JP5300352B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体上に画像を記録する画像記録技術に関するものである。
複数の記録素子を備えた記録ヘッドを用いる装置の一例として、従来から複数のインクの吐出口を備えた記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置が知られている。
このような装置では、インクの吐出量や吐出方向のバラツキ(ヨレ)等によってインクで形成されるドットの大きさや形成位置がばらつき、印刷された画像に濃度ムラが生じることがある。特に、記録ヘッドをその複数の記録素子の配列方向とは異なる方向(例えば、直交する方向)に走査させて記録を行うシリアル型の記録装置では、上述のバラツキに起因した濃度ムラは横筋状のムラ(すなわち、筋ムラ)となって印刷された画像中に現れる。このため、視覚上、目立ち易く印刷された画像の品位の低下を招いていた。
また、このような濃度ムラを補正するため、複数の吐出口を備えたインクジェット記録ヘッドを用いる場合、ハーフトーン処理(2値化処理等)を施した後の画像データの1ラインを複数の異なる吐出口から吐出されるインクで形成する方式が提案されている。これは、例えば、記録ヘッドの幅未満の紙送りを行って1ラインの画像データを複数の走査(スキャン又はパス)で補完することにより実現できる。この手法は一般にマルチパス記録方式(又はマルチパス印字方式)と呼ばれる。マルチパス記録方式には、マスクパターンを用いる手法と、多値の記録すべき入力画像をそれぞれの走査に合わせて濃度分割を行い、濃度分割されたものに対してそれぞれ記録データを生成する手法がある。これらの手法は、いずれも記録すべき入力画像を複数回の走査に分割して記録を行うものである。
このように、記録すべき入力画像を複数回の走査に分割して記録を行うためにインクジェットヘッドの特性のバラツキ等による横筋状のムラによる画質劣化を低減するというメリットがあるが、その分だけ記録時間が余計に掛かるというデメリットがある。このため、記録媒体上をインクジェットヘッドで走査する際に、往復走査で記録を行う往復記録が一般的である。
現在、このようなマルチパス記録を行う際のパス分割手法として、マスクパターンによるパス分割が一般的である。これは、まず最初に入力画像から各インク色の記録画像に変換した後に、インク色毎にインクジェットヘッドによる記録データを生成する。そして、実際に記録を行う際に、この記録データとマスクパターンとの論理積を取って、各パスでの記録を行う。すなわち、記録データは、往復記録やマルチパス記録等の記録手法を考慮せずに、あくまでも入力画像に対して、インク色に対応して生成される。
次に、インクジェットプリンタのインクジェットヘッドから吐出されたインク滴が記録媒体に着弾し、吸収・定着する様子を図9を用いて説明する。図9において、(a)は隣接する画素に比較的長い時間間隔でインク滴を吐出した際の吸収・定着の状態を示す断面図であり、(b)は隣接する画素に比較的短い時間間隔でインク滴を吐出した際の吸収・定着の状態を示す断面図である。また、図9(a)の最下段に示す図は、記録媒体上にインク滴が吸収・定着した状態を示す上面図であり、図9(b)の最下段に示す図は、記録媒体上にインク滴が吸収・定着した状態を示す上面図である。
図9(a)において、インクジェットヘッドから吐出されたインク滴が上方から記録媒体に向かっている。吐出されたインク滴が記録媒体に着弾すると、インク滴は記録媒体上に吸収される。次に、比較的長い時間間隔で、最初のインク滴が十分に乾燥し、定着した状態に隣接画素にインク滴が吐出された場合を示す。最初に着弾したインク滴が十分に乾燥・定着しているため、後から着弾したインク滴は、一部最初に着弾し、定着したインク滴の下側に回り込む。そして、記録媒体を上から見ると、図9(a)の最下段に示すように、2つのインク滴がそれぞれ記録媒体上に着弾した状態となる。
一方、図9(b)において、図9(a)と同様に、インクジェットヘッドから吐出されたインク滴が上方から記録媒体に向かっている。吐出されたインク滴が記録媒体に着弾すると、インク滴は記録媒体上に吸収される。次に、比較的短い時間間隔、すなわち、最初のインク滴が十分に乾燥・定着していない状態で隣接画素にインク滴が吐出された場合を示す。最初に着弾したインク滴が十分に乾燥・定着していない状態で隣接画素にインク滴が着弾すると、2つのインク滴が表面張力で引き付け合い、中央部に寄り、2つのインク滴が一体となってしまう。この一体となったインク滴が記録媒体に吸収され、乾燥定着していく。これにより、記録媒体を上から見ると、図9(b)の最下段に示すように、中央部のみ濃い状態となる。このため、インク滴を2つ吐出したにもかかわらず、記録媒体上の濃度は、十分に乾燥・定着してから隣接画素に吐出した場合に比較し、濃度が淡いものになってしまう。このように、インクジェットヘッドからインク滴を2つ、隣りの画素に吐出したにもかかわらず、吐出の時間間隔によって記録媒体上の濃度に差が生じてしまう。
このように、吐出の時間間隔で記録濃度に差が生じる現象に対して、記録の最中に回復動作等のように通常よりも長い時間間隔になった時に、その後の記録を既に生成した記録データのドットよりも小さいドットに変更する技術が提案されている(特許文献1)。
次に、記録媒体200上に2パス記録を行う手順を図10を用いて説明する。図10は、記録媒体200とインクジェットヘッド220との位置関係を示す図である。
200は記録媒体、220はインクジェットヘッド、220−21はインクジェットヘッド220の中で2パス記録の第1パスの記録を行うノズル部分、220−22はインクジェットヘッド220の中で2パス記録の第2パスの記録を行うノズル部分である。220−2はインクジェットヘッド220が第1パスの走査後、第2パスの走査を行う際の記録媒体200との相対位置、200−21は記録媒体200の2パス記録を行う最初の領域、200−22は記録媒体200の2パス記録を行う2番目の領域である。
実際のインクジェットプリンタでは、キャリッジ(図示せず)と呼ばれるインクジェットヘッドを往復走査させるためのメカ機構があり、インクジェットヘッドはこのキャリッジに搭載されて記録媒体上を往復走査している。また、記録媒体は、キャリッジによるインクジェットヘッドの往復走査に合わせて、記録媒体搬送機構(図示せず)で、記録媒体の搬送が行われる。このため、実際にはキャリッジによるインクジェットヘッドの往復走査(主走査)に対して記録媒体の搬送(副走査)が行われるのであるが、説明の簡略化のため、インクジェットヘッド220は、次の走査で220−2の位置で記録媒体200に対して走査を行う。
マルチパス記録を行う上で、記録時間を短縮するため、上述したように、インクジェットヘッドの往復走査を行って記録時間の短縮を図っている。記録媒体200上の最初の領域200−21では、インクジェットヘッド220の第1パスを記録するノズル部220−21によって左から右に往路記録が行われる。次に、記録媒体の搬送が行われ、インクジェットヘッド220が220−2の位置で、復路の走査が行われる。その際に、インクジェットヘッド220の第2パスを記録するノズル部220−22によって、記録媒体200上の最初の領域200−21に第2パスの記録が行われる。また、同時に、インクジェットヘッド220の第1パスを記録するノズル部220−21によって、記録媒体200上の第2の領域200−22には、第1パスの記録が行われる。
上述したように、2パス記録を行う際に、記録媒体200上の領域(例えば、200−21)では、インクジェットヘッド220の往復2回の走査による記録を行って、画像を形成している。この様子を時間的に示したのが図11である。
図11は、2パス記録におけるX座標と記録時刻との関係を示す図である。横軸は記録媒体200のX座標、縦軸は記録時刻を示している。インクジェットヘッド220を記録媒体200上を走査させて記録するシリアル記録方式では、往路又は復路を走査する過程で順次インクを吐出して記録を行う。このため、時間の経過と共に走査する位置が変わる。すなわち、記録媒体200の右側と左側では、記録時刻が変わってくる。グラフ230−1は、往路走査による記録の際にX座標とその記録時刻を表したグラフであり、230−2は230−1による往路走査による記録に続く復路走査による記録を行った際のX座標とその記録時刻を表したグラフである。
図11で示すように、第1パスの記録(グラフ230−1)と第2パスの記録(グラフ230−2)との間の同一X座標での時間差は、往復記録のためにX座標で異なっている。記録媒体の左側の時間差(tl)は、右側の時間差(tr)よりも長い。また、既に図9で説明したように、隣接する画素の記録時間間隔が短いと濃度が淡くなり、記録時間間隔が長くなると濃度が濃くなるという現象がある。このため、均一な濃度の画像を記録した場合に、記録媒体の右側と左側で濃度が異なってしまう。この場合には、記録媒体の左側で濃度が濃く、右側で濃度が淡い状態となる。図示しないが、記録媒体上の領域200−22においては、第1パスの記録は復路記録であり、第2パスの記録は往路記録であるため、記録媒体の右側と左側の時間差の大小関係は逆転する。この左右の時間差は、インクジェットヘッドの走査速度と、記録媒体の幅に依存している。特に、記録媒体の幅が大きいほど、記録時間差は大きくなり、濃度差が顕著に現れる。
特開2003−341022号公報
ここで、記録媒体上をインクジェットヘッドで走査を行って記録を行う際に、往路走査時のみ記録を行う場合には、記録媒体上のどの場所でも、マルチパス記録を行う際の記録時間間隔は、往復に要する時間に等しく一定である。
しかしながら、記録媒体上をインクジェットヘッドで走査する際に、往路、復路のいずれの場合にも記録を行うこととすると、記録媒体上の位置によって、インクジェットヘッドで記録する時間間隔が異なってしまう。すなわち、インクジェットヘッドの往路、復路の折り返し近辺では、記録時間間隔が短く、その反対側では記録時間間隔が長いことになる。このことは、最初の記録に対して記録媒体でのインクの吸収、定着が完了した状態で次のインクが記録されるか、インクの吸収、定着が完了していない状態に次のインクが記録されるかのいずれかである。
記録媒体上にインクを吐出して画像形成を行うインクジェットプリンタでは、記録したインクの吸収、定着の状態によって発色する濃度が異なる。すなわち、同じインク量で往復記録を行うマルチパス記録で記録を行っても、先に記録したインクの状態によって、後から記録した結果の最終的な濃度は変わってしまう。この結果、インクジェットヘッドの往復記録によって、記録媒体の左右の濃度・色味が変わってしまう。しかも、この左右の濃度差が往復の度に反転するため、一定の幅を有するバンドムラとなって目立ってしまう。特に、記録媒体の幅の広い大判のプリンタではこの色ムラが顕著に出てしまう。図12は、バンドムラの状態を示す図である。
また、記録中に回復処理(予備吐出やワイピング等のように、ヘッドの吐出特性を維持するために行う処理)時や、予期しない記録中断(例えば、ユーザがカバーを開放したことによる中断や記録データ転送中断等)時にも記録時間間隔が大きく開いてしまう。このため、中断再開後の記録に色ムラが発生してしまう。
特許文献1で開示されている技術では、記録中の回復動作等によって通常よりも長い時間間隔が生じた後に記録を行う際に、既に生成した記録データを変更することなく、記録データのインク滴の大ドットを小ドットに変更して記録を行うものが提案されている。これにより、時間間隔が大きく開いた際に、次の走査での記録濃度を下げることにより、前後の記録濃度の差が生じないようにする効果がある。
しかしながら、インクジェットヘッドの回復動作等によって、時間間隔が大きく開いた場合の濃度アップを抑制することはできるが、往復走査のそれぞれで記録する場合には、記録媒体の両端間で生じる記録濃度差に起因するバンドムラを抑制することができない。さらに、この記録濃度差は、往復走査のそれぞれで反転してバンドムラが顕著に現れてしまう。
従って、本発明の目的は、往復走査運動のそれぞれで記録を行うマルチパス記録において、各走査間の記録時間間隔に起因する濃度ムラを抑制することにある。
上記課題を解決するため、本発明の画像処理装置は、
記録媒体上の同一領域に対して、記録ヘッドを相対的に複数回、往復走査運動をさせることにより、入力された画像情報に基づいて記録媒体上に画像を形成するための画像処理装置であって、
入力された画像情報をインクに応じた変換を行い、記録画像を生成する変換手段と、
前記変換手段で生成された記録画像を、前記記録画像を構成する画素毎に画素値を各走査に分割することにより、走査毎の記録濃度に分割する分割手段と、
前記走査毎の記録濃度をN値化することにより、前記走査それぞれに対応する記録データを生成するN値化手段と、
各走査の当該走査上の位置における記録時間間隔に基づいて、前記変換手段又は前記分割手段の少なくともいずれか一方を制御する制御手段と、
前記N値化手段で生成された記録データに基づいて前記記録媒体上に記録を行う記録手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の画像処理方法は、
記録媒体上の同一領域に対して、記録ヘッドを相対的に複数回、往復走査運動をさせることにより、入力された画像情報に基づいて記録媒体上に画像を形成するための画像処理方法であって、
入力された画像情報をインクに応じた変換を行い、記録画像を生成する変換工程と、
前記変換工程で生成された記録画像を、前記記録画像を構成する画素毎に画素値を各走査に分割することにより、走査毎の記録濃度に分割する分割工程と、
前記走査毎の記録濃度をN値化することにより、前記走査それぞれに対応する記録データを生成するN値化工程と、
各走査の当該走査上の位置における記録時間間隔に基づいて、前記変換工程又は前記分割工程の少なくともいずれか一方を制御する制御工程と、
前記N値化工程で生成された記録データに基づいて前記記録媒体上に記録を行う記録工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、往復走査運動のそれぞれで記録を行うマルチパス記録において、各走査間の記録時間間隔に起因する濃度ムラを抑制することができる。
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で以下の実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
<第1の実施形態>
画像形成装置は、複数のインク吐出部を有するプリントヘッドを記録媒体上の同一領域に対して複数回往復走査運動を行い、各往復走査運動で入力された画像情報に基づいて記録媒体にインクを吐出して各画素にドットを形成して画像を形成する装置である。また、画像形成装置は、本実施形態では、次のような構成を有するインクジェットプリンタによって構成される。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの機能的構成を示すブロック図である。10はプリンタ本体、20はパーソナルコンピュータ、30はデジタルカメラである。100はプリンタ内のCPU、110はCPU100のプログラムやテーブルデータが格納されたROM、120は変数やデータを格納するRAMである。
130はパーソナルコンピュータ20からデータを受け取るためのUSBデバイスインターフェース、140はデジタルカメラ30等からデータを受け取るためのUSBホストインターフェースである。
150はデジタルカメラ30等から入力された多値の画像を色変換、2値化処理等を行う画像処理部、160は画像処理部150で2値化処理された記録データをプリントヘッドに送って記録を行うための記録制御部である。
170は記録を行うための紙送り機構やキャリッジ送り機構を制御するためのメカ制御部、180は記録を行うためのヘッド及び記録状態を検出するセンサや、記録媒体の搬送機構やキャリッジの搬送機構を有するプリンタエンジン部である。
ここで、デジタルカメラ30で撮影された画像を直接、プリンタ10に送信し、印刷する例を想定する。まず、画像データを印刷する記録媒体の種類を検出する。プリンタエンジン部180にセットされた記録媒体(図示せず)の種類を検出するための記録媒体センサ(図示せず)で記録媒体の情報が読み取られ、CPU100で記録媒体の種類を判別する。記録媒体の種類を検出するためのセンサは、例えば、特定の波長の光を投射してその反射光を読み取る方式のように種々の方式が提案されている。ここでは、記録媒体の読取技術自体を提案するものではないため、詳細は省略する。デジタルカメラ30で撮影された画像データは、JPEG画像としてデジタルカメラ30内のメモリ(図示せず)に格納されている。
デジタルカメラ30は、接続ケーブルでプリンタ10のUSBホストインターフェース140に接続される。デジタルカメラ30のメモリに格納された撮像画像は、USBホストインターフェース140を介してプリンタ10内のRAM120に一旦格納される。デジタルカメラ30から受け取った画像データは、JPEG画像であるため、CPU100を用いて圧縮画像を解凍して画像データとし、RAM120に格納する。この画像データに基づいて、プリンタ10内のプリントヘッドで印刷するための記録データを生成する。RAM120に格納された画像データは、画像処理部150で色変換や2値化処理等を行い、記録処理を行うための記録データ(ドットデータ)に変換され、更に、マルチパス記録に対応するためのパス分割を行う。この部分は、後で詳しく述べる。
記録データに変換され、パス分割されたデータは、記録制御部160に渡され、プリントヘッドの駆動順に合わせて、プリンタエンジン部180のプリントヘッドに送信される。そして、プリンタエンジン部180のモータ、メカ部分を制御するメカ制御部170と、メカ制御部170に制御されるプリンタエンジン部180とに同期して、記録制御部160で吐出パルスが生成されて、インク滴を吐出し、記録媒体上に画像が形成される。
なお、画像処理部150は、本実施形態では、入力画像を印刷するために2値化処理を行ったが、入力画像を印刷するために低階調化することができればよいため、2値化に限定されるものではない。例えば、インクの濃淡を数段階に分けて印刷したり、インク液滴の大きさを数段階(例えば、2段階又は3段階)に分けて制御したりすることができる。すなわち、本発明は、データ量削減のためのN値化(Nは2以上の整数)を含めるものである。
また、プリンタエンジン部180に配置された記録媒体センサ(図示せず)を読み取って、CPU100でプリンタにセットされた記録媒体の種類を判別する例を示したが、プリンタ本体又はデジタルカメラ上の操作の中で記録媒体の種類を選択する技術もある。本発明では、往復印刷における記録データの生成を制御するものであるため、記録媒体の種類に関しては、検出又は選択のいずれの手法によっても同様の効果がある。
また、記録すべき画像データのソースを、デジタルカメラ30で撮影された画像データとして画像形成を行う例を示したが、パーソナルコンピュータ20から画像データを転送して画像形成を行ってもよい。
図2は、入力画像320を記録するまでの動作手順を示すブロック図である。320は入力画像、335はRGB成分を有する入力画像320をインク色のCMY成分に変換するための色変換部である。また、370−xは色変換部335でインク色に変換されたデータから各色の記録データを生成するための記録データ生成部、380−xは生成された記録データをインクジェットヘッド(図示せず)を用いて記録媒体上に画像を形成するための記録制御部である。
図3は、記録データ生成部370−xの機能的構成を示すブロック図である。各インク色の成分に変換された記録画像は、各色ともに同じ構成であるため、1つの色成分について説明する。ここでは、2パス記録の例について説明する。なお、本発明は2パス記録に限定されるものではなく、2パス記録以外の記録(例えば、3パス記録)に関しても同様であることは言うまでもない。
400は色変換部335(図2参照)で記録を行うための各インク色に変換された記録信号、410はマルチパスに分割するためのパス分割係数を格納したパス分割テーブル、415−1は第1パスの分割係数k1、415−2は第2パスの分割係数k2である。また、420−1は記録画像400に対して第1パスの分割係数k1(415−1)を乗算して第1パスの記録濃度を計算する乗算器である。また、420−2は記録画像400に対して第2パスの分割係数k2(415−2)を乗算して第2パスの記録濃度を計算する乗算器である。また、450−1は第1パスの記録濃度を計算した乗算器420−1の出力から第1パスの記録データを生成する低階調化部、450−2は第2パスの記録濃度を計算した乗算器420−2の出力から第2パスの記録データを生成する低階調化部である。また、460−1は第1パスの記録データを生成した低階調化部450−1の出力を第1パスの記録画像として一旦記憶する第1パス記録画像記憶部である。また、460−2は第2パスの記録データ生成を行った低階調化部450−2の出力を第2パスの記録画像として一旦記憶する第2パス記録画像記憶部である。
ここで、この2パス記録を行う際の各パスでの記録濃度を決めているのが、パス分割テーブル410であり、分割係数k1、k2が分割比率を示す。分割係数ki(k1、k2)は、それぞれ次式のように表すことができる。
0<=ki<=1
k1+k2=1
分割係数ki(k1、k2)は、2パス記録の場合、第1パスと第2パスの記録比率が等しくなるように(すなわち、k1=k2=0.5)設定してもよい。また、分割係数k1、k2は、第2パスの記録比率が第1パスの記録比率よりも大きくなるように(例えば、k1=0.4、k2=0.6)設定してもよい。このようにして、分割係数k1、k2を設定することで任意の濃度比率でパス分割を行うことができる。
各インク色に変換された記録信号は、各パス毎の記録濃度を計算する乗算器420−xに入力され、パス分割テーブル410から読み出された分割係数k1、k2が乗算され、各パスの記録濃度が決定される。
次に、各パス毎の記録データの生成手順を説明する。まず、第1パスの領域に対する記録データの生成について説明する。
色変換部335(図2参照)で記録するインク色に分解されたインク色毎の記録画像400は、各パスでの記録濃度比率が設定されたパス分割テーブル410で与えられる分割係数k1と共に乗算器420−1で乗算され、第1パスの記録濃度が決定される。第1パスの記録濃度を第1パスの低階調化部450−1で低階調化して記録データを生成する。生成された第1パスの記録データは、第1パス記録画像として、第1パス記録画像記憶部460−1に記憶される。
次に、第2パスの領域に対する記録データの生成を説明する。インク色毎の記録画像400は、マルチパス記録を行うための各パスでの記録濃度比率が設定されたパス分割テーブル410で与えられる分割係数k2と共に乗算器420−2で乗算され、第2パスの記録濃度が決定される。第2パスの記録濃度は、第2パスの低階調化部450−2で低階調化される。
ここで、記録データの生成に関して、図10を用いて説明する。本発明では、第1パスの記録データを生成するための低階調化部450−1と第2パスの記録データを生成するための低階調化部450−2を設けている。
なお、低階調化部450−1、450−2は、本実施形態では2つ設けたが、2つ独立して必要なのではなく、機能的に2つとして説明している。このため、2パス記録を行う際に記録データを生成して、マスクパターンを用いて一部を第1パスで記録し、残りを第2パスで記録するものではない。記録媒体上のある領域(図10の200−21)を記録する際に、入力画像からインクジェットヘッド220の第1パスの記録を行うノズル部220−21のための記録データ生成を行う。また、第2パスの記録を行うノズル部220−22のための記録データ生成(この場合は、記録媒体外のためにデータなし)を行う。
次に、記録媒体が搬送され、インクジェットヘッド220の記録媒体に対する相対位置が220−2に位置する。そこで、第1パスの記録を行うノズル部220−21のための記録データ生成を行い、また、第2パスの記録を行うノズル部220−22のための記録データ生成を行う。すなわち、記録媒体200上の領域200−21に関して、第1パスの走査を行う前に第1パスの記録データを生成し、第1パスの走査が終了し、第2パスの走査を行う前に第2パスの記録データを生成する。このように、記録媒体の同じ領域にマルチパス記録で複数回の記録を行う際の記録データを生成する際に、マルチパスの各パスで独立にデータ生成を行うため、異なるパラメータで記録データ生成が可能となる。
図4は、記録データ生成部370−xでシーケンシャルに処理を行う別の構成を示すブロック図である。420はパス分割を行うための乗算器、450はパス分割された各パスの記録画像を低階調化する低階調化部、460は各パスの記録データを記憶する第iパス記録画像記憶部、である。記録画像400は、各パスの領域に合わせた分割係数ki(k1、k2)がパス分割テーブルから読み出され、乗算器420でパス領域に応じた記録濃度が計算される。そして、低階調化部450で各パスに応じた記録データが生成される。生成された記録データは、第iパス記録画像記憶部460に一旦記憶され、記録制御部(図4には図示せず)で記録媒体に記録が行われて画像が形成される。
このように、図3では説明の簡略化のため、パス分割のための乗算器420−x、低階調化部450−x、記録画像記憶部460−xを2つずつ示し2パス記録の例を説明したが、実際にはシーケンシャルに処理を行うことでパス数分の回路が必須なわけではない。もちろん、高速に処理するために複数の回路を並列に設けて動作させることも可能であることは言うまでもない。
図5は、色変換部335の機能的構成を示すブロック図である。図2と同様に、RGB成分を有する入力画像320を色変換部335でインク色であるCMYに変換を行う。色変換部335では、各走査間の時間間隔、往路/復路信号、パス数というパラメータが入力され、入力されたパラメータに応じて色変換を行う。
なお、色変換部335は、本実施形態では、各走査間の時間間隔、往路/復路信号、及びパス数をパラメータとして用いたが、センサで記録媒体の種類を検出して、その検出結果についてもパラメータとして用いることができる。記録媒体の種類(例えば、材質等)によって、インクの吸着性が異なり、インクが乾くまでに要する時間が異なるためである。
図6は、色変換部335の詳細な機能的構成を示すブロック図である。510はRGBからCMYに変換する色変換テーブル、515はRGBからCMYに変換する色変換テーブルである。また、525は各走査間の時間間隔、往路/復路信号、パス数を入力として色変換のパラメータαc、αm、αy、1−αc、1−αm、1−αyを演算するパラメータ演算部である。
530−cは、色変換テーブル510のシアンの出力に対してパラメータ演算部525で計算されたパラメータαcを乗算するための乗算器である。また、530−mは、色変換テーブル510のマゼンタの出力に対してパラメータ演算部525で計算されたパラメータαmを乗算するための乗算器である。また、530−yは、色変換テーブル510のイエローの出力に対してパラメータ演算部525で計算されたパラメータαyを乗算するための乗算器である。また、535−cは、色変換テーブル515のシアンの出力に対してパラメータ演算部525で計算されたパラメータ1−αcを乗算するための乗算器である。また、535−mは、色変換テーブル515のマゼンタの出力に対してパラメータ演算部525で計算されたパラメータ1−αmを乗算するための乗算器である。また、535−yは、色変換テーブル515のイエローの出力に対してパラメータ演算部525で計算されたパラメータ1−αyを乗算するための乗算器である。
また、540−cは、乗算器530−cでの演算結果と乗算器535−cでの演算結果を加算する加算器である。また、540−mは、乗算器530−mでの演算結果と乗算器535−mでの演算結果を加算する加算器である。また、540−yは、乗算器530−yでの演算結果と乗算器535−yでの演算結果を加算する加算器である。
前述したように、往復走査運動のそれぞれで記録を行うマルチパス記録方式の場合には、隣接するドット間の着弾時刻に差が生じるため、これが濃度差となって色ムラ(又はバンドムラ)が生じてしまう。このため、往路であるか復路であるかを示す信号、注目する走査が何パス目であるかを示す信号、及び注目する走査とその1回前の走査との時間差を示す信号に応じて、入力画像をインク色に変換する際に濃度差をつけて変換して、記録データを生成すればよい。
このため、2つの色変換テーブル510、515を設けることにより、この2つの色変換処理に濃度差を設ける。例えば、色変換テーブル515では、色変換テーブル510よりも出力濃度が淡い変換を行うテーブルとする。
なお、ここでは、説明を簡略化するため、異なるインク色の重なり順による補正は行わず、同じインクの重なりによる濃度補正のみを行うものとする。この2つの濃度テーブルから出力されるデータを時間差に応じて加算する割合を変えていくことにより、時間差に応じた濃度勾配を有する記録データを出力する。この濃度勾配は、インクジェットヘッドの走査のスピード、記録媒体の幅に依存する往復記録の時間差、記録媒体と各インク成分によるインクの吸収・乾燥・定着のスピード、及び最終的な記録媒体上の濃度への影響度等から決定される。実際の記録では、前述した各条件は、1枚の記録中は変化することなく固定される。このため、これらの条件毎にパラメータ演算式を用意する必要がある。パラメータ演算部525によるパラメータ演算式を以下に示す。
αc=fct(t,d,p)
αm=fmt(t,d,p)
αy=fyt(t,d,p)
ここで、tは前のパスとの時間間隔、dは走査方向(往路又は復路)、pはパス数(何パス目かを示す数値)である。
第1パスの記録時には、前のパスの記録がないために「t」は無限大と考えて、記録媒体の記録領域で一定値となり、それぞれのパラメータαc、αm、αyは、一定値(例えば、0.5)となる。このため、第1パスでは、均等の濃度で記録を行う。
第2パスの記録時には、第1パスでの記録との間で時間差が存在するため、各パラメータは時間差に応じて値が変わる。第2パスの打ち始めでは、時間間隔が短いため、結果的に記録濃度が淡くなる。これを補正するため、記録濃度を濃くするように、パラメータを設定する。すなわち、色変換テーブル510が濃度の濃い変換テーブルとすれば、色変換テーブル510の出力に乗算するパラメータαc、αm、αyを高い値とする。この結果、出力濃度の低い色変換テーブル515の出力に乗算するパラメータ1−αc、1−αm、1−αyが低い値になり、加算した記録画像濃度は濃くなる。また、第2パスの打ち終わり側では、時間間隔が長いため、結果的に記録濃度が濃くなる。これを補正するため、記録濃度を淡くするように2つのテーブルの加算パラメータを設定する。
先ほどの場合とは反対に、記録濃度が濃い色変換テーブル510の出力に乗算するパラメータαc、αm、αyを低い値とする。この結果、出力濃度の低い色変換テーブル515の出力に乗算するパラメータ1−αc、1−αm、1−αyが高い値になり、加算した記録画像濃度は淡くなる。このように、前のパスとの記録時間差を考慮して、記録画像濃度を加減することにより、往復記録による時間差が変わっても出力濃度が均一な画像を形成することが可能となる。
更に、前の記録との時間間隔というパラメータで記録濃度を制御することにより、往復記録の途中でインクジェットヘッドの回復動作等を行う際に、通常の往復記録を行っている時の時間間隔よりも大きな時間差が生じる場合がある。また、記録中にユーザがパネルを開けた場合や、ホストPCから印刷を行っている場合に、何らかの理由でホストPCからのデータ転送が中断してしまい、長い時間差が生じる場合がある。このような場合にも、この長く空いてしまった時間差に応じて、記録濃度を制御することにより、記録再開時の濃度差や色目の違いを抑えて、均一な画像を形成することができる。
本実施形態では、濃度差を有する2つの色変換テーブルを設け、この2つの色変換テーブルの出力の加算割合を変えて時間差により記録画像に濃度勾配をつける手法を説明した。
しかし、本発明は、この手法に限るわけではない。2つの色変換テーブル510、515を1つの色変換テーブルと演算器で構成したり、色変換テーブルを使わずにマトリクス演算で構成しても良い。また、濃度の異なる2つの色変換器の出力の加算割合を変える構成ではなく、1つの色変換器の色変換パラメータを直接時間差で変更することにより、記録画像に濃度勾配を設けても良い。
なお、本実施形態では、走査方向(往路又は復路)に応じてパラメータ演算式を変えたが、例えば、色変換テーブル510、515の出力を走査方向(往路又は復路)に応じて交換するようにしてもよい。この場合、パラメータ演算部525に入力されている走査方向(往路又は復路)を識別する信号は不要になる。
以上述べた通り、本実施形態によれば、往復記録を行うマルチパス記録において、時間差、往路/復路、パス数に応じて記録濃度を変えることにより、時間差に応じて出力濃度が変わってしまったり、バンド単位で濃淡が反転したりすることを抑制できる。これにより、均一な濃度で画像を形成することが可能となる。
すなわち、本実施形態によれば、マルチパス記録のパス毎に記録データを生成すると共に、往復記録による記録時間差に応じて記録データを生成する。このため、往復記録を行う際に、記録媒体の主走査方向(左右方向)に生じる濃度ムラを低減し、均一な色味の画像を形成できる。また、この結果として、往復記録毎に生じた記録媒体の主走査方向に生じる濃度ムラが往復記録毎に反転して生じるバンドムラも低減することができる。
また、通常の記録時だけではなく、印刷時のユーザによる操作(例えば、中断キーや扉開放等)や記録データの入力待ち等の予期しない中断等に対しても、この中断時間に応じて記録データを生成するためのパラメータを変更して記録データを再生成する。また、このような中断として、例えば、プリントヘッドのノズルに発生した目詰まりを検出して自動的にクリーニングを実行するノズルリカバリーシステムを搭載したプリンタでは、ノズルのクリーニングを行うための一時的な中断等が挙げられる。これにより、濃度ムラを低減し、均一な色味の画像を形成することができる。
<第2の実施形態>
上述の第1の実施形態では、色変換部335で往復記録の際の濃度ムラを低減したが、本実施形態では、記録データ生成部370で往復記録の際の濃度ムラを低減する点で異なる。なお、上述の第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図7は、第2の実施形態に係る記録データ生成部の機能的構成を示すブロック図である。記録データ生成部は、本実施形態では、第1の実施形態の構成(図3参照)に加えて、時間差によるパラメータを加味する構成を追加する。
527は時間間隔、往路/復路信号、パス数を入力信号としてパス分割係数に対するパラメータα1、α2を演算するパラメータ演算部である。470−1はパス分割テーブル410の出力である第1パスのパス分割係数415−1に対してパラメータ演算部525で計算されたパラメータα1を乗算するための乗算器である。また、470−2はパス分割テーブル410の出力である第2パスのパス分割係数415−2に対してパラメータ演算部525で計算されたパラメータα2を乗算するための乗算器である。これ以外の構成は、第1の実施形態の構成(図3参照)と同じである。
本実施形態では、パラメータ演算部527で各パスでの記録比率を時間間隔、往路/復路信号、パス数に基づいて変更する。例えば、2パス記録の場合には、基本的に第1パス、第2パスともに50%の記録比率で記録する。
パラメータ演算部527でパラメータα1を時間間隔に応じて1.2から0.8に振るようにする。これにより、第1パスの打ち始めでは、濃くなるのを補正するために記録比率を下げるように設定し(例えば、40%)、打ち終わりの近辺では淡くなるのを補正するために記録比率を上げるように設定する(例えば、60%)。このように、時間間隔に応じて記録比率に勾配を付けることができる。すなわち、次のパスでの記録までに時間が長い打ち始めの近辺では、乾燥や定着のための時間があるために多目にインク滴を吐出させる。
一方、次のパスの記録までに時間が短い打ち終わりの近辺では、乾燥、定着のための時間がないためにインク滴を少な目に吐出させる。また、パラメータ演算部527でパラメータα2をX座標に応じて1.2から0.8に振るようにする。これにより、第2パスの打ち始めでは、記録比率を高めに設定し(例えば、60%)、打ち終わりの近辺では逆に記録比率を下げるように設定する(例えば、40%)。これにより、時間間隔で各パスの記録比率に勾配を設けることにより、往復記録を行う際に、次のパスの記録まで時間間隔が長く、吐出したインク滴が乾燥・定着する時間が確保できるところでは記録比率を高くする。その一方で、次のパスでの記録まで時間間隔が短く、吐出したインク滴が乾燥・定着する時間が確保できないところでは記録比率を低く抑えるようにする。
このように、インクジェットヘッドを反転させて次のパスの記録を行った時に、記録時間間隔が短いため、前のパスで吐出したインク滴が未乾燥であるような場合には、隣接インク滴と融合してしまう。これにより、濃度低下を抑制することができる。
なお、第1の実施形態では、説明を簡略化するため、図7の第1パスと第2パスのためのブロックをそれぞれ独立して設けた。しかし、入力される画像が2次元のデータであるため、ラスタースキャンされ、シーケンシャルに入力されることを考えると、各ブロックがそれぞれ1つずつあれば良い。また、第1の実施形態で説明した図4と同様に、本実施形態でも図8のように構成してもよい。図8は、記録データ生成部370−xでシーケンシャルに処理を行う別の構成を示すブロック図である。
ここでは、第1パスと第2パスの記録比率が等しい場合(すなわち、50%)を例として説明した。しかし、これ以外にも、第1パスの記録比率を下げて、第2パスの記録比率を上げた場合にも、パラメータα1、α2を適切に演算することにより、同様の結果となる。
また、本実施形態では、第1パスから補正を行うようにしているが、これに限らず、第1パスは通常記録を行い、第2パス以降で補正を行うようにしてもよい。つまり、全てのパスの中で少なくとも1回、補正を行う構成でも構わない。
以上述べた通り、本実施形態によれば、上述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、2パス記録の例を説明したが、本発明は、2パス記録に限定されるものではなく、3パス記録や4パス記録、又はそれ以上のマルチパス記録にも適用できる。
図13は、4パス記録の例を示す図であり、図14は、記録時間間隔を示す図である。4パス記録は4回の記録で画像を形成するため、2パス記録と異なり、記録時間間隔が「長い・短い・長い」又は「短い・長い・短い」と3回続く。しかし、本実施形態のように、第2パスの記録が3回続くとして記録時間間隔に対応したパラメータを設定すればよい。
<その他の実施形態>
なお、本実施形態は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置(例えば、複写機、複合機、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
また、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのコンピュータプログラムのコードを記憶したコンピュータ可読記憶媒体(又は記録媒体)を、システム又は装置に供給してもよい。また、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み込み実行することに適用してもよい。この場合、記憶媒体から読み込まれたプログラムコード自体が前述の実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記憶媒体は本実施形態を構成することになる。また、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み込まれたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
また、本実施形態を上述のコンピュータ可読記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、前述のフローチャートや機能構成に対応するコンピュータプログラムのコードが格納されることになる。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの機能的構成を示すブロック図である。 入力画像320を記録するまでの動作手順を示すブロック図である。 記録データ生成部370−xの機能的構成を示すブロック図である。 記録データ生成部370−xでシーケンシャルに処理を行う別の構成を示すブロック図である。 色変換部335の機能的構成を示すブロック図である。 色変換部335の詳細な機能的構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る記録データ生成部の機能的構成を示すブロック図である。 記録データ生成部370−xでシーケンシャルに処理を行う別の構成を示すブロック図である。 (a)は隣接する画素に比較的長い時間間隔でインク滴を吐出した際の吸収・定着の状態を示す断面図であり、(b)は隣接する画素に比較的短い時間間隔でインク滴を吐出した際の吸収・定着の状態を示す断面図である。 記録媒体200とインクジェットヘッド220との位置関係を示す図である。 2パス記録におけるX座標と記録時刻との関係を示す図である。 バンドムラの状態を示す図である。 4パス記録の例を示す図である。 記録時間間隔を示す図である。

Claims (9)

  1. 記録媒体上の同一領域に対して、記録ヘッドを相対的に複数回、往復走査運動をさせることにより、入力された画像情報に基づいて記録媒体上に画像を形成するための画像処理装置であって、
    入力された画像情報をインクに応じた変換を行い、記録画像を生成する変換手段と、
    前記変換手段で生成された記録画像を、前記記録画像を構成する画素毎に画素値を各走査に分割することにより、走査毎の記録濃度に分割する分割手段と、
    前記走査毎の記録濃度をN値化することにより、前記走査それぞれに対応する記録データを生成するN値化手段と、
    各走査の当該走査上の位置における記録時間間隔に基づいて、前記変換手段又は前記分割手段の少なくともいずれか一方を制御する制御手段と、
    前記N値化手段で生成された記録データに基づいて前記記録媒体上に記録を行う記録手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記往復走査運動の走査方向に基づいて、前記変換手段又は前記分割手段のいずれか一方を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記制御手段は、前記同一領域を記録する走査のうち、何番目の走査であるかを示す信号に基づいて、前記変換手段又は前記分割手段の少なくともいずれか一方を制御することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記制御手段は、前記記録媒体の特性に基づいて、前記変換手段または前記分割手段の少なくともいずれか一方を制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記走査それぞれに対応する記録データは、直前に記録される記録データとの時間間隔に応じた濃度勾配があることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記変換手段は、出力濃度の異なる複数の変換テーブルを保持し、
    前記制御手段は、前記複数の変換テーブルによる変換結果の加算割合を変更することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記分割手段は、前記記録画像に対して記録比率を乗算することにより、走査毎の記録濃度を算出し、
    前記制御手段は、前記記録比率を制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像処理装置。
  8. 記録媒体上の同一領域に対して、記録ヘッドを相対的に複数回、往復走査運動をさせることにより、入力された画像情報に基づいて記録媒体上に画像を形成するための画像処理方法であって、
    入力された画像情報をインクに応じた変換を行い、記録画像を生成する変換工程と、
    前記変換工程で生成された記録画像を、前記記録画像を構成する画素毎に画素値を各走査に分割することにより、走査毎の記録濃度に分割する分割工程と、
    前記走査毎の記録濃度をN値化することにより、前記走査それぞれに対応する記録データを生成するN値化工程と、
    各走査の当該走査上の位置における記録時間間隔に基づいて、前記変換工程又は前記分割工程の少なくともいずれか一方を制御する制御工程と、
    前記N値化工程で生成された記録データに基づいて前記記録媒体上に記録を行う記録工程と、
    を備えたことを特徴とする画像処理方法。
  9. コンピュータが読み込み実行することで、請求項8に記載の各工程をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
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