JP5301768B2 - 車両搭載用クレーンの遠隔操作器 - Google Patents
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例えば、車軸と車体との間に設けられたスプリングの変位を検出するストロークセンサと、このストロークセンサの出力値を取り込み演算処理する制御回路とを備えた荷重検出装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
一方、車両搭載用クレーンが装備された車両においては、車両搭載用クレーンで吊り上げた荷物の実荷重を表示できるようにした、車両搭載用クレーンを遠隔操作するための遠隔操作器が提案されている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、一箇所の現場で行なう積み込み作業は、通常、複数回に分けて行なう場合が多く、オペレー夕が荷物を積み込むたびに、その都度、実荷重値を暗算等で積算して積載質量を把握しなければならなかった。
そこで、本発明は、荷物を積載可能な荷台を有する車両において、上記問題を解決するものであって、安価に装置を構成して積載質量を表示し得る車両搭載用クレーンの遠隔操作器を提供することを目的としている。
そして、荷物を吊り上げて荷台上に降ろすまでの間に、遠隔操作器の積算手段に対応する所定の信号をオペレータが入力することで、遠隔操作器の表示手段に表示されている吊り上げた荷物の実荷重値を積載質量に積算し、遠隔操作器の積算された積載質量を表示手段に表示することができる。
また、本発明に係る遠隔操作器は、前記積載質量から前記実荷重値を差引く差引手段を有し、当該差引手段は、オペレータによって入力された所定の信号を契機として前記積載質量から前記実荷重値を差引くようになっている。したがって、この遠隔操作器を用いてクレーンを操作し、積み込んだ荷物の一部を荷台外に降ろして、再度、荷台に荷物を積み込むような作業に好適に対応可能である。
そして、再度、荷物を積み込む際には、荷物を吊り上げて荷台上に降ろすまでの間に、遠隔操作器の積算手段に対応する所定の信号をオペレータが入力することで、遠隔操作器の表示手段に表示されている吊り上げた荷物の実荷重値が積算され、積載質量として遠隔操作器の表示手段に表示される。
また、本発明に係る遠隔操作器は、車両の最大積載量が登録できる最大積載量登録手段をさらに有し、登録した最大積載量をも表示手段に表示可能なので、オペレータは、表示手段に表示されている積載質量と最大積載量とを比較しながら積み込み作業を行なえるので、過積載の判断をより容易に行なえる。
また、本発明に係る遠隔操作器に、積載質量が車両の最大積載量に近づいたら警報を発生する警報手段をさらに有する構成とすることは好ましい。このような構成であれば、警報手段によってオペレータに報知することができるので、いわば自動的に過積載の判断が行なえる。
図1は車両搭載用クレーンが装備された車両の概略構成図、図2は本発明の一実施形態である車両搭載用クレーンの遠隔操作器の斜視図、また、図3は本発明の一実施形態である車両搭載用クレーンの遠隔操作器の液晶表示部の拡大図である。
図1に示すように、この車両搭載用クレーン1は、車両2の荷台3と運転室4の間のシヤーシフレーム5上に搭載されている。
図2に示すように、遠隔操作器20は、その正面に、上下に倒伏可能なブーム起伏選択スイッチ21、ウインチ巻上巻下選択スイッチ22、ブーム伸縮選択スイッチ23、旋回左右選択スイッチ24がそれぞれ設けられており、また、グリップ25の背面には、各アクチュエータの作動速度を制御するための速度レバー26が設けられている。
さらに、この遠隔操作器20には、正面に表示手段である液晶表示部30と、同じく正面に積算スイッチ31、差引スイッチ32、リセットスイッチ33、および設定スイッチ34の各スイッチ、並びに、側面に警報ブザー35が設けられている。各スイッチ31、32、33、34には、例えば押し釦スイッチを用いている。
この積載量表示処理は、遠隔操作器20の電源が投入されることで実行されて、図4に示すように、まず、ステップS1に移行して、設定スイッチ34が押されたか否かを判定し、設定スイッチ34が押されたとき(Yes)は、ステップS10に移行し、押されなかったとき(No)は、ステップS2に移行する。そして、ステップS10では、所定の最大積載量登録処理が実行される。
同図に示すように、最大積載量登録処理が実行されると、まず、ステップS11に移行して、ブーム起伏選択スイッチ21が上側に倒されているか否かを判定し、ブーム起伏選択スイッチ21が上側に倒されているとき(Yes)は、ステップS12に移行し、倒されなかったとき(No)は、ステップS13に移行する。ステップS12では、液晶表示部30に表示されている最大積載量に所定値を加算し、これにより増加された最大積載量を再表示する一連の処理がなされて、ステップS15に移行する。
なお、以上の最大積載量登録処理のステップS11、ステップS13では、ブーム起伏スイッチ21を使っての操作の例を説明したが、他の選択スイッチ22、23、24を使って最大積載量登録処理を行うようにしてもよい。
上記車両搭載用クレーン1の遠隔操作を行う場合には、オペレータは遠隔操作器20のグリップ25を握り、車両搭載用クレーン1の各アクチュエータの作動に対応する各選択スイッチ21、22、23、24を選択操作しながら、アクチュエータの作動速度を制御するための速度レバー26を操作する。この操作が行われると、車両搭載用クレーン1側の遠隔操作装置15に制御信号が出力され、車両搭載用クレーン1の各アクチュエータが作動し、車両搭載用クレーン1を操作することができる。
以降同様の作業を繰り返し、荷物を車両2の荷台3に積み込む作業を行なう。ここで、積載質量が最大積載量に近づいたら警報ブザー35が鳴動する(ステップS5、S6)。警報ブザー35が鳴動したら、作業を中断して、車両2を運行することで、過積載とならずに荷物を次の現場に運ぶことができる。
積み込んだ荷物を降ろす際に、荷物を吊り上げて荷台3外に降ろすまでの間に、差引スイッチ32を一回だけ押す(ステップS4)。差引スイッチ32を押すと、液晶表示部30に表示されている積載質量から同じく液晶表示部30に表示されている吊り上げた荷物の実荷重値が差引かれ、差引かれた積載質量が液晶表示部30に表示される(ステップS40)。
なお、1回の積み込み作業中に、誤って積算スイッチ31を2回押してしまった場合にも、そのままの状態で差引スイッチ32を1回押せば、液晶表示部30に表示されている積載質量の値を正常な値に復旧させることができる。
なお、本発明に係る車両搭載用クレーンの遠隔操作器は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、表示手段に液晶表示を用いているが、これに限定されず、勿論別の表示手段(例えば、LED表示)を用いてもよい。
2 車両
3 荷台
4 運転室
5 シヤーシフレーム
6 アウトリガ
7 ベース
8 コラム
9 ブーム
10 ウインチ
11 ワイヤロープ
12 フック
13 操作レバー
15 遠隔操作装置
16 アンテナ
20 遠隔操作器
21 ブーム起伏選択スイッチ
22 ウインチ巻上巻下選択スイッチ
23 ブーム伸縮選択スイッチ
24 旋回左右選択スイッチ
25 グリップ
26 速度レバー
30 液晶表示部
31 積算スイッチ
32 差引スイッチ
33 リセットスイッチ
34 設定スイッチ
35 警報ブザー
Claims (2)
- 積荷のための荷台を有する車両等に搭載されてワイヤロープの張力をロードセルで計測する実荷重値検出手段を有する車両搭載用クレーンを遠隔操作するために用いられ、その車両搭載用クレーンに装備される遠隔操作装置との間で前記車両搭載用クレーンによって吊下された吊荷の実荷重値の情報を含む必要な信号の送受信が可能とされるとともに、前記車両搭載用クレーンを操作するための複数の選択スイッチを有する遠隔操作器であって、
前記実荷重値を積算して荷台への積載質量を算出する積算手段と、前記積載質量を未積載時の値に戻すリセット手段と、前記積載質量から前記実荷重値を差引く差引手段と、車両の最大積載量を登録可能な最大積載量登録手段と、前記実荷重値、最大積載量および積載質量をそれぞれ表示する表示手段とを備え、
前記積算手段は前記積載質量を算出し、前記差引手段は前記積載質量から前記実荷重値を差引く演算処理を、当該車両搭載用クレーンのフックに吊荷を吊り上げてから降ろすまでの間にオペレータによって入力された各手段に対応する所定の信号を契機として実行するとともに、前記リセット手段は前記積載質量を前記未積載時の値に戻す演算処理を、予め荷台に荷物のない状態で、オペレータによって入力された前記リセット手段に対応する所定の信号を契機として実行し、
さらに、前記最大積載量登録手段は、オペレータによって入力された当該手段に対応する所定の信号が入力されたときに、前記複数の選択スイッチのうちのいずれか所定のスイッチの操作に基づいて前記最大積載量の増減を行い、これにより増加または減少された最大積載量を前記表示手段に表示することを特徴とする車両搭載用クレーンの遠隔操作器。 - 前記積載質量が車両の最大積載量に近づいたときに警報を発する警報手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の車両搭載用クレーンの遠隔操作器。
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