JP5301843B2 - 昆布裁断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、収穫または採取されて所定長に一次裁断された乾燥状態の昆布を、更に所望の長さに二次裁断する際に好適に用いうる昆布裁断装置に関する。
北海道の日高地方や襟裳地方等の沿岸部に代表される昆布の生産地において、収穫または採取された昆布は、1m程度(例えば1050mm)の所定長に裁断(一次裁断)されて乾燥状態の昆布とされる。このような一次裁断および乾燥作業は、昆布が収穫または採取される温暖な時期になされる。そして、この一次裁断された乾燥状態の昆布は倉庫等に保管され、これが競りに掛けられて業者間に流通する。その後、この一次裁断された乾燥状態の昆布は、所望の長さに二次裁断され、種々の用途に供される。
特開平7−8233号公報
ところで、上述のように一次裁断された乾燥状態の昆布は、収穫または採取を終えた冬季に、所望の長さに二次裁断される場合が多い。しかし、この冬季の二次裁断は、一次裁断からの時間が空き、また、北海道の厳冬期になされる。そのため、一次裁断された乾燥状態の昆布は、二次裁断されるときには、通常、低温の倉庫内で保管されることで凍結状態となっており、また、略棒状ないし波うった板状をなしているため、その切断を困難なものにしていた。
つまり、乾燥して凍結状態となった昆布は、裁断時の圧力等により破断や亀裂が一層生じ易くなるのである。特に、従来の昆布の裁断には、紙などに用いるギロチン様のせん断刃を用いる場合が多く、このようなせん断刃での裁断は、裁断面が千鳥状に乱れ易く、また、せん断による細かい破片も多く発生して歩留まりも低下していた。
ここで、例えば特許文献1では、一次裁断された乾燥状態の昆布を、かなりの時間が経過後に、再び所望の長さに二次裁断を施して最終製品に仕上げるといった従来の製造方法では、途中の運搬過程や梱包過程での衛生面の問題等も含め、品質のよい昆布を、最終製品を提供する上で問題があるとし(例えば同文献での段落0005参照)、その解決方法として、採取された昆布を、一次裁断から二次裁断を経て最終製品に仕上げるまでの複数の工程を短時間の一貫生産で行い、これにより、品質および生産性を向上させ得る昆布加工品の製造方法を提案している。
しかしながら、昆布の流通形態は、上述のように、一次裁断された乾燥状態の昆布が倉庫等に保管され、これが競りに掛けられて業者間に流通し、その後、所望の長さに二次裁断されて種々の用途に供される。そのため、特許文献1に記載の昆布加工品の製造方法を採用するには、流通形態自体を変える必要がある。したがって、特許文献1に記載の昆布加工品の製造方法を実際に市場で採用する上では、これを簡単に実施することは現実的には困難である。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、収穫または採取されて所定長に一次裁断された乾燥状態の昆布を、更に所望の長さに二次裁断する際に、裁断面が綺麗になるとともに、裁断時の破片の発生も抑制し得昆布裁断装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願発明者らは、一次裁断された乾燥状態の昆布に対し、種々の条件で裁断試験を行う中で、温度変化に係る昆布の物性に着目した。その結果、乾燥状態の昆布をある程度の温度に加熱すると軟らかくなり、これにより、その裁断が容易となり、裁断面が綺麗になるとともに、裁断時の破片の発生も抑制されるという知見を得た。
すなわち、本発明の一態様に係る昆布裁断装置は、収穫または採取されて所定長に一次裁断された乾燥状態の昆布を、所望の長さに二次裁断する昆布裁断装置であって、前記一次裁断された乾燥状態の昆布をその幅方向に向けて搬送しつつ遠赤外線によって加熱する加熱部と、その加熱部の出側に設けられて前記加熱により軟化処理された昆布をその長手方向に向けて搬送するとともに円盤状の回転刃を昆布の幅方向に沿って前後させて所望の長さに裁断する裁断部とを備え、前記加熱部での加熱は、前記一次裁断された乾燥状態の昆布の表面温度を、50℃〜60℃の範囲内の温度に加熱するとともに、その表面温度を20秒間〜30秒間の範囲内の時間だけ維持することを特徴としている。
本発明の一態様に係る昆布裁断装置によれば、一次裁断された乾燥状態の昆布を搬送しつつ加熱する加熱部と、加熱後の昆布を裁断する裁断部と、を備えているので、一次裁断された乾燥状態の昆布を、所望の長さに二次裁断する際に、その昆布を加熱することで軟化処理を施すことが可能であり、その軟化処理された昆布を所望の長さに裁断することができる。したがって、その裁断が容易となり、裁断面が綺麗になるとともに、裁断時の破片の発生も抑制することができる。
そして、本発明の一態様に係る昆布裁断装置によれば、加熱部においては、昆布をその幅方向に向けて搬送しつつ加熱し、また、裁断部においては、加熱後の昆布をその長手方向に向けて搬送するとともに幅方向に沿って裁断するので、一次裁断された乾燥状態の昆布が、その所定長が例えば1m程度の長尺であっても、効率の良い裁断工程を組む上で好適であり、また、昆布裁断装置をコンパクトに構成することができる。
さらに本発明の一態様に係る昆布裁断装置において、前記加熱部での加熱は、前記一次裁断された乾燥状態の昆布の表面温度を、50℃〜60℃の範囲内の温度に遠赤外線によって加熱するので、乾燥状態の昆布に遠赤外線による加熱での軟化処理を施す上で、裁断面を綺麗にして裁断時の破片の発生も大幅に抑制し得るような軟らかい状態に変えるとともに、加熱しすぎることによって昆布の香りが飛散したり熱変性を生じないようにする上で好適である。
また、本発明の一態様に係る昆布裁断装置において、昆布の表面温度を50℃〜60℃の範囲内の温度に加熱するとともに、その表面温度を20秒間〜30秒間の範囲内の時間だけ維持するので、乾燥状態の昆布に遠赤外線による加熱での軟化処理を施す上で、裁断面を綺麗にして裁断時の破片の発生も抑制し得るような軟らかい状態に変えるとともに、加熱しすぎることによって昆布の香りが飛散したり熱変性が生じたりしないようにする上で好適である。
特に、倉庫内で保管される一次裁断された乾燥状態の昆布は、例えばチャタテムシなどの小さな虫に食害される場合があり、これが付着した状態で消費者に渡れば、衛生面でも好ましくないところ本発明の一態様に係る昆布裁断装置においては、昆布の表面温度を50℃〜60℃の範囲内の温度に加熱処理を施すので、例えばチャタテムシなどの小さな虫が付着していても死滅するため、これを駆除する上で好適である。
ここで本発明の一態様に係る昆布裁断装置において、前記加熱部の出側に且つ前記裁断部の入側に配設されたスタック部を更に備え、当該スタック部は、前記加熱後の昆布を所要量スタックするとともに、先に前記裁断部に搬送された所要量の昆布の裁断後に、そのスタックしている所要量の昆布を前記裁断部に受け渡すようになっていることは好ましい。このような構成であれば、先に搬送された所要量の昆布に対し、裁断部での裁断処理が終わったら、予めスタックしている所要量の昆布を遅滞なく裁断部に受け渡すことができるので、裁断効率を向上させる上でより好適である。
上述のように、本発明によれば、収穫または採取されて所定長に一次裁断された乾燥状態の昆布を、更に所望の長さに二次裁断する際に、裁断面が綺麗になるとともに、裁断時の破片の発生も抑制することができる。
以下、本発明に係る昆布裁断装置の一実施形態について、図1から図3を適宜参照しつつ説明する。なお、図1は、本発明に係る昆布裁断装置の一実施形態の側面図、図2は図1に示す昆布裁断装置の平面図、図3は図1に示す昆布裁断装置の正面図であり、図1および図3では、要部を説明するために、一部を破断した状態で図示している。
この昆布裁断装置1は、収穫または採取されて所定長に一次裁断された乾燥状態の昆布Kを、所望の長さに二次裁断するものであり、図1ないし図3に示すように、この昆布裁断装置1は、略直方体状の筐体2を有する。この筐体2は、鋼製のフレームを溶接して形成されており、作業者の立ち位置近傍の操作し易い位置に、操作パネル3が立設されており、また、筐体2内には、電装部4が設けられている。
筐体2上部の略中央には、図1および図2に示すように、メッシュ状のベルトを無端状にしてなる搬入コンベア12が設けられている。そして、この搬入コンベア12に対して、筐体2の上面での、搬入コンベア12の搬送方向H1の入側(図2での左側)が、昆布Kを搬送する入側載置部14になっており、また、搬入コンベア12の搬送方向H1の出側(図2での右側)が、出側載置部16になっている。
さらに、搬入コンベア12の上方には、搬入コンベア12を跨ぐように門型をなす加熱部10が配設されている。この加熱部10には、その天井部の全面に遠赤外線ヒータ18が設けられている。この遠赤外線ヒータ18は、搬入コンベア12で搬送される昆布K(図1参照)の全体を覆うことが可能な幅および長さを有して搬入コンベア12に対向配置されている。これにより、この遠赤外線ヒータ18は、門型をなす加熱部10のふところ部分である軟化処理部15(図3参照)に位置する昆布Kを、その表面温度が、40℃〜60℃の範囲内の温度になるように遠赤外線によって加熱可能になっている。
ここで、上記軟化処理部15は、その搬送方向H1での長さや搬送時間が、乾燥状態の昆布Kに遠赤外線での加熱による軟化処理を行う。
つまり、この遠赤外線での加熱は、裁断時の昆布Kの裁断面を綺麗にし、且つ、裁断時の破片の発生も抑制し得るような軟らかい状態に昆布Kを変えるとともに、加熱しすぎによって昆布Kの香りが飛散したり熱変性が生じたりしないような温度およびその温度の維持時間となるように設定されている。さらに、チャタテムシなどの小さな虫が付着していた場合であっても、これを駆除可能な温度および時間になっている。なおまた、この軟化処理部15での搬送量は、後述する裁断部30での裁断性能と整合しており、効率良く二次裁断を行えるようになっている。
また、上記筐体2には、上記加熱部10の出側載置部16の出側に、スタック部20が設けられており、そのスタック部20の下方に、鋭角な刃先を持った円形の回転刃32を有する裁断部30が設けられている。さらに、この裁断部30に続いて、裁断された昆布Kをその後の工程に搬送するための搬出コンベア50が筐体2の正面側に付設されている。ここで、本実施形態の例では、図1に示すように、上記スタック部20と裁断部30とは、一つの長溝38に対してその上下に位置して設けられることで二段の構成を有している。なお、長溝38の底部は、横断面が略U字状をなしている。
そして、この昆布裁断装置1は、図3に示す正面部分が、作業者が立つ作業位置になっており、この作業位置で、スタック部20への昆布Kの落とし込みの補助操作、および、次工程の裁断をする切断部30に送り込むための装置(後述する、支持腕34および押圧腕36等)を作動させる受け渡しスイッチ24の操作がなされる。なお、受け渡しスイッチ24は、作業者が立つ作業位置から向かってその左右に一対設けられ、左右を同時に操作しない場合には装置が動作しないようになっている。また、右側の受け渡しスイッチ24の右隣には、操作し易い位置に非常停止スイッチ26が設けられており、装置をいつでも停止できるようになっている。
より詳しくは、上記スタック部20は、加熱部10の出側に且つ裁断部30の入側に配設されており、所要量の昆布Kを収容可能な長さおよび幅をもつ長溝38を、昆布Kの長手方向に沿って有している。出側載置部16には、長溝38の両側の位置に、出側載置部16上の昆布Kを長溝38内に円滑に導くための案内板22がそれぞれ設けられている。なお、作業者からみて右側の案内板22には、案内板同士の対向方向の距離を調整するためのアジャスタ28が付設されている。
そして、スタック部20は、長溝38内に、その長手方向に離間して且つ昆布Kの幅方向に沿って設けられた複数の支持腕34を備えている(図1では手前側の一本のみ図示)。これら複数の支持腕34は、例えば4本設けられており、これらが同時に回動されて、搬送される昆布Kを、その下方から抱きかかえるように支持する支持位置(図1に示す位置)と、その支持を解放して、下方の裁断部30に昆布Kを自由落下によって落とし込むことで、次工程の裁断部30に受け渡す受け渡し位置(不図示)と、にそれぞれ位置するようになっている。これにより、このスタック部20は、加熱部10で加熱後の昆布Kを所要量スタックするとともに、先に裁断部30に搬送された所要量の昆布Kの裁断後に、そのスタックしている所要量の昆布Kを裁断部30に受け渡し可能になっている。
そして、上記裁断部30は、その上方のスタック部20に連続する長溝38の下方に位置している。この裁断部30は、長溝38の長手方向に離間して且つ昆布Kの幅方向に沿って回動可能に設けられた複数の押圧腕36(図1では手前側の一本のみ図示)を有して構成されている。これら複数の押圧腕36は、例えば4本設けられており、上方のスタック部20から昆布Kが落とし込まれる際に、落下してくる昆布Kに干渉しない待避位置(不図示)と、スタック部20から受け渡された昆布Kをその上部から押さえ込む押さえ込み位置(図1に示す位置)と、にそれぞれ回動可能になっている。これにより、この裁断部30は、その複数の押圧腕36で昆布Kを上部から押さえ込むことによって、昆布Kの裁断時の姿勢を安定させるようになっている。なお、複数の押圧腕36は、上記スタック部20の複数の支持腕34に対し、長手方向で互い違いになるように上記複数の支持腕34の間の位置に配置されている。これにより、押圧腕36と支持腕34とは、相互の回動動作時の干渉が防止されている。
さらに、この裁断部30は、長手方向の後方(図3での右側)に、スタック部20から受け渡された所要量の昆布Kを、長溝38の長手方向に沿って送り出し可能な送出装置40を有している。
詳しくは、この送出装置40は、長溝38の長手方向に沿ってねじ軸が配置されたボールねじ44と、そのボールねじ44のねじ軸を回転させるサーボモータ42とを有している。そして、ボールねじ44のナットには、昆布Kの後方を押圧するための送出板46が連結され、さらに、この送出板46は、ナットの対向側で、長溝38の長手方向に沿ってねじ軸と平行に配置された直動案内レール48によってスライド移動可能に案内されている。これにより、この送出装置40は、サーボモータ42に所定の駆動をさせることで、ボールねじ44のナットを所定のピッチで長溝38の長手方向にスライド移動させ、ナットとともにスライド移動される送出板46によって昆布Kの後端を押圧することで、長溝38の搬出コンベア50側に向けて送り出された昆布Kの先端部を、上記搬出コンベア50に対し、その丁度上方の位置に、所望の長さだけ張り出させる(オーバーハングした状態にさせる)ようになっている。
そして、この裁断部30において二次裁断がなされる。すなわち、この裁断部30の回転刃32は、搬出コンベア50上方に所望の長さだけ張り出された昆布Kの先端部の裁断すべき位置に対し、長溝38の略U字状の底部側方に設けられている。本実施形態の例では、回転刃32を昆布Kの幅方向に沿って前後させて切断するようになっている。つまり、この回転刃32は、前方(図1での右方向)に移動するときに昆布Kを所望の長さに二次裁断し、回転刃32の後方(図1での左方向)への戻り後に、上記送出装置40での昆布Kの送り込みが間欠的になされ、再び搬出コンベア50上方に所望の長さ張り出された昆布K先端部を、二次裁断すべき位置で繰り返し裁断するようになっている。
次に、この昆布の裁断方法および昆布裁断装置の作用・効果について説明する。
一次裁断された乾燥状態の昆布Kは、図2の左側に付設される前工程のコンベア(不図示)から上述の昆布裁断装置1に搬送されてくる。ここで、この昆布裁断装置1は、図2に示すように、搬送される昆布Kの幅方向を搬送方向H1に向けて入側載置部14に搬入される。そして、そのままの姿勢で入側載置部14に昆布Kが載置される。次いで、一次裁断された乾燥状態の昆布Kは、前工程のコンベアでの搬送の押圧力によって、ゆっくりと入側載置部14上から搬入コンベア12上に送られる。なお、前工程のコンベアを配置せずに、例えば作業者の手作業によって入側載置部14上からの送り込みを行ってもよい。
そして、図1に示すように、入側載置部14から搬入コンベア12上に送られた昆布K(同図での符号Ka)は、その幅方向を搬送方向H1に沿って搬送され、門型をなす加熱部10の軟化処理部15(図3参照)に順次に送られる。つまり、加熱部10の軟化処理部15には、図3での作業者正面から見て、昆布Kの長手方向を左右にして搬入される。これにより、この昆布裁断装置1は、加熱部10での搬送方向H1のスペースを少なくしてコンパクトな装置構成にすることを可能としている。
ここで、本実施形態の例では、上記軟化処理部15において、軟化処理部15内に位置する昆布K(同図での符号Kb)の表面温度を、40℃〜60℃の範囲内の温度になるように遠赤外線ヒータ18で加熱する。そして、この軟化処理部15では、昆布K(同図での符号Kb)の表面温度を15秒間〜30秒間の範囲内の時間だけ維持し、これにより、昆布Kを軟らかくしつつも、加熱しすぎによって昆布Kの香りが飛散したり熱変性が生じたりしないようにしており、さらに、チャタテムシなどの小さな虫が付着していた場合であっても、これを駆除している。
次いで、軟化処理部15で軟化処理された昆布K(同図での符号Kc)は、出側載置部16に順次に押し出され、左右の案内板22に導かれて長溝38内に落下する。このとき、長溝38内の複数の支持腕34は、上述した支持位置に位置しており、搬送されて落下してきた昆布Kを、下方から抱きかかえるようにして支持する。これにより、加熱部10で加熱後の昆布Kは、長溝38上部のスタック部20で、所要量がスタックされる。
次いで、作業者は、出側載置部16からスタック部20への昆布Kの落とし込みの補助操作をしつつ、所要量の昆布K(同図での符号Kd)がスタックされたと判断したら、左右の受け渡しスイッチ24のスイッチ操作をする。これにより、長溝38内の複数の支持腕34が同時に回動し、支持している所要量の昆布K(Kd)が落下して裁断部30に受け渡される。そして、これに同期連動して、長溝38内の複数の押圧腕36が回動し、受け渡された裁断部30内の昆布K(同図での符号Ke)を、その上部から押さえ込むことによって、昆布Kの裁断時の姿勢を安定させる。
次いで、裁断部30の送出装置40が自動的に作動し、長溝38の長手方向に沿って昆布K(Ke)の後方を送出板46で押圧する(図2での符号H2)。これにより、昆布K(Ke)は、長溝38の搬出コンベア50側に向けてスライド移動し、搬出コンベア50上方の位置に、昆布Kの先端部が、予め設定されている所望の長さだけ張り出す。
次いで、裁断部30の回転刃32は、搬出コンベア50上方に張り出された昆布Kの先端部の裁断すべき位置に対して前方に移動し、これにより、昆布K(Ke)の先端部を所望の長さに二次裁断する。そして、回転刃32の後方への戻り後に、送出装置40での昆布Kの送り込みが間欠的になされ、再び搬出コンベア50上方に所望の長さだけ張り出された昆布K先端部を、その二次裁断すべき位置で繰り返し二次裁断がなされる。ここで、この裁断部30での、搬送された所要量の昆布Kの裁断方向は、昆布Kの長手方向に対し直交する方向、つまり、昆布Kの幅方向に沿って二次裁断がなされる。なお、予め設定される所望の長さは、種々の規格(例えば昆布の切断の仕様は、85mm、105mm、175mm、210mm、260mm、350mm等がある)に応じて設定され、上述のように繰り返し動作がなされて複数に二次裁断される。次いで、裁断された昆布Kは、搬出コンベア50上に落下し、搬出コンベア50で順次に次工程(例えば梱包工程)に搬送されていく(図2での符号H3)。
なお、裁断部30のU字溝内の昆布K(Ke)の送り出しが全て終わると、そのタイミングに合わせて、上部のスタック部20には、次に裁断すべき昆布K(Kd)が所要量スタックされるようになっている。そのため、作業者は、再び、スタック部20内の所要量の昆布K(Kd)を、受け渡しスイッチ24のスイッチ操作で下方に落とし、上述の作業を遅滞なく継続することができる。
このように、この昆布裁断装置1によれば、一次裁断された乾燥状態の昆布Kを搬送しつつ加熱する加熱部10と、加熱後の昆布Kを裁断する裁断部30と、を備えているので、一次裁断された乾燥状態の昆布Kを、所望の長さに二次裁断する際に、その昆布Kを加熱することで軟化処理を施すことが可能であり、その軟化処理された昆布Kを所望の長さに裁断することができる。
そして、この昆布の裁断方法によれば、一次裁断された乾燥状態の昆布Kを、所望の長さに二次裁断する際に、その昆布Kに遠赤外線による加熱での軟化処理を施し、その軟化処理された昆布Kを所望の長さに裁断するので、乾燥状態の昆布Kを軟らかくしてから裁断することができる。そのため、その裁断が容易となり、裁断面が綺麗になるとともに、裁断時の破片の発生も防止または抑制することができる。
特に、本実施形態の例では、回転刃32を昆布Kの幅方向に沿って前後させて切断するため、上述したような、例えば紙などに用いるギロチン様のせん断刃を用いる場合に比べて、裁断面が千鳥状に乱れることを防止する裁断刃として好適であり、せん断に比べて細かい破片の発生も防止または抑制する上でより好適である。
そして、この昆布裁断装置1によれば、加熱部10においては、昆布Kをその幅方向に向けて搬送しつつ加熱し、また、裁断部30においては、加熱後の昆布Kをその長手方向に向けて搬送するとともに幅方向に沿って裁断するので、一次裁断された乾燥状態の昆布Kが、その所定長が1m程度の長尺であっても、効率の良い裁断工程を組むことができ、また、昆布裁断装置をコンパクトに構成することができる。
また、この昆布裁断装置1によれば、加熱部10の出側に且つ裁断部30の入側に配設されたスタック部20を更に備えており、このスタック部20は、加熱後の昆布Kを所要量スタックするとともに、先に裁断部30に搬送された所要量の昆布Kの裁断後に、そのスタックしている所要量の昆布Kを裁断部30に受け渡すようになっているので、先に搬送された所要量の昆布Kに対する裁断部30での裁断処理が終わったら、予めスタックしている所要量の昆布Kを遅滞なく裁断部30に受け渡すことができる。したがって、裁断効率を向上させる上でより好適である。
以上説明したように、この昆布の裁断方法および昆布裁断装置によれば、収穫または採取されて所定長に一次裁断された乾燥状態の昆布を、更に所望の長さに二次裁断する際に、裁断面が綺麗になるとともに、裁断時の破片の発生も防止または抑制することができる。
なお、本発明に係る昆布の裁断方法および昆布裁断装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、裁断部での裁断に用いる刃として、回転刃を例に説明したが、例えばせん断刃を用いてもよい。しかし、裁断面が千鳥状に乱れることをより好適に防止するとともに、細かい破片の発生をより好適に抑制する上では、裁断に用いる刃として、回転刃を用いることは好ましい。また、上記のように、上下にスタッカ部と裁断部とを設ける構成においては、裁断部の刃を回転刃とし、この回転刃を、裁断部の側方から進退可能に配設することは、効率の良い裁断工程を組むとともに、装置をコンパクトに構成する上で好ましい。
また、例えば上記実施形態では、軟化処理のための加熱方法として、遠赤外線で加熱する例で説明したが、これに限定されず、例えば温風(熱風)によって加熱して軟化処理を施してもよい。温風加熱によっても同様の軟化効果を得ることができる。しかし、温風加熱による方法は、所要の熱量が多く、効率が比較的に悪くなる。また、作業者の作業環境自体が高温になってしまう。そのため、熱効率を良くするとともに、作業環境を良好なものとする上では、軟化処理のための加熱方法として、遠赤外線を用いることは好ましい。
また、例えば上記実施形態では、一次裁断された乾燥状態の昆布Kの表面温度を40℃〜60℃の範囲内の温度にするとともに、その表面温度を15秒間〜30秒間の範囲内の時間だけ維持する例で説明したが、これに限定されず、昆布の物性が、その切断が容易となり、切断面が綺麗になるとともに切断時の破片の発生も抑制されるような、軟化処理が可能な温度および時間であればよい。しかし、このような裁断品質を向上させることを目的とする軟化処理に加え、例えばチャタテムシ等の虫を駆除するためには、温度や時間について、上記実施形態の設定は好ましく、特に、昆布Kの表面温度を、例えば60℃で30秒間程度の加熱処理を施すことは好ましい。
また、例えば上記実施形態では、加熱部10の出側に且つ裁断部30の入側に配設されたスタック部20を更に備える例で説明したが、これに限定されず、例えばスタック部を有しない構成としてもよい。しかし、上記実施形態のようなスタック部を設ければ、裁断部での裁断処理が終わったら、そのスタックしている所要量の昆布を裁断部に遅滞なく受け渡すことができるので、裁断効率を向上させる上でより好適である。
本発明に係る昆布裁断装置の一実施形態の側面図であり、同図では、要部を説明するために、一部を破断した状態で図示している。 図1に示す昆布裁断装置の平面図である。 図1に示す昆布裁断装置の正面図であり、同図では、要部を説明するために、一部を破断した状態で図示している。
符号の説明
1 昆布裁断装置
2 筐体
3 操作パネル
4 電装部
10 加熱部
12 搬入コンベア
14 入側載置部
15 軟化処理部
16 出側載置部
18 遠赤外線ヒータ
20 スタック部
22 案内板
24 受け渡しスイッチ
26 非常停止スイッチ
28 アジャスタ
30 裁断部
32 回転刃
34 支持腕
36 押圧腕
38 長溝
40 送出装置
42 サーボモータ
44 ボールねじ
46 送出板
48 直動案内レール
50 搬出コンベア

Claims (2)

  1. 収穫または採取されて所定長に一次裁断された乾燥状態の昆布を、所望の長さに二次裁断する昆布裁断装置であって、
    前記一次裁断された乾燥状態の昆布をその幅方向に向けて搬送しつつ遠赤外線によって加熱する加熱部と、その加熱部の出側に設けられて前記加熱により軟化処理された昆布をその長手方向に向けて搬送するとともに円盤状の回転刃を昆布の幅方向に沿って前後させて所望の長さに裁断する裁断部とを備え、
    前記加熱部での加熱は、前記一次裁断された乾燥状態の昆布の表面温度を、50℃〜60℃の範囲内の温度に加熱するとともに、その表面温度を20秒間〜30秒間の範囲内の時間だけ維持することを特徴とする昆布裁断装置。
  2. 前記加熱部の出側に且つ前記裁断部の入側に配設されたスタック部を更に備え、当該スタック部は、前記加熱後の昆布を所要量スタックするとともに、先に前記裁断部に搬送された所要量の昆布の裁断後に、そのスタックしている所要量の昆布を前記裁断部に受け渡すようになっていることを特徴とする請求項1に記載の昆布裁断装置。
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