JP5299150B2 - 遠心圧縮機 - Google Patents

遠心圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP5299150B2
JP5299150B2 JP2009178435A JP2009178435A JP5299150B2 JP 5299150 B2 JP5299150 B2 JP 5299150B2 JP 2009178435 A JP2009178435 A JP 2009178435A JP 2009178435 A JP2009178435 A JP 2009178435A JP 5299150 B2 JP5299150 B2 JP 5299150B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seal
centrifugal compressor
pressure
rotor
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009178435A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011032908A (ja
Inventor
洋平 真柄
和幸 山口
光裕 成田
哲也 桑野
治雄 三浦
直彦 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Technologies Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Plant Technologies Ltd filed Critical Hitachi Plant Technologies Ltd
Priority to JP2009178435A priority Critical patent/JP5299150B2/ja
Publication of JP2011032908A publication Critical patent/JP2011032908A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5299150B2 publication Critical patent/JP5299150B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、遠心圧縮機のシール構造に係り、特に、高速・高圧運転時におけるロータの不安定振動の防止に好適である遠心圧縮機に関する。
遠心圧縮機は、ケーシング内部に、羽根車を装着した回転軸が軸受により回転自在に支持され、吸込口から吸い込まれたガスを、多段の羽根車の回転により、段階的に圧縮し、吐出口から高圧のガスにして吐出する。
ここで、羽根車で圧縮されたガスは、羽根車口金部の口金ラビリンスシール、羽根車段間の中間段ラビリンスシール、および最終段の羽根車の直後に設けられたバランスピストンラビリンスシールによって、外部などの低圧部に対してシールされている。
ラビリンスシールの構造は、例えば、特許文献1の図1に開示されているように、ロータとケーシングとの隙間に多数の環状の歯(アイラビリンス6の歯、ステージラビリンス21、22の歯)を有しており、この歯の先端隙間を流れる流体の圧力損失により流体の漏れを減少させている。
これらのラビリンスシールにおいて、ラビリンスシールの漏れガスの流速が円周方向成分を持った状態でロータの軸が径方向に変位すると、ロータとラビリンスシール間に体積変化が生じるためにラビリンスシール内の漏れガスの円周方向圧力分布に不平衡が生じ、ロータの不安定振動を引き起こす流体力(以降、不安定流体力と称す)が発生する。
特に、ロータが高速回転する場合やラビリンスシール入口と出口との差圧が大きい場合に、漏れガスの不安定流体力はより大きなものとなり、最悪の場合、ロータの不安定振動を引き起こす。
そこで、この不安定流体力を低減する方法として、例えば、特許文献2に開示されているように、ラビリンスシールの途中から内方のロータに向けて高圧の流体を噴きこみ、漏れガスの円周方向成分を相殺する方法が知られている。
特開平6−249186号公報(図1、図2等) 特開2008−190487号公報(段落0020〜0023、図2、図3等)
ところで、上述のラビリンスシールの途中から内方のロータに向けて流体を噴きこむ場合、ラビリンスシール背面に外径側から内径側に向かって高圧が作用するため、ラビリンスシールが内径側に変形し、ラビリンスシールの先端とロータとの隙間(クリアランス)が減少する場合がある。ラビリンスシール先端とロータとの隙間が減少すると、ラビリンスシール先端とロータとの間の体積変化による圧力変化に起因して、漏れガスの不安定流体力の増加やラビリンスシール先端の歯のロータへの接触が引き起こされる可能性があり、最悪の場合、ロータの不安定振動が発生する。
本発明は上記実状に鑑み、シールの漏れを抑制しつつ、シール内における不安定流体力の発生、および、シールとロータとの接触を抑制しロータの不安定振動を防止して、高速・高圧条件下でも安定した運転が可能な遠心圧縮機の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明に関わる遠心圧縮機は、ケーシングと、該ケーシングに回転可能に設置された回転軸および該回転軸に装着され回転によって流体を圧縮する羽根車を有するロータと、前記ケーシング内の静止部と前記ロータとの間を前記流体が高圧側から低圧側に漏れることを防止するシールと、該シール内に設けられ、前記漏れ流体の前記ロータ円周方向の流速を低減するための高圧流体の噴出口と、前記シールの外径側に形成され、前記噴出口に連通して前記高圧流体を導入する高圧導入部と、前記シールの内径側に設けられ、前記高圧流体による前記シールの内径側への変形に抗する前記シールよりも強度が高いリングとを備えている。
本発明によれば、シールの漏れを抑制しつつ、ロータの不安定振動を防止して、高速・高圧条件下でも安定した運転が可能な遠心圧縮機を達成することができる。
本発明に係る第1実施形態の遠心圧縮機の全体構造を示す要部切り欠き縦断面図である。 図1に示す第1実施形態の遠心圧縮機のA部拡大図である。 遠心圧縮機のバランスピストン部ラビリンスシールの詳細構造を表す斜視図である。 第1実施形態のシール変形防止リングの軸方向設置位置(横軸)とバランスピストン部ラビリンスシールの変形量(縦軸シール変形量)の関係を表した図である。 第2実施形態の高圧導入部をシール支持構造よりも高圧側に設けた場合のバランスピストン部ラビリンスシール近傍の縦断面拡大図である。 シール変形防止リングのロータの軸方向設置位置(横軸)とバランスピストン部ラビリンスシールの変形量(縦軸)の関係を表した図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
<<第1実施形態>>
図1は、本発明に係る第1実施形態の遠心圧縮機20の全体構造を示す要部切り欠き縦断面図である。
<遠心圧縮機20の構成>
図1に示す遠心圧縮機20は、その機体を覆う静止体のケーシング1と、ケーシング1内に回転可能に設けられた回転軸2およびこの回転軸2に装着され回転によって気体を圧縮する複数段、例えば7段の羽根車3(3a〜3g)を有する回転体のロータ4とを備えている。
ケーシング1には、1段目の羽根車3aに気体を、図1の矢印α1のように導入する吸込流路5と、各段の羽根車3の外周部から回転の遠心力によって流出する気体の運動エネルギを圧力エネルギに変換するディフューザ6と、このディフューザ6から流出する圧縮された気体を次段の羽根車3の中央部に導入する戻り流路7と、最終段の羽根車3gから遠心力によって流出した気体を、図1の矢印α2のように吐出する吐出流路8とが形成されている。
ロータ4の回転軸2は、吸込側(図1中の吸込流路5の側)端部および吐出側(図1中の吐出流路8の側)端部に設けられラジアル荷重を受けるラジアル軸受9を介し、ケーシング1に回転可能に両持ち支持されている。
また、ロータ4の回転軸2の吸込側(図1中の吸込流路5の側)端部にはスラスト荷重を受けるスラスト軸受10が設けられ、吐出側(図1中の吐出流路8の側)端部には、最終段の圧力を端面で受けてスラスト荷重を相殺するバランスピストン11が設けられている。
また、回転軸2の吐出側(図1中の吐出流路8の側)端部にはモータ等の駆動機(図示せず)が連結されており、この駆動機によってロータ4が回転駆動されている。
上述したロータ4の回転により、気体が、図1の矢印α1のように吸込流路5から吸い込まれ、羽根車3aの回転によってディフューザ6を用いて圧縮され、戻り流路7から次段の羽根車3bの内径部に吸い込まれ順次複数段の羽根車3(3b〜3g)の回転によりディフューザ6を用いて圧縮されることを繰り返し、最終段の羽根車3gから流出する圧縮された気体が、最終的に吐出流路8から図1の矢印α2のように吐出される構成である。
<羽根車口金シール12>
図2は、図1に示す遠心圧縮機20のA部拡大図である。
図2に示すように、各段の羽根車3(3g)の口金21とケーシング1との隙間には、複数の環状平行歯12hおよび環状平行溝12mを有する羽根車口金シール12が設けられている。これにより、羽根車3(3g)から図2の矢印β1のように出た気体が、その近傍の隙間(クリアランスc1)を通って羽根車3(3g)の入口側3g1に戻ることを、複数の環状平行歯12hおよび環状平行溝12mによって抑制している。
なお、羽根車口金シール12の複数の環状平行歯12hおよび環状平行溝12mは、図2に示す横断面を有してロータ4周りに環状に形成されている。
<中間段シール13>
図2に示すように、前段の羽根車3(3f)(図1参照)と後段の羽根車3(3g)(図2参照)との間におけるロータ4の中間段22の部分とケーシング1との隙間には、複数の環状平行歯13hおよび環状平行溝13mを有する中間段シール13が設けられている。この中間段シール13の複数の環状平行歯13hおよび環状平行溝13mによって、戻り流路7の気体がその隙間(クリアランスc2)を通って前段の羽根車3(3f)の出口側3f2に戻ることを抑制している。
なお、中間段シール13の複数の環状平行歯13hおよび環状平行溝13mは、図2に示す横断面を有してロータ4周りに環状に形成されている。
<バランスピストン部ラビリンスシール14>
図2に示すロータ4のバランスピストン11とケーシング1との隙間には、多数の環状平行歯18および環状平行溝19を有するバランスピストン部ラビリンスシール14が設けられている。このバランスピストン部ラビリンスシール14(以下、ラビリンスシール14と称す)の多数の環状平行歯18および環状平行溝19によって、最終段の羽根車3gから出た高圧の気体が、ケーシング1とバランスピストン11との間から低圧部Tに漏れるのを抑制している。
図3は、図2に示すラビリンスシール14の詳細構造を示す斜視図である。
図3に示すように、ラビリンスシール14は、軸方向に沿って円筒形状を半分に分割した半割れ構造としており、対称な2つの部品により構成している。図3には、その一方の部品を示しており、その他方の部品は、図3に示す部品に対称な形状に形成されている。そこで、図3に示す一方のラビリンスシール14について説明を行い、図示しない他方のラビリンスシール14の説明は、省略する。
図3に示すラビリンスシール14は、バランスピストン11(図1、図2参照)に対向する内径側の内周面に、多数の環状平行歯18と多数の環状平行溝19とが図2に示す横断面を有して、ロータ4周りに環状に形成されている。
一方、図2、図3に示すように、ラビリンスシール14のバランスピストン11に対向しない外径側の外周面には、ラビリンスシール14をケーシング1に固定するための支持構造23a、23bが環状に形成されている。
また、ラビリンスシール14の外周部には、ラビリンスシール14とバランスピストン11(図2参照)との間に高圧気体を導くための高圧導入部25が、矩形状の横断面を有した凹部として環状に形成されている。
ラビリンスシール14の組み付けは、下記のように行われる。
ケーシング1のなかには、半割れ構造の部品ダイアフラムがあり、この半割れ構造の部品ダイアフラムに、同じく半割れ構造のラビリンスシール14をスライドさせていき、ラビリンスシール14が周方向にずれないようにボルトで留める。
なお、図2、後記の図5においては、ケーシング1の分割ラインは省略して示している。
ラビリンスシール14の高圧導入部25に高圧気体が導かれた場合、ラビリンスシール14は図2の下方向への力、すなわちロータ4に近づく向きの力を受けるため、支持構造23a、23bのそれぞれの下面23a1、23b1がケーシング1に当接し、ラビリンスシール14を支持構造23a、23bでケーシング1に支持することになる。
一方、ラビリンスシール14の内径側の環状平行溝19の一部には、ラビリンスシール14とバランスピストン11(図1、図2参照)との間に高圧部(羽根車3gの周辺)から低圧部T(図1、2参照)に向けて流れる漏れ高圧気体のバランスピストン11の円周方向流速を低減するための流体噴出口24が、対称な位置に複数設けられている。例えば、ラビリンスシール14において、流体噴出口24が対称な位置に4つ設けられる。
このラビリンスシール14の流体噴出口24は、ラビリンスシール14の外径側に形成される環状の高圧導入部25と連通している(図2参照)。
そして、図1に示すケーシング1には、圧縮された高圧気体が集積されるコレクタ8cから、図2に示すように、高圧気体を、ラビリンスシール14の外周部に形成される高圧導入部25に導く高圧導入流路27が設けられている。
これにより、図1に示す吐出流路8の吐出圧に近い高圧の気体が、コレクタ8cから、ケーシング1の高圧導入流路27(図2参照)を通って、ラビリンスシール14の外周部の環状の高圧導入部25に導かれる。そして、高圧導入部25に導入された高圧気体が、流体噴出口24から、バランスピストン11とラビリンスシール14との間に噴出され、漏れ高圧気体の動きを妨げることで漏れ高圧気体のバランスピストン11の円周方向流速を低減している。
図2に示すように、高圧導入部25には、ケーシング1の高圧導入流路27を通って高圧の気体が供給されるため、この高圧の気体の圧力でラビリンスシール14を内径側に撓ませようとする力が作用することとなる。一般に、ラビリンスシール14は、内径側に撓んで、万が一、環状平行歯18がロータ4と接触した場合にロータ4を傷つけないように鋼材のロータ4よりも柔らかい、すなわち剛性の低い材質の例えばアルミニウム合金を用いて形成されている。
そこで、本遠心圧縮機20では、高圧導入部25への高圧の気体の圧力でのラビリンスシール14の内径側への撓みを抑制するため、図2、図3に示すように、ラビリンスシール14より強度が高い鋼材のシール変形防止リング26を、ラビリンスシール14の環状平行溝19に埋設して設置し、ラビリンスシール14の変形を抑制している。
図4は、シール変形防止リング26の軸方向設置位置(横軸)とラビリンスシール14の変形量(縦軸)(シール変形量)の関係を表した図である。
図4において、横軸のシール変形防止リング26の軸方向設置位置はラビリンスシール14の軸方向の全長をLとして表し、縦軸のラビリンスシール14の変形量(シール変形量)は、最大変形量を1として比で表している。
図4より、シール変形防止リング26の軸方向設置位置を高圧導入部25の軸方向中央位置25c(図2参照)を中心として、前後(吸込流路5側を前、吐出流路8側を後とする)に、シール全長Lの0.15倍の長さだけ離れた範囲内にすることにより、効果的にラビリンスシール14の変形を防止できることが分る。
本第1実施形態の遠心圧縮機20では、高圧導入部25の軸方向中央位置25cから低圧側T(図1、図2参照)にラビリンスシール14の全長の約0.04倍(0.04L)の位置(図4中、符号25c1で示す)にシール変形防止リング26を設置している。
上記構成によれば、シール変形防止リング26の剛性によって効果的にラビリンスシール14の変形量を低減することができ、ロータ4の不安定振動を防止することができる。
また、シール変形防止リング26の設置位置をラビリンスシール14の環状平行溝19の部分とすることにより、ラビリンスシール14の環状平行歯18の枚数および軸方向の環状平行歯18の間の距離を変えることなく、最小限の加工でシール変形防止リング26を設置することができる。
なお、本第1実施形態においては、シール変形防止リング26の断面形状を矩形の場合を例示して説明したが、これに限定されない。例えば、シール変形防止リング26の断面形状は、円形断面や、楕円状断面でも良く、或いは曲率または直線のうちの少なくとも何れかを有する断面を任意に選択できる。
<<第2実施形態>>
次に、第2実施形態の遠心圧縮機を説明する。
第2実施形態の遠心圧縮機は、図5に示すように、高圧導入部25をシール支持構造23aよりも高圧側(図1の吸込流路5側)に設けた場合のシール変形防止リング26の設置を示すものである。
なお、図5は、第2実施形態の高圧導入部25をシール支持構造23aよりも高圧側に設けた場合のラビリンスシール14の近傍の縦断面拡大図である。
図5に示す遠心圧縮機の場合、高圧導入部25が高圧側(図1の吸込流路5側)のシール支持構造23aよりも高圧側に設けられるため、高圧気体が、高圧導入流路27を介して、シール支持構造23aよりも高圧側(図1の吸込流路5側)の高圧導入部25に導入され、流体噴出口24から、バランスピストン11とラビリンスシール14との間に噴出される。
このように、高圧導入部25に高圧気体による力がかかることとなるので、ラビリンスシール14を内径側に撓ませようとする力は、軸方向にシール支持構造23aよりも高圧側(図5のシール支持構造23aより左側)の高圧導入部25にかかり、シール支持構造23aよりも高圧側に作用することとなる。
図6は、シール変形防止リング26の軸方向設置位置(横軸)とラビリンスシール14の変形量(縦軸)(シール変形量)の関係を表した図である。
図6において、横軸のシール変形防止リング26の軸方向設置位置はラビリンスシール14の軸方向のシール全長をLとして表し、縦軸のシール変形量(シール変形防止リング26の変形量)は、シール変形防止リング26の最大変形量を1として比で表している。
図6より、シール変形防止リング26の設置位置を、高圧導入部25の軸方向中央位置25cを中心として、高圧側にシール全長Lの0.15倍の長さだけ離れた範囲内にすることにより、効果的にラビリンスシール14の変形を防止できることが分る。
本第2実施形態の遠心圧縮機では、最もラビリンスシール14の変形量の大きな位置に近い環状溝部19は、最も高圧側の環状溝部19から2番目の環状溝部19であることから、2番目の環状溝部19にシール変形防止リング26を設置している。
このシール変形防止リング26の軸方向設置位置は、高圧導入部25の軸方向中央位置25cから高圧側にシール全長Lの約0.11倍である。
すなわち、図6におけるラビリンスシール14の変形量の最も大きな位置14pに最も近いシール変形防止リング26を設置できる環状平行歯18を避けた環状溝部19が、高圧導入部25の軸方向中央位置25cから高圧側にシール全長Lの約0.11倍、すなわち0.11Lの位置にある。
<<まとめ>>
第1、第2実施形態の遠心圧縮機20は、ケーシング1と、該ケーシング1に回転可能に設置された回転軸と該回転軸に装着され回転により流体を圧縮する羽根車3とを有するロータ4と、ケーシング1内の静止部とロータ4との間を流体が高圧側から低圧側に漏れることを防止するラビリンスシール14と、該ラビリンスシール14内において漏れ流体のロータ4の円周方向流速を低減するための高圧流体を噴出する流体噴出口24と、ラビリンスシール14の外径側に配置され流体噴出口24に連通して高圧流体を導入する高圧導入部25とを備える遠心圧縮機であって、ラビリンスシール14の内径側にラビリンスシール14の変形に抗するシール変形防止リング26を設けている。
また、好ましくは、図2に示すように、ラビリンスシール14において、流体噴出口24に連通するラビリンスシール14の外径側の高圧導入部25がシール支持点(シール支持構造23a、23b)間にある場合、図4に示すように、シール変形防止リング26の軸方向設置位置を高圧導入部25の軸方向中央位置25cを中心として、前後に、ラビリンスシール14の全長Lの0.15倍の長さ(0.15L)だけ離れた範囲内にする。
また、好ましくは、図5に示すように、ラビリンスシール14において、流体噴出口24に連通するラビリンスシール14の外径側の高圧導入部25がシール支持点(シール支持構造23a、23b)間よりも高圧側にある場合、図6に示すように、シール変形防止リング26の設置位置を高圧導入部25の軸方向中央位置25cを中心として、高圧側にラビリンスシール14の全長Lの0.15倍の長さ(0.15L)だけ離れた範囲内にする。
<<作用効果>>
上記構成によれば、ラビリンスシール14にシール変形防止リング26を設けることにより、ラビリンスシール14の環状平行歯18の先端とロータ4との隙間の減少を抑制し、ラビリンスシール14とロータ4との間の不安定流体力の増加、および、ラビリンスシール14の環状平行歯18のロータ4への接触を回避し、ロータ4を安定化することができる。
さらに、流体噴出口24に連通するラビリンスシール14の外径側の高圧導入部25がシール支持点(シール支持構造23a、23b)間にある場合、図4に示すように、シール変形防止リング26の軸方向設置位置を高圧導入部25の軸方向中央位置25cを中心として、軸方向に前後に、ラビリンスシール14の全長Lの0.15倍の長さ(0.15L)以内離れた範囲内にすることにより、より一層、ラビリンスシール14の高圧導入部25に導入される高圧気体による変形を抑制してロータ4を安定化することができる。
また、流体噴出口24に連通するラビリンスシール14の外径側の高圧導入部25がシール支持点(シール支持構造23a、23b)間よりも高圧側にある場合、図6に示すように、シール変形防止リング26の設置位置を高圧導入部25の軸方向中央位置25cを中心として、高圧側にラビリンスシール14の全長Lの0.15倍の長さ(0.15L)以内離れた範囲内にすることにより、より一層ラビリンスシール14の高圧導入部25に導入される高圧気体による変形を抑制し、ロータ4を安定化することができる。
また、シール変形防止リング26を分割構造としたので、製造、組立てが容易である。
なお、前記実施形態では、シール変形防止リング26を2分割の構造の場合を例示したが、3分割、4分割としてもよく、シール変形防止リング26の分割数は限定されない。或いはシール変形防止リング26を分割しないで一体構造としてもよい。
なお、前記実施形態では、ラビリンスシール14をアルミニウム合金とし、シール変形防止リング26を鋼材とした場合を例示したが、シール変形防止リング26にラビリンスシール14より強度が高い材料を用いれば、ラビリンスシール14、シール変形防止リング26の母材はアルミニウム合金、鋼に限定されないのは勿論である。
1 ケーシング
2 回転軸
3(3a、3b、…、3g) 羽根車
4 ロータ
11 バランスピストン(ロータ)
14 バランスピストン部ラビリンスシール(シール)
18 環状平行歯(凸状の歯部)
19 環状平行溝(凹状の溝部)
20 遠心圧縮機
23 シール支持構造(シール支持点)
23a 高圧側のシール支持構造(高圧側のシール支持点)
23b 低圧側のシール支持構造(低圧側のシール支持点)
24 流体噴出口(高圧流体の噴出口)
25 高圧導入部
25c 高圧導入部の軸方向中央位置
26 シール変形防止リング(リング)
L シール全長

Claims (7)

  1. ケーシングと、
    該ケーシングに回転可能に設置された回転軸および該回転軸に装着され回転によって流体を圧縮する羽根車を有するロータと、
    前記ケーシング内の静止部と前記ロータとの間を前記流体が高圧側から低圧側に漏れることを防止するシールと、
    該シール内に設けられ、前記漏れ流体の前記ロータ円周方向の流速を低減するための高圧流体の噴出口と、
    前記シールの外径側に形成され、前記噴出口に連通して前記高圧流体を導入する高圧導入部と、
    前記シールの内径側に設けられ、前記高圧流体による前記シールの内径側への変形に抗する前記シールよりも強度が高いリングとを備えたことを特徴とする遠心圧縮機。
  2. 請求項1記載の遠心圧縮機において、
    前記高圧導入部が、前記ケーシングに前記シールが支持されるシール支持点間にある場合、前記リングを高圧側の前記シール支持点と低圧側の前記シール支持点との間に設置する
    ことを特徴とする遠心圧縮機。
  3. 請求項2記載の遠心圧縮機において、
    前記リングの設置位置を、軸方向に前記高圧導入部の軸方向中央位置を中心として前後に前記シール全長の0.15倍の長さだけ離れた範囲内にする
    ことを特徴とする遠心圧縮機。
  4. 請求項1記載の遠心圧縮機において、
    前記高圧導入部が、前記ケーシングに前記シールが支持されるシール支持点間よりも高圧側にある場合、前記リングを高圧側の前記シール支持点よりも高圧側に設置する
    ことを特徴とする遠心圧縮機。
  5. 請求項4記載の遠心圧縮機において、
    前記リングの設置位置を、軸方向に前記高圧導入部の軸方向中央位置を中心として高圧側に前記シール全長の0.15倍の長さだけ離れた範囲内にする
    ことを特徴とする遠心圧縮機。
  6. 請求項1記載の遠心圧縮機において、
    前記シールは、前記ロータに対向する内周面に凹状の溝部と凸状の歯部とを有し、
    前記リングは、前記凹状の溝部に設ける
    ことを特徴とする遠心圧縮機。
  7. 請求項1記載の遠心圧縮機において、
    前記リングを、分割して構成した
    ことを特徴とする遠心圧縮機。
JP2009178435A 2009-07-30 2009-07-30 遠心圧縮機 Expired - Fee Related JP5299150B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009178435A JP5299150B2 (ja) 2009-07-30 2009-07-30 遠心圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009178435A JP5299150B2 (ja) 2009-07-30 2009-07-30 遠心圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011032908A JP2011032908A (ja) 2011-02-17
JP5299150B2 true JP5299150B2 (ja) 2013-09-25

Family

ID=43762235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009178435A Expired - Fee Related JP5299150B2 (ja) 2009-07-30 2009-07-30 遠心圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5299150B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2495092B (en) * 2011-09-28 2014-01-01 Rolls Royce Plc Sealing arrangement
EP2749771B1 (en) * 2012-12-27 2020-04-22 Thermodyn Device for generating a dynamic axial thrust to balance the overall axial thrust of a radial rotating machine
WO2014196465A1 (ja) * 2013-06-04 2014-12-11 株式会社Ihi シール機構及びターボ冷凍機
EP2837856B1 (en) * 2013-08-14 2016-10-26 General Electric Technology GmbH Fluid seal arrangement and method for constricting a leakage flow through a leakage gap
CN104421432B (zh) * 2013-08-21 2017-11-21 中国广核集团有限公司 核电站发电机的密封部件及密封系统
US10119554B2 (en) * 2013-09-11 2018-11-06 Dresser-Rand Company Acoustic resonators for compressors
CN105275832B (zh) * 2015-10-29 2017-12-05 江苏大学 一种可以控制多级泵转子稳定性的口环流动控制装置
EP3366956B1 (en) * 2016-01-18 2020-03-04 Mitsubishi Heavy Industries Compressor Corporation Sealing device and rotating machine

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5869158U (ja) * 1981-11-04 1983-05-11 株式会社日立製作所 ラビリンス装置
JP2008190487A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Hitachi Plant Technologies Ltd 遠心型流体機械

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011032908A (ja) 2011-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5299150B2 (ja) 遠心圧縮機
JP4655123B2 (ja) 遠心圧縮機
EP2784327B1 (en) Centrifugal compressor
EP3018297B1 (en) Sealing device and turbo machine
JP6049385B2 (ja) 遠心圧縮機
JP5804893B2 (ja) 軸シール装置及びこれを備える回転機械
US20130011245A1 (en) Axial shaft seal for a turbomachine
JP6442407B2 (ja) 高効率低比速度遠心ポンプ
WO2013128539A1 (ja) 回転機械
JPWO2014115417A1 (ja) 遠心回転機械
JP2018115581A (ja) タービン排気室
WO2014122819A1 (ja) 遠心圧縮機
WO2018155546A1 (ja) 遠心圧縮機
US9004857B2 (en) Barrel-shaped centrifugal compressor
JP2017180237A (ja) 遠心圧縮機
JP2012202260A (ja) インペラ及びこれを備えたターボ機械
US8545170B2 (en) Turbo machine efficiency equalizer system
JP6571257B2 (ja) シール装置及びターボ機械
JP2019002361A (ja) ターボ機械
JP7161424B2 (ja) インペラ及び回転機械
JP2015137607A (ja) 動翼、及び軸流回転機械
JP2009052434A (ja) 遠心圧縮機
JP2021089072A (ja) ジャーナル及びスラスト気体軸受
JP2017160860A (ja) ターボ機械
JP2016180349A (ja) 回転機械

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120502

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5299150

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees