで、円形内部が溶接されてもよい。第2の周波数は第1の周波数よりも周波数が高く、金属材へ第2の周波数の電力を通電することで、リング状をなす領域が抵抗加熱され、あるいは、抵抗加熱及び高周波誘導加熱されてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の金属材の溶接装置は、金属材を一対の電極にて挟み、金属材に対して一対の電極を同一位置に維持した状態で通電して金属材の異なる領域を加熱する金属材の溶接装置であって、一対の電極に接続され金属材へ第1の周波数又は直流の電力を印加して所定領域を加熱する第1の加熱手段と、一対の電極に接続され金属材へ第2の周波数の電力を印加して所定領域とは異なる領域を加熱する第2の加熱手段と、第1の加熱手段及び第2の加熱手段を、それぞれ独立して制御する通電制御部と、を備え、第1の加熱手段は、一対の電極に溶接用電力を供給する溶接用電源であり、第2の加熱手段は、一対の電極に高周波電力を供給する高周波電源であり、一対の電極に溶接用電源と高周波電源とがそれぞれ並列に接続され、溶接用電源と一対の電極との間に電流阻止用インダクタンスが接続され、高周波電源と一対の電極との間に電流阻止用コンデンサが接続され、電流阻止用インダクタンスは、高周波電源から一対の電極に供給される高周波電流が溶接用電源に流れ込まないように阻止し、電流阻止用コンデンサは、溶接用電源から一対の電極に供給される電流が高周波電源側に流れ込まないように阻止することを特徴とする。
上記構成によれば、電流阻止用インダクタンスを介して接続されたスポット溶接用電源と、電流阻止用コンデンサを介して一対の電極に接続された高周波電源とを有し、スポット溶接用電源と高周波電源とから金属材へそれぞれの電力を供給できる溶接装置が得られる。このため、スポット溶接をするための一対の電極を介して高周波電圧を印加することができ、電極外周の直接通電にて金属材を加熱することができる。
さらに、金属材の溶接装置は、ガンアームを備え、スポット溶接用電源と高周波電源とが、ガンアームを介して一対の電極に接続されてもよい。溶接用電源と高周波電源に対し、それぞれ、出力時間及び出力電流を制御する通電制御部を備えてもよい。溶接用電源は低周波電源であってもよい。この低周波電源はトランスを介して一対の電極に接続され、トランスの一対の電極側の巻き線にバイパスコンデンサが並列接続されて構成することができる。
溶接用電源は直流電源でもよい。電流阻止用コンデンサと電流阻止用インダクタンスとで直列共振回路を構成することができる。電流阻止用インダクタンスとガンアームの上部及び下部に接続される並列共振用コンデンサとで並列共振回路を構成してもよい。電流阻止用インダクタンスは、ガンアームの浮遊インダクタンスを用いることができる。高周波電源は、電流阻止用コンデンサを介して前記電極側に直接給電されてよく、ガンアーム側根元から給電してもよい。電流阻止用コンデンサは、整合用コンデンサを兼ねてもよい。
上記構成によれば、金属材の材質に応じてスポット溶接を行うと共に、金属材のスポット溶接で形成されたナゲット外周を高周波電源によって直接通電加熱を、効率良く短時間で行うことができる。
本発明によれば、簡単な装置構成で、金属材の溶接装置の電極に高周波電源が接続され、同じ電極を介して電極の外周の加熱を行うことができ、スポット溶接されたナゲット外周の熱処理を短時間で行うことができる金属材の溶接装置を提供することができる。さらに、高周波の周波数を変化させることにより自在な加熱処理を行うことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
(金属材の溶接装置)
図1は、本発明の実施形態に係る金属材の溶接装置1の構成の一例を模式的に示す図である。
金属材の溶接装置1は、電極アーム2と、電極アーム2の上部2A、下部2Bにそれぞれ一端が接続されている電極支持部3と、各電極支持部3の他端にそれぞれ接続される一対の電極4と、電極アーム2にインダクタンス5を介して接続される溶接用電源6と、電極アーム2にコンデンサ7を介して接続される高周波電源8と、溶接用電源6及び高周波電源8の各出力制御を行う通電制御部10と、を含んで構成されている。
なお、金属材の溶接装置1は、図示していないが、電極アーム2を支持する固定ベース、電極アーム2を駆動する駆動機構、電極支持部3から一方の電極4を押し出す押圧機構(図示せず)などをさらに備えている。押圧機構は、後述する被溶接部材となる金属材9を電極4,4で加圧するために使用される。
電極アーム2は上部2Aと下部2Bとを備え、各電極支持部3を介して電極4,4にそれぞれ接続されている。電極アーム2は、ガンアームとも呼ばれている。図示するガンアーム2は、所謂C字形状を有しているので、C型ガンアームと呼ばれている。ポータブル型やロボット型等の溶接装置において、C型ガンアーム2以外にはX型ガン等も使用されている。電極アーム2の形状はどのようなものでも適用可能であるが、以下の説明においては、C型ガンアーム2を前提にして説明する。
一対の電極4,4は隙間を有して対向しており、その隙間に金属材9として2枚の鋼板9が挿入される。電極4は例えば銅材で、円や楕円の形状やロッド状をなしている。
図2は、図1に示す金属材の溶接装置1の電気回路図である。
図2に示すように、金属材の溶接装置1の電気回路は、点線で囲んだ溶接用回路部1Aと溶接部1Bとからなる。溶接用回路部1Aは、溶接用電源6と高周波電源8とインダクタンス5とコンデンサ7と溶接用電源6及び高周波電源8の各出力制御を行う通電制御部10等の電気回路とからなる。溶接部1Bは、溶接用回路部1Aに電気的に接続される回路であり、ガンアーム2とガンアーム2に電気的に接続される一対の電極4,4と一対の電極4,4に挟まれる金属材9とから構成される。
溶接用電源6は低周波電源であり、例えば出力周波数が50Hz又は60Hzである商用電源12と、商用電源12の一端に接続される低周波電源制御部14と、商用電源12の他端と低周波電源制御部14の出力端に接続される溶接トランス16と、から構成されている。溶接トランス16の2次巻き線の両端が、それぞれ、C型ガンアーム2の上部2Aの左側端部及び下部2Bの左側端部に接続されている。低周波電源制御部14は、サイリスタなどの電力制御用半導体素子及びゲート駆動回路等から構成されており、商用電源12から電極4への通電制御などを行う。
溶接トランス16のC型ガンアーム2側、即ち二次側巻き線16Aに並列にバイパスコンデンサ11が接続されている。バイパスコンデンサ11は、高周波電源8の周波数に対して低い容量性インピーダンスを有している。このため、高周波電源8からの高周波電圧が二次側巻き線16Aに印加される電圧を最小限にし、溶接トランス16の一次側への高周波誘起電圧を低くすることができる。
高周波電源8は、発振器18と発振器18の出力端に接続される整合トランス20とから構成されている。整合トランス20の一端がC型ガンアーム2の上部2Aに接続されている。整合トランス20の他端は、コンデンサ7を介してC型ガンアーム2の下部2Bに接続されている。このコンデンサ7は、後述する直列共振回路の整合用コンデンサを兼ねることができる。コンデンサ7の容量値は、発振器18の発振周波数とC型ガンアーム2の浮遊インダクタンス5に依存する。発振器18は、各種のトランジスタを用いたインバータなどから構成されており、電極4への高周波電源8の通電電力等を制御する。
図2に示すように、溶接トランス16の2次巻き線に接続されるC型ガンアーム2から電極4,4までの経路は、インダクタンス5を有している。インダクタンス5はC型ガンアーム2で形成される浮遊インダクタンスを利用することができる。
コンデンサ7が整合用コンデンサを兼ねる場合には、この整合用コンデンサ7とインダクタンス5とによる直列共振回路を構成してもよい。
(金属材の溶接装置の変形例1)
図3は、金属材の溶接装置の変形例1を示す電気回路図である。
図3に示す金属材の溶接装置25の電気回路は、図2に示す金属材の溶接装置1の電気回路では高周波電源8がC型ガンアーム2を介して電極4,4に接続されているのに対して、C型ガンアーム2を介さないで直接一対の電極4、4に接続されている。高周波電源8は、コンデンサ7を介して電極4、4の根本に接続されてもよい。他の回路構成は、図2に示す電気回路と同じであるので、説明を省略する。
(金属材の溶接装置の変形例2)
図4は、金属材の溶接装置の変形例2を示す電気回路図である。
図4に示す金属材の溶接装置30の電気回路は、一対の電極4、4の間に並列共振用のコンデンサ32を並列接続した点で、図2に示す金属材の溶接装置1と異なっている。即ち、並列共振用のコンデンサ32は、C型ガンアーム2の上部2Aと下部2Bに並列に接続されている。これにより、並列共振用のコンデンサ32とインダクタンス5とは並列共振回路を構成する。この場合、コンデンサ7は、低周波電源6からの低周波電流を阻止する作用を有している。他の回路構成は、図2に示す回路と同じであるので、説明は省略する。
(低周波電源6と高周波電源8との分離)
低周波電源6と高周波電源8との関係について説明する。
低周波電源6と高周波電源8との間には、インダクタンス5とコンデンサ7とが接続されており、低周波数(f)におけるインダクタンス5(L)による誘導性リアクタンスX(X=2πfL、ここで、fは低周波電源6の周波数であり、Lはインダクタンス5の値である。)は低周波数では小さい。
一方、コンデンサ7(C)による容量性リアクタンスX(X=1/(2πfC))は低周波数(f)では大きな値となる。このため、低周波電源6の高周波電源8への電流漏洩は、低周波数(f)におけるコンデンサ7の大きい容量性リアクタンスXで阻止される。つまり、コンデンサ7は低周波電流阻止用コンデンサとなる。
高周波電源8から低周波電源6を見た場合のインピーダンスの内、高周波数(f)の容量性リアクタンスX(X=1/(2πfC)、ここで、fは高周波電源8の周波数である。)は高周波数では小さな値となる。
一方、高周波数では、インダクタンス5による誘導性リアクタンスX(X=2πfL、ここで、fは高周波電源8の周波数である。)は大きな値となる。このため、高周波電源8の低周波電源6への電流漏洩は、高周波数(f)におけるインダクタンス5の大きい誘導性リアクタンスXで阻止される。つまり、インダクタンス5は、高周波電流阻止用インダクタンスとなる。
金属材の溶接装置1,25,30において、コンデンサ7は低周波電源6から高周波電源8への電流阻止用コンデンサとして作用し、インダクタンス5は高周波電源8から低周波電源6への電流阻止用インダクタンス、つまりチョークコイルの作用をする。
C型ガンアーム2はスポット溶接する鋼板9の大きさに応じて、種々の形状のものが使用されている。したがって、C型ガンアーム2の浮遊インダクタンス5が大きくない場合には、金属材の溶接装置1,25,30において、高周波数で所定の誘導性リアクタンスXとなるように高周波電流阻止用のインダクタンス13をさらに追加してもよい。この外付けインダクタンス13は、例えば、低周波電源6側の溶接トランス16の2次巻き線側に接続することができる。
本発明の金属材の溶接装置1,25,30の特徴は、低周波電源6と高周波電源8との分離をインダクタンス5及びコンデンサ7で行っている点と、電極4に低周波電源6と高周波電源8の周波数の異なる2周波数の電源を同時に印加できる点にある。
(鋼板に生じる電流分布)
図5は、重ね合わせた2枚の鋼板9へ低周波電源6と高周波電源8とから電力を同時に印加したとき鋼板9に生じる電流分布を模式的に示す断面図であり、図6は、鋼板9の加熱状態を示す図である。
図5において、実線は高周波電源8による高周波電流22を示し、点線は低周波電源6による低周波電流24を示している。電極4は銅からなり、直径は6mmであり、低周波電源6の周波数は50Hzである。1枚の鋼板9の厚さは2mmであり、高周波電源8の周波数は40kHzである。低周波電流24は電極4,4の内部全体を流れ、鋼板9は、おおよそナゲット径の断面積幅で通電される。
図6(A)は、低周波電流24だけによる鋼板9の加熱領域を示す平面図であり、電極4の軸断面を鋼板9に投影した円形内部9Aが主たる加熱領域となる。図6(B)は、図6(A)のX−X方向の温度分布であり、鋼板9において、電極4の軸断面を鋼板9に投影した円形内部9Aが集中的に加熱される。
一方、高周波電流22は電極4の表面及びナゲット外周領域に電流が集中する。低周波電流24と高周波電流22の分布が異なるのは、所謂表皮厚さに関係している。
図6(C)は、高周波電流22だけによる鋼板9の加熱領域を示す平面図であり、電極4の軸断面を鋼板9に投影した外周円及び外周円近傍、つまり、リング状をなす円形外部となるリング状の近傍領域9Bが主たる加熱領域となる。図6(D)は、図6(C)のX−X方向の温度分布であり、鋼板9において、電極4の軸断面を鋼板9に投影した外周円及び外周円近傍の略リング状領域9Bが抵抗加熱される。この場合、高周波電流22による加熱は、電極4の表面を流れる高周波電流22により近接する鋼板9が誘導加熱される領域も含まれる。この誘導加熱は、誘導加熱コイルを用いた通常の誘導加熱とは異なる。従って、高周波電流22による鋼板9に投影した投影した外周円及び外周円近傍のリング状領域9Bの加熱は、高周波電流22による抵抗加熱、又は、この抵抗加熱と共に上記高周波誘導加熱が重畳した加熱によって行うことができる。
図6(D)において、さらに高周波電源8の動作周波数を変化させることによって、リング状領域9Bの幅を変化させることができる。実際に、低周波電流24を通電してスポット溶接を行った場合、高周波電源8の動作周波数を変化させると、ナゲット外周領域の高温領域の幅が変化することも確認できた。従って、高周波電流22による鋼板9に投影した外周円及び外周円近傍のリング状領域9Bの加熱は、高周波電流22による抵抗加熱、又は、この抵抗加熱と共に上記高周波誘導加熱が重畳した加熱によって行うことができる。
従って、重ね合わせた2枚の鋼板9へ低周波電源6と高周波電源8とから電力を同時に印加したとき鋼板9の加熱領域は、図6(E)に示すように低周波電流24の通過領域となる円形内部9Aと高周波電流22の通過領域となるリング状領域9Bを重畳したものとなる。さらに、これらの電流22,24で生じる鋼板9の温度分布は、図6(F)に示すように低周波電流24による温度分布(図6(B)参照)と高周波電流22による温度分布(図6(D)参照)を重畳したものとなる。つまり、鋼板9においては、電極4の軸断面を鋼板9に投影した円形内部9Aと、電極4の軸断面を鋼板9に投影した外周円及び外周円近傍のリング状領域9Bとが加熱される。
(表皮厚さ)
表皮厚さ(δ)は、下記(1)式で表わされる。
δ=503.3×(ρ/(μ×f))1/2 (m) (1)
ここで、ρは材料の抵抗率(Ω・m)、μは材料の比透磁率、fは周波数(Hz)である。
表皮厚さは、周波数の1/2乗で変化するので、同じ材料であれば低周波数程厚くなり、高周波数になれば薄くなる。一般にスポット溶接用の電源は50Hz又は60Hzなので直径6mm程度の電極であれば電流は、電極全体に流れる。
一方、鋼板9の表面だけを加熱する場合の高周波電源8の周波数は、上記(1)式により所定の表皮厚さとなるように周波数を設定することができる。よって、ナゲット外周領域の加熱幅を選択するには、周波数を設定すればよい。
つまり、高周波電流22の周波数を変えることによって、ナゲット外周領域の加熱幅が変えられ、リング状領域9Bに焼戻し等の加熱処理をすることができる。従って、鋼板9が比較的柔らかい材料、例えばS20C焼鈍材等を用いた場合には、リング状領域9Bを軟化させることができる。
なお、材料内部において、表皮厚さの深さにおける高周波電流22の大きさは、最表面の1/e(ここで、eは自然対数である。)、つまり約1/3程度である。鋼板9の表皮厚さは、周波数が50Hzで約9.3mmであり、周波数が40kHzで約0.3mmである。
(高周波電源の周波数選定)
高周波電源8の周波数は、溶接トランス16の2次巻き線側に接続されるインダクタンス5と必要に応じてさらに挿入されるインダクタンス13と整合コンデンサ7の容量で決まる。ガンアーム2の浮遊インダクタンスをインダクタンス5として利用する場合、インダクタンス5はガンアーム2の形状で決まる。このため、周波数を決めるのは整合コンデンサ7の値となる。周波数を上げると表皮効果の影響で外周領域の昇温パターンは、加熱幅が狭くなり、局所的となる。しかし、ガンアーム2のインダクタンス5(ωL)は周波数に比例するので、整合コンデンサ7の電圧も上昇する。高周波電源8から電極4,4を見た回路は、直列共振回路である。直列共振周波数においては、インダクタンス5の電圧と整合コンデンサ7の電圧は同じとなるので整合コンデンサ7の電圧が上がると、低周波数と高周波の2周波数合成が困難となり、大きな電流阻止用インダクタンス5やインダクタンス13が必要となる。大きな電流阻止用インダクタンス5,13は、低周波電流24にも影響を及ぼすこととなり、従来式のスポット溶接機の2次電圧を大幅に上げる必要がある。
逆に、直列共振周波数を下げると、ナゲット外周領域の昇温パターンは加熱幅が広くなるが、整合コンデンサ7の電圧が低くなるので2周波数合成は容易となる。
また、ガンアーム2には溶接トランス16、バイパスコンデンサ11、必要に応じて電流阻止用インダクタンス13を搭載する必要がある。この中で、溶接トランス16の重量が最も重い。溶接トランス16の重量は周波数に反比例する。以上を勘案すると、動作周波数は5kHzから40kHzが最適である。但し、ガンアーム2を溶接ロボット等の溶接装置に搭載しない場合はこの限りではない。また、低周波数と高周波数との周波数の差は、2周波数合成回路の観点から10倍以上の差が好ましい。
(金属材の溶接装置を用いた加熱処理)
本発明の金属材の溶接装置1,25,30によるスポット溶接及び加熱処理について説明する。
金属材9の溶接は、金属材9を一対の電極4,4にて挟み通電して金属材9を加熱することによって行われる。一例として、一対の電4,4極への第1の通電によって金属材9の所定領域を加熱する第1ステップと、金属材9を挟む一対の電極4,4の位置を第1ステップと同一位置に維持した状態で、一対の電極4,4への第2の通電によって第1ステップとは異なる領域を加熱する第2ステップと、を、備えていればよい。ここで、第1ステップと第2ステップとの加熱時間を、それぞれ独立して制御することができる。第1通電が低周波電源6からの通電である場合には、第1の通電による金属材9の所定の加熱領域は、上記した円形内部9Aである。第2の通電が高周波電源8からの通電である場合には、第1の通電による金属材9の所定の加熱領域は、上記したリング状領域9Bである。上記の第1ステップ及び第2ステップは組み合わせてもよい。
図7〜図9は、一対の電極4,4に流れる電流波形を模式的に示す図である。図7〜図9において、横軸は時間(任意目盛)を示し、縦軸は低周波電源6及び高周波電源8から印加される電流波形22,24(任意目盛)を示している。
図7は、低周波電源6からの電力と高周波電源8からの電力とによりスポット溶接と加熱処理とを同時に行う場合の加熱波形を示す図である。
図7に示すように、溶接で形成されるナゲットは低周波電源6からの電力でその全体が加熱されると共に、ナゲット外周領域は高周波電源8からの電力によって同時に加熱される。ここで、ナゲット全体は、電極4の軸断面を鋼板9に投影した円形内部9Aに対応している。また、ナゲット外周領域は、電極4の軸断面を鋼板9に投影した外周円及び外周円近傍のリング状領域9Bに対応している。
本発明の金属材の溶接装置1,25,30によれば、低周波電源6と高周波電源8とからの電力を同時印加したときの電流分布から、低周波電源6により鋼板9同士のスポット溶接を行う共に、2枚の鋼板9の電極4に接していない領域の電極外周面を高周波電源8によって加熱を行うことができる。
図8は、低周波電源6からの電力を印加した後に高周波電源8からの電力を印加する場合の加熱波形を示す図である。
図8に示すように、低周波電源6から電力を印加しこれを停止後に高周波電源8から電力を印加する場合には、低周波電源6から電力印加によって、鋼板9同士がスポット溶接される。その後の高周波電源8から電力印加によって、2枚の鋼板9のナゲット外周領域の電極4に接していない領域の表面が加熱される。
これにより、本発明の金属材の溶接装置1,25,30によれば、低周波電源6から電力印加の後に高周波電源8から電力を印加することによって、スポット溶接されて形成されたナゲットの外周領域の加熱処理(アニールとも呼ばれることがある。)を行うことができる。この加熱処理の温度と加熱時間を調整することで、鋼板9等の焼戻し処理等の加熱処理に適用することができる。
図9は、低周波電源6から電力を印加する前に高周波電源8を用いた予熱を行う場合の加熱波形を示す図である。
図9に示すように、高周波電源8からの電力印加の後に低周波電源6から電力を印加する場合には、最初に鋼板9同士のスポット溶接されない領域の表面、つまり、銅電極4に接触していない近傍領域が加熱される。この予備加熱後に低周波電源6からの電力印加によって、2枚の鋼板9がスポット溶接される。
これにより、本発明の金属材の溶接装置1,25,30によれば、高周波電源8から電力を印加した後に低周波電源6から電力を印加することによって、スポット溶接される領域の近傍を、溶接される前に以前に予備加熱することもできる。予備加熱の温度と加熱時間を調整することで、スポット溶接で生じる焼入れを防止することができる。
(金属材の溶接装置を用いた加熱処理の変形例)
金属材の溶接装置1によるさらに別の加熱方法を説明する。
図10〜図12は、一対の電極に流す電流波形の一例を示す図である。横軸は時間(任意目盛)を示し、縦軸は低周波電源6及び高周波電源8から一対の電極に印加される電流波形22,24(任意目盛)を示している。
図10は、高周波電源8を用いた予熱と低周波電源6を用いた加熱と高周波電源8を用いた後熱を連続して行う場合の加熱波形を示す図である。後熱という用語は予熱の後で行うに加熱の意味で用いている。つまり、後熱は、鋼板9を低周波電源6を用いてスポット溶接をした後の加熱処理を示している。
高周波電源8からの電力の印加後に低周波電源6からの電力を印加する場合には、最初に鋼板9同士のスポット溶接されない領域の表面が加熱される。この予備加熱後の低周波電源6からの電力の印加によって、2枚の鋼板9がスポット溶接される。さらに、高周波電源8からの電力による後熱によりスポット溶接によって形成されたナゲットの外周領域の加熱処理を行うことができる。この加熱処理の温度と加熱時間を調整することで、鋼板9等の焼戻し処理等の熱処理に適用することができる。
図11は、高周波電源8を用いて予熱を行うと共に、高周波電源8と低周波電源6とを用いて部分的に同時加熱を行う場合の加熱波形を示す図である。
図11に示すように、高周波電源8からの電力は、予熱の時間と低周波電源6からの電力の印加時間直後の所定時間とに印加される。つまり、低周波電源6からの電力の印加時間の初期だけ、高周波電源8から電力が重畳される。予熱の効果は図6の加熱方法と同様な効果がある。また、低周波電源6及び高周波電源8からの電力が部分的に重畳されて鋼板9に印加されるので、図7の同時加熱方法と同様にスポット溶接を行う共に、2枚の鋼板9の電極4に接していない領域の電極4の外周面を高周波電源8からの電力によって加熱することができる。
図12は、低周波電源6を用いた加熱と高周波電源8を用いた後熱とを行い、さらに、低周波電源6と高周波電源8を用いて部分的に同時加熱を行う場合の加熱波形を示す図である。
図12に示すように、高周波電源8からの電力は、低周波電源6の印加終了前の所定時間とその後の後熱の時間に印加される。低周波電源6及び高周波電源8からの電力が部分的に重畳されるので、図7の加熱波形と同様にスポット溶接を行う共に、2枚の鋼板9の電極4に接していない領域の電極4の外周面を高周波電源8によって加熱することができる。後熱の効果は図8の加熱方法と同様な効果がある。
上記の高周波電源8による鋼板9の加熱時間は通電制御部10で制御することができるので、スポット溶接する鋼板9等のスポット溶接箇所だけの部分昇温ができ、加熱に要する電力消費を低減することができる。
(金属材の溶接装置の変形例3)
次に、金属材の溶接装置の変形例3を示す。
図13は、金属材の溶接装置の変形例3を示す電気回路図である。図13に示す金属材の溶接装置35が、図2に示す金属材の溶接装置1と異なるのは、スポット溶接用電源6を、低周波電源ではなく直流電源36を用いた点にある。直流電源36は、インバータ等を用いた直流電源から構成され、通電制御部10によって直流電流の大きさや通電時間等が制御される。他の構成は、金属材の溶接装置1と同様であるので説明は省略する。
(金属材の溶接装置の変形例4)
次に、金属材の溶接装置の変形例4を示す。
図14は、金属材の溶接装置の変形例4を示す電気回路図である。図14に示す金属材の溶接装置40が、図4の金属材の溶接装置30と異なるのは、低周波電源6を直流電源36とした点にある。直流電源36は、インバータ等を用いた電源から構成され、通電制御部10によって直流電流の大きさや通電時間等が制御される。他の構成は、金属材の溶接装置30と同様であるので説明は省略する。
金属材の溶接装置35,40においても、コンデンサ7は直流電源36から高周波電源8への電流阻止用コンデンサの作用をし、インダクタンス5は高周波電源8から直流電源36への電流阻止用インダクタンス、つまりチョークコイルの作用をする。
金属材の溶接装置35,40によれば、電極4,4に直流を流してスポット溶接をするので、低周波電源6を用いた場合とは異なり、表皮効果がないからので、電極4,4の大きさをワーク9に応じて選定することができる。
(溶接用電源として直流電源を用いた場合の加熱方法)
溶接用電源6として直流電源36を用いた金属材の溶接装置35,40においても、金属材の溶接装置1,25,30と同様な加熱方法を採用することができる。
図15〜図19は、金属材の溶接装置35,40の加熱波形を示す図である。各図の横軸は時間(任意目盛)を示し、縦軸は直流電源36及び高周波電源8から印加される電流波形26,22(任意目盛)を示している。
図15は、直流電源36と高周波電源8とを用いた同時加熱の加熱波形を示す図である。同時加熱の効果は、図7に示した低周波電源6と高周波電源8とを用いた同時加熱の効果と同じである。
図16は、高周波電源8を後熱のために用いた加熱波形を示す図である。高周波電源8の後熱の効果は、図8に示した高周波電源8を用いた後熱の効果と同じである。
図17は、高周波電源8を予熱のために用いた加熱波形を示す図である。高周波電源8の予熱の効果は、図9に示した高周波電源8を用いた予熱の効果と同じである。
図18は、高周波電源8を用いた予熱と直流電源36を用いた加熱と高周波電源8を用いた後熱を連続して行う場合の加熱波形を示す図である。この場合の加熱効果は、図10に示した加熱方法の効果と同じである。
図19は、高周波電源8によって予熱を行うと共に、高周波電源8と直流電源36とを用いて部分的に同時加熱を行う場合の加熱波形を示す図である。この場合、高周波電源8を用いて予熱をし、さらに、高周波電源8は、直流電源36からの電力の印加時間直後の所定時間に印加される。つまり、低周波電源6からの電力の印加時間の初期だけ、高周波電源8から電力が重畳される。予熱の効果は図11の加熱方法と同じである。
図20は、高周波電源8と直流電源36とを用いて部分的に同時加熱を行い、高周波電源8によって後熱を行う場合の加熱波形を示す図である。この場合、高周波電源8は、直流電源36からの電力の印加終了直後の所定時間に印加される。つまり、低周波電源6からの電力の印加時間の終了直前に高周波電源8から電力が重畳される。予熱の効果は図12の加熱方法と同じである。
上記の高周波電源8による鋼板9の加熱時間は通電制御部10で制御することができるので、スポット溶接する鋼板9等のスポット溶接箇所だけの部分昇温ができ、加熱に要する電力消費を低減することができる。
本発明によれば、金属材の溶接装置1,25,30,35,40の電極4,4を介してワーク9に高周波電源8を接続することによって、接触しない近傍領域の部分加熱を行うことができる。ワーク9の高周波加熱は、低周波電源6又は直流電源36からの電力の印加の前又は後、或いは低周波電源6又は直流電源36の印加と同時に行う方法等を選定することができる。
金属材の溶接装置1,25,30,35,40は、溶接後の急冷によって鋼板9に焼きが入る。この場合、冷却方向としては鋼板9上の横方向(図7参照)からの放熱と、電極4,4の縦方向からの熱移動がある。電極4,4からの縦方向の熱移動は、電極4,4を水冷しているために効果としては大きい。熱溜の具体例は、スポット溶接後、高周波通電を行い、ナゲット外周領域に熱溜を作り、ナゲットの冷却を電極4,4の縦方向への熱移動によって行う。これにより、高周波通電を行わない場合に生じる縦と横の両方向への熱移動が、縦方向だけになるので、鋼板9の凝固時の組織形成を制御することができる。
従来式のスポット溶接機では、鋼板9の昇温プロファイルは、電極4,4と鋼板9が接する中央領域で鋼板9が重なりあった領域が、最も高温となり、この高温となった領域にナゲットが形成される。つまり、従来式のスポット溶接機では電極4,4直下領域が加熱される。しかし、高周波電流22を電極4,4に通電すると、表皮効果のため高周波電流22は電極4,4の表面に集中し、この高周波電流22は鋼板9に接触すると表皮効果により鋼板9の表面を流れる。この電流経路によって、鋼板9が最も昇温される領域は電極4,4の外周、つまり、ナゲット外周領域となる。
このように、高周波電源8から供給される高周波電流22を電極4,4に通電することによりナゲットの外周領域だけの部分加熱ができ、この部分加熱範囲は、最も昇温させた範囲となる。また、部分加熱範囲を絞ることにより電極4,4の直下全体を加熱するよりも効率のよい加熱方法となる。高周波通電は、電極4,4の外周円状で加熱できるため、熱的に井戸状態を形成できる。このため、鋼板9の板面内の抜熱を抑制した状態で溶融凝固させることができるため短時間で溶接が可能である。
これにより、溶接領域強度を決定づけるナゲット外周領域を選択的に高周波通電により加熱処理することによって、鋼板の炭素含有量が高くても十分に強度があるスポット溶接接合部を短時間で作ることができる。
金属材の溶接装置1,25,30,35,40によれば、2周波数の通電を行うことで、スポット溶接用電源6からの電力は主として鋼板9の溶融凝固部を形成するのに用い、高周波電源8を用いた加熱は強度を決定づけるナゲット外周領域の円部を集中的に加熱処理するために用いることができる。このため、鋼板9の溶接箇所を集中的に独立して、加熱することができ、従来のスポット溶接では得られない圧倒的に短い時間で、所望のスポット溶接品質を得ることができる。
従来式のサイリスタ位相制御方式を用いたスポット溶接では、電流が途切れる部分があり溶接品質上好ましくないが、金属材の溶接装置1,25,30,35,40によれば、高周波電流22の振幅制御を行っているので、高周波電流22が途切れることがなくなり、鋼板9のスポット溶接の品質を向上させることができる。
(本発明に使用できるワーク)
上記説明においては、スポット溶接される金属材9が例えば鋼板9である場合を示したが、金属材9であれば如何なる材料でもよい。また、ワーク9の形状は板に限らず如何なる形状でもよい。また、鋼板9は2枚をスポット溶接する例を示したが、複数の板の溶接であってもよい。
さらに、スポット溶接される金属材9は、互いに異なる金属材同士のスポット溶接でもよい。
以下、本発明の金属材の溶接装置1によって鋼板9をスポット溶接する具体例について詳細に説明する。
2枚の鋼板9のスポット溶接を行った。図21は、低周波電源6と高周波電源8からの電力印加を模式的に説明する図である。用いた鋼板9、低周波電源6、高周波電源8等の条件を以下に示す。
鋼板9:厚さ2mm,大きさ5cm×15cm
低周波電源6:50Hz,電極4は銅製で直径が6mm、電源容量50kVA
低周波電源6の通電時間:0.3〜0.5秒
高周波電源8:30kHz,50kW出力
高周波電源8の通電時間:0.3〜0.6秒
鋼板9の組成は、鉄以外の成分として、C(炭素)が0.19〜0.29重量%含有されている。
最初に、図21に示すように、高周波電源8からの電力によって予熱を0.3秒間行った。高周波の投入電力は4.9kWから37kWまで変化させた。
次に、低周波電源6からの電力を印加して溶接を行った。低周波電源6の投入は、図18に示すように、第1電流及び第2電流の2段階の通電で行った。第1電流の立ち上がりを1サイクルとし、第1通電を2サイクルとし、第1電流値は11kAである。1サイクルの冷却をした後、第2電流値を8.kAとして16サイクル通電した。低周波電源6による2段階の通電は冷却等も含めて20サイクルであり、溶接時間は0.4秒であった。
実施例2においては、高周波電源8からの電力を低周波電源6からの電力と同時に0.3秒間印加した。高周波の投入電力は2.7kWから39.9kWまで変化させた。低周波電源6からの電力の通電は実施例1と同じである。
実施例3においては、高周波電源8からの電力を低周波電源6からの電力の通電終了直後に0.3秒間印加した。高周波の投入電力は2.7kWから39.9kWまで変化させた。低周波電源6の通電は実施例1と同じである。
(比較例)
実施例1〜3に対する比較例として、高周波電源8を印加せず、低周波電源6の通電によって溶接をした。つまり、通常のスポット溶接を行った。
実施例及び比較例の溶接試料の十字引張試験を行い、破断荷重を求めた。表1は、実施例及び比較例の溶接試料の高周波通電パターンと高周波投入電力と破断荷重と平均破断荷重を示している。
Figure 0005305194
実施例1で高周波投入電力を4.9kWとした溶接試料のサンプル数は3つである。各溶接試料の破断荷重は、それぞれ、19.54kN,18.46kN,20.28kNであった。高周波投入電力を8.6kW,20.9kW,28.5kW,37kWとした溶接試料の破断荷重は、それぞれ、21.26kN,19.59kN,17.98kN,19.58kNであった。これから、高周波通電によって予熱をしてから低周波電源6でスポット溶接をした実施例1の溶接試料の平均破断荷重は、19.5kNであることが分かった。
実施例2で高周波投入電力を2.7〜3.8kWとした溶接試料のサンプル数は2つであり、破断荷重は、それぞれ、15.97kN,17.70kNであった。高周波投入電力を22.8〜25kW,33.3〜39.9kWとした溶接試料の破断荷重は、それぞれ、20.5kN,21.05kNであった。これから、低周波電源6を用い、同時に高周波通電をしながらスポット溶接をした実施例2の溶接試料の平均破断荷重は、18.8kNであることが分かった。
実施例3で高周波投入電力を4.2kW,8.6kW,30.8kW,39.9kWとした溶接試料の破断荷重は、それぞれ、18.7kN,18.35kN,17.94kN,19.73kNであった。これから、低周波電源6を用いた溶接の後で、高周波通電をした実施例3の溶接試料の平均破断荷重は、18.7kNであることが分かった。
比較例の溶接試料のサンプル数は2つであり、破断荷重は、それぞれ、12.47kN,12.88kNであった。これから、比較例の2段階通電による従来のスポット溶接をした溶接試料の平均破断荷重は、12.7kNであることが分かった。
実施例1の予熱、実施例2の同時加熱及び実施例2の後熱を行った溶接試料で得た平均破断荷重は、比較例の平均破断荷重に対して、それぞれ、1.54倍,1.48倍,1.47倍の大きさである。従って、実施例1〜3の溶接試料で得た平均破断荷重は、低周波電源6だけのスポット溶接の場合に比較して、約50%向上していることが判明した。実施例1〜3においては、高周波通電が予熱、同時、後熱の違いはあるが、何れの加熱方法でも比較例の低周波電源6だけによるスポット溶接に比較して、破断荷重を著しく高めることができた。
なお、鋼板9の炭素含有量が0.19重量%〜0.26重量%程度の範囲内であれば、比較例よりも破断荷重を著しく高めることができた。
実施例1と同じ金属材の溶接装置1を用い、高周波電源8単独の加熱効果を確認するためにクロムモリブデン鋼9の焼入れ処理を行った。用いたクロムモリブデン鋼9はSCM435であり、実施例1の鋼板と同じ寸法である。実施例1と同じ周波数で高周波電源8から0.3秒間の通電を行い、焼入れ処理を行った。
図22は、実施例4の焼入れ処理をしたクロムモリブデン鋼(SCM435)9表面の硬さ分布を示す図である。図の横軸はクロムモリブデン鋼(SCM4359)の表面における電極4の軸断面方向の位置を示しており、電極4の位置及びその外径寸法も示している。図の縦軸はビッカース硬度(HV)である。
図22から明らかなようには、実施例4のクロムモリブデン鋼(SCM435)の電極4の最外周に相当する領域の硬度が最も高く約670HVであり、焼入れされていない領域の硬度である約370HVよりも硬度が高くなっていることが分かった。これにより、高周波電源8からの電力印加によりクロムモリブデン鋼(SCM435)において電極4の外周領域のリング状領域だけを焼入れできることが判明した。
予め焼入れ処理がされ、硬度が約620HVのクロムモリブデン鋼(SCM435)を、実施例1と同じ金属材の溶接装置1を用いて加熱し、焼戻し処理を行った。実施例1と同じ周波数で高周波電源8から0.3秒間の通電を行い、焼戻し処理を行った。
図23は、実施例5の焼戻し処理をしたクロムモリブデン鋼(SCM435)9表面の硬さ分布を示す図である。図23の横軸及び縦軸は、図23と同じである。
図23から明らかなようには、実施例5のクロムモリブデン鋼(SCM435)9の電極4の最外周に相当する領域の硬度が最も低く約550HVであり、焼戻し前の硬度(約620HV)よりも硬度が低くなっていることが分かった。これにより、高周波電源8からの電力印加によりクロムモリブデン鋼(SCM435)9において電極4の外周領域のリング状領域だけを焼戻しできることが判明した。
本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることはいうまでもない。上述した実施形態における、ガンアーム2や電極4の形状、インダクタンス5やコンデンサ7の値などは、ワーク9の種類や形状に応じて適宜に設計することが可能である。
本発明の実施形態に係る金属材の溶接装置の構成の一例を模式的に示す図である。 図1に示す金属材の溶接装置の電気回路図である。 金属材の溶接装置の変形例1を示す電気回路図である。 金属材の溶接装置の変形例2を示す電気回路図である。 重ね合わせた2枚の鋼板へ低周波電源と高周波電源とから電力を同時に印加したとき鋼板に生じる電流分布を模式的に示す断面図である。 鋼板の加熱状態を示す図である。 低周波電源からの電力と高周波電源からの電力とによりスポット溶接と加熱処理とを同時に行う場合の加熱波形を示す図である。 低周波電源からの電力を印加した後に高周波電源からの電力を印加する場合の加熱波形を示す図である。 低周波電源から電力を印加する前に高周波電源を用いた予熱を行う場合の加熱波形を示す図である。 高周波電源を用いた予熱と低周波電源を用いた加熱と高周波電源を用いた後熱を連続して行う場合の加熱波形を示す図である。 高周波電源を用いて予熱を行うと共に、高周波電源と低周波電源とを用いて部分的に同時加熱を行う場合の加熱波形を示す図である。 低周波電源を用いた加熱と高周波電源を用いた後熱とを行い、さらに、低周波電源と高周波電源を用いて部分的に同時加熱を行う場合の加熱波形を示す図である。 金属材の溶接装置の変形例3を示す電気回路図である。 金属材の溶接装置の変形例4を示す電気回路図である。 直流電源と高周波電源とを用いた同時加熱の加熱波形を示す図である。 高周波電源を後熱のために用いた加熱波形を示す図である。 高周波電源を予熱のために用いた加熱波形を示す図である。 高周波電源を用いた予熱と直流電源を用いた加熱と高周波電源を用いた後熱を連続して行う場合の加熱波形を示す図である。 高周波電源によって予熱を行うと共に、高周波電源と直流電源とを用いて部分的に同時加熱を行う場合の加熱波形を示す図である。 高周波電源と直流電源とを用いて部分的に同時加熱を行い、高周波電源によって後熱を行う場合の加熱波形を示す図である。 低周波電源と高周波電源からの電力印加を模式的に説明する図である。 実施例4の焼入れ処理をしたクロムモリブデン鋼(SCM435)表面の硬さ分布を示す図である。 実施例5の焼戻し処理をしたクロムモリブデン鋼(SCM435)表面の硬さ分布を示す図である。 鋼板同士のスポット溶接を模式的に示す断面図である。 高張力鋼板のスポット溶接強度を調べるための引張試験に用いられる試料の平面図であり、(A)が重ね合わせ継ぎ手の試料を、(B)が十字継ぎ手の試料を示している。
符号の説明
1,25,30,35,40:金属材の溶接装置
1A,25A,30A,35A,40A:溶接装置の溶接用回路部
1B,25B,30B,35B,40B:溶接装置の溶接部
2:ガンアーム
2A:ガンアームの上部
2B:ガンアームの上部
3:電極支持部
4:電極
5:浮遊インダクタンス
6:低周波電源
7:整合コンデンサ
8:高周波電源
9:ワーク
9A:円形内部
9B:リング状領域
10:通電制御部
11:バイパスコンデンサ
12:商用電源
13:高周波電流阻止インダクタンス
14:低周波電源制御部
16:溶接トランス
18:発振器
20:整合トランス
22:高周波電流
24:低周波電流
26:直流電流
36:直流電源

Claims (17)

  1. 金属材を一対の電極にて挟み、金属材に対して該一対の電極を同一位置に維持した状態で通電して上記金属材の異なる領域を加熱する金属材の溶接装置であって、
    上記一対の電極に接続され上記金属材へ第1の周波数又は直流の電力を印加して所定領域を加熱する第1の加熱手段と、
    上記一対の電極に接続され上記金属材へ第2の周波数の電力を印加して上記所定領域とは異なる領域を加熱する第2の加熱手段と、
    上記第1の加熱手段及び上記第2の加熱手段を、それぞれ独立して制御する通電制御部と、
    を備えたことを特徴とする、金属材の溶接装置。
  2. 前記金属材の前記所定領域の内部が、前記第1の加熱手段により加熱され、
    前記金属材の前記所定領域の近傍が、前記第2の加熱手段により加熱され、
    前記第1の加熱手段による加熱と前記第2の加熱手段による加熱とが、前記通電制御部により独立して制御されることを特徴とする、請求項1に記載の金属材の溶接装置。
  3. 前記第1の加熱手段は、前記電極の軸断面を前記金属材に投影した円形内部を加熱する加熱手段であり、
    前記第2の加熱手段は、前記電極の軸断面を前記金属材に投影した円形に沿ってリング状をなす領域を加熱する加熱手段であり、
    前記第1の加熱手段による加熱と前記第2の加熱手段による加熱とが、前記通電制御部により独立して制御されることを特徴とする、請求項2に記載の金属材の溶接装置。
  4. 前記第1周波数は前記第2周波数よりも周波数が低く、前記金属材へ該第1周波数の電力を通電することで、前記円形内部が溶接されることを特徴とする、請求項3に記載の金属材の溶接装置。
  5. 前記第2周波数は前記第1周波数よりも周波数が高く、前記金属材へ該第2周波数の電力を通電することで、前記リング状をなす領域が抵抗加熱され、あるいは、抵抗加熱及び高周波誘導加熱されることを特徴とする、請求項3に記載の金属材の溶接装置。
  6. 金属材を一対の電極にて挟み、金属材に対して該一対の電極を同一位置に維持した状態で通電して上記金属材の異なる領域を加熱する金属材の溶接装置であって、
    上記一対の電極に接続され上記金属材へ第1の周波数又は直流の電力を印加して所定領域を加熱する第1の加熱手段と、
    上記一対の電極に接続され上記金属材へ第2の周波数の電力を印加して上記所定領域とは異なる領域を加熱する第2の加熱手段と、
    上記第1の加熱手段及び上記第2の加熱手段を、それぞれ独立して制御する通電制御部と、を備え、
    上記第1の加熱手段は、上記一対の電極に溶接用電力を供給する溶接用電源であり、
    上記第2の加熱手段は、上記一対の電極に高周波電力を供給する高周波電源であり、
    上記一対の電極に上記溶接用電源と上記高周波電源とがそれぞれ並列に接続され、
    上記溶接用電源と上記一対の電極との間に電流阻止用インダクタンスが接続され、
    上記高周波電源と上記一対の電極との間に電流阻止用コンデンサが接続され、
    上記電流阻止用インダクタンスは、上記高周波電源から上記一対の電極に供給される高周波電流が上記溶接用電源に流れ込まないように阻止し、
    上記電流阻止用コンデンサは、上記溶接用電源から上記一対の電極に供給される電流が上記高周波電源側に流れ込まないように阻止することを特徴とする、金属材の溶接装置。
  7. さらに、ガンアームを備えており、前記スポット溶接用電源と前記高周波電源とが、該ガンアームを介して前記一対の電極に接続されることを特徴とする、請求項6に記載の金属材の溶接装置。
  8. さらに、前記溶接用電源と前記高周波電源に対し、それぞれ、出力時間及び出力電流を制御する通電制御部を備えることを特徴とする、請求項4に記載の金属材の溶接装置。
  9. 前記溶接用電源は低周波電源であることを特徴とする、請求項6〜8の何れかに記載の金属材の溶接装置。
  10. 前記低周波電源はトランスを介して前記一対の電極に接続され、該トランスの前記一対の電極側の巻き線にバイパスコンデンサが並列接続されていることを特徴とする、請求項9に記載の金属材の溶接装置。
  11. 前記溶接用電源は直流電源であることを特徴とする、請求項6〜8の何れかに記載の金属材の溶接装置。
  12. 前記電流阻止用コンデンサと前記電流阻止用インダクタンスとが直列共振回路を構成することを特徴とする、請求項6に記載の金属材の溶接装置。
  13. 前記電流阻止用インダクタンスと前記ガンアームの上部及び下部に接続される並列共振用コンデンサとが並列共振回路を構成することを特徴とする、請求項6又は7に記載の金属材の溶接装置。
  14. 前記電流阻止用インダクタンスは、前記ガンアームの浮遊インダクタンスからなることを特徴とする、請求項6又は7に記載の金属材の溶接装置。
  15. 前記高周波電源は、前記電流阻止用コンデンサを介して前記電極側に直接給電されることを特徴とする、請求項6に記載の金属材の溶接装置。
  16. 前記高周波電源は、前記電流阻止用コンデンサを介して前記ガンアーム側根元から給電されることを特徴とする、請求項6又は7に記載の金属材の溶接装置。
  17. 前記電流阻止用コンデンサは、整合用コンデンサを兼ねることを特徴とする、請求項6に記載の金属材の溶接装置。
JP2008255776A 2008-09-30 2008-09-30 金属材の溶接装置 Active JP5305194B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008255776A JP5305194B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 金属材の溶接装置
US13/121,408 US9079266B2 (en) 2008-09-30 2009-09-30 Welding equipment for metallic materials and method for welding metallic materials
KR1020117009214A KR101289370B1 (ko) 2008-09-30 2009-09-30 금속재의 용접 장치 및 금속재의 용접 방법
EP09817811.4A EP2351628B1 (en) 2008-09-30 2009-09-30 Welding device for metal and welding method for metal
PCT/JP2009/067032 WO2010038779A1 (ja) 2008-09-30 2009-09-30 金属材の溶接装置及び金属材の溶接方法
CN2009801479472A CN102227283B (zh) 2008-09-30 2009-09-30 金属构件的焊接装置以及金属构件的焊接方法
US14/738,364 US10189112B2 (en) 2008-09-30 2015-06-12 Welding equipment for metallic materials and method for welding metallic materials
US16/207,007 US20190099829A1 (en) 2008-09-30 2018-11-30 Welding equipment for metallic materials and method for welding metallic materials

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008255776A JP5305194B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 金属材の溶接装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010082665A JP2010082665A (ja) 2010-04-15
JP5305194B2 true JP5305194B2 (ja) 2013-10-02

Family

ID=42247143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008255776A Active JP5305194B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 金属材の溶接装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5305194B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6069728B2 (ja) * 2012-10-25 2017-02-01 高周波熱錬株式会社 電力供給装置
EP3015215B1 (en) * 2013-06-27 2018-08-08 Neturen Co., Ltd. Welded structural member and welding method
BR112016011036B1 (pt) * 2014-01-31 2021-02-09 Nippon Steel Corporation junta soldada por ponto e método de soldagem por ponto
JP2016055337A (ja) * 2014-09-11 2016-04-21 高周波熱錬株式会社 溶接方法及び溶接構造物
JP6464051B2 (ja) * 2015-07-22 2019-02-06 中央発條株式会社 誘導加熱装置及び誘導加熱方法
JP6697277B2 (ja) * 2016-01-27 2020-05-20 アイシン高丘株式会社 車体部品の製造方法及びその製造装置
KR101923667B1 (ko) * 2017-06-19 2018-11-29 부경대학교 산학협력단 이중복합 전극팁을 가지는 전기저항 스폿용접기

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5337821B2 (ja) * 1974-01-25 1978-10-12
JPS6224877A (ja) * 1985-07-24 1987-02-02 Miyachi Denshi Kk コンデンサ式スポツト溶接機
JPH09271962A (ja) * 1996-04-04 1997-10-21 Hitachi Ltd 被覆ワイヤ接合方法および装置
JP2001105155A (ja) * 1999-10-01 2001-04-17 Dengensha Mfg Co Ltd インバータ交流式抵抗溶接方法と制御装置
JP2002321068A (ja) * 2001-04-27 2002-11-05 Miyachi Technos Corp 被覆線用抵抗溶接装置
JP2005169429A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Hidehiko Sugimoto 抵抗溶接方法及び抵抗溶接電源装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010082665A (ja) 2010-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010038779A1 (ja) 金属材の溶接装置及び金属材の溶接方法
JP5305194B2 (ja) 金属材の溶接装置
JP5467480B2 (ja) 溶接構造部材及び溶接方法
JP6438880B2 (ja) 溶接構造部材及び溶接方法
CN111050980B (zh) 激光射线焊接一个或多个可加压淬火锰硼钢钢板的方法
US10471544B2 (en) Methods for joining two blanks
KR101860128B1 (ko) 경화가능한 강으로 만들어진 하나 이상의 피용접재를 맞대기 이음으로 레이저 용접하기 위한 방법
JP5713147B2 (ja) 重ね合せ溶接部材、自動車用部品、重ね合せ部の溶接方法、及び、重ね合せ溶接部材の製造方法
KR102088470B1 (ko) 경화가능한 강의 하나 이상의 피용접재를 필러 와이어를 사용하는 맞대기 이음으로 레이저 용접하기 위한 방법
EP3664954B1 (en) A method for joining two blanks
JP5305195B2 (ja) 金属材の溶接方法
CN106363288A (zh) 一种提高双相钢焊点质量的电阻点焊工艺
JP6225717B2 (ja) 溶接継手の形成方法
KR101739947B1 (ko) 점용접 제어방법
CN107848061A (zh) 电阻点焊方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5305194

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250