JP5304993B2 - 回路基板の製造に用いる化学機械研磨用水系分散体、回路基板の製造方法、回路基板および多層回路基板 - Google Patents

回路基板の製造に用いる化学機械研磨用水系分散体、回路基板の製造方法、回路基板および多層回路基板 Download PDF

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Description

本発明は、回路基板の製造に用いる化学機械研磨用水系分散体、該水系分散体を用いた回路基板の製造方法、回路基板および多層回路基板に関する。
近年、電子装置の小型化が進んでおり、これを構成する半導体装置や該半導体装置を実装するための回路基板に対して、一層の微細化および多層化が要求されている。多層回路基板(多層化された回路基板)は、一般に、配線パターンが形成された複数の回路基板が積層され、三次元的な配線構造を有する。多層回路基板または回路基板の厚みが不均一であったり、平坦性が不十分であると、半導体装置を実装するときに接続不良等の不具合が発生することがある。そのため、多層回路基板を構成する各層の回路基板は、これを積層して多層回路基板としたときに凹凸やわん曲が生じないように、均一な厚みを有しかつ表面が平坦であるように形成される必要がある。
回路基板の平坦性を損ねる原因の一つとしては、配線パターンの凹凸が挙げられる。このような凹凸は、回路基板を製造するときに生じることが多い。配線パターンを有する回路基板の製造方法としては、たとえば、基板の表面に所望の配線パターンに対応した凹部を形成し、この表面全体にメッキにより導電層を形成した後、基板の表面側を研磨して凹部のみに導電層が残るようにする方法がある。このような製造方法において、メッキの工程では、配線パターンの線幅が細いほど、その部分のメッキ厚が厚くなることがあり、また、配線パターンの配線の粗密によってメッキ時の電流に分布が生じ、その分布に従って厚みが不均一になることがあった。このため、初期のメッキ厚のばらつきが、後の研磨工程に影響して、結果的に回路基板の平坦性を損なうことがあった。また、回路基板を研磨によって形成する場合、回路基板に形成される配線パターンの研磨面が凹状になるディッシングという現象が生じることがあった。
上記研磨工程は、たとえば、バフ研磨によって行われる。特許文献1には、ロールバフを用いた研磨方法が開示されているが、硬い研磨砥粒をバインダーで結合して筒状に形成したロールバフを用いている。そのため、このような研磨方法では、回路基板の厚みの不均一を生じやすく、さらに、導電層の表面に傷が生じやすい(平坦性が損なわれる)という欠点があった。またバフ研磨において、スラリーを用いる方法も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。しかし、この方法も、被研磨面の材質による研磨速度の差が大きく、多層回路基板に用いる回路基板のように極めて高度な厚みの均一性や表面の平坦性を得られるほどの技術水準には未だ達していない。
また、導電層がメッキによって形成される場合、基板表面の凹凸に沿って導電層が堆積されるため、凹部の上方では導電層の上面は凹んだ形状となる。このような段差を有する導電層を研磨すると、段差の形状を保持したまま導電層が除去されることがある。特に一般的な研磨方法によって凹部の外側に形成された導電層を除去しようとすると、凹部の内部の導電層まで同時に除去されてしまう不都合があった。
特開2002−134920 特開2003−257910
研磨工程を化学機械研磨によって行う場合は、他の研磨方法に比較して平坦性が良好となる。しかしながら、従来の化学機械研磨は、研磨速度が小さかった。特に、回路基板を形成するためには、除去すべき配線材料の量が多いため、化学機械研磨の研磨速度を大幅に向上させる必要がある。また、メッキ後の配線層の表面に段差がある場合は、化学機械研磨において、被研磨面が樹脂基板の表面に達するよりも早く、段差が解消されるように研磨する必要がある。
このように、回路基板を化学機械研磨するために用いる化学機械研磨用水系分散体の性能としては、被研磨面の平坦性を高めること、研磨速度を高めること、および研磨中に段差をできるだけ早く解消すること(段差解消性)が同時に要求されている。
本発明の目的の1つは、樹脂基板に銅または銅合金を含む配線層が設けられた回路基板を形成するために好適に用いられる化学機械研磨用水系分散体であって、銅または銅合金を研磨する速度が高く、段差解消性に優れ、かつ、得られる回路基板の平坦性が良好な化学機械研磨用水系分散体を提供することである。
本発明の目的の1つは、平坦性の良好な回路基板の製造方法であって、化学機械研磨を行う工程を含み、該工程における研磨速度が十分に高い製造方法を提供することである。
本発明の目的の1つは、平坦性の良好な回路基板、および該回路基板が複数積層された平坦性の良好な多層回路基板を提供することである。
本発明にかかる化学機械研磨用水系分散体は、
樹脂基板に銅または銅合金を含む配線層が設けられた回路基板を形成するために用いる化学機械研磨用水系分散体であって、
(A)有機酸と、
(B)含窒素複素環化合物と、
(C)酸化剤と、
(D1)一次粒子径が20〜70nmである第1の砥粒と、
(D2)一次粒子径が80〜150nmである第2の砥粒と、
を含み、
前記化学機械研磨用水系分散体に対する前記(A)有機酸の濃度は、3〜15質量%であり、
前記(D1)第1の砥粒の粒子数N1と前記(D2)第2の砥粒の粒子数N2の比(N1/N2)は、3〜50であり、
pHの値は、1〜5である。
本発明にかかる化学機械研磨用水系分散体において、
前記(D1)第1の砥粒は、シリカ粒子であることができる。
本発明にかかる化学機械研磨用水系分散体において、
前記(D2)第2の砥粒は、シリカ粒子、炭酸カルシウム粒子、有機ポリマー粒子、および有機無機複合粒子のいずれか1種であることができる。
本発明にかかる化学機械研磨用水系分散体において、
前記(D1)第1の砥粒および前記(D2)第2の砥粒は、シリカ粒子であることができる。
本発明にかかる化学機械研磨用水系分散体において、
前記シリカ粒子は、コロイダルシリカおよびヒュームドシリカから選択される少なくとも1種であることができる。
本発明にかかる化学機械研磨用水系分散体において、
前記(A)有機酸は、クエン酸、グリシン、リンゴ酸、酒石酸およびシュウ酸から選択される少なくとも1種であることができる。
本発明にかかる化学機械研磨用水系分散体において、
前記(B)含窒素複素環化合物は、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、イミダゾール、およびカルボキシベンゾトリアゾールから選択される少なくとも1種であることができる。
本発明にかかる化学機械研磨用水系分散体において、
前記(C)酸化剤は、過酸化水素であることができる。
本発明にかかる回路基板の製造方法は、
上述の化学機械研磨用水系分散体を用いて化学機械研磨を行う工程を有する。
本発明にかかる回路基板は、上述の製造方法によって製造される。
本発明にかかる多層回路基板は、上述の回路基板が複数積層されている。
上記化学機械研磨用水系分散体によれば、樹脂基板に銅または銅合金を含む配線層が設けられた回路基板を、回路基板全体にわたって厚みが均一かつ表面が平坦に研磨可能である。さらに、上記化学機械研磨用水系分散体によれば、銅または銅合金の研磨速度をμm/分のオーダーと極めて高くすることができ、しかも段差解消性を向上する、すなわち段差解消までに要する時間を短縮することができる。また、上記回路基板の製造方法によれば、回路基板を平坦かつ高スループットで製造することができる。上記回路基板および上記多層回路基板は、基板全体にわたって均一な厚みを有し、かつ平坦な表面を有する。本発明にかかる化学機械研磨用水系分散体によれば、半導体装置等を実装するときに接続不良等の不具合を生じにくい回路基板または多層回路基板を容易に提供することができる。
以下、本発明にかかる好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変型例も含む。
1.化学機械研磨用水系分散体
本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体は、(A)有機酸と、(B)含窒素複素環化合物と、(C)酸化剤と、(D1)第1の砥粒と、(D2)第2の砥粒と、を含む。
以下、本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体に含まれる各成分について、詳細に説明する。なお、以下、(A)ないし(D2)の各物質を、それぞれ(A)成分ないし(D2)成分等と省略して記載することがある。
1.1.有機酸
本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体は、(A)有機酸を含有する。(A)有機酸の機能の1つとしては、樹脂基板に銅または銅合金を含む配線層の研磨に対して化学機械研磨用水系分散体を適用したときの研磨速度を向上させることが挙げられる。本実施形態の化学機械研磨用水系分散体に用いられる(A)有機酸としては、配線材料元素からなるイオンまたは、銅または銅合金を含む配線材料の表面に対し、配位能力を有する有機酸が好ましい。(A)有機酸としてより好ましくは、キレート配位能力のある有機酸が好ましい。
本実施形態の化学機械研磨用水系分散体に用いられる有機酸としては、酒石酸、フマル酸、グリコール酸、フタル酸、マレイン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、マロン酸、グルタル酸、コハク酸、安息香酸、キノリン酸、キナルジン酸、アミド硫酸等が挙げられる。また、本発明に用いられる有機酸としては、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン、トリプトファン、芳香族アミノ酸、および複素環型アミノ酸などのアミノ酸も好適に用いることができる。これらの有機酸は、化学機械研磨用水系分散体中で少なくとも1つのプロトン(水素イオン)と、対になる陰イオン(親イオン)とに解離することができる。本実施形態の化学機械研磨用水系分散体には、上述した有機酸が単独で含まれいてもよいし、上述の有機酸が2種以上含まれていてもよい。これら有機酸のうち、化学機械研磨用水系分散体の研磨速度を向上させる効果が高いことから、クエン酸、グリシン、リンゴ酸、酒石酸およびシュウ酸から選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
本実施形態の化学機械研磨用水系分散体に用いられる有機酸は、化学機械研磨用水系分散体に溶解された状態で、任意的に加えられる他の成分に由来する陽イオン、例えばアンモニウムイオン、カリウムイオン等と対となっていてもよく、この場合は、化学機械研磨用水系分散体が乾燥したときに塩が形成される。この場合、対になる陽イオンは1価であってもそれ以上であってもよい。
本実施形態の化学機械研磨用水系分散体における(A)有機酸の含有量は、(A)有機酸全体として、使用時における化学機械研磨用水系分散体の質量に対し、3〜15質量%である。また、(A)有機酸の含有量は、さらに好ましくは3.5〜12質量%であり、特に好ましくは4〜10.5質量%である。(A)有機酸の含有量が上記範囲未満であると、十分な研磨速度が得られない場合があり、研磨工程を終了するのに多大な時間を要することがある。一方、(A)有機酸の含有量が上記範囲を超えると、化学的エッチング効果が大きくなり、配線層の腐食が生じたり、段差解消性が悪化したり、被研磨面の平坦性が損なわれたりする場合がある。
1.2.含窒素複素環化合物
本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体は、(B)含窒素複素環化合物を含有する。(B)含窒素複素環化合物の機能の1つとしては、銅などの金属と水不溶性錯体を形成し、被研磨面の表面を保護することで、被研磨面の平坦性を高めることが挙げられる。(B)含窒素複素環化合物としては、配線材料元素からなるイオンまたは、銅または銅合金を含む配線材料の表面に対し、配位能力を有する含窒素複素環化合物が好ましい。(B)含窒素複素環化合物としてより好ましくは、キレート配位能力のある含窒素複素環化合物が好ましい。
本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体に好適に用いられる(B)含窒素複素環化合物は、複素環化合物のうちヘテロ原子として少なくとも1つの窒素を含む化合物である。含窒素複素環化合物は、少なくとも1個の窒素原子を有する複素五員環および複素六員環からなる群から選択される少なくとも1種の複素環を含む有機化合物である。前記複素環としては、ピロール構造、イミダゾール構造、トリアゾール構造等の複素五員環およびピリジン構造、ピリミジン構造、ピリダジン構造、ピラジン構造等の複素六員環が挙げられる。該複素環は縮合環を形成していてもよい。具体的には、インドール構造、イソインドール構造、ベンゾイミダゾール構造、ベンゾトリアゾール構造、キノリン構造、イソキノリン構造、キナゾリン構造、シンノリン構造、フタラジン構造、キノキサリン構造、アクリジン構造などが挙げられる。このような構造を有する複素環化合物のうち、ピリジン構造、キノリン構造、ベンゾイミダゾール構造、またはベンゾトリアゾール構造を有する複素環化合物が好ましい。含窒素複素環化合物の具体例としては、アジリジン、ピリジン、ピリミジン、ピロリジン、ピペリジン、ピラジン、トリアジン、ピロール、イミダゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、ベンゾイソキノリン、プリン、プテリジン、トリアゾール、トリアゾリジン、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾールなどが挙げられ、さらに、これらの骨格を有する誘導体を例示することができる。
本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体は、(B)含窒素複素環化合物として、上記の含窒素複素環化合物を、1種単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。(B)含窒素複素環化合物としては、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、イミダゾール、およびカルボキシベンゾトリアゾールから選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
本実施形態の化学機械研磨用水系分散体における(B)含窒素複素環化合物の含有量は、(B)含窒素複素環化合物全体として、使用時における化学機械研磨用水系分散体の質量に対し、好ましくは0.05〜2質量%であり、より好ましくは0.1〜1質量%であり、特に好ましくは0.2〜0.5質量%である。(B)含窒素複素環化合物の含有量が上記範囲未満であると、被研磨面の平坦性を損ねる場合がある。(B)含窒素複素環化合物の含有量が上記範囲を超えると、研磨速度が低下する場合がある。
1.3.酸化剤
本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体は、(C)酸化剤を含有する。(C)酸化剤の機能の1つとしては、銅および銅を含む配線層が形成された回路基板の研磨に対して化学機械研磨用水系分散体を適用したときの研磨速度を向上させることが挙げられる。その理由としては、(C)酸化剤が、銅等の表面を酸化し、化学機械研磨用水系分散体の成分との錯化反応を促すことにより、脆弱な改質層を銅等の表面に形成し、銅等を研磨しやすくするためと考えられる。
本実施形態の化学機械研磨用水系分散体に用いる(C)酸化剤としては、過酸化水素、過酢酸、過安息香酸、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、過マンガン酸カリウムなどの過マンガン酸化合物、重クロム酸カリウム等の重クロム酸化合物、ヨウ素酸カリウムなどのハロゲン酸化合物、硝酸、硝酸鉄等の硝酸化合物、過塩素酸などの過ハロゲン酸化合物、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、およびヘテロポリ酸などが挙げられる。これらの酸化剤のうち、酸化力、樹脂基板への腐食性、および取り扱いやすさなどを考慮すると、過酸化水素、有機過酸化物、または過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩が好ましく、分解生成物が無害である過酸化水素が特に好ましい。
本実施形態の化学機械研磨用水系分散体における(C)酸化剤の含有量は、使用時における化学機械研磨用水系分散体の質量に対し、好ましくは1〜30質量%であり、より好ましくは5〜20質量%であり、特に好ましくは5〜15質量%である。(C)酸化剤の含有量が上記範囲未満であると、化学的効果が不十分となり研磨速度が低下することがあり、研磨工程を終了するのに多大な時間を要する場合がある。一方、(E)酸化剤の含有量が上位範囲を超えると、被研磨面が腐食して、平坦性を損ねる場合がある。
1.4.第1の砥粒および第2の砥粒
本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体は、(D1)第1の砥粒および(D2)第2の砥粒を含む。そして、(D1)第1の砥粒の一次粒子径は、20〜70nmであり、(D2)第2の砥粒の一次粒子径は、80〜150nmである。(D1)第1の砥粒の一次粒子径は、30〜65nmがより好ましく、35〜60nmがさらに好ましい。(D2)第2の砥粒の一次粒子径は、85〜130nmがより好ましく、90〜110nmがさらに好ましい。
ここで、砥粒の一次粒子径とは、透過型電子顕微鏡観察による一次粒子の粒子像から求めた粒子径である。また、砥粒が球状でない場合は観察された像の最大の長さと最小の長さの平均値を意味する。砥粒が有機無機複合粒子の場合は、一次粒子径は、1個の有機無機複合粒子を単位として測定される。また、砥粒の平均一次粒子径とは、透過型電子顕微鏡観察による粒子像において無作為に500個の粒子像を選び、選ばれた粒子について、それぞれ粒子径を測定し、その平均値を算出した値である。
化学機械研磨用水系分散体に含有される(D1)第1の砥粒の粒子数N1と(D2)第2の砥粒の粒子数N2の比(N1/N2)は、3〜50である。比(N1/N2)は、4〜35がより好ましく、5〜25がさらに好ましい。
ここで、化学機械研磨用水系分散体に含有される(D1)第1の砥粒の粒子数N1と(D2)第2の砥粒の粒子数N2との比(N1/N2)は、たとえば以下のようにして求めることができる。まず、対象となる化学機械研磨用水系分散体について、透過型電子顕微鏡観察を行う。次に、観察された一次粒子から無作為に500個の一次粒子を選ぶ。そして、選ばれた一次粒子について、それぞれ粒子径を測定し、各一次粒子の粒子径が(D1)第1の砥粒、または、(D2)第2の砥粒の一次粒子径の範囲に属するかどうかを判定する。そして、(D1)第1の砥粒の一次粒子径の範囲に属した一次粒子の個数n1と、(D2)第2の砥粒の一次粒子径の範囲に属した一次粒子の個数n2と、を計数する。そして、個数n1と個数n2の比(n1/n2)を求める。この比(n1/n2)は、対象となる化学機械研磨用水系分散体に含有される(D1)第1の砥粒の粒子数N1と(D2)第2の砥粒の粒子数N2の比(N1/N2)と近似的に等しい。前述の比(N1/N2)の求め方の例では、測定する一次粒子の個数が500個であるが、その数を増やせば、比(N1/N2)をより精度良く求めることができる。また、500個よりも少ない個数を測定した場合でも、たとえば100個以上であれば、近似的に比(N1/N2)を求めることができる。なお、砥粒が有機無機複合粒子の場合は、一次粒子径は、1個の有機無機複合粒子を単位として測定される。
(D1)第1の砥粒の機能の1つとしては、銅および銅を含む配線層が形成された回路基板の研磨に対して化学機械研磨用水系分散体を適用したときに研磨速度を向上させることが挙げられる。(D1)第1の砥粒の一次粒子径は、(D2)第2の砥粒の一次粒子径よりも小さくいため、両者の含有量が同じである場合、(D1)第1の砥粒の一次粒子の個数のほうが(D2)第2の砥粒の一次粒子の個数よりも多くなる。そのため、(D1)第1の砥粒のほうが、研磨対象である配線層に接触する頻度が大きい。したがって、(D1)第1の砥粒は、(D2)第2の砥粒に比較して研磨速度の向上に対する寄与が大きい。
(D2)第2の砥粒の機能の1つとしては、銅および銅を含む配線層が形成された回路基板の研磨に対して化学機械研磨用水系分散体を適用したときに、段差解消性が高まり、段差解消までに要する時間を短縮することが挙げられる。(D2)第2の砥粒の一次粒子径は、(D1)第1の砥粒の一次粒子径よりも大きいため、(D1)第1の砥粒よりも化学機械研磨における機械的な研磨力を高めることへの寄与が大きい。そのため、(D2)第2の砥粒のほうが、研磨対象である配線層の段差を解消する能力が大きい。したがって、(D2)第2の砥粒は、(D1)第1の砥粒に比較して段差解消までの時間を短縮することに対する寄与が大きい。
比(N1/N2)が、上記範囲未満、または上記範囲を超える場合は、(D1)第1の砥粒と(D2)第2の砥粒の個数の差が大きくなり、上述の研磨速度や、段差解消性の向上効果が得られないことがある。
また、(D1)第1の砥粒の一次粒子径が、上位範囲未満であると、化学機械研磨用水系分散体の機械的な研磨力が極端に低下し、研磨速度が低下する場合がある。(D1)第1の砥粒の一次粒子径が、上位範囲を超えると、粒子の数が減少し、添加量を増やす必要が生じて、好ましくない。(D2)第2の砥粒の一次粒子径が、上位範囲未満であると、段差解消性が低下し、回路基板の平坦性を損ねる場合がある。(D2)第2の砥粒の一次粒子径が、上位範囲を超えると、貯蔵安定性が悪化することがあり好ましくない。
(D1)第1の砥粒および(D2)第2の砥粒の種類としては、無機粒子、有機粒子および有機無機複合粒子などが挙げられる。(D1)第1の砥粒および(D2)第2の砥粒の種類は、互いに同じであっても異なっていてもよい。無機粒子としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、ジルコニア粒子、セリア粒子、炭酸カルシウム粒子等が挙げられる。
上記シリカ粒子としては、気相中で塩化ケイ素等を、酸素および水素と反応させるヒュームド法により合成されたヒュームドシリカ、金属アルコキシドから加水分解縮合して合成するゾルゲル法により合成されたシリカ、精製により不純物を除去した無機コロイド法等により合成されたコロイダルシリカ等が挙げられる。シリカ粒子としては、精製により不純物を除去した無機コロイド法等により合成されたコロイダルシリカが好ましい。
上記炭酸カルシウム粒子としては、水中で水酸化カルシウムを精製後、炭酸ガスを反応させることにより得られる高純度の炭酸カルシウム粒子が好ましい。
有機粒子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のオレフィン系共重合体、ポリスチレン、スチレン系共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート、(メタ)アクリル系樹脂、およびアクリル系共重合体などの有機ポリマー粒子が挙げられる。
有機無機複合粒子としては、上記の有機粒子と上記の無機粒子とからなることができる。有機無機複合粒子は、上記の有機粒子および無機粒子が、化学機械研磨工程の際に容易に分離しない程度に一体に形成されているものであればよく、各粒子の種類、構成等は特に限定されない。この有機無機複合粒子としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等の重合体粒子の存在下、アルコキシシラン、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド等を重縮合させ、重合体粒子の少なくとも表面に、ポリシロキサン、ポリアルミノキサン、ポリチタノキサン等の重縮合物が結合されてなるものを使用することができる。なお、生成する重縮合体は、重合体粒子が有する官能基に直接結合されていてもよいし、シランカップリング剤等を介して結合されていてもよい。また、アルコキシシラン等に代えてシリカ粒子、アルミナ粒子等を用いることもできる。この場合、有機無機複合粒子は、ポリシロキサン、ポリアルミノキサン、ポリチタノキサン等の重縮合物をバインダーとして、重合体粒子の表面にシリカ粒子等が存在するように形成される。これらはポリシロキサン等と絡み合って保持されていてもよいし、それらが有するヒドロキシル基等の官能基により重合体粒子に化学的に結合されていてもよい。
また、本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体に用いうる有機無機複合粒子としては、符号の異なるゼータ電位を有する有機粒子と無機粒子とを含む水分散体において、これら粒子が静電力により結合されてなるものを挙げられる。有機粒子のゼータ電位は、全pH域、または低pH域を除く広範な領域にわたって負であることが多いが、カルボキシル基、スルホン酸基等を有する有機粒子とすることによって、より確実に負のゼータ電位を有する有機粒子とすることができる。また、アミノ基等を有する有機粒子とすることにより、特定のpH域において正のゼータ電位を有する有機粒子とすることもできる。一方、無機粒子のゼータ電位はpH依存性が高く、この電位が0となる等電点を有し、その前後でゼータ電位の符号が逆転する。したがって、特定の有機粒子と無機粒子とを組み合わせ、それらのゼータ電位が逆符号となるpH域で混合することによって、静電力により有機粒子と無機粒子とを一体に複合化することができる。また、混合時、ゼータ電位が同符号であっても、その後、pHを変化させ、ゼータ電位を逆符号とすることによって、有機粒子と無機粒子とを一体とすることもできる。
さらに、上記の有機無機複合粒子としては、静電力により一体に複合化された粒子の存在下、前記のようにアルコキシシラン、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド等を重縮合させ、この粒子の少なくとも表面に、さらにポリシロキサン等が結合されて複合化されてなるものを使用することもできる。
以上のうち、(D1)第1の砥粒としては、特にシリカ粒子が好ましい。また、(D2)第2の砥粒としては、シリカ粒子、炭酸カルシウム粒子、有機ポリマー粒子、および有機無機複合粒子から選ばれるいずれか1種であることが好ましい。さらに、(D1)第1の砥粒および(D2)第2の砥粒ともに、シリカ粒子であることが特に好ましい。
本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体における(D1)第1の砥粒および(D2)第2の砥粒を合わせた含有量は、任意であるが、使用時における化学機械研磨用水系分散体の質量に対し、0.5〜5質量%であることがより好ましい。(D1)第1の砥粒および(D2)第2の砥粒を合わせた含有量は、さらに好ましくは1〜4.5質量%、特に好ましくは1.5〜4質量%である。(D1)成分および(D2)成分の合計の含有量が上記範囲未満であると、十分な研磨速度が得られない場合があり、研磨工程を終了するのに多大な時間を要する場合がある。一方、(D1)成分および(D2)成分の合計の含有量が上記範囲を超えると、被研磨面の平坦性が不十分となる場合があり、コストが高くなる場合があるとともに、化学機械研磨用水系分散体の貯蔵安定性を確保できなくなる場合がある。
1.5.化学機械研磨用水系分散体のpH
本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体において、化学機械研磨用水系分散体のpHの値は、1〜5である。ここで、pHとは、水素イオン指数のことを指し、その値は、市販のpHメーター等を用いて測定することができる。化学機械研磨用水系分散体のpHの値は、より好ましくは1.5〜4.5であり、さらに好ましくは2〜4である。化学機械研磨用水系分散体のpHの値が、上記範囲未満であると、段差解消性が低下したり、平坦性が悪くなる場合がある。化学機械研磨用水系分散体のpHの値が、上記範囲を超えると、研磨速度が低下する場合がある。
化学機械研磨用水系分散体のpHの値は、上記各成分の配合量によって変化する。そのため、各成分の種類を選択したり配合量を変化させて、上記のpHの値の範囲となるように調節されている。また、上記各成分の種類や配合量によっては、pHの値が上記範囲内にならないこともある。その場合は、化学機械研磨用水系分散体に適宜pH調整剤などを添加して、pHの値が上記範囲内となるように調節されていてもよい。
1.6.pH調整剤
本実施形態の化学機械研磨用水系分散体には、必要に応じて酸、アルカリ、等のpH調整剤を配合することができる。pH調整剤の機能の1つとしては、化学機械研磨用水系分散体を所望のpHに調整することである。これにより、化学機械研磨用水系分散体が所望のpHの値となり、研磨速度の調整や、平坦性の改良、段差解消性、および配線層の腐食を抑制することができる。なお、pH調整剤は、化学機械研磨用水系分散体のpHが1〜5の範囲を外れたときに用いることができる他、化学機械研磨用水系分散体のpHが1〜5の範囲にあるときにも、さらにpHを調整するために用いることができる。
pH調整剤としては、例えば、酸としては、硫酸およびリン酸等の無機酸が挙げられ、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、および水酸化セシウム等、アルカリ金属の水酸化物、TMAH,コリン等の有機アルカリ化合物、およびアンモニア等が挙げられる。酸およびアルカリは、単独で配合されてもよいし、複数種が配合されてもよい。pH調整剤を添加することによって、被研磨面の電気化学的性質、砥粒の分散性、安定性、ならびに研磨速度を勘案しつつ、砥粒が安定して存在し得るように適宜pHを設定することができる。本実施形態の化学機械研磨用水系分散体に特に好適なpH調整剤としては、研磨速度を向上させる観点から、リン酸が挙げられる。
1.7.その他の添加剤
本実施形態にかかる化学機械研磨用水系分散体は、上記の成分のほか、必要に応じて各種添加剤を配合することができる。その他の添加剤としては、配線材料の防食剤、スラリーの泡立ちを低減する抑泡剤および消泡剤などが挙げられる。
1.8.作用効果
本実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、上述のような構成を有する結果、樹脂基板に銅または銅合金を含む配線層が設けられた回路基板を、回路基板全体にわたって厚みが均一かつ表面が平坦に研磨可能である。さらに、上記化学機械研磨用水系分散体によれば、銅または銅合金の研磨速度をμm/分のオーダーと極めて高くすることができ、しかも段差解消性を向上する、すなわち段差解消までに要する時間を短縮することができる。
特に、本実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、一次粒子径が20〜70nmである砥粒(第1の砥粒)と、一次粒子径が80〜150nmである砥粒(第2の砥粒)とを同時に含有し、かつ、第1の砥粒の粒子数N1と第2の砥粒の粒子数N2の比(N1/N2)が3〜50である。これにより本実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、第1の砥粒によって主に研磨速度の向上機能を担わせ、第2の砥粒によって主に段差解消性の向上機能を担わせることができるため、砥粒全体としての含有量を減少させることができ、化学機械研磨用水系分散体の貯蔵安定性の向上や、コストの削減が可能であるという特徴を有する。
2.回路基板の製造方法、回路基板および多層回路基板
本実施形態にかかる回路基板の製造方法は、「1.化学機械研磨用水系分散体」で述べた化学機械研磨用水系分散体を用いて化学機械研磨を行う工程を有する。
化学機械研磨工程は、上述の化学機械研磨用水系分散体を、一般的な化学機械研磨装置に導入して行われる。以下、回路基板の製造工程について、図面を用いて具体的に説明する。図1ないし図5は、本実施形態にかかる回路基板100の製造工程の例を模式的に示す断面図である。本実施形態にかかる回路基板100の製造方法における化学機械研磨工程は、特に銅または銅合金からなる配線層を研磨する工程である。
本実施形態にかかる回路基板100の製造方法に用いる樹脂基板10として、配線層が形成される部位に絶縁性を有すればよく、例えば、フィルム基板、プラスチック基板を用いることができ、ガラス基板等も用いることができる。樹脂基板10は、単層体であってもよいし、たとえばシリコン等の他の材質の基板の上に樹脂層が形成された積層体であってもよい。
図1に示すように、まず、樹脂基板10を準備する。樹脂基板10には、フォトリソグラフィおよびエッチング等の技術によって、凹部12が設けられている。凹部12は、回路基板100の配線層に対応して形成される。樹脂基板10の少なくとも凹部12が設けられる側の面は、電気的絶縁性を有している。
次に、図2に示すように、樹脂基板10の表面ならびに凹部12の底部および内壁面を覆うように、バリアメタル膜20を形成する。バリアメタル膜20は、必要に応じて設けられる。バリアメタル膜20は、例えば、タンタルや窒化タンタルなどの材質からなることができる。バリアメタル膜20の成膜方法としては、化学的気相成長法(CVD)を適用することができる。
次に、図3に示すように、バリアメタル膜20の表面を覆うように配線用金属を堆積させて、金属膜30を形成する。金属膜30は、銅または銅合金からなることができる。金属膜30は、化学機械研磨工程を経ると、凹部12内に残存して、回路基板100の配線層を形成する。金属膜30の成膜方法としては、スパッタリング、真空蒸着法等の物理的気相成長法(PVD)を適用することができる。
次に、図4に示すように、凹部12に埋没された部分以外の余分な金属膜30を、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体を用いて化学機械研磨して除去する。バリアメタル膜20が設けられている場合は、上記の方法をバリアメタル膜20が露出するまで継続する。化学機械研磨後、被研磨面に残留する砥粒は除去することが好ましい。この砥粒の除去は通常の洗浄方法によって行うことができる。
最後に、図5に示すように、凹部12以外に形成されたバリアメタル膜20aおよび金属膜30の表面を、バリアメタル膜用の他の化学機械研磨用水系分散体を用いて化学機械研磨して除去する。
以上のように回路基板100が形成される。回路基板100は、任意の形状の配線層を有することができる。そして、適宜な形状の配線層を有する複数の回路基板を積層することによって、本実施形態の多層回路基板を形成することができる。多層回路基板は、各回路基板の配線層が適宜電気的に接続されており、三次元的な配線構造を有することができる。
本実施形態の化学機械研磨工程は、本実施形態の化学機械研磨用水系分散体を用いて金属膜30を除去するため、その研磨速度が大きく段差解消性および研磨の面内平坦性が良好で、ディッシング等の選択的な研磨を生じにくい。そのため、本実施形態の回路基板の製造方法によれば、面内平坦性に優れた回路基板100を、高スループットで製造することができる。
本実施形態の製造方法で製造された回路基板100は、面内平坦性が高く、ディッシングも小さい。そのため、本実施形態の回路基板100を積層して形成される多層回路基板は、基板全体にわたって均一な厚みを有し、かつ平坦な表面を有する。
3.実施例および比較例
以下、本発明を実施例および比較例を用いてさらに説明するが、本発明はこの実施例および比較例により何ら限定されるものではない。
3.1.評価用基板の作製
3.1.1.平坦性評価用基板の作製
表面を粗化処理した銅張り積層板(基板厚;0.6mm、サイズ;10cm角)にWPR−1201ワニス(JSR株式会社製;感光性絶縁樹脂組成物)をスピンコートし、ホットプレートで110℃、3分間加熱し、10μm厚の均一な塗膜を作製した。その後、アライナー(Karl Suss社製 MA−100)を用い、L/S=100μm/100μmの配線、及び2mm×2mmのパッド部を有するパターンマスクを介して高圧水銀灯からの紫外線を照射した。紫外線の露光は、波長350nmにおける露光量が3000〜5000J/mとなるようにした。次いで、ホットプレートで110℃、3分間加熱(PEB)し、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いて23℃で60秒間、浸漬現像した後、対流式オーブンで120℃×2時間加熱して銅張り積層板上に溝パターンを有する絶縁樹脂硬化膜を形成した。得られた絶縁樹脂硬化膜上に無電解メッキにより銅シード層を形成し、その後、電解メッキ法により10μmの銅メッキ層を形成した。このようにして溝パターン内に銅を埋め込んだ平坦性評価用基板を得た。この基板を適切に化学機械研磨すれば、溝パターンの外の銅を除去すれば、100μm幅の導電層のラインと、2mm幅の導電層のラインとを有する回路基板が形成される。
3.1.2.銅研磨速度評価用基板の作製
絶縁樹脂層の溝パターン形成を行わない以外は「3.1.1.平坦性評価用基板の作製」と同様にして10μmの銅メッキ層付き基板を得た。
3.2.砥粒分散体の調製
3.2.1.コロイダルシリカを含む水分散体の調製
コロイダルシリカを含む水分散体は、市販品と、下記のように調製した合成品を準備した。市販品としては、商品名PPS−45P、商品名PPS−80P(触媒化成工業株式会社製)を用いた。それぞれのコロイダルシリカを透過型電子顕微鏡(TEM)観察し、平均一次粒子径を測定したところ、55nmおよび105nmであった。
合成品については、次のように調製した。容量2リットルのフラスコに、25質量%含有量のアンモニア水70g、イオン交換水40g、エタノール175gおよびテトラエトキシシラン21gを投入した。そして、攪拌しながら60℃に昇温し、この温度のまま2時間攪拌を継続した後、冷却し、コロイダルシリカ/アルコール分散体を得た。このときコロイダルシリカの一次粒子径を変化させる目的で、各成分の配合量および攪拌速度を変化させて5種類の水分散体を調製した。次いで、各分散体についてエバポレータにより、80℃の温度でイオン交換水を添加しながらアルコール分を除去する操作を数回繰り返し、分散体中のアルコール分を除き、固形分含有量が8質量%のコロイダルシリカの水分散体を5種類調製した。それぞれの分散体につき、コロイダルシリカをTEM観察し、平均一次粒子径を測定したところ、35nm、40nm、70nm、90nmおよび135nmであった。
3.2.2.複合粒子を含む水分散体の調製
まず、重合体粒子を含む水分散体(a)および水分散体(b)を以下のように調製した。メチルメタクリレ−ト90質量部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKエステルM−90G」、#400)5質量部、4−ビニルピリジン5質量部、アゾ系重合開始剤(和光純薬株式会社製、商品名「V50」)2質量部、およびイオン交換水400質量部を、容量2000cmのフラスコに投入し、窒素ガス雰囲気下、撹拌しながら70℃に昇温し、6時間重合させた。これによりアミノ基の陽イオンおよびポリエチレングリコール鎖を有する官能基を備えた平均粒子径100nmのポリメチルメタクリレート系粒子を含む水分散体(a)を得た。なお、重合収率は95%であった。また、重合体粒子の平均粒子径が130nmである水分散体(b)を、攪拌速度を高めた以外は、上記と同様にして調製した。
次に、水分散体(a)および水分散体(b)のそれぞれを、ポリメチルメタクリレート系粒子が10質量%含まれるように希釈し、水分散体(c)および水分散体(d)を調製した。水分散体(c)および水分散体(d)について、それぞれ100質量部を、容量2000cmのフラスコに投入し、メチルトリメトキシシラン1質量部を添加し、40℃で2時間撹拌した。その後、硝酸によりpHを2に調整して水分散体(e)および水分散体(f)を得た。一方、コロイダルシリカ(日産化学株式会社製、商品名「スノーテックスO」)を10質量%含む水分散体のpHを水酸化カリウムにより8に調整し、水分散体(g)を得た。水分散体(e)および水分散体(f)に含まれるポリメチルメタクリレート系粒子のゼータ電位は、+17mV、水分散体(g)に含まれるコロイダルシリカ粒子のゼータ電位は−40mVであった。その後、水分散体(e)および水分散体(f)それぞれについて、100質量部に水分散体(g)50質量部を2時間かけて徐々に添加、混合し、2時間撹拌して、ポリメチルメタクリレート系粒子にシリカ粒子が付着した粒子を含む水分散体(h)および水分散体(i)を得た。次いで、それぞれの水分散体に、ビニルトリエトキシシラン2部を添加し、1時間撹拌した後、テトラエトキシシラン1質量部を添加し、60℃に昇温し、3時間撹拌を継続した後、冷却することにより、複合粒子を含む水分散体(j)および水分散体(k)を得た。水分散体(j)および水分散体(k)をそれぞれTEM観察し、一次粒子径の測定を行ったところ、水分散体(j)に含まれる複合粒子の平均一次粒子径は、130nmであり、水分散体(k)に含まれる複合粒子の平均一次粒子径は、100nmであった。なお、両者とも複合粒子において、ポリメチルメタクリレート系粒子の表面の80%にシリカ粒子が付着していることを確認した。
3.3.化学機械研磨用水系分散体の調製
「3.2.砥粒分散体の調製」の項で述べた各水分散体を表1に記載された配合となるように容量1リットルのポリエチレン製の瓶に投入した。これに、表1に記載の化合物を各々の含有量となるように添加し、十分に攪拌した。その後pH調整剤として、リン酸、アンモニアおよび水酸化カリウムを表1に○で表示した分散体に添加し、pHを表1に示す値とした。その後、孔径5μmのフィルタで濾過し、実施例1〜7および比較例1〜7の化学機械研磨用水系分散体を得た。比(N1/N2)は、以下のように求め、結果を表1に記載した。
各実施例および各比較例の化学機械研磨用水系分散体について、それぞれTEM観察を行った。観察された一次粒子から無作為に500個の一次粒子を選んだ。選んだ一次粒子について、それぞれ径(一次粒子径)を測定した。次いで、一次粒子径が20〜70nmであるもの(D1)(n1)、および80〜150nmであるもの(D2)(n2)の個数を計数し、表1に記録した。そして、個数n1と個数n2の比(n1/n2)の値を求め、該値を各化学機械研磨用水系分散体に含有される(D1)第1の砥粒の粒子数N1と(D2)第2の砥粒の粒子数N2の比(N1/N2)として表1に記載した。
Figure 0005304993
3.4.基板の研磨
実施例1〜7および比較例1〜7の水系分散体を用いて配線パターンの無い銅膜付き基板および、前述の溝パターン内に銅を埋め込んだ平坦性評価用基板を以下の条件で研磨した。
・研磨装置 : Lapmaster LM15
・研磨パッド : IC1000(ニッタ・ハース製)
・キャリアヘッド荷重 : 280hPa
・定盤回転数 : 90rpm
・研磨剤供給量 : 100ミリリットル/分
銅の研磨速度は配線パターンの無い銅膜付き基板の研磨結果より下記算出式を用いて計算した。各実施例および比較例の研磨速度は、表1に記載した。
研磨速度(μm/分)=研磨量(μm)/研磨時間(分)
なお、研磨量は、銅の密度を8.9g/cmとして下式を用いて算出した。
研磨量(μm)=(研磨前重量(g)−研磨後重量(g))/基板面積(cm)×銅の密度(g/cm)×104
研磨速度の値が7(μm/分)以上のとき、研磨速度が良好といえる。
3.5.段差解消性の評価
段差解消性については、別途、上記「3.4.基板の研磨」において述べたと同様に、平坦性評価用基板を研磨して行った。研磨開始から6秒ごとに基板の段差を触針式段差計(KLA−Tencor社製、型式「P−10」)を使用して測定し、銅膜の表面の段差が0.5μm以下となった時点で段差が解消したと判定し、研磨開始から段差解消までの時間を記録して評価した。表1には、各実施例および各比較例について、段差解消までに要した時間を記載した。段差解消性は、段差解消までの時間が1分以内であれば極めて良好であるといえる。
3.6.ディッシングの評価
凹部等に配線材料を堆積させた厚さT(nm)の初期の余剰膜を研磨速度V(nm/分)で研磨すると、本来T/V(分)の時間だけ研磨すれば目的が達成できるはずである。しかし、実際の製造工程では、凹部以外の部分に残る配線材料を除去するため、T/V(分)を超える過剰研磨(オーバーポリッシュ)を実施している。このとき、配線部分が過剰に研磨されることにより、凹状の形状となることがある。このような凹状の配線形状は、「ディッシング」と呼ばれ、製造品の歩留まりを低下させてしまう観点から好ましくない。そのため、各実施例および比較例でディッシングを評価項目として採り上げた。
ディッシングの評価は、触針式段差計(KLA−Tencor社製、型式「P−10」)を使用し、上述の平坦性評価用基板を用いて行った。また、ディッシングの評価における研磨時間は、厚さT(nm)の初期の余剰銅膜を「3.4.基板の研磨」で得られた研磨速度V(nm/分)で除した値(T/V)(分)に1.5を乗じた時間(分)とした。
表1中の評価項目におけるディッシングの項は、上記表面粗さ計によって測定された銅配線の窪みの量をディッシング値(μm)として記載した。平坦性評価用基板に形成される100μm幅のラインおよび2mm幅のラインそれぞれについて、ディッシング値を表1に記載した。なお、参考として100μm幅のラインおよび2mm幅のラインにおけるディッシング値の差も合わせて表1に記載した。ディッシングの値は、100μm幅のラインにおいては1.5(μm)以下のとき、良好であり、2mm幅のラインにおいては2.0(μm)以下のときに良好であるといえる。
3.7.貯蔵安定性
各実施例および各比較例の化学機械研磨用水系分散体の貯蔵安定性の評価は、化学機械研磨用水系分散体を調製した後、常温、常圧で静置し、60日間静置後の各分散体を目視にて観察することによって実施した。貯蔵安定性の評価の指標としては、調製直後と変化がない場合を◎、わずかに沈殿物が観察された場合を○、成分の分離が生じているか上澄み領域が生じている場合を×とし、その結果を表1に記した。
3.8.評価結果
表1の結果によれば、実施例1〜7の化学機械研磨用水系分散体では、いずれも銅の研磨速度は7.2μm/分以上と十分に高かった。そして、実施例1〜7の化学機械研磨用水系分散体は、段差解消までの時間が1分以内であり、極めて良好な段差解消性を有していた。また、実施例1〜7の化学機械研磨用水系分散体は、100μm配線のディッシングは1.2μm以下と小さく、良好なオーバーポリッシュマージンを有していることが判明した。さらに、2mm配線のディッシングは1.7μm以下と小さく、幅の大きい配線に対しても良好なオーバーポリッシュマージンを有していることが判明した。なお、100μmラインと2mmラインとでディッシングの差は、0.5μm以下であり、ディッシングのライン幅依存性が小さいことがわかった。また、実施例1〜7の化学機械研磨用水系分散体は、すべて貯蔵安定性も良好であった。
一方、表1に示す通り、比(N1/N2)が3〜50の上限を超えた比較例1は、段差解消までの時間が1.6分と長く不十分であった。また、比(N1/N2)が3〜50の下限未満である比較例2では、研磨速度が5.1μm/分と小さく、しかも段差解消までの時間の1.4分と長く不良であった。同様に比(N1/N2)が3〜50の下限未満である比較例3では、砥粒の含有量の増加により、研磨速度と段差解消までの時間は良好な範囲となったが、ディッシングが不良であった。(A)成分の含有量が、3〜15質量%の範囲未満である比較例4(1.5質量%)では、研磨速度が非常に小さく、段差解消までの時間が3.5分と長く不良であった。(A)成分の含有量が、3〜15質量%の範囲を超えた比較例5(21質量%)では、ディッシングが不良であった。pHの値が1〜5の範囲の下限を外れた比較例6(pH=0.5)では、段差解消までの時間が長く、ディッシングも極めて大きかった。pHの値が1〜5の範囲の上限を外れた比較例7(pH=6)では、研磨速度が小さく、段差解消までの時間も長く不良であった。なお、比較例3、および比較例5〜7については、貯蔵安定性も劣っていた。
このように各実施例の化学機械研磨用水系分散体は、樹脂基板上にある銅または銅合金を含む金属膜を高い研磨速度で研磨でき段差解消性に優れ、かつ、基板の面内均一性の確保および研磨面内での平坦性のばらつき抑制を実現できるものであることが判明した。
本実施形態の回路基板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 本実施形態の回路基板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 本実施形態の回路基板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 本実施形態の回路基板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 本実施形態の回路基板の製造方法によって製造される回路基板の例を模式的に示す断面図である。
符号の説明
10…樹脂基板、12…凹部、20…バリアメタル膜、30…金属膜

Claims (11)

  1. 樹脂基板に銅または銅合金を含む配線層が設けられた回路基板を形成するために用いる化学機械研磨用水系分散体であって、
    (A)有機酸と、
    (B)含窒素複素環化合物と、
    (C)酸化剤と、
    (D1)一次粒子径が20〜70nmである第1の砥粒と、
    (D2)一次粒子径が80〜150nmである第2の砥粒と、
    を含み、
    前記化学機械研磨用水系分散体に対する前記(A)有機酸の濃度は、3〜15質量%であり、
    前記(D1)第1の砥粒の粒子数N1と前記(D2)第2の砥粒の粒子数N2の比(N1/N2)は、3〜50であり、
    pHの値は、1〜5である、化学機械研磨用水系分散体。
  2. 請求項1において、
    前記(D1)第1の砥粒は、シリカ粒子である、化学機械研磨用水系分散体。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記(D2)第2の砥粒は、シリカ粒子、炭酸カルシウム粒子、有機ポリマー粒子、および有機無機複合粒子のいずれか1種である、化学機械研磨用水系分散体。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記(D1)第1の砥粒および前記(D2)第2の砥粒は、シリカ粒子である、化学機械研磨用水系分散体。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記シリカ粒子は、コロイダルシリカおよびヒュームドシリカから選択される少なくとも1種である、化学機械研磨用水系分散体。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記(A)有機酸は、クエン酸、グリシン、リンゴ酸、酒石酸およびシュウ酸から選択される少なくとも1種である、化学機械研磨用水系分散体。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記(B)含窒素複素環化合物は、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、イミダゾール、およびカルボキシベンゾトリアゾールから選択される少なくとも1種である、化学機械研磨用水系分散体。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
    前記(C)酸化剤は、過酸化水素である、化学機械研磨用水系分散体。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の化学機械研磨用水系分散体を用いて化学機械研磨を行う工程を有する、回路基板の製造方法。
  10. 請求項9に記載の製造方法により製造された回路基板。
  11. 請求項10に記載の回路基板が複数積層された多層回路基板。
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