JP5298914B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は空気入りタイヤに関し、特にマッドアンドスノー用途の空気入りタイヤにおいて、マッド・スノーなどのオフロード走行性能やウェット性能を損なうことなく、オンロード走行時の操縦安定性を向上させるようにした空気入りタイヤに関する。
マッドアンドスノー用途に分類されるタイヤは、タイヤ周方向に延長する周方向主溝を複数本設けると共に、多くのラグ溝を設けることにより、泥濘地や雪上走行時の制駆動性や操安性などのオフロード走行性能のほか、オンロードでのウェット性能に優れているという特徴を有している(特許文献1、2等参照)。
このようなマッドアンドスノー用途のタイヤはラグ溝などの溝面積が大きいため、オンロードでの操縦安定性は低くならざるを得なくなる。しかしながら、近年では、マッドアンドスノー用タイヤが装着されることが多いRV車両等において、乾燥時のオンロードでの良好な操縦安定性を有することを求められるようになってきている。
しかし、マッドアンドスノー用途のタイヤにおいて、オンロード走行時の操縦安定性を向上させようとすると、溝面積比率を低下させて、ブロック剛性を高める必要があるため、必然的にオフロード性能が低下してしまうという問題が発生する。また、溝面積比率の低下は、ウェット走行時に、タイヤ接地面の中央部において水膜が形成されやすくなってハイドロプレーニング現象が発生しやすくなるため、ウェット性能も著しく低下するようになる。
特開2006−160055号公報 特開2006−232151号公報
本発明の目的は、トレッド面に複数の周方向主溝とラグ溝を設けたマッドアンドスノー用途の空気入りタイヤにおいて、ラグ溝面積を実質的に増加させることなく、優れたオフロード性能やウェット性能を維持しながら、オンロード走行時の操縦安定性を向上するようにした空気入りタイヤを提供することにある。
上述した目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、以下の(1)の構成を有することを特徴とする。
(1)トレッド面のタイヤ赤道を挟んだ左右両側に、それぞれタイヤ周方向に連続する周方向主溝を2本ずつ配置し、これら周方向主溝に挟まれた陸部をリブまたはブロック列に構成した空気入りタイヤにおいて、
前記周方向主溝のうちタイヤ赤道を挟むようにタイヤセンター側に位置する2本の周方向主溝に挟まれた陸部に、該周方向主溝から少なくともタイヤ赤道を横断するように延びるラグ溝をタイヤ周方向に間欠的に多数配列し、該ラグ溝の溝底ラインをタイヤ赤道付近で溝底高さが極大になるピーク部を有するように形成し、該ピーク部の溝深さを前記ラグ溝の最大溝深さの45%以下にし、かつ、前記周方向主溝の全周長の少なくとも50%の領域における左右の両溝壁面に、タイヤ周方向に対して傾斜する多数の微小溝をタイヤ周方向に間欠的に配列し、該左右両溝壁面の微小溝の傾斜方向を、タイヤショルダー側2本の周方向主溝に配置した微小溝では同一の方向にし、タイヤセンター側2本の周方向主溝に配置した微小溝では互いに逆向きにしたことを特徴とする空気入りタイヤ。
また、かかる本発明の空気入りタイヤにおいて、より好ましくは、以下の(2)〜(9)のいずれかの構成を有するようにするとよい。
(2)前記ラグ溝の溝幅w1を1.5mm以上であって、かつ前記タイヤセンター側2本の周方向主溝に区分された陸部のタイヤ幅方向の幅w2の5〜20%にしたことを特徴とする上記(1)記載の空気入りタイヤ。
(3)前記ラグ溝が、タイヤ幅方向に対して左右傾斜角度を0〜30°にしたことを特徴とする上記(1)または(2)記載の空気入りタイヤ。
(4)前記ピーク部の幅Wを、前記ラグ溝の溝幅w1の60〜120%にしたことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(5)前記微小溝の、タイヤ周方向に対する傾斜角度αを35〜55°、溝幅を0.4〜0.6mm、配列ピッチを1〜5mmにしたことを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(6)前記周方向主溝のうち、タイヤセンター側2本の周方向主溝をタイヤ赤道線からタイヤ接地幅の5〜15%の領域に配置し、タイヤショルダー側2本の周方向主溝をタイヤ赤道線からタイヤ接地幅の25〜40%の領域に配置したことを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(7)前記周方向主溝のうち、タイヤセンター側2本の周方向主溝の溝幅をタイヤ接地幅の4〜6%にし、タイヤショルダー側2本の周方向主溝の溝幅を、前記タイヤセンター側の周方向主溝の溝幅の115〜125%にしたことを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(8)前記周方向主溝の溝壁が、トレッド面の法線方向に対してなす傾斜角度βを7〜13°にしたことを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(9)マッドアンドスノー用途のタイヤであることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
本発明の空気入りタイヤによれば、トレッド面のタイヤ赤道線を挟んだ左右両側にそれぞれに2本ずつ周方向主溝を配置し、これら周方向主溝により区分された陸部をリブまたはブロック列で構成した空気入りタイヤにおいて、タイヤ赤道線を含むようにタイヤセンター側に位置する2本の周方向主溝に区分される陸部に、少なくともタイヤ赤道を横断するように延びるラグ溝をタイヤ周方向に間欠的に配列すると共に、そのラグ溝の溝底ラインをタイヤ赤道付近で極大値を呈するピーク部を形成するようにし、かつピーク部でのラグ溝深さをラグ溝の最大深さの45%以下であるようにしたことにより、ピーク部を有さない場合と比較して、センター部のブロック剛性を向上させることができるので、オンロード走行時の操縦安定性を向上することができる。
また、ピーク部は、タイヤ接地形状の幅方向中央部における水膜を左右両側へ強制的に押し流す水流を発生させるイニシャルを作り出すため、ウェット性能を向上し、かつオフロードでのマッド性能やスノー性能を維持することができる。
ピーク部を有さない場合と比較して、センター部のブロック剛性を向上させることができるので、オンロード走行時の操縦安定性を向上することができる。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッド面の概略図である。 (a)は図1のトレッド面のタイヤ赤道付近の拡大図であり、(b)は(a)図のA−A線断面図である。 本発明の空気入りタイヤにおけるタイヤショルダー側の周方向主溝を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 本発明の空気入りタイヤにおけるタイヤセンター側の周方向主溝を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッド面においてタイヤ赤道線を横切るラグ溝部の拡大図である。
以下、本発明の空気入りタイヤについて、図面に示す実施形態を参照して、具体的に説明する。
図1に示すように、空気入りタイヤのトレッド面1には、タイヤ赤道2を挟んだ左右両側にそれぞれタイヤ周方向にシースルー構造で連続する周方向主溝3(3C、3S)が2本ずつ設けられている。ここで、「シースルー構造」とは、トレッド面の主溝をタイヤ周方向に見たときに、左右の溝壁に遮られることなく透視可能な溝構造であることをいう。
周方向主溝3により区分された陸部4は、図示の例ではタイヤセンター側2本の周方向主溝3Cに挟まれた陸部4Cが両端間を横断するラグ溝5に区分されたブロック列として形成されている。また、タイヤセンター側の周方向主溝3Cとタイヤショルダー側の周方向主溝3Sとの間の及びタイヤショルダー側周方向主溝3Sとトレッド端部との間にそれぞれ区分された陸部4M、4Sは周方向に連続したリブとして形成されている。
タイヤ赤道2を含む中央の陸部4Cには、タイヤセンター側の2本の周方向主溝3Cの間において、タイヤ幅方向に対して傾斜角度θをもって傾斜している多数のラグ溝5がタイヤ周方向に間欠的に配置されている。ラグ溝5は、タイヤ赤道2を横切って2本のタイヤセンター側の周方向主溝3Cに両端が開口し、それら2本の周方向主溝3Cを連通させている。タイヤ周方向に隣接しているラグ溝5どうしの間においては、ラグ溝5と同一方向にサイプ10がラグ溝5と同一の傾斜角で2本ずつ配置されている。
また、タイヤセンター側の周方向主溝3Cとタイヤショルダー側の周方向主溝3Sの間、及びタイヤショルダー側の周方向主溝3Sとトレッド端部との間にそれぞれ区分された陸部4M、4Sには、それぞれ陸部4M、4Sの途中で終焉するラグ溝5Mおよび5Sと、サイプ10が設けられている。
上記陸部4Cはブロック列として構成される他、リブとして構成されているものもよい。また、陸部4M、4Sはリブとして構成されるほか、ラグ溝5M、5Sブロック列を構成するようにしたものであってもよい。
タイヤ赤道2を含む中央の陸部4Cに配置されているラグ溝5には、図2に詳細を示すように、それぞれラグ溝5の長さ方向に沿った溝底ラインがタイヤ赤道位置で極大になるピーク部6を有するように変化している。ピーク部6のラグ溝深さDは、ラグ溝5の最大深さdの45%以下、好ましくは25〜35%である。ピーク部6の両側のラグ溝5は長手方向に均一であってもよいが、周方向主溝3Cに向かうほど深くなるように傾斜していてもよい。
上記した構成において、ラグ溝5、5M、5Sは、泥濘や雪を噛み込むことでマッド走行性能とスノー走行性能を向上させる効果を発揮し、さらにオンロード走行時の排水性を良好にするためウェット性能の向上に寄与する。周方向主溝3は、マッドアンドスノー走行時の横滑り防止に効果を発揮するため操縦安定性向上をもたらす。
本発明の空気入りタイヤは、上記のようなマッド走行性能、スノー走行性能、ウェット性能を有する上に、センター部の陸部4Cに配置したラグ溝5にピーク部6を有する構造とし、かつピーク部6でのラグ溝深さをラグ溝の最大深さの45%以下であるようにしたことにより、ピーク部6がタイヤ接地形状の幅方向中央部における水膜を左右両側へ強制的に押し流す水流を発生させるイニシャルを作り出すため、オンロード走行時のウェット性能をいっそう向上する。また、ラグ溝にピーク部を有するため、ピーク部を有さないタイヤと比較して、センター部のブロック剛性を向上させることができるので、オンロード走行時の操縦安定性を向上することができる。
したがって、ラグ溝5の溝面積比率を、オンロード走行時等の操縦安定性を向上させるため、従来のマッドアンドスノー用途のタイヤの標準レベルより小さなものとする必要はなく、マッド性能やスノー性能を維持することができる。
このような効果を良好に発揮させる上で、ピーク部6でのラグ溝深さDは、ラグ溝最大深さdの45%以下、好ましくは25〜35%にすることが必要である。45%よりも大きいと、ピーク部6が小さくなるため、上述したタイヤ幅方向に流れる水流を発生させるイニシャルを作り出す力が弱くなる。
タイヤセンターに配置される陸部4Cに設けるラグ溝5の溝幅w1は、その陸部4Cのタイヤ幅方向の幅w2の5〜20%とし、かつ1.5mm以上であるようにすることが好ましい(図2(a)参照)。ラグ溝5の溝幅w1が5%よりも小さい場合には、除去できる水(水膜)の絶対量が小さくなるため、ハイドロプレーニング現象の発生防止効果が小さくなる。また、ラグ溝5の溝幅w1が20%よりも大きい場合には、中央陸部4Cのブロック剛性が低下するため、良好な操縦安定性を得る上で不利になる。
ラグ溝5の長手方向がタイヤ軸方向に対してなす傾斜角度θは、図2(a)に示したように、0〜30°とすることが好ましい。傾斜角度θが30°よりも大きいと、ラグ溝の傾斜角度によるタイヤ赤道2に向かう水流が大きくなるので、前述したピーク部6でのタイヤ幅方向に流れる水流となる初期水流を発生させるイニシャルとなる力を打ち消すので、ピーク部6を設けた効果が小さくなる。
ピーク部6の幅Wは、ピーク部6が存在するラグ溝5の溝幅w1の60〜120%であることが好ましい。ピーク部6の幅Wが60%よりも小さいと、ピーク部6位置でのタイヤ幅方向に流れる水流を発生させるイニシャルとなる力が弱く、ピーク部6を設けた効果が小さくなる。一方、ピーク部6の幅Wが120%よりも大きいと、ラグ溝面積の減少による影響が大きくなり排水性能が悪化する。なお、ここで、ピーク部6の幅Wとは、図2(b)に示したように、ピーク部6の高さHの1/2の高さにおける幅をいう。
本発明の空気入りタイヤにおいて、タイヤ周方向に連続する4本の周方向主溝3(3C、3S)には、図3および図4に詳細を示すように、それぞれ左右両側の壁面にタイヤ周方向に対して傾斜角度αで傾斜する多数の微小溝7(7C、7S)を周方向主溝3の延長方向に沿って微小ピッチで設けることが重要である。これらの微小溝7は実質的に直線状であることが好ましいが、若干の湾曲や屈曲を有するものであってもよい。さらに、これら微小溝7(7C、7S)は、タイヤショルダー側2本の周方向主溝3Sに配置した微小溝7Sでは、左右両壁面で傾斜方向を同一の方向にし、タイヤセンター側2本の周方向主溝3Cに配置した微小溝7Cでは、左右両壁面で傾斜方向を互いに逆向きにした構成にすることが重要である(図1、図3(b)、図4(b)参照)。
このように周方向主溝3Sおよび3Cに配置される微小溝7(7C、7S)は、図示の例のように左右両壁面だけに設けられるほか、それぞれ互いの溝底まで延長させて互いに連結するようになっていてもよい。また、微小溝7の傾斜方向は、タイヤ回転方向に対しては特に限定されるものではなく、右傾斜および左傾斜のいずれであってもよい。すなわち、微小溝7Cの場合についていえば、図4(b)のように左右の微小溝7Cがタイヤ回転方向に対して下流側に向けて互いに接近する傾斜方向、逆に、互いに離反する傾斜方向、のいずれの配置であってもよい。
また、微小溝7(7C、7S)は、周方向主溝の全周長さに配置されるのがベストであるが、必ずしも全周長である必要はなく、少なくとも全周長の50%以上の領域に配置されていることが重要である。50%未満では、微小溝を配置した効果が小さくなる。より好ましくは、70%以上の領域で配置されていることであり、さらに最も好ましくは90%〜100%で配置されていることである。
上記のようにタイヤセンター側の2本の周方向主溝3Cに配置した微小溝7Cは、タイヤ径方向の平面視で主溝の中心線8に対してほぼ線対称の傾斜角で配置されていることにより、両側溝壁の微小溝7Cが雪あるいは泥から受ける反力を大きくすることができ、主として駆動性能に高い能力を発揮することができる。併せて、水流が一方向に流れるようにする整流効果も発揮することができるため、前述したピーク部6によって発生した初期水流からタイヤ幅方向に流れる水流となった水を効果的に排出することができる。それによって、より効果的にハイドロプレーニング現象の発生を防止し、ウェット性能を向上する。
これに対し、タイヤショルダー側の2本の周方向主溝3Sに配置した微小溝7Sは、タイヤ径方向の平面視で傾斜方向をほぼ同一にしたことにより、主として泥濘地や雪路において制動性能に高い能力を発揮する。また、ウェット路面では、流体が周方向主溝3S内を螺旋状に流れることにより整流効果を発生し、排水速度を速めることができる。
したがって、本発明では、微小溝7を設けた構造にしたことにより、これらの効果が複合化され、ラグ溝5、5M、5Sの溝面積を特別に増やすことをせずにマッドアンドスノーで高い制駆動力が得られるため、ラグ溝面積を増やした場合の不都合であるオンロードでの操縦安定性の低下を招くことなく、マッドアンドスノーでの駆動性能および制動性能を両立させることができるのである
微小溝7の傾斜角αは、好ましくは35°〜55°にするとよい。この場合の傾斜角度αは、微小溝が湾曲や屈曲している場合は、微小溝の両端間を結んだ直線の傾斜角度で定義されるものとする。傾斜角αを35°〜55°の範囲とすることにより、タイヤセンター側の周方向主溝3Cにおいては、タイヤ回転による力に対する反力を増大させてトラクションを発生する力と、水を微小溝7に流れさせる力を同時に発生することができ、駆動時のトラクション性能と排水性能の両立が可能となるので好ましい。一方、タイヤショルダー側の周方向主溝3Sにおいては、流体をらせん状に流れさせる整流効果を高めることにより、ウェット、スノー、マッド路面での制動性能を著しく向上する。また、微小溝7の溝幅と配列ピッチとを、上述した範囲にすることにより、上述したタイヤセンター側の周方向主溝3Cにおけるトラクション性能およびタイヤショルダー側の周方向主溝における制駆動性能を増大することができる。
また、微小溝7の溝幅は、好ましくは0.4〜0.6mmにするとよい。溝幅は、0.4mm未満などと幅が狭すぎると微小溝7による排水効果が小さくなるので好ましくなく、また0.6mmよりも大きくなると、雪上駆動性能の向上効果が小さくなるので好ましくない。タイヤショルダー側の周方向主溝3Sでは、微小溝の幅が0.4mm未満と狭すぎるとき、また0.6mmよりも広すぎるときのいずれも、微小溝7による整流効果は低減する方向であり、排水効果が小さくなるので好ましくない。
微小溝7の配列ピッチは、好ましくは1〜5mmにするとよい。ここで、微小溝の配列ピッチとは、溝幅の中心線間の距離をいう。
なお、周方向主溝3C、3S内に、微小溝7を設ける領域はトレッド表面から主溝の深さの70%以内までとするのがよく、それ以上に深く設けたとしても、効果としてはそれに対応して大きくはならない。
本発明において、トレッド面のタイヤ赤道に対する左右両側のそれぞれに2本ずつ配置された周方向主溝3C、3Sのうち、タイヤセンター側の2本の周方向主溝3Cは、その主溝中心線の位置をタイヤ赤道2からタイヤ接地幅Wの5〜15%の領域に配置し、タイヤショルダー側の2本の周方向主溝3Sは、その主溝中心線の位置をタイヤ赤道からタイヤ接地幅Wの25〜40%の領域に配置することが好ましい。図1において、前者はCで示した領域、後者はSで示した領域である。このようにそれぞれ2本の周方向主溝3C、3Sを配置することにより、駆動時にはセンター部のトレッド面の寄与が大きく、制動時にはショルダー部のトレッド面の寄与が大きいので、それぞれの性能をより効果的に発揮させることができる。
なお、本発明におけるタイヤの接地幅Wとは、JATMAに規定される空気圧−負荷能力対応表において、最大負荷能力に対応する空気圧をタイヤに充填し、その最大負荷能力の80%の荷重をかけたとき、タイヤ軸方向に測定される最大の接地幅をいう。
また、タイヤセンター側2本の周方向主溝3Cの溝幅は、タイヤ接地幅Wの4〜6%にし、タイヤショルダー側2本の周方向主溝3Sの溝幅は、タイヤセンター側の周方向主溝3Cの溝幅の115〜125%にすることが好ましい。
それぞれの周方向主溝の溝幅が上述した範囲よりも狭い場合には、微小溝7(7C、7S)の存在によって影響を受ける流体の量が小さくなり、本発明の所期の効果が減少するので好ましくなく、また、上述した範囲よりも広すぎる場合には微小溝7(7C、7S)の存在による影響が相対的に小さくなり効果が減少する。また、タイヤショルダー側の周方向主溝3Sの溝幅を、タイヤセンター側の周方向主溝3Cの溝幅の115〜125%に大きくすることにより、タイヤショルダー側2本の周方向主溝3Sにおける整流効果を大きくすることができる。
また、周方向主溝3の溝壁は、トレッド面の法線方向に対してなす傾斜角度βを、7°〜13°とすることが好ましい(図3(a)、図4(a))。傾斜角度βが7°未満であると、ブロック剛性が低下し、操縦安定性の低下と共に、微小溝7の存在効果が低下する。一方、13°を超えるように大きすぎる場合には、上述した微小溝7による整流効果が低減するので好ましくない。
本発明の空気入りタイヤのトレッド面全体に対する溝面積比率は、マッドアンドスノー用途タイヤに一般的に使用される範囲が好ましく適用できる。好ましくは30〜50%である。このうち、特に、ラグ溝の溝面積比率は各陸部面積(ラグ溝を含む面積)に対して5〜20%に小さくするとよい。このようにラグ溝面積比率を小さくすることにより、オンロードでの操縦安定性を一層向上することができる。
また、タイヤセンター部の陸部4Cに、少なくともタイヤ赤道2を横断するように設けたラグ溝5は、図5に示したように一端が陸部内で終端し、タイヤセンター側主溝3Cに開口していないようにしたものであってもよい。
試験タイヤとして、タイヤサイズ:P265/70R17 113Sを共通にし、トレッドパターン基本態様を図1のパターンとして、タイヤ赤道を横切るラグ溝の溝軸方向に沿った溝底高さラインがタイヤ赤道位置で極大値を呈するピーク部の有無、該ピーク部の形状(前述したD、d、H、w1、w2)有無、周方向主溝の位置、主溝幅、主溝角度、微小溝の配置の有無、微小溝の形態・配置の仕方などを異ならせた計6種類(従来例、比較例1〜2、実施例1〜3)の空気入りタイヤを試作した。
これら6種類のタイヤについて、それぞれリムサイズ17X8J(メジャーリム)のリムに空気圧200kPaでリム組みし、それぞれ4輪駆動のRVワゴン車に装着してテストコースにおいて下記の走行試験を実施した。試験結果は、表1と表2に記載したとおりである。
本発明の空気入りタイヤは、ウェット走行時とスノー走行時における優れた制駆動性能を有し、また、オンロード走行での操縦安定性においても従来の同用途の空気入りタイヤでは見られないほど、非常に優れた性能を有するものであった。
(1)ウェット制動性:
ウェットテストコースにおいて、初速100km/hによる制動距離を計測した。従来例のタイヤでの制動距離を100として指数評価で表した。指数が大きいほどウェット制動が良好なものである。
(2)雪上制動性:
雪上テストコースにおいて、初速40km/hによる制動距離を計測した。従来例のタイヤでの制動距離を100として指数評価で表した。指数が大きいほど雪上制動が良好なものである。
(3)雪上駆動性:
雪上テストコースにおいて、速度5km/hでの路面との摩擦係数を測定した。従来例のタイヤでの摩擦係数を100として指数評価で表した。指数が大きいほど雪上駆動トラクションが良好なものである。
(4)オンロード操縦安定性:
オンロード走行を行い、従来例のタイヤの場合を100として指数評価で表した。数値が大きいほど良好なものである。
Figure 0005298914
1 空気入りタイヤのトレッド面
2 タイヤ赤道
3 周方向主溝
3S タイヤショルダー側の周方向主溝
3C タイヤセンター側の周方向主溝
4 陸部
4C タイヤ赤道を挟むようにタイヤセンター側に位置する2本の周方向主溝に挟まれた陸部
4M タイヤセンター側に位置する周方向主溝とタイヤショルダー側に位置する周方向主溝に挟まれた陸部
4S タイヤショルダー側に位置する2本の周方向主溝に挟まれた陸部
5 タイヤ赤道を横断するように延びるラグ溝
5M 陸部4Mに配置されたラグ溝
5S 陸部4Sに配置されたラグ溝
6 ピーク部
7 微小溝
7S タイヤショルダー側の周方向主溝に配置された微小溝
7C タイヤセンター側の周方向主溝に配置された微小溝
8 主溝の中心線
9 タイヤ周方向
10 サイプ
θ ラグ溝の傾斜角
W ピーク部の幅
w1 タイヤ赤道線を横切るラグ溝の溝幅
w2 タイヤ赤道線を含む陸部のタイヤ幅方向の幅
α 微小溝の傾斜角
β 主溝壁の傾斜角度
D ピーク部のラグ溝深さ
d ラグ溝5の最大深さ
H ピーク部の高さ

Claims (9)

  1. トレッド面のタイヤ赤道を挟んだ左右両側に、それぞれタイヤ周方向に連続する周方向主溝を2本ずつ配置し、これら周方向主溝に挟まれた陸部をリブまたはブロック列に構成した空気入りタイヤにおいて、
    前記周方向主溝のうちタイヤ赤道を挟むようにタイヤセンター側に位置する2本の周方向主溝に挟まれた陸部に、該周方向主溝から少なくともタイヤ赤道を横断するように延びるラグ溝をタイヤ周方向に間欠的に多数配列し、該ラグ溝の溝底ラインをタイヤ赤道付近で溝底高さが極大になるピーク部を有するように形成し、該ピーク部の溝深さを前記ラグ溝の最大溝深さの45%以下にし、かつ、前記周方向主溝の全周長の少なくとも50%の領域における左右の両溝壁面に、タイヤ周方向に対して傾斜する多数の微小溝をタイヤ周方向に間欠的に配列し、該左右両溝壁面の微小溝の傾斜方向を、タイヤショルダー側2本の周方向主溝に配置した微小溝では同一の方向にし、タイヤセンター側2本の周方向主溝に配置した微小溝では互いに逆向きにしたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ラグ溝の溝幅w1を1.5mm以上であって、かつ前記タイヤセンター側2本の周方向主溝に区分された陸部のタイヤ幅方向の幅w2の5〜20%にしたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ラグ溝が、タイヤ幅方向に対して左右傾斜角度を0〜30°にしたことを特徴とする請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ピーク部の幅Wを、前記ラグ溝の溝幅w1の60〜120%にしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記微小溝の、タイヤ周方向に対する傾斜角度αを35〜55°、溝幅を0.4〜0.6mm、配列ピッチを1〜5mmにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記周方向主溝のうち、タイヤセンター側2本の周方向主溝をタイヤ赤道線からタイヤ接地幅の5〜15%の領域に配置し、タイヤショルダー側2本の周方向主溝をタイヤ赤道線からタイヤ接地幅の25〜40%の領域に配置したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記周方向主溝のうち、タイヤセンター側2本の周方向主溝の溝幅をタイヤ接地幅の4〜6%にし、タイヤショルダー側2本の周方向主溝の溝幅を、前記タイヤセンター側の周方向主溝の溝幅の115〜125%にしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記周方向主溝の溝壁が、トレッド面の法線方向に対してなす傾斜角度βを7〜13°にしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. マッドアンドスノー用途のタイヤであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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