JP5301384B2 - 車両開閉体の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トランクリッド、バックドア、スライドドア等の開閉体を駆動手段を利用して閉じるときに、開閉体に掛かった外力の影響を受けずに開閉体による挟み込みを防止できる車両開閉体の制御装置に関する。
車体に形成した開口部を、駆動手段の動力によって動く開閉体によって開閉することは従来から行われている。
例えば、車体の後部に形成したトランクルーム開口部の周縁部にストライカとゴム製又は樹脂製のウェザーストリップとを設け、トランクルームを開閉するトランクリッドにストライカをロック可能なラッチを有するロック装置と、ラッチとストライカが所謂ハーフラッチ状態となったときにラッチをフルラッチ位置まで回転させるクロージャモータと、を設けたものがある。当該車両の直後に立っている人の衣服がトランクルーム開口部の周縁部に載った状態でクロージャモータが作動すると、トランクリッドとトランクルーム開口部の周縁部の間に当該衣服が挟み込まれてしまう。そのため、この種の車両には一般的に、衣服が挟み込まれることによりクロージャモータに掛かる負荷が所定の閾値を超えたときに、クロージャモータを逆転させてラッチとストライカのロック状態を解除する制御手段が設けてある。
また、車体の側面に形成した開口部を、スライド用モータの駆動力によってスライドするスライドドアによって開閉するものも知られている。この種の車両において開口部の下縁部に荷物を載置したままスライドドアを閉方向にスライドさせると、スライドドアの端面が荷物に接触し、さらにスライドドアと開口部の周縁部の間に荷物が挟みこまれてしまう。そのため、この種の車両には一般的に、スライドドアの閉動作に対して抵抗が発生することによりスライド用モータに掛かる負荷が所定の閾値を超えたときに、スライド用モータを逆転させてスライドドアを全開位置まで移動させる制御手段が設けてある。
特開2007−239279号公報
前者の車両では、クロージャモータの動作中に乗客等が手でトランクリッドを閉方向に押圧すると、トランクリッドと接触したウェザーストリップが大きな反力を発生する。そして、手をトランクリッドから離すとこの反力に起因してクロージャモータに掛かる負荷が上記閾値を超えた場合は、衣服が挟まれていないにも拘わらず制御手段がクロージャモータを逆転させてしまう。
また、後者の車両では、スライド用モータの動作中に乗客等が手でスライドドアに閉方向の外力を加え、スライドドアが全閉位置に達する前に手をスライドドアから離し、手を離した瞬間にスライドドアに対して抵抗を付与してしまうことがある。そして、この抵抗に起因してスライド用モータに掛かる負荷が上記閾値を超えた場合は、開口部の下縁部に荷物を置いていない(スライドドアの端面が荷物に接触していない)にも拘わらず制御手段がスライド用モータを逆転させてしまう。
制御手段がこのような誤制御を行なわないようにするためには、例えば上記閾値を高くすればよい。このようにすれば、ウェザーストリップが発生した反力や、乗客等の手がスライドドアに付与した抵抗がそれほど大きくない場合には、クロージャモータやスライド用モータに掛かる負荷が上記閾値を超えることはなくなる。
しかし、このように閾値を高めに設定してしまうと、トランクルーム開口部の周縁部に載っている衣服が薄い場合や、開口部の下縁部に載置した荷物が軽量の場合には、クロージャモータやスライド用モータがそのまま回転を続行し、トランクリッドやスライドドアが全閉位置まで移動してしまうおそれがある。
本発明は、駆動手段の駆動力によって移動する開閉体に掛かった外力に起因する開閉体の挙動を挟み込みと区別しつつ、開閉体による挟み込みを確実に防止する車両開閉体の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の車両開閉体の制御装置は、車両本体に形成した開口部を開閉する開閉体を開閉移動させるための駆動手段と、該駆動手段の閉方向への速度の変化量又は変化率の累積値を検出する検出手段と、該検出手段が検出した速度の上記累積値と、上記開閉体を上記駆動手段の駆動力のみによって閉方向に移動させたときの累積値である基準値との差分量が、第1閾値より大きい場合又は該第1閾値以下の状態が所定時間より短い間続いた場合は、次に上記差分量が上記第1閾値に比べて大きい第2閾値以上となったときに挟み込みが生じたと判定し、上記差分量が上記所定時間以上に渡って上記第1閾値以下になった場合は、次に上記差分量が上記第2閾値以上となっても挟み込みが生じたとは判定しない制御手段と、を備えることを特徴としている。
本発明の車両開閉体の制御装置は、別の態様によると、車両本体に形成した開口部を開閉する開閉体を開閉移動させるための駆動手段と、該駆動手段の閉方向への速度を検出する検出手段と、該検出手段が検出した速度が、上記開閉体を上記駆動手段の駆動力のみによって閉方向に移動させたときの速度である基準値に比べて速い第1閾値未満の場合又は該第1閾値以上の状態が所定時間より短い間続いた場合は、次に該基準値に比べて遅い第2閾値以下となったときに挟み込みが生じたと判定し、検出した速度が上記所定時間以上に渡って上記第1閾値以上になった場合は、検出した速度が次に上記第2閾値以下となっても挟み込みが生じたとは判定しない制御手段と、を備えることを特徴としている。
上記制御手段は、上記上昇方向の累積値が上記第1閾値以下の状態又は上記速度が上記第1閾値以上の状態が上記所定時間以上に渡って続いた場合、上記低下方向の累積値が上記第2閾値以上に1回なったとき又は上記速度が上記第2閾値以下に1回なったときは挟み込みが生じたとは判定せず、上記低下方向の累積値が上記第2閾値以上に2回なったとき又は上記速度が上記第2閾値以下に2回なったときに挟み込みが生じたと判定して、上記駆動手段を開方向に作動させるか停止させてもよい。
上記開口部の周縁部に弾性材料からなるウェザーストリップを設け、上記開閉体が、上記開口部を上記ウェザーストリップに接触しながら閉じるトランクリッドまたはバックドアであり、上記駆動手段が、上記トランクリッドまたはバックドアの位置が全閉位置から所定距離に達したときにトランクリッドまたはバックドアを全閉位置まで移動させるクロージャモータであってもよい。
本発明の車両開閉体の制御装置によれば、駆動手段の駆動力によって移動する開閉体に掛かった外力に起因する開閉体の挙動を挟み込みと区別しつつ、開閉体による挟み込みを確実に防止することができる。
本発明の第1の実施形態を適用した自動車の後方から見た斜視図である。 ハーフラッチ動作の開始からフルラッチまでの間におけるクロージャモータの合計パルス数に対するパルス幅の累積変化率、及び、グラフBに対するグラフAの差分量を示すグラフである。 制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態を適用した自動車の側面を表す前方から見た斜視図である。 ハーフラッチ動作の開始からフルラッチまでの間におけるスライド用モータの合計パルス数に対するパルス幅を示すグラフである。 制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 第1の実施形態の変形例のフローチャートである。
以下、図1〜図3を参照しながら本発明の第1の実施形態について説明する。なお、以下の説明中の方向は図中に記載した矢線方向を基準とする(第2の実施形態も同様)。
自動車10の車両本体の後部にはトランクルームの開口部11が形成してある。開口部11の周縁部全体にはゴム等の弾性材料からなる環状部材であるウェザーストリップ12が設けてあり、開口部11の後縁部にはウェザーストリップ12の直後に位置するストライカ13が固定してある。
開口部11の前縁部には開口部11と同じ形状であるトランクリッド(開閉体)15から延びる左右一対の支持ロッド16の前端部が左右方向に延びる回転軸回りに回転自在として取り付けてある。トランクリッド15は開口部11を完全に閉じる全閉位置(図示略)と、開口部11を開放する全開位置(図1の位置)との間を回転可能である。トランクリッド15の後端部には、トランクリッド15が全閉位置に位置したときにウェザーストリップ12の後縁部に接触する左右方向に延びるウェザーストリップ接触面17と、ウェザーストリップ接触面17よりも後方(図1の状態では上方)に位置する左右方向に延びる端面18と、が形成してある。図示するようにトランクリッド15の後端部内には、その端面がウェザーストリップ接触面17の中央部に位置するロック装置20が設けてある。ロック装置20には、トランクリッド15が全閉位置に移動したときにストライカ13が進入するストライカ進入孔21が形成してあり、ロック装置20の内部にはいずれも図示を省略したラッチ及びラチェット(ポール)が回転可能に設けてある。ラッチはストライカ進入孔21に進入したストライカ13を把持しないオープン位置と、ストライカ13を把持(ロック)するフルラッチ位置との間を回転可能であり、図示を省略したバネによりオープン位置側に回転付勢されている。ラチェットは、ラッチと係合してラッチの位置を固定する係合位置と、ラッチと係合しない非係合位置との間を回転可能で、図示を省略したバネにより係合位置側に回転付勢されている。さらにトランクリッド15の内部にはロック装置20の近傍に位置するクロージャモータ25が設けてある。クロージャモータ25の回転出力軸は図示を省略した連係手段を介して上記ラッチと連係しており、正回転することによりラッチを上記フルラッチ位置まで回転させる。
また、トランクルームの内部には開閉用モータ27が固定してあり、開閉用モータ27の出力回転軸がギヤ列からなる減速機構28を介して支持ロッド16に接続している。従って、開閉用モータ27が正回転するとトランクリッド15は全閉位置方向に回転し、開閉用モータ27が逆回転するとトランクリッド15は全開位置側に回転する。
クロージャモータ(駆動手段)25の上記出力回転軸には、2つのN極と2つのS極を周方向に等角度間隔で並べたパルス検出用磁石が設けてあり、パルス検出用磁石の周囲には、N極と対向したときに検出信号をだす2つのN極用素子を周方向に等角度間隔で並べたホールセンサ(検出手段)が設けてある。ホールセンサが検出信号を出してから次の検出信号を出すまでの時間が1パルス分の幅である「パルス幅」である。この「パルス幅」が小さければクロージャモータ25の回転速度が速いことになり、「パルス幅」が大きければクロージャモータ25の回転速度が遅いことになる。即ち、この「パルス幅」はクロージャモータ25の「速度」に対応するものである。さらに、ホールセンサが4回検出信号を出したときに、1回目の検出信号出力から2回目の検出信号出力までの時間(パルス幅)をT1、2回目の検出信号出力から3回目の検出信号出力までの時間(パルス幅)をT2、3回目の検出信号出力から4回目の検出信号出力までの時間(パルス幅)をT3としたとき、「(T2−T1)/T1」及び「(T3−T2)/T2」を「パルス変化率」と定義し、この「パルス変化率」をホールセンサが検出信号を検出する毎に順次加算したもの((T2−T1)/T1+(T3−T2)/T2+(T4−T3)/T3+・・・)を、「速度の変化率の累積値」(以下、「パルス累積変化率」)と定義する。
図1に示すように車両本体の内部にはCPU(中央演算処理装置)を具備する制御手段30が設けてある。制御手段30は、クロージャモータ25と、開閉用モータ27内に設けた開閉用モータと、上記ホールセンサと、に電気的に接続しており、車内に設けた開スイッチと閉スイッチ(いずれも図示略)の操作に応じてクロージャモータ25と開閉用モータ27を制御する。
制御手段30の基本的な制御内容は以下の通りである。即ち、トランクリッド15が全開位置に位置するとき上記閉スイッチが押されると、制御手段30は開閉用モータ27を一定速度で正回転させる。そして、開閉用モータ27の駆動力によって閉方向に移動したトランクリッド15のストライカ進入孔21にストライカ13が進入して、ストライカ13と係合したロック装置20のラッチがハーフラッチ位置(オープン位置とフルラッチ位置の中間位置)まで回転すると、制御手段30は開閉用モータ27を停止する代わりにクロージャモータ25を正回転させる。制御手段30はラッチがハーフラッチ位置とフルラッチ位置の間を移動する間は常に上記ホールセンサが出力する検出信号に基づいて「合計パルス数」と各パルス数における「パルス累積変化率」を管理し続ける。ここで「合計パルス数」は、例えば、クロージャモータ25が回転し始めるとき(ラッチがハーフラッチ位置に位置するとき)は「0」であり、クロージャモータ25が回転し終わることによりラッチがフルラッチ位置に達したときは最大値である「100」となる。そして、クロージャモータ25の駆動力によりラッチがハーフラッチ位置からフルラッチ方向に回転すると(トランクリッド15が全閉位置側に移動すると)、トランクリッド15のウェザーストリップ接触面17がウェザーストリップ12を押し潰し始め、ウェザーストリップ12を徐々に弾性変形させていく。そして、検出した合計パルス数が「100」になると、制御手段30は、トランクリッド15が全閉位置に達し、かつ、ロック装置20(フルラッチ位置に移動したラッチ)がストライカ13をロックしたと判断し、クロージャモータ25を停止させる。
制御手段30は以上説明した基本的な制御だけでなく、クロージャモータ25が正回転している間にトランクリッド15の端面18と開口部11の後縁部(ウェザーストリップ12より後方の部分)との間に乗客の衣服等が挟まれたときに、クロージャモータ25を逆回転させてトランクリッド15を全開位置側に戻す「挟み込み時逆回転制御」を行なう。この「挟み込み時逆回転制御」は、クロージャモータ25の正回転動作中にトランクリッド15に閉方向の外力が掛かった場合(乗客等が手などによりトランクリッド15を閉方向に押したり、自動車10に生じた振動によりトランクリッド15が振動した場合など)と、外力が掛からずクロージャモータ25の駆動力のみによってトランクリッド15が全閉位置まで移動する場合と、で制御態様が異なる。以下、この「挟み込み時逆回転制御」について図2及び図3を利用しながら説明する。
図2は、ラッチがハーフラッチ位置とフルラッチ位置の間に位置するときの、「合計パルス数」と「パルス累積変化率」又は「差分量」の関係を示すグラフである。
グラフB(基準値)は、トランクリッド15に上記外力が掛からずクロージャモータ25の駆動力のみによってラッチがハーフラッチ位置からフルラッチ位置まで回転するときの「合計パルス数」を横軸にとり、「パルス累積変化率」を縦軸にとったグラフである。グラフBの形状は自動車10の仕様により決まるものであり、グラフBのデータは制御手段30の記憶装置に予め記憶させてある。ラッチがハーフラッチ位置に位置するとき(合計パルス数が「0」のとき)からフルラッチ位置まで移動するとき(合計パルス数が「100」のとき)、「パルス累積変化率」は徐々に上昇している(トランクリッド15の閉方向への回転速度が徐々に低下している)。これは、トランクリッド15のウェザーストリップ接触面17によるウェザーストリップ12の弾性変形量(圧縮量)が徐々に増大する結果として、ウェザーストリップ12からトランクリッド15に及ぶ反力が徐々に大きくなるためである。
一方、グラフAは、クロージャモータ25が作動し始めてから所定時間経過後にトランクリッド15に対して上記外力が一時的に掛かった場合の「パルス累積変化率」を縦軸にとったグラフである。グラフAの形状は上記外力が掛かるまではグラフBと同一であるが、外力が一時的に掛かるとトランクリッド15の閉方向速度が上昇し、これに伴いクロージャモータ25の回転速度が上昇するので、A1で示すようにグラフBに比べて下方に向かって延びる。しかし、当該外力によってウェザーストリップ12の弾性変形量が大幅に増大すると、その直後にウェザーストリップ12が自由状態に戻ろうとする大きな反力を生じるので、A2で示すようにトランクリッド15の回転速度が一時的に低下し、一旦グラフBを上方に超えた後にグラフBに近づく。そして、外力に起因する当該反力が消失すると、グラフAは再びグラフBと一致する。
この後にトランクリッド15に対してクロージャモータ25の駆動力やウェザーストリップ12の反力以外の外力が掛からなければ、フルラッチ状態になるまでグラフAはグラフBと一致する(右肩上がりになる)。しかし、例えばトランクリッド15の端面18と開口部11の後縁部との間で乗客の衣服が挟まれると衣服がクロージャモータ25の回転(ラッチの回転)にとって抵抗となるので、A3に示すようにグラフBに比べて上方に向かって延びる。仮にここでトランクリッド15の端面18と開口部11の後縁部から衣服を引き抜けば、その反動でトランクリッド15の回転速度が一時的に上昇するので、A4で示すようにグラフAは再びBと一致する。
グラフA−Bは、「合計パルス数」を横軸にとり「グラフBに対するグラフAの(パルス累積変化率の)差分量(A−B)」を縦軸にとったグラフである。図示するようにグラフAとグラフBが一致しているとき、グラフA−Bは水平(差分量が「0」)になる。一方、A1〜A4のようにグラフAの値がグラフBからずれると差分量が発生する。即ち、A1及びA2のようにグラフBより速い場合は、A−B1及びA−B2で示すように水平線(0)より下方に位置し、一方、A3及びA4のようにグラフBより遅い場合は、A−B3及びA−B4で示すように水平線(0)より上方に位置する。
続いて、「挟み込み時逆回転制御」における制御手段30によるクロージャモータ25の回転制御方法を図3のフローチャートを用いて説明する。まずは、トランクリッド15に外力が掛からずクロージャモータ25の駆動力のみによってトランクリッド15が全閉位置まで移動する場合について説明する。
ラッチがハーフラッチ位置に達することによりクロージャモータ25が正回転し始めると(START)、制御手段30はステップ1でB−Aの差分量(プラス)がプラスの値である「第1閾値」(図2参照)以上か否かを判断する。本ケースではトランクリッド15に対して上記外力(手による力や振動など)が掛からずA−Bの差分量がゼロになるので、制御手段30はステップ1でNOと判断し、ステップ2で「押え込みカウント」を「0」のままとする。次いでステップ3においてNOと判断し、さらにラッチがまだフルラッチ位置に達していないので、ステップ4でNOと判断する。
制御手段30がこの処理(ステップ1→ステップ2→ステップ3→ステップ4→ステップ1)を複数回繰り返した後にラッチがフルラッチ位置に近づき、トランクリッド15の端面18と開口部11の後縁部との間で衣服が挟まれると、図2のA3に示すように「パルス累積変化率」がグラフBより大きくなるので、A−Bの差分量(プラス)がプラスの値である「第2閾値」(図2参照。第1閾値とは異なる値として設定する)より大きくなる。そのため、制御手段30はステップ3でYESと判断する。次いでステップ5において「押え込み確定」済みか否かを判断するが、このケースではトランクリッド15に対して外力が掛かっていない(後述するステップ7、ステップ8、ステップ9を通ってない)のでNOと判断する。すると制御手段30はトランクリッド15の端面18と開口部11の後縁部との間に何かが挟みこまれていると判断し、ステップ6においてクロージャモータ25を逆回転させる。すると、ラッチがハーフラッチ位置まで戻り、さらに開閉用モータ27が逆回転してトランクリッド15を開方向に回転させる。トランクリッド15が全開位置に達したときに、制御手段30はステップ4において「フルオープン(トランクリッド15が全開位置に達した)」と判断し、開閉用モータ27を停止して制御を終了する(END)。一方、ステップ4においてまだ開閉用モータ27が停止していない場合(トランクリッド15が全開位置に達していない場合)は、再度ステップ1に戻り、トランクリッド15が全開位置に達するまで同じ処理を繰り返す。
一方、トランクリッド15に外力(手による押さえ力や振動)が掛かった場合はA2に相当する部分に対応するA−B2の差分量(B−A)(プラス)が「第1閾値」より大きくなるので、制御手段30はステップ1でYESと判断する。すると、ステップ7で「押え込みカウント」が「0」から「1」に変化する。しかし、本実施形態ではステップ8の規定値であるNを「3」と定義しているので(Nは1以上の自然数であればよい)、制御手段30はステップ8でNOと判断しステップ3に進む。制御手段30はステップ3でNOと判断し、さらにステップ4ではまだフルラッチではない(NO)と判断するので、再びステップ1に戻る。トランクリッド15に対する外力は一般的にある程度の時間継続されるため、まだB−Aの差分量は「第1閾値」より大きいままであり、そのため制御手段30はステップ1で再度YESと判断する。すると、ステップ7で「押え込みカウント」が「1」から「2」にアップする。次いで、ステップ8、ステップ3、及び、ステップ4でいずれもNOと判断し、再度ステップ1に戻る。トランクリッド15に対する外力がまだ持続することによりステップ1でYESと判断し、かつステップ7で「押え込みカウント」を「2」から「3」にアップする。すると、制御手段30はステップ8でYESと判断し、さらにステップ9で「押え込み確定」を行なう。A−Bの差分量は「第1閾値」より小さいままであるため、ステップ3ではNOと判断し、さらにステップ4でもNOと判断しステップ1に戻る。
ここでB−Aの差分量が依然として「第1閾値」より大きい場合は制御手段30はこれまでと同じ処理を繰り返すが、図2のA2に示すようにウェザーストリップ12の反力により例えばA−B2の差分量(プラス)が「第2閾値(プラス)」以上になった場合は、制御手段30はステップ1でNOと判断する。そして、ステップ2で「押え込みカウント」を「0」に戻した後に、ステップ3でYESと判断し、さらに「押え込み確定」を既に行っているのでステップ5でYESと判断し、ステップ10で「押え込み確定の解除」を行い、ステップ11で「押え込みカウント」を「0」に維持する。このように、グラフA−Bの差分量(プラス)が「第2閾値(プラス)」を1回超えても、1回目についてはステップ5でYESと判断しクロージャモータ25を逆回転させない(ステップ6に進まない)。ここでの処理のうちステップ9からステップ3(NO)、ステップ4(NO)、ステップ1(NO)、ステップ2、ステップ3(YES)及びステップ5(YES)を経てステップ10の「押え込み確定の解除」に至るまでの時間が所謂「マスク期間」に相当する。
この後、制御手段30はステップ4でNOと判断した後にステップ1に戻る。ウェザーストリップ12による反力は極めて短い時間で消失し、図2のグラフA−BにおけるA−B2の直後の水平部分に示すように、グラフA−Bの差分量はゼロになるため、ステップ1でNOと判断した後にステップ2を通り、ステップ3及びステップ4でNOと判断し、再びステップ1に戻る。
そして、ラッチがフルラッチ位置近傍まで達することにより衣服が端面18と開口部11の間で挟まれると、グラフA−BのA−B3で示すようにA−B3の差分量が再び「第2閾値」より大きくなる。そのため、制御手段30はステップ1でNOと判断し、ステップ2で「押え込みカウント」を「0」に維持した後にステップ3でYESと判断する。このようにステップ3でYESと判断するのが2回目の場合は(既に「マスク期間」を経過している場合は)ステップ5でNOと判断(トランクリッド15の端面18と開口部11の後縁部との間に何かが挟みこまれていると判断)し、ステップ6においてクロージャモータ25と開閉用モータ27を逆回転させる。そして、トランクリッド15が全開位置に達すれば、制御手段30はステップ4において「フルオープン(トランクリッド15が全開位置に達した)」と判断し、開閉用モータ27を停止して制御を終了する(END)。
このように、トランクリッド15に掛かった外力に起因して生じたウェザーストリップ12の反力によってグラフA−Bの差分量が「第2閾値」より大きくなっても、制御手段30は「マスク期間」を経過する前に発生した当該反力を「挟み込み」とは判断せず、「マスク期間」の経過後にグラフA−Bの差分量が再度「第2閾値」より大きくなった場合に「挟み込み」が発生したと判断して、ここで初めてクロージャモータ25を逆回転させる。即ち、トランクリッド15に掛かった外力に起因するウェザーストリップ12の反力(A2に相当する部分)をトランクリッド15による挟み込みと区別した上で、挟み込みが生じた場合にクロージャモータ25を逆回転させているので、「第2閾値」を高く設定する必要がなく、そのためトランクリッド15による挟み込みを確実に防止できる。
なお、ステップ8でNOと判定した場合、即ち、規定値Nを満たす前にトランクリッド15に対する上記外力が消失したときは、該外力が掛かっている時間が短くウェザーストリップ12に生じる反力が小さくなるため、ステップ3では必ずNOと判定される。そのため、クロージャモータ25と開閉用モータ27が逆回転することはない。
なお、本実施形態では「パルス累積変化率」を利用してクロージャモータ25を回転制御しているが、代わりにパルス変化量(上記の「T2−T1」「T3−T2」に相当する量)」をホールセンサが検出信号を検出する毎に順次加算した「パルス累積変化量」を利用してもよい。この「パルス累積変化量」よりも「パルス累積変化率」を利用して制御を行った方が制御手段30(CPU)に掛かる負荷を減らすことが出来るが、制御手段30の処理能力が高いのであれば「パルス累積変化量」を用いて制御を行なってもよい。なお、「パルス累積変化量」は「速度の変化量の累積値」とも言う。
続いて、図4〜図6を参照しながら本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同じ部材については同じ符号を付すにとどめて、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の自動車40には側面開口部41が形成してある。側面開口部41の上下両縁部には前後方向に延びるレール42が設けてあり、側面開口部41の前縁部にはストライカ43が突設してある。上下のレール42には、側面開口部41と同じ側面形状であるスライドドア45の上下両端がスライド自在に支持してある。下方のレール42とスライドドア45の下端部の間にはスライドドア45を前後移動させるための動力伝達機構が設けてあり、この動力伝達機構には車両本体44に設けたスライド用モータ(駆動手段)46が接続している。従って、スライド用モータ46を正回転させるとスライドドア45は前方に向かってスライドし、スライドドア45が側面開口部41を完全に塞ぐ全閉位置(図示略)に達すると、スライドドア45の前端面に設けたロック装置47がストライカ43をロックする。一方、ロック装置47によるストライカ43のロックを解除した後にスライド用モータ46を逆回転させると、スライドドア45は後方に向かってスライドし側面開口部41全体を開放する全開位置(図示略)に移動する。
スライド用モータ46の出力回転軸には上記と同様のパルス検出用磁石が設けてあり、該パルス検出用磁石の周囲には上記と同様のホールセンサが設けてある。また、車両本体44には該ホールセンサ、スライド用モータ46、及びロック装置47と電気的に接続し、かつCPUを具備する制御手段48が設けてある。制御手段48は、車内に設けた開スイッチと閉スイッチ(いずれも図示略)に応じてスライド用モータ46を制御する。
制御手段48の基本的な制御内容は以下の通りである。即ち、スライドドア45が全開位置にあるときに上記閉スイッチが押されると、制御手段48はスライド用モータ46を一定速度で正回転させ、さらに回転を止めるまで上記ホールセンサが出力する検出信号に基づいて「合計パルス数」と各パルス数における「パルス幅」とを管理し続ける。ここで「合計パルス数」は、例えば、スライド用モータ46が回転し始めるとき(スライドドア45が全開位置に位置するとき)は「0」であり、スライドドア45が全閉位置に達したときに最大値である「100」となる。そして検出した合計パルス数が「100」になると、制御手段48は、スライドドア45が全閉位置に達したと判断しスライド用モータ46を停止させる。一方、スライドドア45が全閉位置に位置する状態で上記開スイッチが押されると、制御手段48がロック装置47によるストライカ43のロックを解除すると共にスライド用モータ46を逆回転させる。スライド用モータ46が逆回転するのと同時に制御手段48は合計パルス数の管理を再開し、合計パルス数が「100」から徐々に減り続けることを認識する。そして合計パルス数が「0」になったときにスライドドア45が全開位置に達したと判断しスライド用モータ46を停止させる。
制御手段48は以上説明した基本的な制御だけでなく、スライド用モータ46が正回転している間にスライドドア45の前端面が側面開口部41の下縁部に載せられた荷物に接触したときにスライド用モータ46を逆回転させてスライドドア45を全開位置側に戻す「接触時逆回転制御」を行なう。この「接触時逆回転制御」は、スライド用モータ46の正回転動作中に乗客等が手でスライドドア45に閉方向の外力を付与した場合と、外力を付与せずにスライド用モータ46の駆動力のみによってスライドドア45が全閉位置まで移動する場合と、で制御態様が異なる。以下、この「接触時逆回転制御」について図5及び図6を利用しながら説明する。
図5は、スライドドア45が全開位置と全閉位置の間に位置するときの「合計パルス数」と「パルス幅」の関係を示すグラフである。
グラフB(基準値)は、スライドドア45に上記外力が掛からずスライド用モータ46の駆動力のみによってスライドドア45が全開位置から全閉位置まで移動するときのグラフである。グラフBの形状は自動車40の仕様により決まるものであり、グラフBのデータは制御手段48の記憶装置に予め記憶させてある。グラフBから明らかなように、この場合はスライドドア45がいずれの位置に位置するときも(合計パルス数が「0」〜「100」のいずれのときも)、「パルス幅」は一定である(閉方向への回転速度は一定である)。
一方、グラフAはスライド用モータ46が作動し始めてから所定時間経過後にスライドドア45に対して上記外力が一時的に掛かった場合のグラフである。グラフAは外力が掛かるまではグラフBと同一であるが、外力が一時的に掛かるとスライドドア45の閉方向速度が上昇し、これに伴いスライド用モータ46の回転速度が上昇するので、A1で示すようにグラフBに比べて下方に向かって延びる。しかし、乗客等の手がスライドドア45から離れるときに手からスライドドア45に対して瞬間的に抵抗が付与されるので、A2で示すようにスライド用モータ46の回転速度が低下し、一旦グラフBを上方に超えた後に再びグラフBに近づく。そして、当該抵抗が消失するとグラフAは再びグラフBと一致する。
この後にスライドドア45に対して抵抗が掛からなければ、スライドドア45が全閉位置に移動するまでグラフAはグラフBと一致する(水平になる)。しかし、例えば側面開口部41の下縁部に乗客等の荷物が置いてある場合にスライドドア45の前端面が当該荷物に接触すると、当該荷物がスライド用モータ46の回転(スライドドア45の全閉位置側への移動)にとって抵抗となるので、A3に示すようにグラフAはグラフBに比べて上方に向かって延びる。仮にここで乗客等が荷物を側面開口部41の下縁部から取り除けば、その反動でスライド用モータ46の回転速度が一時的に上昇するので、A4で示すようにグラフAは再びグラフBと一致する。
続いて、「挟み込み時逆回転制御」における制御手段48によるスライド用モータ46の回転制御方法を図6のフローチャートを用いて説明する。まずは、スライドドア45に外力が掛からずスライド用モータ46の駆動力のみによってスライドドア45が全閉位置まで移動する場合について説明する。
スライドドア45が全開位置に位置するとき(「合計パルス数」が「0」のとき)にスライド用モータ46が正回転し始めると(START)、制御手段48はステップ1で「パルス幅」がグラフBの値より小さい値である「第1閾値」(図5参照)以下か否かを判断する。本ケースではスライドドア45に対して乗客等から上記外力が付与されないのでグラフAが「第1閾値」以下になることはない。そのため、制御手段48はステップ1でNOと判断し、ステップ2で「外力付与カウント」を「0」のままとする。次いでステップ3においてNOと判断し、さらにまだスライドドア45が全閉位置に達していないので、ステップ4でNOと判断する。
制御手段48がこの処理(ステップ1→ステップ2→ステップ3→ステップ4→ステップ1)を複数回繰り返した後に、スライド用モータ46の回転力によりスライドドア45が全閉位置に近づきスライドドア45の前端面が側面開口部41の下縁部に乗せてある荷物に接触すると、図5のA3に示すように「パルス幅」が「(グラフBより大きい)第2閾値」(図2参照。第1閾値とは異なる値として設定する)より大きくなる。そのため、制御手段48はステップ3でYESと判断する。次いでステップ5において「外力付与確定」済みか否かを判断するが、このケースではスライドドア45に対して外力が掛かっていない(後述するステップ7、ステップ8、ステップ9を通ってない)のでNOと判断する。すると制御手段48はスライドドア45の前端面が何かに接触したと判断し、ステップ6においてスライド用モータ46を逆回転させる。すると、スライド用モータ46の駆動力によりスライドドア45が全開位置まで戻る。スライドドア45が全開位置に達すると(「合計パルス数」が「0」になると)、制御手段48はステップ4において「フルオープン(スライドドア45が全開位置に達した)」と判断し、スライド用モータ46を停止させて制御を終了する(END)。一方、ステップ4においてまだスライドドア45が全開位置に達していない場合は、再度ステップ1に戻り、スライドドア45が全開位置に達するまで同じ処理を繰り返す。
一方、スライドドア45に上記外力が掛かった場合はA2に示すようにグラフAの値が「第1閾値」より小さくなるので、制御手段48はステップ1でYESと判断する。すると、ステップ7で「外力付与カウント」が「0」から「1」に変化する。しかし、本実施形態ではステップ8の規定値であるNを「3」と定義しているので(Nは1以上の自然数であればよい)、制御手段48はステップ8でNOと判断しステップ3に進む。制御手段30はステップ3でNOと判断し、さらにステップ4ではまだ全閉位置に達していない(NO)と判断するので、再びステップ1に戻る。スライドドア45に対する外力は一般的にある程度の時間継続されるため、グラフAの値は「第1閾値」より小さいままであり、そのため制御手段48はステップ1で再度YESと判断する。すると、ステップ7で「外力付与カウント」が「1」から「2」にアップする。次いで、ステップ8、ステップ3、及び、ステップ4でいずれもNOと判断し、再度ステップ1に戻る。トランクリッド15に対する外力がまだ持続することによりステップ1でYESと判断し、かつステップ7で「外力付与カウント」を「2」から「3」にアップする。すると、制御手段48はステップ8でYESと判断し、さらにステップ9で「外力付与確定」を行なう。グラフAは「第1閾値」より小さいままであるため、ステップ3ではNOと判断し、さらにステップ4でもNOと判断しステップ1に戻る。
ここでグラフAの値が依然として「第1閾値」以下の場合は、制御手段48はこれまでと同じ処理を繰り返すが、図5のA2に示すように乗客等が手がスライドドア45から離れたときの抵抗によりグラフAが「第2閾値」以上になった場合は、制御手段48はステップ1でNOと判断する。そして、ステップ2で「外力付与カウント」を「0」に戻した後に、ステップ3でYESと判断し、さらに「外力付与確定」を既に行っているのでステップ5でYESと判断し、ステップ10で「外力付与確定の解除」を行い、ステップ11で「外力付与カウント」を「0」に維持する。このように、グラフAが「第2閾値」を1回超えても、1回目についてはステップ5でYESと判断しスライド用モータ46を逆回転させない(ステップ6に進まない)。ここでの処理のうちステップ9からステップ3(NO)、ステップ4(NO)、ステップ1(NO)、ステップ2、ステップ3(YES)及びステップ5(YES)を経てステップ10の「外力付与確定の解除」に至るまでの時間が所謂「マスク期間」に相当する。
この後、制御手段48はステップ4でNOと判断した後にステップ1に戻る。乗客等の手による上記抵抗は極めて短い時間で消失し、図5のグラフAにおけるA2の直後の水平部分に示すように、グラフAの値は再びグラフBと同じになるため、ステップ1でNOと判断した後にステップ2を通り、ステップ3及びステップ4でNOと判断し、再びステップ1に戻る。
そして、スライドドア45が全閉位置に近づくことにより側面開口部41の下縁部に乗せてある荷物に接触すると、グラフAのA3で示すようにグラフAの値が再び「第2閾値」より大きくなる。そのため、制御手段48はステップ1でNOと判断し、ステップ2で「外力付与カウント」を「0」に維持した後にステップ3でYESと判断する。このようにステップ3でYESと判断するのが2回目の場合は(既に「マスク期間」を経過している場合は)、ステップ5でNOと判断(スライドドア45の前端面が荷物に接触していると判断)し、ステップ6においてスライド用モータ46を逆回転させる。そして、スライドドア45が全開位置に達したときに、制御手段48はステップ4において「フルオープン(スライドドア45が全開位置に達した)」と判断し、スライド用モータ46を停止させて制御を終了する(END)。
このように、スライドドア45に掛かった外力に起因する上記抵抗によってグラフAが「第2閾値」より大きくなっても、制御手段48は「マスク期間」を経過する前に発生した当該抵抗を「荷物への接触」とは判断せず、「マスク期間」の経過後にグラフAの値が「第2閾値」より大きくなった場合に「荷物への接触」が発生したと判断して、ここで初めてスライド用モータ46を逆回転させる。即ち、スライドドア45に生じた上記抵抗をスライドドア45の荷物に対する接触と区別した上で、接触が生じた場合にスライド用モータ46を逆回転させているので、「第2閾値」を高く設定する必要がない。そのため、スライドドア45がそのまま全閉位置側に移動し、スライドドア45の前端面と側面開口部41の前縁部の間で荷物を挟み込むのを確実に防止できる。
以上、第1及び第2の実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明は様々な変更を施しながら実施可能である。
例えば、第1の実施形態のトランクリッド15を図7に示すフローチャートに従って制御してもよい。
即ちこの場合は、トランクリッド15に外力が掛かることによりステップ9からステップ3(NO)、ステップ4(NO)となり、その直後にウェザーストリップ12の反力によってグラフA−Bの差分量が「第2閾値」以上になると、制御手段30はステップ1(NO)とステップ2を経て、ステップ3でYESと判断する。すると、制御手段30はステップ12で「挟み込みカウント」を「1」にする。しかし、本変形例ではステップ13の規定値であるMを「3」と定義しているので(Mは1以上の自然数であればよい)、制御手段30はステップ13でNOと判断し、ステップ4でNOと判断した後にステップ1に戻る。そして、ステップ12を3回通りステップ13で規定値M(=3)に達したときに、御手段30はステップ13でYESと判断し、ステップ5でNOと判断する。従って、制御手段30はトランクリッド15の端面18と開口部11の後縁部との間に何かが挟みこまれていると判断し、ステップ6においてクロージャモータ25を逆回転させる。このように図7のフローチャートに従って制御した場合は、上記「マスク期間」を長くすることが可能になる。
なお、図6のフローチャートを図7のフローチャートと同様のフローチャートに変更することにより、第2の実施形態のスライドドア45を「マスク期間」を長くしながら制御してもよい。
第1の実施形態では「パルス累積変化率」又は「パルス累積変化量」を利用して制御を行っているが「パルス幅」を利用してもよく、一方、第2の実施形態で「パルス累積変化率」又は「パルス累積変化量」を利用して制御してもよい。
さらに、第1の実施形態の開閉用モータ27によるトランクリッド15の閉方向動作に対して第2の実施形態と同様の制御を行ってもよい。このようにすれば、トランクリッド15の閉方向動作中にトランクリッド15が何らかの障害物に接触したときに、トランクリッド15を開方向に逆転させることが可能になる。
また、第2の実施形態の自動車40にロック装置47をロック状態に移行させるためのクロージャモータを設け、かつ、側面開口部41の前縁部にロック装置47がハーフラッチからフルラッチになる間にスライドドア45の前端面が接触するウェザーストリップを設けた上で、このクロージャモータを第1の実施形態のように制御してもよい。
さらに、トランクリッド15やスライドドア45ではなく、車両の背面開口部(周縁部にウェザーストリップを備える)を開閉するバックドアを備える自動車に本発明を適用してもよい。
また、車両本体側にロック装置(ラッチ、ラチェット)を設け、開閉体(トランクリッド15、スライドドア45、バックドア等)側にストライカを設けてもよい。
10 自動車(車両)
11 開口部
12 ウェザーストリップ
13 ストライカ
15 トランクリッド(開閉体)
16 支持ロッド
17 ウェザーストリップ接触面
18 端面
20 ロック装置
21 ストライカ進入孔
25 クロージャモータ(駆動手段)
27 開閉用モータ
28 減速機構
30 制御手段
40 自動車(車両)
41 側面開口部
42 レール
43 ストライカ
44 車両本体
45 スライドドア
46 スライド用モータ(駆動手段)
47 ロック装置
48 制御手段

Claims (4)

  1. 車両本体に形成した開口部を開閉する開閉体を開閉移動させるための駆動手段と、
    該駆動手段の閉方向への速度の変化量又は変化率の累積値を検出する検出手段と、
    該検出手段が検出した速度の上記累積値と、上記開閉体を上記駆動手段の駆動力のみによって閉方向に移動させたときの累積値である基準値との差分量が、第1閾値より大きい場合又は該第1閾値以下の状態が所定時間より短い間続いた場合は、次に上記差分量が上記第1閾値に比べて大きい第2閾値以上となったときに挟み込みが生じたと判定し、上記差分量が上記所定時間以上に渡って上記第1閾値以下になった場合は、次に上記差分量が上記第2閾値以上となっても挟み込みが生じたとは判定しない制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両開閉体の制御装置。
  2. 車両本体に形成した開口部を開閉する開閉体を開閉移動させるための駆動手段と、
    該駆動手段の閉方向への速度を検出する検出手段と、
    該検出手段が検出した速度が、上記開閉体を上記駆動手段の駆動力のみによって閉方向に移動させたときの速度である基準値に比べて速い第1閾値未満の場合又は該第1閾値以上の状態が所定時間より短い間続いた場合は、次に該基準値に比べて遅い第2閾値以下となったときに挟み込みが生じたと判定し、検出した速度が上記所定時間以上に渡って上記第1閾値以上になった場合は、検出した速度が次に上記第2閾値以下となっても挟み込みが生じたとは判定しない制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両開閉体の制御装置。
  3. 請求項1または2記載の車両開閉体の制御装置において、
    上記制御手段は、
    上記上昇方向の累積値が上記第1閾値以下の状態又は上記速度が上記第1閾値以上の状態が上記所定時間以上に渡って続いた場合、上記低下方向の累積値が上記第2閾値以上に1回なったとき又は上記速度が上記第2閾値以下に1回なったときは挟み込みが生じたとは判定せず、上記低下方向の累積値が上記第2閾値以上に2回なったとき又は上記速度が上記第2閾値以下に2回なったときに挟み込みが生じたと判定して、上記駆動手段を開方向に作動させるか停止させる車両開閉体の制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項記載の車両開閉体の制御装置において、
    上記開口部の周縁部に弾性材料からなるウェザーストリップを設け、
    上記開閉体が、上記開口部を上記ウェザーストリップに接触しながら閉じるトランクリッドまたはバックドアであり、
    上記駆動手段が、上記トランクリッドまたはバックドアの位置が全閉位置から所定距離に達したときにトランクリッドまたはバックドアを全閉位置まで移動させるクロージャモータである車両開閉体の制御装置。
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