以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図24は本発明をスロットマシンに採用した一実施形態を例示している。なお、以下の説明における上下左右の方向については、特に基準を示さない限り遊技機本体を前側から見た場合の上下左右をいうものとする。
図1及び図2において、遊技機本体を構成する筐体1は、本体ケース2と、この本体ケース2の前側に配置された矩形状の前面パネル3とを備えている。本体ケース2は例えば木製で、左右一対の側板4a,4bと、それら左右の側板4a,4bの上下両端側を左右に連結する上板5及び底板6と、背面側を略塞ぐ背板7とにより前側が開放する箱形に形成されており、その前側を開閉自在に閉鎖するように前面パネル3が装着されている。
本体ケース2内には、図2に示すように、複数個の図柄表示リール8a〜8cが左右方向に配列された表示リールユニット9の他、メダル払い出し装置10、メダル補助ケース11、電源基板が格納された電源基板ケース12、主制御基板13が収容された主基板ケースユニット14等が配置されている。表示リールユニット9は、例えば左右の側板4a,4b間に架設された中間棚15上に着脱自在に装着されている。
メダル払い出し装置10は、払い出し用のメダルを貯留するメダルホッパー16、メダルホッパー16内のメダルを払い出すメダル払い出し手段17、メダルホッパー16から溢れたメダルをメダル補助ケース11側に排出する余剰メダル排出口18等を備え、底板6上に着脱自在に装着されている。メダル補助ケース11は側板4bに近接して底板6上に装着され、電源基板ケース12はメダル補助ケース11と反対側で側板4aの下部側に装着されている。また、主基板ケースユニット14は、本体ケース2内の縦壁面、例えば背板7の前面側で且つ表示リールユニット9の上側近傍に配置されている。
図1に示すように、前面パネル3は左右一端側、例えば左側に配置されたヒンジ手段 (図示省略)を介して本体ケース2に対して開閉自在に装着されており、その上部側には第1表示窓21と第2表示窓22とが上下に配置されている。第1表示窓21は、前面パネル3の裏側に装着された液晶表示ユニット(図示省略)の表示画面23に対応して矩形状に形成されており、遊技者はこの第1表示窓21を介して表示画面23を前側から視認可能となっている。第2表示窓22は、本体ケース2側の図柄表示リール8a〜8cに対応して、例えば第1表示窓21よりも大型の矩形状に形成されており、遊技者はこの第2表示窓22を介して図柄表示リール8a〜8cを前側から視認可能となっている。
また第2表示窓22の下側には、横長状の操作パネル部24が設けられている。この操作パネル部24の上面側には、遊技媒体としてのメダルを投入可能なメダル投入口25の他、1ベットボタン26、マックスベットボタン27及びクレジット精算ボタン28が設けられている。操作パネル部24の前面側には、図柄表示リール8a〜8cの回転を開始させるためのスタートレバー31、回転中の図柄表示リール8a〜8cを夫々個別に停止させるためのストップボタン32a〜32c、メダル投入口25内に詰まったメダルを返却させるための返却ボタン33等が設けられている。
前面パネル3の下端部前側には、メダル払い出し手段17から払い出されたメダルや返却されたメダルを前側に排出するための排出口34が設けられ、その前側に、排出口34から排出されたメダルを受けるメダル受け皿35が横長状に配置されている。
主基板ケースユニット14は、主制御基板13を保護しつつ本体ケース2内に装着するためのもので、取付ベース36を介して背板7の前面側に固定されており、図3〜図5等に示すように、主制御基板13と、互いに嵌め合わせ可能な裏ケース体(甲ケース体)41と表ケース体(乙ケース体)42とで開閉自在に構成され且つ内部に主制御基板13を格納可能な主基板ケース(基板ケース)43と、主制御基板13上の特定のコネクタ61aをカバーするコネクタカバー46と、主基板ケース43を閉状態で封止する閉鎖封止部材47と、主基板ケース43を取付ベース36に対して装着状態で封止する装着封止部材48と、裏ケース体41と表ケース体42とを開閉可能な状態で連結する第1連結手段49aと、表ケース体42と閉鎖封止部材47とを封止操作可能な状態で連結する第2連結手段49bと、主基板ケース43上に貼付されたICタグシール(封印シール)45の表面を覆うシールカバー50と、このシールカバー50の開放動作に連動してICタグシール45を切断するシールカッター51とを備えている。なお、第1連結手段49aと第2連結手段49bとは1つの連結部材52として一体に形成されている。
また、主基板ケース43は、裏ケース体41と表ケース体42とを所定方向、例えば左右方向(以下、閉鎖スライド方向という)に互いに相対的にスライドさせることにより、閉鎖ロック手段53により互いに嵌め合わせた状態が保持される閉鎖ロック状態と保持されない閉鎖アンロック状態とを切り換え可能となっている。ここで、閉鎖ロック手段53は、図5に示すように裏ケース体41側の閉鎖係合手段54と表ケース体42側の閉鎖被係合手段55とで構成されており、それら閉鎖係合手段54と閉鎖被係合手段55とが互いに係合する閉鎖ロック状態において閉鎖封止部材47により封止(閉鎖封止状態)されるようになっている。
また、閉鎖封止状態の主基板ケース43は、取付ベース36に対して所定方向、例えば閉鎖スライド方向と同じ左右方向(以下、装着スライド方向という)に相対的にスライドさせることにより、装着ロック手段56により装着状態が保持される装着ロック状態と保持されない装着アンロック状態とを切り換え可能となっている。なお、本実施形態では2種類の装着ロック状態が設けられており、取付ベース36に対して主基板ケース43を装着アンロック状態から装着スライド方向の一方、例えば右にスライドさせることにより第1装着ロック状態となり、主基板ケース43を装着アンロック状態から装着スライド方向の他方、例えば左にスライドさせることにより第2装着ロック状態となるように構成されている。
ここで、装着ロック手段56は、図5に示すように取付ベース36側の装着係合手段57と表ケース体42側の装着被係合手段58とで構成され、それら装着係合手段57と装着被係合手段58とが互いに係合する2種類の第1,第2装着ロック状態で夫々封止(第1,第2装着封止状態)されるようになっているが、装着封止部材48はそれら第1,第2装着ロック状態のうち、第1装着ロック状態での封止(第1装着封止状態)に用いられるようになっている。
主制御基板13は、スタートレバー31、ストップボタン32a〜32c等の操作に基づいて図柄表示リール8a〜8cの回転、停止その他の遊技動作を制御するためのもので、例えば横長矩形状に形成され、その一面側(ここでは前面側)の電子部品装着面13aには、外縁に沿って配置される複数個のコネクタ61、それらコネクタ61よりも内側に配置されるROM62等、多数の電子部品が装着されている。
主基板ケース43は、裏ケース体41と表ケース体42とを主制御基板13の裏面13b側(ここでは後側)と表面、即ち電子部品装着面13a側(ここでは前側)から互いに嵌め合わせることにより、基板格納部63、封止部64、ICタグシール貼付部65等が形成されるようになっている。
基板格納部63は、主制御基板13が格納される部分で、裏ケース体41側の裏蓋部63aと表ケース体42側の表蓋部63bとで例えば前後に偏平な横長矩形状の箱形に形成されている。また、封止部64は、閉鎖封止部材47及び装着封止部材48を装着して封止を行うための部分で、裏ケース体41側の裏ケース側封止部64aと表ケース体42側の表ケース側封止部64bとで構成され、基板格納部63に対して閉鎖スライド方向の一方側、例えば右側に配置されている。ICタグシール貼付部65は、ICタグシール45を貼付するための部分で、裏ケース体41側の裏ケース側貼付部65aと表ケース体42側の表ケース側貼付部65bとで構成され、基板格納部63に対して閉鎖スライド方向の一方側、例えば封止部64と同じ右側に封止部64と並んで配置されている。
なお、ICタグシール貼付部65に貼付されるICタグシール45は、図5に示すように、片面側に粘着面が形成された略矩形状のベースシート45aと、このベースシート45a上の所定位置、例えば略中心部に配置されるICチップ45bと、ベースシート45aに沿って配置され且つ読み取り機からの磁場を受けたときの電磁誘導作用による起電力をICチップ45bに供給するアンテナ45cとで構成されている。ICチップ45bには、当該パチンコ機の機種、制御基板の製造番号等の管理情報が記録されており、またベースシート45aの表面には例えばその管理情報と対応付けられた識別番号その他の識別情報が表示されている。
裏ケース体41は、主制御基板13の裏面13b側に対応するもので、図5〜図8に示すように、基板格納部63を構成する裏蓋部63a、封止部64を構成する裏ケース側封止部64a、ICタグシール貼付部65を構成する裏ケース側貼付部65a、連結部材52の裏ケース側固定部66aを固定するための固定ベース部67等を備え、例えば透明な合成樹脂により一体形成されている。
裏蓋部63aは、主制御基板13の裏面13bに対向する例えば横長矩形状の底壁68と、この底壁68の四辺のうち、閉鎖スライド方向に沿う一対の辺、即ち上辺及び下辺に沿って表ケース体42側(前側)に向けて立設される一対の嵌合壁69,70と、底壁68の内面(基板格納部63の内側に対応する面)側に複数設けられ且つ主制御基板13の裏面13bに略当接する所定高さに突設される基板支持リブ71等を備えている。
嵌合壁69,70には、閉鎖ロック手段53を構成する閉鎖係合手段54が長手方向に沿って夫々1又は複数、例えば4つずつ設けられている。この閉鎖係合手段54は、図6に示すように、嵌合壁69,70の縁部から表ケース体42側に向けて突出する係合脚部54aと、この係合脚部54aの先端側から閉鎖スライド方向の一方側、例えば封止部64と反対側(ここでは左側)に突出する係合爪部54bとで略L字型に形成されている。
裏ケース側封止部64aは、裏蓋部63aの例えば右側に一体に設けられており、例えば裏蓋部63a側の底壁68から延設された裏カバー板72と、この裏カバー板72上に設けられた例えば2つの第1,第2裏ケース側封止装着部(甲ケース側封止装着部)73a,74aと、それら第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aに対して裏蓋部63aと反対側に配置され且つ表ケース体42側(前側)に向けて例えば膨出状に立設された端部壁75等を一体に備えている。
第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aは、裏蓋部63aの右縁部に沿って例えば第1裏ケース側封止装着部73aが第2裏ケース側封止装着部74aの下側にくるように上下に隣接して配置されている。これら第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aは、夫々表ケース体42側に向けて開口する例えば四角形の有底筒状に形成されており、図7に示すように、その底板部76が裏カバー板72の裏側に若干突出した状態でその裏カバー板72に一体に設けられている。また、第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aの底板部76には、装着スライド方向に対して直交する方向、即ち上下方向に突出する一対の嵌合鍔部77が一体に設けられている。
また、第2裏ケース側封止装着部74aの底板部76上には、例えば細長状の貫通孔78が装着スライド方向に形成されている。更に、第1裏ケース側封止装着部73aの底板部76上には、例えばその略中央に開口蓋79が一体に設けられ、またその開口蓋79に対する装着スライド方向の一方側、例えば左側には係合突起80が底板部76の裏側に向けて突設されている。開口蓋79は、底板部76上の薄肉部79aで取り囲まれた部分で、強く押圧して周囲の薄肉部79aを損壊させることにより底板部76から容易に分離して円形その他の開口部を形成するようになっている。なお、例えば第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aの上下両側には、嵌合壁69,70に設けられているものと同様の閉鎖係合手段54が、裏カバー板72の内面側に突設されている。
裏ケース側貼付部65aは、例えば裏蓋部63aの右側で且つ裏ケース側封止部64aの上側に一体に設けられており、主制御基板13の電子部品装着面13aと略同じ向きに配置された例えば正面視略矩形状の裏ケース側貼付面(甲ケース側貼付面)82aと、この裏ケース側貼付面82aの外周に沿ってその裏面側に突設される上下左右の側壁部83〜86等を備えている。
裏ケース側貼付面82aは、表ケース側貼付部65b側の表ケース側貼付面(乙ケース側貼付面)82bと共に1つのICタグシール貼付面(封印シール貼付面)82を構成するもので、閉鎖スライド方向の一方側、例えば左側の縁部が表ケース側貼付面82b側と連結する連結辺87aとなっており、主制御基板13と略平行な平面部88aと非平面部89aとを備えている。非平面部89aは、図12等に示すように、連結辺87aに沿って一定幅の範囲に設けられ、例えば平面部88aから後ろ向きに凹入する部分円筒面状に形成されている。なお、平面部88aと非平面部89aとは非平面部89aと逆向きの円筒面で滑らかに連結されている。また、上側壁部83上には、シールカバー50の一端側を保持するためのシールカバー係合部91aが突設されている。
固定ベース部67は、例えば第1裏ケース側封止装着部73aに近い所定位置、例えば端部壁75の一端側に一体に設けられており、連結部材52の裏ケース側固定部66aを例えば熱カシメにより取り外し不能に固定できるようになっている。なお、固定部66aの固定には熱カシメ(熱溶着)以外の方法、例えば超音波溶着、高周波溶着等を用いてもよい(後述する固定部66b,66cの固定についても同様)。
表ケース体42は、主制御基板13の電子部品装着面13a側に対応するもので、図5〜図8に示すように、基板格納部63を構成する表蓋部63b、封止部64を構成する表ケース側封止部64b、ICタグシール貼付部65を構成する表ケース側貼付部65b、連結部材52の表ケース側固定部66bを固定するための固定ベース部92、封止に使用される前の閉鎖封止部材47を装着するための封止部材ホルダ93等を備え、例えば透明な合成樹脂により一体形成されている。
表蓋部63bは、主制御基板13の外縁を取り囲む上下左右の周壁94〜97と、主制御基板13の電子部品装着面13aに対向する上壁98とを一体に備え、裏ケース体41側が開放されて開口99を形成している。
上壁98は、その外周に沿って設けられた低壁部98aと、その低壁部98aの内側で外向き(前向き)に膨出する膨出部98bとを備えている。低壁部98a上には、主制御基板13のコネクタ61に対応して内向きに凹入する複数の凹部100a〜100cが設けられ、それら凹部100a〜100cにはコネクタ61が嵌合するコネクタ嵌合孔101が夫々1又は複数設けられている。膨出部98bは、主制御基板13の電子部品装着面13aとの間に電子部品の収容空間を確保するためのもので、例えばROM62に対応する位置にはROM62を不正に交換する行為等を防止するための凹部102等が形成されている。
また、表蓋部63bには、閉鎖ロック手段53を構成する閉鎖被係合手段55と、装着ロック手段56を構成する装着被係合手段58とが、例えばその上下の周壁94,95に沿って配置されている。即ち、図6,図8等に示すように、上下の周壁94,95の内側には夫々若干の隙間を挟んで内ガイド板94a,95a及び外ガイド板94b,95bが上壁98の裏側に向けて立設されており、内ガイド板94a,95aと外ガイド板94b,95bとの間の閉鎖ガイド溝103内に閉鎖被係合手段55が、外ガイド板94b,95bと周壁94,95との間の装着ガイド溝104内に装着被係合手段58が、夫々設けられている。
閉鎖被係合手段55は、裏ケース体41側の嵌合壁69,70上に設けられた複数、例えば各4つの閉鎖係合手段54に対応して閉鎖ガイド溝103内に複数、例えば各4つ設けられており、図6に示すように、裏ケース体41と表ケース体42とを互いに嵌め合わせたときに閉鎖係合手段54の係合爪部54bが嵌合する嵌合部55aと(閉鎖アンロック状態)、その状態から表ケース体42を裏ケース体41に対して閉鎖ガイド溝103に沿って所定の向き(ここでは右向きとする)に相対的にスライドさせることにより係合爪部54bが係合する被係合部55bと(閉鎖ロック状態)で構成されている。
また、装着被係合手段58は、装着ガイド溝104内に複数、例えば各4つ設けられており、図7に示すように、主基板ケース43を取付ベース36に嵌め込んだときに装着係合手段57の第1,第2係合爪部57b,57cが嵌合する嵌合部58aと(装着アンロック状態)、その装着アンロック状態から主基板ケース43を取付ベース36に対して装着ガイド溝104に沿って一方側(ここでは右向きとする)に相対的にスライドさせることにより第1係合爪部57bが係合する第1被係合部58bと(装着ロック状態)、装着アンロック状態から主基板ケース43を取付ベース36に対して装着ガイド溝104に沿って他方側(ここでは左向きとする)に相対的にスライドさせることにより第2係合爪部57cが係合する第2被係合部58cと(装着ロック状態)で構成されている。
このような表蓋部63bに対し、主制御基板13は、コネクタ61をコネクタ嵌合孔101に嵌合させつつ開口99側から嵌め込まれ、電子部品装着面13aを凹部100a〜100cの内面側に当接させた状態でねじ止め等により着脱自在に固定される。
また、表蓋部63bには、コネクタカバー46が着脱自在に装着可能となっている。このコネクタカバー46は、図3及び図5に示すように、主制御基板13の複数のコネクタ61のうち、例えば下側の凹部100c内に配置されるコネクタ61aを、これらに結合されたハーネス側コネクタ105と共に覆うもので、表蓋部63b側のケース側結束部106に対応するカバー側結束部107が一体に設けられており、これらケース側結束部106とカバー側結束部107とを結束バンド107a等により結束することにより表蓋部63bに装着されている。これにより、結束バンド107aを切断してコネクタカバー46を取り外さない限り、ハーネス側コネクタ105をコネクタ61aから抜き取ることができず、コネクタ61aへの不正部品の接続等による不正行為を効果的に防止できる。
表ケース側封止部64bは、裏ケース体41側の裏ケース側封止部64aに対応して表蓋部63bの例えば右側に一体に設けられており、図6,図8等に示すように、裏ケース側封止部64a側の第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aに対応する2つの第1,第2表ケース側封止装着部(乙ケース側封止装着部)73b,74bと、これら第1,第2表ケース側封止装着部73b,74bを夫々1又は複数、例えば4つの連結リブ108a〜108dを介して支持する封止支持フレーム109とを備えている。
第1,第2表ケース側封止装着部73b,74bは、裏ケース側封止部64a側の第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aと共に夫々第1,第2封止装着部73,74を構成するもので、例えば四角形の筒状に形成されており、裏ケース体41と表ケース体42とが閉鎖ロック状態となったときに、第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aに対して閉鎖スライド方向に対して直交する方向、即ち前後方向に合致して、第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aと共に各1本の筒体を形成するように配置されている。
また、第2表ケース側封止装着部74bには、第2裏ケース側封止装着部74aとは反対側の端部(以下、外側端部)を閉鎖する閉鎖蓋110が一体に設けられている。閉鎖蓋110は、その周囲が薄肉部110aを介して第2表ケース側封止装着部74bの外側端部に一体に設けられており、強く押圧して周囲の薄肉部110aを損壊させることにより第2表ケース側封止装着部74bから容易に分離し、それによって外側端部が開放されるようになっている。
封止支持フレーム109は、第1,第2表ケース側封止装着部73b,74bの周囲を一定の隙間を介して取り囲む矩形枠状に形成され、表蓋部63bの右周壁97の外面側に一体に設けられており、各4つの連結リブ108a〜108dにより第1,第2表ケース側封止装着部73b,74bが一体に連結されている。また、封止支持フレーム109上には、裏ケース側封止部64aに設けられた閉鎖係合手段54に対応して、例えばその上下両端側に閉鎖ガイド溝103内と同様の閉鎖被係合手段55が設けられている。
表ケース側貼付部65bは、例えば表蓋部63bの右側で且つ表ケース側封止部64bの上側に一体に設けられており、主制御基板13の電子部品装着面13aと略同じ向きに配置された例えば正面視略矩形状の表ケース側貼付面(乙ケース側貼付面)82bと、例えば上周壁94の内側の内ガイド板94aから閉鎖スライド方向に延設された上側壁部111等を備えており、裏ケース体41と表ケース体42とが嵌め合わされて閉鎖ロック状態となったとき、表ケース側貼付面82bが裏ケース側貼付部65a側の裏ケース側貼付面82aと閉鎖スライド方向に連結して1つのICタグシール貼付面82を形成し、また上側壁部111が裏ケース側貼付部65a側の上側壁部83と連結するようになっている。
表ケース側貼付面82bは、裏ケース側貼付面82aと同様、主制御基板13と略平行な平面部88bと非平面部89bとを備え、その右側の縁部が、裏ケース側貼付面82a側と連結する連結辺87bとなっており、図12等に示すように、非平面部89bは連結辺87bに沿って一定幅の範囲に設けられ、例えば平面部88bから後ろ向きに凹入する部分円筒面状に形成されている。このように、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとは互いに閉鎖スライド方向に対称(左右対称)な形状に形成されている。
即ち、図12(b)に示すように、裏ケース体41と表ケース体42とが閉鎖ロック状態となったときに裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとが連結されて形成されるICタグシール貼付面82は、主制御基板13における電子部品装着面13aと略同じ向きとなるように配置されると共に、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとの境界を挟んでその両側一定幅の範囲に、非平面部89a,89bが連結された屈曲部89が設けられ、その屈曲部89は、後ろ向きに凹入する部分円筒面状に形成されると共に、その両側の平面部88a,88bに対して滑らかに連結され、その上に貼付されるICタグシール45を屈曲状に案内するようになっている。
また、閉鎖ロック状態で裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとが連結されたとき、互いに対向する連結辺87a,87b間には、上側壁部83,111間に跨るように一定の隙間118が形成されるようになっている。
また、上側壁部111上には、裏ケース側貼付部65a側のシールカバー係合部91aに対応するシールカバー係合部91bが突設されており、裏ケース体41と表ケース体42とが嵌め合わされて閉鎖ロック状態となったとき、図11(b)に示すようにシールカバー係合部91aとシールカバー係合部91bとが閉鎖スライド方向に一定の隙間を挟んで近接するようになっている。なお、シールカバー係合部91a,91bは、例えば主基板ケース43の裏側に向けて開放する断面略C字状に形成されている。
また、表ケース側貼付面82bを挟んでシールカバー係合部91bの反対側には、図6,図8等に示すように、シールカバー50を主基板ケース43に封止するための被結合部112が配置されている。この被結合部112は、表ケース側貼付面82b側の平面部88bと同一の平面上に形成される結合ベース板113上に形成されている。なお、この結合ベース板113は、例えば封止支持フレーム109に一体に形成されている。
被結合部112は、例えば閉鎖スライド方向に設けられた1つの挿通スリット114と、この挿通スリット114の両側に平行に配置された一対の逃げ用スリット115と、それら挿通スリット114と逃げ用スリット115との間に形成された一対の弾性係合部116とを備えている。
なお、ICタグシール貼付面82及び被結合部112の外周には、例えばシールカバー係合部91a,91bに対応するICタグシール貼付面82の上縁側を除き、一定高さの囲い壁117が突設されている。この囲い壁117は、その配置位置に応じて裏ケース体41側又は表ケース体42側に一体に形成されている。
固定ベース部92は、第1表ケース側封止装着部73bの近傍、例えば下側に配置され、封止支持フレーム109に一体に形成されており、連結部材52の表ケース側固定部66bを例えば熱カシメにより取り外し不能に固定できるようになっている。なお、裏ケース体41側の固定ベース部67とこの固定ベース部92とは夫々主基板ケース43の裏側と表側とに配置されているが、例えばこれら固定ベース部67,92は少なくとも上下方向位置(閉鎖スライド方向に対して直交する方向の位置)については、図8に示すように互いに略一致している。
封止部材ホルダ93は、例えば固定ベース部92に対して第1表ケース側封止装着部73bの反対側、即ち固定ベース部92の下側に配置され、例えば表蓋部63bの右周壁97から閉鎖スライド方向に突設される上下一対の保持片93a等により構成されている。
閉鎖封止部材47は、主基板ケース43等とは別体に形成され、例えば1つの主基板ケース43に対して1個設けられており、図6,図8等に示すように、挿通軸部121と、この挿通軸部121の挿入方向後端側に設けられた鍔部122と、挿通軸部121上に設けられた抜け止め係合爪123と、挿通軸部121の挿入方向後端側に設けられた固定ベース部124とを一体に備えている。
挿通軸部121は、主基板ケース43が閉鎖ロック状態のときに第1表ケース側封止装着部73bと第1裏ケース側封止装着部73aとに跨るように第1封止装着部73内に挿通されて閉鎖アンロック状態側へのスライドを阻止するもので、第1封止装着部73の内側に略隙間なく挿通可能な形状、例えば四角形の筒状に形成されており、その軸方向長さは第1封止装着部73の内部長さと略一致している。また、挿通軸部121の外周面上には、第1封止装着部73の内面側に形成された溝125に対応して軸方向の突条126が設けられており、この突条126を溝125に嵌合させた状態でなければ挿通軸部121が第1封止装着部73に挿通不可能とすることで第1封止装着部73に装着する際の閉鎖封止部材47の方向が規定されている。
鍔部122は、例えば筒状に形成された挿通軸部121の後端側を閉鎖すると共に、その外縁側が挿通軸部121の外周面よりも外側に鍔状に突出しており、挿通軸部121を第1封止装着部73内に挿通させたとき、第1表ケース側封止装着部73bの外側端部に略当接して挿入方向への移動を所定位置で規制するようになっている。
抜け止め係合爪123は、第1封止装着部73に挿通された挿通軸部121の抜けを阻止するもので、例えば挿通軸部121の外周側に1又は複数、例えば2つ設けられている。この抜け止め係合爪123は、挿通軸部121の外周面よりも外側に突出する突出状態と突出しない退避状態とに切り換え可能で且つ突出状態側に弾性付勢され、挿通軸部121が第1封止装着部73に挿通されたときに第1表ケース側封止装着部73bの例えば裏側端部に係合するように、挿通軸部121の軸方向中間位置に配置されている。
固定ベース部124は、例えば鍔部122の外面側に設けられており、連結部材52の封止部材側固定部66cを例えば熱カシメにより取り外し不能に固定できるようになっている。
装着封止部材48は、主基板ケース43、閉鎖封止部材47等とは別体に形成され、例えば1つの主基板ケース43に対して1個設けられており、図6等に示すように、挿入本体部127と、この挿入本体部127の挿入方向先端側に設けられた突起部128とを一体に備えている。
挿入本体部127は、突起部128を貫通孔78から外側に突出させた状態で保持すべく第2封止装着部74内に挿入されるもので、第2封止装着部74の内側に略隙間なく収容可能な形状、例えば四角形の筒状に形成されており、その軸方向長さは例えば第2裏ケース側封止装着部74aの内部長さと略一致している。また、挿入本体部127の外周面上にも、閉鎖封止部材47と同様、第2封止装着部74の内面側に形成された溝125に対応して軸方向の突条126が設けられている。なお、第2表ケース側封止装着部74b側の閉鎖蓋110には、図10,図16等に示すようにその内面側に押さえリブ129が突設されており、主基板ケース43が閉鎖ロック状態のときにその押さえリブ129が挿入本体部127の挿入方向後端側に略当接することにより、装着封止部材48の第2封止装着部74内での軸方向移動が規制されるようになっている。
突起部128は、挿入本体部127の挿入方向先端側の略中央から軸方向に突出しており、装着封止部材48が第2封止装着部74内に装着されたとき、図7等に示すように貫通孔78を介して裏ケース体41の裏側に突出するようになっている。また、突起部128の先端部は装着スライド方向のロック側(右側)からアンロック側(左側)に向けて徐々に突出量が大きくなる傾斜状に形成されている。なお、突起部128は貫通孔78の形状に対応して例えば装着スライド方向に沿った板状に形成され、例えば挿入本体部127内に軸方向に配置された補強リブ等を介して挿入本体部127に一体に設けられている。
連結部材52は、裏ケース体41、表ケース体42、閉鎖封止部材47の三者を連結するもので、図8に示すように、裏ケース体41側の固定ベース部67に着脱不能に固定される裏ケース側固定部66aと、表ケース体42側の固定ベース部92に着脱不能に固定される表ケース側固定部66bと、閉鎖封止部材47側の固定ベース部124に着脱不能に固定される封止部材側固定部66cと、裏ケース側固定部66aと表ケース側固定部66bとの間を連結する第1連結バンド部131と、表ケース側固定部66bと封止部材側固定部66cとの間を連結する第2連結バンド部132とを備え、例えば可撓性を持たせたポリエチレン等、ある程度の柔軟性を有する合成樹脂により一体成形されている。
ここで、裏ケース側固定部66a、表ケース側固定部66b及び第1連結バンド部131が、裏ケース体41と表ケース体42とを開閉可能な状態で連結する第1連結手段49aを構成し、表ケース側固定部66b、封止部材側固定部66c及び第2連結バンド部132が、表ケース体42と閉鎖封止部材47とを封止操作可能な状態で連結する第2連結手段49bを構成している。
第1,第2連結バンド部131,132は、例えば十分な可撓性を有する細長平板状に形成されており、第1連結バンド部131については裏ケース体41と表ケース体42とを通常の手順で開閉する際に支障がない範囲で、また第2連結バンド部132については閉鎖封止部材47を封止部材ホルダ93から外して第1封止装着部73に挿入する際に支障がない範囲で、夫々なるべく短く形成されている。
シールカバー50は、図9等に示すように、本体部141と、この本体部141の一端側に設けられる被係合部142と、本体部141の他端側に設けられる結合ピン143及び連動被係合部149とを備え、例えば透明な合成樹脂により一体に形成されている。
本体部141は、ICタグシール貼付面82に対応するシールカバー部141aと、被結合部112に対応する封止カバー部141bとで構成されている。シールカバー部141aは、ICタグシール貼付面82に沿う板状に形成されたシールカバー板144と、このシールカバー板144の外縁部等から裏面144b側に突設される補強リブ145とを一体に備えている。シールカバー板144は、ICタグシール貼付面82の略全体を覆う正面視略矩形状に形成されると共に、その表面144aがICタグシール貼付面82上に貼付されたICタグシール45の表面全体に略密着するように、ICタグシール貼付面82の平面部88a,88b及び屈曲部89に沿う三次元形状に形成されている。なお、補強リブ145は、ICタグシール45上の識別情報の表示位置を避けて設けることが望ましい。
封止カバー部141bは、表ケース体42側の被結合部112に沿う板状に形成された封止カバー板146と、この封止カバー板146の外縁部等から裏面146b側に突設される補強リブ147とを備え、シールカバー部141aと一体に形成されている。封止カバー板146は、被結合部112の略全体を覆う正面視略矩形状に形成されている。また、本体部141の外縁側には、主基板ケース43側の囲い壁117の端縁に覆い被さるように外向きに張り出す一定幅の張り出し部140が一体に設けられている。
被係合部142は、シールカバー50の一端側を主基板ケース43に係合させるためのもので、主基板ケース43側のシールカバー係合部91a,91bに対応して例えば主基板ケース43の閉鎖スライド方向、即ち左右方向に配置されるヒンジピン142aと、このヒンジピン142aをその両端側で支持する一対の支持部142bとで構成されており、図14に示すようにヒンジピン142aがシールカバー係合部91a,91bに対して主基板ケース43の裏側から着脱自在に嵌め込まれ、その軸廻りに回転自在に保持されるようになっている。
このように、シールカバー50は、シールカバー部141aによりICタグシール45の表面を略覆う「被覆状態」と、シールカバー部141aがICタグシール45の表面から離間する「開放状態」との間でヒンジピン142aの軸廻りに揺動可能な状態で主基板ケース43に装着される。
結合ピン143は、主基板ケース43側の被結合部112と共にシールカバー50を主基板ケース43に装着した状態で封止するシールカバー封止手段を構成するもので、被結合部112に対応して封止カバー板146に形成された開口部150内に一定の隙間を介して配置され、その隙間を横切るように配置される複数、例えば2つの連結リブ148a,148bにより封止カバー板146に一体に連結されている。この結合ピン143は、封止カバー板146の表面146a側に向けて突設される軸部143aと、この軸部143aの先端側に設けられ且つその軸部143aの幅方向に張り出す断面台形状の結合部143bとで構成され、軸部143aの後端側が連結リブ148a,148bにより封止カバー板146に連結されており、ヒンジピン142aがシールカバー係合部91a,91bに係合された状態でシールカバー部141aがICタグシール貼付面82上のICタグシール45の表面に略密着されたとき、被結合部112の挿通スリット114を貫通してその裏側に離脱不能に係合するようになっている(図14(b))。
連動被係合部149は、シールカッター51側の連動係合部171と共に、シールカッター51と当該シールカバー50とを連動させる連動手段172を構成するもので、例えばシールカバー部141a上で且つ被係合部142と反対側、即ち結合ピン143側の例えば側面に一体に突設されている。
シールカッター51は、図9等に示すように、細長板状の本体部173と、この本体部173の一端側に配置される揺動軸受部174と、本体部173の他端側に配置される連動係合部171とを一体に備えている。本体部173には、その片側の縁部に沿って断面鋭角状の刃先処理が施された切断刃173aが一体に設けられており、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとの間の隙間118内に収容可能となっている。なお、シールカッター51は、隙間118内に装着されたとき、図15等に示すように、例えば裏蓋部63aの底壁68に立設された支持リブ119により、切断刃173aの刃先がICタグシール貼付面82と略一致する位置で保持されるようになっている。
揺動軸受部174は、例えばシールカバー係合部91a,91bと同じ断面略C字状に形成されており、本体部173を隙間118内に収容したとき、シールカバー係合部91a,91b間に配置され、シールカバー50が主基板ケース43に装着される際にはシールカバー係合部91a,91bと共にシールカバー50側のヒンジピン142aを回転自在に保持するようになっている。これにより、シールカッター51は、その切断刃173aの刃先がICタグシール貼付面82と略一致する「退避状態」と、刃先がICタグシール貼付面82の外側に突出する「切断状態」との間でヒンジピン142aの軸廻りに回転自在となり、シールカバー50とシールカッター51とは同一回転軸廻りに揺動可能な状態となる。
また、連動係合部171は、本体部173の一端側から切断刃173a側、即ちICタグシール貼付面82の外側に向けて突出しており、シールカバー50が被覆状態となって主基板ケース43に封止されたとき、ICタグシール貼付面82上に貼付されたICタグシール45の外側でシールカバー50側の連動被係合部149に係合するようになっている(図14(b))。これにより、シールカッター51とシールカバー50とは、シールカッター51の退避/切断状態とシールカバー50の被覆/開放状態とが夫々対応するように同一回転軸廻りに一体的に揺動可能な連動状態となる。
取付ベース36は、図5,図7等に示すように、主基板ケース43の裏面に対応する略矩形状に形成されたベース板151と、主基板ケース43の装着ガイド溝104に対応してベース板151の上下両縁に沿って前向き突出状に設けられる装着レール板152,153と、ベース板151の装着スライド方向の一方側(ここでは右側)の縁部に沿って前向き突出状に設けられるスライド規制板154と、上下の装着レール板152,153の外側に夫々前向き突出状に設けられる仮固定フック155,156とを一体に備えており、ベース板151に設けられた複数の固定孔151aにおいて本体ケース2の背板7の内面側にねじ止め固定されている。なお、取付ベース36に主基板ケース43を装着した状態ではその主基板ケース43によって固定孔151a及び固定ねじ(図示省略)が覆われてしまうため、本体ケース2から取付ベース36ごと主基板ケース43を取り外すことはできない。
装着レール板152,153には、装着ロック手段56を構成する装着係合手段57が長手方向に沿って夫々1又は複数、例えば主基板ケース43側の装着被係合手段58に対応して4つずつ設けられている。この装着係合手段57は、図7に示すように、装着レール板152,153の縁部から主基板ケース43側(前側)に向けて突出する係合脚部57aと、この係合脚部57aの先端側から装着レール板152,153の長手方向に沿って装着スライド方向の一方側、例えば左側に突出する第1係合爪部57bと、同じく係合脚部57aの先端側から装着スライド方向の他方側、例えば右側に突出する第2係合爪部57cとで略T字型に形成されており、主基板ケース43が取付ベース36に嵌め込まれて装着アンロック状態となったときに装着係合手段57の第1,第2係合爪部57b,57cが装着被係合手段58の嵌合部58aに嵌合し、その状態から主基板ケース43を取付ベース36に対して右向きに相対的にスライドさせることにより第1係合爪部57bが装着被係合手段58の第1被係合部58bに係合して第1装着ロック状態となり、又は装着アンロック状態から主基板ケース43を取付ベース36に対して左向きに相対的にスライドさせることにより第2係合爪部57cが装着被係合手段58の第2被係合部58cに係合して第2装着ロック状態となるように構成されている。
また、ベース板151上には、2組の第1,第2装着封止係合爪157,158が設けられている。第1装着封止係合爪157は、第1装着ロック状態での封止に用いられるもので、装着封止部材48の突起部128に対応して設けられており、例えばベース板151上に装着スライド方向に沿って形成された第1凹入部159内に設けられている。この第1装着封止係合爪157は、装着封止部材48の突起部128に係合可能な係合位置と係合しない退避位置とに切り換え可能で且つ係合位置側に弾性付勢され、装着スライド方向に沿ってその第1装着ロック側(右端側)が係合面160a、前面側が傾斜状の案内面160bとなっており、主基板ケース43が取付ベース36に対して装着アンロック状態から第1装着ロック状態となるまで右向きにスライドされたとき、係合面160aが装着封止部材48の突起部128の左側に係合して装着アンロック状態側(左側)へのスライドを規制するようになっている。
また、第2装着封止係合爪158は、第2装着ロック状態での封止に用いられるもので、裏ケース体41側の係合突起80に対応して設けられており、例えばベース板151上に装着スライド方向に沿って形成された第2凹入部161内に設けられている。この第2装着封止係合爪158は、第1装着封止係合爪157と同様の形状に形成されているが、第1装着封止係合爪157とは左右逆に配置されており、主基板ケース43が取付ベース36に対して装着アンロック状態から第2装着ロック状態となるまで左向きにスライドされたとき、係合面160aが裏ケース体41側の係合突起80の右側に係合して装着アンロック状態側(右側)へのスライドを規制するようになっている。
なお、第1,第2装着封止係合爪157,158の両側には、第1,第2装着ロック状態のときに嵌合鍔部77が夫々嵌合してベース板151から離間する方向への移動を規制する第1,第2装着嵌合溝162,163が設けられている。
更に、ベース板151の前面側には、図7等に示すように主基板ケース43の装着アンロック状態から第2装着ロック状態側への移動を規制する例えば突起状のスライド規制部164が設けられている。主基板ケース43側には、例えば裏ケース体41の裏側にこのスライド規制部164に対応する突起部165が一体に設けられており、主基板ケース43が取付ベース36に装着されて装着アンロック状態となったとき、突起部165がスライド規制部164の右側に係合して第2装着ロック状態側へのスライドが規制されるようになっている。なお、突起部165はニッパー等により容易に除去可能となっており、この突起部165を除去することにより装着アンロック状態から第2装着ロック状態側へのスライドが可能となる。
仮固定フック155,156は、取付ベース36に装着された主基板ケース43を装着アンロック状態で仮固定するためのもので、例えば取付ベース36の上下に1又は複数組、例えば1組設けられており、主基板ケース43の側面、例えば上周壁94及び下周壁95に沿ってその前縁側に係脱自在に係合して主基板ケース43を保持するようになっている。
また、主基板ケース43側には、図6等に示すように例えば表ケース体42上にこれら仮固定フック155、156の少なくとも一方、例えば下側の仮固定フック156に対応する位置決めリブ166が一体に設けられている。この位置決めリブ166は、主基板ケース43が取付ベース36に装着されて装着アンロック状態となったときに仮固定フック156に対して装着スライド方向の一方側、例えば第1装着ロック側(右側)に略当接する位置に配置されており、この位置決めリブ166を仮固定フック156の右側に沿わせながら主基板ケース43を取付ベース36に装着すれば容易に装着アンロック状態に位置決めできる。なお、主基板ケース43を装着アンロック状態から第1装着ロック状態側にスライドさせる際には仮固定フック156を弾性変形させて位置決めリブ166への係合を一時的に解除すればよい。
以上のような主基板ケース43を本体ケース2内に装着する際には、まず主制御基板13を格納した状態で主基板ケース43を封止すると共にその主基板ケース43にシールカッター51を装着した上でICタグシール45を貼付してシールカバー50を装着し、更にその状態の主基板ケース43を、予め本体ケース2内の背板7に固定された取付ベース36に対して装着・封止するという手順で行う。以下、図10〜図20を参照しつつ、その装着・封止手順及びその後の開封手順を簡単に説明する。
(A1)主基板ケース43への主制御基板13の装着
まず、主制御基板13を主基板ケース43に装着するが、その前段階として、主基板ケースユニット14を構成する裏ケース体41、表ケース体42、閉鎖封止部材47、装着封止部材48、連結部材52を1組用意すると共に、裏ケース体41、表ケース体42及び閉鎖封止部材47を連結部材52により上述した方法で互いに連結しておく。
なお、装着封止部材48を第2裏ケース側封止装着部74a内に挿入した状態で裏ケース体41と表ケース体42とを嵌め合わせ、互いにスライドさせて閉鎖ロック状態とし、閉鎖封止部材47を封止部材ホルダ93に装着すれば、未封止の主基板ケース43を一体として容易に搬送できる。このとき、装着封止部材48は第2封止装着部74内に格納されており、また閉鎖封止部材47は連結部材52により主基板ケース43に連結されているため、何れも脱落して紛失する心配はない。
主制御基板13を装着する際には、例えば上記のように未封止の状態で仮組みされていた主基板ケース43の裏ケース体41と表ケース体42とを装着アンロック状態側にスライドさせて開放し、表ケース体42の内側に電子部品装着面13aが上壁98側に向くように主制御基板13を装着し、ねじ止めにより固定する。
(A2)主基板ケース43の閉鎖・封止
表ケース体42に主制御基板13を装着すると、その表ケース体42を、第2裏ケース側封止装着部74a内に装着封止部材48が挿入された状態の裏ケース体41に対して前側から嵌め合わせて閉鎖アンロック状態とする(図10(a))。
このとき、裏ケース体41側の第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aと表ケース体42側の第1,第2表ケース側封止装着部73b,74bとは互いの軸が閉鎖スライド方向にずれた状態となっている。また、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとについても閉鎖スライド方向に離間した状態となっている(図11(a),図12(a))。
続いて、表ケース体42を裏ケース体41に対して右向きにスライドさせる。これにより、裏ケース体41側の閉鎖係合手段54が表ケース体42側の被係合部55bに係合し、主基板ケース43は閉鎖ロック状態になると共に、裏ケース体41側の第1,第2裏ケース側封止装着部73a,74aと表ケース体42側の第1,第2表ケース側封止装着部73b,74bとが閉鎖スライド方向に対して直交する前後方向に互いに合致した状態となる(図10(b))。
なおこのとき、第2表ケース側封止装着部74b側の押さえリブ129が第2裏ケース側封止装着部74a内の装着封止部材48の挿入方向後端側に略当接するため、装着封止部材48はその先端側の突起部128を貫通孔78から裏側に突出させた状態で固定された状態となる。
また、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとが連結されて1つのICタグシール貼付面82が形成される(図11(b),図12(b))。なお、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとは、共に主制御基板13における電子部品装着面13aと同じ向きで互いにスライド方向に隣接しているため、それらが結合して形成されるICタグシール貼付面82はその全体が主制御基板13における電子部品装着面13aと同じ前側を向いている。
続いて、閉鎖封止部材47を封止部材ホルダ93から取り外して第1封止装着部73に挿入し、抜け止め係合爪123を第1表ケース側封止装着部73bの裏側端部に係合させる(図10(c))。これにより、第1裏ケース側封止装着部73aと第1表ケース側封止装着部73bとは閉鎖スライド方向に相対移動不可能となるため、裏ケース体41と表ケース体42とは閉鎖ロック状態で規制される。しかも抜け止め係合爪123は第1裏ケース側封止装着部73aによって覆われた状態となるため(図17参照)、外部から抜け止め係合爪123の係合を解除して閉鎖封止部材47を抜き取ることはできず、従って主基板ケース43は閉鎖アンロック状態側へのスライドが解除不能に阻止された閉鎖封止状態となる。なお、この状態で更にねじ止め等により裏ケース体41と表ケース体42とを固定してもよい。
(A3)ICタグシール45の貼付及びシールカッター51,シールカバー50の装着
続いて、主基板ケース43にシールカッター51を装着し(図13(a))、ICタグシール貼付面82上にICタグシール45を貼付した後(図13(b))、そのICタグシール45の表面を覆うようにシールカバー50を装着する(図14)。
即ち、ますシールカッター51を、切断刃173aが外向きとなるように裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとの間の隙間118内に収容する(図13(a))。これにより、シールカッター51は切断刃173aの刃先がICタグシール貼付面82と略一致する位置で保持される。
そして、そのシールカッター51の外側から、ICタグシール貼付面82上にICタグシール45を貼付する(図13(b))。このとき、図11(b)に想像線で示すように、シールカッター51はICタグシール45の略中央に配置されるICチップ45bと交差した状態となる。
その後、シールカバー50の一端側のヒンジピン142aを主基板ケース43の裏側からシールカバー係合部91a,91b及びそれらの間の揺動軸受部174に係合させ、その軸廻りに揺動させつつ他端側の結合ピン143を被結合部112の挿通スリット114に貫通させる(図14(a)→(b))。これにより、結合ピン143は弾性係合部116の裏側に係合し、またその結合部分は封止カバー部141bにより外側から覆われるため、シールカバー50は主基板ケース43に対して離脱不能に結合した状態となる。
また、それと同時に、シールカッター51側の連動係合部171がシールカバー50側の連動被係合部149に係合し、シールカッター51とシールカバー50とは、ICタグシール45をその両面側から挟んだ状態でヒンジピン142aの軸廻りに一体的に揺動可能な連動状態となる。
このとき、図15に示すように、シールカバー部141aがICタグシール貼付面82上のICタグシール45の表面に略密着された状態となり(被覆状態)、ICタグシール45の剥がれ等を防止できる。しかも、ICタグシール貼付面82には屈曲部89が設けられており、シールカバー50もその屈曲部89に沿う形状に形成されているため、例えばカッターナイフ等、薄板状の刃物等をICタグシール45とICタグシール貼付面82との間の粘着層に挿入してICタグシール45をきれいに剥がし取ることは困難となる。
更に、シールカバー50は、主基板ケース43側の被結合部112とシールカバー50側の結合ピン143とで構成されるシールカバー封止手段により主基板ケース43に封止されているため、痕跡を残すことなく主基板ケース43からシールカバー50を取り外すことはできず、ICタグシール45を不正に剥がし取る行為を効果的に防止できると共に、仮にそのような不正行為が行われた場合には発見が容易である。
なお、シールカバー50はその全体が透明に形成されているため、シールカバー50を装着した状態でもICタグシール45の表面に記載された識別番号等を問題なく読み取ることができる。
また、シールカバー50の被係合部142は、図7等に示すように裏ケース体41側のシールカバー係合部91aと表ケース体42側のシールカバー係合部91bとに係合し、それらが離間する方向へのスライドを規制しているため、シールカバー50の主基板ケース43への封止を解除してシールカバー50を取り外さなければ主基板ケース43を開放することはできない。即ち、シールカバー50は、閉鎖封止部材47とは別の閉鎖封止手段としての機能も有している。
ここで、例えば以上のように封止された状態の主基板ケース43を複数用意し、夫々の主基板ケース43から開封の痕跡のない状態のシールカバー50、裏ケース体41、表ケース体42、閉鎖封止部材47等を夫々取り出すことに成功したとしても、裏ケース体41、表ケース体42及び閉鎖封止部材47は連結部材52(第1連結手段49a及び第2連結手段49b)により互いに連結されているため、それらを組み合わせて新たな主基板ケース43を作り出すためには連結部材52を切断する必要がある。即ち、複数の主基板ケース43から取り出した裏ケース体41、表ケース体42、閉鎖封止部材47等を組み合わせて新たな主基板ケース43を作り出したとしても、連結部材52で連結された状態までも再現することはできず、そのような不正行為を効果的に防止できる。
(A4)主基板ケース43の取付ベース36への装着・封止
次に、閉鎖封止状態の主基板ケース43を、予め本体ケース2内の背板7に固定された取付ベース36に前側から嵌め込み、取付ベース36側の装着係合手段57を、表ケース体42側の装着ガイド溝104内の嵌合部58aに夫々嵌合させて装着アンロック状態とし、上下の仮固定フック155、156により仮固定する。このとき、主基板ケース43側の位置決めリブ166を仮固定フック156の右側に沿わせつつ嵌め込めば、装着アンロック状態に容易に位置決めできる。また、この装着アンロック状態では、主基板ケース43の裏側の突起部165が取付ベース36側のスライド規制部164の右側に係合しているため、そのままでは主基板ケース43を第2装着ロック状態側(左側)にスライドさせることはできない。
続いて、仮固定フック156を弾性変形させて位置決めリブ166への係合を一時的に解除した上で、主基板ケース43を取付ベース36に対して右向きにスライドさせる(図16(a)→(b))。これにより、取付ベース36側の装着係合手段57が表ケース体42側の装着被係合手段58に係合し、主基板ケース43は取付ベース36に対して第1装着ロック状態となる。このとき、主基板ケース43側の突起部128が第1装着封止係合爪157に係合し、装着アンロック状態側へのスライドが規制される。しかも、外部から第1装着封止係合爪157の係合を解除することはできず、従って主基板ケース43は取付ベース36に対して装着アンロック状態側へのスライドが解除不能に阻止された装着封止状態となる。
なお、コネクタカバー46は、主基板ケース43を取付ベース36に装着し、主基板ケース43側のコネクタ61aにハーネス側コネクタ105を接続した後に装着すればよい。
(B1)主基板ケース43の取り外し
以上のような手順で本体ケース2内に装着された主基板ケース43を検査等のために開封する場合には、まずコネクタカバー46を取り外してコネクタ61aからハーネス側コネクタ105を抜き取る。そして、ドライバー等の工具を用いて閉鎖蓋110を突き破り、閉鎖蓋110を除去して第2封止装着部74の端部を開放し、その中から装着封止部材48を抜き取る(図18)。これにより、第1装着封止係合爪157に係合していた突起部128がなくなって装着封止状態が解除されるため、仮固定フック156を弾性変形させて位置決めリブ166への係合を一時的に解除させた上で、主基板ケース43を取付ベース36に対して装着アンロック状態側にスライドさせることにより取付ベース36から取り外すことができる。
(B2)シールカバー50の取り外し
続いて、取付ベース36から取り外した主基板ケース43からシールカバー50を取り外す。即ち、シールカバー50の連結リブ148a,148bをニッパー等で切断して結合ピン143を切り離し、シールカバー50をヒンジピン142aの軸廻りに持ち上げ (図19)、主基板ケース43から取り外す。このとき、シールカバー50と一体化されているシールカッター51もICタグシール貼付面82の外側に向けてヒンジピン142aの軸廻りに揺動するため、ICタグシール45は、シールカッター51の切断刃173aによりICチップ45b上で自動的に二つに切断される(図19(b))。
このように、シールカバー50を取り外す際には自動的にICタグシール45が切断されるため、主基板ケース43から痕跡を残すことなく封印シールを剥がし取り、再利用することは不可能である。
(B3)主基板ケース43の開封
シールカバー50を取り外すことによってシールカバー50による封止状態及びICタグシール45による封印状態が解除されると、続いて、連結部材52の第2連結バンド部132を切断して主基板ケース43と閉鎖封止部材47との連結を解除した上で、第1表ケース側封止装着部73bの連結リブ108a〜108dをニッパー等の切断工具を用いて切断し、その第1表ケース側封止装着部73bを閉鎖封止部材47と共に表ケース体42から取り外す(図20(a),(b))。これにより、主基板ケース43の閉鎖封止状態が解除されるため、裏ケース体41を表ケース体42に対して閉鎖アンロック状態側にスライドさせることにより主基板ケース43を開封することができる。
(C1)2回目の主基板ケース43の封止
本実施形態の主基板ケースユニット14では、一度開封された後、その痕跡を残した状態でもう一度封止を行うことができるようになっている。以下、その2回目の封止、開封手順について簡単に説明する。なお、シールカバー50は1回目の開封時に損壊させたため、2回目の封止時にこれを再び装着することはできない。また、2回目の封止には装着封止部材48は使用しない。
まず、1回目の封止時と同じように、表ケース体42を裏ケース体41に対して前側から嵌め合わせて閉鎖アンロック状態とした後、表ケース体42を裏ケース体41に対して右向きにスライドさせて閉鎖ロック状態とする。このとき、装着封止部材48は第2裏ケース側封止装着部74a内へは挿入しない。
続いて、1回目の開封時に表ケース体42から切り離した閉鎖封止部材47を、今回は第1封止装着部73ではなく第2封止装着部74に挿入する(図21)。なお、第2封止装着部74を構成する第2表ケース側封止装着部74bは、1回目の開封時に閉鎖蓋110が除去されて閉鎖封止部材47を挿入可能な状態となっている。これにより、第2裏ケース側封止装着部74aと第2表ケース側封止装着部74bとが閉鎖スライド方向に相対移動不可能となるため、裏ケース体41と表ケース体42とは閉鎖ロック状態で規制される。しかも抜け止め係合爪123は第2裏ケース側封止装着部74aによって覆われた状態となるため、外部から抜け止め係合爪123の係合を解除して閉鎖封止部材47を抜き取ることはできず、従って主基板ケース43は閉鎖アンロック状態側へのスライドが解除不能に阻止された閉鎖封止状態となる。
(C2)2回目の主基板ケース43の取付ベース36への装着・封止
次に、主基板ケース43を、その裏側の突起部165(図7)をニッパー等により除去した上で取付ベース36に嵌め込んで装着アンロック状態とし、上下の仮固定フック155、156により仮固定する。そして、主基板ケース43を取付ベース36に対して第2装着ロック状態側、即ち1回目とは逆の左向きにスライドさせる。このとき、スライド規制部164に対応する突起部165が既に除去されているため、その第2装着ロック状態側へのスライドが規制されることはない。
これにより、主基板ケース43側の係合突起80が第2装着封止係合爪158に係合し、装着アンロック状態側へのスライドが規制される(図22)。しかも、外部から第2装着封止係合爪158の係合を解除することはできず、従って主基板ケース43は取付ベース36に対して装着アンロック状態側へのスライドが解除不能に阻止された装着封止状態となる。
(D1)2回目の主基板ケース43の取り外し
以上のように装着された主基板ケース43を取り外す際には、まず第1封止装着部73内にドライバー等の工具を用いて開口蓋79を突き破り、開口蓋79を除去して開口部81を形成する(図23)。そして、その開口部81を通して第2装着封止係合爪158を押圧して係合突起80への係合を解除しつつ主基板ケース43を取付ベース36に対して装着アンロック状態側にスライドさせることにより取付ベース36から取り外すことができる。
(D2)2回目の主基板ケース43の開封
続いて、第2表ケース側封止装着部74bの連結リブ108a〜108dをニッパー等の切断工具を用いて切断し、その第2表ケース側封止装着部74bを閉鎖封止部材47と共に表ケース体42から取り外す(図24)。これにより、主基板ケース43の閉鎖封止状態が解除されるため、裏ケース体41を表ケース体42に対して閉鎖アンロック状態側にスライドさせることにより主基板ケース43を開封することができる。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシンでは、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとの間に配置され、刃先が両貼付面82a,82bの外側に突出しない退避状態と突出する切断状態との間で移動可能なシールカッター51と、主基板ケース43に装着され且つICタグシール45の表面を略覆う被覆状態とICタグシール45の表面から離間する開放状態との間で移動可能なシールカバー50とを備え、貼付された状態のICタグシール45を退避状態のシールカッター51と被覆状態のシールカバー50とで両面から挟み込むようにシールカバー50とシールカッター51とを主基板ケース43に装着すると共に、シールカッター51の退避/切断状態とシールカバー50の被覆/開放状態とが対応するようにシールカッター51とシールカバー50とを連動手段172により連動させているため、シールカバー50を装着したままではICタグシール45を剥がすことができず、またシールカバー50を取り外す際にはシールカッター51によりICタグシール45が切断されるため、主基板ケース43から痕跡を残すことなく封印シールを剥がし取ることを完全に防止できる。
また、シールカバー50を被覆状態で主基板ケース43に封止するシールカバー封止手段112,143を設けているため、痕跡を残すことなく主基板ケース43からシールカバー50を取り外すことはできず、仮にそのような不正行為が行われた場合には発見が容易である。
また、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとで構成されるICタグシール貼付面82の一部に、ICタグシール45を屈曲状に案内する屈曲部89を設け、シールカバー50を屈曲部89に沿った形状に形成しているため、例えばカッターナイフ等、薄板状の刃物等をICタグシール45とICタグシール貼付面82との間の粘着層に挿入してICタグシール45をきれいに剥がし取ることは困難である。
シールカッター51はICタグシール45上のICチップ45bと交差するように配置されているため、シールカッター51によりICタグシール45が切断される際にはICチップ45bを確実に損壊させることができ、ICタグシール45の再使用を防止できる。
連動手段172はシールカッター51側の連動係合部171とシールカバー50側の連動被係合部149とで構成されており、シールカッター51はICタグシール45の貼付前に退避状態で主基板ケース43に装着され、ICタグシール45の貼付後にシールカバー50が主基板ケース43に装着されて被覆状態となったとき、連動係合部171と連動被係合部149とが互いに係合するように構成されており、シールカッター51とシールカバー50とは同一のヒンジピン(回転軸)142a廻りに揺動可能に構成され、ヒンジピン(回転軸)142aと連動手段172とをICタグシール45を挟んでその両側に配置しているため、シールカッター51及びシールカバー50の装着が容易でしかも両者を確実に連動させることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、シールカッター51とシールカバー50とを共にICタグシール45の貼付後に主基板ケース43に装着可能に構成してもよい。また、シールカッター51とシールカバー50とを一体に設けてもよい。但しこれらの場合には、ICタグシール45を貼付したままでシールカッター51とシールカバー50とを取り外すことができないようにする必要がある。
シールカッター51は、ICタグシール等の封印シール45の一部分のみを切断するものでもよい。また、シールカッター51は、封印シール45に穴をあける等、封印シール45の一部を損壊させるものであればよい。
裏ケース側貼付面(甲ケース体側貼付面)82aと表ケース側貼付面(乙ケース体側貼付面)82bとは、裏ケース体(甲ケース体)41と表ケース体(乙ケース体)42とが嵌め合わされたときに互いに連結して1つのICタグシール貼付面(封印シール貼付面)82を形成するものであればよく、裏ケース体(甲ケース体)41と表ケース体(乙ケース体)42との嵌め合わせ構造や、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとの隣接方向等は任意である。
従って、例えば第1の実施形態を変更して、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとを閉鎖スライド方向に対して直交する方向、即ち上下に隣接するように配置してもよい。この場合、裏ケース体41と表ケース体42とが閉鎖アンロック状態のとき、裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとは互いの連結辺47a,47bが閉鎖スライド方向にずれた状態となり、裏ケース体41と表ケース体42とが閉鎖ロック状態となったとき、互いの連結辺47a,47bが一致して裏ケース側貼付面82aと表ケース側貼付面82bとが上下に連結される。
また、基板ケース43は、甲ケース体41と乙ケース体42とを基板13の左右両側、又は上下両側から嵌め合わせるように構成してもよい。また、基板ケース43の封止方法、基板ケース43の本体ケース2等への装着・封止方法も任意である。また、連結部材52、コネクタカバー46等は必須の構成ではなく、省略してもよい。
封印シール貼付面82は、屈曲部82を設けることなく全体を平面に形成してもよい。屈曲部82を設ける場合には、その形状は任意であり、例えば緩やかな波形等に形成してもよい。また封印シール45はICタグシールでなくてもよい。
基板ケースは主制御基板13を格納するものに限られず、例えば演出制御基板を格納する演出基板ケース、払い出し制御基板を格納する払い出し基板ケース等についても同様に実施可能である。更に、実施形態では本発明をスロットマシンに適用した例を示したが、パチンコ機、アレンジボール機等の各種遊技機において同様に実施可能であることは言うまでもない。