JP5299046B2 - 疵検出装置、疵検出方法及びプログラム - Google Patents

疵検出装置、疵検出方法及びプログラム Download PDF

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本発明は、金属板表面に発生する微小疵を検出する疵検出装置、疵検出方法及びプログラムに関する。
様々な分野で、様々な種類の金属板が使用されており、その金属板製造時の品質管理の重要度が増している。一方、金属板の製造過程では、その金属板の表面に予期せぬ疵が発生することがあり、金属板の品質保証をする上で、このような疵を検出することが非常に重要である。また、金属板が使用される製品の技術向上や科学技術の発展等に伴い、金属板に許容される疵の大きさは、ますます小さくなる傾向にある。
金属板表面に形成された疵を検出するために、疵検出装置が使用されることもあるが、この疵検出装置の目的は、金属板の品質保証として、例えば鋼板の場合、客先で問題となるヘゲ疵・スリバー・合金化不良などのような大型疵を検出することにあった。このような大型疵は、例えば、数cm以上の長さや幅を有していたり、又は、数cm以上の面積を有し、一つ一つの疵が有害であった。そこで、検査員が、製造ライン又は検査ラインにおいて、疵検出装置の検出結果と実疵とを目視で確認し、出荷の可否判断を実施したり、出荷先を当初計画から変更したり、金属板を切断して疵部を切り取るなどの処理を実施している。
このような大型疵に対して検査員が上記のアクション等をとるために、疵の形態や大きさを確認することが非常に重要であり、特許文献1,2などのように、疵検出結果の表示方法や疵検出アルゴリズムなどに関して、以前から様々な技術が開発されている。
特許文献1に開示された疵検出装置は、操業ラインと検査ラインにおいて実疵と検出結果との照合を容易にするために、疵位置に対応する部分の被検体が所定位置に達したときに、その疵位置に係る疵情報を表示する表示手段を有する。そして、この疵検出装置は、疵位置の接近を、操業ラインの撮像画像又はグラフィック画像で表示し、かつ、鋼板の通板に対してトラッキングを取りながらコイル展開図を動かすことで、疵が接近していることを視覚的に検査員に認識させる。また、特許文献2に開示された疵検出装置は、周期的に発生する疵をマップ(コイル展開図)に表示する手法を有する。
特開平5−149892号公報 特開2005−241356号公報 特開平11−211674号公報
一方、上述の通り、許容される疵の大さは小さくなる傾向にあり、近年では、0.5mmφ程度の大きさの疵をも許容できないケースが増えている。このような疵をここでは「微小疵」と呼ぶ。微小疵とされる疵のサイズは、金属板の使用用途などにより異なり、かつ、搬送速度や検査員が検査に費やせる時間等によっても異なる。しかし、このような微小疵を、ライン上を搬送される金属板から検査員が目視で検出することは難しいのが実情である。
このような微小疵は、大型疵と異なり単独で発生しても問題とならない場合が多い(無害)。しかし、多数の微小疵が密集して発生すると疵の許容範囲を超えてしまい問題となる場合がある(有害)。そこで、従来では、図13に示すように、操業ラインや検出ラインなどにおいて、金属板Fの表面の所定の検出範囲Ar(約5mの長さなど)を所定間隔で複数個所(約2〜3個所など)に設けて、各個所で金属板Fの通板を停止し、検査員がルーペなどを使用して目視で観察することにより、品質保証を行っている場合が多い。
このように微小疵は目視で検出することが難しいが、その微小疵を発見するために、上記のようにラインを停止して検出を行ったのでは、金属板の製造効率が低下してしまうばかりか検査員の負担は非常に大きい。しかも、上記のようなサンプリングによる検出では、金属板全域を検査するのは難しく、検出範囲にない微小疵等を見逃してしまう恐れもある。かといって、上述の通り、疵検出装置の大半は、大型疵の検出を目的としているため、このような微小疵を検出することはやはり難しいのも事実である。
例えば、上記特許文献1に記載の疵検出装置は、単独の大型疵が接近する場合にラインを自動で停止して、大型疵の照合を効率的に行うことを目的としており、微小疵を検出することは難しい。特に、微小疵は上述の通り1つ1つが問題となるよりもその発生密度や数等が問題となることが多い。しかしながら、この特許文献1に記載の疵検出装置は、微小疵を検出することが難しいばかりか、その密集度や発生領域を検査員にガイダンスすることは難しい。従って、微小疵の検出には必ずしも適さないのが実情である。
また、上記特許文献2に記載の疵検出装置は、やはり大型疵を対象として、周期的に発生した疵の発生領域を表示する。従って、特許文献1に記載の疵検出装置と同様に、微小疵を検出することは難しく、かつ、やはり、微小疵の密集度や発生領域を検査員にガイダンスすることは難しい。また、周期的な疵に特化した特別な処理が必要となるため、処理が複雑化してしまう。
一方、微小疵を検出することはやはり難しいが、大型疵の発生を集合として扱う疵検出装置が、上記特許文献3に開示されている。
この特許文献3に記載の疵検出装置は、弁別・抽出された各疵部の特徴パラメータに基づいて疵種を判定し、同一の疵種と判定された疵相互間の距離を算出し、所定距離以内の疵を一つの疵に連結し、連結後の疵の特徴パラメータを計算し、この計算結果に基づいて疵グレードを判定する
このように、特許文献3に記載の疵検出装置は、密集して発生する疵の特徴量を表現するために、単独の疵画像からその疵種を判定し、その疵種に基づいて特徴量を再計算する。しかし、この装置を、微小疵検出に適用した場合、微小疵が小さいため、金属板の撮像画像から個々の疵の有意な特徴パラメータを抽出することは難しく、疵の弁別精度が低くなる。また、一つ一つの疵毎に特徴パラメータに基づいて疵種を判定してから距離計算を行うため計算時間が膨大となり、ラインの通板速度でリアルタイムに判定して検出・ガイダンスすることはやはり難しい。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、金属板の表面に発生する微小疵を検出して、その有害度を検査員に容易に認識させることにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、金属板表面に発生する目視での検出が難しい微小疵を検出する疵検出装置であって、
搬送される上記金属板表面を撮像して得られた正反射画像及び乱反射画像の少なくとも一方の画像に基づいて、該画像中に含まれる上記微小疵の候補である疵候補を抽出する疵候補抽出部と、
上記疵候補抽出部により抽出された複数の上記疵候補それぞれを、該疵候補に対応する上記正反射画像における正反射輝度値と上記乱反射画像における乱反射輝度値との組み合わせに基づいて、複数のグループに分類する分類部と、
上記複数のグループそれぞれについての上記疵候補の合計数を、上記金属板表面における所定の大きさの単位領域毎に算出する合計数算出部と、
を有し、
上記疵候補抽出部は、縦横のサイズが上記画像の画素サイズのそれぞれ8倍以下である微小疵を上記疵候補として抽出することを特徴とする、疵検出装置が提供される。
また、上記分類部は、上記金属板表面における上記正反射輝度値及び上記乱反射輝度値を、別途定められた正反射最大閾値及び乱反射最大閾値に対してそれぞれ比較した高低の組み合わせに基づいて、上記複数の疵候補それぞれを上記複数のグループに分類してもよい。
また、上記複数のグループそれぞれについて、該グループに分類される微小疵の重要度の指標である重要度係数を設定する重要度設定部と、
上記合計数算出部が上記グループ毎及び上記単位領域毎に算出した合計数と、該合計数に対応するグループの重要度係数とに基づいて、上記単位領域毎に上記疵候補の発生度合を算出する発生度合算出部と、
を有してもよい。
また、上記発生度合算出部は、上記グループ毎及び上記単位領域毎に、上記グループの上記合計数に該グループの重要度係数を乗算又は除算した値を、全上記グループに対して加算することにより、上記単位領域毎に上記疵候補の発生度合を算出してもよい。
また、上記発生度合算出部が算出した発生度合を色彩又は濃淡で表して、上記単位領域毎に表示画面に表示する表示制御部を更に有してもよい。
また、上記発生度合算出部が算出した発生度合が記録される発生度合記録部と、
上記発生度合の時間に対する変化を表したグラフを作成する経時変化作成部と、
を更に有してもよい。
また、上記複数のグループそれぞれについて、該グループに含まれる複数の疵候補間の距離に基づいて、該複数の疵候補から密集した複数の疵候補を特定する密集疵特定部を更に有し、
上記合計数算出部は、上記複数のグループそれぞれについての上記疵候補の合計数として、上記複数のグループそれぞれについて上記密集疵特定部により特定された複数の疵候補の合計数を算出してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、金属板表面に発生する目視での検出が難しい微小疵を検出する疵検出方法であって、
搬送される上記金属板表面を撮像して得られた正反射画像及び乱反射画像の少なくとも一方の画像に基づいて、該画像中に含まれる上記微小疵の候補である疵候補を抽出する疵候補抽出ステップと、
上記疵候補抽出ステップで抽出された複数の上記疵候補それぞれを、該疵候補に対応する上記正反射画像における正反射輝度値と上記乱反射画像における乱反射輝度値との組み合わせに基づいて、複数のグループに分類する分類ステップと、
上記複数のグループそれぞれについての上記疵候補の合計数を、上記金属板表面における所定の大きさの単位領域毎に算出する合計数算出ステップと、
を有し、
上記疵候補抽出ステップでは、縦横のサイズが上記画像の画素サイズのそれぞれ8倍以下である微小疵を上記疵候補として抽出することを特徴とする、疵検出方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、金属板表面に発生する目視での検出が難しい微小疵を検出する疵検出機能を実現させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
搬送される上記金属板表面を撮像して得られた正反射画像及び乱反射画像の少なくとも一方の画像に基づいて、該画像中に含まれる上記微小疵の候補である疵候補を抽出する疵候補抽機能と、
上記疵候補抽出機能により抽出された複数の上記疵候補それぞれを、該疵候補に対応する上記正反射画像における正反射輝度値と上記乱反射画像における乱反射輝度値との組み合わせに基づいて、複数のグループに分類する分類機能と、
上記複数のグループそれぞれについての上記疵候補の合計数を、上記金属板表面における所定の大きさの単位領域毎に算出する合計数算出機能と、
を実現させ
上記疵候補抽出機能は、縦横のサイズが上記画像の画素サイズのそれぞれ8倍以下である微小疵を上記疵候補として抽出するためのプログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、疵候補それぞれの正反射輝度値と乱反射輝度値により、その疵候補を複数のグループに分類することができ、所定の領域毎に各グループ内の疵候補の合計数を算出することができる。よって、その合計数等により検査員は、そのグループに含まれる疵候補の有害度などを合計数等に基づいて認識することができる。従って、本発明によれば、金属板の表面に発生する微小疵を検出して、その有害度を検査員に容易に認識させることができる。
本発明の第1実施形態に係る疵検出装置が配置されるラインの一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る疵検出装置の構成について説明するための説明図である。 同実施形態に係る分類部による分類について説明するための説明図である。 同実施形態に係る分類部による分類について説明するための説明図である。 同実施形態に係る密集疵特定部による密集疵特定について説明するための説明図である。 同実施形態に係る疵検出装置の動作について説明するための説明図である。 同実施形態に係る疵検出装置が表示させる表示例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る疵検出装置が表示させる表示例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る疵検出装置が表示させる表示例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る疵検出装置が表示させる表示例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る疵検出装置が表示させる表示例について説明するための説明図である。 プログラムを実行することにより一連の処理を実現するコンピュータの構成例を説明するための説明図である。 検査員の目視により行われる微小疵検出方法について説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明の第1実施形態に係る疵検出装置は、例えば、鉄鋼業で製造される鋼板や、その他の非鉄金属材料の板材などの金属板の表面に形成された微小疵を検出して、その有害度を判定することができる。なお、微小疵のサイズは、上述の通り、金属板の使用用途などにより異なり、かつ、搬送速度や検査員が検査に費やせる時間等によっても異なる。そして、このような微小疵を、ライン上を搬送される金属板から検査員が目視で検出することは難しいが、本発明の第1実施形態に係る疵検出装置は、このような微小疵をも検出して、更に有害度を判定することができる。本発明の第1実施形態に係る疵検出装置が検出対象とする微小疵のサイズは、目視による検出が難しいサイズであれば特に限定されるものではないが、例えば、縦横のサイズが撮像画像の画素サイズのそれぞれ8倍以下である大きさを有するものであることが望ましい。縦横のサイズそれぞれが画素サイズの8倍を超過する場合、各疵の画像から、個々の疵のパラメータを抽出することが可能となるため、本発明の第1実施形態に係る疵検出装置では、このような疵は大型疵であるとして処理し、それ以下の大きさの疵を微小疵として処理することが望ましい。
なお、本発明の第1実施形態に係る疵検出装置の効果等の理解が容易になるように、ここではまず、微小疵検出時の問題点等について説明し、その後、鋼板を例に挙げて、微小疵検出が実施されるライン等について説明する。その後、本発明の第1実施形態に係る疵検出装置について構成、動作、効果等の順で説明する。なお、この疵検出装置が検査員等に提示する表示例等については、疵検出装置の動作の説明において併せて説明することとする。つまり、以下では、次の順序で説明する。
<1.微小疵検出時の問題点等についてのまとめ>
<2.微小疵検出が行われるラインの一例>
<3.第1実施形態に係る疵検出装置の構成>
<4.第1実施形態に係る疵検出装置の動作>
<5.第1実施形態に係る疵検出装置による効果の例>
<1.微小疵検出時の問題点等についてのまとめ>
上述の通り、近年は、約2mm×2mm以下の大きさ、例えば0.5mmφ以下の微小疵が、金属板の品質保証上重要な疵となっている。これらの微小疵は、金属板の搬送中に一つ一つの疵を目視で確認することが困難であり、単に検出するだけも、対象とする微小疵のサイズの倍以上(例えば0.5mmφの疵であれば0.25mm×0.25mm程度以上)の高解像度を有する疵検出装置を使用する必要がある。そして、微小疵の検出漏れをなくすためには、部分的な検査を行うのではなく、金属板を全長検査することが望まれている。
また、これらの微小疵は多発する傾向があり、ラインの搬送速度にあわせてリアルタイムに検出・ガイダンスするためには、微小疵を検出する画像処理を高速化する必要もある。加えて、微小疵は、撮像画像中で数画素を占めるのみであることが多く、その画像から認識される幅や長さなどのパラメータを抽出するための目安となる画素サイズは、上述の通り、概ね8画素×8画素(64画素)程度が必要であるが、画像サイズの小さな微小疵画像から認識される幅や長さなどのパラメータでは、有意な特徴を抽出できず、精度の高い疵種判定が難しいため、有意な特徴が少ない中で、微小疵の分類や有害度の判定を行うことも望まれている。
また、微小疵は、単独で有害になることは少なく、金属板のコイルの中で疵が密集している領域・分布、密集度、密集している疵の特徴、疵と鋼板表面の画像などを抽出することが望まれている。更に、このような微小疵の有害度を的確かつ容易に検査員に認識させることも望まれている。
なお、これらの微小疵が多発すると、不合格となる金属板のコイルが連続することが知られている。この場合、操業条件の変更や通板ロールの手入れをするなど、操業改善をする必要がある。そのためには、操業ラインにおいて、早期に有害な微小疵を検出し、検査員にガイダンスすることや、検査ラインにおいて、どのコイルから微小疵が連続しているかなど、微小疵の発生状況の時系列変化を検査員に認識させることも望まれている。
なお、ここで説明した微小疵検出時の問題点等は、あくまで一例であり、これらの問題点を解消することが可能な本発明の第1実施形態に係る疵検出装置を限定するものではないことを付言しておく。
<2.微小疵検出が行われるラインの一例>
まず、図1を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る疵検出装置を使用して微小疵検出が行われるラインの一例について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る疵検出装置が配置されるラインの一例について説明するための説明図である。
本実施形態では、微小疵検出が行われる検出対象である金属板Fとして、鋼板を例に挙げ、かつ、その鋼板が搬送されるラインとして、鉄鋼業の操業ラインと検査ラインを例に挙げて説明する。鉄鋼業における「操業ライン」は、製造された金属板Fを搬送ロールR等で搬送してコイルCに捲き取るラインであり、「検査ライン」は、操業ラインで捲き取られたコイルCを逆に捲き戻して金属板Fに発生した疵などを検査員Uが検査するラインである。
本実施形態に係る疵検出装置10は、操業ラインを搬送される金属板Fを撮像して、その撮像画像から微小疵を検出し、その検出結果と微小疵の有害度とを、検査員Uにとって容易に認識可能な形態でガイダンス表示する。この際、本実施形態では、疵検出装置10は、操業ラインで検査を行う検査員Uだけでなく、検査ラインで検査を行う検査員Uに対しても上記のガイダンスを表示することが可能である。ただし、疵検出装置10がガイダンスする相手(検査員等)はもちろん特に限定されるものではない。
<3.第1実施形態に係る疵検出装置の構成>
次に、図2を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る疵検出装置の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る疵検出装置の構成について説明するための説明図である。
(3−1.構成の概要)
図2に示すように、本実施形態に係る疵検出装置10は、照明部11と、撮像部12A,12Bと、制御部13と、記憶部14と、表示部15A,15Bと、信号処理部100と、を有する。
照明部11は、搬送される金属板Fに光を照射する。本実施形態において照明部11は、ロールRに捲き付いた状態の金属板Fを照明している。金属板Fをどの位置で照明するのかは、特に限定されるものではないが、本実施形態のように照明する場合、ロールRで金属板Fが支持されているため、ロールRのばたつきや振動を抑えた撮像を行うことができ、微小疵の検出精度を向上させることができる。
撮像部12A,12Bは、照明部11により照明された金属板Fを撮像する。この際、撮像部12Aは、照明部11から発せられた光が鏡面反射(正反射とも言う。)した光を撮像するように配置される。この正反射光を撮像部12Aが撮像して得られる撮像画像を「正反射画像」とも言う。一方、撮像部12Bは、照明部11から発せられた光が拡散反射(乱反射とも言う。)した光を撮像するように配置される。この乱反射光を撮像部12Bが撮像して得られる撮像画像を「乱反射画像」とも言う。
これらの照明部11及び撮像部12A,12Bは、制御部13により制御される。この制御部13は、ライン制御装置(図示せず)等からの入力に従い、所定のタイミングで照明部11による照明と撮像部12A,12Bによる撮像とを制御する。なお、撮像部12A,12Bは、同時に金属板Fの同一個所を撮像するように制御される。そして、制御部13は、金属板Fの全域に対して微小疵検出が行われるように、つまり、金属板Fの全域が撮像部12A,12Bにより撮像されるように、撮像部12A,12B等を制御することが望ましい。また、この制御部13は、信号処理部100をも制御する。
信号処理部100は、撮像部12A,12Bから正反射画像及び乱反射画像を取得して、これらの画像に所定の信号処理を施すことにより微小疵を抽出し、その微小疵の有害度を表した情報を算出して、記憶部14(発生度合記録部の一例)に記録する。そして、この記憶部14に記録した情報を、検査員Uが認識しやすい形態の画像や情報に加工して、操業ラインの表示部15A,及び、検査ラインの表示部15Bの表示画面に表示することができる。この際、どの画像・情報等を、どの表示部15A,15Bに表示させるのかは、検査員Uの操作や上記のライン制御装置等の入力に基づいた制御部13により制御される。
(3−2.信号処理部の構成)
この信号処理部100についてより詳細に説明する。
図2に示すように、信号処理部100は、疵候補抽出部110と、分類部120と、密集疵特定部130と、合計数算出部140と、重要度設定部150と、発生度合算出部160と、経時変化作成部170と、表示制御部180とを有する。
疵候補抽出部110は、金属板Fの同一部位を撮像して得られた正反射画像及び乱反射画像を撮像部12A,12Bから取得する。そして、疵候補抽出部110は、少なくとも一方の画像から、その画像中に含まれる微小疵の候補である「疵候補」を抽出する。この際、疵候補抽出部110は、正反射画像及び乱反射画像の両画像に対して、疵候補抽出処理や後続の処理における精度を向上させるために、所定の画像処理を施してノイズを除去することが望ましい。
より具体的には、まず、疵候補抽出部110は、両画像に対して、例えば、輝度ムラを補正するシェーディング補正、特定方向が長手となる疵を強調する空間フィルタリング処理などを施す。この画像処理後、疵候補抽出部110は、少なくともどちらか一方の画像に対して、疵候補の抽出処理を行う。この抽出処理としては、例えば、画像輝度の二値化が挙げられる。二値化処理では、疵候補抽出部110は、疵が形成されていない領域の輝度値(例えば平均値などであってもよい。)に対する高低両者の閾値を予め設けておき、この閾値に基づいて、画像を二値化する。より具体的には、高低両閾値の間の輝度値については「正常」として「0」とし、高閾値を超えたり、低閾値未満の輝度値については「異常」として「1」とする。その結果、疵候補抽出部110は、疵候補を抽出することができる。なお、ここで「疵候補」とは、金属板Fに形成された微小疵であることが予想される輝度値を取る領域を意味し、必ずしも微小疵だけでなく、大型疵や汚れなど撮像され得るものが含まれることになる。
そして、疵候補抽出部110は、各疵候補に対してラベリングを行う。ただし、この際、疵候補抽出部110は、ノイズを更に低減させるために所定の閾値(例えば1画素)以下の画素数の疵候補を取り除き、残った疵候補に対してラベリングを行うことも可能である。
また、このように抽出した疵候補に対して、疵候補抽出部110は、その疵候補の特徴情報を正反射画像及び乱反射画像それぞれから抽出する。特徴情報としては、例えば、金属板Fの各面における疵候補の位置(疵候補の外接長方形の中心又は二値画像の重心など。)を表す位置情報(幅方向座標及び長手方向座標)と、各画像から抽出可能な疵候補の特徴量を表す特徴量情報とが含まれる。また、特徴量情報としては、例えば、疵候補の幅方向座標における幅・疵候補の長手方向座標における長さ・疵候補の面内における形状・疵候補位置の最高輝度・最低輝度・疵候補の輝度の分布のヒストグラムなどが挙げられる。この際、一方の画像に基づいた疵候補抽出処理が行われる場合、他方の画像における疵候補は、一方の画像から抽出された位置情報に基づいて特定することになる。
分類部120は、疵候補抽出部110により抽出された複数の疵候補それぞれを、その疵候補に対応する正反射画像における輝度値(「正反射輝度値」とも言う。)と乱反射画像における輝度値(「乱反射輝度値」とも言う。)との組み合わせに基づいて、複数のグループに分類数する。
この分類部120による分類過程についてより詳細に説明する。
分類部120は、金属板F表面における疵候補以外の位置からの輝度値(例えば平均値であってもよく、この場合疵候補位置の輝度値も含んでもよい。)に対する正反射輝度値及び乱反射輝度値それぞれの高低の組み合わせに基づいて、複数の疵候補それぞれを複数のグループに分類する。図3は、本実施形態に係る分類部による分類について説明するための説明図である。疵候補は、少なからずそれ以外の面に対して凹凸を有していたり反射率が異なる。よって、図3に示すように、正反射輝度値及び乱反射輝度値は、それぞれ他の部位に比べて低くなるか高くなる。図3では、その輝度値の組み合わせの一例を示している。反射光が強いと疵候補は、周囲の輝度値に比べて強い輝度値となる。このように輝度値が強くなることをここでは「白」とも言い、図3では白丸(○)で表している。一方、反射光が弱いと疵候補は、周囲の輝度値に比べて弱い輝度値となる。このように輝度値が弱くなることをここでは「黒」とも言い、図3では黒丸(●)で表している。図3(A)では、正反射画像では白く、乱反射画像では黒く写る疵候補を示しており、このような疵は、メッキ不良であることが多い。また、図3(B)では、正反射画像では白く、乱反射画像でも白く写る疵候補を示しており、このような疵は、溶接ゴミであることが多い。また、図3(C)では、正反射画像では白く、乱反射画像では周囲と同程度の輝度(以下「灰色」とも言う。)に写る疵候補を示しており、このような疵は、他のメッキ不良であることが多い。そして、図3(D)では、正反射画像では黒く、乱反射画像でも黒く写る疵候補を示しており、このような疵は、ロールゴミ付着であることが多い。
疵候補抽出部110により、各疵候補の特徴情報が抽出されるが、上述の通り、微小疵の場合、その疵種や有害度を特定するのに有意な特徴情報を抽出することは難しい。そこで、分類部120は、このような正乱輝度値の白黒灰色の組み合わせにより、複数の疵候補を複数のグループに分類する。
図4に、複数のグループの組み合わせを表で示す。図4は、本実施形態に係る分類部による分類について説明するための説明図である。
分類部120は、この分類を行う際、上述の通り、正反射輝度値及び乱反射輝度値を使用するが、この正反射輝度値及び乱反射輝度値として、それぞれの最大輝度値(正最大輝度及び乱最大輝度)又は最小輝度値(正最小輝度及び乱最小輝度)を使用する。つまり、白の疵候補では、最大輝度値が使用され、黒の疵候補では、最小輝度値が使用される。そして、分類部120は、正反射輝度値及び乱反射輝度値それぞれに対して、最大輝度値の閾値(正最大閾値及び乱最大閾値)、及び、最小輝度値の閾値(正最小閾値及び乱最小閾値)を別途設けておき、この閾値と比較する。その結果、分類部120は、正反射輝度値及び乱反射輝度値それぞれの各閾値に対する大小の組み合わせにより、疵候補1つ1つを分類する。
最大輝度値の閾値(正最大閾値及び乱最大閾値)は、例えば以下のように決定される。
まず、正反射画像、乱反射画像それぞれにおける正常部の輝度値を、画像処理により256階調の中間である128に決定し、最大輝度値の閾値は、256階調の最大値である256と128との中間の192とする。
同様に、最小輝度値の閾値(正最小閾値及び乱最小閾値)は、正反射画像、乱反射画像それぞれにおける正常部の輝度値を、画像処理により256階調の中間である128に決定し、最小輝度値の閾値は、256階調の最小値である1と128との中間の64とする。
なお、これらの閾値やその設定方法は、鋼板の材質や出荷するコイルの向け先などによって変更することが可能である。
更に、分類部120は、各疵候補について面積に対する閾値(つまり画素数に対する閾値)を設けておき、各疵候補の面積でも分類を行う。なお、図4では、この面積の閾値を「白白閾値、白黒閾値、正白系閾値、黒白閾値、黒黒閾値、正黒系閾値、乱白系閾値、乱黒系閾値」として示しており、各閾値は、各グループに含まれうる疵候補の最大面積を規定する。
その結果、分類部120は、これらの条件を満たすか否かにより、複数の疵候補それぞれをグループG1〜G8へと分類する。ただし、いずれの条件をも満たさない疵候補について、分類部120は、微小疵ではないと判断し、輝度値の条件を満たさないものは除外し、面積の条件を満たさないものは大型疵であるとして、その大型疵の疵情報(撮像画像や特徴情報等)を記憶部14に記録する。
この際、分類部120は、大型疵の特徴情報等に基づいて、その大型疵である疵候補の種類及び程度を判別して、その結果をも記憶部14に記録することが望ましい。この際、大型疵に対する種類及び程度の判別は、様々な分類アルゴリズムによる方法により実現することが可能である。例えば、判定処理としては、if thenルール・ニューラルネット・決定木・サポートベクターマシンなどが挙げられるが、これら以外の分類アルゴリズムを使用することももちろん可能である。これらの分類アルゴリズムでは、特徴情報等を入力値として、所定のアルゴリズムで疵候補の種類及び程度を出力することができる。この分類アルゴリズムを確立するために、分類部120は、種類及び程度の少なくとも一方が既知の疵候補に対する特徴情報と、その特徴情報に対する正しい判定結果とを含む教師情報が複数入力されて、その分類アルゴリズムを確立する。なお、分類アルゴリズムの確立方法や、各アルゴリズムの特性等は、アルゴリズム毎で異なるため、ここでの詳しい説明は省略する。
密集疵特定部130は、複数のグループG1〜G8それぞれについて、各グループに含まれる複数の疵候補間の距離に基づいて、その複数の疵候補から、密集した複数の疵候補を特定する。この密集した微小疵の特定は、例えば、最近傍距離計算により行われる。
この最近傍距離計算について図5を参照して説明する。まず、1の疵候補D0を選択して、その疵候補D0に近接した他の疵候補を2つ(2つ以上でもよい。)を抽出する。そして、基準となる疵候補D0からそれぞれの疵候補D1,D2までの距離l1,l2を算出する。そして、その距離の和(l1+l2)を他の疵候補の個数(2個)で割った値を、予め設けられた閾値Lと比較し、閾値L以下で有れば、これらの疵候補は密集疵であると判定し、閾値Lを超過していれば密集疵でないと判定する。密集疵特定部130は、このような判定を、全ての疵候補について行うことにより、密集疵を特定する。なお、図5では、密集疵を黒丸(●)で表し、密集疵でない微小疵を白丸(○)で表している。つまり、非密集疵について言えば、(l3+l4)/2>Lとなり、結果、密集疵でないと判定される。
なお、この密集疵特定部130による処理は、計算負荷がかかるため、必ずしも行われる必要はなく、分類部120が行った分類結果を直接合計数算出部140に送ってもよい。ただし、上述の通り、微小疵は、密集している場合に品質に影響を与える場合が多いため、このような密集疵特定処理が行われると、微小疵の有害度の判定精度を向上させることができる。
合計数算出部140は、複数のグループG1〜G8それぞれについての疵候補の合計数を、金属板F表面における所定の大きさの単位領域毎に算出する。つまり、合計数算出部140は、まず、金属板Fの表面を所定の単位領域毎に分割する。この単位領域としては適宜設定可能であるが、例えば、金属板Fの幅方向は、板幅を1〜16分割、長手方向(コイルの通板方向)は、1〜100m毎の任意の大きさの領域に設定されることが望ましい。ただし、ここでは、単位領域として金属板Fを幅方向で8分割し長手方向で10m毎に区画する領域に設定される場合について説明する。そして、合計数算出部140は、各単位領域毎に、各グループG1〜G8に含まれた疵候補の合計数N1〜N8を算出する。
なお、上述の通り、ここでカウントされる疵候補は、密集疵特定部130により密集疵であると判定された微小疵だけであってもよく、この密集疵特定処理が行われていないグループ内の微小疵であってもよい。更に、密集疵特定部130による密集疵の特定は、合計数算出部140による単位領域への分割後に、その分割された単位領域毎に行われてもよい。更に言えば、上記密集疵特定部130は、グループ内の疵候補だけでなく、グループ間を跨いで密集疵を特定することも可能である。
重要度設定部150は、複数のグループG1〜G8それぞれについて、そのグループに分類される微小疵の重要度の指標である重要度係数C1〜C8を設定する。なお、ここで重要度係数C1〜C8は、数値で表され、そのグループ内の微小疵をどの程度重要視するのかを表した指標や重みとして使用することができる。そして、この重要度係数C1〜C8は、予め設定されるか、又は、出荷するコイルの向け先に応じて、自動的に適宜設定されることが望ましい。
発生度合算出部160は、合計数算出部140がグループ毎及び単位領域毎に算出した合計数N1〜N8と、その合計数に対応するグループの重要度係数C1〜C8とに基づいて、単位領域毎に疵候補の発生度合Pを算出する。より具体的には、発生度合算出部160は、単位領域毎に、下記式1に示すように、各グループG1〜G8について合計数N1〜N8に重要度係数C1〜C8を乗算又は除算した値を、全グループG1〜G8に対して加算して、疵候補の発生度合を算出する。
P=C1×N1+C2×N2+C3×N3+C4×N4
+C5×N5+C6×N6+C7×N7+C8×N8 (式1)
そして、発生度合算出部160は、単位領域毎に算出した発生度合を記憶部14に記録する。なお、「発生度合」とは、微小疵がどの程度発生しているのかを数値として表した値で、上述の通り、グループ毎の重要度により重み付けが加えられているため、重要なグループの微小疵を強調して表すことが可能である。また、重要度係数C1〜C8は、例えば0〜10の間で設定されてもよく、式1のように乗算が使用される場合には、重要度係数C1〜C8が大きければ大きいほどそのグループ内の微小疵は強調されることになる。
また、発生度合算出部160は、この発生度合Pとは別に、何れかのグループに分類された疵候補、つまり、微小疵であると判定された疵候補の合計数を算出し、1m×1mなどの所定の範囲の発生密度の、コイル片面毎の最大値(最大発生密度)や平均値(平均発生密度)を算出することも可能である。更に、これらの合計数・密度等は、コイル片面単位で集計され、記憶部14に記録される。
経時変化作成部170は、記憶部14に記録された発生度合Pや合計数・密度等を、金属板FのコイルC毎、又は、所定時間間隔毎にデータ処理して、それらの値のコイル毎の変化又は経時的変化(時間的変化)を表すデータへと変換し、そのデータによりグラフを作成する。この経時変化作成部170が作成するグラフ等については、疵検出装置10の動作等において説明する。
表示制御部180は、検査員Uの操作や上記のライン制御装置等の入力に基づいた制御部13により制御され、記憶部14に記録された情報、又は、経時変化作成部170が作成したグラフ等を表示部15A,15Bの表示画面に表示する。この際、表示制御部180は、特に所定の単位領域毎に算出された発生度合を、コイル展開図上に色彩やその色の濃淡で表すことにより、微小疵の発生度合を検査員Uが視覚的に認識しやすい形で表示することが可能である。なお、この表示制御部180による表示例等についても、疵検出装置10の動作等において説明する。
<4.第1実施形態に係る疵検出装置の動作>
以上、本発明の第1実施形態に係る疵検出装置の構成等について説明した。
次に、図6〜図10を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る疵検出装置の動作等について説明する。図6は、本実施形態に係る疵検出装置の動作について説明するための説明図である。図7〜図10は、本実施形態に係る疵検出装置が表示させる表示例について説明するための説明図である。
金属板Fが操業ラインを搬送されている際に、制御部13は、照明部11及び撮像部12A,12Bを制御して、金属板Fの表面を撮像させる。そして、撮像した結果得られる正反射画像及び乱反射画像を取得した信号処理部100は、図6に示すステップS01を処理する。
ステップS01では、疵候補抽出部110が、正反射画像及び乱反射画像に所定の画像処理を施す。更に、疵候補抽出部110は、少なくとも一方の画像輝度に基づいて、微小疵を含む疵候補を抽出し、その疵候補にラベリングを行う。そして、疵候補抽出部110は、各疵候補について特徴情報を抽出する。このステップS01の処理後は、ステップS03に進む。
ステップS03では、分類部120は、複数の疵候補を、各疵候補の正反射輝度値及び乱反射輝度値の組み合わせに基づいて、複数のグループG1〜G8に分類する。そして、ステップS05に進む。
ステップS05では、分類部120は、疵候補をステップS03でいずれかのグループG1〜G8に分類されたか否かを確認し、いずれのグループG1〜G8にも分類されていない場合には、微小疵でないとして、ステップS07に進む。一方、いずれかのグループG1〜G8に分類された微小疵である場合には、ステップS09に進む。
ステップS05で微小疵ではないとされてステップS07に進んだ場合、このステップS07では、その微小疵ではない疵候補(例えば大型疵や汚れなど)の特徴情報等が、記憶部14に記録される。この際、分類部120は、これらの疵候補の種類及び程度を所定の分類アルゴリズムで判定し、その判定結果をも記憶部14に記録することが望ましい。そして、このステップS07の処理後は、ステップS09に進む。
ステップS09では、疵候補抽出部110が、正反射画像及び乱反射画像の少なくとも一方から全ての疵候補を抽出したか否かを確認する。そして、全ての疵候補を抽出していない場合には、ステップS01以降の処理を繰り返し、全ての疵候補を抽出している場合には、ステップS11に進む。
ステップS11では、密集疵特定部130が、各グループG1〜G8毎に、そのグループG1〜G8内の疵候補から密集疵を特定する。そして、ステップS13に進む。なお、このステップS11は、省略されてもよく、また、ステップS13の処理後に、各単位領域毎に行われてもよい。また、ステップS11では、グループG1〜G8毎ではなく、全グループG1〜G8にわたって密集疵を特定することも可能である。
ステップS13では、合計数算出部140が、金属板Fを複数の単位領域に分割する。そして、ステップS15に進む。
ステップS15では、合計数算出部140が、単位領域毎に、グループG1〜G8内の疵候補の合計数N1〜N8を算出する。そして、ステップS17に進む。
ステップS17では、重要度設定部150が、各グループG1〜G8の重要度係数C1〜C8を設定して、ステップS19に進み、発生度合算出部160が、各単位領域毎に発生度合Pを算出する。この際、発生度合算出部160は、微小疵の合計数を算出し、例えば、1m×1m範囲の発生密度の、コイル片面毎の最大値(最大発生密度)や平均値(平均発生密度)を算出し、これらの合計数・密度等は、コイル片面単位で集計されることが望ましい。そして、ステップS21に進み、発生度合Pや密度等は、記憶部14に記録される。このステップS21の処理後は、ステップS23に進む。
ステップS23では、表示制御部180が、検査員Uの操作や上記のライン制御装置等の入力に基づいた制御部13により制御され、上記の発生度合P、例えば1m×1m範囲の発生密度のコイル片面毎の最大値(最大発生密度)・平均値(平均発生密度)・コイル片面単位の微小疵の合計数、最大発生密度、平均発生密度等、又は、経時変化作成部170が作成するグラフ等を、表示部15A,15Bの表示画面に表示させる。なお、表示部15A,15B共に、検査員Uの前を通過する位置における各情報を、金属板Fの搬送と同期して表示することが望ましい。
(4−1.表示例)
ここで、図7〜図11を参照しつつ、表示制御部180が表示部15A,15Bに表示させる表示例について説明する。ただし、ここで説明する表示例はあくまで一例であり、様々な変更例等が考えられることは言うまでもない。図7〜図11は、本実施形態に係る疵検出装置が表示させる表示例について説明するための説明図である。
本実施形態に係る表示制御部180は、例えば、操業ラインにおける金属板Fの搬送、又は、検査ラインにおける金属板Fの搬送に同期して、検査員Uの前を通過する金属板Fの部位に対応する疵候補の検出結果を、図7に示すような表示画面として表示させる。
図7に示す表示画面(疵検出画面)には、搬送されている金属板Fの識別番号として「生産番号」が表示され、その金属板Fの品質や材料も表示される。そして、この金属板Fの出荷先も「向先」として表示される。
一方、上述の通り、疵検出装置10は、微小疵だけでなく大型疵をも検出して、その大型疵の疵種や程度、その特徴情報等が記憶部14に記憶されている。そこで、表示制御部180は、表示画面に金属板Fの展開図(コイル展開図)を表示し、その展開図上の位置に、その位置に発生した大型疵の種類(A,Bなど)を表示させる。それと共に、表示制御部180は、表示画面に大型疵の正反射画像及び乱反射画像を表示させている。図7の疵検出画面では、検査員Uの選択によるか、疵が発見されるたび、その疵が検査員Uの前を通過するたびなど、所定のタイミングで大型疵が更新される場合を示しており、2の大型疵(最新の疵及びひとつ前の疵)の画像が表示されている場合を例示している。しかし、この大型疵の表示方法は、この例に限定されるものではなく、例えば、大型疵が一覧表示されてもよい。
上述の通り、大型疵は、1つの発生でも品質等に影響を与える恐れがあるため、本実施形態に係る疵検出装置10は、このように大型疵を発見すると、その1つ1つを認識し易いように位置などの所定の特徴情報を含めて検査員Uにガイダンスする。その結果、適切に大型疵を検査員Uに認識させることができ、より効果的に金属板Fの品質管理を行うことが可能である。
一方、上述の通り、微小疵は、1つ1つの発生が品質に影響を与える場合よりも、多数発生した場合に品質に影響を与えることが多い。そこで、表示制御部180は、図7に示すように、1つ1つの微小疵をガイダンスするのではなく、金属板Fの展開図(コイル展開図)の右方に、各長手方向位置に対応する単位領域の発生度合Pの幅方向の合計を、長手方向位置毎に表示する(密度表示欄)。その結果、検査員Uは、図7に示す表示画面を参照して、大型疵の1つ1つを認識しつつも、微小疵の発生度合Pを認識することができる。なお、図7では、発生度合Pの合計数を数値として表示するのではなく、その数値の応じた色彩又は濃淡として表示して、検査員Uに警告する。なお、発生度合Pが多ければ多いほど、例えば色彩を「赤」に近くしてその赤を「濃く」するなどの表示方法が望ましい。
また、図7の「密度」ボタンがマウスなどの入力装置で選択されると、表示制御部180は、図8に示す微小疵画面を表示させる。
この図8に示す微小疵画面では、図7の金属板Fの展開図(コイル展開図)の右方に表示された各長手方向位置に対する各微小疵の発生度合Pが、金属板Fの各単位領域毎又は複数の単位領域毎に表示される。従って、疵検出装置10は、このような微小疵画面を表示することにより、微小疵が高い発生度合Pで発生している金属板Fの個所を、容易に検査員Uに認識させることが可能である。なお、図8でも、図7と同様に発生度合Pを色彩又は濃淡として表示することが望ましい。また、図8では、図7のコイル展開図と同程度の長手方向分解能で単位領域を表示しているが、この分解能を上げて表示することで、微小疵の発生度合P等をより詳細に検査員Uに認識させることも可能である。なお、本実施形態では、図7の疵検出画面と図8の微小疵画面とが順次表示される場合を説明しているが、例えば、表示画面を複数設けて両画面を同時に表示させることも可能である。
更に、図8に示す単位領域がマウスなどの入力装置で選択されると、表示制御部180は、図9に示すようにその単位領域の撮像画像を表示させる。従って、疵検出装置10は、検査員Uに微小疵の発生状態を実際の画像で認識させることができ、適切に検査員Uによる品質判断やその後の処置判断等の補助を行うことが可能である。なお、図9に示す撮像画像では、正反射画像のみが表示されている場合を例示しているが、例えば、乱反射画像のみを表示したり、正反射画像及び乱反射画像を同時に表示させてもよいことは言うまでもない。また、表示制御部180は、発生度合P・疵候補が多いグループ・実際の微小疵の個数・微小疵の実際の密度などに応じて、その微小疵発生状態の有害度合(グレード)・微小疵が多いグループ名(疵分類)・最大発生密度・平均発生密度など、検査員Uによる品質判断やその後の処置判断等に役立つ情報をあわせて表示させることが望ましい。また、どの微小疵であるのかという識別情報(No(Number))や検出エリア(コイル内領域の識別情報の一例:図9に示す単位領域はコイル先頭から長手方向に1110mの位置で幅8分割中の8番目であることを意味する。)などが表示されることが望ましい。
従って、この微小疵画面を参照した検査員Uは、微小疵が発生したエリア(単位領域)等について詳細に目視点検を行うか否かを判断して、金属板Fの品質判断やその後の処置判断を行うことができる。よって、本実施形態に係る疵検出装置10によれば、検査員Uは、微小疵の発生を認識することができるだけでなく、その有害度をも容易に認識することができる。
一方、経時変化作成部170が作成したグラフを、表示制御部180が表示画面に表示させた場合の例を、図10及び図11に示す。上述の通り、経時変化作成部170は、微小疵の発生度合Pや合計数、密度等を、コイル毎の変化又は経時的変化を表すデータへと変換し、そのデータによりグラフを作成する。そして、表示制御部180は、経時変化作成部170が作成したグラフを表示させることができる。
図10では、経時変化作成部170が、コイル片面に対する微小疵の最大発生密度を、日ごとで集計してグラフを作成した場合を例示している。また、各日付のデータ点が、マウス等の入力装置により選択されると、表示制御部180は、図7に示した疵検出画面や図8に示した微小疵画面を表示させることが望ましい。一方、経時変化作成部170は、各コイルC毎に微小疵の発生状況について、例えば最大発生密度や平均発生密度などの値を算出し、その値によるグラフを作成してもよい。このグラフの例を、図11に示す。
なお、経時変化作成部170でグラフ化される情報(最大発生密度や平均発生密度等)は、発生度合算出部160等において、分類部120が微小疵であると判定した疵候補の実際の個数から算出されてもよいが、重要度係数C1〜C8が加味された発生度合Pから算出されてもよい。
<5.第1実施形態に係る疵検出装置による効果の例>
以上、本発明の第1実施形態に係る疵検出装置10について説明した。
この疵検出装置10によれば、微小疵を適切に分類し、その分類結果を基に発生度合Pを算出して、検査員Uに通知することができる。従って、微小疵の金属板Fの全長にわたる品質保証が可能となり、操業条件の変更や通板ロールの手入れなどの対策を早期に講じることで、操業の生産性、歩留まりを向上させることが可能である。更に、発生度合Pを算出する際に、各グループG1〜G8の重要度係数C1〜C8を適宜調整することが可能であり、重点的に検出したい疵種を設定することも可能である。
また、正反射画像及び乱反射画像の少なくとも一方から微小疵を含む疵候補を抽出し、その疵候補の正反射輝度値及び乱反射輝度値の最大値又は最小値の組み合わせだけで、疵候補を分類することができる。よって、計算負荷を低減しつつ適切な疵候補の分類が可能である。その結果、この疵検出装置10では、リアルタイム性を損なうことなく、大量に発生しうる微小疵の分類が可能である。
また、微小疵の検出結果を表示する際に、コイル展開図に微小疵の発生領域、発生度合P、発生密度等を表示することができるため、各個所の微小疵の発生状況を検査員Uが認識し易いかたちで通知することが可能である。更に、その微小疵の発生状況の経時的変化やコイル毎の変化を表示することができ、検査員Uは、微小疵の発生原因等の究明や対策立案にこれらの情報を使用することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上記各実施形態で説明した一連の処理は、専用のハードウエアにより実行させてもよいが、ソフトウエアにより実行させてもよい。一連の処理をソフトウエアにより行う場合、図12に示すような汎用又は専用のコンピュータにプログラムを実行させることにより、上記の一連の処理を実現することができる。
図12は、プログラムを実行することにより一連の処理を実現するコンピュータの構成例を説明するための説明図である。一連の処理を行うプログラムのコンピュータによる実行について説明すれば、以下のようになる。
図12に示すように、コンピュータは、例えば、バス901と、CPU(Central Processing Unit)902と、記録装置と、入出力インターフェイス906と、通信装置907と、入力装置909と、ドライブ910と、出力装置となどを有する。これらの各構成は、バス901や入出力インターフェイス906等を介して相互に情報を伝達可能に接続されている。
プログラムは、例えば、記録装置の一例である、HDD(Hard Disk Drive)903・ROM(Read Only Memory)904・RAM(Random Access Memory)905等に記録しておくことがきる。
また、プログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD(Compact Disc)・MO(Magneto Optical)ディスク・DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体911に、一時的又は永続的に記録しておくこともできる。このようなリムーバブル記憶媒体911は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。この場合、これらのリムーバブル記憶媒体911に記録されたプログラムは、ドライブ910により読み出されて、入出力インターフェイス906・バス901等を介して上記の記録装置に記録されてもよい。
更に、プログラムは、例えば、ダウンロードサイト・他のコンピュータ・他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、プログラムは、LAN(Local Area Network)・インターネット等のネットワーク908を介して転送され、通信装置907がこのプログラムを受信する。そして、通信装置907が受信したプログラムは、入出力インターフェイス906・バス901等を介して上記の記録装置に記録されてもよい。
そして、CPU902が、上記の記録装置に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、上記の一連の処理が、実現される。この際、CPU902は、例えば、上記の記録装置からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM905に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU902は、例えば、プログラムを通信装置907やドライブ910を介して受信する場合、受信したプログラムを記録装置に記録せずに直接実行してもよい。
更に、CPU902は、必要に応じて、例えば撮像装置・マウス・キーボード・マイク(図示せず)等の入力装置909から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
そして、CPU902は、上記の一連の処理を実行した結果を、例えばモニタなどの表示装置912・スピーカやヘッドホンなどの音声出力装置913・照明装置等の出力装置から出力してもよく、更にCPU902は、必要に応じてこの処理結果を通信装置907から送信してもよく、上記の記録装置やリムーバブル記憶媒体911に記録させてもよい。
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
10 疵検出装置
11 照明部
12A,12B 撮像部
13 制御部
14 記憶部
15A,15B 表示部
100 信号処理部
110 疵候補抽出部
120 分類部
130 密集疵特定部
140 合計数算出部
150 重要度設定部
160 発生度合算出部
170 経時変化作成部
180 表示制御部
Ar 検出範囲
C コイル
F 金属板
R ロール
U 検査員

Claims (9)

  1. 金属板表面に発生する目視での検出が難しい微小疵を検出する疵検出装置であって、
    搬送される前記金属板表面を撮像して得られた正反射画像及び乱反射画像の少なくとも一方の画像に基づいて、該画像中に含まれる前記微小疵の候補である疵候補を抽出する疵候補抽出部と、
    前記疵候補抽出部により抽出された複数の前記疵候補それぞれを、該疵候補に対応する前記正反射画像における正反射輝度値と前記乱反射画像における乱反射輝度値との組み合わせに基づいて、複数のグループに分類する分類部と、
    前記複数のグループそれぞれについての前記疵候補の合計数を、前記金属板表面における所定の大きさの単位領域毎に算出する合計数算出部と、
    を有し、
    前記疵候補抽出部は、縦横のサイズが前記画像の画素サイズのそれぞれ8倍以下である微小疵を前記疵候補として抽出することを特徴とする、疵検出装置。
  2. 前記分類部は、前記金属板表面における前記正反射輝度値及び前記乱反射輝度値を、別途定められた正反射最大閾値及び乱反射最大閾値に対してそれぞれ比較した高低の組み合わせに基づいて、前記複数の疵候補それぞれを前記複数のグループに分類することを特徴とする、請求項1に記載の疵検出装置。
  3. 前記複数のグループそれぞれについて、該グループに分類される微小疵の重要度の指標である重要度係数を設定する重要度設定部と、
    前記合計数算出部が前記グループ毎及び前記単位領域毎に算出した合計数と、該合計数に対応するグループの重要度係数とに基づいて、前記単位領域毎に前記疵候補の発生度合を算出する発生度合算出部と、
    を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の疵検出装置。
  4. 前記発生度合算出部は、前記グループ毎及び前記単位領域毎に、前記グループの前記合計数に該グループの重要度係数を乗算又は除算した値を、全前記グループに対して加算することにより、前記単位領域毎に前記疵候補の発生度合を算出することを特徴とする、請求項3に記載の疵検出装置。
  5. 前記発生度合算出部が算出した発生度合を色彩又は濃淡で表して、前記単位領域毎に表示画面に表示する表示制御部を更に有することを特徴とする、請求項3又は4に記載の疵検出装置。
  6. 前記発生度合算出部が算出した発生度合が記録される発生度合記録部と、
    前記発生度合の時間に対する変化を表したグラフを作成する経時変化作成部と、
    を更に有することを特徴とする、請求項3〜5に記載の疵検出装置。
  7. 前記複数のグループそれぞれについて、該グループに含まれる複数の疵候補間の距離に基づいて、該複数の疵候補から密集した複数の疵候補を特定する密集疵特定部を更に有し、
    前記合計数算出部は、前記複数のグループそれぞれについての前記疵候補の合計数として、前記複数のグループそれぞれについて前記密集疵特定部により特定された複数の疵候補の合計数を算出することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の疵検出装置。
  8. 金属板表面に発生する目視での検出が難しい微小疵を検出する疵検出方法であって、
    搬送される前記金属板表面を撮像して得られた正反射画像及び乱反射画像の少なくとも一方の画像に基づいて、該画像中に含まれる前記微小疵の候補である疵候補を抽出する疵候補抽出ステップと、
    前記疵候補抽出ステップで抽出された複数の前記疵候補それぞれを、該疵候補に対応する前記正反射画像における正反射輝度値と前記乱反射画像における乱反射輝度値との組み合わせに基づいて、複数のグループに分類する分類ステップと、
    前記複数のグループそれぞれについての前記疵候補の合計数を、前記金属板表面における所定の大きさの単位領域毎に算出する合計数算出ステップと、
    を有し、
    前記疵候補抽出ステップでは、縦横のサイズが前記画像の画素サイズのそれぞれ8倍以下である微小疵を前記疵候補として抽出することを特徴とする、疵検出方法。
  9. コンピュータに、金属板表面に発生する目視での検出が難しい微小疵を検出する疵検出機能を実現させるためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    搬送される前記金属板表面を撮像して得られた正反射画像及び乱反射画像の少なくとも一方の画像に基づいて、該画像中に含まれる前記微小疵の候補である疵候補を抽出する疵候補抽機能と、
    前記疵候補抽出機能により抽出された複数の前記疵候補それぞれを、該疵候補に対応する前記正反射画像における正反射輝度値と前記乱反射画像における乱反射輝度値との組み合わせに基づいて、複数のグループに分類する分類機能と、
    前記複数のグループそれぞれについての前記疵候補の合計数を、前記金属板表面における所定の大きさの単位領域毎に算出する合計数算出機能と、
    を実現させ
    前記疵候補抽出機能は、縦横のサイズが前記画像の画素サイズのそれぞれ8倍以下である微小疵を前記疵候補として抽出するためのプログラム。
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