JP5297419B2 - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、半導体装置、特に高温で動作する半導体装置の実装構造に関するものである。
産業機器や電鉄、自動車の進展に伴い、それらに使用される半導体素子の使用温度も向上している。近年、高温でも動作する半導体素子の開発が精力的に行われ、半導体素子の小型化や高耐圧化、高電流密度化が進んでいる。特に、SiCやGaNなどのワイドバンドギャップ半導体は、Si半導体よりもバンドギャップが大きく、半導体装置の高耐圧化、小型化、高電流密度化、高温動作が期待されている。このような特徴を持つ半導体素子を装置化するためには、半導体素子が150℃以上の高温で動作する場合も、封止樹脂の剥離や亀裂を抑えて絶縁性を確保する必要がある。
半導体装置の封止樹脂の剥離や亀裂を抑える方法として、例えば特許文献1では、リードフレームに窪みを設けて樹脂に凹凸をつけ樹脂との密着信頼性を向上させる構造が提案されている。また、特許文献2では、Cuベース基板に窪みを設けて樹脂に凹凸をつけ、樹脂との密着信頼性を向上させる構造が提案されている。また、特許文献3においても、半導体チップを搭載した金属板表面を直接加工して、半導体チップを囲むように複数の溝または楔を設けることで、金属板と封止樹脂の剪断応力を緩和することが開示されている。
特開平7−273270号公報 特開平2007−329362号公報 特開平10−22418号公報
しかしながら、特許文献1に記載された構造では、半導体素子を搭載するリードフレームの裏面にしか窪みが設けられていないため、半導体素子が高温で動作すると、半導体素子の搭載されている側の界面で封止樹脂とリードフレームの剥離や亀裂が発生し、半導体装置の信頼性を著しく低下させる恐れがあった。また、封止樹脂とリードフレームの界面に剥離や亀裂が発生すると、電気的に導通を必要とする金属接合材にも亀裂や剥離を生じて、半導体装置が動作しなくなる恐れがあった。
また、特許文献2や特許文献3に記載された構造では、セラミック絶縁基板を搭載するベース板に窪みや楔状の突起が設けられおり、ベース板のセラミック絶縁基板を封止する樹脂の信頼性は得られるが、半導体素子を搭載するセラミック絶縁基板の銅パターンは、厚みが薄く十分な窪みや楔状の突起を形成できないため、半導体素子を封止する樹脂とセラミック絶縁基板の間の密着信頼性を向上させる事ができない課題があった。さらに、これらの窪みや楔状の突起を設けることで、封止樹脂との境界において角がある境界ができるため、その角の部分から封止樹脂に亀裂が生じ易く、信頼性の向上を妨げているという課題もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、窪みを設けることができない様な薄い電極でも、封止樹脂との密着性が良く、信頼性の高い半導体装置を得ることを目的とする。
この発明は、絶縁基板上に設けられた電極パターン上面に半導体素子が固着された半導体素子基板を金属のベース板上に配置し、少なくとも電極パターンおよび半導体素子を封止樹脂により被覆した半導体装置において、半導体素子を囲むように、表面が滑らかな形状でかつ封止樹脂よりも弾性率が高い材料で形成された、線状の凹凸形成用構造部材を電極パターンに固着剤により固着したものである。
この発明に係る半導体装置は上記のように構成されているため、薄い電極と封止樹脂との密着性が良く、凹凸形成用構造部材表面が滑らかに形成されているため亀裂が生じ難い信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1による半導体装置の封止樹脂でモールドする前の基本構造を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1による半導体装置の概略構成を示す横断面図である この発明の実施の形態1による半導体装置の要部を示す概略断面図である。 この発明の実施の形態1の実施例2による半導体装置のパラメータを示す概略断面図である。 この発明の実施の形態1の実施例2による半導体装置の寿命試験結果を示すグラフである。 この発明の実施の形態1の実施例3による半導体装置の寿命試験結果を示す表である。 この発明の実施の形態1の実施例4による半導体装置のパラメータを示す概略断面図である。 この発明の実施の形態1の実施例4による半導体装置の寿命試験結果を示す第一番目の表である。 この発明の実施の形態1の実施例4による半導体装置の寿命試験結果を示す第二番目の表である。 この発明の実施の形態1の実施例5による半導体装置のパラメータを示す概略断面図である。 この発明の実施の形態1の実施例5による半導体装置の寿命試験結果を示す第一番目の表である。 この発明の実施の形態1の実施例5による半導体装置の寿命試験結果を示す第二番目の表である。 この発明の実施の形態1の実施例5による半導体装置の寿命試験結果を示す第三番目の表である。 この発明の実施の形態1の実施例5による半導体装置の寿命試験結果を示す第四番目の表である。 この発明の実施の形態2による半導体装置の封止樹脂でモールドする前の基本構造を示す上面図である。 この発明の実施の形態2による別の半導体装置の封止樹脂でモールドする前の基本構造を示す上面図である。 この発明の実施の形態3による半導体装置の製造方法に用いる搭載治具を示す斜視図である。 この発明の実施の形態3による半導体装置の製造方法に用いる転写台を示す斜視図である。 この発明の実施の形態3による半導体装置の製造方法を示す第一の斜視図である。 この発明の実施の形態3による半導体装置の製造方法を示す第二の斜視図である。 この発明の実施の形態4による半導体装置の封止樹脂でモールドする前の基本構造を示す上面図および側面図である。 この発明の実施の形態4による半導体装置の粒状体の並び方を示す概略図である。 この発明の実施の形態5による半導体装置の封止樹脂でモールドする前の基本構造を示す側面断面図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置の構造であって、樹脂でモールドする前の基本構造を示す斜視図、図2は図1の構造体に電気的な配線などを施して樹脂でモールドした後の半導体装置を図1のA−A位置に相当する位置で切断した断面図である。絶縁基板1の上面に電極パターン2、裏面に裏面電極3が貼られた半導体素子基板4の電極パターン2の表面に半導体素子5、6が固着されている。ここで、例えば半導体素子5は大電流を制御するMOSFETのような電力用半導体素子であり、半導体素子6は例えば電力用半導体素子5に並列に設けられる還流用のダイオードである。電力用半導体素子5の周囲には、断面形状が例えば円形のような表面に角のない滑らかな形状を有する凹凸形成用構造部材9が電極パターン2に固着して設けられている。半導体素子基板4は裏面電極3側がベース板10に固着されており、ベース板10が底板となり、このベース板10と側板11とで囲まれた空間に封止樹脂12を注入してモールドする。各半導体素子には各半導体素子の電極などを外部に電気接続するための配線13が接続され、配線13が端子14に接続されている。
本発明は、電力用半導体素子として、150℃以上で動作する半導体素子に適用すると効果が大きい。特に、炭化珪素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)系材料またはダイヤモンドといった材料で形成された、珪素(Si)に比べてバンドギャップ大きい、いわゆるワイドバンドギャップ半導体に適用すると効果が大きい。また、図1では、一つのモールドされた半導体装置に半導体素子が4個しか搭載されていないが、これに限定するものではなく、使用される用途に応じて必要な個数の半導体素子を搭載することができる。
電極パターン2、裏面電極3、ベース板10および端子14は、通常銅を用いるが、これに限定するものではなく、アルミや鉄を用いても良く、これらを複合した材料を用いても良い。また表面は、通常、ニッケルメッキを行うが、これに限定するものではなく、金や錫メッキを行っても良く、必要な電流と電圧を半導体素子に供給できる構造であれば構わない。また、銅/インバー/銅などの複合材料を用いても良く、SiCAl、CuMoなどの合金
を用いても良い。また、端子14及び電極パターン2は、封止樹脂に埋設されるため、樹脂との密着性を向上させるため表面に微小な凹凸を設けても良く、化学的に結合するようにシランカップリング剤などで接着補助層を設けても良い。
半導体素子基板4は、Al2O3、SiO2、AlN、BN、Si3N4などのセラミックの絶縁基板1に
銅やアルミの電極パターン2および裏面電極3を設けてあるものを指す。半導体素子基板4は、放熱性と絶縁性を備えることが必要であり、上記に限らず、セラミック粉を分散させた樹脂硬化物、セラミック板を埋め込んだ樹脂硬化物のような絶縁基板1に電極パターン2および裏面電極3を設けたものでも良い。また、絶縁基板1に使用するセラミック粉は、Al2O3、SiO2、AlN、BN、Si3N4などが用いられるが、これに限定するものではなく、
ダイヤモンド、SiC、B2O3、などを用いても良い。また、シリコーン樹脂やアクリル樹脂
などの樹脂製の粉を用いても良い。粉形状は、球状を用いることが多いが、これに限定するものではなく、破砕状、粒状、リン片状、凝集体などを用いても良い。粉体の充填量は
、必要な放熱性と絶縁性が得られる量が充填されていれば良い。絶縁基板1に用いる樹脂は、通常エポキシ樹脂が用いられるが、これに限定するものではなく、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などを用いても良く、絶縁性と接着性を兼ね備えた材料であれば構わない。
封止樹脂12は、通常、エポキシ樹脂を用いるが、これに限定するものではなく、シリコーン樹脂やポリイミド樹脂、アクリル樹脂などを用いることもできる。また、通常はAl2O3、SiO2などのセラミック粉を添加して用いるが、これに限定するものではなく、AlN、BN、Si3N4、ダイヤモンド、SiC、B2O3などを添加しても良く、シリコーン樹脂やアクリル樹脂などの樹脂製の粉を添加しても良い。粉形状は、球状を用いることが多いが、これに限定するものではなく、破砕状、粒状、リン片状、凝集体などを用いても良い。粉体の充填量は、必要な流動性や絶縁性や接着性が得られる量であれば良い。
配線13は、アルミまたは金でできた断面が円形の線状部材を用いるが、これに限定するものではなく、断面が方形の帯状部材を用いても良い。また、配線13は、銅や錫などの金属片を溶融金属で接合しても良く、必要な電流と電圧を半導体素子に供給できる構造であれば構わない。
本発明の特徴は、凹凸形成用構造部材9を設けたことにある。以下、この凹凸形成用構造部材9について詳細に説明する。電極パターン2は、通常厚みが0.3mm程度の銅など
の金属板が用いられる。この電極パターン2と封止樹脂12は密着している必要がある。密着していないと、絶縁破壊のような不都合が生じる。一方、半導体素子5は電力用半導体であり、発熱が大きい。特に、ワイドバンドギャップ半導体を電力用半導体として用いた場合、損失が小さく、他の半導体と比較して発熱が小さいが、耐熱性が高いため、例えばSi半導体よりも高い温度で用いることができる。この特徴を生かすことで、Si半導体よりもはるかに高い電力密度を扱うことができる。このような使用を行う場合、すなわち、通常のSi半導体では動作しない150℃以上の温度領域で使用する場合、熱歪みや熱サイクルなどの影響が大きく、封止樹脂12と電極パターン2との間に剥離や亀裂が生じる恐れが増大する。
このような、封止樹脂の剥離や亀裂を防止するための一手段として、封止樹脂が他の材料と接する面に凹凸を設けることが知られているが、電極パターン2は0.3mmといった
薄い金属板が使用されているため、この電極パターン2の表面に直接大きな凹凸を形成することは難しい。そこで、本発明では、電極パターン2の表面に凹凸形成用構造部材9を固着して、電極パターン2の表面に実質的な凹凸を形成した。凹凸形成用構造部材9は、銅、鉄、アルミなどの金属を用いる事ができるが、これに限定するものではなく、セラミックファイバ、ガラスファイバを用いる事もできる。この時、凹凸形成用構造部材9の弾性率は、封止樹脂12の弾性率よりも大きくなければいけない。凹凸形成用構造部材9の弾性率が、封止樹脂12の弾性率よりも小さいと、封止樹脂に膨張や収縮が生じる際に、凹凸形成用構造部材が変形してしまうため、封止樹脂の剥離や亀裂を制御する効果が少ない。
電極パターン2上に凹凸形成用構造部材9を固着した様子の拡大断面図を図3に示す。凹凸形成用構造部材9を固着剤15によって電極パターン2に固着している。固着剤は、例えば凹凸形成用構造部材9が金属の場合、溶融金属を用いることができるが、この方法に限定するものではなく、ろう材、セラミック接着材などを用いる事もできる。この時、固着剤15の弾性率は、封止樹脂12の弾性率よりも大きくなければいけない。また、溶融金属で凹凸形成用構造部材9を固着する際、凹凸形成用構造部材9が溶融金属と密着性の悪い場合、表面にメッキを施す事は言うまでも無い。
また、凹凸形成用構造部材9の形状は、表面に角が無い滑らかな形状であることが必要である。外面に角があればその角の部分から封止樹脂12に亀裂や剥離が生じる恐れがある。凹凸形成用構造部材9は、線状部材を用いるのが好ましく、通常の断面円形の線状部材を用いることができる。また、断面形状が真円ではなく楕円形状の線状部材を用いることができるが、楕円の短径に対する長径の比が5倍以下であるのが良い。短径に対する長径の比が5倍以上になる、すなわち扁平な形状になると、封止樹脂の凹凸が少なくなるか、封止樹脂の線膨張により凹凸形成用構造部材9が変形してしまい、半導体装置が高温で動作する際に発生する剥離や亀裂を抑える事ができなくなる可能性が増大するため、好ましくない。
また、図3に示す様に、凹凸形成用構造部材9の電極パターン2の表面からの最大高さ(断面形状が円形の場合凹凸形成用構造部材9の線の直径)をh、固着剤15の電極パターン2の表面からの最大高さをGとすると、G≦0.5hの範囲が好ましい。図3では、凹凸形成用構造部材9の断面が円形のものを示したが、断面は円形に限らず表面形状として角が無い滑らかな形状であれば良く、円形以外であっても、その高さhと固着剤15の高さGとの好ましい関係はG≦0.5hである。0.5h<Gになると、樹脂封止した時に封止樹脂の凹凸の高さが低くなり、半導体素子周辺の密着性が向上しないため、半導体素子付近に剥離が発生する。また、より好ましくは、G≦0.25hの範囲が良い。
さらに、本発明では、表面が滑らかな外形を有する凹凸形成用構造部材9を固着剤15で電極パターン2に固着するようにした。このため凹凸形成用構造部材9と固着剤15との境界や、電極パターン2と固着剤15との境界が滑らかとなり、全体として封止樹脂12と接することになる部分に角が生じず、封止樹脂12に亀裂が生じ難くなるという効果を奏する。
以下に、種々のパラメータが異なる半導体装置を作製し、寿命を評価した結果を実施例として示す。
実施例1.
半導体装置として、100mm×50mm×3mmtの銅ベース板10を備え、例えば図1の半導体
素子の厚みが0.35mmで、半導体素子5が8.0mm□の寸法のSiC-MOSFET(SiC- Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、半導体素子6が5.0mm□のSiC-SBD(SiC- SchottkyBarrier Diode)で、これらの半導体素子を、AlN半導体素子基板の銅パターン上に千住金属製M731を用いて固着した。さらに、半導体素子5(SiC-MOSFET)の周囲に断面の半径が0.15mmの銅製の線状部材である凹凸形成用構造部材9を、千住金属製M731を用いて固着した。ここで、凹凸形成用構造部材9は、図1に示すのと同じように、線状部材を渦巻き状に2周巻いたものとした。次に、サンユレック製EX-550を用いて、内部を封止して半導体装置を作製し、端子より半導体素子に通電し、SiC-MOSFETの温度(Tj)が175℃になるまで通電した後、Tjが85℃になるまで冷却するパワーサイクル試験を行い、通電時の内部抵抗が10%増加するまでのサイクル数を評価した。
その結果、凹凸形成用構造部材を設けた半導体素子では、150000サイクルの寿命があったが、凹凸形成用構造部材を設けない半導体素子では、20000サイクルしか寿命が無いこ
とがわかった。また、パワーサイクル試験後のパワーモジュールを観察した結果、半導体素子周辺の封止樹脂が剥離していることがわかった。
実施例2.
半導体装置として、100mm×50mm×3mmtの銅ベース板10を備え、例えば図1の半導体
素子の厚みHが0.35mmで、半導体素子5が8.0mm□の寸法のSiC-MOSFET(SiC- Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、半導体素子6が5.0mm□のSiC-SBD(SiC- SchottkyBarrier Diode)で、これらの半導体素子を、AlN半導体素子基板の銅パターン上に千住金属製M731を用いて固着した。さらに、半導体素子5(SiC-MOSFET)の周囲に断面の半径が0.15mmの銅製の線状部材である凹凸形成用構造部材9を、千住金属製M731を用いて固着した。ここで、凹凸形成用構造部材9は、線状部材を渦巻き状に巻いたものとし、巻数を変化させ、種々の巻数のものを作製した。凹凸形成用構造部材9の巻数をn巻とすると、断面では、図4に示すように、半導体素子7の周囲に凹凸形成用構造部材9がn列固着されることになる(図4ではn=3の例を示している)。図4には半導体素子の厚みHも示している。次に、サンユレック製EX-550を用いて、内部を封止して半導体装置を作製し、端子より半導体素子に通電し、SiC-MOSFETの温度(Tj)が175℃になるまで通電した後、Tjが85℃になるまで冷却するパワーサイクル試験を行い、通電時の内部抵抗が10%増加するまでのサイクル数を評価した。この結果を図5に示す。
この結果より、n=0〜5の間であれば、凹凸形成用構造部材の列数に応じてパワーサイクル寿命が延びることがわかった。一方、nが5以上になると、パワーサイクル寿命を延ばす効果はあまりなく、凹凸形成用構造部材を搭載するための基板が大型化してしまうだけであることがわかった。この結果より、凹凸形成用構造部材の列数は、最大でも5列あれば本発明の効果を十分奏することがわかった。
実施例3.
半導体装置として、100mm×50mm×3mmtの銅ベース板10を備え、半導体素子の厚みH
が0.2、0.35、0.5mmで、半導体素子5が8.0mm□の寸法のSiC-MOSFET(SiC- Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、半導体素子6が5.0mm□のSiC-SBD(SiC- SchottkyBarrier Diode)で、これらの半導体素子を、AlN半導体素子基板の銅パターン上に千住金属製M731を用いて固着した。さらに、半導体素子5(SiC-MOSFET)の周囲に断面の半径rの銅製の線状部材である凹凸形成用構造部材9を、千住金属製M731を用いて固着した。ここで、凹凸形成用構造部材9は、線状部材を渦巻き状に5周巻いたものとした。次に、サンユレック製EX-550を用いて、内部を封止して半導体装置を作製し、端子より半導体素子に通電し、SiC-MOSFETの温度(Tj)が175℃になるまで通電した後、Tjが85℃になるまで冷却するパワーサイクル試験を行い、通電時の内部抵抗が10%増加するまでのサイクル数を評価した。凹凸形成用構造部材9の断面の半径rを種々変えて試験した結果を図6に示す。
この結果より、0.2H≦r≦Hであれば、凹凸形成用構造部材の断面の半径rの大きさに応じてパワーサイクル寿命が延びることがわかった。一方、rが小さいすなわち細い凹凸形成用構造部材である、0.2H>rでは封止樹脂の凹凸が少なく、密着性が向上できず、パワ
ーサイクル試験寿命を延ばすことができないことがわかった。逆に、半径が大きく、r >
Hになれば、凹凸形成用の構造部材が大きすぎて、構造部材を起点にした樹脂クラックや剥離を起こすことがあり、パワーサイクル試験寿命を延ばす効果は奏するものの効果が小さくなることがわかった。したがって、半導体素子の厚みHと凹凸形成用構造部材の断面の半径rとの関係は、0.2H≦r≦Hが好ましい。
実施例4.
半導体装置として、100mm×50mm×3mmtの銅ベース板10を備え、半導体素子の厚みが0.2、0.35、0.5mmで、半導体素子5が8.0mm□の寸法のSiC-MOSFET(SiC- Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、半導体素子6が5.0mm□のSiC-SBD(SiC- SchottkyBarrier Diode)で、これらの半導体素子を、AlN半導体素子基板の銅パターン上に千住金属製M731を用いて固着した。さらに、半導体素子5(SiC-MOSFET)の周囲に断面の半径rをパラメータとし、r=0.5HおよびHの銅製の線状部材である凹凸形成用構造部材9を、千住金属製M731を用いて固着した。また、凹凸形成用構造部材9は、線状部材を渦巻き状に巻き、巻数もパラメータとし、巻数2および5とした。このとき、図7に示すように、半導体装置の周囲に設ける凹凸形成用構造部材9のうち、最も半導体素子に近い凹凸形成用構造部材9の断面中心から半導体素子の端部までの距離Lをパラメータとして変えた。凹凸形成用構造部材9を固定した後、サンユレック製EX-550を用いて、内部を封止して半導体装置を作製し、端子より半導体素子に通電し、SiC-MOSFETの温度(Tj)が175℃になるまで通電した後、Tjが85℃になるまで冷却するパワーサイクル試験を行い、通電時の内部抵抗が10%増加するまでのサイクル数を評価した。結果を図8および図9に示す。図8は凹凸形成用構造部材9の巻数が5の場合、図9は凹凸形成用構造部材9の巻数が2の場合である。
この結果より、r≦L≦20rであれば、凹凸形成用構造部材を固着することで、パワーサ
イクル寿命が延びることがわかった。一方、20r<L になれば、封止樹脂に凹凸を設けて
も半導体素子からの距離が遠く、剥離を抑える効果は奏するものの効果が小さくなることがわかった。したがって、最も半導体素子に近い凹凸形成用構造部材9の断面中心から半導体素子の端部までの距離Lと凹凸形成用構造部材9の断面の半径rとの関係は、r≦L≦20rが好ましい。
実施例5.
半導体装置として、100mm×50mm×3mmtの銅ベース板を備え、半導体素子の厚みが0.2、0.35、0.5mmで、半導体素子5が8.0mm□の寸法のSiC-MOSFET(SiC- Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、半導体素子6が5.0mm□のSiC-SBD(SiC- SchottkyBarrier Diode)で、これらの半導体素子を、AlN半導体素子基板の銅パターン上に千住金属製M731を用いて固着した。さらに、半導体素子5(SiC-MOSFET)の周囲に断面の半径をパラメータとし、r=0.5HおよびHの銅製の線状部材である凹凸形成用構造部材9を、千住金属製M731を用いて固着した。また、凹凸形成用構造部材9は、線状部材を渦巻き状に巻き、巻数もパラメータとし、巻数2および5とした。このときに、半導体装置の周囲に設ける構造部材のうち、最も半導体素子に近い構造部材の断面中心から半導体素子の端面までの距離Lを5rと10rにし、図10に示す、隣接する凹凸形成用構造部材9間の距離Dを変化させた。凹凸形成用構造部材を固定した後、サンユレック製EX-550を用いて、内部を封止して半導体装置を作製し、端子より半導体素子に通電し、SiC-MOSFETの温度(Tj)が175℃になるまで通電した後、Tjが85℃になるまで冷却するパワーサイクル試験を行い、通電時の内部抵抗が10%増加するまでのサイクル数を評価した。結果を図11〜14に示す。図11および12は凹凸形成用構造部材9の巻数が5の場合、図13および14は凹凸形成用構造部材9の巻数が2の場合である。
図11〜14において、D=2rは凹凸形成用構造部材9を密に巻き、隣接する凹凸形成用構造部材の間隔が無い場合のデータである。ただし、隣接する凹凸形成用構造部材間の一部には接触していない部分があるようにした。隣接する凹凸形成用構造部材の間が全て接していると、封止樹脂に設ける凹凸の高さが小さくなり、半導体装置が高温で動作する際に発生する剥離や亀裂を抑える事ができなくなるからである。
この結果より、2r<D≦12rであれば、凹凸形成用構造部材9を設けることで、パワーサイクル寿命が大きく延びることがわかった。ここで2r<Dとは、上記で説明したよう
に、隣接する凹凸形成用構造部材の少なくとも一部が互いに接触していないことを意味する。一方、12r<D になれば、封止樹脂に形成される凹凸部の間隔が大きくなり、外周の
凹凸形成用構造部材が半導体素子から遠くなるため、剥離を抑える効果を奏するものの効果が小さくなることがわかった。したがって、隣接する凹凸形成用構造部材間の距離Dと凹凸形成用構造部材の断面半径rとの関係は、2r<D≦12rが好ましい。
実施の形態2.
図15はこの発明の実施の形態2による半導体装置の構造の概要を示す上面図である。図15において、図1と同一符号は同一または相当する部分を示す。実施の形態1では、
凹凸形成用構造部材9として1本の線状部材を半導体素子5の周囲に渦巻き状に巻いて固着したが、本実施の形態2では、図15に示す様に、線状部材を輪状にした、周長が異なる線状部材を複数本並べて電極パターン2上に固着して凹凸形成用構造部材91としている。
また、図16はこの発明の実施の形態2による半導体装置の別の構造の概要を示す上面図である。図16において、図1と同一符号は同一または相当する部分を示す。実施の形態1および図15に示す凹凸形成用構造部材では、連続した1本の線状部材を用いたが、図16に示す様に、短い複数の線状部材を半導体素子5や7の周囲に並べて凹凸形成用構造部材92としている。
これら図15や図16に示す構造でも、実施の形態1の構造と効果は同様であり、凹凸形成用構造部材91や92の断面形状、半導体素子の周囲に固着される凹凸形成用構造部材91や92の列数n、図7に示した最も半導体素子に近い凹凸形成用構造部材9の断面中心から半導体素子の端部までの距離L、図10に示した隣接する凹凸形成用構造部材91や92間の距離D、などのパラメータの好ましい関係は実施の形態1と同様になる。
封止樹脂と凹凸形成用構造部材の密着性を向上させるために、凹凸形成用構造部材9、91や92の表面には、微小な凹凸を設けたり、シランカップリング剤による表面処理を設けたりしても良い。
実施の形態3.
図17〜図20は、本発明の実施の形態3による半導体装置の製造方法を説明する図である。本実施の形態3は、凹凸形成用構造部材を電極パターンに固着搭載する方法に関する実施の形態である。図17は、凹凸形成用構造部材を電極パターンに固着搭載するための搭載治具20の斜視図、図18は、この搭載治具20を用いて凹凸形成用構造部材にはんだペーストを塗布するための転写台30を示す斜視図である。図17に示すように、搭載治具20には、バネ22により上下に稼動する稼動ピン23と凹凸形成用構造部材を吸着する吸着部26が備えられており、これらの部品が台21に設けられた移動穴25の任意の位置に固定ネジ24で固定できる様になっている。また、図18に示すように、転写台30は、表面をテフロン(登録商標)加工した板状のはんだペースト台31の上に、所定の厚みではんだペースト32が塗布されている。はんだペースト32の塗布は、高さ調整が可能なスキージ等により均等な厚さで塗布されており、はんだペースト32を塗布することで、繰り返し使用することができる。
次に、これらの搭載治具20と転写台30を用いて、凹凸形成用構造部材を半導体装置の電極パターンに固着して製造する半導体装置の製造方法について図19、図20を用いて説明する。まず、搭載治具の稼動ピン23が凹凸形成用構造部材の角になる様に、断面の半径が0.15mmの銅材を用いて凹凸形成用構造部材9を作製する(図19(A))。こ
の時に、凹凸形成用構造部材の底面は、同一平面になるようにする。次に、吸着部26を用いて、作製した構造部材9を吸着したのち、稼動ピン23を上部に移動させて凹凸形成用構造部材からはずす(図19(B))。次に、はんだペースト(千住金属製M731)を100μmの厚さで塗布した転写台30に凹凸形成用構造部材9を押し付け、転写台30に塗布されたはんだペースト32を凹凸形成用構造部材9に付着させる(図20(A))。はんだペーストを付着させた凹凸形成用構造部材9を、半導体素子5の搭載された所定の位置に置き、加熱して凹凸形成用構造部材9に付着したはんだペーストを溶融させ、その後温度を下げることにより凹凸形成用構造部材9を固定する(図20(B))。温度が下がったら、吸着部26の吸引を開放する。はんだペーストを溶融させる際に、凹凸形成用構造部材9を左右に移動させ、はんだ内部に空気が入らない様にさせてもよい事は言うまでもない。
実施の形態4.
図21は、この発明の実施の形態4による半導体装置の概略構成を示す図で、封止樹脂でモールドする前の基本構造を示す。図21(A)は上面図、図21(B)は側面図である。図21において、図1と同一符号は同一または相当する部分を示す。本実施の形態4においては、半導体素子5の周囲に、球状の粒状体である凹凸形成用構造部材93を多数、半導体素子5を囲うように配置した。実施の形態1〜3では、凹凸形成用構造部材として表面に角が無い滑らかな形状の線状部材を用いたが、凹凸形成用構造部材は断面形状として表面に角が無い滑らかな形状であれば、線状部材に限らず、例えば図21に示すような球状の粒状体を用いることができる。球状の粒状体の凹凸形成用構造部材93は、線状部材と同じ効果を奏するように、密に線状に並べて配置する。球状の粒状体であれば、好ましくは、線状に並んで隣り合う粒状体の隙間D1が粒状体の直径D2以下となるように密に線状に配置するのが良い。また、線状に並べた粒状体が複数列の線状となるよう(図21では2列の線状となる例を示している)に配置するのが好ましい。
また、粒状体の外形は球形に限らず、外面に角が無い滑らかな外形を有する粒状体であればどのような形状でも良い。この場合、図22で示すように、粒状体を線状に並べた時、隣り合う粒状体94、95の隙間D1が粒状体の並ぶ線状方向の外径寸法D2とD3の和の2分の1以下(隣り合う粒状体が同一寸法の球形である場合、隙間が球形の外径以下となることに相当する)となるように密に並べることで、実施の形態1〜3の線状部材による凹凸形成用構造体と同様の効果を奏する。
さらに、隣り合う粒状体の隙間が一部粒状体の並ぶ方向の外径寸法以上となっていても良い。この場合、少なくとも粒状体の半数以上において、隣り合う粒状体の隙間が粒状体の並ぶ方向の外径寸法の和の2分の1以下となるように密に並ぶように配置されていれば、実施の形態1〜3の線状部材による凹凸形成用構造体と同様の効果を奏する。
粒状体が金属であれば、接着剤やはんだペーストのような固着剤を用いて電極パターン2に固着することができる。また粒状体は、はんだバンプのようなものでも良く、この場合は粒状体自身で電極パターンに固着することができる。粒状体が金属以外の、例えば樹脂やガラスのような材料であれば、例えば接着剤で固着することができる。
実施の形態5.
図23は、この発明の実施の形態4による半導体装置の概略構成を示す断面図で、封止樹脂でモールドする前の基本構造を示す。図22は、例えば実施の形態1の図4に相当する図であり、図22において図4と同一符号は同一または相当する部分を示す。本実施の形態5は、凹凸形成用構造部材は実施の形態1と同様、線状部材を用いているが、図22に示す様に、断面形状が異なる線状部材を複数列並べて、凹凸形成用構造部材96、97、98として配置している。このように、凹凸形成用構造部材は、断面が同一形状のものを複数並べる構成に限らず、外面が角の無い滑らかな形状のものであれば、例えば直径の異なる線状部材を並べた構成であっても良い。
なお、本発明のように、凹凸形成用構造部材を材料表面に固着して材料表面に凹凸を形成する方法以外にも、材料表面に凹凸を設ける方法としては特許文献1〜3に記載されたものなど、種々考えられるが、それぞれに問題点がある。例えば、金型等を利用して凹凸を設ける場合、凹凸を設ける位置やサイズ、凹凸の深さを変更する際に金型も作製しなければならず、形状の変更を行い難い。また、エッチング等の化学的な処理により、銅パターンに凹凸を設ける際は、銅パターンの厚み以上の凹凸を設けることができず、適切な効果を得られない事がある。さらに、スクリーン印刷で、基板上に凹凸を設ける方法では、嵩高い形状を作製する事ができないため、複数回の印刷が必要になり、製造プロセスが複雑になる。また、ディスペンサなどの方法で、樹脂を塗布する場合は、形状の制御や維持が難しく、適切な効果が得られない事がある。
これらの方法に対して本発明による半導体装置およびその製造方法であれば、電極パターンの厚さに依存せず、電極パターン表面に任意の高さで凹凸を形成でき、また、金型やスクリーン印刷用のマスクを複数使用しなくても、所定の形状を作製できるという利点がある。
1:絶縁基板 2:電極パターン
3:裏面電極 4:半導体素子基板
5、6:半導体素子 9、91〜98:凹凸形成用構造部材
10:ベース板 12:封止樹脂
15:固着剤 20:搭載治具
30:転写台 32:はんだペースト

Claims (10)

  1. 絶縁基板上に設けられた電極パターン上面に半導体素子が固着された半導体素子基板を金属のベース板上に配置し、少なくとも上記電極パターンおよび上記半導体素子を封止樹脂により被覆した半導体装置において、
    表面が滑らかな形状でかつ上記封止樹脂よりも弾性率が高い材料で形成された、線状の凹凸形成用構造部材を、
    上記半導体素子を囲むように、上記電極パターンに固着剤により固着して配置したことを特徴とする半導体装置。
  2. 線状の凹凸形成用構造部材の電極パターン表面からの最大高さhと、固着剤の電極パターン表面からの最大高さGとの関係が、G≦0.5hであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 線状の凹凸形成用構造部材の断面形状が円形であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 半導体素子の厚みHと、凹凸形成用構造部材の断面の半径rとの関係が、0.2H≦r≦
    Hであることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 電極パターンの面に垂直で、半導体素子および凹凸形成用構造部材を含む位置での断面において、上記凹凸形成用構造部材が複数隣接して配設されており、上記半導体素子に最も近い上記凹凸形成用構造部材の断面中心から上記半導体素子の端面までの距離Lと、凹凸形成用構造部材の断面の半径rとの関係が、r≦L≦20rであることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  6. 電極パターンの面に垂直で、半導体素子および凹凸形成用構造部材を含む位置での断面において、上記凹凸形成用構造部材が複数隣接して配設されており、複数の凹凸形成用構造部材が隣り合う距離Dと凹凸形成用構造部材の断面の半径rとの関係が、2r<D≦12rであることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  7. 絶縁基板上に設けられた電極パターン上面に半導体素子が固着された半導体素子基板を金属のベース板上に配置し、少なくとも上記電極パターンおよび上記半導体素子を封止樹脂により被覆した半導体装置において、
    表面が滑らかな形状でかつ上記封止樹脂よりも弾性率が高い材料で形成された、複数の粒状体の凹凸形成用構造部材を、上記半導体素子を囲むように線状に並べて上記電極パターンに固着剤により固着し、上記複数の粒状体の半数以上が、隣り合う粒状体との隙間がこの隣り合う粒状体の上記線状の方向のそれぞれの外径寸法の和の2分の1以下となるように配置したことを特徴とする半導体装置。
  8. 半導体素子がワイドバンドギャップ半導体により形成されていることを特徴とする請求項1または7に記載の半導体装置。
  9. ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料またはダイヤモンドの半導体であることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  10. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法であって、
    凹凸形成用構造部材を吸着により吸着する搭載治具に吸着させる工程と、
    上記搭載治具に吸着した上記凹凸形成用構造部材を、表面にはんだペーストを塗布した転写台に押し付けて、上記転写台表面のはんだペーストを上記凹凸形成用構造部材表面に付
    着させる工程と、
    上記はんだペーストが付着した上記凹凸形成用構造部材を、電極パターンの所定の位置に置く工程と、
    上記凹凸形成用構造部材および上記電極パターンを加熱して上記はんだペーストを溶融させた後、温度を下げる工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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