JP5304624B2 - 給電装置、車両および車両給電システム - Google Patents

給電装置、車両および車両給電システム Download PDF

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Description

この発明は、給電装置、車両および車両給電システムに関し、特に、車両外部の給電装置に含まれる送電用コイルと車両に搭載された受電用コイルとが電磁場を介して共鳴することにより、車両へ非接触で給電する給電装置およびそれから非接触で受電する車両、ならびにそれらを備える車両給電システムに関する。
環境に配慮した車両として、電気自動車やハイブリッド自動車などの電動車両が大きく注目されている。これらの車両は、走行駆動力を発生する電動機と、その電動機に供給される電力を蓄える再充電可能な蓄電装置とを搭載する。なお、ハイブリッド自動車は、電動機とともに内燃機関をさらに動力源として搭載した自動車や、車両駆動用の直流電源として蓄電装置とともに燃料電池をさらに搭載した自動車である。
ハイブリッド自動車においても、電気自動車と同様に、車両外部の電源から車載の蓄電装置を充電可能な車両が知られている。たとえば、家屋に設けられた電源コンセントと車両に設けられた充電口とを充電ケーブルで接続することにより、一般家庭の電源から蓄電装置を充電可能ないわゆる「プラグイン・ハイブリッド自動車」が知られている。
一方、送電方法として、電源コードや送電ケーブルを用いないワイヤレス送電が近年注目されている。このワイヤレス送電技術としては、有力なものとして、電磁誘導を用いた送電、マイクロ波を用いた送電、および共鳴法による送電の3つの技術が知られている。
このうち、共鳴法は、一対の共鳴器(たとえば一対の自己共振コイル)を電磁場(近接場)において共鳴させ、電磁場を介して送電する非接触の送電技術であり、数kWの大電力を比較的長距離(たとえば数m)送電することも可能である。
この共鳴法を用いた給電装置および車両として、たとえば、特開2009−106136号公報に開示された電動車両および給電装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2009−106136号公報 特開2008−283789号公報 特開2008−206327号公報 特開平8−340650号公報
しかしながら、上記の特開2009−106136号公報に開示された電動車両および給電装置では、車両の走行中に給電装置から車両へ送電することは想定されておらず、走行中の車両へ共鳴法を用いて効率的に送電するための検討はなされていない。
それゆえに、この発明の目的は、共鳴法を用いて走行中の車両へ効率的に送電可能な給電装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、共鳴法を用いて給電装置から走行中に効率的に受電可能な車両を提供することである。
また、この発明の別の目的は、共鳴法を用いて給電装置から走行中の車両へ効率的に給電可能な車両給電システムを提供することである。
この発明によれば、給電装置は、送電用コイルと、電源装置と、通信装置と、静電容量変更手段とを備える。送電用コイルは、車両に搭載された受電用コイルへ電磁場を介して非接触で送電するように構成される。電源装置は、所定の周波数を有する電力を送電用コイルへ供給する。通信装置は、車両の位置および速度の検出値を受信する。静電容量変更手段は、通信装置により受信される車両の位置および速度に応じて、送電用コイルおよび受電用コイルによって形成される回路の静電容量を変更可能に構成される。
好ましくは、静電容量変更手段は、可変コンデンサと、制御装置とを含む。可変コンデンサは、送電用コイルに接続される。制御装置は、送電用コイルおよび受電用コイルによって形成される回路の共振周波数が所定の周波数に近づくように、可変コンデンサを制御することによって静電容量を変更する。
好ましくは、静電容量変更手段は、車両の位置に基づき算出される送電用コイルおよび受電用コイル間の距離が予め定められた第1の距離しきい値よりも小さく、かつ、車両の速度が予め定められた第1の速度しきい値よりも低いとき、車両の位置および速度に応じて静電容量を変更する。
さらに好ましくは、静電容量変更手段は、第1の距離しきい値よりも大きい第2の距離しきい値よりも送電用コイルおよび受電用コイル間の距離が大きいとき、または、第1の速度しきい値よりも大きい第2の速度しきい値よりも車両の速度が高いとき、車両の位置および速度に応じた静電容量の変更を中止する。
さらに好ましくは、第2の距離しきい値よりも大きい第3の距離しきい値よりも送電用コイルおよび受電用コイル間の距離が大きいとき、または、第2の速度しきい値よりも大きい第3の速度しきい値よりも車両の速度が高いとき、送電用コイルから受電用コイルへの送電が中止される。
また、この発明によれば、車両は、受電用コイルと、検出装置と、静電容量変更手段とを備える。受電用コイルは、車両外部の給電装置に含まれる送電用コイルから電磁場を介して非接触で受電するように構成される。検出装置は、当該車両の位置および速度を検出する。静電容量変更手段は、検出装置によって検出される当該車両の位置および速度に応じて、送電用コイルおよび受電用コイルによって形成される回路の静電容量を変更可能に構成される。
好ましくは、静電容量変更手段は、可変コンデンサと、制御装置とを含む。可変コンデンサは、受電用コイルに接続される。制御装置は、送電用コイルおよび受電用コイルによって形成される回路の共振周波数が受電用コイルによって受電される電力の周波数に近づくように、可変コンデンサを制御することによって静電容量を変更する。
好ましくは、静電容量変更手段は、当該車両の位置に基づき算出される送電用コイルおよび受電用コイル間の距離が予め定められた第1の距離しきい値よりも小さく、かつ、当該車両の速度が予め定められた第1の速度しきい値よりも低いとき、当該車両の位置および速度に応じて静電容量を変更する。
さらに好ましくは、静電容量変更手段は、第1の距離しきい値よりも大きい第2の距離しきい値よりも送電用コイルおよび受電用コイル間の距離が大きいとき、または、第1の速度しきい値よりも大きい第2の速度しきい値よりも車両の速度が高いとき、車両の位置および速度に応じた静電容量の変更を中止する。
また、この発明によれば、車両給電システムは、給電装置と、給電装置から給電を受ける車両とを備える。給電装置は、電源装置と、送電用コイルとを含む。電源装置は、所定の周波数を有する電力を発生する。送電用コイルは、電源装置から電力の供給を受けて電磁場を発生するように構成される。車両は、受電用コイルを含む。受電用コイルは、給電装置の送電用コイルから電磁場を介して非接触で受電するように構成される。そして、給電装置は、さらに、第1の通信装置と、第1の静電容量変更手段とを含む。第1の通信装置は、車両の位置および速度の検出値を受信する。第1の静電容量変更手段は、第1の通信装置により受信される車両の位置および速度に応じて、送電用コイルおよび受電用コイルによって形成される回路の静電容量を変更可能に構成される。車両は、さらに、検出装置と、第2の静電容量変更手段と、第2の通信装置とを含む。検出装置は、当該車両の位置および速度を検出する。第2の静電容量変更手段は、検出装置によって検出される当該車両の位置および速度に応じて静電容量を変更可能に構成される。第2の通信装置は、検出装置の検出値を車両外部へ送信する。
この発明においては、車両の位置および速度に応じて、送電用コイルおよび受電用コイルによって形成される回路の静電容量を変更可能であるので、送電用コイルと受電用コイルとの間の距離が走行により変化しても、送電用コイルおよび受電用コイルによって形成される回路の共振周波数を送電電力の周波数に近づくように調整可能である。
したがって、この発明によれば、共鳴法を用いて給電装置から走行中の車両へ効率的に給電を行なうことができる。
この発明の実施の形態1による車両給電システムの全体構成図である。 共鳴法による送電の原理を説明するための図である。 電流源(磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。 共鳴法による送電の効率を示した図である。 静電容量の調整量と共鳴コイル間の距離との関係の一例を示した図である。 静電容量の調整量と車両の速度との関係の一例を示した図である。 図1に示す車両のパワートレーン構成を示すブロック図である。 図1に示す給電装置のECUにより実行される処理の手順を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2による車両給電システムの全体構成図である。 実施の形態3による車両給電システムの全体構成図である。 図10に示す車両の車両ECUにより実行される処理の手順を説明するためのフローチャートである。 実施の形態4による車両給電システムの全体構成図である。 共鳴系の静電容量を変更する装置の他の構成例を示した図である。 可変コンデンサの他の接続例を示した図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による車両給電システムの全体構成図である。図1を参照して、車両給電システムは、給電装置100と、車両200とを備える。給電装置100は、交流電源110と、高周波電源装置120と、電磁誘導コイル130と、共鳴コイル140と、可変コンデンサ150と、通信装置160と、電子制御ユニット(以下「ECU(Electronic Control Unit)」と称する。)170とを含む。
交流電源110は、車両外部の電源であり、たとえば系統電源である。高周波電源装置120は、交流電源110から受ける電力を所定の周波数を有する高周波電力に変換し、その変換された高周波電力を電磁誘導コイル130へ供給する。なお、高周波電源装置120が生成する高周波電力の周波数は、たとえば1M〜10数MHzである。
電磁誘導コイル130は、共鳴コイル140と略同軸上に配設され、電磁誘導により共鳴コイル140と磁気的に結合可能である。そして、電磁誘導コイル130は、高周波電源装置120から供給される高周波電力を電磁誘導により共鳴コイル140へ供給する。
共鳴コイル140は、LC共振コイルであり、車両200の共鳴コイル210(後述)と電磁場を介して共鳴することにより車両200へ電力を送電可能に構成される。なお、共鳴コイル140は、車両200の共鳴コイル210への送電距離や共鳴周波数等に基づいて、Q値(たとえば、Q>100)および結合度κが大きくなるようにそのサイズや巻数が適宜設定される。
可変コンデンサ150は、共鳴コイル140と車両200の共鳴コイル210とによって形成される共鳴系の静電容量を変更するために設けられる。なお、図1では、共鳴コイル140と電磁誘導コイル130との間に可変コンデンサ150が接続される構成が示されているが、共鳴コイル140の両端部の間に可変コンデンサ150を接続してもよい。
通信装置160は、給電先の車両200の位置(詳細には、車両200に搭載される共鳴コイル210の位置であるが、以下では、単に「車両200の位置」と称する。)および車両200の速度の各検出値を受信するために設けられる。この実施の形態1では、通信装置160は、車両200に搭載される通信装置300から送信される車両200の位置および速度の各検出値を受信する。
ECU170は、給電装置100から車両200への給電が行なわれるとき、通信装置160により受信される車両200の位置および速度の各検出値に応じて、共鳴コイル140と車両200の共鳴コイル210とによって形成される共鳴系の静電容量を変更する。より詳しくは、共鳴コイル140と車両200の共鳴コイル210との間の距離が変化すると、共鳴コイル140,210間の静電容量が変化することにより共鳴系の共振周波数が変化する。そして、送電電力の周波数(すなわち、高周波電源装置120により生成される高周波電力の周波数)から共振周波数が大きくずれると送電効率が著しく低下するところ、ECU170は、高周波電源装置120により生成される高周波電力の周波数に共鳴系の共振周波数が近づくように、車両200の位置および速度の各検出値に応じて可変コンデンサ150を制御することによって、共鳴系の静電容量を調整する。
一方、給電装置100から電力の供給を受ける車両200は、共鳴コイル210と、電磁誘導コイル220と、整流器230と、DC/DCコンバータ240と、蓄電装置250と、パワーコントロールユニット(以下「PCU(Power Control Unit)」とも称する。)260と、モータ270と、検出装置280と、車両ECU290と、通信装置300とを含む。
共鳴コイル210は、LC共振コイルであり、給電装置100の共鳴コイル140と電磁場を介して共鳴することにより給電装置100から電力を受電可能に構成される。なお、共鳴コイル210も、給電装置100の共鳴コイル140からの受電距離や共鳴周波数等に基づいて、Q値(たとえば、Q>100)および結合度κが大きくなるようにそのサイズや巻数が適宜設定される。
電磁誘導コイル220は、共鳴コイル210と略同軸上に配設され、電磁誘導により共鳴コイル210と磁気的に結合可能である。そして、電磁誘導コイル220は、共鳴コイル210により受電された電力を電磁誘導により取出して整流器230へ出力する。整流器230は、電磁誘導コイル220によって取出された交流電力を整流する。
DC/DCコンバータ240は、整流器230によって整流された電力を蓄電装置250の電圧レベルに変換して蓄電装置250へ出力する。なお、DC/DCコンバータ240は、整流器230によって整流された電力をシステム電圧に変換してPCU260へ直接供給してもよい。なお、DC/DCコンバータ240は、必ずしも必要ではなく、電磁誘導コイル220によって取出された交流電力が整流器230によって整流された後に直接蓄電装置250に与えられるようにしてもよい。
蓄電装置250は、再充電可能な直流電源であり、たとえばリチウムイオンやニッケル水素などの二次電池から成る。蓄電装置250は、DC/DCコンバータ240から供給される電力を蓄えるほか、モータ270によって発電される回生電力も蓄える。そして、蓄電装置250は、その蓄えた電力をPCU260へ供給する。なお、蓄電装置250として大容量のキャパシタも採用可能であり、給電装置100から供給される電力やモータ270からの回生電力を一時的に蓄え、その蓄えた電力をPCU260へ供給可能な電力バッファであれば如何なるものでもよい。
PCU260は、蓄電装置250から出力される電力あるいはDC/DCコンバータ240から直接供給される電力によってモータ270を駆動する。また、PCU260は、モータ270により発電された回生電力を整流して蓄電装置250へ出力し、蓄電装置250を充電する。モータ270は、PCU260によって駆動され、車両駆動力を発生して駆動輪へ出力する。また、モータ270は、駆動輪や図示されないエンジンから受ける運動エネルギーによって発電し、その発電した回生電力をPCU260へ出力する。
検出装置280は、車両200の位置および速度を検出する。検出装置280は、たとえば、カーナビゲーション装置と、車速センサとを含み(いずれも図示せず)、カーナビゲーション装置によって車両200の位置が検出され、車速センサによって車両200の速度が検出される。
車両ECU290は、車両200の走行時、走行状況や蓄電装置250の充電状態(「SOC(State Of Charge)」とも称される。)に基づいてPCU260を制御する。また、車両ECU290は、給電装置100からの受電時、DC/DCコンバータ240を制御する。また、車両ECU290は、検出装置280から受ける車両200の位置および速度の各検出値を通信装置300へ出力する。通信装置300は、車両ECU290から受ける車両200の位置および速度の各検出値を給電装置100へ送信する。
図2は、共鳴法による送電の原理を説明するための図である。図2を参照して、この共鳴法では、2つの音叉が共鳴するのと同様に、2つのLC共振コイル(共鳴コイル)が電磁場(近接場)において共鳴することによって、一方のコイルから他方のコイルへ電磁場を介して電力が伝送される。
具体的には、給電装置100(一次側)において、高周波電源装置120に電磁誘導コイル130を接続し、電磁誘導により電磁誘導コイル130と磁気的に結合される共鳴コイル140へ電磁誘導コイル130から高周波電力を供給する。共鳴コイル140は、LC共振コイルであり、車両200(二次側)の共鳴コイル210と電磁場(近接場)を介して共鳴する。そうすると、共鳴コイル140から共鳴コイル210へ電磁場を介してエネルギー(電力)が移動する。共鳴コイル210へ移動したエネルギー(電力)は、電磁誘導により共鳴コイル210と磁気的に結合される電磁誘導コイル220によって共鳴コイル210から取出され、負荷320(整流器230以降の電気システム全般を示す。)へ供給される。
図3は、電流源(磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。図3を参照して、電磁界は3つの成分を含む。曲線k1は、波源からの距離に反比例した成分であり、「輻射電磁界」と称される。曲線k2は、波源からの距離の2乗に反比例した成分であり、「誘導電磁界」と称される。また、曲線k3は、波源からの距離の3乗に反比例した成分であり、「静電磁界」と称される。
この中でも波源からの距離とともに急激に電磁波の強度が減少する領域があるが、共鳴法では、この近接場(エバネッセント場)を利用してエネルギー(電力)の伝送が行なわれる。すなわち、近接場を利用して、一対の共鳴器(たとえば一対のLC共振コイル)を共鳴させることにより、一方の共鳴器(給電装置100の共鳴コイル140)から他方の共鳴器(車両200の共鳴コイル210)へエネルギー(電力)を伝送する。この近接場は遠方にエネルギー(電力)を伝播しないので、遠方までエネルギーを伝播する「輻射電磁界」によりエネルギー(電力)を伝送する電磁波に比べて、共鳴法は、より少ないエネルギー損失で送電することができる。
図4は、共鳴法による送電の効率を示した図である。図4を参照して、横軸は伝送される電力の周波数fを示し、縦軸は送電効率を示す。伝送される電力の周波数fが共鳴系の共振周波数f0のとき、送電効率は最大となる。言い換えると、伝送される電力の周波数がある所定の周波数の場合、共鳴系の共振周波数f0がその所定の周波数に一致するときに送電効率が最大となる。
そこで、この実施の形態1では、共鳴系の静電容量を変更するための静電容量変更手段(可変コンデンサ150およびECU170)が設けられ、伝送される電力の周波数、すなわち高周波電源装置120により生成される高周波電力の周波数に共鳴系の共振周波数が近づくように、車両200の位置および速度に応じて、可変コンデンサ150を用いて共鳴系の静電容量を調整することとしたものである。
図5は、静電容量の調整量ΔCと共鳴コイル140,210間の距離Dとの関係の一例を示した図である。なお、この調整量ΔCは、静電容量の制御値=現在の制御値−ΔCによって定義される量とする。図5を参照して、共鳴系の静電容量は、共鳴コイル140,210間の距離Dに反比例する。そこで、一例として、調整量ΔCは、共鳴コイル140,210間の距離Dに正比例するように設定される。
また、図6は、静電容量の調整量ΔCと車両200の速度Vとの関係の一例を示した図である。図6を参照して、一例として、調整量ΔCは、速度Vが高いほど大きな値に設定される。
図7は、図1に示した車両200のパワートレーン構成を示すブロック図である。図7を参照して、車両200は、蓄電装置250と、システムメインリレーSMR1と、昇圧コンバータ321と、インバータ322,324と、モータジェネレータ330,332と、エンジン334と、動力分割装置336と、駆動輪338とを含む。また、車両200は、共鳴コイル210と、電磁誘導コイル220と、整流器230と、DC/DCコンバータ240と、システムメインリレーSMR2と、車両ECU290と、検出装置280と、通信装置300とをさらに含む。
車両200は、エンジン334およびモータジェネレータ332を動力源として搭載する。エンジン334およびモータジェネレータ330,332は、動力分割装置336に連結される。そして、車両200は、エンジン334およびモータジェネレータ332の少なくとも一方が発生する駆動力によって走行する。エンジン334が発生する動力は、動力分割装置336によって2経路に分割される。すなわち、一方は駆動輪338へ伝達される経路であり、もう一方はモータジェネレータ330へ伝達される経路である。
モータジェネレータ330は、交流回転電機であり、たとえばロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機から成る。モータジェネレータ330は、動力分割装置336によって分割されたエンジン334の運動エネルギーを用いて発電する。たとえば、蓄電装置250のSOCが予め定められた値よりも低くなると、エンジン334が始動してモータジェネレータ330により発電が行なわれ、蓄電装置250が充電される。
モータジェネレータ332も、交流回転電機であり、モータジェネレータ330と同様に、たとえばロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機から成る。モータジェネレータ332は、蓄電装置250に蓄えられた電力およびモータジェネレータ330により発電された電力の少なくとも一方を用いて駆動力を発生する。そして、モータジェネレータ332の駆動力は、駆動輪338に伝達される。
また、車両の制動時や下り斜面での加速度低減時には、運動エネルギーや位置エネルギーとして車両に蓄えられた力学的エネルギーが駆動輪338を介してモータジェネレータ332の回転駆動に用いられ、モータジェネレータ332が発電機として作動する。これにより、モータジェネレータ332は、走行エネルギーを電力に変換して制動力を発生する回生ブレーキとして作動する。そして、モータジェネレータ332により発電された電力は、蓄電装置250に蓄えられる。なお、モータジェネレータ332は、図1におけるモータ270に相当する。
動力分割装置336は、サンギヤと、ピニオンギヤと、キャリアと、リングギヤとを含む遊星歯車から成る。ピニオンギヤは、サンギヤおよびリングギヤと係合する。キャリアは、ピニオンギヤを自転可能に支持するとともに、エンジン334のクランクシャフトに連結される。サンギヤは、モータジェネレータ330の回転軸に連結される。リングギヤはモータジェネレータ332の回転軸および駆動輪338に連結される。
システムメインリレーSMR1は、蓄電装置250と昇圧コンバータ321との間に配設される。システムメインリレーSMR1は、車両ECU290からの信号SE1が活性化されると、蓄電装置250を昇圧コンバータ321と電気的に接続し、信号SE1が非活性化されると、蓄電装置250と昇圧コンバータ321との間の電路を遮断する。
昇圧コンバータ321は、車両ECU290からの信号PWCに基づいて、蓄電装置250から出力される電圧を昇圧して正極線PL2へ出力する。なお、この昇圧コンバータ321は、たとえば直流チョッパ回路から成る。
インバータ322,324は、それぞれモータジェネレータ330,332に対応して設けられる。インバータ322は、車両ECU290からの信号PWI1に基づいてモータジェネレータ330を駆動し、インバータ324は、車両ECU290からの信号PWI2に基づいてモータジェネレータ332を駆動する。なお、インバータ322,324は、たとえば三相ブリッジ回路から成る。
なお、昇圧コンバータ321およびインバータ322,324は、図1におけるPCU260を形成する。
共鳴コイル210、電磁誘導コイル220、整流器230およびDC/DCコンバータ240は、図1で説明したとおりである。システムメインリレーSMR2は、DC/DCコンバータ240と蓄電装置250との間に配設される。システムメインリレーSMR2は、車両ECU290からの信号SE2が活性化されると、蓄電装置250をDC/DCコンバータ240と電気的に接続し、信号SE2が非活性化されると、蓄電装置250とDC/DCコンバータ240との間の電路を遮断する。
車両ECU290は、車両200の走行時、信号SE1を活性化してシステムメインリレーSMR1をオンさせる。そして、車両ECU290は、アクセル開度や車両速度、その他各センサからの信号に基づいて、昇圧コンバータ321およびモータジェネレータ330,332をそれぞれ駆動するための信号PWC,PWI1,PWI2を生成し、その生成した信号PWC,PWI1,PWI2をそれぞれ昇圧コンバータ321およびインバータ322,324へ出力する。
また、車両ECU290は、給電装置100(図1)からの受電時、信号SE2を活性化してシステムメインリレーSMR2をオンさせる。そして、車両ECU290は、DC/DCコンバータ240を制御するための信号PWDを生成し、その生成した信号PWDをDC/DCコンバータ240へ出力する。なお、この車両200は、走行中に給電装置100から受電可能であり、その場合には、車両ECU290は、信号SE1,SE2を活性化してシステムメインリレーSMR1,SMR2をともにオンさせる。
また、車両ECU290は、給電装置100から車両200への給電が行なわれるとき、検出装置280から受ける車両200の位置および速度の各検出値を通信装置300へ出力する。そして、通信装置300は、その受けた車両200の位置および速度の各検出値を給電装置100へ送信する。
図8は、図1に示した給電装置100のECU170により実行される処理の手順を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理は、一定時間毎または所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。
図8を参照して、ECU170は、通信装置160によって受信された車両200の位置および速度の各検出値を通信装置160から受ける(ステップS10)。次いで、ECU170は、その受けた車両200の位置の検出値に基づいて、共鳴コイル140と車両200の共鳴コイル210との間の距離Dを算出する(ステップS20)。
そして、ECU170は、共鳴コイル140,210間の距離Dが予め定められた値D1よりも小さいか否かを判定する(ステップS30)。共鳴コイル140,210間の距離Dが値D1よりも小さいと判定されると(ステップS30においてYES)、ECU170は、さらに、車両200の速度Vが予め定められた値V1よりも低いか否かを判定する(ステップS40)。
車両200の速度Vが値V1よりも低いと判定されると(ステップS40においてYES)、送電フラグがオンされ(ステップS50)、給電装置100から車両200への送電が実行される。一方、ステップS30において共鳴コイル140,210間の距離Dが値D1以上であると判定され(ステップS30においてNO)、または、ステップS40において車両200の速度Vが値V1以上であると判定されると(ステップS40においてNO)、送電フラグがオフされ(ステップS60)、給電装置100から車両200への送電が中止される。
ステップS50に続いて、ECU170は、共鳴コイル140,210間の距離Dが予め定められた値D2(<D1)よりも小さいか否かを判定する(ステップS70)。共鳴コイル140,210間の距離Dが値D2よりも小さいと判定されると(ステップS70においてYES)、ECU170は、さらに、車両200の速度Vが予め定められた値V2(<V1)よりも低いか否かを判定する(ステップS80)。
車両200の速度Vが値V2よりも低いと判定されると(ステップS80においてYES)、ECU170は、静電容量の制御値を、その現在値から調整量ΔCを差引いた値に更新する(ステップS90)。なお、調整量ΔCは、図5,6に一例を示したように、共鳴コイル間の距離Dおよび車両200の速度Vに応じて設定され、距離Dおよび速度Vの関数f=(D,V)として予め設定される。
一方、ステップS70において共鳴コイル140,210間の距離Dが値D2以上であると判定され(ステップS70においてNO)、または、ステップS80において車両200の速度Vが値V2以上であると判定されると(ステップS80においてNO)、ECU170は、静電容量の制御値を所定の固定値C1とする(ステップS100)。これは、共鳴コイル140,210間の距離Dが値D2以上のとき、または、車両200の速度Vが値V2以上のときは、可変コンデンサ150による静電容量の変更が間に合わず、制御が不安定になる可能性があるので、静電容量の制御値を所定の値C1に固定することとしたものである。なお、この値C1は、オフライン実験等によって予め決定される。
以上のように、この実施の形態1においては、車両200の位置および速度に応じて、可変コンデンサ150を用いて共鳴系の静電容量を変更可能としたので、共鳴コイル140,210間の距離が走行により変化しても、共鳴系の共振周波数を送電電力の周波数に近づくように調整することができる。したがって、この実施の形態1によれば、共鳴法を用いて給電装置100から走行中の車両200へ効率的に給電を行なうことができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、車両200の位置および速度は、車両200の検出装置280(図1)によって検出され、通信装置300によってその検出値が車両200から給電装置100へ送信されるものとしたが、この実施の形態2では、ビーコンを用いて車両200の位置および速度が検出される。
図9は、実施の形態2による車両給電システムの全体構成図である。図9を参照して、この車両給電システムは、図1に示した実施の形態1による車両給電システムの構成において、ビーコン400および通信アンテナ410をさらに備え、車両200に代えて車両200Aを備える。
ビーコン400は、車両200Aの走路に沿ってたとえば走路上部に配設され、電波や赤外線を利用して車両200Aの位置および速度を検知する。そして、ビーコン400は、車両200Aの位置および速度の検出値を通信アンテナ410によって給電装置100へ送信する。なお、ビーコン400から送信された上記検出値は、給電装置100の通信装置160によって受信される。ビーコン400は、電波を利用する電波ビーコンであってもよいし、赤外線を利用する光ビーコンであってもよい。
車両200Aは、図1に示した車両200の構成において、検出装置280および通信装置300を含まない構成から成る。すなわち、この実施の形態2では、車両200Aの位置および速度はビーコン400によって検出されるので、車両200Aの位置および速度を車両200Aにおいて検出して給電装置100へ送信する必要がない。
なお、給電装置100の構成は、実施の形態1と同じであり、車両200Aのその他の構成も、実施の形態1における車両200と同じである。
この実施の形態2によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。そして、この実施の形態2によれば、車両において、位置および速度の検出値を給電装置100へ送信するための通信装置を省略することができる。
[実施の形態3]
実施の形態1,2では、給電装置100側で共鳴系の静電容量を調整するものとしたが、車両側で共鳴系の静電容量を調整する構成であってもよい。
図10は、実施の形態3による車両給電システムの全体構成図である。図10を参照して、この車両給電システムは、給電装置100Aと、車両200Bとを備える。給電装置100Aは、図1に示した実施の形態1における給電装置100の構成において、可変コンデンサ150を含まない構成から成る。車両200Bは、図1に示した実施の形態1における車両200の構成において、可変コンデンサ310をさらに含み、車両ECU290に代えて車両ECU290Aを含む。
可変コンデンサ310は、共鳴コイル210と給電装置100Aの共鳴コイル140とによって形成される共鳴系の静電容量を変更するために設けられる。なお、図10では、共鳴コイル210と電磁誘導コイル220との間に可変コンデンサ310が接続される構成が示されているが、共鳴コイル210の両端部の間に可変コンデンサ310を接続してもよい。
車両ECU290Aは、給電装置100Aからの受電が行なわれるとき、検出装置280により検出される車両200Bの位置および速度の各検出値に応じて、共鳴コイル210と給電装置100Aの共鳴コイル140とによって形成される共鳴系の静電容量を変更する。より詳しくは、共鳴コイル140,210間の距離が変化すると、共鳴コイル140,210間の静電容量が変化することにより共鳴系の共振周波数が変化する。そして、受電電力の周波数から共振周波数が大きくずれると受電効率が著しく低下するところ、ECU170は、受電電力の周波数に共鳴系の共振周波数が近づくように、車両200Bの位置および速度の各検出値に応じて可変コンデンサ310を制御することによって、共鳴系の静電容量を調整する。
図11は、図10に示した車両200Bの車両ECU290Aにより実行される処理の手順を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理は、一定時間毎または所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。
図11を参照して、車両ECU290Aは、検出装置280によって検出される車両200Bの位置および速度の各検出値を検出装置280から受ける(ステップS210)。次いで、車両ECU290Aは、その受けた車両200Bの位置の検出値に基づいて、給電装置100Aの共鳴コイル140と車両200Bに搭載された共鳴コイル210との間の距離Dを算出する(ステップS220)。
そして、車両ECU290Aは、共鳴コイル140,210間の距離Dが予め定められた値D1よりも小さいか否かを判定する(ステップS230)。共鳴コイル140,210間の距離Dが値D1よりも小さいと判定されると(ステップS230においてYES)、車両ECU290Aは、さらに、車両200Bの速度Vが予め定められた値V1よりも低いか否かを判定する(ステップS240)。
車両200Bの速度Vが値V1よりも低いと判定されると(ステップS240においてYES)、車両ECU290Aは、通信装置300によって送電要求を給電装置100Aへ送信する(ステップS250)。これにより、給電装置100Aから車両200Bへの送電が実行される。一方、ステップS230において共鳴コイル140,210間の距離Dが値D1以上であると判定され(ステップS230においてNO)、または、ステップS240において車両200Bの速度Vが値V1以上であると判定されると(ステップS240においてNO)、車両ECU290Aは、通信装置300によって送電停止要求を給電装置100Aへ送信する(ステップS260)。これにより、給電装置100Aから車両200Bへの送電が中止される。
ステップS250に続いて、車両ECU290Aは、共鳴コイル140,210間の距離Dが予め定められた値D2(<D1)よりも小さいか否かを判定する(ステップS270)。共鳴コイル140,210間の距離Dが値D2よりも小さいと判定されると(ステップS270においてYES)、車両ECU290Aは、さらに、車両200Bの速度Vが予め定められた値V2(<V1)よりも低いか否かを判定する(ステップS280)。
車両200Bの速度Vが値V2よりも低いと判定されると(ステップS280においてYES)、車両ECU290Aは、静電容量の制御値を、その現在値から調整量ΔCを差引いた値に更新する(ステップS290)。なお、調整量ΔCは、実施の形態1と同様に、距離Dおよび速度Vの関数f=(D,V)として予め設定される。
一方、ステップS270において共鳴コイル140,210間の距離Dが値D2以上であると判定され(ステップS270においてNO)、または、ステップS280において車両200Bの速度Vが値V2以上であると判定されると(ステップS280においてNO)、車両ECU290Aは、静電容量の制御値を所定の固定値C1とする(ステップS300)。
以上のように、この実施の形態3においては、車両200Bの位置および速度に応じて、車両200Bに搭載される可変コンデンサ310を用いて共鳴系の静電容量を変更可能としたので、共鳴コイル140,210間の距離が走行により変化しても、共鳴系の共振周波数を受電電力の周波数に近づくように調整することができる。したがって、この実施の形態3によっても、共鳴法を用いて給電装置100Aから走行中の車両200Bへ効率的に給電を行なうことができる。
[実施の形態4]
この実施の形態4では、共鳴系の静電容量を変更するための可変コンデンサが給電装置および車両の双方に設けられる構成が示される。
図12は、実施の形態4による車両給電システムの全体構成図である。図12を参照して、この車両給電システムは、給電装置100と、車両200Bとを備える。給電装置100は、実施の形態1において説明したとおりであり、車両200Bは、実施の形態3において説明したとおりである。
この実施の形態4では、給電装置100および車両200Bにそれぞれ可変コンデンサ150,310が設けられており、高周波電源装置120により生成される高周波電力の周波数に共鳴系の共振周波数が近づくように、車両200の位置および速度の各検出値に応じて可変コンデンサ150,310の双方を制御することによって、共鳴系の静電容量が調整される。
以上のように、この実施の形態4によっても、共鳴法を用いて給電装置100から走行中の車両200Bへ効率的に給電を行なうことができる。
なお、上記の各実施の形態においては、共鳴系の静電容量を変更する装置として可変コンデンサ150(310)を用いるものとしたが、可変コンデンサ150(310)に代えて、図13に示すように、並列接続される複数のコンデンサとそれらに対応して設けられる複数のリレーとによって構成される回路を用いて、複数のリレーのオン/オフを適宜制御することにより静電容量を変更するようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態においては、可変コンデンサ150(310)は、共鳴コイル140(210)と電磁誘導コイル130(220)との間に接続されるものとしたが、図14に示すように、共鳴コイル140(210)の両端部の間に可変コンデンサ150(310)を接続してもよい。
また、上記の各実施の形態においては、1つの給電装置100(100A)と車両200(200A,200B)との関係について説明したが、実際には、車両200(200A,200B)の走路に沿って給電装置100(100A)が複数配設される。
なお、上記の各実施の形態においては、この発明による車両の一例として、動力分割装置336によりエンジン334の動力を分割して駆動輪338とモータジェネレータ330とに伝達可能なシリーズ/パラレル型のハイブリッド自動車について説明したが、この発明は、その他の形式のハイブリッド自動車にも適用可能である。たとえば、モータジェネレータ330を駆動するためにのみエンジン334を用い、モータジェネレータ332でのみ車両の駆動力を発生する、いわゆるシリーズ型のハイブリッド車や、エンジン334が生成した運動エネルギーのうち回生エネルギーのみが電気エネルギーとして回収されるハイブリッド自動車、エンジンを主動力として必要に応じてモータがアシストするモータアシスト型のハイブリッド自動車などにもこの発明は適用可能である。
また、この発明は、エンジン334を備えずに電力のみで走行する電気自動車や、直流電源として蓄電装置250に加えて燃料電池をさらに備える燃料電池自動車にも適用可能である。また、この発明は、DC/DCコンバータ240や昇圧コンバータ321を備えない車両にも適用可能である。
なお、上記において、共鳴コイル140は、この発明における「送電用コイル」の一実施例に対応し、共鳴コイル210は、この発明における「受電用コイル」の一実施例に対応する。また、可変コンデンサ150およびECU170は、この発明における給電装置の「静電容量変更手段」の一実施例を形成し、ECU170は、この発明における給電装置の「制御装置」の一実施例に対応する。さらに、可変コンデンサ310および車両ECU290Aは、この発明における車両の「静電容量変更手段」の一実施例を形成し、車両ECU290Aは、この発明における車両の「制御装置」の一実施例に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100,100A 給電装置、110 交流電源、120 高周波電源装置、130,220 電磁誘導コイル、140,210 共鳴コイル、150,310 可変コンデンサ、160,300 通信装置、170 ECU、200,200A,200B 車両、230 整流器、240 DC/DCコンバータ、250 蓄電装置、260 PCU、270 モータ、280 検出装置、290,290A 車両ECU、320 負荷、321 昇圧コンバータ、322,324 インバータ、330,332 モータジェネレータ、334 エンジン、336 動力分割装置、338 駆動輪、400 ビーコン、410 通信アンテナ、SE1,SE2 システムメインリレー。

Claims (10)

  1. 車両に搭載された受電用コイルへ電磁場を介して非接触で送電するように構成された送電用コイルと、
    所定の周波数を有する電力を前記送電用コイルへ供給する電源装置と、
    前記車両の位置および速度の検出値を受信するための通信装置と、
    前記通信装置により受信される前記車両の位置および速度に応じて、前記送電用コイルおよび前記受電用コイルによって形成される回路の静電容量を変更可能に構成された静電容量変更手段とを備える給電装置。
  2. 前記静電容量変更手段は、
    前記送電用コイルに接続される可変コンデンサと、
    前記回路の共振周波数が前記所定の周波数に近づくように、前記可変コンデンサを制御することによって前記静電容量を変更する制御装置とを含む、請求項1に記載の給電装置。
  3. 前記静電容量変更手段は、前記車両の位置に基づき算出される前記送電用コイルおよび前記受電用コイル間の距離が予め定められた第1の距離しきい値よりも小さく、かつ、前記車両の速度が予め定められた第1の速度しきい値よりも低いとき、前記車両の位置および速度に応じて前記静電容量を変更する、請求項1に記載の給電装置。
  4. 前記静電容量変更手段は、前記第1の距離しきい値よりも大きい第2の距離しきい値よりも前記送電用コイルおよび前記受電用コイル間の距離が大きいとき、または、前記第1の速度しきい値よりも大きい第2の速度しきい値よりも前記車両の速度が高いとき、前記車両の位置および速度に応じた前記静電容量の変更を中止する、請求項3に記載の給電装置。
  5. 前記第2の距離しきい値よりも大きい第3の距離しきい値よりも前記送電用コイルおよび前記受電用コイル間の距離が大きいとき、または、前記第2の速度しきい値よりも大きい第3の速度しきい値よりも前記車両の速度が高いとき、前記送電用コイルから前記受電用コイルへの送電が中止される、請求項4に記載の給電装置。
  6. 車両外部の給電装置に含まれる送電用コイルから電磁場を介して非接触で受電するように構成された受電用コイルと、
    当該車両の位置および速度を検出するための検出装置と、
    前記検出装置によって検出される当該車両の位置および速度に応じて、前記送電用コイルおよび前記受電用コイルによって形成される回路の静電容量を変更可能に構成された静電容量変更手段とを備える車両。
  7. 前記静電容量変更手段は、
    前記受電用コイルに接続される可変コンデンサと、
    前記受電用コイルによって受電される電力の周波数に前記回路の共振周波数が近づくように、前記可変コンデンサを制御することによって前記静電容量を変更する制御装置とを含む、請求項6に記載の車両。
  8. 前記静電容量変更手段は、当該車両の位置に基づき算出される前記送電用コイルおよび前記受電用コイル間の距離が予め定められた第1の距離しきい値よりも小さく、かつ、当該車両の速度が予め定められた第1の速度しきい値よりも低いとき、当該車両の位置および速度に応じて前記静電容量を変更する、請求項6に記載の車両。
  9. 前記静電容量変更手段は、前記第1の距離しきい値よりも大きい第2の距離しきい値よりも前記送電用コイルおよび前記受電用コイル間の距離が大きいとき、または、前記第1の速度しきい値よりも大きい第2の速度しきい値よりも前記車両の速度が高いとき、前記車両の位置および速度に応じた前記静電容量の変更を中止する、請求項8に記載の車両。
  10. 給電装置と、
    前記給電装置から給電を受ける車両とを備え、
    前記給電装置は、
    所定の周波数を有する電力を発生する電源装置と、
    前記電源装置から電力の供給を受けて電磁場を発生するように構成された送電用コイルとを含み、
    前記車両は、前記給電装置の送電用コイルから電磁場を介して非接触で受電するように構成された受電用コイルを含み、
    前記給電装置は、さらに
    前記車両の位置および速度の検出値を受信するための第1の通信装置と、
    前記第1の通信装置により受信される前記車両の位置および速度に応じて、前記送電用コイルおよび前記受電用コイルによって形成される回路の静電容量を変更可能に構成された第1の静電容量変更手段とを含み、
    前記車両は、さらに
    当該車両の位置および速度を検出するための検出装置と、
    前記検出装置によって検出される当該車両の位置および速度に応じて前記静電容量を変更可能に構成された第2の静電容量変更手段と、
    前記検出装置の検出値を車両外部へ送信するための第2の通信装置とを含む、車両給電システム。
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