JP5296571B2 - 紐状ミセル形成組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、水溶性の紐状ミセル形成組成物に関する。
増粘ゲル化剤は化粧品、医薬品等をはじめ、食品や工業用途において幅広く用いられており、その用途としては、剤形の保持、分離防止といった剤形の安定性に関わるものの他、取り扱いのし易さ、感触といった使用性の改善を目的として用いられることが多い。実際に用いられる増粘ゲル化剤は業界によって様々であるが、高分子、有機粘土鉱物、ワックス、増粘多糖類、界面活性剤などが用いられている。
これらの増粘ゲル化剤を化粧品や医薬品等の外用剤に用いる場合には、優れた増粘作用の他にも、皮膚に対する安全性、熱に対する安定性、使用感の良いものなど種々の要求を満たすものが望まれる。
例えば、水溶性高分子のカルボマーは、高い増粘性、チキソトロピー性を有するが、塩が共存すると粘性が低下するため、塩の配合に制約がある。また、皮膚上に塗布すると皮膚上の塩により急激に粘性が低下する問題を有している。一方、キサンタンガム等の増粘多糖類は耐塩性に優れるが、増粘機能が高いこと、べたつくこと、チキソトロピー性が低いこと等の問題を有している。
近年、増粘性液体組成物として、界面活性剤分子が形成する紐状ミセルと呼ばれる分子集合体が着目されている。紐状ミセルは、界面活性剤分子が紐状に自己会合した形態をとっており、その紐状構造同士の絡み合いによって、粘弾性を持った特異的挙動を有することが知られている。
一般的に、ミセルを形成し始める濃度、すなわち臨界ミセル濃度(cmc)付近の低濃度界面活性剤水溶液においては、球状ミセルを形成していることがほとんどであり、粘弾性を示すことはない。しかし、親水基に4級アンモニウム塩、あるいはピリジニウム塩を有するカチオン界面活性剤水溶液にサリチル酸ナトリウム(sodium salicylate)やp-トルエンスルホン酸ナトリウム(p-toluenesulfonate)等のベンゼン誘導体の有機塩を添加することで、それらが紐状ミセル形成のための誘発物質として作用し、強い粘弾性を発現するようになる(非特許文献1)。しかし、これら紐状ミセルの構成成分として用いられている成分の多くは防腐・殺菌性を有しており、化粧品原料の分類上で旧指定成分になっていることが多い。すなわち、安全性の面においては決して望ましい系とは言えず、医薬品、化粧品などの外用剤基材として用いることは困難である。
また特許文献1にはこれら安全性面での欠点を改善した増粘ゲル化組成物として、ショ糖脂肪酸エステルのようなノニオン性界面活性剤を主とした紐状ミセル溶液が示されている。しかし、これら組成物のクラフト点は30℃付近と高いため、25℃環境下でも界面活性剤が析出し分離してしまうという問題があった(非特許文献2)。非特許文献2では、この問題を回避するためにアニオン性界面活性剤であるSDSを使用しているが、皮膚に対する刺激性の面から、使用することは望ましくない。また使用するショ糖脂肪酸エステルとしてはモノエステル純度が高くなければならず、モノエステル化度が低いとラメラ液晶に転移しやすいことから、安定した紐状ミセルを形成させることが困難であった(特許文献1)。そして、十分な粘度を得るためには界面活性剤をおよそ10重量%添加しなければならないため、洗浄剤など一時的に皮膚にさらされる用途以外の用途、例えばスキンケア製剤に用いることは困難であった。
特開2005−82650号公報
山村武; 日下敏嗣; 高取永一; 井上正志; 根本紀夫; 尾崎邦弘; 四方俊幸; 小高忠男 日本レオロジー学会誌 1991 19, 140. 安藤裕美; 塩口薫; 荒牧賢治 第60回コロイドおよび界面化学討論会第2回日豪シンポジウム講演要旨集 2007, 53
紐状ミセルを形成した組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題解決のため鋭意研究した結果、これまで多量に用いられてきた界面活性剤を不要あるいは少量使用とする増粘性を示す紐状ミセルを形成する組成物を完成した。
課題を解決する本発明の主な構成は次のとおりである。
(1)(a)次の(a1)〜(a4)の化合物から選ばれる一種または二種以上と、(b)アルカリ金属塩と、(c)水を含有し、(d)非イオン性界面活性剤を含有しないか、又は非イオン性界面活性剤を0.1〜2質量%含有し、かつ、紐状ミセルを形成していることを特徴とする組成物。
(a1):次の化学式(I)で表されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物
〔式中のR、Rはそれぞれ水素原子又はメチル基を表す。〕
(a2):(a1)のアルカリ金属塩
(a3):次の化学式(II)で表されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物
〔式中のR、Rはそれぞれ水素原子又はメチル基を表す。〕
(a4):(a3)のアルカリ金属塩
(2)(a)の配合量が0.5質量%以上であることを特徴とする(1)記載の組成物。
(3)(a):(b)の配合モル比が1:4〜1:60であることを特徴とする(1)又は(2)記載の組成物。
(4)(d)非イオン性界面活性剤のHLBが3以上12以下である(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)(d)が、モノグリセリン脂肪酸エステル、グリセリンの重合度が2以上のポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする(4)記載の組成物。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載された組成物からなる増粘剤。
(7)(1)〜(5)のいずれかに記載された組成物を含有する皮膚外用剤。
(8)(1)〜(5)のいずれかに記載された組成物を含有する飲食品。
本発明の紐状ミセルを形成した組成物は、静的状態では粘性を示し、攪拌などの力をかけると流動性が高くなる性質を示す。
この紐状ミセル構造を有する本発明の組成物は、チクソトロピー性を有しており、掌に組成物をとった段階では紐状ミセル構造に起因する粘性のために、ダレ落ちを防止でき、皮膚への塗布行為を行う際には紐状ミセル構造が崩壊し、粘性が低下するため塗布が容易となる。また塗布後は再度紐状ミセル構造が回復するために塗布箇所からのダレ落ちはおきにくいという、優れた使用特性を発揮する。本発明の紐状ミセルは耐塩性が強く、皮膚に適用したときに、皮膚上の塩分による影響を殆ど受けない。
従来の、増粘性保湿製剤をそのまま皮膚に塗布するパック剤は、皮膚上の塩分により、粘性が低下したり、多糖類を多量に配合して粘性を維持した場合には、べたつきが生じる問題があった。本発明の紐状ミセルを形成した組成物を適用すれば、粘性を維持し、べたつきのない、使用感の良好な保湿性パック剤を提供できる。
本発明の紐状ミセルを形成した組成物は、界面活性剤使用量が少ないにも関わらず優れたゲル化能を示し、抗酸化性の有効成分が主として用いられているので皮膚に対する抗酸化能も期待される。また酸化に弱い成分が配合された組成物では、酸化成分の酸化を防ぐことも期待できる。さらに組成物中に界面活性剤をほとんど含まないことから、皮膚に塗布したまま放置しても安全性の担保が容易である。
本発明の紐状ミセルを形成した組成物が有するチクソトロピー性を活用して、皮膚に塗布する外用剤、化粧料、医薬品の基剤、担体として用いることができる。あるいは一般的な粘着性塗布剤の基剤とすることも可能である。あるいは、静的状態ではゲル状を示すので、ゲル状の飲食品であって、口中で噛み動作により流動性を示すという剤型変態を示す特異な形態の飲食品を提供することができる。
紐状ミセル独特の特異的挙動を示すMaxwell模型を示す図。 Maxwell模型のG’(ω)、G”(ω)模式的曲線を示すグラフ。 実施例12の紐状ミセル溶液のG’曲線とG”曲線のグラフを示すグラフ。 実施例12の紐状ミセル溶液のη’曲線をグラフ。 実施例12の紐状ミセル溶液のCole−Coleプロット(G”vsG’)を示すグラフ。 実施例37の紐状ミセル溶液のG’曲線とG”曲線のグラフを示すグラフ。 実施例37の紐状ミセル溶液のη’曲線をグラフ。 実施例37の紐状ミセル溶液のCole−Coleプロット(G”vsG’)を示すグラフ。 実施例12の透過型電子顕微鏡写真 実施例37の透過型電子顕微鏡写真
本発明者らは、これまで多量に用いられてきた界面活性剤を用いることなく、化粧品用の抗酸化物質などとして用いられているアスコルビル/トコフェリルリン酸又は及びその塩を紐状ミセル形成のための主剤として用い、紐状ミセル形成の誘発因子として、アルカリ金属イオンを含む塩、さらに特定範囲のHLBを有する界面活性剤とを併用することによって、優れた粘弾性挙動と構成成分由来の抗酸化能も同時に期待される紐状ミセル構造を有する組成物を完成した。この組成物は、新規な増粘ゲル化剤でもある。
本発明の組成物は、化学式(I)及び/又は(II)で表されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物及び/又はそのアルカリ金属塩とアルカリ金属塩を含有し、紐状ミセルを形成している組成物が基本である。
さらに、HLBが3以上12以下の非イオン性界面活性剤を含有させることができる。
[トコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物及びそのアルカリ金属塩」 本発明で使用されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物は、次の化学式(I)又は(II)で表される。
〔式中のR、Rはそれぞれ水素原子又はメチル基を表す。〕
〔式中のR、Rはそれぞれ水素原子又はメチル基を表す。〕
化学式I、IIについて、R、Rともにメチル基の場合はα−トコフェロール、Rが水素原子、Rがメチル基の場合はβ−トコフェロール、Rがメチル基、Rが水素原子の場合はγ−トコフェロール、R、Rともに水素原子の場合はδ−トコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物を表す。
化学式(I)又は(II)の化合物は2価の酸であり、アルカリ金属塩として用いることができる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。化学式(I)又は(II)の化合物のモル数を1としたときに、アルカリ金属のモル数が1〜2の金属塩を用いることが好ましい。アルカリ土類金属塩は紐状ミセルの安定性を阻害するので好ましくない。
化学式(I)又は(II)で表されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物及びそのアルカリ金属塩は、例えば、特開平8−157488に記載の製造方法に準じて、製造することができる。まず、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロールのいずれかをベンゼンのような非反応性溶媒中でピリジンの存在下、オキシ三塩化リンと反応させ、トコフェロールホスホロジクロリデートを合成する。
例えば、化学式(I)の化合物のモノカリウム塩については、アスコルビン酸をジメチルスルホキシドに溶解し、炭酸カリウムを加え、これにテトラヒドロフランに溶解した前記トコフェロールホスホロジクロリデートを添加し、反応させる。希塩酸で中和後、生成物を抽出し、抽出物をジクロロメタンに溶解し、水酸化カリウム/エタノール溶液でpH2.0〜2.5に調整し、化学式(I)の化合物のモノカリウム塩の結晶を析出させることができる。
例えば、化学式(II)の化合物のモノカリウム塩については、アスコルビン酸を1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンに溶解し、炭酸リチウムを加え、これにテトラヒドロフランに溶解した前記トコフェロールホスホロジクロリデートを添加し、反応させる。希塩酸で中和後、生成物を抽出し、抽出物をエタノールに溶解し、水酸化カリウム/エタノール溶液でpH7〜8に調整する。結晶が析出するので、結晶を濾取し、酢酸エチル/希塩酸に溶解し、有機層を洗浄し、濃縮する。濃縮物をイソプロピルアルコールに溶解し、水酸化カリウム/イソプロパノール溶液でpH4〜5に調整し、析出物を濾去し、濾液を濃縮し、酢酸エチル/希塩酸に溶解し、有機層を洗浄し、濃縮する。濃縮物をイソプロパノールに溶解し、水酸化カリウム/イソプロパノール溶液でpH8に調整し、析出した結晶を濾取し、化学式(II)の化合物のモノカリウム塩を得ることができる。
化学式(II)のアルカリ金属塩である、dl-α-トコフェロール 2-L-アスコルビン酸リン酸ジエステル(C35H57O10P:分子量668.80)のカリウム塩は、市販品(EPC−K:千寿製薬(株)製)を用いることができる。EPC−Kはdl-α-トコフェロール 2-L-アスコルビン酸リン酸ジエステルの1モルに対してカリウムを1〜2モル含有するアルカリ金属塩である。
化学式(I)又は(II)で表されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物及びそのアルカリ金属塩は、抗酸化作用及びラジカルスカベンジャーとしての作用が期待される化合物で、過酸化脂質抑制作用、フリーラジカル消去作用、ホスホリパーゼA2阻害作用、保湿作用、角質層の生成周期の正常化等を有し、α-トコフェロールやアスコルビン酸の単独および併用投与とは異なった作用を有することが確認されている物質である。また、EPC−Kについては、急性毒性試験(経口・経皮)、亜急性毒性試験(経皮13週間)、接触感作性試験、光接触感作性試験、復帰変異試験、染色体異常試験、皮膚一次刺激試験、連続皮膚刺激試験、光毒性試験など一連の毒性試験および一般薬理試験等の結果からも安全性の高い物質であることが示唆されている。
化学式(I)又は(II)で表されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物及びそのアルカリ金属塩の配合量は組成物中0.5質量%以上が好ましく、特に1質量%以上が増粘効果を得るために好ましい。3質量%配合すれば、強力な増粘効果が得られるが、それ以上の濃度で配合することも可能である。0.5質量%未満では、紐状ミセルによる粘弾性効果を十分に発現させることが困難となる。
「アルカリ金属塩」
本発明に用いるアルカリ金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム等が挙げられる。アルカリ土類金属塩は、トコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物と沈殿物を形成する傾向にあり、望ましくないが、水性のキレート剤を添加することによってアルカリ土類金属塩との沈殿物の形成を抑制することが出来る。
アルカリ金属塩の配合量は化学式(I)又は(II)で表されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物及びそのアルカリ金属塩の1モルに対して4〜100モル配合することが好ましく、4〜62モル配合することが、増粘効果を得るために特に好ましい。アルカリ金属塩の配合量がトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物及びそのアルカリ金属塩の1モルに対して4モル未満であると、紐状ミセルを形成することが困難であり、100モルを超えると、使用性に問題を生じる可能性がある。
「HLBが3以上12以下の非イオン性界面活性剤」
本発明に用いる非イオン界面活性剤のHLBは3以上12以下である。非イオン界面活性剤を添加することにより、紐状ミセルが形成され易くなり、安定性が向上する。非イオン界面活性剤のHLBが3未満であると、水への溶解が困難となり、HLBが12を超えると、紐状ミセルが形成され難くなる。HLBは5以上12以下が特に好ましい。HLBが5以上であると非イオン性界面活性剤の溶解性が良好である。
HLBが3以上12以下の非イオン性界面活性剤としては、例えば、モノグリセリン脂肪酸エステル類、グリセリンの重合度が2以上のポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類等が挙げられる。中でも、モノグリセリン脂肪酸エステル類、グリセリンの重合度が2以上のポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類が好ましい。
アルキル鎖長、エステル化度、グリセリン重合度、エチレンオキサイド重合度については、非イオン界面活性剤のHLBが3以上12以下になるものを選択すればよい。
HLBが3以上12以下の非イオン性界面活性剤の配合量は組成物中0.1〜2質量%配合することが好ましい。0.1質量%未満では、紐状ミセルの安定化効果が発揮され難く、2質量%を超えると液晶相が形成され始め、濁りが生じることがある。
「紐状ミセルについて」
本発明の組成物は化学式(I)又は(II)で表されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物及びそのアルカリ金属塩とアルカリ金属塩を水に加温溶解することで調製できる。さらにHLBが3以上12以下の非イオン性界面活性剤を溶解することにより紐状ミセルの安定性を向上させることができる。これらの成分は完全に溶解されることが好ましく、溶解温度は80℃くらいが好ましい。
本発明の組成物は、水中で紐状ミセルと呼ばれる分子集合体を形成している。この分子集合体は一般の界面活性剤が形成するような球形のミセルとは異なり、マクロ的に見ると、ポリマーのような紐状の構造をとっている。そのため、水中ではそれらがお互いに絡み合い、ネットワーク構造をとることによって、粘性だけでなく、ゴムのような弾性を併せもった特異的な粘弾性挙動を示す。紐状ミセルとポリマーの相違点であるが、紐状ミセルは複数の分子が会合して紐状構造を保っているのに対して、ポリマーは1分子で1本の紐をなしていることから、前者は絡み合いのポイントにおいて、すり抜けを生じるのに対して、後者はすり抜けを生じない。そのため、その粘弾性挙動ないし、肌に塗布したときの使用感は従来のポリマー配合化粧料とは異なったものとなる。特に紐状ミセルの場合には、塗布時に紐状ミセル構造が一次的に破壊されるため、ポリマーよりもさらさらした使用感を持たせることが出来る。
紐状ミセルの粘弾性挙動については、その絡み合いの程度にもよるが、十分に発達した紐状ミセルでは単一の緩和時間を有するMaxwell模型で記述出来る。これはフック弾性成分を示すバネ1個と、ニュートン粘性成分を示すダッシュポット1個を直列につないだモデルで示される(図1)。
図1で示される単一のMaxwell模型で定義される液体は、紐状ミセル溶液以外報告されておらず、紐状ミセル独特の特異的挙動ということが出来る。
<Maxwell模型における弾性率>
単一のMaxwell模型で定義される十分に発達した紐状ミセル溶液は、ストレス制御式レオメーターを用いて動的粘弾性測定を行ったときに、以下の式に対応する挙動を示す。
〔式1〕
このとき、G’(ω)(Pa)は貯蔵弾性率、G”(ω)(Pa)は損失弾性率、ω(rad・s−1)は与える剪断応力の角速度(角周波数)、τ(s)は緩和時間を示す。ここで緩和時間τ(s)とは与える剪断応力の初期値が、1/e(eは自然対数の底=2.718)になるまでに要する時間を表す。G’(ω)はサンプルに対して剪断応力をかけたときに、エネルギーを貯蔵する部位、つまり図1のモデル図におけるバネの部分の弾性率変化に対応し、G”(ω)はエネルギー損失の部位、つまり図1のモデル図におけるダッシュポット部分の粘性率変化に対応している。
この挙動を横軸ω、縦軸にG’(ω)、G”(ω)を模式的に図示すると図2のように表される。
式1のGは図2の高周波数側で得られるG’のプラトー領域における平坦弾性率を表す。
式1から導けるように、G’曲線とG”曲線はω=1/τにおいてG’= G” となり交差する。また、式1で示される動的粘弾性挙動を示す場合、Cole−Coleプロット(G”vsG’)を取ると、完全にG’軸上に中心を持つ半円状にデータが重なるという性質を持つ。すなわち、Cole−Coleプロット(G”vsG’)を取ることにより、簡易的に紐状ミセルの形成を判別できる。
<Maxwell模型における粘性率>
Maxwell模型を示す溶液の動的粘性率η’(ω)は、以下の式で定義される。
〔式2〕
また、極低周波数側ではη’(ω)は以下の式が成り立つ。
〔式3〕
ここで得られるηは静的状態の粘性係数、すなわちゼロシア粘度に相当する。
<電子顕微鏡による紐状ミセルの確認>
さらに本発明の組成物に紐状ミセルが形成していることは電子顕微鏡写真により確認できる。ストレス制御式レオメーターを用いて動的粘弾性測定において、測定範囲の制約によりG’曲線とG”曲線の交差が測定可能な範囲外に現れるような場合、又、Cole−Coleプロット(G”vsG’)が半円となるか判別が困難なときにも、電子顕微鏡写真によって、紐状ミセルを確認することができる。
「用途」
本発明の組成物は皮膚外用剤(化粧料、医薬部外品、医薬品)として用いることができる。これら皮膚外用剤の基剤や担体として用いることができる。本発明の組成物を皮膚に塗布すると、剪断応力により粘性が低下し、容易に塗り広げることができる。塗り広げた後は、粘性が回復し垂れ落ちることがない。この特性はパック剤にも適している。塗布時に粘性が落ちることから皮膚上に厚く塗り広げることが容易であり、その後、粘性を回復し、垂れ落ちが生じない。
化粧料、医薬部外品としては、ローション、美容液、パック化粧料等に用いることができ、医薬としてはローション剤等に用いることができる。
あるいは一般的な粘着性塗布剤の基剤とすることも可能である。
あるいは、静的状態ではゲル状を示すので、ゲル状の飲食品であって、口中で噛み動作により流動性を示すという剤型変態を示す特異な形態の飲食品を提供することができる。 また、本発明の組成物はトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物の水溶液とアルカリ金属塩の水溶液の2剤型として提供することが可能である。トコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物の水溶液、アルカリ金属塩の水溶液はそれぞれ粘性が低く、容器への充填や布への含浸が容易であり、2液を混合することにより瞬時に紐状ミセルを形成し、増粘性を発現する。トコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物の水溶液とアルカリ金属塩を粉末状態で混合し、使用時に水溶液で溶解して増粘させることも可能である。
< 紐状ミセルの調製>
実施例1〜76及び比較例1〜9を表1〜10に示す組成にて、成分を混合し、80℃にて加温溶解後、室温まで冷却して紐状ミセルを調製した。
実施例1〜76及び比較例1〜3の液体組成物の粘性を以下の基準により目視評価した。
評価結果は表1〜9に示す。
実施例1〜76の液体組成物は粘性を有しており、紐状ミセルを形成していることが確認できた。

目視評価判定基準
◎:紐状ミセルによる十分な増粘が観察でき、気泡を液中に10秒間以上に保持で
き、さらにサンプル瓶を45°に傾けたとき、10秒間経過しても気液界面が水
平にならない。
○:紐状ミセルによる増粘が観察でき、気泡を液中に10秒間以上保持できるが、サ
ンプル瓶を傾けたとき、10秒間以内に気液界面が水平になる。
△:紐状ミセルによる軽度な増粘が観察でき、気泡を液中に1秒間以上保持出来る
が、10秒間以上保持できない。
×:増粘がみられない。気泡を液中に1秒間以上保持出来ない。
実施例1〜76、比較例1〜9のうち、代表的なサンプル(実施例12、19、22、27、31、37、46、51、56、60,62、65、74、76、比較例2、5)に対して粘度測定を行った。
紐状ミセル溶液は溶液全体にネットワーク構造を有していることから、非ニュートン流体として振舞う。このような非ニュートン流体に対して、回転数制御方式の粘度計(B型粘度計)で粘度測定を行った場合、ローターの回転速度が増すに従い、液中のネットワーク構造が崩壊し、粘度が低下する問題がある。
そして、回転数制御方式の粘度計は低い回転速度での測定が困難であるため、サンプルの内部構造を破壊せずに測定することは困難である。特に比較的低粘度のサンプルにおいては水と同程度の粘度まで低下してしまうことがあり、その紐状ミセルの粘性を検出することは殆ど不可能である。
そこで、紐状ミセル溶液のネットワーク構造を出来る限り非破壊のまま評価するために、サンプルに対して微小変形を与えることができるストレス制御式レオメーターを用いた。ストレス制御式レオメーターを用いてせん断速度がゼロに近似できるときの粘度、すなわちゼロシア粘度を測定した。
ゼロシア粘度の測定法には2種類あり、以下に実施例12で示す動的粘弾性測定から求める方法と、定常流測定(静的測定)で得られる粘度曲線から求める方法がある。しかし、前者は緩和時間が極端に長いサンプルの場合、測定に時間がかかり、さらに測定中にサンプル中の水が揮発することで、測定精度が低下する問題がある。そこで、今回は後者の方法でゼロシア粘度を測定することにした。せん断速度が限りなくゼロに近い領域においては非ニュートン流体であっても、ニュートン流体に近似できる領域があり、その領域における粘度は変動がなく、ある一定の値を示す。このときの粘度ηはゼロシア粘度η0として取り扱うことが出来る。
測定装置は、ストレス制御式レオメーターAR-G2(TAインスツルメント製)を用い、直径4cm(コーン角1°)のコーンアンドプレートシステムを使用した。測定は全て25℃条件下、定常流測定モードで実施し、せん断速度を対数きざみで0.001〜10(s-1)まで変化させて粘度を測定し、粘度曲線を得た(1桁繰り上がるごとに10プロット測定。)。また各プロットは装置のトルク値変動が5%範囲に収まり、データが安定した時点での値を採用した。サンプルの固さによって異なるが、せん断速度が0.1(s-1)以下くらいで粘度は一定の値を示す(ゼロシア粘度)。その一定の値を測定値とした。
得られた粘度に対しては以下の評価基準に基づき、判定を行った。

ゼロシア粘度測定法による評価基準
◎:1.0×106mPa・s ≦ η0
○:1.0×103mPa・s ≦ η0 1.0×106mPa・s
△:1.0×102mPa・s ≦ η0 1.0×103mPa・s
×:η0 1.0×102mPa・s

得られた粘度と評価を表2、3、4、5、6、7、8、9、10中に示した。
実施例12について、動的粘弾性測定結果を示す。
動的粘弾性測定はストレス制御式レオメーターCSL100(Carri-Med Ltd製)を用い、直径4cm(コーン角2°)のコーンアンドプレートシステムを用いて、25℃下で測定を行った。
実施例12の紐状ミセル溶液のG’曲線とG”曲線のグラフを図3に示す。G”曲線はG’曲線との交点において明瞭な極大値を持つこと、そして、G”が極大値を持つときの角速度以上の領域で、G’曲線が一定値となる平坦域を有していることから、典型的なMaxwell流体の挙動を示していることが分かる。
実施例12の紐状ミセル溶液のη’曲線を図4示す。この曲線から求めたゼロシア粘度η0は42Pa・sであった。
実施例12の紐状ミセル溶液のCole−Coleプロット(G”vsG’)を図5に示す。G”=0、G’=0.95を中心とする半円状にデータが分布しており、このことからも典型的なMaxwell流体の挙動を示していることが分かる。この挙動は紐状ミセル以外には報告がなく、高分子とは異なった挙動である。
実施例37について、動的粘弾性測定結果を示す。
実施例37の紐状ミセル溶液のG’曲線とG”曲線のグラフを図6に示す。実施例37は界面活性剤を全く含んでいない系であるため、紐状ミセルが実施例12とは異なった挙動を示している。
実施例12と同様に、G’曲線とG”曲線は交差しているが、G”は明瞭な極大値を持たず、G’だけでなく、G”も平坦な角速度依存性を示している。これは、Maxwell流体としての挙動は示していないが、紐状ミセルの成長過程において一般的に観察される挙動(Shikata, T.; Hirata, H.; Kotaka, T. Lanagmuir 1988, 4, 354.)と同様の挙動である。
このように、本系の紐状ミセルは界面活性剤が不在の無い場合には、Maxwell流体としての挙動を示さない場合があり、紐状ミセルであるかを明確に断定することが困難な場合がある。このような場合においては透過型電子顕微鏡による紐状ミセル構造の観察が有効である。
実施例37の紐状ミセル溶液のCole−Coleプロット(G”vsG’)を図8に示す。データの分布は半円状とは言えず、典型的なMaxwell流体の挙動を示しているとまでは言えない。
<透過型電子顕微鏡観察>
実施例12、37の電子顕微鏡写真を図9、10に示す。
電子顕微鏡写真の撮影条件は以下の通りである。
サンプル調製
<装置>
急速凍結用装置 EM-CPC(LEICA製)
<急速凍結条件>
凍結用冷媒: 液体エタン
凍結温度 : <−170℃
手順:
1)サンプルの粘性が高いと、グリッド上に薄く伸ばせないので、実施例12は3倍、実施例37は10倍に精製水で希釈した。
2)グリッド上に精製水で希釈したサンプル(約4マイクロリットル)を滴下
3)過剰量を濾紙で吸い取り薄膜化(< 300nm)
4)液体エタン中に瞬間的に突入させて急速凍結(アモルファス状氷の形成)
透過型電子顕微鏡による直接観察
<装置>
透過型電子顕微鏡H-7650 (日立ハイテクノロジーズ製)
<観察条件>
加速電圧: 120 kV
エミッション電流: 3マイクロアンペア
スポットサイズ: 1マイクロメートル
観察温度: <-170℃
Low dose condition mode
クライオトランスファー CT-3500 (Oxford Instruments製)
実施例12、37ともに電子顕微鏡写真図9、10に示すように、電子顕微鏡観察によって紐状ミセルの構造が明確に観察された。紐状ミセルは、太さ3nm前後、長さ200nm以上の紐状構造が観察されることにより確認できる。
処方例1 保湿性パック
成分 配合量(質量%)
1.アスコルビル/トコフェリルリン酸カリウム 2
2.塩化ナトリウム 1
3.カプリン酸モノグリセライド 0.2
4.グリセリン 2
5.1,2−ペンタンジオール 1.5
6.精製水 残余
処方例2 保湿性ローション
成分 配合量(質量%)
1.アスコルビル/トコフェリルリン酸カリウム 1
2.塩化ナトリウム 0.5
3.ステアリン酸モノグリセライド 0.2
4.グリセリン 0.5
5.1,3−ブチレングリコール 5
6.1,2−ペンタンジオール 1
7.エチルヘキシルグリセリン 0.1
8.ヒアルロン酸ナトリウム 0.001
9.精製水 残余

Claims (8)

  1. (a)次の(a1)〜(a4)の化合物から選ばれる一種または二種以上と、(b)アルカリ金属塩と、(c)水を含有し、(d)非イオン性界面活性剤を含有しないか、又は非イオン性界面活性剤を0.1〜2質量%含有し、かつ紐状ミセルを形成していることを特徴とする組成物。
    (a1):次の化学式(I)で表されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物
    〔式中のR、Rはそれぞれ水素原子又はメチル基を表す。〕
    (a2):(a1)のアルカリ金属塩
    (a3):次の化学式(II)で表されるトコフェロールとアスコルビン酸とのリン酸ジエステル化合物
    〔式中のR、Rはそれぞれ水素原子又はメチル基を表す。〕
    (a4):(a3)のアルカリ金属塩
  2. (a)の配合量が0.5質量%以上であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. (a):(b)の配合モル比が1:4〜1:60であることを特徴とする請求項1又は2記載の組成物。
  4. (d)非イオン性界面活性剤のHLBが3以上12以下である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. (d)が、モノグリセリン脂肪酸エステル、グリセリンの重合度が2以上のポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項4記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載された組成物からなる増粘剤。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載された組成物を含有する皮膚外用剤。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載された組成物を含有する飲食品。
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