JP5296729B2 - シートシャッタのシートガイド構造 - Google Patents
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Description
上記シートシャッタのシートガイド構造は、ガイド突起の抜け出しを規制する内向きの抜止めガイドとガイド壁とからなる係合ガイドを、支柱内に対をなして一体的に設けている。そして、強風や通過体の衝突等によってシートが強く押動された場合に、係合ガイドの抜け止め保持力に抗してガイド突起の抜き出しを許容しシートを支柱から外すことができる。また支柱の上方でシートドラムを収容するシートケース内に、支柱から外れた状態のシートを、上昇時にシートガイド部内に復帰させるシート復帰ガイドを設けている。
然し、上記シートガイド部は支柱に係合ガイドを一体的に設けているので、支柱の構造が複雑化し製造コストが高くなると共に、長期の使用において係合ガイドのガイド壁が拡開方向に変形したり抜止めガイドが損耗した場合に、係合ガイドのみの交換をすることができないため新たな支柱に交換しなければならない。また支柱をシートケースから取り外して行うメンテナンス作業が煩雑であると共に、コスト高になる等の欠点がある。またシート復帰ガイドの交換を必要とするとき、交換作業はシートケースの内部において行なわねばならず、メンテナンス作業を行ない難い等の課題がある。
また予めアウターレールの取付孔に組付けたスプリングと取付ピンを介して、フック部をスプリング座と底壁との間におき、インナーレールの切欠溝を取付ピンに嵌挿させながら順次挿入することができるので、インナーレールをアウターレールの一側から他側に向けて簡単に挿入セットすることができると共に、逆順の動作によりインナーレールの引き抜きを容易に行うことができる。
また帯状板のスプリング座は、差込手前側を持ち上げてインナーレールを挿入するとき、差込奥側の取付ピン部分を支点に緩やかな差込角度になるため隣接する取付ピンに対し同時的に軽い力で滑らかに差し込むことができる。
従って、インナーレールを挿入する際に、スプリング座をスプリングに抗して人為的に持ち上げることなく、アウターレールに対するインナーレールのセットを能率よく簡単に行うことができる。
またスプリング座を複数の取付ピンに嵌挿するように帯状板にすると、スプリング座は差込奥側の取付ピン部分を支点に緩やかな差込角度になると共に、インナーレールを複数の取付ピンに対し軽い力で同時的に滑らかに差し込むことができる。
またシート復帰ガイドは、インナーレールと同じ断面形状と同じ態様で取付けることができながら、インナーレールと別体に製作しているので、必要によりインナーレールとシート復帰ガイドとを個別に着脱することができ、両者のメンテナンス作業を簡単に行うことができる。
そして、シートケース4に内装したシートドラム(繰出装置)5の正逆回転によって、シート2の巻き取りと繰り出しをすることができ、シート2は両側辺を左右の支柱3に構成されるシートガイドに昇降スライド可能に支持されて昇降動作し出入口の開閉を行うことができる。
右方の端板6aは内側面に、円柱形状のモータ7を横向き姿勢で基部をボルトによって取付けてシートドラム5内に臨ませて支持している。このモータ7は、駆動軸7aに設けた凹凸状の輪体からなる駆動体8を、シートドラム5の内面にスプライン嵌合させてシートドラム5を正逆回転させる。
またシート2の開閉作動は、従来のものと同様に制御盤9に設置される操作スイッチ9aの手動操作指令、並びに通過体を検知する検知部9bの検知指令等に基づくモータ7の正逆回転制御によって行なうようにしている。
またシート2の下端には、シート2が最下降した閉じ状態で地面或いは床面等(以下床面と言う)に気密性を有して弾力的に接地する左右方向の棒状をなす接地部12を設けている。この接地部12はウェイト部を兼ねており、シート2をウェイトによって下方に向けて付勢することができる。
アウターレール14は、側壁14a,14a間で形成されるレール溝14b内に、インナーレール16と該インナーレール16の上部に接続されるシート復帰ガイド17とを着脱及び上下及び左右スライド可能に嵌合し取付けている。尚、アウターレール14及びインナーレール16並びにシート復帰ガイド17は、耐摩耗性と所定の可撓性を有する合成樹脂材によって形成している。
係合ガイド21は中間壁19の両側から内向きに突設したフック状の先端部を有して対をなすガイド壁23によって形成され、ガイド壁23,23は先端部に形成されるフック部の間にシート溝23aを、内部にガイド溝23bをそれぞれ形成している。
またガイド溝23bは、ガイド壁23,23のシート溝23aに連通する内面と中間壁19との間で、ガイド突起10を左右方向にスライド可能とする平行状をなす幅で溝底を滑らかな円弧状にしている。そして、ガイド壁23,23はその肉厚を略一定として外側面基部側を溝底円弧に沿う円弧状断面に形成し、中間壁19との間にV字形の溝を形成する括れ部19aを設けている。この構造によりガイド壁23,23は弾力的に両側に開閉することができる。
またシート2が昇降時に風圧を受けると、シート2の両端は内向きに引張られてガイド突起10がシート溝23aを開いてガイド溝23bから抜け出そうとするが、ガイド突起10が対をなす前後のガイド壁23のフック形状によって抜け出しを規制するため、シート外れを防止したシート2の昇降案内をすることができる。
この構成によりインナー係止部22は中空部22a内に、頭部付きの取付ピン26にコイル状のスプリング28と該スプリング28の圧縮限界を規制する規制筒28aと、該スプリング28の端部を受ける帯板状のスプリング座29を嵌挿した状態で収容することができる。また取付ピン26は、その頭部をスプリング28の付勢力によって中間壁19に接当させた状態で、ピン端部をピン溝27及び取付孔14dから突出させる長さを有する。
上記のようにスプリング28を嵌挿した取付ピン26は、アウターレール14に所定の取付け間隔を有してレール方向に複数穿設された取付孔14dの数だけインナー係止部22に収容するようにしており、各取付ピン26をアウターレール14の各対応する取付孔14dに挿入し支持させる。
尚、上記取付ピン26は、その頭部をインナーレール16の中空部22a内で中間壁19に接当する長さにしておくことが望ましい。
これにより複数の取付ピン26に跨る面積を有するスプリング座29は、複数のスプリング28による付勢力を、スプリング座29の広い面積を介してレール長さに略均等圧を以って押接することができる。
従って、スプリング座29と受け座30は、インナーレール16のフック部24aとアウターレール14の底壁14cとを、広い帯状面積を介してレール長さに略均等圧を以って挟持状に支持するため、ピン溝27の両側にあるフック部24aとアウターレール14の取付孔14d周囲への応圧力集中を避けることができる。
これによりアウターレール14は、スプリング28と規制筒28aとスプリング座29を嵌挿した取付ピン26を、予めアウターレール14に受け座30及び止め具26aを介して取付けた状態にすることができ、こののちインナーレール16をレール端部から挿入することにより、両者を能率よく簡単に組付けることができる。
また車等の通過体がシート2に衝突したような場合に、シート2が前後方向に強く押動され、インナーレール16が図6で示すような、取付ピン26と規制筒28aによって規制されるスライド限界になり、且つシート2がさらに強い押圧を受けるとき、ガイド突起10は押圧方向に傾いてガイド壁23,23をこじ開けるように拡開作動する。
従って、インナーレール16から離脱し支柱3による支持を失ったシート2は、押圧力による無理な引張りが解除されるので、シート2及びガイド突起10の損傷を防止することができ、またインナーレール16及び関連部材等に対しても過負荷を生じさせることなく破損を防止することができる。
これによりシート復帰ガイド17は、接続片34をインナーレール16のインナー係止部22内に嵌合することができ、両者のガイド壁23,23及びガイド溝23b並びにインナー係止部22を一連に接続することができる。
また上記開口部6cに臨む潤滑孔37から、目詰まりや摩損した潤滑保持材39を引き抜くことができると共に、新たな潤滑保持材39の挿入セットをすることができるため、潤滑保持材39の交換作業も行い易くすることができる。
そして、シート復帰ガイド17は、ピン溝27内に取付ピン26,26を挿入しながら移動させることができ、下壁34aを誘導面29aの先端に接当させる位置で、図9に示すセット位置に簡単に位置決め支持することができる。
次いで、支柱3からアウターレール14を必要により取外した状態で、上記の逆順の動作によってインナーレール16及びシート復帰ガイド17を引き抜き方向に移動させて取外す。次いで、新たなンナーレール16又はシート復帰ガイド17を前記した態様を以って挿入方向に移動させて組付ける。
また風の押圧力が弱まるときインナーレール16を、スプリング28の付勢力によって元のシート張り姿勢に戻すことができる。従って、インナーレール16はシート2を風の変化に対し押圧力を緩衝しながら張り支持することができると共に、風によるシート外れを防止した開閉作動をスムーズに行うことができる。
これにより、接地部12がシート復帰ガイド17の復帰溝31の上方で停止した前記最上昇位置において、シート2は自動的に復帰し下降待機姿勢になり、シートドラム5の繰り出し回転により再下降することができる。
そのため、シート2は巻取り直径を大きくした側(左側)のストッパ33を、図3に点線Bで示すようにシートストッパ片32に接当させてしまい、且つこれに基づき他側(右側)のシート側辺も引き上げて右側ストッパ33も図9に示すように、右側シートストッパ片32に接当させる。
そして、ガイド突起10の引張力が強く働くときシート復帰ガイド17は、図10で示すように2本の取付ピン26に嵌挿するスプリング28に抗して内向きに移動させられる。次いで、これに伴う過負荷によってモータ7が回転停止状態になるとき、シートドラム5はシート2の巻き込みを防止するが、シート2の両側を引っ張ったままにするので、シート復帰ガイド17には内向きの引張力が掛かったままになる。
またストッパ33がさらに強くシートストッパ片32に接当し、2本の取付ピン26が有するスプリング28に抗して、スプリング座29が規制筒28aに接当する移動限界になるとき、上記傾斜角θは最大になりガイド突起10を強く係合保持する。
またシート復帰ガイド17は、接続片34がインナーレール16に少範囲のガタ付きを有して接続させる場合は、該接続部を支点に引張力が働く初期並びにストッパ33とシートストッパ片32との接当初期に、内向き又は外向きに傾動し初期の負荷をより緩衝することができる。
従って、インナーレール16及びアウターレール14をいたずらに大型化したり厚肉にすることなく、耐久性の高いシートガイド部11を簡潔で廉価な構成によってコンパクトに纏めて製作することができる。
2 シート
3 支柱
4 シートケース
5 シートドラム
10 ガイド突起
11 シートガイド部
14 アウターレール
14a 側壁
14c 底壁
14d 取付孔
16 インナーレール
17 シート復帰ガイド
19 中間壁
21 係合ガイド
22 インナー係止部
23 ガイド壁
23b ガイド溝
24a フック部
26 取付ピン
26a 止め具
27 ピン溝
28 スプリング
29 スプリング座
29a 誘導面
30 受け座
32 シートストッパ片
36 潤滑部
Claims (6)
- 内部にシート(2)を巻取り繰出しするシートドラム(5)を回転自在に軸支するシートケース(4)と、該シートケース(4)の両端を支持する支柱(3)と、該支柱(3)側に固定されシート(2)をその両端部に設けたガイド突起(10)を係合して昇降案内するシートガイド部(11)を備えたシートシャッタのシートガイド構造において、前記シートガイド部(11)を底壁(14c)の両側に内側に向かって解放される前後一対の側壁(14a)を有する溝形断面のアウターレール(14)と、該アウターレール(14)内にシート幅方向にスライド可能に嵌合して収容するインナーレール(16)とで構成し、上記アウターレール(14)の底壁(14c)に、インナーレール(16)を取付ける複数の取付ピン(26)を左右方向に挿入する取付孔(14d)をレール方向に沿って所定間隔を有して穿設する一方、インナーレール(16)に、中途部に形成する中間壁(19)の左右両側に、シート(2)の前記ガイド突起(10)を昇降スライド可能に係合させて収容する内向きの係合ガイド(21)と、上記インナーレール(16)を外方向に付勢するスプリング(28)を取付ける取付ピン(26)を嵌挿するピン溝(27)をレール方向に形成するフック部(24a)を有して収容させるインナー係止部(22)とを設け、上記インナー係止部(22)内でスプリング(28)を受けるスプリング座(29)を取付ピン(26)に嵌挿し、該取付ピン(26)の端部をピン溝(27)と取付孔(14d)に挿入させてアウターレール(14)に着脱可能に支持させることにより、インナーレール(16)をアウターレール(14)内に外向き方向に付勢して取付けることを特徴とするシートシャッタのシートガイド構造。
- スプリング座(29)を、隣接する取付ピン(26)に挿入させて接続する帯状板によって形成する請求項1のシートシャッタのシートガイド構造。
- 隣接する取付ピン(26)に挿入させる帯状板のスプリング座(29)の一端に、インナーレール(16)のフック部(24a)の差込みを案内する橇状の誘導面(29a)を形成する請求項1又は2のシートシャッタのシートガイド構造。
- アウターレール(14)の取付孔(14d)に嵌挿させ突出して隣接する取付ピン(26)の端部に、帯状板からなる受け座(30)を嵌挿し底壁(14c)の外側面に接当させて止め具(26a)により取付ピン(26)の抜け止め支持をする請求項1又は2又は3のシートシャッタのシートガイド構造。
- アウターレール(14)内に支持されるインナーレール(16)の上部に着脱可能に接続されて、インナーレール(16)の係合ガイド(21)から外れたシート(2)を該シート(2)の上昇時に復帰させるシート復帰ガイド(17)を、インナーレール(16)と同様に中間壁(19)の内側と外側に、係合ガイド(21)とインナー係止部(22)を設け、該インナー係止部(22)内でスプリング(28)の付勢力を受けるスプリング座(29)を取付ピン(26)に嵌挿し、該取付ピン(26)の端部をピン溝(27)と取付孔(14d)に挿入させて、アウターレール(14)に着脱可能に支持させる請求項1又は2又は3又は4のシートシャッタのシートガイド構造。
- シート復帰ガイド(17)の係合ガイド(21)によって形成されるガイド溝(23b)内に、係合ガイド(21)から内向きに突設してシート(2)の巻き込みを防止するシートストッパ片(32)に設けた潤滑部(36)から潤滑剤を誘導して供給する請求項1又は2又は3又は4又は5のシートシャッタのシートガイド構造。
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