JP5297366B2 - 撮影対象情報生成装置及び撮影対象情報生成プログラム - Google Patents

撮影対象情報生成装置及び撮影対象情報生成プログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮影対象情報生成装置及び撮影対象情報生成プログラムに関する。
従来より、航空機等に搭載したカメラにより地表面の画像を撮影し、撮影対象である地表面等の位置を特定する技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、航空機に搭載され常に鉛直下方を撮影するテレビカメラが出力する映像を見ながら、リアルタイムに被害地点の判読登録ができる位置判読装置が開示されている。また、下記特許文献2には、航空機等の移動体に搭載したカメラにより地表面の画像を撮影し、カメラの撮像方向、移動体の進行方向、移動体の絶対位置、カメラと被写体との距離から被写体の絶対位置を特定する移動体に搭載された位置特定装置が開示されている。
また、下記特許文献3には、空中より撮影された地表面の撮影画像を、機体の飛行経路とともに地図上に表示する技術が開示されている。
特開平11−331831号公報 特開2001−343213号公報 再表2004/113836号公報
しかし、上記各従来技術では、撮影対象(被写体)に関する情報は、何れも撮影対象の画像、地図上における撮影対象の位置等に限られており、撮影対象に関する情報を、取得した位置の正確性や利用者の関心度等に応じて適宜変更することはできなかった。このため、上記位置の正確性、利用者の関心度等に応じて、利用者にとって利便性が高い撮影対象に関する情報を提供することが困難であるという問題があった。
本発明の目的は、撮影対象の位置の正確性、利用者の関心度等に応じて撮影対象に関する情報を提供できる撮影対象情報生成装置及び撮影対象情報生成プログラムを実現することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の実施形態は、撮影対象情報生成装置であって、任意の撮影位置から任意の撮影方向にある撮影対象を撮影する撮影手段と、前記撮影位置の座標値、前記撮影位置と前記撮影対象との距離、前記撮影手段の撮影方向に基づき、前記撮影対象の座標値を演算する撮影対象座標演算手段と、前記撮影手段が撮影した撮影対象の画像及び前記撮影対象座標演算手段が演算した撮影対象の座標値を含む撮影対象に関する情報を生成する撮影対象情報生成手段と、予め定めた判定基準に従い、前記撮影対象座標演算手段が演算した座標値の正確性を判定する判定手段と、を備え、前記撮影対象情報生成手段は、前記判定手段が判定した撮影対象の座標値の正確性と、利用者の関心度と、に基づき、予め定めた表示決定基準により表示態様を決定することを特徴とする。
また、第2の実施形態は、上記撮影対象情報生成装置において、前記判定手段が、少なくとも、前記撮影位置の座標値の正確性、前記撮影位置と撮影対象との距離の正確性、前記撮影手段の撮影方向の正確性のうちの1つにより撮影対象の座標値の正確性を判定することを特徴とする。
また、第3の実施形態は、上記撮影対象情報生成装置において、前記撮影対象情報生成手段が、前記撮影手段による前記撮影対象の捕捉時間または前記撮影位置と前記撮影対象との距離の測定回数に基づいて前記利用者の関心度を判定することを特徴とする。
また、第4の実施形態は、上記撮影対象情報生成装置において、前記撮影対象に関する情報には、地図上において前記撮影対象の位置を表す図形が含まれ、前記撮影対象情報生成手段が、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記撮影対象の位置を表す図形を変更することを特徴とする。
また、第5の実施形態は、上記撮影対象情報生成装置において、前記撮影対象に関する情報には、前記撮影対象の位置を表す文字列が含まれ、前記文字列が、その表す情報の詳細度により複数準備されており、前記撮影対象情報生成手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記複数準備されている文字列の中から表示する文字列を選択することを特徴とする。
また、第6の実施形態は、上記撮影対象情報生成装置が、さらに過去に撮影された画像が蓄積された画像データベースを有しており、前記撮影対象情報生成手段が、前記撮影対象の座標値に基づいて前記画像データベースから撮影対象画像を抽出することを特徴とする。
また、第7の実施形態は、撮影対象情報生成プログラムであって、コンピュータを、撮影手段により任意の撮影位置から任意の撮影方向にある撮影対象を撮影した画像情報を取得する画像情報取得手段、前記撮影位置の座標値、前記撮影位置と前記撮影対象との距離、前記撮影手段の撮影方向に基づき、前記撮影対象の座標値を演算する撮影対象座標演算手段、前記撮影手段が撮影した撮影対象の画像及び前記撮影対象座標演算手段が演算した撮影対象の座標値を含む撮影対象に関する情報を生成する撮影対象情報生成手段、予め定めた判定基準に従い、前記撮影対象座標演算手段が演算した座標値の正確性を判定する判定手段、として機能させ、前記撮影対象情報生成手段は、前記判定手段が判定した撮影対象の座標値の正確性と、利用者の関心度と、に基づき、予め定めた表示決定基準により表示態様を決定することを特徴とする。
本発明によれば、撮影対象の位置の正確性、利用者の関心度等に応じて撮影対象に関する情報を提供できる。
実施形態にかかる撮影対象情報生成装置の構成図である。 実施形態にかかる制御装置を構成するコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。 実施形態にかかる制御装置の機能ブロック図である。 実施形態にかかる対象座標演算部の演算処理の説明図である。 実施形態にかかる対象情報生成部が撮影対象に関する情報の表示態様の決定に使用する表示決定基準の例を示す図である。 実施形態にかかる撮影対象のガイド情報の表示態様の例を示す図である。 実施形態にかかる撮影対象情報生成装置の動作例のフロー図である。 実施形態にかかる撮影対象情報生成装置の他の動作例のフロー図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1には、実施形態にかかる撮影対象情報生成装置の構成図が示される。図1において、撮影対象情報生成装置は、撮影装置10、角度距離計測器12、座標計測装置14、制御装置16を含んで構成されている。
撮影装置10は、CCDカメラその他の適宜なカメラにより構成され、撮影対象を撮影して、撮影対象の画像情報を生成する。なお、撮影装置10には、暗視カメラや動画を撮影するビデオカメラを含んでもよい。
角度距離計測器12は、撮影装置10の撮影位置と撮影対象との距離、撮影装置10の撮影方向の方位角及び仰俯角を計測する。撮影位置と撮影対象との距離(例えばメートル単位の値)は、例えば従来公知のレーザー距離計等を使用して計測する。また、撮影方向は、撮影装置10を構成するカメラのレンズの光軸方向であり、カメラレンズの光軸と、角度距離計測器12を構成するレーザー距離計等の光軸が略平行となるよう、例えば数百m以上の遠方にある撮影対象を撮影装置10と同時に角度距離計測器12が標的するように角度距離計測器12の光軸方向を予め調整し、上記撮影方向の方位角及び仰俯角を角度距離計測器12で計測する。この場合、撮影方向の方位角は、例えば従来公知の磁気センサにより地磁気の水平方向成分を検出することにより計測することができる。また、撮影方向の仰俯角は、従来公知の加速度センサ等を使用して計測する。なお、方位角の計測に磁気センサを用いる場合、センサの置き場所によっては設置場所周辺の磁界の歪の影響を受ける可能性がある。この場合は、磁気センサ設置場所周辺に磁界の歪が無い条件下と磁界の歪がある条件下で、同じ目標物を同じ地点から計測し、計測された方位角の差を求め、その差を方位角の補正値とすることができる。また、磁気センサの代わりに、撮影装置10を搭載した航空機等の移動体に固定された軸に対する撮影装置10の回転角度により、上記方位角を計測する構成でもよい。角度距離計測器12による上記距離及び角度の計測は、撮影装置10のシャッターと同期あるいは非同期で行われる。シャッターと非同期で計測する場合は、撮影装置10のシャッターが動作する時刻tにおける距離、方位角及び仰俯角の値は、時刻tの直前の時刻t1及び直後の時刻t2における計測値を用いて、次の補間式により補間して求める。
距離、方位角、仰俯角の補間式
Vt = V1 + (V2−V1)・(t−t1)/(t2−t1)

ここで、Vtは時間tにおける距離、方位角、仰俯角の何れかの値、V1は時間t1における上記各値、V2は時間t2における上記各値である。
なお、上記補間処理は、後述する角度距離情報取得部39にて行う。また、動画撮影において、撮影間隔(フレーム周期)に同期して距離、方位角、仰俯角を計測することが難しい場合には、フレーム周期とは異なる所定時間間隔毎に上記計測を行う構成としてもよい。
また、撮影対象の画像は、GPS情報取得部38が取得した撮影位置の座標値、及び角度距離情報取得部39が取得した撮影装置10の撮影位置と撮影対象との距離、撮影装置10の撮影方向の方位角及び仰俯角に基づき、対象座標演算部40により求めた撮影対象の座標値に従って、撮影方向に直交するように3次元地図上に表示することにより、撮影状況を詳細に把握することができるので、更に撮影装置10の撮影方向の計測において、方位角、仰俯角とは別に、取得する画像情報の法線周りの回転角を計測する構成とし、上記回転角を撮影対象の画像を表示する際の回転角として利用してもよい。
座標計測装置14は、GPS(全地球測位システム)受信機を含んで構成され、撮影装置10の撮影位置の座標値(例えば、経度、緯度、標高)を計測する。なお、撮影対象の画像を平面(2次元)地図上に表示する場合には、撮影対象の標高の算出に必要な撮影位置のz座標の取得は必ずしも必要ではない。上記座標値の計測は、撮影装置10のシャッターと同期して行われる。上記座標値の計測を撮影装置10のシャッターと非同期で行う場合は、撮影装置10のシャッターが動作する時刻(t)における撮影装置10の撮影位置の座標値Ptは、時点tの直前(t1)及び直後(t2)の時刻に計測した撮影装置10の撮影位置のそれぞれの座標値P1とP2より、次の補間式より補間して求める。
座標値の補間式
Pt = P1 + (P2 ― P1)・(t−t1)/(t2−t1)

ここで、Ptは時刻tにおける座標値(Xt,Yt,Zt)、P1は時刻t1における座標値(Xt1,Yt1,Zt1)、P2は時刻t2における座標値(Xt2,Yt2,Zt2)である。
なお、上記補間処理は、後述するGPS情報取得部38にて行う。また、動画撮影において、撮影間隔(フレーム周期)に同期して座標値を計測することが難しい場合には、フレーム周期とは異なる所定時間間隔毎に上記計測を行う構成としてもよい。
なお、GPSにより座標値を計測する場合には、GPS受信機が複数のGPS衛星から信号を受信する。この場合、GPS受信機が信号を受信するGPS衛星の数は最低4個必要であり、受信するGPS衛星の数が増えると計測される座標値の精度(正確性)が向上する。撮影対象の座標値は撮影位置の座標値を基に算出するため、撮影位置の座標値の正確性は撮影対象の座標値の正確性に影響を与える。そこで、後述する判定部42では、GPS受信機が信号を受信できたGPS衛星の数を撮影対象の座標値の正確性を判定する条件の一つとしている。
制御装置16は、適宜なコンピュータにより構成され、上記座標計測装置14が計測または計測値を補間して求めた撮影位置の座標値、上記角度距離計測器12が計測した撮影位置と撮影対象との距離、上記撮影装置10の撮影方向(上記方位角及び仰俯角)に基づき、撮影対象の座標値を求める。撮影対象の座標値は、後述するように、対象座標演算部40において、撮影位置の座標値に、撮影位置と撮影対象との距離を座標軸上での差分に換算した値を加えて求める。この場合、上記距離の正確性は、撮影対象の位置の正確性に影響を与える。また、上記距離から座標軸上での差分への換算に用いる方位角、仰俯角の正確性は、撮影対象の位置の正確性に影響を与える。そこで、後述する判定部42では、距離、方位角、仰俯角の正確性を、撮影対象の座標値の正確性を判定する条件の一つとしている。また、制御装置16は、撮影対象に関する情報を表示するが、この場合、上記求めた座標値の正確性、上記撮影対象に対する利用者の関心度等に基づき、予め定めた表示決定基準により表示態様を決定する。なお、撮影対象に関する情報は、制御装置16を構成するコンピュータの表示画面に表示してもよいし、制御装置16が出力する表示態様の決定情報に基づいて他の表示装置に表示させる構成でもよい。
図2には、図1に示された制御装置16を構成するコンピュータのハードウェア構成の例が示される。図2において、制御装置16は、中央処理装置(例えばマイクロプロセッサ等のCPUを使用することができる)18、ランダムアクセスメモリ(RAM)20、読み出し専用メモリ(ROM)22、入力装置24、表示装置26、通信装置28及び記憶装置30を含んで構成されており、これらの構成要素は、バス32により互いに接続されている。また、入力装置24、表示装置26、通信装置28及び記憶装置30は、それぞれ入出力インターフェース34を介してバス32に接続されている。
CPU18は、RAM20またはROM22に格納されている制御プログラムに基づいて、後述する各部の動作を制御する。RAM20は主としてCPU18の作業領域として機能し、ROM22にはBIOS等の制御プログラムその他のCPU18が使用するデータが格納されている。
また、入力装置24は、キーボード、ポインティングデバイス等により構成され、使用者が動作指示等を入力するために使用する。
また、表示装置26は、液晶ディスプレイ等により構成され、地図情報、撮影装置10が撮影した画像情報等を表示する。なお、表示装置26は、他のコンピュータ等に設けてもよい。
また、通信装置28は、USB(ユニバーサルシリアルバス)ポート、ネットワークポートその他の適宜なインターフェースにより構成され、CPU18がネットワーク等の通信手段を介して外部の装置とデータをやり取りするために使用する。また、撮影装置10、角度距離計測器12、座標計測装置14から画像情報及び距離と角度の計測値も、通信装置28を介して取得する。
また、記憶装置30は、ハードディスク等の磁気記憶装置であり、後述する処理に必要となる種々のデータを記憶する。なお、記憶装置30としては、ハードディスクの代わりに、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ等を使用してもよい。
図3には、実施形態にかかる制御装置16の機能ブロック図が示される。図3において、制御装置16は、画像情報取得部36、GPS情報取得部38、角度距離情報取得部39、対象座標演算部40、判定部42、対象情報生成部44及び出力部46を含んで構成されており、これらの機能は、例えばCPU18とCPU18の処理動作を制御するプログラムとにより実現される。
画像情報取得部36は、撮影装置10が撮影した撮影対象の画像情報を取得する。取得した画像情報には適宜な識別情報を付して対象情報生成部44に出力する。この識別情報としては、例えば角度距離計測器12及び座標計測装置14の計測タイミングである撮影装置10のシャッターの動作時刻とすることができる。この場合、画像情報取得部36が撮影装置10のシャッターを動作させるトリガー信号を発生させ、このトリガー信号の発生時刻を識別情報とする。このときには、シャッターを動作させるトリガー信号を角度距離計測器12及び座標計測装置14に同時に出力して各計測を行わせてもよいし、角度距離計測器12及び座標計測装置14に撮影装置10を動作させるトリガー信号とは別に、これと同期を取らずに他のトリガー信号を出力して各計測を行わせる構成としてもよい。なお、画像情報取得部36が取得する画像情報には、静止画の他、動画が含まれていてもよい。
GPS情報取得部38は、座標計測装置14が撮影装置10のシャッターに同期あるいは非同期で計測した撮影装置10の撮影位置の座標値を取得する。シャッターに非同期で計測した場合には、前述の通り補間により座標値を計算する。当該座標値には、撮影装置10のシャッターの動作時刻等の識別情報を付し、画像情報取得部36が取得した画像情報との対応関係を判定できる構成としておく。また、時刻情報を識別情報とするために、座標計測装置14で得られた時刻で制御装置16の時計を初期化し、同期が取れるようにしておく。なお、GPS情報取得部38が座標値を取得できない場合には、ジャイロ、加速度計等を使用した公知の方法により座標値を補正してもよい。
角度距離情報取得部39は、角度距離計測装置12が撮影装置10のシャッターに同期あるいは非同期で計測した撮影装置10の撮影位置と撮影対象との距離及び撮影装置の撮影方向の方位角、仰俯角を取得する。シャッターに非同期で計測した場合には、前述の通り補間により距離、方位角、仰俯角の各値を計算する。当該各値には、撮影装置10のシャッターの動作時刻等の識別情報を付し、画像情報取得部36が取得した画像情報との対応関係を判定できる構成としておく。
対象座標演算部40は、GPS情報取得部38が取得した撮影位置の座標値、及び角度距離情報取得部39が取得した撮影装置10の撮影位置と撮影対象との距離、撮影装置10の撮影方向の方位角及び仰俯角に基づき、撮影対象の座標値を演算する。この演算には、上記識別情報にて対応関係があると判別された座標値、距離、方位角及び仰俯角が使用される。演算した座標値には、上述した撮影装置10のシャッターの動作時刻等の識別情報を付して出力する。上記演算手順の例は後述する。また、後段で説明する撮影対象の捕捉回数または計測回数についても、対象座標演算部40が算出する。
なお、角度距離計測器12の代わりに角度計測器を使用して撮影装置10の撮影方向を計測し、対象座標演算部40が、予め準備した3次元モデル(例えば、地形の3次元形状モデル、星座などの天球モデル)と座標計測装置14が計測した撮影装置10の撮影位置とに基づいて上記撮影方向と3次元モデルとの交点を求め、撮影対象の座標値を演算する構成としてもよい。
判定部42は、予め定めた判定基準に従い、上記対象座標演算部40が演算した座標値の正確性を判定する。この判定方法については後述する。
対象情報生成部44は、撮影対象に関する情報を生成する。撮影対象に関する情報には、対象座標演算部40が演算して求めた撮影対象の座標値、撮影装置10が撮影した撮影対象の画像情報、撮影対象の座標値から特定される場所に関する記述情報(例えば、都道府県市区町村名、地番等が挙げられる)、撮影対象の種類・内容に関する記述情報等が含まれる。なお、記述情報は表示画面に表示するだけでなく、音声情報として出力することも可能である。また、撮影対象の過去における上記各情報を利用者に提供する構成としてもよい。なお、上記座標値及び画像情報は、上記識別情報に基づいて関連付けられる。撮影対象の座標値から特定される場所及び種類・内容に関する記述情報は、撮影対象の座標値と利用者が設定した情報種別に該当する情報を検索条件として、予め用意したデータベース(DB)から検索することにより生成する。また、対象情報生成部44は、判定部42が判定した座標値の正確性と、利用者の関心度と、に基づき、予め定めた表示決定基準により撮影対象に関する情報の表示態様を決定する。
出力部46は、対象情報生成部44が生成した撮影対象に関する情報を出力する。出力先が表示装置26の場合、対象情報生成部44が決定した表示態様に基づいて、表示装置26に撮影対象に関する情報を表示させる。また、制御装置16とは異なる装置に出力してもよい。この場合には、上記撮影対象に関する情報を表示態様に関する情報とともに、有線通信または無線通信等で送信する構成、適宜な記憶媒体に出力する構成等が可能である。記憶媒体としては、例えばデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が挙げられる。
図4(a),(b)には、図3に示された対象座標演算部40の演算処理の説明図が示される。図4(b)では、撮影位置Aが空中に浮かんで描かれているが、これはヘリコプターや航空機等の機上から撮影したことを示している。なお、本実施形態では、撮影位置に限定は無い。
図4(a)は(x、y)座標で規定される平面図であり、撮影位置Aから真北Nに対して角度αの方位にある点Pに位置する撮影対象を撮影している状態が示されている。また、撮影位置Aすなわち撮影装置10の位置から点Pの位置までの水平距離をdで示している。なお、図4(a)では、x方向及びy方向をそれぞれ矢印で示している。
図4(b)は(x、z)座標で規定される側面図であり、高さhの撮影位置Aから下方の地表面B上の点Pに位置する撮影対象を撮影している状態が示されている。この場合、撮影方向(仰俯角方向)は、角度θの俯角となっているが、撮影位置Aによっては仰角となる場合もある。また、撮影位置Aと点Pとの距離をDで示している。なお、図4(b)では、x方向及びz方向をそれぞれ矢印で示している。
上記方位角α、仰俯角θ及び距離Dには、角度距離計測器12により計測した値を用いる。なお、角度距離計測器12が計測した方位角αが磁北からの角度である場合には、真北からの角度に補正した値を用いる。これらの値は対象座標演算部40が取得し、これらの値とGPS情報取得部38が取得した撮影位置Aの座標値とを使用して点Pの座標値を演算する。図4(a)、(b)の場合の演算式は以下の通りである。なお、ここでは磁北から反時計回りの方位角α、及び水平から下方の仰俯角をそれぞれ正としているが、撮影位置と撮影対象の位置関係によって、α、θの正負の記号を適切に与えるのは、もちろんのことである。
点Pの座標値を(Xp,Yp,Zp)とし、撮影位置Aの座標値を(Xc,Yc,Zc)とすると、
Xp=Xc−d・sinα
Yp=Yc+d・cosα … (1)
Zp=Zc−hとなる。
ただし、d=D・cosθ及びh=D・sinθである。
なお、撮影位置Aの座標値が経度、緯度、標高で取得されている場合は、下記式(2)により点Pの座標値を求める。
Xp=Xc−d・sinα/Kx
Yp=Yc+d・cosα/Ky … (2)
Zp=Zc−h
ここで、Kxは緯度Ycにおける経度1度当たりの距離であり、Kyは緯度1度当たりの距離である。
対象情報生成部44は、以上のようにして求めた点Pの座標値と点Pに位置する撮影対象の画像情報とを、上記識別情報に基づいて関連付ける。この場合、例えば地図情報上の上記座標値(Xp,Yp,Zp)で表される点(画素)を含む所定の大きさの領域(例えば、円形領域または矩形領域)を設定し、この領域に撮影装置10が撮影した点Pに位置する撮影対象の画像情報を関連付ける。この結果、例えば表示装置26上に表示された地図上で、上記領域を入力装置24のポインティングデバイスによりクリックすることにより、関連付けられた画像情報を表示する構成とすることができる。その際には、当該画像情報を、上記関連付けられた座標値(Xp,Yp,Zp)の近傍に表示するのが好適である。また、上記画像情報を表示させておき、これをクリックすることにより地図上の関連付けられた領域(点Pの位置)を、点滅あるいは色変更等により表示する構成とすることもできる。さらに、複数の上記画像情報を表す文字列(例えば地名)等の一覧表を作成しておき、この一覧表を表示装置26上に表示しつつ当該文字列をクリックすることにより、対応する画像情報と画像情報に関連付けられた地図上の領域の一方または両方を表示する構成としてもよい。なお、本実施例では3次元地図上に表示する場合を例に説明しているが、2次元地図上に表示する場合には必ずしもZp座標を求める必要はない。
以上に述べた図4(a),(b)の実施例では、角度距離計測器12により撮影装置10の撮影方向(方位角及び仰俯角)及び撮影位置Aと点Pとの距離Dを計測しているが、角度距離計測器12の代わりに、距離Dの計測を行わず、撮影方向の方位角及び仰俯角のみを計測する角度計測器を使用して点Pの座標値を求める構成としてもよい。この場合、図4(b)における地表面Bの経度、緯度、標高の各データを含む3次元モデルを予め準備しておく。対象座標演算部40は、座標計測装置14が計測した撮影装置10の撮影位置から、上記角度計測器が方位角及び仰俯角の値を計測して求めた撮影装置10の撮影方向に直線を伸ばし、当該直線と地表面Bとの交点の座標値(経度、緯度、標高)を演算して点Pの座標値とする。また、撮影位置Aの座標値と点Pの座標値とから撮影位置Aと点Pとの距離Dを算出することができる。なお、3次元モデルが球面のモデル(例えば、星座などの位置を表す天空モデル)の場合は、対象座標演算部40は、座標計測装置14が計測した撮影装置10の撮影位置から、上記角度計測器が計測した方位角及び仰俯角の値から求めた撮影装置10の撮影方向に直線を伸ばし、当該直線と球面モデルとの交点の座標値(経度、緯度)を演算して点Pの座標値とする。
図5(a),(b),(c)には、対象情報生成部44が点Pに位置する撮影対象に関する情報(以後、ガイド情報という)の表示態様の決定に使用する表示決定基準の例が示される。図5(a),(b),(c)において、縦軸は、撮影位置Aと点Pとの距離Dであり、横軸は、撮影装置10及び角度距離計測器12が点Pに位置する撮影対象を捕捉していた捕捉時間または計測回数である。なお、捕捉時間または計測回数は、対象座標演算部40で算出する。具体的な算出方法については、後述する。これらの縦軸及び横軸で表される値により、点Pに位置する撮影対象に対する利用者の関心度が判定され、この関心度に応じてガイド情報の表示態様が定められている。なお、上記説明では利用者の関心度を捕捉時間や計測回数で判定しているが、これらに限られるものではなく、例えば対象座標演算部40が算出した各画像撮影タイミングにおける撮影対象の座標値の移動量を求め、移動量が所定値以下の状態が一定期間続いた場合に利用者の関心度が高いと判定することも可能である。
また、図5(a),(b),(c)は、この順に対象座標演算部40が演算した撮影対象の座標値の正確性が低くなっている。撮影対象の座標値の正確性は、撮影位置の座標値の正確性、点Pの座標値を求めるための距離D、方位角α、仰俯角θの計測結果の正確性、移動体の移動速度(撮影装置10と座標計測装置14、角度距離計測器12とを非同期で動作させる場合、移動体の移動速度が速いほど撮影対象の座標値の正確性が低下する)や計測時刻の間隔(撮影装置10と座標計測装置14、角度距離計測器12とを非同期で動作させる場合、間隔が長いほど撮影対象の座標値の正確性が低下する)等から、例えば下記式(3)により求める。得られた値を予め定めた判定基準(閾値等)に従って判定部42が評価し、区分する。撮影位置の座標値の正確性については、例えば座標計測装置14を構成するGPS受信機が信号を受信できたGPS衛星の数等が挙げられる。具体的には、信号を受信できたGPS衛星の数が4つ以下の場合を正確性低、5つから6つの場合を正確性中、7つ以上の場合を正確性高とする。また、GPS衛星の数が正確性中または高の数に達していても、撮影位置Aと点Pとの距離Dを計測する角度距離計測器12のレーザー距離計の計測タイミングが撮影装置10の画像撮影タイミング(シャッタータイミング)と一致しないために距離計測値が得られず、前後の距離計測値から補間して点Pの位置を決定している場合、あるいは角度距離計測器12により点Pに対する方位角または仰俯角に関する計測値が取得できず、前後の角度計測値から補間して点Pの位置を決定している場合等にも、上記座標値の正確性を低と判定するのが好適である。
また、距離D,方位角α、仰俯角θの各値の正確性は、撮影装置10と角度距離計測器12との同期が取れている場合は正確性高とし、非同期の場合は正確性中または正確性低とする。非同期の場合に正確性中とするか正確性低とするかの判定は、例えば、前述した距離、方位角、仰俯角の補間式における(t2−t1:角度距離計測器の性能に依存する計測間隔あるいは計測周期に依存する時間)が所定の閾値以内(例えば5秒)、かつ(t−t1)が所定の閾値以内(例えば1秒)の場合を正確性中とし、(t−t1)の時間が上記閾値を越える場合を正確性低とすることが考えられる。
座標値の正確性=f1×(撮影位置の座標値の正確性)+f2×(距離Dの正確性)+ f3×(方位角αの正確性)+f4×(仰俯角θの正確性)+f5(調整項) …(3)
ただし、f1〜f5:重みづけファクター
上記の評価式(3)における各項において、例えば正確性高を3点、正確性中を2点、正確性低を1点とすることにより、座標値の正確性を数値化することができる。また、重みづけファクターの値は、撮影対象の座標値の正確性に対する各項の影響度により決定される値であり、各計測値の誤差の大きさの程度に応じて適宜決定する。
対象情報生成部44は、上記判定部42の判定結果に基づき、座標値の正確性が高の場合には図5(a)の表示決定基準を使用し、正確性が中の場合には図5(b)の表示決定基準を使用し、正確性が低の場合には図5(c)の表示決定基準を使用する。
図5(a)では、縦軸が撮影位置Aと点Pとの距離Dであり、点Pに位置する撮影対象(関心地物)に対する利用者の関心度が高いほど、この距離Dが小さくなる(撮影対象に近づいて撮影する)との判断により表示決定基準が作成されている。また、横軸は、撮影装置10及び角度距離計測器12による点Pに位置する撮影対象の捕捉時間または座標値の計測回数であり、撮影対象に対する利用者の関心度が高いほど、捕捉時間が長くなり、または計測回数が多くなるとの判断により表示決定基準が作成されている。なお、横軸は、捕捉時間と所定の基準時間との比や差分として表してもよい。
図5(a)に例示された表示決定基準は、上記縦軸及び横軸の値に応じて4つの領域I,II,III,IVに区分されている。これらの各区分は、領域I,II,III,IVの順に利用者の関心度が高くなっており、これらの各々にガイド情報の表示態様が対応づけられている。ここで、ガイド情報としては、上述したように、点Pの座標値、点Pに位置する撮影対象の画像情報、点Pの位置に関連する記述情報、点Pに位置する撮影対象の種類・内容に関する記述情報等が含まれ、更に点Pの位置における過去の情報(履歴情報)を含めてもよい。また、ガイド情報は、上記4つの領域I,II,III,IVに対応して、表示内容の詳細度が異なる4つのレベルに分類されている。この分類は、例えば概略情報、空間識別情報、撮影対象識別情報、撮影対象説明情報に分類される。
概略情報は、撮影装置10が撮影した点Pの位置に関する概略の情報であり、例えば撮影位置から見た点Pの存在している方角、あるいは点Pの存在する概略の位置で与える。この場合、例えば撮影位置から点Pまでの方角を矢印により示すことができる。また、点Pの概略の座標値を用いて点Pの位置を地図上に示してもよい。この場合、概略の位置であることが分かる記号(例えば、色を薄くした円形、矩形等の図形)等を用いるのが好適である。また、点Pの位置とともに、撮影装置10の撮影位置を表示してもよい。さらに、概略情報を文字列により記述する場合(記述情報)は、点Pに関する概略の情報で、撮影装置10の撮影方向がどのような方向を向いているのかなどで与えることができる。例えば、○○地点の東南方向、緯度○○経度△△から見た東の空、あるいは東京都南部(点Pが位置する地点の広域名)等を例示できる。
また、空間識別情報は、撮影装置10が撮影した点Pの座標値から特定される場所に関する情報であり、例えば対象座標演算部40が演算した座標値に基づき、点Pの位置を図形等で与える。また、撮影位置から点Pまでの方角を矢印により示す場合に、距離Dの値に応じて矢印などの線図形の表現(大きさ、太さ、色など)を変えることができる。また、点Pの位置とともに、撮影装置10の撮影位置を表示してもよい。さらに、記述情報としては、住所等の点Pの座標値から特定される場所に関する文字列またはコード情報で与えることができる。例えば、東京都目黒区東山1丁目、多摩川丸子橋付近、富士山東側斜面、多摩川河口より5km付近、山手通り青葉台一丁目交差点付近等の、概略情報より詳細な内容の情報とする。
また、撮影対象識別情報は、名称、ID(識別番号)等の、点Pの座標値から関心地物を特定し、他の地物から区別するための情報であり、例えば対象座標演算部40が演算した座標値に基づき、点Pの位置を図形等で与える。また、点Pの位置とともに、撮影装置10の撮影位置を表示してもよい。さらに、記述情報は、関心地物の種類を識別する文字列あるいはコード情報で与えることができる。この記述情報の種類は、利用者の関心分野や用途等によって異ならせるのが好適である。すなわち、利用者が予め指定した情報種別に応じて、対応する記述情報を提供する。例えば、情報種別として建築物を指定した場合には○○ビル(ビル名)、○○町郵便局、○○店、○○銀行等に関する情報が、施設等の管理主体(A社施設情報、道路施設等)を指定した場合には○○火力発電所、国道B号線C交差点、国道C号線○○橋等に関する情報が、空間識別情報よりも詳細に提供される。更に、情報種別として地理的な範囲を指定することも可能である。例えば、情報種別として都道府県を指定した場合と市区町村を指定した場合でDBの検索条件を変えることにより、市区町村を指定した場合により詳細(小規模)な建築物に関する記述情報を提供することができる。
また、撮影対象説明情報は、関心地物の内容を説明する属性情報であり、例えば対象座標演算部40が演算した座標値に基づき、点Pの位置を図形等で与える。また、点Pの位置とともに、撮影装置10の撮影位置を表示してもよい。さらに、記述情報としては、関心地物の内容を説明する文字列、数値、画像、映像(動画)、台帳情報などで与えることができる。例えば、関心地物として建物が特定された場合に、その記述情報として建物名や店舗名、物品のリスト、物品の画像、物品の説明情報等の、撮影対象識別情報より詳細な内容の情報とする。
座標値に関連付けられた画像、映像については、点Pの座標値に基づき、点Pを中心とする所定の大きさの円形や矩形等の検索対象領域を設定し、検索対象領域内に位置する座標値を有する画像(DBに蓄積されている過去に撮影された画像、映像)を適宜検索する。座標値との直接の関連付けが無く撮影時刻だけが関連付けられた画像、映像については、撮影対象の位置の撮影時刻との対応関係を記述したテーブルを用いて、点Pの座標値に対応づける。すなわち、点Pを中心とする所定の大きさの円形や矩形等の検索対象領域を設定して、当該対照テーブルをまず検索して、抽出されたレコードより撮影時刻を求め、その撮影時刻を用いて画像、映像を検索し、得られた点P周辺の撮影画像または映像を撮影対象説明情報として提供することができる。
なお、点Pに位置する撮影対象の座標値の正確性に応じて検索対象領域や検索対象時間の大きさや長さを変更する(例えば正確性が低いほど検索領域を大きく、また検索時間を長くする)のが好適である。
図5(a)の領域Iでは、最も利用者の関心度が低いので、対象情報生成部44は、ガイド情報の表示態様として、表示しない、または上記概略情報のみの表示に決定する。また、領域IIでは、利用者の関心度が領域Iよりも高いと判断され、ガイド情報の表示態様として、上記空間識別情報の表示に決定する。また、領域IIIでは、利用者の関心度が領域IIよりも高いと判断され、ガイド情報の表示態様として、上記撮影対象識別情報の表示に決定する。さらに、領域IVでは、利用者の関心度が領域IIIよりも高いと判断され、ガイド情報の表示態様として、上記撮影対象説明情報の表示に決定する。
図5(b)は、点Pに位置する撮影対象の座標値の正確性が中の場合に使用される。図5(b)では、図5(a)で説明した領域I,II,IIIにより表示態様が決定される。ただし、領域IVを表示決定基準に含めてもよい。
図5(c)は、点Pに位置する撮影対象の座標値の正確性が低の場合に使用される。図5(c)では、図5(a)で説明した領域I,IIにより表示態様が決定される。ただし、領域IIIやIVを表示決定基準に含めてもよい。
なお、領域I,II,III,IVの形状は、図5(a),(b),(c)の例に限定されず、撮影対象の種類、性質、利用者の利用目的等に応じて適宜決定することができる。
図6(a),(b)には、点Pに位置する撮影対象のガイド情報の表示態様の例が示される。図6(a)が点Pに位置する撮影対象に関連する画像情報であり、図6(b)が点Pの位置を示す地図情報である。
図6(a)では、点Pに位置する撮影対象に関連する画像情報(静止画または動画)とともに、領域αに記述情報が表示される。また、図6(b)では、地図情報上の領域βに記述情報が表示される。また、図6(b)では、地図情報上に、点Pの位置を表す図形P1,P2及び撮影位置を表す図形Cが表示されている。本実施形態では、図形P1,P2及び図形Cはいずれも円形図形であるが、これらの円形の図形を重畳表示することにより、航空機等の撮影装置10を搭載した移動体の移動に伴ってそれぞれ点Pの位置及び撮影位置が変化することを表現している。また、図形P1及びP2は、判定部42が判定した点Pの座標値の正確性に基づき、色の濃さが変更されている。例えば、上記正確性が高または中である場合に、図形P1のように色を濃く表示し、正確性が低である場合に、図形P2のように色を薄く表示すること等が可能である。ただし、色の濃淡の表示はこれには限定されず、また、使用する色の種類を変更してもよい。更に、円の大きさや形状自体を変更してもよい。
図7には、実施形態にかかる撮影対象情報生成装置の動作例のフローが示される。図7は、面的な広がりを持ったもの(山間部における土砂崩れ等の被災箇所、水害被災地域)を対象として撮影・距離計測する例である。図7において、撮影開始の指示が入力されると、画像情報取得部36が、撮影装置10が撮影した点Pに位置する撮影対象の画像情報を取得する(S101)。
次に、対象座標演算部40が、角度距離計測器12が計測した撮影装置10の撮影位置と点Pとの距離、撮影装置10の撮影方向の方位角及び仰俯角、並びにGPS情報取得部38が取得した撮影位置の座標値に基づき、点Pの座標値を演算する(S102)。
判定部42は、GPS衛星の数等の予め定めた判定基準に従い、上記対象座標演算部40が演算した座標値の正確性を判定する(S103)。本実施形態では、座標値の正確性が高(S104)、中(S105)及び低(S106)の何れかに判定される。
次に、対象座標演算部40は、点Pの座標値に基づき、点Pの位置の周辺にバッファー領域を設定する(S107)。このバッファー領域は、地図上において点Pの周囲に円形または矩形等の領域として設定する。また、座標値の正確性に応じてバッファー領域の大きさを変更する(例えば正確性が低いほどバッファー領域を大きくする)のが好適である。
また、対象座標演算部40は、角度距離計測器12から最後に撮影装置10の撮影位置と点Pとの距離D及び撮影装置10の撮影方向の方位角及び仰俯角を取得した時刻t1から、バッファー時間Δt遡った時刻t2を設定する(S108)。
その後、対象座標演算部40は、上記バッファー領域内で、上記バッファー時間Δtの間に角度距離計測器12による距離Dの計測回数または撮影装置10の撮影方向の方位角及び仰俯角の計測回数をカウントする(S109)。
対象情報生成部44は、図5(a),(b),(c)に示された表示決定基準を使用して、撮影装置10の撮影位置と点Pとの距離DとS109で求めたカウント数(計測回数)とに基づき、ガイド情報の表示態様を決定する(S110)。記述情報の種類は、利用者の関心分野や用途等によって異ならせるのが好適である。すなわち、利用者が予め指定した情報種別に応じて、該当の情報種別に対応する記述情報を提供する。なお、このガイド情報に含まれる点Pの座標値は、上記計測回数が複数である場合に、それらに基づいて演算された座標値の平均値としてもよい。
出力部46は、S110で決定された表示態様に基づき、ガイド情報を出力する(S111)。
なお、上記実施例では最初に計測した点Pの位置周辺にバッファー領域を設定し、当該領域内での計測回数をカウントすることにより利用者の関心度を判断しているが、本実施例に限定されるものではない。例えば、予め撮影対象を含む領域の地図データを所定サイズのメッシュに分割し、当該メッシュ内での計測回数をカウントすることにより、利用者の関心度を判定してもよい。前者の場合には、最初に計測した点Pの周辺に円形や矩形等で設定された領域として利用者の関心領域を地図上に表示することになるが、後者の場合には、各計測点Pが存在するメッシュの連なりにより定義される任意の形状の領域を関心度の高い領域として表示することができる。また、メッシュ内の計測回数に応じて、各メッシュを関心度に応じて色分け等を行い、表示することも可能である。
また、図8には、実施形態にかかる撮影対象情報生成装置の他の動作例のフローが示される。図8は、建築物等の形状をもった関心地物を特定するように撮影・距離計測する例である。図8において、S201からS206までのステップは、図7のS101からS106のステップと同じであるので、その説明は省略する。
S201からS206までのステップの実行後、画像情報取得部36は、利用者が入力装置24から入力した指定情報等に基づいて、利用者が関心を寄せる撮影対象を点Pの座標値から識別し、当該点Pに位置する撮影対象の識別情報(ID)Nを設定する(S207)。
次に、画像情報取得部36は、点Pに位置するIDがNの撮影対象を撮影した最後の時刻から時間を遡り、撮影装置10により当該IDがNの撮影対象を続けて撮影していた時間を捕捉時間として取得する(S208)。
対象情報生成部44は、図5(a),(b),(c)に示された表示決定基準を使用して、撮影装置10の撮影位置と点Pとの距離DとS208で取得した捕捉時間とに基づき、ガイド情報の表示態様を決定する(S209)。記述情報の種類は、利用者の関心分野や用途等によって異ならせるのが好適である。すなわち、利用者が予め指定した情報種別に応じて、該当の情報種別に対応する記述情報を提供する。なお、このガイド情報に含まれる点Pの座標値は、上記捕捉時間中に複数演算された場合に、演算された座標値の平均値としてもよい。
出力部46は、S209で決定された表示態様に基づき、ガイド情報を出力する(S210)。
上述した、図7、図8の各ステップを実行するためのプログラムは、記録媒体に格納することも可能であり、また、そのプログラムを通信手段によって提供しても良い。その場合、例えば、上記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明または「データ信号」の発明として捉えても良い。
10 撮影装置、12 角度距離計測器、14 座標計測装置、16 制御装置、18 CPU、20 RAM、22 ROM、24 入力装置、26 表示装置、28 通信装置、30 記憶装置、32 バス、34 入出力インターフェース、36 画像情報取得部、38 GPS情報取得部、39 角度距離情報取得部、40 対象座標演算部、42 判定部、44 対象情報生成部、46 出力部。

Claims (7)

  1. 任意の撮影位置から任意の撮影方向にある撮影対象を撮影する撮影手段と、
    前記撮影位置の座標値、前記撮影位置と前記撮影対象との距離、前記撮影手段の撮影方向に基づき、前記撮影対象の座標値を演算する撮影対象座標演算手段と、
    前記撮影手段が撮影した撮影対象の画像及び前記撮影対象座標演算手段が演算した撮影対象の座標値を含む撮影対象に関する情報を生成する撮影対象情報生成手段と、
    予め定めた判定基準に従い、前記撮影対象座標演算手段が演算した座標値の正確性を判定する判定手段と、
    を備え、前記撮影対象情報生成手段は、前記判定手段が判定した撮影対象の座標値の正確性と、利用者の関心度と、に基づき、予め定めた表示決定基準により表示態様を決定することを特徴とする撮影対象情報生成装置。
  2. 請求項1に記載の撮影対象情報生成装置において、前記判定手段は、少なくとも、前記撮影位置の座標値の正確性、前記撮影位置と撮影対象との距離の正確性、前記撮影手段の撮影方向の正確性のうちの1つにより撮影対象の座標値の正確性を判定することを特徴とする撮影対象情報生成装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の撮影対象情報生成装置において、前記撮影対象情報生成手段は、前記撮影手段による前記撮影対象の捕捉時間または前記撮影位置と前記撮影対象との距離の測定回数に基づいて前記利用者の関心度を判定することを特徴とする撮影対象情報生成装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の撮影対象情報生成装置において、前記撮影対象に関する情報には、地図上において前記撮影対象の位置を表す図形が含まれ、前記撮影対象情報生成手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記撮影対象の位置を表す図形を変更することを特徴とする撮影対象情報生成装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の撮影対象情報生成装置において、前記撮影対象に関する情報には、前記撮影対象の位置を表す文字列が含まれ、前記文字列は、その表す情報の詳細度により複数準備されており、前記撮影対象情報生成手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記複数準備されている文字列の中から表示する文字列を選択することを特徴とする撮影対象情報生成装置。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の前記撮影対象情報生成装置は、さらに過去に撮影された画像が蓄積された画像データベースを有しており、
    前記撮影対象情報生成手段は、前記撮影対象の座標値に基づいて前記画像データベースから撮影対象画像を抽出することを特徴とする撮影対象情報生成装置。
  7. コンピュータを、
    撮影手段により任意の撮影位置から任意の撮影方向にある撮影対象を撮影した画像情報を取得する画像情報取得手段、
    前記撮影位置の座標値、前記撮影位置と前記撮影対象との距離、前記撮影手段の撮影方向に基づき、前記撮影対象の座標値を演算する撮影対象座標演算手段、
    前記撮影手段が撮影した撮影対象の画像及び前記撮影対象座標演算手段が演算した撮影対象の座標値を含む撮影対象に関する情報を生成する撮影対象情報生成手段、
    予め定めた判定基準に従い、前記撮影対象座標演算手段が演算した座標値の正確性を判定する判定手段、
    として機能させ、前記撮影対象情報生成手段は、前記判定手段が判定した撮影対象の座標値の正確性と、利用者の関心度と、に基づき、予め定めた表示決定基準により表示態様を決定することを特徴とする撮影対象情報生成プログラム。
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