JP5304943B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
(A)少なくとも1個の水素原子が窒素原子に結合した構造を持つ化合物(以下、「窒素含有化合物(a)」ともいう)の上記窒素原子に結合した水素原子の1個以上を、下記式(5)に示す基で保護した化合物(以下、「化合物(A)」ともいう)、
(B)感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤(B)」ともいう)、並びに
(C)(イ)酸解離性基で保護されたアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂であって、該酸解離性基が解離したときにアルカリ可溶性となる樹脂(以下、「酸解離性基含有樹脂」ともいう)または(ロ)アルカリ可溶性樹脂およびアルカリ溶解性制御剤
を含有することを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物により達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
<化合物(A)>
本発明における化合物(A)は、窒素含有化合物(a)の上記窒素原子に結合した水素原子の1個以上を、上記式(5)に示す基で保護した化合物からなる。これらの化合物はカルバメートに比べ熱安定性が高いため、プリベーク時に分解が起こることもなく、レジスト塗布後の引き置き耐性(PCD)も良好となる。
上記式におけるR1 およびR2 が示す、置換しても良い炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状の炭化水素基としては、
また、R1 およびR2 が互いに連結して、好ましくは炭素数2〜20の飽和または不飽和の含窒素複素環を形成していてもよい。
ヒドロキシル基;カルボキシル基;ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシル基; シアノ基;シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基等の炭素数2〜5のシアノアルキル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;メトキシカルボニルメトキシ基、エトキシカルボニルメトキシ基、t−ブトキシカルボニルメトキシ基等のアルコキシカルボニルアルコキシ基等が挙げられる。
エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン等のジアミノ化合物;
イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール等のイミダゾール類;
エチレンイミン、ピロール、ピラゾール、インドール、イソインドール、プリン、カルバゾール、カルボリン、ペリミジン、フェノチアジン、フェノキサジン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペラジン、インドリン、イソインドリン、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、ピラジン、ピリダジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
<酸発生剤(B)>
酸発生剤(B)としては、I.オニウム塩化合物、II.スルホン化合物、III.スルホン酸エステル化合物、IV.スルホンイミド化合物、V.ジアゾメタン化合物、VI.ジスルホニルメタン化合物等を挙げることができる。
I.オニウム塩化合物:
オニウム塩化合物としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩(但し、テトラヒドロチオフェニウム塩を含む。)、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムピレンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムp−トルエンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムn−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2,4−ジフルオロベンゼンスルホネート、
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウム10−カンファースルホネート、ジフェニルヨードニウムn−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウム4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2,4−ジフルオロベンゼンスルホネート、
トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムピレンスルホネート、トリフェニルスルホニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムn−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム4−トリフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2,4−ジフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウム1−ナフタレンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムピレンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムベンゼンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムn−オクタンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウム2−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウム4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウム2,4−ジフルオロベンゼンスルホネート、4−t−ブトキシフェニル・ジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−ヒドロキシフェニル・ベンジル・メチルスルホニウムp−トルエンスルホネート
シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シアノ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ニトロ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
4−シアノ−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ニトロ−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
4−ヒドロキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−エトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−エトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−エトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−メトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−エトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−エトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−エトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−(1−メトキシエトキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(1−メトキシエトキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−(1−メトキシエトキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−(2−メトキシエトキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(2−メトキシエトキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−(2−メトキシエトキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−メトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−エトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−エトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−エトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−n−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−n−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−n−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−i−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−i−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−i−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−n−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−n−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−n−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−t−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−t−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−(2−テトラヒドロフラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(2−テトラヒドロフラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−(2−テトラヒドロフラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−ベンジルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ベンジルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−ベンジルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
1−(1−ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(1−ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(1−ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート
等を挙げることができる。
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらのα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
スルホン化合物の具体例としては、フェナシルフェニルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン、4−トリスフェナシルスルホン等を挙げることができる。
スルホン酸エステル化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
スルホン酸エステル化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリス(トリフルオロメタンスルホネート)、ピロガロールトリス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート)、ピロガロールトリス(メタンスルホネート)、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、α−メチロールベンゾイントシレート、α−メチロールベンゾインn−オクタンスルホネート、α−メチロールベンゾイントリフルオロメタンスルホネート、α−メチロールベンゾインn−ドデカンスルホネート等を挙げることができる。
IV.スルホンイミド化合物:
スルホンイミド化合物としては、例えば、下記式(7)
で表される化合物を挙げることができる。
N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、
N−(10−カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)フタルイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフチルイミド、
N−(p−トルエンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、
N−(2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2ートリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、
N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、
N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、
N−(ペンタフルオロベンゼンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ペンタフルオロベンゼンスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(ペンタフルオロベンゼンスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(ペンタフルオロベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ペンタフルオロベンゼンスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ペンタフルオロベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ペンタフルオロベンゼンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、
N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−{(5−メチル−5−カルボキシメタンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)スルホニルオキシ}スクシンイミド
等を挙げることができる。
V.ジアゾメタン化合物:
ジアゾメタン化合物としては、例えば、下記式(8)
で表される化合物を挙げることができる。
VI.ジスルホニルメタン化合物:
ジスルホニルメタン化合物としては、例えば、下記式(9)
で表される基を形成している。)
で表される化合物を挙げることができる。
<酸解離性基含有樹脂>
本発明に用いられる酸解離性基含有樹脂は、フェノール性水酸基、カルボキシル基等の1種以上の酸性官能基を含有する樹脂中の酸性官能基の水素原子を、酸の存在下で解離することができる1種以上の酸解離性基で置換した、それ自体としてはアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂である。ここで言う「アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性」とは、酸解離性基含有樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物を用いて形成されるレジスト被膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、当該レジスト被膜の代わりに酸解離性基含有樹脂のみを用いた被膜を現像した場合に、当該被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
上記式(10)で表される繰り返し単位としては、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、αーメチルヒドロキシスチレン、3−メチル4−ヒドロキシスチレン、2−メチル4−ヒドロキシスチレン、2−メチル3−ヒドロキシスチレン、4−メチル3−ヒドロキシスチレン、5−メチル3−ヒドロキシスチレン、3,4ジヒドロキシスチレン、2,4,6−トリヒドロキシスチレン等の非芳香族二重結合が開裂した単位が挙げられる。これらのうち、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、αーメチルヒドロキシスチレン等の非芳香族二重結合が開裂した単位が好ましい。
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸アダマンチルメチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフラニル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロピラニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェネチル、下記式(11)〜(13)で表される単量体等の(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、けい皮酸等の不飽和カルボン酸類;
(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル等の不飽和カルボン酸のカルボキシアルキルエステル類;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル等の不飽和ニトリル化合物;
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド等の不飽和アミド化合物;
マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド化合物;
N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニルイミダゾール、4−ビニルイミダゾール等の他の含窒素ビニル化合物
等の重合性不飽和結合が開裂した単位を挙げることができる。
上記一般式(14)で表される繰り返し単位としては、5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(4−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)カルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(1−エトキシエトキシ)カルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(1−シクロヘキシルオキシエトキシ)カルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(4−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(1−エトキシエトキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(1−シクロヘキシルオキシエトキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等のノルボルネン環の二重結合が開裂した単位が挙げられる。
樹脂(C2)における他の繰返し単位としては、例えば、ノルボルネン(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ヒドロキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンなどのノルボルネン骨格を有する単量体;
無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物;
樹脂(C1)における他の繰り返し単位として上述した(メタ)アクリル酸エステルの他、下記式(i)で表される(メタ)アクリル酸エステル等の重合性不飽和結合が開裂した単位を挙げることができる。
特に、上記一般式(14)で表される繰り返し単位を有する樹脂(C2)は、他の繰り返し単位として無水マレイン酸由来の繰り返し単位を有するものであることが好ましい。
上記一般式(16)および(17)におけるAとしては、シクロアルキル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アダマンチル基等の脂環式炭化水素基や、ハロゲン化芳香族炭化水素基を有する基が好ましい。特に、上記式(16)で表される繰り返し単位が好ましく、特に好ましい具体例としては、下記式(ii)〜(v)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
下記式(vi)〜(ix)で表される繰り返し単位等を好ましいものとして挙げることができる。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明の(C)(ロ)成分および(D)成分として使用されるアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像液と親和性を示す官能基、例えば、フェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基を1種以上有する、アルカリ現像液に可溶な樹脂である。
アルカリ可溶性樹脂が付加重合系樹脂の場合、上記式(18)〜(20)で表される繰返し単位のみから構成されていてもよいが、生成した樹脂がアルカリ現像液に可溶である限りでは、1種以上の他の繰返し単位をさらに有することもできる。
アルカリ溶解性制御剤
本発明で用いられるアルカリ溶解性制御剤としては、例えば、フェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基の水素原子を酸解離性基で置換した化合物を挙げることができる。
また、高分子のアルカリ溶解性制御剤としては、例えば、前述した酸解離性基含有樹脂を使用することができる。
架橋剤(E)
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物において使用される架橋剤としては、例えば、アルカリ可溶性樹脂との架橋反応性を有する1種以上の官能基(以下、「架橋性官能基」という。)を有する化合物を挙げることができる。
添加剤
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、化合物(A)以外の酸拡散制御剤(以下、「他の酸拡散制御剤」という。)、界面活性剤、増感剤等の各種の添加剤を配合することができる。また、酸解離性基含有樹脂を用いるポジ型感放射線性樹脂組成物に対しては、さらに上記アルカリ可溶性樹脂および/またはアルカリ溶解性制御剤を配合することもできる。
溶剤
本発明の感放射線性樹脂組成物は、その使用に際して、固形分濃度が例えば2〜50重量%となるように溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
レジストパターンの形成
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、前述のようにして調製された組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成したのち、加熱処理(以下、「PB」という。)を行い、次いで所定のマスクパターンを介して該レジスト被膜に露光する。その際に使用することができる放射線としては、水銀灯の輝線スペクトル(波長254nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2 エキシマレーザー(波長157nm)等の遠紫外線が好ましいが、酸発生剤(B)の種類に応じて、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を使用することもできる。また、放射線量等の露光条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成、添加剤の種類等に応じて、適宜選定される。
合成例1
2−フェニルベンズイミダゾール194gとt−ブチルジメチルシリルクロライド150g、n-ブチルリチウム64gをDMF中で0度で2時間反応させ、その後25度まで昇温し、そのまま4時間攪拌した。溶剤をエバポレーターで留去し、ヘキサンで抽出した。その後0度に冷却して再結晶を行い、下記式で表される180gの白色固体を得た。この化合物を(α1)とする。
2−フェニルベンズイミダゾール194gと水酸化ナトリウム40gを0度でTHF中1時間攪拌し、その後メトキシメチルクロライド80gを加え48時間攪拌した。溶剤をエバポレーターで留去し、ヘキサンで抽出した。その後0度に冷却して再結晶を行い、下記式で表される130gの白色固体を得た。この化合物を(α2)とする。
以下の合成例3で得た樹脂のMwおよびMnの測定は、東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶剤テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
合成例3
p−アセトキシスチレン101g、スチレン5g、p−t−ブトキシスチレン42g、AIBN6gおよびt−ドデシルメルカプタン1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル160gに溶解したのち、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間重合させた。重合後、反応溶液を大量のヘキサン中に滴下して、生成樹脂を凝固精製した。次いで、この精製樹脂に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えたのち、さらにメタノール300g、トリエチルアミン80gおよび水15gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行なった。反応後、溶剤およびトリエチルアミンを減圧留去し、得られた樹脂をアセトンに溶解したのち、大量の水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥した。
実施例、参考例および比較例
表1(但し、部は重量に基づく)に示す各成分を混合して均一溶液としたのち、孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過して、組成物溶液を調製した。その後、各組成物溶液をシリコンウェハー上にスピンコートしたのち、120℃で90秒間PBを行って、膜厚5000Åのレジスト被膜を形成した。
感度:
シリコンウエハー上に形成したレジスト被膜に露光し、直ちにPEBを行って、アルカリ現像したのち、水洗し、乾燥して、レジストパターンを形成したとき、線幅0.22μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量により感度を評価した。
解像度:
最適露光量で露光したときに解像されるライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の最小寸法(μm)を解像度とした。
〔PED安定性〕
上記のレジストパターンの形成において、基体に形成された塗膜の露光処理を行った後、この基体を、アンモニア濃度が5ppbに制御されたチャンバー内に2時間放置し、その後、塗膜の露光後ベークを行ったこと以外は同様にして、設計線幅0.26μmのライン・アンド・スペースパターンを形成し、このパターンについて、パターンの上端部の線幅をLaとし、下記の基準に従って評価した。
良好:0.85×0.26μm<La<1.1×0.26μmのとき,
不良イ(細り不良):La≦0.85×0.26μmのとき,
不良ロ(太り不良):La≧1.1×0.26μmのとき
〔保存安定性〕
上記の方法でレジスト組成物を調製し、感度を算出した被験サンプルを室温で1月静置し、再び感度を算出したときに、最初に算出した感度から比較して10%以上感度が変化しているものを「不良」、変化していないものを「良好」とした。
酸発生剤(B):
B−1:n−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド
溶剤:
G−1:乳酸エチル
G−2:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
Claims (2)
- (A)少なくとも1個の水素原子が窒素原子に結合した構造を持つ化合物の上記窒素原子に結合した水素原子の1個以上を、下記式(5)に示す基で保護した化合物、
(B)感放射線性酸発生剤、並びに
(C)(イ)酸解離性基で保護されたアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂であって、該酸解離性基が解離したときにアルカリ可溶性となる樹脂または
(ロ)アルカリ可溶性樹脂およびアルカリ溶解性制御剤
を含有することを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物。
(式中、各R4 は、互いに独立に、置換しても良い炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状の炭化水素基を示し、少なくとも2つのR4が互いに連結して環を形成しても良い。) - (A)少なくとも1個の水素原子が窒素原子に結合した構造を持つ化合物の上記窒素原子に結合した水素原子の1個以上を、下記式(5)に示す基で保護した化合物、
(B)感放射線性酸発生剤、
(D)アルカリ可溶性樹脂、並びに
(E)酸の存在下でアルカリ可溶性樹脂を架橋しうる化合物
を含有することを特徴とするネガ型感放射線性樹脂組成物。
(式中、各R4 は、互いに独立に、置換しても良い炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状の炭化水素基を示し、少なくとも2つのR4が互いに連結して環を形成しても良い。)
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