以下、添付図面を参照して、本発明にかかる情報処理装置及び電力制御方法の最良な実施形態を詳細に説明する。なお、以下の各実施形態では、本発明を画像形成装置に適用した例について説明するが、適用される対象はこの例に限定されないものとする。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態にかかる画像形成装置100の構成を示した図である。図1に示したように、画像形成装置100は、サブコントローラ10と、メインコントローラ20と、エンジンハードウェア30とを備えている。
サブコントローラ10は、外部装置500から送信される画像データを印刷可能なデータに変換する機能を有した画像処理専用のコントローラである。また、メインコントローラ20は、コピー機能やスキャナ機能、FAX機能等を実現するための汎用コントローラである。なお、メインコントローラ20はエンジンハードウェア30と協働することで、単独の画像形成装置としても動作することが可能であり、高速印刷を実現するためにサブコントローラ10を追加した構成となっている。そのため、エンジンハードウェア30は接続線N3を介しメインコントローラ20に接続されている。
サブコントローラ10とメインコントローラ20との間は、Ethernet(登録商標)規格に準じた接続線N1により接続されており、TCP/IPによる通信が行われるよう構成されている。なお、コントローラ間の通信が可能であれば、Ethernet(登録商標)以外の通信規格や、TCP/IP以外の通信方式(例えば、専用プロトコル等)を用いることとしてもよい。
また、サブコントローラ10及びメインコントローラ20は、WANやLAN等のネットワークN2に接続されており、このネットワークN2に接続された外部装置500との間でTCP/IPによる通信が行われるよう構成されている。なお、接続線N1で用いられるネットワークアドレスと、ネットワークN2で用いられるネットワークアドレスとは異なるものとする。
以下、画像形成装置100を構成する各部について説明する。サブコントローラ10は、後述する制御部101と、記憶部104に記憶されたUNIX(登録商標)等のOS(オペレーティングシステム)及び各種プログラムとの協働により、OS・ミドルウェア部11と、アプリケーション部12とを機能部として備える。
OS・ミドルウェア部11は、サブコントローラ10のOSと、当該OSとアプリケーション部12との間の中間的な処理・動作を制御するミドルウェアと、から実現される。OS・ミドルウェア部11は、更にネットワーク制御部111と、電力状態変更部112と、電力状態通知・検知部113とを有する。
ネットワーク制御部111は、後述する内部I/F105及び外部I/F106の動作を制御する機能部であって、TCP/IPに準拠した通信プロトコルを用いて、メインコントローラ20や外部装置との間でデータの授受を行う。また、ネットワーク制御部111は、アプリケーション部12で実行される各アプリケーションに対応したポート(ポート番号)を、ネットワークN2上の外部装置500からアクセス可能に設定(開放)する。
電力状態変更部112は、サブコントローラ10が備える各部への供給電力の状態を変更する。具体的に、電力状態変更部112は、サブコントローラ10の状態が所定の条件に適合したと判定すると、供給電力を削減して各部の消費電力を低減するモード(以下、省エネモードという)へと移行させる。ここで、所定の条件とは、例えば、サブコントローラ10において何れの処理も行われない状態(休止状態)において、予め設定された省エネ移行時間に達した場合や、サブコントローラ10を操作するユーザから省エネモードへの移行が指示された場合等が挙げられる。
なお、省エネモード移行時間とは、サブコントローラ10の通常動作時(以下、通常モードという)において、休止状態の開始から省エネモードの移行を開始するまでの待機時間(例えば、5分等)を意味する。電力状態変更部112は、休止状態の開始時を“0”として計時を開始し、省エネモード移行時間に到達すると、サブコントローラ10の状態を省エネモードに移行させる。以下、省エネモード移行時間に基づいた、省エネモードへの移行制御を“休止状態制御”という。なお、時間の計時は、RTC(Real Time Clock)等の図示しない計時手段を用いて行われるものとする。
また、電力状態変更部112は、電力状態通知・検知部113から省エネモードへの移行が通知されると、サブコントローラ10を省エネモードへ移行させる。
また、電力状態変更部112は、サブコントローラ10の状態が所定の条件に適合したと判定すると、各部への供給電力を遮断するモード(以下、電源オフモードという)へ移行させる。ここで、所定の条件とは、例えば、サブコントローラ10の省エネモード時において、予め設定された電源オフ移行時間が経過した場合や、サブコントローラ10を操作するユーザから電源オフモードへの移行が指示された場合が挙げられる。なお、電源オフ移行時間とは、電力状態変更部112により計時される時間であって、サブコントローラ10の省エネモード開始から電源オフモードに移行するまでの待機時間(例えば、5分等)を意味する。
また、電力状態変更部112は、電力状態通知・検知部113から電源オフモードへの移行が指示されると、この指示に従いサブコントローラ10を電源オフモードへ移行させる。
また、電力状態変更部112は、サブコントローラ10の省エネモード時(省エネ移行時間計時時及び電源オフ移行時間計時時を含む)に、外部装置500から処理要求を受け付けたり、電力状態通知・検知部113から通常モードへの復帰を指示する指示信号を受け付けたりすると、各部への供給電力を通常の状態に戻しサブコントローラ10を通常モードへ復帰させる。なお、省エネ移行時間及び電源オフ移行時間で計時されていた時間はリセットされるものとする。
さらに、電力状態変更部112は、上述した通常モード、省エネモード及び電源オフモードへの移行開始時に、移行先のモードを電力状態通知・検知部113に通知する。
電力状態通知・検知部113は、サブコントローラ10とメインコントローラ20とを接続する後述する内部I/F105を介して、メインコントローラ20の後述する内部I/F206から送出されるリンクパルス信号の状態を通信状態として検知し、この検知結果に応じて所定のモードへの移行を電力状態変更部112に指示する。
具体的に、電力状態通知・検知部113は、リンクパルス信号の各状態を判定条件とし、当該判定条件に適合した際の電力状態変更部112への指示内容を関連付けた判定条件テーブル(以下、第1判定条件テーブルという)に基づいて、メインコントローラ20の通信状態に応じたモードへの移行を電力状態変更部112に指示する。
ここで、図2は、第1判定条件テーブルの一例を示した図である。図2に示したように、第1判定条件テーブルには、リンクパルス信号の各状態に対応する判定条件と、電力状態変更部112への指示内容とが関連付けて記憶されている。電力状態通知・検知部113は、この第1判定条件テーブルに規定された判定条件に基づき、電力状態変更部112へモード変更のための指示信号を出力する。
より詳細には、電力状態通知・検知部113は、メインコントローラ20の内部I/F206の通信速度が100Mbpsから10Mbpsに変化したしたことを検知すると、省エネモードへの移行を電力状態変更部112へ指示する。また、電力状態通知・検知部113は、メインコントローラ20の内部I/F206のリンクパルスが一定時間不着と判定すると、電源オフモードへの移行を電力状態変更部112へ指示する。ここで、リンクパルスが不着か否かの判定に係る時間は、例えば、15秒等任意に設定可能であるとする。
なお、第1判定条件テーブルは後述する記憶部104に予め記憶されているものとする。また、後述する内部I/F105及び内部I/F206は、オートネゴシエーション(N−Way)に対応したネットワークインタフェースであるとする。これにより、各インタフェースは通信速度の情報を含んだリンクパルス信号を送出するため、リンクパルスとともに相手側コントローラの通信速度を検知できるようになる。
また、電力状態通知・検知部113は、電力状態変更部112から移行先のモードが通知されると、移行先のモードとリンクパルスの設定内容とを関連付けたモード設定テーブル(以下、第1モード設定テーブルという)に基づいて、後述する内部I/F105のリンクパルス状態を変化させる。
ここで、図3は、第1モード設定テーブルの一例を示した図である。図3に示したように、第1モード設定テーブルには、電力状態変更部112から通知される移行先のモードと、各モードでのリンクパルスの設定内容とが関連付けて記憶されている。例えば、電力状態通知・検知部113は、電力状態変更部112から省エネモードへの移行が通知されると、内部I/F105の通信速度を10Mbpsに変更する。また、電力状態変更部112から通常モードへの移行が通知されると、内部I/F105の通信速度を100Mbpsに変更する。また、電力状態変更部112から電源オフモードへの移行が通知されると、内部I/F105をリンクダウンさせる。
なお、第1モード設定テーブルは後述する記憶部104に予め記憶されているものとする。また、図3の第1モード設定テーブルでは、電源オフモード時にリンクダウンさせる形態としたが、この電源オフモード時にはサブコントローラ10全体がオフ状態となるため、電力状態通知・検知部113が内部I/F105をリンクダウンしなくとも、内部I/F105は自ずとリンクダウンする。そのため、第1モード設定テーブルに電源オフモード時に関する規定を設けない形態としてもよい。
図1に戻り、アプリケーション部12は、後述する制御部101と記憶部104に記憶されたプログラムとの協働により実現される機能部であって、サブコントローラ10のOS上で動作する。アプリケーション部12は、プリンタアプリケーション121と、Webアプリケーション122とを有する。
プリンタアプリケーション121は、印刷対象の画像データに対して印刷用の画像処理(印刷用画像処理)を施すための機能部である。具体的に、プリンタアプリケーション121は、外部装置500又はWebアプリケーション122から印刷対象の画像データを受け付けると、この画像データに対して印刷用の画像処理(印刷用画像処理)を施し、接続線N1を介してメインコントローラ20へ送信する。
Webアプリケーション122は、Webサーバ及びWebアプリケーション機能を実現するための機能部であって、IPP(Internet Printing Protocol)による画像形成サービスを提供する。具体的に、Webアプリケーション122は、外部装置500からHTTP(80)又はHTTPS(443)ポート宛の印刷要求を受け付けると、この通信に含まれた画像データをプリンタアプリケーション121に引き渡すことで印刷用画像処理を実行させる。
次に、メインコントローラ20について説明する。メインコントローラ20は、後述する制御部201と記憶部204に記憶されたUNIX(登録商標)等のOS、各種プログラムとの協働により、OS・ミドルウェア部21と、アプリケーション部22とを機能部として備える。
OS・ミドルウェア部21は、メインコントローラ20のOSと、当該OSとアプリケーション部22との間の中間的な処理・動作を制御するためのミドルウェアとにより実現される。ここで、OS・ミドルウェア部21は、接続線N1を介してプリンタアプリケーション121から画像データを受け付けると、プリンタエンジン31を制御し、この画像データの印刷を行う。また、OS・ミドルウェア部21は、ネットワーク制御部211と、電力状態変更部212と、電力状態通知・検知部213とを有する。
ネットワーク制御部211は、後述する内部I/F206の動作を制御するための機能部であって、TCP/IPに準拠した通信プロトコルを用いて、サブコントローラ10との間でデータの授受を行う。また、ネットワーク制御部211は、メインコントローラ20で実行されるアプリケーションに対応したポートを、接続線N1を介して接続されたサブコントローラ10からアクセス可能に設定(開放)する。
電力状態変更部212は、上述した電力状態変更部112と同様の機能部であって、メインコントローラ20が備える各部への供給電力の状態を変更する。具体的に、電力状態変更部212は、メインコントローラ20の状態が所定の条件に適合したと判定すると、供給電力を削減して省エネモードへと移行させる。なお、省エネモードへの移行に係る条件は、対象がメインコントローラ20に代わるのみで、上述した電力状態変更部112と同様である。
また、電力状態変更部212は、電力状態通知・検知部213から省エネモードへの移行が指示されると、メインコントローラ20を省エネモードへ移行させる。
また、電力状態変更部212は、メインコントローラ20の状態が所定の条件に適合したと判定すると、各部への供給電力を遮断する電源オフモードへ移行させる。なお、電源オフモードへの移行に係る条件は、対象がメインコントローラ20に代わるのみで、上述した電力状態変更部112と同様である。
また、電力状態変更部212は、電力状態通知・検知部213から電源オフモードへの移行が指示されると、メインコントローラ20を電源オフモードへ移行させる。
また、電力状態変更部212は、メインコントローラ20の省エネモード時(省エネ移行時間計時時及び電源オフ移行時間計時時を含む)に、外部装置500から処理要求を受け付けたり、電力状態通知・検知部213から通常モードへの復帰を指示する指示信号を受け付けたりすると、各部への供給電力を通常の状態に戻しメインコントローラ20を通常モードへ復帰させる。なお、省エネ移行時間及び電源オフ移行時間で計時されていた時間はリセットされるものとする。
さらに、電力状態変更部212は、上述した通常モード、省エネモード及び電源オフモードへの移行開始時に、移行先のモードを電力状態通知・検知部213に通知する。
電力状態通知・検知部213は、メインコントローラ20とサブコントローラ10とを接続する後述する内部I/F206を介して、サブコントローラ10の後述する内部I/F105から送出されるリンクパルス信号の状態を通信状態として検知し、この検知結果に応じた所定のモードへの移行を電力状態変更部212に指示する。
具体的に、電力状態通知・検知部213は、リンクパルス信号の各状態を判定条件とし、当該判定条件に適合した際の電力状態変更部212への指示内容を関連付けた判定条件テーブル(以下、第2判定条件テーブルという)に基づいて、サブコントローラ10の通信状態に応じたモードへの移行を電力状態変更部212に指示する。
ここで、図4は、第2判定条件テーブルの一例を示した図である。図4に示したように、第2判定条件テーブルには、サブコントローラ10のリンクパルス信号の状態に対応する判定条件と、電力状態変更部212への指示内容とが関連付けて記憶されている。電力状態通知・検知部213は、この第2判定条件テーブルに規定された判定条件に基づき、電力状態変更部212へモード変更のための指示信号を出力する。
より詳細には、電力状態通知・検知部213は、通信速度が100Mbpsから10Mbpsに変化したしたことを検知すると、省エネモードへの移行を電力状態変更部212へ指示する。また、電力状態通知・検知部213は、通信速度が10Mbpsから100Mbpsに変化したことを検知すると、通常モードへの移行を電力状態変更部212へ指示する。また、電力状態通知・検知部213は、リンクパルスが不着の状態が一定時間経過すると、リンクダウンと判定し、電源オフモードへの移行を電力状態変更部212へ指示する。ここで、リンクダウンか否かの判定に係る時間(以下、リンクダウン判定時間という)は、例えば、15秒等任意に設定可能であるとする。なお、第1判定条件テーブルは後述する記憶部104に予め記憶されているものとする。
また、電力状態通知・検知部113は、電力状態変更部112から移行先のモードが通知されると、移行先のモードとリンクパルスの設定内容とを関連付けたモード設定テーブル(以下、第2モード設定テーブルという)に基づいて、後述する内部I/F105のリンクパルス状態を変化させる。この第2モード設定テーブルは後述する記憶部204に予め記憶されている。なお、第2モード設定テーブルに登録される内容は、上述した第1モード設定テーブルと同様であるため説明を省略する。また、第2モード設定テーブルに基づいて電力状態通知・検知部113が行う動作も、対象が内部I/F206に代わるのみであるため、説明を省略する。
アプリケーション部22は、後述する制御部201と記憶部204に記憶された各種プログラムとの協働により実現される機能部であって、メインコントローラ20のOS上で動作する。アプリケーション部22は、スキャナアプリケーション221と、コピーアプリケーション222と、FAXアプリケーション223と、Webアプリケーション224とを有する。
スキャナアプリケーション221は、スキャナ機能を実現するための機能部である。具体的に、スキャナアプリケーション221は、スキャナエンジン32を制御することで、図示しない原稿載置台に載置された原稿の画像データを取得する。
コピーアプリケーション222は、原稿の複製を生成するコピー機能を実現するための機能部である。具体的に、コピーアプリケーション222は、スキャナエンジン32を制御することで図示しない原稿載置台に載置された原稿の画像データを取得し、この画像データをプリンタエンジン31に出力させることで原稿の複製を生成する。
FAXアプリケーション223は、FAX機能を実現するためのアプリケーションであって、外部装置500に対しFAXサービスを提供する。具体的に、FAXアプリケーション223は、スキャナエンジン32を制御し、図示しない原稿載置台に載置された原稿の画像データを取得すると、この画像データにFAX用の画像処理(FAX用画像処理)を施し、この画像データを指示された宛先にFAXエンジン33を用いてFAX送信する。
Webアプリケーション224は、Webサーバ及びWebアプリケーション機能を実現するための機能部であって、外部装置500に対しメインコントローラ20の設定情報を表した機器設定情報の公開を行う情報公開サービスを提供する。具体的に、Webアプリケーション224は、外部装置500からHTTP(80)又はHTTPS(443)ポート宛のアクセスを受け付けると、メインコントローラ20の機器設定情報の閲覧及び変更を行うことが可能なGUI(機器設定画面)を外部装置500に公開(提供)する。
エンジンハードウェア30は、メインコントローラ20に接続可能なプリンタエンジンやスキャナエンジン等である。本実施形態では、エンジンハードウェア30として、プリンタエンジン31と、スキャナエンジン32と、FAXエンジン33とを備えるものとする。
以下、画像形成装置100の動作について説明する。まず、図5、図6を参照して、サブコントローラ10について説明する。
図5は、サブコントローラ10の状態遷移の一例を示した状態遷移図であって、図2及び図3で示した第1判定条件テーブル及び第1モード設定テーブルの判定条件、設定内容に対応している。
図5では、サブコントローラ10の状態を、通常モードA1、省エネモードA2、電源オフモードA3、通常モードA1と省エネモードA2との中間状態として省エネモード移行タイマ計時状態A4、省エネモードA2と電源オフモードA3との中間状態として電源オフタイマ計時状態A5で表している。
各エッジE11〜E20に付記されたラベル“i/j”のうち、“i”は電力状態通知・検知部113に入力される信号を表し、“j”は電力状態通知・検知部113が出力する信号(又は制御内容)を表している。また、“CON1(・・・)”はサブコントローラ10の内部I/F105の状態を表し、“CON2(・・・)”はメインコントローラ20の内部I/F206の状態を表す。なお、破線で示したエッジE15は、電力状態変更部112の休止状態制御による状態遷移を表している。
通常モードA1において、電力状態通知・検知部113はメインコントローラ20の通信速度が100Mbpsから10Mbpsに変化したことを検知すると、省エネモードA2への移行を電力状態変更部112へ指示する(エッジE11)。電力状態変更部112は、電力状態通知・検知部113から省エネモードA2への移行が指示されると、省エネモードA2への移行を開始し、その旨を電力状態通知・検知部113に通知する。電力状態通知・検知部113は電力状態変更部112から省エネモードA2への移行が通知されると、内部I/F105の通信速度を10Mbpsに変更する(エッジE12)。
このように、電力状態通知・検知部113は、メインコントローラ20の通信速度の変化(100Mbps→10Mbps)、即ちメインコントローラ20の省エネモード(B2)への移行を検知すると、自己のコントローラを省エネモードA2へと直ちに移行させる。なお、エッジE12の経路は、ユーザから省エネモードA2への移行が指示された際にも用いられる。
また、通常モードA1において、電力状態通知・検知部113はメインコントローラ20からリンクパルスが一定時間不着と判定すると、電源オフモードA3への移行を電力状態変更部112へ指示する(エッジE13)。電力状態変更部112は、電力状態通知・検知部113から電源オフモードA3への移行が指示されると、電源オフモードA3への移行を開始し、その旨を電力状態通知・検知部113に通知する。電力状態通知・検知部113は電力状態変更部112から電源オフモードA3への移行が通知されると、内部I/F105をリンクダウンさせる(エッジE14)。なお、エッジE14の経路は、ユーザから電源オフモードA3への移行が指示された際にも用いられる。
ところで、電力状態変更部112の休止状態制御(エッジE15)により、通常モードA1から省エネモード移行タイマ計時状態A4又はこの逆の状態遷移が発生する。ここで、省エネモード移行タイマが省エネ移行時間に到達すると、電力状態変更部112は、省エネモードA2への移行を開始し、その旨を電力状態通知・検知部113に通知する。これに伴い、電力状態通知・検知部113により、内部I/F206の通信速度が10Mbpsに変更される(エッジE16)。なお、省エネモードA2への移行完了と同時に、サブコントローラ10は自動的に電源オフタイマ計時状態A5へ移行する(エッジE17)。
電源オフタイマ計時状態A5において、電力状態通知・検知部113はメインコントローラ20からリンクパルスが一定時間不着と判定すると、電源オフモードA3への移行を電力状態変更部112へ指示する(エッジE18)。電力状態変更部112は、電力状態通知・検知部113から電源オフモードA3への移行が指示されると、電源オフモードA3への移行を開始し、その旨を電力状態通知・検知部113に通知する。電力状態通知・検知部113は電力状態変更部112から電源オフモードA3への移行が通知されると、内部I/F105をリンクダウンさせる(エッジE19)。なお、エッジE19の経路は、電源オフタイマが電源オフ移行時間に到達した際や、ユーザから電源オフモードA3への移行が指示された際にも用いられる。
このように、電力状態通知・検知部113は、エッジE13→E14の経路、エッジE18→E19の経路で示したように、メインコントローラ20からのリンクパルス信号の不着、即ちメインコントローラ20が電源オフモードにあることを検知すると、自己のコントローラを電源オフモードへと直ちに移行させる。
なお、電源オフタイマ計時状態A5において、ユーザから通常モードA1への復帰が指示された場合、電力状態変更部112は、通常モードA1への移行を開始し、その旨を電力状態通知・検知部113に通知する。これに伴い、電力状態通知・検知部113により、メインコントローラ20との通信速度が100Mbpsに変更される(エッジE20)。
次に、図6を参照して電力状態通知・検知部113の動作について説明する。ここで、図6は、図5に示したエッジE11、E13及びE18に係る電力状態通知・検知部113の動作を示したフローチャートである。なお、図6においてサブコントローラ10は通常モードで動作中であるものとする。
まず、電力状態通知・検知部113は、通常モード(通常モードA1)時において(ステップS11)、接続線N1を介してメインコントローラ20から受信したリンクパルス信号の状態変化を監視する(ステップS12;No)。
ここで、電力状態通知・検知部113は、リンクパルスに含まれた通信速度が100Mbpsから10Mbpsに変化したことを検知すると(ステップS12;Yes→ステップS13;Yes)、省エネモードへの移行を電力状態変更部112に指示する(ステップS14)。なお、ステップS13;Yes→ステップS14の処理が、図5のエッジE11に相当する。
ステップS14の後、電力状態通知・検知部113は、電力状態変更部112から省エネモードへの移行開始が通知されるまで待機し(ステップS15;No)、この通知を受け付けると(ステップS15;Yes)、後述する内部I/F105の通信速度を100Mbpsから10Mbpsに変更し(ステップS16)、ステップS12へ再び戻る。なお、ステップS15;Yes→ステップS16の処理が、図5のエッジE12に相当する。
一方、電力状態通知・検知部113は、リンクパルスの受信が途絶えたことを検出すると(ステップS12;Yes→ステップS13;No)、リンクダウン判定時間の計時を開始し(ステップS17)、このリンクダウン判定時間に到達するまでに、メインコントローラ20からリンクパルスが受信されたか否かを判定する(ステップS18;No→ステップS19;No)。ここで、リンクダウン判定時間に達するまでにリンクパルスを受信した場合には(ステップS18;Yes)、ステップS12に再び戻る。なお、リンクダウン判定時間の計時はリセットされるものとする。
また、リンクパルスが受信されないまま、リンクダウン判定時間に到達した場合には(ステップS18;No→ステップS19;Yes)、電力状態通知・検知部113は、電源オフモードへの移行を電力状態変更部112に指示する(ステップS20)。なお、ステップS13;No→ステップS17→ステップS18;No→ステップS19;Yes→ステップS20の処理が、図5のエッジE13又はE18に相当する。
ステップS20の後、電力状態通知・検知部113は、電力状態変更部112から電源オフモードへの移行開始が通知されるまで待機し(ステップS21;No)、この通知を受け付けると(ステップS21;Yes)、後述する内部I/F105をリンクダウンさせ(ステップS22)、本処理を終了する。なお、ステップS21;Yes→ステップS22の処理が、図5のエッジE14又はE19に相当する。
このように、サブコントローラ10では、自己のコントローラの通信状態を用いて電力状態をメインコントローラ20に通知するとともに、メインコントローラ20の通信状態から電力状態を検知し、この検知した電力状態に応じて自己のコントローラの電力状態を変更することができるため、簡易な構成でサブコントローラ10及びメインコントローラ20間の電力状態の同期をとることができる。また、印刷機能に係るメインコントローラ20との依存関係に応じて、メインコントローラ20との同期・非同期を制御することができるため、装置全体における消費電力をより低いものとすることができる。
次に、図7、図8を参照して、メインコントローラ20について説明する。
図7は、第1の実施形態に係るメインコントローラ20の状態遷移の一例を示した状態遷移図であって、図4及び図3で示した第2判定条件テーブル及び第2モード設定テーブルの判定条件、設定内容に対応している。
図7では、図5と同様、メインコントローラ20の状態を、通常モードB1、省エネモードB2、電源オフモードB3、通常モードB1と省エネモードB2との中間状態として省エネモード移行タイマ計時状態B4、省エネモードB2と電源オフモードB3との中間状態として電源オフタイマ計時状態B5で表している。
各エッジE31〜E41に付記されたラベル“i/j”のうち、“i”は電力状態通知・検知部213に入力される信号を表し、“j”は電力状態通知・検知部213が出力する信号(又は制御内容)を表している。また、“CON1(・・・)”はサブコントローラ10の内部I/F105の状態を表し、“CON2(・・・)”はメインコントローラ20の内部I/F206の状態を表す。なお、破線で示したエッジE35は、電力状態変更部212の休止状態制御による状態遷移を表している。
通常モードB1において、電力状態通知・検知部213はサブコントローラ10の通信速度が100Mbpsから10Mbpsに変化したことを検知すると、省エネモードB2への移行を電力状態変更部212へ指示する(エッジE31)。電力状態変更部212は、電力状態通知・検知部213から省エネモードB2への移行が指示されると、省エネモードB2への移行を開始し、その旨を電力状態通知・検知部213に通知する。電力状態通知・検知部213は電力状態変更部212から省エネモードB2への移行が通知されると、内部I/F206の通信速度を10Mbpsに変更する(エッジE32)。
このように、電力状態通知・検知部213は、サブコントローラ10の通信速度の変化(100Mbps→10Mbps)、即ちサブコントローラ10の省エネモードA2への移行を検知すると、自己のコントローラを省エネモードB2へと直ちに移行させる。なお、エッジE32の経路は、ユーザから省エネモードB2への移行が指示された際にも用いられる。
また、通常モードB1において、電力状態通知・検知部213はサブコントローラ10からリンクパルスが一定時間不着と判定すると、電源オフモードB3への移行を電力状態変更部212へ指示する(エッジE33)。電力状態変更部212は、電力状態通知・検知部213から電源オフモードB3への移行が指示されると、電源オフモードB3への移行を開始し、その旨を電力状態通知・検知部213に通知する。電力状態通知・検知部213は電力状態変更部212から電源オフモードB3への移行が通知されると、内部I/F206をリンクダウンさせる(エッジE34)。なお、エッジE34の経路は、ユーザから電源オフモードB3への移行が指示された際にも用いられる。
ところで、電力状態変更部212の休止状態制御(エッジE35)により、通常モードB1から省エネモード移行タイマ計時状態B4又はこの逆の状態遷移が発生する。ここで、省エネモード移行タイマが省エネ移行時間に到達すると、電力状態変更部112は、省エネモードB2への移行を開始し、その旨を電力状態通知・検知部213に通知する。これに伴い、電力状態通知・検知部213により、内部I/F206の通信速度が10Mbpsに変更される(エッジE36)。なお、省エネモードA2への移行完了と同時に、メインコントローラ20は自動的に電源オフタイマ計時状態B5へ移行する(エッジE37)。
電源オフタイマ計時状態B5において、電力状態通知・検知部213はサブコントローラ10からリンクパルスが一定時間不着と判定すると、電源オフモードB3への移行を電力状態変更部112へ指示する(エッジE38)。電力状態変更部212は、電力状態通知・検知部213から電源オフモードB3への移行が指示されると、電源オフモードB3への移行を開始し、その旨を電力状態通知・検知部213に通知する。電力状態通知・検知部213は電力状態変更部212から電源オフモードB3への移行が通知されると、内部I/F206をリンクダウンさせる(エッジE39)。なお、エッジE39の経路は、電源オフタイマが電源オフ移行時間に到達した際や、ユーザから電源オフモードB3への移行が指示された際にも用いられる。
このように、電力状態通知・検知部213は、エッジE33→E34の経路及びエッジE38→E39の経路で示したように、サブコントローラ10からのリンクパルス信号の不着、即ちサブコントローラ10が電源オフモードにあることを検知すると、自己のコントローラを電源オフモードへと直ちに移行させる。
また、電源オフタイマ計時状態B5において、電力状態通知・検知部213はサブコントローラ10の通信速度が10Mbpsから100Mbpsに変化したことを検知すると、通常モードB1への移行(復帰)を電力状態変更部112へ指示する(エッジE40)。電力状態変更部212は、電力状態通知・検知部213から通常モードB1への移行が指示されると、通常モードB1への移行を開始し、その旨を電力状態通知・検知部213に通知する。電力状態通知・検知部213は電力状態変更部212から通常モードB1への移行が通知されると、内部I/F105通信速度を100Mbpsに変更する(エッジE41)。
このように、電力状態通知・検知部213は、サブコントローラ10の通信速度の変化(10Mbps→100Mbps)、即ちサブコントローラ10の通常モードA1への復帰を検知すると、自己のコントローラも通常モードB1へと復帰させる。なお、エッジE41の経路は、ユーザから通常モードB1への移行が指示された際にも用いられる。
次に、図8を参照して電力状態通知・検知部113の動作について説明する。ここで、図8は、図7に示したエッジE31、E33、E38及びE40に係る電力状態通知・検知部113の動作を示したフローチャートである。なお、図8においてメインコントローラ20は通常モードで動作中であるものとする。
まず、電力状態通知・検知部213は、通常モード(通常モードB1)時において(ステップS31)、接続線N1を介してサブコントローラ10から受信したリンクパルス信号の状態変化を監視する(ステップS32;No)。
ここで、電力状態通知・検知部213は、リンクパルスに含まれた通信速度が100Mbpsから10Mbpsに変化したことを検知すると(ステップS32;Yes→ステップS33;Yes)、省エネモードへの移行を電力状態変更部212に指示する(ステップS34)。なお、ステップS33;Yes→ステップS34の処理が、図7のエッジE31に相当する。
ステップS34の後、電力状態通知・検知部213は、電力状態変更部212から省エネモードへの移行開始が通知されるまで待機し(ステップS35;No)、この通知を受け付けると(ステップS35;Yes)、後述する内部I/F206の通信速度を100Mbpsから10Mbpsに変更し(ステップS36)、ステップS32へ再び戻る。なお、ステップS35;Yes→ステップS36の処理が、図7のエッジE32に相当する。
また、電力状態通知・検知部213は、メインコントローラ20が省エネモードの状態において、リンクパルスに含まれた通信速度が10Mbpsから100Mbpsに変化したことを検知すると(ステップS32;Yes→ステップS33;No→ステップS37;Yes)、通常モードへの移行(復帰)を電力状態変更部212に指示する(ステップS38)。なお、ステップS32;Yes→ステップS33;No→ステップS37;Yes→ステップS38の処理が、図7のエッジE40に相当する。
ステップS38の後、電力状態通知・検知部213は、電力状態変更部212から通常モードへの移行開始が通知されるまで待機し(ステップS39;No)、この通知を受け付けると(ステップS39;Yes)、後述する内部I/F206の通信速度を10Mbpsから100Mbpsに変更し(ステップS40)、ステップS32へ再び戻る。なお、ステップS39;Yes→ステップS40の処理が、図7のエッジE41に相当する。
また、電力状態通知・検知部213は、リンクパルスの受信が途絶えたことを検出すると(ステップS32;Yes→ステップS33;No→ステップS37;No)、リンクダウン判定時間の計時を開始し(ステップS41)、このリンクダウン判定時間に到達するまでに、サブコントローラ10からリンクパルスが受信されたか否かを判定する(ステップS42;No→ステップS43;No)。ここで、リンクダウン判定時間に達するまでにリンクパルスを受信した場合には(ステップS42;Yes)、ステップS32に再び戻る。なお、リンクダウン判定時間の計時はリセットされるものとする。
また、リンクパルスが受信されないまま、リンクダウン判定時間に到達した場合には(ステップS42;No→ステップS43;Yes)、電力状態通知・検知部213は、電源オフモードへの移行を電力状態変更部212に指示する(ステップS44)。なお、ステップS32;Yes→ステップS33;No→ステップS37;No→ステップS41→ステップS42;No→ステップS43;Yes→ステップS44の処理が、図7のエッジE33又はE38に相当する。
ステップS44の後、電力状態通知・検知部213は、電力状態変更部212から電源オフモードへの移行開始が通知されるまで待機し(ステップS45;No)、この通知を受け付けると(ステップS45;Yes)、後述する内部I/F206をリンクダウンさせ(ステップS46)、本処理を終了する。なお、ステップS45;Yes→ステップS46の処理が、図7のエッジE34又はE39に相当する。
このように、メインコントローラ20では、自己のコントローラの通信状態を用いて電力状態をサブコントローラ10に通知するとともに、サブコントローラ10の通信状態から電力状態を検知し、この検知した電力状態に応じて自己のコントローラの電力状態を変更することができるため、簡易な構成でサブコントローラ10及びメインコントローラ20間の電力状態の同期をとることができる。また、印刷機能に係るサブコントローラ10との依存関係に応じて、サブコントローラ10との同期・非同期を制御することができるため、装置全体における消費電力をより低いものとすることができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、相手のコントローラの省エネモード移行に伴い、電力状態通知・検知部が省エネモードへの移行を電力状態変更部に直接指示することで、自己のコントローラを省エネモードに移行させていた。本実施形態では、電力状態変更部の休止状態制御を利用することで、自己のコントローラを省エネモードに移行させる形態について説明する。なお、本実施形態では、メインコントローラ20を例に説明するが、これに限らずサブコントローラ10においても本実施形態のメインコントローラ20と同様の構成を有する形態としてもよい。
図9は、第2の実施形態で電力状態通知・検知部213が用いる第2判定条件テーブルの一例を示した図である。同図に示したように、通信速度が100Mbps→10Mbpsに変化した際の指示内容“省エネモード移行時間の短縮”と、通信速度が10Mbps→100Mbpsに変化した際の指示内容“省エネモード移行時間の復元”とが、図4の第2判定条件テーブルと異なっている。
ここで、“省エネモード移行時間の短縮”は、上述した休止状態制御において、電力状態変更部112が省エネモードの移行を開始するまでの待機時間(省エネモード移行時間)を短縮させることを意味する。具体的に、電力状態通知・検知部213は、メインコントローラ20の休止状態時において電力状態変更部112が計時する時間をオフセット時間分(例えば、3分等)進めたり、省エネモード移行時間自体をより小さな時間に変更する指示信号を、電力状態変更部112に出力することで省エネモード移行時間の短縮を行う。なお、オフセット時間は任意の値を設定できるものとする。
省エネ移行時間短縮の指示を受けたネットワーク制御部211では、初期設定の休止状態制御時よりも短い時間で省エネモード移行時間に到達するため、より短時間にメインコントローラ20を省エネモードへ移行させる。
また、“省エネモード移行時間の復元”は、上述した休止状態制御において、電力状態変更部112が省エネモードの移行を開始するまでの待機時間(省エネモード移行時間)を通常(初期設定)の状態に復元することを意味する。具体的に、電力状態通知・検知部213は、オフセット時間を初期化したり、省エネモード移行時間を初期設定値に復元する指示信号を、電力状態変更部112に出力することで省エネモード移行時間を初期状態に復元する。
図10は、第2の実施形態に係るメインコントローラ20の状態遷移図であって、図9及び図3の第2判定条件テーブル及び第1モード設定テーブルに規定された内容に対応している。
図10に示したように、第2の実施形態に係るメインコントローラ20の状態遷移図は、図7のエッジE31に代えてエッジE51を有している。また、エッジE40に代えて電力状態変更部212に通常モードへの移行と省エネモード移行時間の復元とを指示するエッジE52を有している。
具体的に、電力状態通知・検知部213は、通常モードB1においてサブコントローラ10の通信速度が100Mbpsから10Mbpsに変化したことを検知すると、省エネモード移行時間の短縮を電力状態変更部212に指示することで、休止状態制御による省エネモードへの移行時間を短縮化する(エッジE51)。
また、電力状態通知・検知部213は、電源オフタイマ計時状態B5においてサブコントローラ10の通信速度が10Mbpsから100Mbpsに変化したことを検知すると、通常モードB1への移行(復帰)と、省エネモード移行時間の復元とを電力状態変更部112へ指示する(エッジE52)。これにより、短縮化した省エネモードへの移行時間を初期状態に復元する。
次に、図11を参照して、第2の実施形態に係る電力状態通知・検知部113の動作について説明する。ここで、図11は、図10に示したエッジE51、E33、E38及びE52に係る電力状態通知・検知部113の動作を示したフローチャートである。なお、図11においてメインコントローラ20は通常モードで動作中であるものとする。
まず、電力状態通知・検知部213は、通常モード(通常モードB1)時において(ステップS51)、接続線N1を介してサブコントローラ10から受信したリンクパルス信号の状態変化を監視する(ステップS52;No)。
ここで、電力状態通知・検知部213は、リンクパルスに含まれた通信速度が100Mbpsから10Mbpsに変化したことを検知すると(ステップS52;Yes→ステップS53;Yes)、省エネモード移行時間の短縮を電力状態変更部212に指示し(ステップS54)、ステップS52に再び戻る。なお、ステップS53;Yes→ステップS54の処理が、図10のエッジE41に相当する。また、本実施形態の場合、図10のエッジE32の経路は、ユーザから省エネモードへの移行が指示された場合に相当する。
ここで、電力状態変更部212による休止状態制御により(エッジE35→エッジE36に相当)、又は、ユーザから省エネモードへの移行が指示されることで(エッジE32相当)、メインコントローラ20が省エネモードB2(電源オフタイマ計時状態B5)に移行されたとする。
電力状態通知・検知部213は、省エネモードB2において、リンクパルスに含まれた通信速度が10Mbpsから100Mbpsに変化したことを検知すると(ステップS52;Yes→ステップS53;No→ステップS55;Yes)、通常モードへの移行(復帰)とともに、省エネモード移行時間の復元を電力状態変更部212に指示する(ステップS56)。なお、ステップS52;Yes→ステップS53;No→ステップS55;Yes→ステップS56の処理が、図10のエッジE52に相当する。
これにより、電力状態通知・検知部213は、省エネモードへの移行に際して短縮化した省エネモード移行時間を、初期設定値に復元する。なお、続くステップS57〜S64の処理は、上述したステップS39〜S46の処理と同様であるため、説明を省略する。
以上、本実施形態の電力状態通知・検知部213によれば、電力状態変更部212の休止状態制御での待機時間を短縮して省エネモードへと移行させるため、メインコントローラ20で実行される他の処理への影響をより低減することができる。また、待機時間の計時中に印刷以外の他の処理が発生した場合であっても、通常モードへ速やかに復帰することが可能であるため、利便性を向上させることができる。
図12は、上述した各実施形態に係る画像形成装置100のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
図12に示したように、サブコントローラ10は、CPUやGPU等で構成される制御部101、制御部101とシステムバスで接続されるROM102、RAM103、OSや各種プログラム、設定情報(第1判定条件テーブル及び第1モード設定テーブル等)を記憶するNVRAMやHDD等の記憶部104、接続線N1を介してメインコントローラ20と通信するための内部I/F105、ネットワークN2に接続された外部装置500と通信するための外部I/F106等を有している。
ここで、制御部101は、RAM103の所定領域を作業領域として、ROM102や記憶部104に予め記憶された各種プログラムとの協働により各種処理を実行し、サブコントローラ10を構成する各部の動作を統括的に制御する。また、制御部101は、ROM102や記憶部104に予め記憶された各種プログラムとの協働により、上述した各機能部を実現する。
メインコントローラ20は、CPUやGPU等の制御部201、制御部201とシステムバスで接続されるROM202、RAM203、OSや各種プログラム、設定情報(第2判定条件テーブル及び第2モード設定テーブル等)を記憶するNVRAMやHDD等の記憶部204、接続線N3を介してエンジンハードウェア30と接続するためのエンジンI/F205、接続線N1を介してサブコントローラ10と通信するための内部I/F206、メインコントローラ20を操作するための操作パネル207、ネットワークN2に接続された外部装置500と通信するための外部I/F208等を有している。
ここで、制御部201は、RAM203の所定領域を作業領域として、ROM202や記憶部204に予め記憶された各種プログラムとの協働により各種処理を実行し、メインコントローラ20を構成する各部の動作を統括的に制御する。また、制御部201は、ROM202や記憶部204に予め記憶された各種プログラムとの協働により、上述した各機能部を実現する。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、これに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加等が可能である。
例えば、上記実施形態の処理にかかるプログラムを、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体として提供することも可能である。記憶媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリ等、プログラムを記憶でき、且つ、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。
また、上記実施形態の処理にかかるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、本発明を画像形成装置に適用した例を説明したが、これに限らず、1又は複数のサービスを夫々提供することが可能な二つのコントローラを有した情報処理装置や情報処理システムであれば、その適用先は特に問わないものとする。
また、上記実施形態では、内部I/Fの通信状態として、通信速度を100Mbpsから10Mbpsに変更することとしたが、これに限らず、例えば、1Gbpsから100Mbps、1Gbpsから10Mbps等、使用環境に応じた通信速度を用いることとしてもよい。また、通常状態の変更は通信速度に限らず、例えば、全二重から半二重に変更する形態としてもよい。