JP5297971B2 - 揮発性有機化合物の分離膜及び揮発性有機化合物の分離除去方法 - Google Patents
揮発性有機化合物の分離膜及び揮発性有機化合物の分離除去方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5297971B2 JP5297971B2 JP2009239258A JP2009239258A JP5297971B2 JP 5297971 B2 JP5297971 B2 JP 5297971B2 JP 2009239258 A JP2009239258 A JP 2009239258A JP 2009239258 A JP2009239258 A JP 2009239258A JP 5297971 B2 JP5297971 B2 JP 5297971B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- volatile organic
- separation membrane
- organic compound
- compound
- ionic liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
前記イオン性液体が、アニオンとして(CF 3 SO 2 ) 2 N - を含み、
前記基材が、分子中にポリジメチルシロキサン構造を有する高分子化合物で形成され、
該高分子化合物が、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル基含有ポリジメチルシロキサンとが共重合された高分子化合物、スチレンと(メタ)アクリル基含有ポリジメチルシロキサンとが共重合された高分子化合物、又は、分子中にアゾ基とポリジメチルシロキサン構造とを有する重合開始剤でスチレンが重合された高分子化合物であることを特徴とする。
前記揮発性有機化合物の分離膜においては、該分離膜に含まれている前記イオン性液体が揮発性有機化合物と親和性を有することから、該分離膜における揮発性有機化合物の透過性及び選択除去性の両方が優れたものとなり得る。
前記分子中にポリジメチルシロキサン構造を有する高分子化合物は、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル基含有ポリジメチルシロキサンとが共重合された高分子化合物、スチレンと(メタ)アクリル基含有ポリジメチルシロキサンとが共重合された高分子化合物、又は、分子中にアゾ基とポリジメチルシロキサン構造とを有する重合開始剤でスチレンが重合された高分子化合物である。
従って、前記分離膜においては、揮発性有機化合物と該分離膜との高い親和性により、揮発性有機化合物が該分離膜と優先的に吸着し得る。そして、揮発性有機化合物が分離膜を優先的に透過できる。従って、該分離膜は、揮発性有機化合物の透過性及び選択除去性の両方に優れる。
前記フルオロアルキル基含有アニオンとしては、CF3CO2 -、パーフルオロアルキルスルホニル基含有アニオン等が挙げられる。
前記ピリジニウムとしては、1−エチル−3−(ヒドロキシメチル)ピリジニウム、1−エチル−3−メチルピリジニウム等が挙げられる。
前記ピロリジニウムとしては、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム、N−メチル−N−ブチルピロリジニウム等が挙げられる。
前記ピペリジニウムとしては、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム等が挙げられる。
前記テトラアルキルアンモニウムとしては、N,N,N,−トリメチル−N−プロピルアンモニウム、メチルトリオクチルアンモニウム等が挙げられる。
前記ピラゾリウムとしては、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム、1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム等が挙げられる。
イオン性液体がフルオロアルキル基含有アニオンを含むことにより、分離膜と揮発性有機化合物との親和性が高まり、揮発性有機化合物をより効率的に分離除去できる。また、イオン性液体がパーフルオロアルキルスルホニル基含有アニオンを含むことにより、即ち、パーフルオロアルキルスルホニル基含有アニオンを含むイオン性液体が基材に担持されてなる分離膜であることにより、分離膜と揮発性有機化合物との親和性が高まり、揮発性有機化合物をさらに効率的に分離除去できるという利点がある。
また、前記イオン性液体としては、例えばアニオンとしてのパーフルオロアルキルスルホニル基含有アニオンと、カチオンとしてのピラゾリウムとを組み合わせた塩を用いることが好ましく、より具体的には、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを用いることが好ましい。
前記無機物としては、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)などのセラミックス、ガラス等が挙げられる。
前記有機物としては、α,β−エチレン性不飽和モノマー重合体、ポリエステル、ポリアミドなどの高分子化合物が挙げられる。また、ポリジメチルシロキサン誘導体やポリホスファゼン誘導体などが挙げられる。
即ち、前記基材は、下記式(1)で表される構造を分子中に有する高分子化合物で形成されていることが好ましい。即ち、ジメチルシロキサン構造単位を分子中に有する高分子化合物で形成されていることが好ましい。
詳しくは、該重合開始剤としては、分子中にアゾ基やペルオキシド構造などのラジカル発生部分とポリジメチルシロキサン構造とを有する重合開始剤が挙げられ、より詳しくは、分子中にアゾ基とポリジメチルシロキサン構造とを有する重合開始剤が挙げられる。
該他のα,β−エチレン性不飽和モノマーは、ポリジメチルシロキサン構造を有するα,β−エチレン性不飽和モノマー、又は、ポリジメチルシロキサン構造を有する重合開始剤と重合反応して、分子中にポリジメチルシロキサン構造を有する高分子化合物になり得る。
これらモノマーは、1種が単独で又は2種以上が組み合わされて採用され得る。
なかでも、分離膜における揮発性有機化合物の透過性及び選択除去性がより優れたものになり得るという点で、スチレンと(メタ)アクリル基含有ポリジメチルシロキサンとが共重合された高分子化合物、又は、分子中にアゾ基とポリジメチルシロキサン構造とを有する重合開始剤でスチレンが重合された高分子化合物が好ましく、分子中にアゾ基とポリジメチルシロキサン構造とを有する重合開始剤でスチレンが重合された高分子化合物がより好ましい。
斯かる構成により、揮発性有機化合物及び水の両方が該分離膜に吸着され、そして、分離膜に含まれるイオン性液体と揮発性有機化合物との親和性に起因して、揮発性有機化合物が優先的に該膜を透過する。従って、揮発性有機化合物と水とを含む揮発性有機化合物含有液から揮発性有機化合物が選択的に減少し得る。
即ち、前記分離除去方法では、例えば、前記分離膜を介して揮発性有機化合物含有液を陰圧状態とすることにより、該分離膜を通過した揮発性有機化合物を除去し、揮発性有機化合物含有液に含まれる揮発性有機化合物を減少させる。
以下に示すメチルメタクリレートとメタクリル基含有ポリジメチルシロキサンとを用いて共重合し高分子化合物(高分子重合体)を合成した。
・メチルメタクリレート(MMA) 仕込み40モル比(*)
・メタクリル基含有ポリジメチルシロキサン(MaDMS) 仕込み60モル比(*)
(数平均分子量5,000 商品名「サイラプレーンFM−0721」チッソ社製)
下記式(2)に示す化合物
ただし、上記モル比(*)は、MMAと式(1)に示すジメチルシロキサン構造単位とのモル比を表す。
重合後、過剰のエタノール/n−ヘキサン(2/1vol)混合液に重合溶液を投入し、粗高分子化合物を沈殿させ、この粗高分子化合物をテトラヒドロフランに溶解させ、上記と同様の混合液に再沈殿させる操作を3回おこなうことにより、高分子化合物を調製した。
得られた高分子化合物を1H−NMR測定することにより、MMAとMaDMSにおけるジメチルシロキサン構造単位とのモル比を算出したところ、MMA:ジメチルシロキサン構造単位=42:58(モル比)であった。なお、1H−NMRピークチャートにおいて、MMAのメチルエステルのメチル基のプロトンピーク面積とジメチルシロキサンのメチル基のプロトンピーク面積とから上記のモル比を算出した。
高分子化合物合成用のモノマー(MMA,MaDMS)の仕込み比をMMA:ジメチルシロキサン構造単位=80:20(モル比)となるようにした点以外は、実施例1と同様にして高分子化合物を合成した。得られた高分子化合物中におけるMMAとジメチルシロキサン構造単位とのモル比は、83:17であった。
高分子化合物合成用のモノマー(MMA,MaDMS)の仕込み比をMMA:ジメチルシロキサン構造単位=60:40(モル比)となるようにした点以外は、実施例1と同様にして高分子化合物を合成した。得られた高分子化合物中におけるMMAとジメチルシロキサン構造単位とのモル比は、61:39であった。
高分子化合物合成用のモノマー(MMA,MaDMS)の仕込み比をMMA:ジメチルシロキサン構造単位=50:50(モル比)となるようにした点以外は、実施例1と同様にして高分子化合物を合成した。得られた高分子化合物中におけるMMAとジメチルシロキサン構造単位とのモル比は、52:48であった。
イオン性液体として下記式(3)に示すものを用い、分離膜を作製した。
・1−アリル−3−ブチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)
イミド (以下、[ABIM]TFSIともいう)
(1mLに対してベンゼンを1.65mL溶解可能
1mLに対してトリクロロメタンを上限なく溶解可能)
この高分子溶液(10重量%濃度)の10gを直径7cmの円筒状型枠に入れ、その後、温度25℃で24時間静置することによりテトラヒドロフランを揮発させ、円盤状の揮発性有機化合物の分離膜を製造した。なお、厚さは150μmであった。
イオン性液体の量が分離膜中に15重量%となるようにした点以外は、実施例1と同様にして揮発性有機化合物の分離膜を製造した。
イオン性液体の量が分離膜中に20重量%となるようにした点以外は、実施例1と同様にして揮発性有機化合物の分離膜を製造した。
イオン性液体を用いなかった点以外は、実施例1と同様にして膜を製造した。
実施例1〜3の分離膜、及び比較例1の膜については、溶液流延乾式法によって測定に適した厚さの測定用試料を作製し、FT−IR測定をおこなった。また、イオン性液体自体についてもFT−IR測定をおこなった。結果を図1に示す。
図1に示すように、イオン性液体を含む分離膜には、イオン性液体に起因する吸収ピークが確認された。
作製した各膜について、下記に示す透過性、選択除去性を40℃で評価した。詳しくは、図2に示すように、0.05重量%のベンゼンを含む揮発性有機化合物含有液(水溶液)を各膜の上側に配置し、膜の下方側から1.33Pa(0.01Torr)の減圧度で減圧し、いわゆるパーベーパレーション法(PV法)によってベンゼンを揮発性有機化合物含有液から分離除去する操作をおこなった。
透過性については、比透過速度によって評価した。詳しくは、透過性は、ベンゼン、トリクロロエタン、又はトルエンの透過重量を測定することにより、次式に従って比透過速度を算出した。
比透過速度=透過物の重量(kg)×膜厚さ(m)÷
[膜面積(m3)×透過処理時間(h)]
なお、ベンゼン、トリクロロエタン、又はトルエンの測定は、ガスクロマトグラフィーでおこなった。
選択除去性については、分離膜を透過した透過物における揮発性有機化合物の濃度をガスクロマトグラフィーで測定することによって評価した。
図3(b)に示すように、分離膜中のイオン性液体の量が増加することに伴い、揮発性有機化合物の透過性が高まり且つ選択除去性が高まった。
実施例1〜3、比較例1の分離膜について、分離膜表面における水の静的接触角を測定した結果を図4(a)に示す。
図4(a)に示すように、分離膜中のイオン性液体の量が増加しても、水の接触角に大きな変化は認められなかった。
実施例1〜3、比較例1の分離膜について、0.05重量%のベンゼンを含む水溶液に平衡吸着になるまで浸漬し、膜に吸着したベンゼンを加熱、減圧下で採取し、その量を測定した結果を図4(b)に示す。
図4(b)に示すように、分離膜中のイオン性液体の量が増加することに伴い、分離膜に吸着したベンゼンが増えることが認められた。
実施例1〜3、比較例1の分離膜について、0.05重量%のベンゼンを含む水溶液に平衡吸着になるまで浸漬し、その前後のガラス転移点(Tg)を示差走査熱量測定(DSC)によって決定した。なお、測定におけるガラス転移点は、メチルメタクリレート相及びポリジメチルシロキサンメタクリレート相のそれぞれについて測定した。
メチルメタクリレート相におけるガラス転移点の測定結果を図5(a)に、ポリジメチルシロキサンメタクリレート相におけるガラス転移点の測定結果を図5(b)に示す。
図5(a)に示すように、分離膜中のイオン性液体の量が増加することに伴い、メチルメタクリレート相におけるガラス転移点は低下した。一方で、図5(b)に示すように、分離膜中のイオン性液体の量が増加しても、ポリジメチルシロキサンメタクリレート相におけるガラス転移点は、ほとんど変化しなかった。
斯かる結果から、イオン性液体は、分離膜のメチルメタクリレート相に担持されているものと考えられる。
実施例1〜3、比較例1の分離膜について、0.05重量%のベンゼンを含む水溶液に平衡吸着になるまで浸漬した後の分離膜の膨潤度を測定した。結果を図5(c)に示す。なお、膨潤度は、次式によって求めた。
膨潤度(%)=[(浸漬後膜重量−浸漬前膜重量)/浸漬前膜重量]
図5(c)に示すように、分離膜中のイオン性液体の量が増加しても、分離膜の膨潤度は、ほとんど変化しなかった。
スチレンと以下に示すポリジメチルシロキサンメタクリレートとを用い、共重合により高分子化合物を合成した。
・スチレン(St) 仕込み40モル比
・メタクリル基含有ポリジメチルシロキサン(MaDMS)
ジメチルシロキサン構造単位が仕込み時60モル比 上記式(2)に示す化合物
(数平均分子量5,000 商品名「サイラプレーンFM−0721」チッソ社製)
共重合の方法は、合成例1と同様とした。
得られた高分子化合物を1H−NMR測定することにより、StとMaDMSにおけるジメチルシロキサン構造単位とのモル比を算出したところ、St:ジメチルシロキサン構造単位=45:55(モル比)であった。なお、1H−NMRピークチャートにおいて、スチレンのベンゼン環のプロトンピーク面積とジメチルシロキサンのメチル基のプロトンピーク面積とから上記のモル比を算出した。
高分子化合物合成用のモノマー仕込み比をSt:ジメチルシロキサン構造単位=80:20、60:40、50:50、30:70(モル比)とした点以外は、それぞれ合成例1と同様にしてMaDMSを用いて高分子化合物を合成した。得られた高分子化合物中におけるStとジメチルシロキサン構造単位とのモル比は、それぞれ84:16、64:36、53:47、37:63であった。
MaDMSを用いなかった点以外は、合成例5と同様にして高分子化合物を合成した。
MaDMSを用いず、また、重合開始剤としてのAIBNの代わりにポリジメチルシロキサン構造を有する重合開始剤AzDMS(分子中にアゾ基とポリジメチルシロキサン構造を有する重合開始剤)を用いて、スチレンモノマーの存在下で重合により高分子化合物を合成した。その他、重合条件、重合後の操作等は合成例1と同様とした。
・アゾ基含有ポリジメチルシロキサン重合開始剤(AzDMS)
商品名「VSP−1001」和光純薬工業社製 数平均分子量70,600
スチレン仕込み40モル比に対しジメチルシロキサン構造単位が仕込み60モル比
下記式(4)の構造を有する化合物
得られた高分子化合物を1H−NMR測定することにより、StとAzDMSにおけるジメチルシロキサン構造単位とのモル比を算出したところ、St:ジメチルシロキサン構造単位=46:54(モル比)であった。なお、1H−NMRピークチャートにおいて、スチレンのベンゼン環のプロトンピーク面積とジメチルシロキサンのメチル基のプロトンピーク面積とから上記のモル比を算出した。
高分子化合物合成用の原料仕込み比をSt:ジメチルシロキサン構造単位=80:20、60:40、50:50、30:70(モル比)とした点以外は、それぞれ合成例11と同様にしてAzDMSを用いて高分子化合物を合成した。得られた高分子化合物におけるStとジメチルシロキサン構造単位とのモル比は、それぞれ85:15、66:34、55:45、36:64であった。
AIBNを重合開始剤としてスチレン(St)のみを用いて高分子化合物を合成した。重合条件、重合後の操作等は合成例1と同様とした。
合成例5〜10及び合成例11〜16の高分子化合物を用いて、イオン性液体を用いず作製した膜について、透過性及び選択除去性を上記と同様にして調べた結果をそれぞれ図6(a)及び図6(b)に示す。
図6(a)及び図6(b)に示すように、スチレンの比率が下がることに伴い、揮発性有機化合物の透過性が高まり且つ選択除去性が高まった。
合成例11の高分子化合物を用いた点、イオン性液体の量を分離膜中に10、20、30重量%とした点以外は、それぞれ実施例1と同様にして揮発性有機化合物の分離膜を製造した。
合成例11の高分子化合物を用いた点、イオン性液体を用いなかった点以外は、実施例1と同様にして揮発性有機化合物の分離膜を製造した。
比較例2、実施例4〜6の分離膜について、走査型電子顕微鏡装置(日本電子社製 加速電圧keV)を用い、エミッション電流10μAの条件で電子顕微鏡観察をおこなった。結果を図7(a)〜(d)に示す。
図7(a)〜(d)に示すように、イオン性液体は、液滴状となって分散して分離膜中に担持されていることが認識できる。
高分子化合物を含む分離膜の透過性及び選択除去性>
スチレンとアゾ基含有ポリジメチルシロキサン重合開始剤とで形成された高分子化合物と、それぞれ10重量%、20重量%、30重量%のイオン性液体とを含む分離膜(実施例4〜6)について、揮発性有機化合物としてのベンゼン、トルエン、及びトリクロロメタンの透過性及び選択除去性を上記と同様の方法によって調べた。結果を図8(a)及び図8(b)に示す。
また、イオン性液体を30重量%含む分離膜(実施例6)、及び、イオン性液体を含まない膜(比較例2)における結果の詳細を表1に示す。
図8(a)、図8(b)及び表1に示すように、分離膜中のイオン性液体の量が増加することに伴い、いずれの揮発性有機化合物においても透過性が高まり且つ選択除去性が高まった。
合成例1の高分子化合物を用いた点、イオン性液体として1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを用いた点、イオン性液体の量を分離膜中に5、10、15、20、30重量%とした点以外は、それぞれ実施例1と同様にして揮発性有機化合物の分離膜を製造した。
合成例1の高分子化合物を用いた点、イオン性液体を用いなかった点以外は、実施例1と同様にして揮発性有機化合物の分離膜を製造した。
透過性及び選択除去性>
実施例7〜11及び比較例3の分離膜について、透過性及び選択除去性を上記と同様の方法によって調べた。結果を図9に示す。
Claims (3)
- 容積比1倍以上のトリクロロメタン又は容積比1.64倍以上のベンゼンを溶解するイオン性液体が基材に担持されてなる揮発性有機化合物の分離膜であって、
前記イオン性液体が、アニオンとして(CF 3 SO 2 ) 2 N - を含み、
前記基材が、分子中にポリジメチルシロキサン構造を有する高分子化合物で形成され、
該高分子化合物が、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル基含有ポリジメチルシロキサンとが共重合された高分子化合物、スチレンと(メタ)アクリル基含有ポリジメチルシロキサンとが共重合された高分子化合物、又は、分子中にアゾ基とポリジメチルシロキサン構造とを有する重合開始剤でスチレンが重合された高分子化合物である揮発性有機化合物の分離膜。 - 前記イオン性液体を5〜30重量%含有している請求項1に記載の揮発性有機化合物の分離膜。
- 請求項1又は2に記載の揮発性有機化合物の分離膜の一方側に揮発性有機化合物と水とを含む揮発性有機化合物含有液が配されるように該分離膜を配置し、前記分離膜の揮発性有機化合物含有液の側の圧力よりも該分離膜の他方側の圧力を低くし、揮発性有機化合物含有液に含まれる揮発性有機化合物が前記分離膜を透過することにより揮発性有機化合物含有液に含まれる揮発性有機化合物を減少させることを特徴とする揮発性有機化合物の分離除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009239258A JP5297971B2 (ja) | 2009-10-16 | 2009-10-16 | 揮発性有機化合物の分離膜及び揮発性有機化合物の分離除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009239258A JP5297971B2 (ja) | 2009-10-16 | 2009-10-16 | 揮発性有機化合物の分離膜及び揮発性有機化合物の分離除去方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011083720A JP2011083720A (ja) | 2011-04-28 |
JP5297971B2 true JP5297971B2 (ja) | 2013-09-25 |
Family
ID=44077082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009239258A Expired - Fee Related JP5297971B2 (ja) | 2009-10-16 | 2009-10-16 | 揮発性有機化合物の分離膜及び揮発性有機化合物の分離除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5297971B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110980894A (zh) * | 2019-11-25 | 2020-04-10 | 上海第二工业大学 | 一种挥发性有机物的电化学降解方法 |
CN114570219A (zh) * | 2022-02-21 | 2022-06-03 | 浙江大学 | 一种表面含离子液体层的耐污染分离膜及其制备方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2952685B2 (ja) * | 1990-06-27 | 1999-09-27 | 東洋紡績株式会社 | 液体分離用分離膜 |
JPH04310221A (ja) * | 1991-04-04 | 1992-11-02 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 高分子分離膜 |
JPH10180059A (ja) * | 1996-10-23 | 1998-07-07 | Sekiyu Sangyo Kasseika Center | 有機液体混合物用分離膜およびそれを用いた装置および方法 |
MY135938A (en) * | 2003-12-22 | 2008-07-31 | Shell Int Research | Process for the separation of olefins and paraffins |
KR20050072921A (ko) * | 2004-01-08 | 2005-07-13 | 한국과학기술연구원 | 알켄계 탄화수소 분리용 촉진 수송 분리막 |
-
2009
- 2009-10-16 JP JP2009239258A patent/JP5297971B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011083720A (ja) | 2011-04-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11071953B2 (en) | Gas separation membrane, method of producing gas separation membrane, gas separation membrane module, and gas separator | |
JP6165999B2 (ja) | ペルフルオロポリマーに基づくガス分離膜 | |
Mulvenna et al. | Tunable nanoporous membranes with chemically-tailored pore walls from triblock polymer templates | |
Wang et al. | Poly (vinyl alcohol)–graphene oxide nanohybrid “pore-filling” membrane for pervaporation of toluene/n-heptane mixtures | |
US6706771B2 (en) | Silver salt-containing facilitated transport membrane for olefin separation having improved stability and method for producing the same | |
JP6567595B2 (ja) | 多孔質膜を製造する方法 | |
Aouinti et al. | PVC–activated carbon based matrices: A promising combination for pervaporation membranes useful for aromatic–alkane separations | |
Jee et al. | Preparation and characterization of siloxane composite membranes for n-butanol concentration from ABE solution by pervaporation | |
Uragami et al. | Permeation and separation characteristics in removal of dilute volatile organic compounds from aqueous solutions through copolymer membranes consisted of poly (styrene) and poly (dimethylsiloxane) containing a hydrophobic ionic liquid by pervaporation | |
CN107735163B (zh) | 含pvp和/或pvl的复合膜以及使用方法 | |
KR20160020404A (ko) | 다중블록 공중합체 및 사용 방법 | |
Chen et al. | Development of a polymeric ionic liquid coating for direct-immersion solid-phase microextraction using polyhedral oligomeric silsesquioxane as cross-linker | |
JP2008018363A (ja) | 酸素富化膜及び該膜形成用組成物 | |
JP2016507617A (ja) | 疎水性グラフトコーティングを有するプラスチック製品を生産する方法及びプラスチック製品 | |
JP5297971B2 (ja) | 揮発性有機化合物の分離膜及び揮発性有機化合物の分離除去方法 | |
CN109152981B (zh) | 基于氟化和全氟化的聚合物的气体分离膜 | |
WO2013181345A2 (en) | Synthesis of polymeric ionic liquids using a photochemical polymerization process | |
US9782748B2 (en) | Synthesis of polymeric ionic liquids using a photochemical polymerization process | |
CN107115796B (zh) | 一种亲水化聚丙烯腈分离膜的制备方法 | |
Duan et al. | Experimental and molecular simulation study of a novel benzimidazole-linked polymer membrane for efficient H2/CO2 separation | |
US11944941B2 (en) | Chemoselective nanoporous membranes | |
Ahn et al. | Pervaporation of fluoroethanol/water and methacrylic acid/water mixtures through PVA composite membranes | |
JP2011083721A (ja) | アルコールの分離膜及びアルコールの分離濃縮方法 | |
KR101742235B1 (ko) | 표면에너지 조절 분리막의 제조방법 및 그 용도 | |
Zhan et al. | Breakthroughs on tailoring membrane materials for ethanol recovery by pervaporation |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120926 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130314 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130322 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130521 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130607 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130617 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |