JP2013074659A - 送電装置および非接触型電力伝送システム - Google Patents

送電装置および非接触型電力伝送システム Download PDF

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了治 木藤
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Abstract

【課題】大型化を回避しつつ短時間で整合状態に移行させる。
【解決手段】交流信号S1を発生する信号発生部、交流信号S1の供給を受けて電磁場を発生させる送信アンテナ12、および可変コンデンサ回路13a,13bを有して信号発生部と送信アンテナ12とを整合させる第1整合部13を備え、可変コンデンサ回路13aは、並列接続可能な複数のコンデンサ群(コンデンサ32a,33a等)と、各コンデンサ群にそれぞれ対応して配設されて複数のコンデンサ群の並列接続状態を切り替える複数のダイオード34a,35a等とを備え、可変コンデンサ回路13bは、複数のコンデンサ群(コンデンサ32b,33ba等)と、複数のコンデンサ群の並列接続状態を切り替える複数のダイオード34b,35b等とを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、磁気共鳴を利用して受電装置へ電力を伝送する送電装置、およびこの送電装置および受電装置を有する非接触型電力伝送システムに関するものである。
この種の非接触型電力伝送システムとして、本願出願人は、下記特許文献1に開示された非接触型電力伝送システムを既に提案している。この非接触型電力伝送システムは、交流信号を発生する信号発生部、および交流信号の供給を受けて電磁場を発生させる送信アンテナを有する送電装置と、電磁場によって誘導電圧を発生する受信アンテナ、および誘導電圧に基づいて負荷に供給する電圧を生成する電圧生成部を有する受電装置とを備えた非接触型電力伝送システムであって、送電装置には、信号発生部と送信アンテナとの間に可変コンデンサで構成された第1整合部が配設され、受電装置には、受信アンテナと電圧生成部との間に可変コンデンサで構成された第2整合部が配設されている。また、第1整合部を制御して信号発生部と送信アンテナとを整合させる第1処理を実行する第1処理部を備えると共に、第2整合部を制御して受信アンテナと電圧生成部とを整合させる第2処理とを実行する第2処理部を備えている。
この非接触型電力伝送システムでは、第1処理部が、受電装置の存在を検出したときに、第1整合部の可変コンデンサの静電容量を制御して信号発生部と送信アンテナとを整合状態に移行させると共に、第1処理部が、第2整合部の可変コンデンサの静電容量を制御して受信アンテナと電圧生成部とを整合状態に移行させる。したがって、この電力伝送システムによれば、送電装置に対して受電装置が様々な距離に配置されたとしても、送電装置だけでなく、受電装置についても、常に送電装置および受電装置間の距離の長短に応じた整合状態に移行させることができ、この結果、電力伝送を伝送効率の良い状態で行うことができる。このため、この電力伝送システムによれば、電力の伝送効率の低下を最小限に抑えつつ、良好に電力伝送できる送電装置と受電装置との間の距離の範囲を広げることが可能となっている。
ところで、上記の非接触型電力伝送システムにおいて送電装置から受電装置に対して数十ワット程度の電力(中電力)を伝送する場合には、送電装置などの整合部において使用される可変コンデンサとして、例えば下記特許文献2に開示されているような可変コンデンサが一般的に使用される。この可変コンデンサは、複数の固定翼と、固定翼の各対の間に散在して配設された容量性調整要素(回転翼)を備え、各回転翼が取り付けられたシャフトをモータで回転させて、固定翼の上に重なる各回転翼の面積を増減することにより、静電容量を変化させることが可能となっている。
特開2010−130800号公報(第5−9頁、第1図) 特開2002−190414号公報(第4頁、第2図)
ところが、上記した可変コンデンサで整合部を構成した非接触型電力伝送システムには、以下の改善すべき課題が存在している。すなわち、この非接触型電力伝送システムでは、モータによって機械的に構成要素(各回転翼が取り付けられたシャフト)を動かして可変コンデンサの静電容量を変更させる構成のため、送電装置においては、信号発生部と送信アンテナとを整合させるまでに要する時間(整合状態に移行させるまでの時間)が長くなるという改善すべき課題が存在している。このため、例えば、送電装置と受電装置とが電力伝送の可能な範囲内で相対的に移動する電力伝送システムのように、整合スピードが要求されるシステムには対応できないという改善すべき課題が存在している。また、上記のような機械的構成(各回転翼が取り付けられたシャフト)を動かして静電容量を変更する可変コンデンサおよびこの可変コンデンサを駆動するモータはそれぞれ外形が大きいため、これらを備えた整合部、ひいては送電装置、さらにはこの送電装置を有する非接触型電力伝送システムが大型化するという改善すべき課題も存在している。
本発明は、かかる課題を改善すべくなされたものであり、大型化を回避しつつ短時間で整合状態に移行させ得る送電装置、およびこの送電装置を備えた非接触型電力伝送システムを提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の送電装置は、交流信号を発生する信号発生部、前記交流信号の供給を受けて電磁場を発生させる送信アンテナ、前記信号発生部と前記送信アンテナとの間に配設されると共に可変コンデンサ回路を有する整合部、および前記可変コンデンサ回路の静電容量値を変更することにより、前記信号発生部と前記送信アンテナとを整合させる整合処理を実行する処理部を備え、前記電磁場によって誘導電圧を発生する受信アンテナおよび当該誘導電圧に基づいて負荷に供給する電圧を生成する電圧生成部を有する受電装置に送電する送電装置であって、前記可変コンデンサ回路は、1または複数のコンデンサからそれぞれ構成されると共に並列接続可能な複数のコンデンサ群と、前記各コンデンサ群にそれぞれ対応して配設されて当該複数のコンデンサ群の並列接続状態を切り替える複数の切替素子とを備えている。
また、請求項2記載の送電装置は、請求項1記載の送電装置において、前記受電装置との間の送受信間距離を段階的に変化させたときの各送受信間距離において前記信号発生部と前記送信アンテナとを整合させる前記可変コンデンサ回路の前記静電容量値が当該各送受信間距離と対応させて静電容量情報として予め記憶された記憶部と、前記受電装置との間の前記送受信間距離を測定する測距部とを備え、前記処理部は、前記測距部で測定された前記送受信間距離に対応する前記静電容量値を前記記憶部に記憶されている前記静電容量情報を参照して特定すると共に、前記複数の切替素子を切り替えて前記可変コンデンサ回路の前記静電容量値を前記特定した静電容量値に変更する。
また、請求項3記載の送電装置は、請求項1記載の送電装置において、前記信号発生部と前記整合部との間に配設されて、反射波電力値を測定する電力測定部を備え、前記処理部は、前記複数の切替素子を切り替えて前記静電容量値を段階的に変化させることにより、前記反射波電力値を低減させる。
また、請求項4記載の非接触型電力伝送システムは、請求項1から3のいずれかに記載の送電装置と前記受電装置とを備えている。
請求項1記載の送電装置および請求項4記載の非接触型電力伝送システムによれば、例えばPINダイオードなどの切替素子やコンデンサのような小型電子部品を使用して整合部の可変コンデンサ回路を構成することにより、送電装置、ひいては電力伝送システムを十分に小型化することができる。また、この送電装置およびこの送電装置を備えた電力伝送システムによれば、切替素子によって複数のコンデンサ群の並列接続状態を切り替えることで、可変コンデンサ回路の静電容量値を瞬時に変化させる(変更する)ことができることから、信号発生部と送信アンテナとを極めて短時間で整合させることができる。しかも、可変コンデンサ回路の静電容量値を段階的に変化させるため、リニアに変化させるときと比較して、より短時間で信号発生部と送信アンテナとを整合させることができる。これにより、送電装置と受電装置との間の送受信間距離が変化したとしても、信号発生部と送信アンテナとの整合状態をリアルタイムで良好に維持することができるため、受電装置に対する電力伝送を効率の良い状態で継続することができる。
請求項2記載の送電装置および請求項4記載の非接触型電力伝送システムによれば、整合に必要な可変コンデンサ回路の静電容量値を、静電容量情報を参照することにより、測距部で測定した送受信間距離から直ちに特定することができるため、信号発生部と送信アンテナを一層短時間で整合状態(実際には整合状態に近い状態)に移行させることができる。
請求項3記載の送電装置および請求項4記載の非接触型電力伝送システムによれば、可変コンデンサ回路の静電容量値を変化させて、変化させ得る静電容量値の範囲の中で反射波電力値を最小にする構成においても、可変コンデンサ回路の静電容量値をリニアに変化させる構成と比較して、静電容量値を段階的に変化させることで、静電容量値をより短時間で大きく変化させることができるため、より短時間で信号発生部と送信アンテナとを整合状態に移行させることができる。
電力伝送システム1のブロック図である。 電力伝送システム1における電力伝送処理100の動作を説明するためのフローチャートである。 送電装置2における第1整合部13および送信アンテナ12の回路図である。 受電装置3における第2整合部22および受信アンテナ21の回路図である。 第1整合部13の可変コンデンサ回路13a,13bの回路図である。 可変コンデンサ回路13a,13bのためのバイアス回路51a(52a,53a,51b,52b,53b)の回路図である。 第1整合部13の出力インピーダンスZoutと送受信間距離との関係を説明するための説明図である。 各可変コンデンサ回路13a,13bの静電容量値Ctp1,Cts1と送受信間距離との関係を説明するための説明図である。 他の可変コンデンサ回路13a(1つのダイオードを用いた構成の回路)の1つの直列回路CA1aの構成を説明するための回路図である。 他の可変コンデンサ回路13a(FETを用いた構成の回路)の1つの直列回路CA1aの構成を説明するための回路図である。 他の可変コンデンサ回路13a(リレーを用いた構成の回路)の1つの直列回路CA1aの構成を説明するための回路図である。
以下、添付図面を参照して、送電装置および非接触型電力伝送システムの実施の形態について説明する。
図1に示す非接触型電力伝送システム(以下、単に「電力伝送システム」ともいう)1は、一例として送電装置2および受電装置3を備えて構成され、送電装置2が受電装置3に対して非接触で電力を伝送し、受電装置3が送電装置2から受電した電力を負荷(本例では、一例としてバッテリ)4に対して出力する。
送電装置2は、信号発生部11、送信アンテナ12、第1整合部13、電力計測部14、測距部15、第1処理部16および記憶部17を備えている。信号発生部11は、第1処理部16によって制御されて、交流信号S1(本例では、一例として、周波数f(数MHzから数十MHz。一例として、13.56MHz)の交流信号を予め規定された中電力(数十ワット程度の電力)で発生して出力する。
送信アンテナ12は、一例としてコイル形状(つるまきバネ形状や平面コイル形状)に形成されている。また、送信アンテナ12は、交流信号S1の供給を受けて電磁場を発生させて、受電装置3に配設された後述の受信アンテナ21と電磁結合する。
第1整合部13は、整合部の一例であって、信号発生部11と送信アンテナ12との間に配設されて(具体的には、信号発生部11と送信アンテナ12とを接続する伝送路に介装されて)、受信アンテナ21との間の距離に応じて変化する送信アンテナ12のインピーダンス(入力インピーダンス)に信号発生部11側のインピーダンスを整合させる(信号発生部11と送信アンテナ12とを整合状態に移行させる)。
本例では、一例として、第1整合部13は、図3に示すように、送信アンテナ12に対して並列に接続された可変コンデンサ回路13aと、送信アンテナ12に対して直列(具体的には、送信アンテナ12および可変コンデンサ回路13aの並列回路に対して直列)に接続された可変コンデンサ回路13bとを備えている。また、第1整合部13は、可変コンデンサ回路13a,13bの各静電容量値Ctp1,Cts1が第1処理部16から出力される制御信号Sa1,Sa2,Sa3,Sb1,Sb2,Sb3によって別個独立して制御されることにより、送信アンテナ12(詳しくは、信号発生部11側から見た送信アンテナ12の入力インピーダンス)と信号発生部11(詳しくは、送信アンテナ12側から見た信号発生部11側の出力インピーダンス)とを整合可能となっている。
また、本例では、一例として、整合状態にある送電装置2と受電装置3とが0.1m〜0.4mの範囲内で相対的に移動している状態(送受信間距離が0.1m〜0.4mの範囲内で変化する状態)において、送電装置2が整合状態にある受電装置3に対して電力を伝送するものとし、送電装置2および受電装置3は、送受信間距離が0.1m〜0.4mの範囲内で変化した場合での送電装置2における第1整合部13の出力インピーダンスZout(第1整合部13の出力から送信アンテナ12側を見たときの送信アンテナ12以降のインピーダンス)のレジスタンスrとリアクタンスXが図7に示すように変化する構成であるものとする。
この場合、0.1m〜0.4mの範囲内で送受信間距離が変化したときに、図7に示すように変化する出力インピーダンスZoutに対して、図3に示す構成の第1整合部13を用いて、送信アンテナ12側から見た信号発生部11側の出力インピーダンスを整合させるためには、図8に示すような関係で、第1整合部13における可変コンデンサ回路13aの静電容量値Ctp1を20pF〜150pFの範囲内で、また可変コンデンサ回路13bの静電容量値Cts1を20pF〜150pFの範囲でそれぞれ送受信間距離に応じて変化させる必要がある。
本例では、一例として、各可変コンデンサ回路13a,13bの静電容量値Ctp1,Cts1を上記の範囲内において4段階に変化させる構成(静電容量値Ctp1を20pF,90pF,130pF,150pFに変化させ、これに対応して静電容量値Cts1を150pF,80pF,40pF,20pFに変化させる構成)を採用し、この構成を実現させるために各可変コンデンサ回路13a,13bを一例として図5に示す構成としている。
具体的には、可変コンデンサ回路13aは、コンデンサ31aと、2つのコンデンサ32a,33aおよび2つのダイオード34a,35aの直列回路CA1aと、2つのコンデンサ36a,37aおよび2つのダイオード38a,39aの直列回路CA2aと、2つのコンデンサ40a,41aおよび2つのダイオード42a,43aの直列回路CA3aとを備え、コンデンサ31aおよび3つの直列回路CA1a,CA2a,CA3aが互いに並列接続されて構成されている。また、各直列回路CA1a,CA2a,CA3aにおける2つのコンデンサおよび2つのダイオードの接続構成は同一であり、直列回路CA1aを例に挙げて説明すると、互いのアノード端子同士が接続されて2つのダイオード34a,35aが直列接続され、さらにダイオード34a,35aの各カソード端子にコンデンサ32aとコンデンサ33aとが1つのコンデンサ群として接続された構成となっている。また、可変コンデンサ回路13aは、図6に示されるバイアス回路51a,52a,53aについても備えている。
可変コンデンサ回路13bも、図5に示すように、可変コンデンサ回路13aと同様にして、コンデンサ31bと、2つのコンデンサ32b,33b(1つのコンデンサ群)および2つのダイオード34b,35bの直列回路CA1bと、2つのコンデンサ36b,37b(他の1つのコンデンサ群)および2つのダイオード38b,39bの直列回路CA2bと、2つのコンデンサ40b,41b(他の1つのコンデンサ群)および2つのダイオード42b,43bの直列回路CA3bとを備え、コンデンサ31bおよび3つの直列回路CA1b,CA2b,CA3bが互いに並列接続されて構成されている。また、各直列回路CA1b,CA2b,CA3bにおける各コンデンサおよび各ダイオードの接続構成は、各直列回路CA1a,CA2a,CA3aと同一に構成されている。また、可変コンデンサ回路13bは、図6に示されるバイアス回路51b,52b,53bについても備えている。また、可変コンデンサ回路13a,13bを構成する各コンデンサとしては、小型電子部品であるセラミックコンデンサやフィルムコンデンサなどが使用される。
ダイオード34a,35a,38a,39a,42a,43a,34b,35b,38b,39b,42b,43bには、順方向バイアス時に高周波交流を通過させる性質を有するPIN(p-intrinsic-n Diode)ダイオードが使用されている。また、ダイオード34a,35aの直列回路には、図6に示すバイアス回路51aが接続されて、この直列回路の両端(ダイオード34a,35aの各カソード端子)に規定された端点P1a,P2aは、端点P1aについては抵抗R1およびコイルL1の直列回路を介して、また端点P2aについては抵抗R2およびコイルL2の直列回路を介してそれぞれグランド電位に接続され、この直列回路の中間点P3a(ダイオード34a,35aの各アノード端子同士の接続点)には、抵抗R3およびコイルL3の直列回路を介して、第1処理部16から制御信号Sa1が供給されている。
この制御信号Sa1は、直流電圧信号であって、第1処理部16によってその電圧Va1が、ダイオード34a,35aを順方向バイアス状態に常時移行させるオン電圧(例えば、10V)、およびダイオード34a,35aを逆方向バイアス状態に常時移行させるオフ電圧(例えば、−35V)のいずれか一方の電圧に制御される(つまり、電圧Va1は、ダイオード34a,35aのそれぞれの両端間に印加されてダイオード34a,35aのオン・オフ状態を制御するバイアス電圧として機能する)。
この構成により、ダイオード34a,35aの直列回路は、オン電圧の制御信号Sa1の供給時には、交流信号S1を通過(導通)させるオン状態(約0.5Ω程度の低インピーダンス状態)に移行し、オフ電圧の制御信号Sa1の供給時には、交流信号S1の通過(導通)を阻止するオフ状態(約0.8pF程度の高インピーダンス状態)に移行することにより、コンデンサ31aや他の2つのコンデンサ36a,37a(他のコンデンサ群)等に対する2つのコンデンサ32a,33a(コンデンサ群)の並列接続状態を切り替える切替素子として機能する。
また、ダイオード34a,35aの直列回路以外のダイオード38a,39aの直列回路、ダイオード42a,43aの直列回路、ダイオード34b,35bの直列回路、ダイオード38b,39bの直列回路、およびダイオード42b,43bの直列回路についても、ダイオード34a,35aの直列回路と同様にして、図6に示すようなバイアス回路51aと同じ構成の対応するバイアス回路52a,53a,51b,52b,53bがそれぞれ接続されている。この構成により、ダイオード38a,39aの直列回路、ダイオード42a,43aの直列回路、ダイオード34b,35bの直列回路、ダイオード38b,39bの直列回路、およびダイオード42b,43bの直列回路においても、各直列回路の両端に規定された端点のうちの一方の端点P4a,P7a,P1b,P4b,P7bは、対応するバイアス回路52a,53a,51b,52b,53bにおける抵抗R1およびコイルL1の直列回路を介してグランド電位に接続され、他方の端点P5a,P8a,P2b,P5b,P8bも、対応するバイアス回路52a,53a,51b,52b,53bにおける抵抗R2およびコイルL2の直列回路を介してグランド電位に接続されている。
また、ダイオード38a,39aの直列回路、ダイオード42a,43aの直列回路、ダイオード34b,35bの直列回路、ダイオード38b,39bの直列回路、およびダイオード42b,43bの直列回路においても、各直列回路の中間点P6a,P9a,P3b,P6b,P9bには、抵抗R3およびコイルL3の直列回路を介して、第1処理部16から制御信号Sa2,Sa3,Sb1,Sb2,Sb3が供給されている。各制御信号Sa2,Sa3,Sb1,Sb2,Sb3は、直流電圧信号であって、制御信号Sa1と同様にして、その電圧Va2,Va3,Vb1,Vb2,Vb3(対応するダイオードの両端間に印加されて、そのダイオードのオン・オフ状態を制御するバイアス電圧として機能する電圧)が第1処理部16によって制御される。
この構成により、ダイオード38a,39aの直列回路、およびダイオード42a,43aの直列回路は、オン電圧の制御信号Sa2,Sa3の供給時には、交流信号S1を通過(導通)させるオン状態に移行し、オフ電圧の制御信号Sa2,Sa3の供給時には、交流信号S1の通過(導通)を阻止するオフ状態に移行することにより、対応する2つのコンデンサ36a,37a(コンデンサ群)、および2つのコンデンサ40a,41a(コンデンサ群)のコンデンサ31aおよび他のコンデンサ群への並列接続状態を切り替える(並列接続された状態と、並列接続が解除された状態とを切り替える)切替素子として機能する。
また、ダイオード34b,35bの直列回路、ダイオード38b,39bの直列回路、およびダイオード42b,43bの直列回路もダイオード34a,35aの直列回路と同様にして、オン電圧の制御信号Sb1,Sb2,Sb3の供給時には、交流信号S1を通過(導通)させるオン状態に移行し、オフ電圧の制御信号Sa2,Sa3,Sb1,Sb2,Sb3の供給時には、交流信号S1の通過(導通)を阻止するオフ状態に移行することにより、対応する2つのコンデンサ32b,33b(コンデンサ群)、2つのコンデンサ36b,37b(コンデンサ群)、および2つのコンデンサ40b,41b(コンデンサ群)のコンデンサ31bおよび他のコンデンサ群への並列接続状態を切り替える切替素子として機能する。
以上の構成により、可変コンデンサ回路13aでは、制御信号Sa1,Sa2,Sa3の電圧Va1,Va2,Va3が第1処理部16によって制御されることにより、直列回路CA1aに含まれる2つのコンデンサ32a,33aがダイオード34a,35aを介して接続状態および非接続状態のうちの任意の一方の状態に移行させられ、また直列回路CA2aに含まれる2つのコンデンサ36a,37aがダイオード38a,39aを介して接続状態および非接続状態のうちの任意の一方の状態に移行させられ、また直列回路CA3aに含まれる2つのコンデンサ40a,41aがダイオード42a,43aを介して接続状態および非接続状態のうちの任意の一方の状態に移行させられるため、2つのコンデンサ32a,33a、2つのコンデンサ36a,37aおよび2つのコンデンサ40a,41aが独立して、コンデンサ31aに対して選択的に並列接続される。
また、可変コンデンサ回路13bでも、制御信号Sb1,Sb2,Sb3の電圧Vb1,Vb2,Vb3が第1処理部16によって制御されることにより、直列回路CA1bに含まれる2つのコンデンサ32b,33b、直列回路CA2bに含まれる2つのコンデンサ36b,37b、および直列回路CA3bに含まれる2つのコンデンサ40b,41bが独立して、コンデンサ31bに対して選択的に並列接続される。
このため、本例では、一例として、各コンデンサ31a,31bの静電容量を20pFに規定し、各コンデンサ32a,33a,32b,33bの静電容量をそれぞれ40pFに規定し、各コンデンサ36a,37a,36b,37bの静電容量をそれぞれ80pFに規定し、各コンデンサ40a,41a,40b,41bの静電容量をそれぞれ140pFに規定することにより、可変コンデンサ回路13aでは、制御信号Sa1,Sa2,Sa3の各電圧Va1,Va2,Va3をすべてオフ電圧に制御したときに(すべての直列回路CA1a,CA2a,CA3aがコンデンサ31aに対して並列接続されていない状態としたときに)、その静電容量値Ctp1が20pFに規定され、また制御信号Sa3の電圧Va3をオン電圧に制御し、かつ他の制御信号Sa1,Sa2の各電圧Va1,Va2をオフ電圧に制御したときに(直列回路CA3aのみがコンデンサ31aに対して並列接続される状態としたときに)、その静電容量値Ctp1が90pF(20pFと70pFの並列合成容量)に規定され、また制御信号Sa2,Sa3の電圧Va2,Va3をオン電圧に制御し、かつ他の制御信号Sa1の電圧Va1をオフ電圧に制御したときに(直列回路CA2a,CA3aがコンデンサ31aに対して並列接続される状態としたときに)、その静電容量値Ctp1が130pF(20pFと40pFと70pFの並列合成容量)に規定され、また制御信号Sa1,Sa2,Sa3の各電圧Va1,Va2,Va3をすべてオン電圧に制御したときに(直列回路CA1a,CA2a,CA3aがコンデンサ31aに対してすべて並列接続される状態としたときに)、その静電容量値Ctp1が150pF(20pFと20pFと40pFと70pFの並列合成容量)に規定される。すなわち、可変コンデンサ回路13aの静電容量値Ctp1を上記したように20pF,90pF,130pFおよび150pFの静電容量値のうちの任意の容量値に4段階で変化させることが可能となっている。
また、可変コンデンサ回路13bでは、制御信号Sb1,Sb2,Sb3の各電圧Vb1,Vb2,Vb3をすべてオン電圧に制御したときに(直列回路CA1b,CA2b,CA3bがコンデンサ31bに対してすべて並列接続される状態としたときに)、その静電容量値Cts1が150pF(20pFと20pFと40pFと70pFの並列合成容量)に規定され、また制御信号Sb3の電圧Vb3をオフ電圧に制御し、かつ他の制御信号Sb1,Sb2の各電圧Vb1,Vb2をオン電圧に制御したときに(直列回路CA1b,CA2bがコンデンサ31bに対して並列接続される状態としたときに)、その静電容量値Ctp1が80pF(20pFと20pFと40pFの並列合成容量)に規定され、また制御信号Sb2,Sb3の各電圧Vb2,Vb3をオフ電圧に制御し、かつ他の制御信号Sb1の電圧Vb1をオン電圧に制御したときに(直列回路CA1bのみがコンデンサ31bに対して並列接続される状態としたときに)、その静電容量値Ctp1が40pF(20pFと20pFの並列合成容量)に規定され、また制御信号Sb1,Sb2,Sb3の各電圧Vb1,Vb2,Vb3をすべてオフ電圧に制御したときに(すべての直列回路CA1b,CA2b,CA3bがコンデンサ31bに対して並列接続されていない状態としたときに)、その静電容量値Ctp1が20pFに規定される。すなわち、可変コンデンサ回路13bの静電容量値Cts1を上記したように150pF,80pF,40pFおよび20pFの静電容量値のうちの任意の容量値に4段階で変化させることが可能となっている。
なお、各バイアス回路51a,52a,53a,51b,52b,53bにおける抵抗R1,R2,R3は、対応する制御信号Sa1,Sa2,Sa3,Sb1,Sb2,Sb3の各電圧Va1,Va2,Va3,Vb1,Vb2,Vb3がオン電圧となっているときに各ダイオードに流れる電流、および制御信号Sa1,Sa2,Sa3,Sb1,Sb2,Sb3が供給される供給ラインに流れる電流を制限する機能を有している。また、各バイアス回路51a,52a,53a,51b,52b,53bにおける各コイルL1,L2,L3は、交流信号S1の周波数fにおけるインピーダンスが十分に高くなるようにインダクタンス値が規定されて、交流信号S1の基準電位(本例ではグランド電位)、および制御信号Sa1,Sa2,Sa3,Sb1,Sb2,Sb3が供給される供給ラインへの交流信号S1の漏洩を低減する機能を有している。
電力計測部14は、図1に示すように、信号発生部11と第1整合部13との間に配設されて(具体的には、信号発生部11と第1整合部13とを接続する伝送路に介装されて)、第1整合部13から信号発生部11側に戻る交流信号S1についての反射波の電力値(反射波電力値)W1を計測して電力情報として第1処理部16に出力する。
測距部15は、例えばパッシブ方式やアクティブ方式などの光学的計測法を使用して、送電装置2と受電装置3との間の距離を測定可能に構成されて、測定した距離を示す距離情報Dpsを第1処理部16に出力する。
第1処理部16は、一例としてCPU(図示せず)を含んで構成されて、信号発生部11に対する制御処理と、第1整合部13を制御して信号発生部11(具体的には信号発生部11および電力計測部14)と送信アンテナ12との間を整合状態に移行させる整合処理を含む電力伝送処理100(図2参照)とを実行する。記憶部17は、例えば、HDD(Hard Disk Drive )や、RAMなどの半導体メモリを用いて構成されている。また、記憶部17には、図8において記号○を付して示した点での可変コンデンサ回路13a,13bの静電容量値Ctp1,Cts1、すなわち、送受信間距離(送電装置2と受電装置3との間の距離)を所定距離(本例では、一例として0.1m)ずつ段階的に変化させたとき(送受信間距離が、0.1m、0.2m、0.3mおよび0.4mのとき)において、送電装置2側を整合状態(信号発生部11と送信アンテナ12とが整合している状態)に移行させるための第1整合部13での各可変コンデンサ回路13a,13bの静電容量値Ctp1,Cts1が各距離(0.1m、0.2m、0.3mおよび0.4m)に対応させて静電容量情報Dcaとして予め記憶されている。
受電装置3は、受信アンテナ21、第2整合部22、整流部23および第2処理部24を備えて構成されている。受信アンテナ21は、一例として送信アンテナ12と同一のコイル形状に形成されて、送信アンテナ12と同一のインダクタンスに規定されている。また、受信アンテナ21は、送電装置2の送信アンテナ12と電磁結合して(つまり、送信アンテナ12によって発生させられた電磁場により)、その両端間に誘導電圧V1を発生させる。第2整合部22は、受信アンテナ21と整流部23との間に配設されて(具体的には、受信アンテナ21と整流部23とを接続する伝送路に介装されて)、受信アンテナ21のインピーダンス(出力インピーダンス)と整流部23側のインピーダンスとを整合させる(受信アンテナ21と整流部23とを整合状態に移行させる)。
本例では、一例として、第2整合部22は、図4に示すように、受信アンテナ21に対して並列に接続された可変コンデンサ回路22aと、受信アンテナ21に対して直列(すなわち、受信アンテナ21および可変コンデンサ回路22aからなる並列回路に対して直列)に接続された可変コンデンサ回路22bとを備えている。本例では、一例として、図示はしないが、可変コンデンサ回路22aは、第1整合部13の可変コンデンサ回路13aと同一に構成され、可変コンデンサ回路22bは、第1整合部13の可変コンデンサ回路13bと同一に構成されている。また、第2整合部22は、第1整合部13と同様にして、各可変コンデンサ回路22a,22bを構成するダイオードの直列回路(例えば、可変コンデンサ回路13aのダイオード34a,35aの直列回路等に相当する直列回路)毎に接続される可変コンデンサ回路13a,13bの各バイアス回路51a,52a,53a,51b,52b,53bと同じ構成のバイアス回路(不図示)を複数(可変コンデンサ回路13a,13bと同数)備えている。
この第2整合部22では、可変コンデンサ回路22a,22bの各静電容量値Ctp2,Cts2が、各バイアス回路を介してダイオードの直列回路に供給される制御信号Sc1,Sc2,Sc3,Sd1,Sd2,Sd3の各電圧(直流電圧)によって別個独立して制御されることにより、受信アンテナ21(詳しくは、整流部23側から見た受信アンテナ21の出力インピーダンス)と整流部23(詳しくは、受信アンテナ21側から見た整流部23の入力インピーダンス)とを整合可能となっている。
整流部23は、電圧生成部の一例であって、受信アンテナ21に生じる誘導電圧V1を第2整合部22を介して入力すると共に、この誘導電圧V1に基づいて、バッテリ4に供給する電圧(本例では直流電圧)Voを生成する。具体的には、整流部23は、整流回路および平滑回路で構成されて、第2整合部22から出力される誘導電圧(交流電圧)V1を整流・平滑して電圧Voを生成すると共に、生成した電圧Voをバッテリ4に出力する。また、本例では、一例として、受電装置3内の各構成要素は、この電圧Voを整流部23から供給されて作動する。なお、整流部23から供給された電圧Voを充電するバッテリを備え(図示せず)、このバッテリの電圧で受電装置3内の各構成要素を作動させてもよい。また、整流部23に代えて、電圧生成部を、例えば、DC−DCコンバータ、AC−DCコンバータ、またはAC−ACコンバータで構成することもできる。
第2処理部24は、一例としてCPUおよび内部メモリ(いずれも図示せず)を含んで構成されて、第2整合部22を制御して受信アンテナ21とバッテリ4(具体的には整流部23およびバッテリ4)とを上記の整合状態(受信アンテナ21と整流部23とが整合する状態)に移行させる整合処理を実行する。
次に、電力伝送システム1の動作について説明する。一例として、交流信号S1の周波数fは13.56MHzに規定されているものとする。
この電力伝送システム1では、まず、受電装置3の第2処理部24が、第2整合部22の各可変コンデンサ回路22a,22bに対して、それぞれの電圧がオン電圧またはオフ電圧のいずれか一方にそれぞれ予め規定された制御信号Sc1,Sc2,Sc3,Sd1,Sd2,Sd3を出力することにより、各可変コンデンサ回路22a,22bの静電容量値を規定の容量値に設定して、受信アンテナ21と整流部23とを良好な整合状態に移行させて維持するものとする。
次いで、送電装置2の第1処理部16が、図2に示す電力伝送処理100を実行する。この電力伝送処理100では、第1処理部16は、まず、中電力での電力の伝送(送電)を開始する(ステップ101)。具体的には、第1処理部16は、信号発生部11に対する制御を実行して、交流信号S1を中電力(例えば、1Wを超え、数十Wまでの電力。本例では、一例として50W)で出力させる。これにより、信号発生部11から出力された交流信号S1が送信アンテナ12に供給されて、中電力での送電が開始される。
次いで、第1処理部16は、整合処理を実行する(ステップ102)。この整合処理では、第1処理部16は、まず、測距部15から出力されている距離情報Dpsを取得して、この距離情報Dpsで示される送電装置2と受電装置3との間の距離に対応する可変コンデンサ回路13a,13bの静電容量値Ctp1,Cts1を内部メモリに記憶されている静電容量情報を参照して特定する。本例では、一例として、第1処理部16は、4つの距離(0.1m、0.2m、0.3mおよび0.4m)のうちの距離情報Dpsで示される距離に最も近い距離に対応する静電容量値Ctp1,Cts1を、静電容量情報を参照して特定する。
次いで、第1処理部16は、可変コンデンサ回路13aの切替素子としてのダイオード34a,35a等を切り替えて、コンデンサ群としてのコンデンサ32a,33a、コンデンサ36a,37a、コンデンサ40a,41aのコンデンサ31aに対する並列接続状態を切り替えると共に、可変コンデンサ回路13bの切替素子としてのダイオード34b,35b等を切り替えて、コンデンサ群としてのコンデンサ32b,33b、コンデンサ36b,37b、コンデンサ40b,41bのコンデンサ31bに対する並列接続状態を切り替えることで、可変コンデンサ回路13a,13bの静電容量値Ctp1,Cts1を、上記のようにして特定した静電容量値Ctp1,Cts1に設定(変更)する。
具体的には、第1処理部16は、可変コンデンサ回路13a,13bの静電容量値Ctp1,Cts1を、上記のようにして特定した静電容量値Ctp1,Cts1に設定(変更)するための制御信号Sa1,Sa2,Sa3を可変コンデンサ回路13aに出力すると共に、制御信号Sb1,Sb2,Sb3を可変コンデンサ回路13bに出力する。例えば、測距部15によって測定された送受信間距離(距離情報Dpsで示される距離)が0.27mのときには、第1処理部16は、4つの距離(0.1m、0.2m、0.3mおよび0.4m)のうちの0.3mが最も近い距離であると判別し、この距離(0.3m)に対応する130pFを静電容量値Ctp1と特定すると共に、40pFを静電容量値Cts1として特定する。
また、第1処理部16は、可変コンデンサ回路13aの静電容量値Ctp1を130pFにするために、上記したように、電圧Va1をオフ電圧に制御した制御信号Sa1と、電圧Va2,Va3をオン電圧に制御した制御信号Sa2,Sa3とを可変コンデンサ回路13aに出力する。また、第1処理部16は、可変コンデンサ回路13bの静電容量値Cts1を40pFにするために、上記したように、電圧Vb1をオン電圧に制御した制御信号Sb1と、電圧Vb2,Vb3をオフ電圧に制御した制御信号Sb2,Sb3とを可変コンデンサ回路13bに出力する。
これにより、可変コンデンサ回路13aでは、コンデンサ31a(静電容量値:20pF)に対して、直列回路CA2aに含まれているコンデンサ36a,37a(それぞれの静電容量値は80pF)が直列接続状態(直列合成容量:40pF)で並列接続されると共に、直列回路CA3aに含まれているコンデンサ40a,41a(それぞれの静電容量値は140pF)が直列接続状態(直列合成容量:70pF)で並列接続されるため、可変コンデンサ回路13aの静電容量値Ctp1が130pF(=20+40+70)に規定される。また、可変コンデンサ回路13bでは、コンデンサ31b(静電容量値:20pF)に対して、直列回路CA1bに含まれているコンデンサ32b,33b(それぞれの静電容量値は40pF)が直列接続状態(直列合成容量:20pF)で並列接続されるため、可変コンデンサ回路13bの静電容量値Cts1が40pF(=20+20)に規定される。
このため、送電装置2では、信号発生部11と送信アンテナ12とが整合状態(実際には整合状態に近い状態)に直ちに移行させられることから、送電装置2は、受電装置3に対して中電力を効率の良い状態で送電する状態に極めて短時間で移行する。
その後、第1処理部16は、上記した整合処理(ステップ102)、電力計測部14から出力される電力値(反射波電力値)W1を検出する反射波電力検出処理(ステップ103)、および予め規定された停止条件が満たされたか否かを判別する処理(ステップ104)を、ステップ104において停止条件が満たされたと判別するまで繰り返し実行する。
第1処理部16は、ステップ104での処理において、上記した整合処理(ステップ102)のときに測距部15から取得した距離情報Dpsで示される送受信間距離が0.1mから0.4mの範囲外となっていること、上記した反射波電力検出処理のときに検出した電力値(反射波電力値)W1が予め規定されたしきい値電力以上となっていること、および第1処理部16に対して外部から電力伝送処理の強制停止信号が入力されていることのいずれかを検出したときには、停止条件を満たしたと判別する。
第1処理部16は、整合処理を繰り返し実行することにより、4つの距離(0.1m、0.2m、0.3mおよび0.4m)のうち、距離情報Dpsで示される距離に最も近い距離が変わったときには、新たに最も近い状態となった新たな距離に対応する静電容量値Ctp1,Cts1を、静電容量情報を参照して特定して、特定した静電容量値Ctp1,Cts1に設定(変更)するための制御信号Sa1,Sa2,Sa3を可変コンデンサ回路13aに出力すると共に、制御信号Sb1,Sb2,Sb3を可変コンデンサ回路13bに出力することで、可変コンデンサ回路13a,13bの各静電容量値Ctp1,Cts1を特定した静電容量値Ctp1,Cts1にリアルタイムに設定(変更)して、信号発生部11と送信アンテナ12との整合状態を維持する。
これにより、送電装置2と受電装置3との間の距離(送受信間距離)が0.1mから0.4mの範囲内で変化したとしても、送電装置2から受電装置3に対して、中電力での電力伝送が継続して効率よく実行される。
一方、第1処理部16は、上記したステップ104での処理において、停止条件が満たされたと判別したときには、信号発生部11に対する制御処理を実行して、交流信号S1の出力を停止させることにより、中電力での電力の伝送(送電)を停止する(ステップ105)。これにより、電力伝送処理100が終了する。
このように、この送電装置2およびこの送電装置2を備えた電力伝送システム1では、可変コンデンサ回路13aは、コンデンサ31aと、複数(本例では3つ)のコンデンサ群(2つのコンデンサ32a,33a、2つのコンデンサ36a,37a、2つのコンデンサ40a,41a)と、各コンデンサ群の並列接続状態を切り替える切替素子としての2つのダイオード34a,35a、他の2つのダイオード38a,39a、および他のダイオード42a,43a(いずれもPINダイオード)を備えて構成され、可変コンデンサ回路13bは、コンデンサ31bと、複数(本例では3つ)のコンデンサ群(2つのコンデンサ32b,33b、2つのコンデンサ36b,37b、2つのコンデンサ40b,41b)と、各コンデンサ群の並列接続状態を切り替える切替素子としての2つのダイオード34b,35b、他の2つのダイオード38b,39b、および他のダイオード42b,43b(いずれもPINダイオード)を備えて構成され、可変コンデンサ回路13a,13bがそれぞれの静電容量値Ctp1,Cts1を段階的に変化させる。
したがって、この送電装置2およびこの送電装置2を備えた電力伝送システム1によれば、ダイオード34a,34b等およびコンデンサ31a,31b等の小型電子部品を使用して可変コンデンサ回路13a.13bを構成したことにより、送電装置2および受電装置3、ひいては電力伝送システム1を十分に小型化することができる。また、この送電装置2およびこの送電装置2を備えた電力伝送システム1によれば、制御信号Sa1の電圧Va1等の変更により、切替素子としてのダイオード34a等をオン状態およびオフ状態のうちの任意の一方の状態に瞬時に移行させて、複数のコンデンサの接続状態を切り替える(具体的には、複数のコンデンサ群の並列接続状態を切り替える)ことで、可変コンデンサ回路13a,13bの各静電容量値Ctp1,Cts1を瞬時に変化させる(変更する)ことができることから、信号発生部11と送信アンテナ12とを極めて短時間で整合させることができる。しかも、可変コンデンサ回路13a,13bの各静電容量値Ctp1,Cts1を段階的に変化させるため、リニアに変化させるときと比較して、より短時間で信号発生部11と送信アンテナ12とを整合させることができる。これにより、送電装置2と受電装置3との間の送受信間距離が変化したとしても、信号発生部11と送信アンテナ12との整合状態をリアルタイムで良好に維持することができるため、受電装置3に対する電力伝送を効率の良い状態で継続することができる。
また、この送電装置2およびこの送電装置2を備えた電力伝送システム1では、送受信間距離を段階的に変化させたときの各送受信間距離において信号発生部11と送信アンテナ12とを整合させる第1整合部13における可変コンデンサ回路13a,13bの静電容量値Ctp1,Cts1が各送受信間距離と対応させて静電容量情報Dcaとして予め記憶された記憶部17と、送受信間距離を測定する測距部15とを備え、第1処理部16が、測距部15で測定された送受信間距離に対応する各静電容量値Ctp1,Cts1を記憶部17に記憶されている静電容量情報Dcaを参照して特定すると共に、制御信号Sa1等および制御信号Sb1等を第1整合部13に出力して可変コンデンサ回路13a,13bの静電容量値Ctp1,Cts1を特定した静電容量値に変更する。
したがって、この送電装置2およびこの送電装置2を備えた電力伝送システム1によれば、整合に必要な可変コンデンサ回路13a,13bの静電容量値Ctp1,Cts1の静電容量値を、測定した送受信間距離から直ちに特定することができるため、信号発生部11と送信アンテナ12とを一層短時間で整合状態(実際には整合状態に近い状態)に移行させることができる。
なお、上記した実施の形態に示した構成に限定されない。例えば、上記の各直列回路CA1a,CA2a,CA3a,CA1b,CA2b,CA3bにおいて、2つのダイオードのアノード端子同士を接続して直列接続しているが、カソード端子同士を接続して直列接続する構成を採用することもできる。直列回路CA1aを例に挙げて説明すると、図示はしないが、この直列回路CA1aは、カソード端子同士を接続して直列接続されたダイオード34a,35aと、ダイオード34aのアノード端子に接続されたコンデンサ32aと、ダイオード35aのアノード端子に接続されたコンデンサ33aとで構成される。この場合、ダイオード34a,35aの各カソード端子をバイアス回路51aの抵抗R3およびコイルL3を介してグランド電位に接続し、ダイオード34aのアノード端子に制御信号Sa1の電圧Va1をバイアス回路51aの抵抗R1およびコイルL1を介して供給し、ダイオード35aのアノード端子に制御信号Sa1の電圧Va1をバイアス回路51aの抵抗R2およびコイルL2を介して供給する。
これにより、この構成を採用した可変コンデンサ回路13a,13bでも、可変コンデンサ回路13aに供給される制御信号Sa1,Sa2,Sa3の各電圧Va1,Va2,Va3、および可変コンデンサ回路13bに供給される制御信号Sb1,Sb2,Sb3の各電圧Vb1,Vb2,Vb3が第1処理部16によって制御されることにより、切替素子としての2つのダイオードを介して接続された各直列回路CA1a,CA2a,CA3a,CA1b,CA2b,CA3b内の2つのコンデンサ(コンデンサ群)の並列接続状態が切り替えられて、それぞれの静電容量値Ctp1,Cts1が段階的に変更(変化)させられる。このため、この可変コンデンサ回路13a,13bを有する第1整合部13を備えた送電装置2および電力伝送システム1においても、送電装置2および電力伝送システム1の小型化を図りつつ、信号発生部11と送信アンテナ12とを短時間で整合状態に移行させることができる。
また、上記した各直列回路CA1a,CA2a,CA3a,CA1b,CA2b,CA3bにおいて、2つのダイオードを直列接続して切替素子として使用する構成に代えて、図9に示すように、1つのダイオード(PINダイオード)を切替素子として使用する構成を採用することもできる。なお、同図および図10,11において、上記した可変コンデンサ回路13aと同一の機能を有する構成要素については同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、図9では発明の理解を容易にするため、コンデンサ31aと並列に1つの直列回路CA1aしか示していないが、他の直列回路CA2a,CA3a(不図示)もコンデンサ31aに並列に接続されている。以下において図10,11を参照して説明する可変コンデンサ回路13aについても同様である。
可変コンデンサ回路13aの直列回路CA1aを例に挙げて説明すると、この他の直列回路CA1aは、図5に示す構成の直列回路CA1aから一方のダイオード(この例ではダイオード35aであるが、ダイオード34aでもよい)を取り除いて、ダイオード34aのアノード端子をコンデンサ33aに接続することで構成されている。また、このダイオード34aは、カソード端子がバイアス回路51aの抵抗R1およびコイルL1を介してグランド電位に接続され、バイアス回路51aの抵抗R3およびコイルL3を介して制御信号Sa1の電圧Va1がアノード端子に供給される。
これにより、この構成を採用した可変コンデンサ回路13a,13bでも、可変コンデンサ回路13aに供給される制御信号Sa1,Sa2,Sa3の各電圧Va1,Va2,Va3、および可変コンデンサ回路13bに供給される制御信号Sb1,Sb2,Sb3の各電圧Vb1,Vb2,Vb3が第1処理部16によって制御されることにより、切替素子としての1つのダイオードを介して接続された各直列回路CA1a,CA2a,CA3a,CA1b,CA2b,CA3b内の2つのコンデンサ(コンデンサ群)の並列接続状態が切り替えられて、それぞれの静電容量値Ctp1,Cts1が段階的に変更(変化)させられる。このため、この1つのダイオードを用いた可変コンデンサ回路13a,13bを有する第1整合部13を備えた送電装置2および電力伝送システム1においても、送電装置2および電力伝送システム1の小型化を図りつつ、信号発生部11と送信アンテナ12とを短時間で整合状態に移行させることができる。
また、上記した各直列回路CA1a,CA2a,CA3a,CA1b,CA2b,CA3bにおいて、2つのダイオードの直列回路や1つのダイオードを切替素子として使用する構成に代えて、図10に示すように、小型電子部品であるMOS型のFET(電界効果型トランジスタ)を切替素子として使用する構成を採用することもできる。可変コンデンサ回路13aの直列回路CA1aを例に挙げて説明すると、この他の直列回路CA1aは、図5に示す構成の直列回路CA1aから2つのダイオード34a,35aを取り除いて、一例として1つのNチャンネル型のFET34a(発明の理解を容易にするため、代替え前のダイオード34a,35aの一方のダイオード34aと同じ符号を付するものとする)が、ドレイン端子をコンデンサ32a(端点P1a)に接続し、かつソース端子をコンデンサ33a(端点P2a)に接続することで、コンデンサ32aとコンデンサ33aとの間に配設されている。
また、この構成の直列回路CA1aでは、コンデンサ33a(端点P2a)に接続されたFET34aのソース端子は、バイアス回路51aの抵抗R2およびコイルL2を介してグランド電位に接続されている。また、コンデンサ32a(端点P1a)に接続されたドレイン端子には、バイアス回路51aの抵抗R1およびコイルL1を介して制御信号Sa11が供給されて、電圧Va11が印加される。また、ゲート端子には、バイアス回路51aの抵抗R3およびコイルL3を介して制御信号Sa12が供給されて、電圧Va12が印加される。この構成により、ゲート端子が電圧Va12によって正電圧にバイアスされ、かつドレイン端子が電圧Va11によってゲート端子の電圧を超える電圧にバイアスされたときには、FET34aがオン状態に移行して、2つのコンデンサ32a,33aを並列接続状態に切り替え(コンデンサ31aと並列に接続される状態に移行させ)、ゲート端子への電圧Va12による正電圧のバイアスが停止されたときには、FET34aはオフ状態に移行して、2つのコンデンサ32a,33aを非並列接続状態に切り替える(コンデンサ31aとの並列接続状態を解除させる)。
これにより、この構成を採用した可変コンデンサ回路13a,13bでも、可変コンデンサ回路13aに供給される制御信号Sa11,Sa12,Sa21,Sa22,Sa31,Sa32の各電圧Va11,Va12,Va21,Va22,Va31,Va32、および可変コンデンサ回路13bに供給される制御信号Sb11,Sb12,Sb21,Sb22,Sb31,Sb32の各電圧Vb11,Vb12,Vb21,Vb22,Vb31,Vb32が第1処理部16によって制御されることにより、オン状態またはオフ状態に制御される切替素子としての1つのFETを介して接続された各直列回路CA1a,CA2a,CA3a,CA1b,CA2b,CA3b内の2つのコンデンサ(コンデンサ群)の並列接続状態が切り替えられて、それぞれの静電容量値Ctp1,Cts1が段階的に変更(変化)させられる。このため、この1つのFETを用いた可変コンデンサ回路13a,13bを有する第1整合部13を備えた送電装置2および電力伝送システム1においても、送電装置2および電力伝送システム1の小型化を図りつつ、信号発生部11と送信アンテナ12とを短時間で整合状態に移行させることができる。
また、上記した各直列回路CA1a,CA2a,CA3a,CA1b,CA2b,CA3bにおいて、2つのダイオードの直列回路や1つのダイオードや1つのFETなどの半導体スイッチ素子に代えて、図11に示すように、小型電子部品であるリレーを切替素子として使用する構成を採用することもできる。可変コンデンサ回路13aの直列回路CA1aを例に挙げて説明すると、この他の直列回路CA1aは、図5に示す構成の直列回路CA1aからダイオード34a,35aを取り除いて、一例として、コンデンサ32a(端点P1a)とコンデンサ33a(端点P2a)との間に1つのリレー34a(発明の理解を容易にするため、代替え前のダイオード34a,35aの一方のダイオード34aと同じ符号を付するものとする)の接点回路が接続されて構成されている。リレー34aを使用する構成においては、上記した半導体スイッチ素子を切替素子として使用する構成とは異なり、リレー34aの接点回路を第1整合部13における他の部位から直流的に分離する必要はない。このため、図11に示す構成において、コンデンサ32a,33aのいずれか一方を取り除いて、この一方のコンデンサに接続されていた接点回路の端部をコンデンサ31aに接続することもできる。この構成では、コンデンサ32a,33aのうちの残された1つのコンデンサでコンデンサ群が構成される。
また、リレー34aを使用する構成の直列回路CA1aでは、リレー34aのコイルにおける一方の端部はグランド電位に接続され、他方の端部には、バイアス回路51aを構成する抵抗R1を経由して制御信号Sa1が供給されることで、電圧Va1が印加される。なお、図示はしないが、直列回路CA1aと同様にしてリレーを用いて構成された他の直列回路CA2a,CA3a,CA1b,CA2b,CA3bに対しても、対応するバイアス回路52a,53a,51b,52b,53bを介して、各リレーのコイルに制御信号Sa2,Sa3,Sb1,Sb2,Sb3が供給される。
これにより、この構成を採用した可変コンデンサ回路13a,13bでも、可変コンデンサ回路13aに供給される制御信号Sa1,Sa2,Sa3の各電圧Va1,Va2,Va3、および可変コンデンサ回路13bに供給される制御信号Sb1,Sb2,Sb3の各電圧Vb1,Vb2,Vb3が第1処理部16によって制御されることにより、接点回路がオン状態またはオフ状態に制御される切替素子としての1つのリレーを介して接続された各直列回路CA1a,CA2a,CA3a,CA1b,CA2b,CA3b内の2つのコンデンサ(図11の直列回路CA1aでは、コンデンサ32a,33aがコンデンサ群を構成する。なお、コンデンサ32a,33aのうちの一方しか存在しないときには、この一方のコンデンサがコンデンサ群を構成する)の並列接続状態が切り替えられて、それぞれの静電容量値Ctp1,Cts1が段階的に変更(変化)させられる。このため、このリレーを用いた可変コンデンサ回路13a,13bを有する第1整合部13を備えた送電装置2および電力伝送システム1においても、送電装置2および電力伝送システム1の小型化を図りつつ、信号発生部11と送信アンテナ12とを短時間で整合状態に移行させることができる。
また、上記の送電装置では、第1処理部16が、4つの距離(0.1m、0.2m、0.3mおよび0.4m)のうちの測距部15によって測定された距離情報Dpsで示される送受信間距離に最も近い距離に対応する静電容量値Ctp1,Cts1を、記憶部17に記憶されている静電容量情報Dcaを参照して特定し、第1整合部13の可変コンデンサ回路13a,13bについての各静電容量値Ctp1,Cts1をこの特定した静電容量値Ctp1,Cts1に制御することで、信号発生部11と送信アンテナ12とを短時間で整合状態に移行させる構成を採用しているが、測距部15を使用しない構成を採用することもできる。
この構成においては、第1処理部16は、信号発生部11と第1整合部13との間に配設された電力計測部14で計測される電力値(反射波電力値)W1をモニタしつつ、電力値(反射波電力値)W1が低減するように第1整合部13の可変コンデンサ回路13a,13bの各静電容量値Ctp1,Cts1を段階的に個別に変化させて(変更して)、変化させ得る静電容量値Ctp1,Cts1の組の中で、電力値(反射波電力値)W1が最小となるようにする。
この構成の送電装置2および電力伝送システム1においても、第1処理部16が可変コンデンサ回路13a,13bの各静電容量値Ctp1,Cts1をリニアに個別に変化させて(変更して)、変化させ得る静電容量値Ctp1,Cts1の範囲の中で、電力値(反射波電力値)W1を最小にする構成と比較して、各静電容量値Ctp1,Cts1を段階的に変化させることで、各静電容量値Ctp1,Cts1をより短時間で大きく変化させることができるため、より短時間で信号発生部11と送信アンテナ12とを整合状態に移行させることができる。
また、上記の例では、2つのコンデンサ32a,33a等や2つのコンデンサ32b,33b等のような、並列接続状態を切り替えるためのPINダイオード等の切替素子が配設されたコンデンサ群の他に、コンデンサ31a,31bのような切替素子を含まないコンデンサを含んで各可変コンデンサ回路13a,13bを構成しているが、いずれかのコンデンサ群の切替素子を常時オン状態にしておくことにより、切替素子が配設されたコンデンサ群だけで各可変コンデンサ回路13a,13bを構成するようにすることもできる。
また、上記の送電装置2および受電装置3では、各可変コンデンサ回路13a,13b,22a,22bを、アンテナ(送信アンテナ12および受信アンテナ21)に対して並列に接続された可変コンデンサ回路(可変コンデンサ回路13a,22a)と、アンテナ(送信アンテナ12および受信アンテナ21)に対して直列に接続された可変コンデンサ回路(可変コンデンサ回路13b,22b)とで構成しているが、可変コンデンサ回路(可変コンデンサ回路13a,22a)のいずれか一方および可変コンデンサ回路(可変コンデンサ回路13b,22b)のいずれか一方の可変コンデンサ回路で各整合部13,22をそれぞれ構成することもできる。また、アンテナ(送信アンテナ12および受信アンテナ21)と可変コンデンサ回路(可変コンデンサ回路13a,22a)との並列回路、および可変コンデンサ回路(可変コンデンサ回路13b,22b)からなる直列回路に対して、可変コンデンサ回路13aと同じ構成の他の可変コンデンサ回路を並列に接続して、いわゆるπ型の各整合部13,22を構成することもできる。
1 電力伝送システム
2 送電装置
3 受電装置
4 バッテリ
11 信号発生部
12 送信アンテナ
13 第1整合部
13a,13b 可変コンデンサ回路
14 電力計測部
15 測距部
16 第1処理部
21 受信アンテナ
23 整流部
32a,33a,36a,37a,40a,41a,32b,33b,36b,37b,40b,41b コンデンサ
34a,35a,38a,39a,42a,43a,34b,35b,38b,39b,42b,43b ダイオード
S1 交流信号
V1 誘導電圧
Sa1,Sa2,Sa3,Sb1,Sb2,Sb3 制御信号

Claims (4)

  1. 交流信号を発生する信号発生部、前記交流信号の供給を受けて電磁場を発生させる送信アンテナ、前記信号発生部と前記送信アンテナとの間に配設されると共に可変コンデンサ回路を有する整合部、および前記可変コンデンサ回路の静電容量値を変更することにより、前記信号発生部と前記送信アンテナとを整合させる整合処理を実行する処理部を備え、前記電磁場によって誘導電圧を発生する受信アンテナおよび当該誘導電圧に基づいて負荷に供給する電圧を生成する電圧生成部を有する受電装置に送電する送電装置であって、
    前記可変コンデンサ回路は、1または複数のコンデンサからそれぞれ構成されると共に並列接続可能な複数のコンデンサ群と、前記各コンデンサ群にそれぞれ対応して配設されて当該複数のコンデンサ群の並列接続状態を切り替える複数の切替素子とを備えている送電装置。
  2. 前記受電装置との間の送受信間距離を段階的に変化させたときの各送受信間距離において前記信号発生部と前記送信アンテナとを整合させる前記可変コンデンサ回路の前記静電容量値が当該各送受信間距離と対応させて静電容量情報として予め記憶された記憶部と、
    前記受電装置との間の前記送受信間距離を測定する測距部とを備え、
    前記処理部は、前記測距部で測定された前記送受信間距離に対応する前記静電容量値を前記記憶部に記憶されている前記静電容量情報を参照して特定すると共に、前記複数の切替素子を切り替えて前記可変コンデンサ回路の前記静電容量値を前記特定した静電容量値に変更する請求項1記載の送電装置。
  3. 前記信号発生部と前記整合部との間に配設されて、反射波電力値を測定する電力測定部を備え、
    前記処理部は、前記複数の切替素子を切り替えて前記静電容量値を段階的に変化させることにより、前記反射波電力値を低減させる請求項1記載の送電装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の送電装置と前記受電装置とを備えている非接触型電力伝送システム。
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