JP5296368B2 - グリチルリチン及びその誘導体の製造方法 - Google Patents

グリチルリチン及びその誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、化学合成によるグリチルリチン及びその誘導体の製造方法に関する。
甘草の主成分であるグリチルリチン、及びそのアグリコンであるグリチルレチン酸は、優れた抗炎症作用をはじめ、種々の薬理作用を有することが知られている(非特許文献1参照)。そして、グリチルリチン及びグリチルレチン酸は、いずれも植物から単離・精製する方法で得られる(非特許文献2参照)。また、グリチルレチン酸は、グリチルリチンを加水分解する方法でも得られる。
Inoue et al.,1996,Jpn.J.Pharmacol.71,281−289 食品添加物公定書(第四版)、B−269
しかし、グリチルリチンを得る方法としては、専ら、植物から単離・精製する方法しか知られておらず、グリチルリチンの製造方法として化学合成を利用した方法は、実用的なものがこれまでに報告されていないのが現状である。これは、グリチルリチンが複雑な構造を有する天然有機化合物であり、多くの工程数を必要とし、製造工程が複雑になることが原因であった。また、グリチルリチン誘導体の中には、薬理学上重要なものが種々存在するが、化学合成を利用した実用的な製造方法が無いのは、このようなグリチルリチン誘導体に関しても同様であった。このように、従来、グリチルリチン及びその誘導体の入手性には制限があるという問題点があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、化学合成による実用的なグリチルリチン及びその誘導体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、水酸基を保護したある特定の単糖を、グリチルレチン酸の3位の炭素原子に結合している水酸基との間で結合させて配糖化を行い、配糖化後の該単糖の特定の水酸基を脱保護して、配糖化に用いた前記単糖を再度結合させるという、二段階の配糖化を行い、得られた化合物の糖部分の水酸基に対して脱保護及び酸化を行うことで、短工程且つ高収率でグリチルリチンを化学合成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記課題を解決するため、
請求項1に記載の発明は、
下記一般式(I−1)で表される化合物に、下記式(11)で表される化合物及びルイス酸を作用させて下記一般式(I−2)で表される化合物とし、
下記一般式(I−2)で表される化合物に塩基を作用させて下記一般式(I−3)で表される化合物とし、
下記一般式(I−3)で表される化合物に、前記式(11)で表される化合物及びルイス酸を作用させて下記一般式(I−4)で表される化合物とし、
下記一般式(I−4)で表される化合物にプロトン酸を作用させて下記一般式(I−5)で表される化合物とし、
下記一般式(I−5)で表される化合物に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル及びビス(アセトキシ)ヨウドベンゼンを作用させ、次いでメチル化剤を作用させて下記一般式(I−6)で表される化合物とし、
下記一般式(I−6)で表される化合物に水素ガス存在下でパラジウムカーボンを作用させて下記一般式(I−7)で表される化合物とし、
下記一般式(I−7)で表される化合物に塩基を作用させて下記一般式(I)で表される化合物とする、
ことを特徴とする下記一般式(I)で表される化合物の製造方法である。
Figure 0005296368
(式中、Bnはベンジル基であり;Bzはベンゾイル基であり;Rは水素原子又はヒドロキシ基であり;Rはメチル基、−CD又は−14CHであり;Rは水素原子又はベンジルオキシ基であり;ただしRが水素原子である場合にはRは水素原子であり、Rがヒドロキシ基である場合にはRはベンジルオキシ基である。)
請求項2に記載の発明は、下記一般式(II−1)で表される化合物に、下記式(11)で表される化合物及びルイス酸を作用させて下記一般式(II−)で表される化合物とし、
下記一般式(II−2)で表される化合物に塩基を作用させて下記一般式(II−3)で表される化合物とし、
下記一般式(II−3)で表される化合物に、前記式(11)で表される化合物及びルイス酸を作用させて下記一般式(II−4)で表される化合物とし、
下記一般式(II−4)で表される化合物にプロトン酸を作用させて下記一般式(II−5)で表される化合物とし、
下記一般式(II−5)で表される化合物に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル及びビス(アセトキシ)ヨウドベンゼンを作用させ、次いでメチル化剤を作用させて下記一般式(II−6)で表される化合物とし、
下記一般式(II−6)で表される化合物に水素ガス存在下でパラジウムカーボンを作用させて下記一般式(II−7)で表される化合物とし、
下記一般式(II−7)で表される化合物に塩基を作用させて下記一般式(II)で表される化合物とする、
ことを特徴とする下記一般式(II)で表される化合物の製造方法である。
Figure 0005296368
(式中、Bnはベンジル基であり;Bzはベンゾイル基であり;Rは水素原子又はヒドロキシ基であり;Rはメチル基、−CD又は−14CHであり;Rは水素原子又はベンジルオキシ基であり;ただしRが水素原子である場合にはRは水素原子であり、Rがヒドロキシ基である場合にはRはベンジルオキシ基である。)
本発明により、グリチルリチン及びその誘導体を実用的に化学合成により製造できる。そして、グリチルリチン及びその誘導体の入手法の選択肢を増やすことができる。
以下、本発明について詳しく説明する。なお、以下に示すグリチルリチン及びグリチルレチン酸並びにこれらの誘導体の炭素原子の番号表記について、下記式(1)で表されるグリチルレチン酸を例に挙げて以下に示す。
Figure 0005296368
また、本明細書において「Bn」は「ベンジル基」を、「Bz」は「ベンゾイル基」をそれぞれ表すものとする。
前記一般式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)と略記する)、一般式(II)で表される化合物(以下、化合物(II)と略記する)、一般式(III)で表される化合物(以下、化合物(III)と略記する)は、いずれも出発原料が異なるのみで同様の方法で製造できる。以下、順次説明する。
[化合物(I)の製造方法]
本発明の第一の実施形態に係る化合物(I)の製造方法について、代表的な合成ルートを以下に示す。本実施形態は、一般式(I−1)で表される化合物(以下、化合物(I−1)と略記する)を出発原料とし、下記一般式(I−2)〜(I−7)で表される化合物(以下、それぞれ化合物(I−2)〜(I−7)と略記する)を中間体として、化合物(I)を得るものである。
Figure 0005296368
(式中、Bnはベンジル基であり;Bzはベンゾイル基であり;Rは水素原子又はヒドロキシ基であり;Rはメチル基、−CD又は−14CHであり;Rは水素原子又はベンジルオキシ基であり;ただしRが水素原子である場合にはRは水素原子であり、Rがヒドロキシ基である場合にはRはベンジルオキシ基である。)
(A)化合物(I−2)の製造
化合物(I−1)に前記化学式(11)で表される化合物(以下、化合物(11)と略記する)を反応させることで、化合物(I−2)が得られる。化合物(I−1)は、グリチルレチン酸の誘導体である。
反応は、例えば、化合物(I−1)に対し、好ましくはハロゲン化炭化水素を溶媒として用い、化合物(11)を加え、窒素ガス雰囲気下で酸を加えて攪拌することにより行うのが好ましい。
ここで用いる酸としては、ルイス酸が好ましく、BF−OEtが特に好ましい。
また、ハロゲン化炭化水素としては、塩化メチレン、クロロホルム等が例示でき、塩化メチレンが特に好ましい。反応温度は−40〜5℃が好ましく、−5〜5℃がより好ましい。
反応終了後は、適宜必要に応じて、pH調整、ろ過による不溶物の除去、濃縮等を行い、カラムクロマトグラフィー等による精製を行っても良い。
(B)化合物(I−3)の製造
化合物(I−2)を脱ベンゾイル化することで、化合物(I−3)が得られる。
反応は、例えば、化合物(I−2)に対し、好ましくはメタノール及び1,4−ジオキサンの混合溶媒を用い、ナトリウムメトキシド等の塩基を加えて行うのが好ましい。反応温度は20〜60℃が好ましく、30〜50℃がより好ましい。
反応終了後は、適宜必要に応じて、pH調整、ろ過、濃縮等を行い、カラムクロマトグラフィー等による精製を行っても良い。
(C)化合物(I−4)の製造
化合物(I−4)は、化合物(I−1)に代わり化合物(I−3)を用いること以外は、前記化合物(I−2)の場合と同様の方法で得られる。
(D)化合物(I−5)の製造
化合物(I−5)は、前記化合物(I−4)を脱アセタール化することで得られる。
反応は、例えば、化合物(I−4)に対し、好ましくはハロゲン化炭化水素及びアルコールの混合溶媒を用い、酸を加えて行うのが好ましい。
ここで、ハロゲン化炭化水素としては、塩化メチレン、クロロホルム等が例示でき、クロロホルムが特に好ましい。アルコールとしては、メタノール、エタノール等が例示でき、メタノールが特に好ましい。酸としては有機酸が好ましく、p−トルエンスルホン酸(pTsOH)が特に好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
反応終了後は、適宜必要に応じて、pH調整、ろ過、濃縮等を行い、カラムクロマトグラフィー等による精製を行っても良い。
(E)化合物(I−6)の製造
化合物(I−5)の糖部分を酸化し、得られたカルボキシ基をメチルエステル化することで、化合物(I−6)が得られる。Rがベンジルオキシ基である場合には、この部位において脱ベンジル化も進行し、ヒドロキシ基となる。なお、ここで糖部分とは、前記化合物(11)に由来する部分を指す。
酸化反応では、糖部分の第一級ヒドロキシ基が炭素原子に結合している部位をカルボキシ基に変換する。
酸化反応は、ハロゲン化炭化水素及び水の混合溶媒中で行うのが好ましく、ハロゲン化炭化水素として塩化メチレンを用いるのが特に好ましい。また、酸化反応は、触媒量の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(TEMPO)を共酸化剤と併用する方法で行うのが好ましく、共酸化剤としては、ビス(アセトキシ)ヨウドベンゼン(BAIB)が特に好ましい。TEMPO及び共酸化剤を併用する方法により、糖部分の第一級ヒドロキシ基が炭素原子に結合している二つの部位を、高選択的に一度にカルボキシ基に変換できるので、工程数を削減でき、目的物の収率を向上させるのに有利である。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
酸化反応終了後は、例えば、チオ硫酸ナトリウム等を加えた後、適宜必要に応じてpH調整、抽出、ろ過、濃縮等の後処理を行うことができる。
次いで、前記酸化反応で得られたカルボキシ基をメチルエステル化する。メチルエステル化は、酸化反応で得られた化合物に対し、メチル化剤を作用させれば良い。メチル化剤は、求電子試薬として作用するものが好ましく、硫酸ジメチル、トリフルオロメタンスルホン酸メチル、ジアゾメタンがより好ましく、ジアゾメタンが特に好ましい。ジアゾメタンは、ジエチルエーテル溶液として用いることが好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
反応終了後は、適宜必要に応じて、pH調整、ろ過、濃縮等を行い、カラムクロマトグラフィー等による精製を行っても良い。
(F)化合物(I−7)の製造
化合物(I−7)は、化合物(I−6)を脱ベンジル化することで得られる。
反応は、例えば、化合物(I−6)に対し、好ましくはメタノール等のアルコールを溶媒として用い、パラジウムカーボンを加え、水素ガス雰囲気下で攪拌するのが好ましい。
反応終了後は、適宜必要に応じて、pH調整、ろ過、濃縮等を行い、カラムクロマトグラフィー等による精製を行っても良い。
(G)化合物(I)の製造
化合物(I)は、化合物(I−7)を脱ベンゾイル化し、メチルエステルを加水分解することで得られる。すなわち、化合物(I−7)を公知の方法で脱保護することで、容易に化合物(I)が得られる。
反応は、例えば、化合物(I−7)に対し、好ましくはメタノール等のアルコールを溶媒として用い、ナトリウムメトキシド等の塩基を加えて攪拌するのが好ましい。
反応終了後は、適宜必要に応じて、pH調整、ろ過、濃縮等を行い、カラムクロマトグラフィー等による精製を行っても良い。
本実施形態において、好ましい化合物(I)としては、下記式(I−a)〜(I−f)で表される化合物(以下、化合物(I−a)〜(I−f)と略記する)が例示でき、化合物(I−a)が特に好ましい。化合物(I−a)はグリチルリチンである。
Figure 0005296368
本発明においては、出発原料である化合物(I−1)から目的物である化合物(I)に至るまで、環構造を構成する1位〜22位の炭素原子に結合している、環構造を構成しない原子又は官能基は、通常、環構造に対する立体配置が保持される。すなわち、出発原料においてこれら原子又は官能基が、紙面に対して上側に位置するものは、目的物に至るまで紙面に対して上側に位置した状態が保持され、紙面に対して下側に位置するものは、目的物に至るまで紙面に対して下側に位置した状態が保持される。したがって、例えば、化合物(I−a)〜(I−f)を製造する場合には、出発原料としてそれぞれ、下記式(I−1−a)〜(I−1−f)で表される化合物を用いれば良い。これは、後記する化合物(II)及び(III)の製造においても同様である。
Figure 0005296368
[化合物(II)の製造方法]
本発明の第二の実施形態に係る化合物(II)の製造方法について、代表的な合成ルートを以下に示す。本実施形態は、一般式(II−1)で表される化合物(以下、化合物(II−1)と略記する)を出発原料とし、下記一般式(II−2)〜(II−7)で表される化合物を中間体として、化合物(II)を得るものである。
すなわち、出発原料として前記化合物(I−1)の代わりに化合物(II−1)を用いること以外は、第一の実施形態と同様の方法で、化合物(II)を製造できる。
Figure 0005296368
(式中、Bnはベンジル基であり;Bzはベンゾイル基であり;Rは水素原子又はヒドロキシ基であり;Rはメチル基、−CD又は−14CHであり;Rは水素原子又はベンジルオキシ基であり;ただしRが水素原子である場合にはRは水素原子であり、Rがヒドロキシ基である場合にはRはベンジルオキシ基である。)
本実施形態において、好ましい化合物(II)としては、下記式(II−a)及び(II−b)で表される化合物が例示でき、下記式(II−b)で表される化合物(以下、化合物(II−b)と略記する)が特に好ましい。
Figure 0005296368
化合物(II−a)又は(II−b)を製造する場合には、出発原料として下記式(II−1−a)又は(II−1−b)で表される化合物を用いれば良い。
Figure 0005296368
[化合物(III)の製造方法]
本発明の第三の実施形態に係る化合物(III)の製造方法について、代表的な合成ルートを以下に示す。本実施形態は、一般式(III−1)で表される化合物(以下、化合物(III−1)と略記する)を出発原料とし、下記一般式(III−2)〜(III−7)で表される化合物を中間体として、化合物(III)を得るものである。
すなわち、出発原料として前記化合物(I−1)の代わりに化合物(III−1)を用いること以外は、第一の実施形態と同様の方法で、化合物(III)を製造できる。
Figure 0005296368
(式中、Bnはベンジル基であり;Bzはベンゾイル基であり;Rは水素原子又はヒドロキシ基であり;Rはメチル基、−CD又は−14CHであり;Rは水素原子又はベンジルオキシ基であり;ただしRが水素原子である場合にはRは水素原子であり、Rがヒドロキシ基である場合にはRはベンジルオキシ基である。)
本実施形態において、好ましい化合物(III)としては、下記式(III−a)及び(III−b)で表される化合物が例示できる。
Figure 0005296368
化合物(III−a)又は(III−b)を製造する場合には、出発原料として下記式(III−1−a)又は(III−1−b)で表される化合物を用いれば良い。
Figure 0005296368
がCDである場合、出発原料となる化合物は、例えば、以下に示す方法で製造できる。下記式(I−1−f)で表される化合物(以下、化合物(I−1−f)と略記する)を例に挙げて説明する。
(ア)下記式(1)で表されるグリチルレチン酸に、濃塩酸存在下で亜鉛を作用させ(還元反応)、次いでジョーンズ試薬を作用させ(酸化反応)、次いで塩化ベンジルを作用させ(カルボキシ基の保護)て、下記式(2a)で表される化合物を得る。
還元反応は、好ましくはジオキサン等の溶媒中で、濃塩酸存在下、亜鉛粉末を用いて行うのが好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
酸化反応は、好ましくはテトラヒドロフラン等の溶媒中で、ジョーンズ試薬を用いて行うのが好ましい。
カルボキシ基のベンジル基による保護は、好ましくはジメチルホルムアミド等の溶媒中で、炭酸カリウム等の塩基存在下、塩化ベンジルで行うのが好ましい。反応温度は50〜80℃が好ましく、65〜75℃がより好ましい。
(イ)下記式(2a)で表される化合物に、ヒドロキシルアミン塩酸塩を作用させて下記式(2b)で表される化合物を得る。
反応は、例えば、化合物(2a)に対し、好ましくはハロゲン化炭化水素及びアルコールの混合溶媒を用い、塩基存在下、ヒドロキシルアミン塩酸塩を加えて行うのが好ましい。
ここで、ハロゲン化炭化水素としては、塩化メチレン、クロロホルム等が例示でき、塩化メチレンが特に好ましい。アルコールとしては、メタノール、エタノール等が例示でき、メタノールが特に好ましい。塩基は弱塩基性の無機塩基が好ましく、酢酸ナトリウムが特に好ましい。反応温度は30〜70℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
(ウ)下記式(2b)で表される化合物に、酢酸ナトリウム及び塩化パラジウム二ナトリウムを作用させる。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
次いで無水酢酸を作用させる。反応は、例えば、塩基の存在下、好ましくはハロゲン化炭化水素を溶媒として用いる。塩基としては弱塩基性の有機塩基が好ましく、トリエチルアミンが特に好ましい。また、ここでは触媒を用いることが好ましく、ジメチルアミノピリジン(DMAP)を用いることが特に好ましい。また、ハロゲン化炭化水素としては、塩化メチレン、クロロホルム等が例示でき、塩化メチレンが特に好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
次いで四酢酸鉛を作用させてから水素化ホウ素ナトリウムを作用させて下記式(2c)で表される化合物を得る。四酢酸鉛は酢酸に溶解させた状態で加えるのが好ましい。水素化ホウ素ナトリウムは水酸化ナトリウム水溶液に溶解させた状態で加えるのが好ましい。反応温度はいずれも、15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
(エ)下記式(2c)で表される化合物に塩基を作用させて下記式(2d)で表される化合物を得る。
反応溶媒としてはアルコールを用いるのが好ましく、メタノールが特に好ましい。塩基は弱塩基性の無機塩基が好ましく、炭酸ナトリウムが特に好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
(オ)下記式(2d)で表される化合物に、トリクロロチタン及び酢酸アンモニウムを作用させて下記式(2e)で表される化合物を得る。
反応は、トリクロロチタン及び酢酸アンモニウムの塩酸水溶液に、化合物(2d)を好ましくはテトラヒドロフラン溶液として加えて行うのが好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
(カ)下記式(2e)で表される化合物に塩基を作用させて下記式(3)で表される化合物を得る。
反応溶媒としては、アルコールを用いるのが好ましく、メタノールが特に好ましい。塩基は弱塩基性の無機塩基が好ましく、炭酸ナトリウムが特に好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
(キ)下記式(3)で表される化合物に、リチウムビストリメチルシリルアミド(LHMDS)を作用させる。反応溶媒としては、テトラヒドロフランを用いるのが好ましく、反応温度は、まず好ましくは−90〜−60℃、より好ましくは−80〜−70℃とした後、昇温して好ましくは−20〜10℃、より好ましくは−10〜5℃とする。
次いでクロロトリメチルシラン(TMSCl)を作用させる。反応温度は、まず好ましくは−90〜−60℃、より好ましくは−80〜−70℃とした後、昇温して好ましくは15〜40℃、より好ましくは20〜30℃とする。
次いで酢酸パラジウムを作用させて下記式(4)で表される化合物を得る。反応溶媒としては、テトラヒドロフラン及びアセトニトリルの混合溶媒を用いるのが好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
(ク)下記式(4)で表される化合物に、リチウムビストリメチルシリルアミド(LHMDS)を作用させる。反応溶媒としては、テトラヒドロフランを用いるのが好ましい。
次いで一般式「CDL」で表される化合物(「L」はハロゲン原子を表す)を作用させて下記式(5)で表される化合物を得る。ここで一般式中、「L」はハロゲン原子を表し、ヨウ素原子であることが特に好ましい。反応温度は、まず好ましくは−90〜−60℃、より好ましくは−80〜−70℃とした後、昇温して好ましくは−20〜10℃、より好ましくは−10〜5℃とする。
(ケ)下記式(5)で表される化合物に、水素ガス存在下でロジウム触媒を作用させて下記式(6b)で表される化合物を得る。
反応溶媒としては、ベンゼン及びエタノールの混合を用いるのが好ましい。前記ロジウム触媒としては、クロロトリストリフェニルホスフィンロジウムが好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。反応は、水素ガス雰囲気下で攪拌することにより行うのが好ましい。
(コ)下記式(6b)で表される化合物にヨウ化銅及びt−ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)を作用させて下記式(7b)で表される化合物を得る。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、アセトニトリル及びピリジンの混合溶媒を用いるのが好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
(サ)下記式(7b)で表される化合物に水素化ホウ素ナトリウムを作用させて化合物(I−1−f)を得る。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン及びメタノールの混合溶媒を用いるのが好ましい。反応温度は15〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
上記の各工程においては、反応終了後に適宜必要に応じて、中和、抽出、洗浄、濃縮等を行い、カラムクロマトグラフィー等による精製を行っても良い。
ここでは、化合物(I−1−f)の製造方法について説明したが、例えば、工程(ク)において、一般式「CDL」で表される化合物の代わりに、一般式「14CHL」で表される化合物を用いることにより、同様に前記式(I−1−e)で表される化合物を製造できる。ここでLは、前記と同様である。そして、化合物(II−1)又は(III−1)において、RがCD又は14CHである化合物についても、同様の方法で製造できる。
Figure 0005296368
本発明の製造方法によれば、化合物(11)を二段階で反応させて配糖化を行うことで、化合物(I−4)が容易に得られる。そして該化合物(I−4)は、その糖部分に対して脱アセタール化を行い、生じた第一級ヒドロキシ基に対して選択的に酸化を行うことで、グルクロン酸誘導体二分子がグリチルレチン酸に結合した構造の所望の中間体に容易に変換されるので、化合物(I−6)を極めて効率的に得られる。そして、該化合物(I−6)は、公知の方法で容易に脱保護できる。このように、従来にない合理的な合成ルートを見出したことにより、前記化合物(I−1)を出発原料として、化合物(I)を短工程且つ高収率で化学合成できる。これは、化合物(II)及び(III)についても同様である。以上のように、本発明は、化学合成による実用的なグリチルリチン及びその誘導体の製造方法をはじめて提供するものである。
以下、具体的に実施例を挙げ、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]<化合物(I−a)(グリチルリチン)の製造>
以下の手順に従って、下記一般式(I−1−a)で表される化合物(以下、化合物(I−1−a)と略記する)を出発原料とし、下記一般式(I−2−a)〜(I−7−a)で表される化合物(以下、それぞれ化合物(I−2−a)〜(I−7−a)と略記する)を中間体として、化合物(I−a)(グリチルリチン)を製造した。
Figure 0005296368
(化合物(I−2−a)の製造)
化合物(I−1−a)(137mg,0.244mmol)と化合物(11)(2−O−benzoyl−3−O−benzyl−4,6−O−benzyliden−α−D−glucopyranosyl trichloroacetoimidate,193mg,0.318mmol)をコルベン内に入れ、コルベン内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、塩化メチレン6.0 mLを加えて溶解し、0℃でBF−OEt(0.012mL,0.094mol,0.3eq.)を加え、1時間撹拌した。反応終了後、トリエチルアミンで中和して減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル=4:1)で精製し、化合物(I−2−a)を124mg(0.123mmol、収率50%)得た。
得られた化合物(I−2−a)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz,CDCl3) δ7.99-7.04 (20 H, m, 4 Ph), 5.60 (1 H, s, PhCH), 5.52 (1 H, s, H-11), 5.34 (1 H, t, J 8.5 Hz, H-2'), 5.18 and 5.08 (2 H, each d, J 12.2 Hz, PhCH2), 4.82 and 4.70 (2 H, each d, J 12.2 Hz, PhCH2), 4.64 (1 H, d, J 1',2' 7.8 Hz, H-1'), 4.35 (1H, dd, J 5.2 Hz, H-6a'), 3.89-3.84 (3 H, m, H-4', H-6'b, H-3'), 3.50-3.46 (1 H, m, H-5'), 3.08-3.06 (1 H, m, H-3), 2.76 (1 H, m, H-18), 2.24 (1 H, s, H-9), 1.29, 1.15, 1.08, 1.05, 0.71, 0.66, 0.64 (3 H each, s each, 7 Me).
13C-NMR (100MHz,CDCl3) δ199.8 (C-11), 176.0 (C-30), 168.8 (C-13), 164.8 (PhCOO), 137.8, 137.2, 136.0, 132.8, 129.9, 129.7, 128.9, 128.5, 128.4, 128.2, 128.1, 128.0, 127.9, 127.4, 125.9, 103.7 (C-1’), 101.2 (PhCH, C-5’), 89.9 (C-3), 81.6 (C-4’), 77.9 (C-3’), 73.8 (C-2’), 73.7 (PhCH2), 68.8 (C-6’), 66.2 (PhCH2), 61.7 (C-9), 55.2 (C-5), 48.2, 45.3, 44.0, 43.1, 41.1, 39.1, 39.1, 37.6, 36.8, 32.7, 31.8, 31.2, 28.4, 28.3, 27.7, 26.5, 26.4, 25.9, 23.3, 18.7, 17.3, 16.3, 16.2, 14.2.
LC-MS(m/z) ES+ 1006.3 [M+H]+.
(化合物(I−3−a)の製造)
化合物(I−2−a)(120mg,0.119mmol)にメタノール4.0mLを加え、さらに1,4−ジオキサンを加えて溶解させた。次いで、ナトリウムメトキシド500mgを加え、40℃で1日撹拌した。反応終了後、アンバーライトIRB120で中和し、綿栓ろ過して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル=4:1)で精製し、化合物(I−3−a)を97mg(0.107mmol、収率90%)得た。
得られた化合物(I−3−a)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz,CDCl3) δ7.50-7.25 (15 H, m, 3 Ph), 5.55 (1 H, s, PhCH), 5.54 (1 H, s, H-12), 5.19 and 5.08 (2 H, each d, J 12.2 Hz, PhCH2), 4.95 and 4.80 (2 H, each d, J 11.7 Hz, PhCH2), 4.46 (1 H, d, J 7.1 Hz, H-1’), 4.31 (1 H, dd, J 5.1, 2.6 Hz, H-6’a), 3.80 (1 H, t, J 10.4 Hz, H-6’b), 3.68-3.64 (3 H, m, H-4’, H-3’, H-2’), 3.42 (1 H, td, J 9.3, 4.9 Hz, H-5’), 3.19 (1 H, t, J 8.1 Hz, H-3), 2.79 (1 H, d, J 13.7 Hz, H-18), 2.30 (1 H, s, H-9), 1.33, 1.16, 1.14, 1.10, 1.04, 0.86, 1.73 (3 H each, s each, 7 Me).
13C-NMR (100MHz,CDCl3) δ199.8 (C-11), 176.0 (C-30), 168.8 (C-13), 138.4, 137.2, 136.0, 128.8, 128.5, 128.4, 128.3, 128.2, 128.2, 128.1, 127.8, 127.6, 125.9, 105.3 (C-1’), 101.1 (PhCH), 89.7 (C-3), 81.2 (C-4’), 80.5 (C-3’), 75.0 (C-2’), 74.6 (PhCH2), 68.8 (C-6’), 66.4 (C-5’), 66.2 (PhCH2), 61.7 (C-9), 55.3 (C-5), 48.2, 45.4, 44.0, 43.2, 41.1, 39.4, 39.1, 37.7, 36.8, 32.8, 31.8, 31.2, 28.4, 28.3, 28.2, 26.5, 26.4, 26.0, 23.4, 18.7, 17.4, 16.7, 16.4.
LC-MS(m/z) ES+ 901.4 [M+H]+.
(化合物(I−4−a)の製造)
化合物(I−3−a)(95mg,0.105mmol)、化合物(11)(2−O−benzoyl−3−O−benzyl−4,6−O−benzyliden−α−D−glucopyranosyl trichloroacetoimidate,83mg,0.136mmol)及びMolecular sieves AW−300(200mg)をコルベン内に入れ、コルベン内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、塩化メチレン(3.0mL)を加えて溶解し、室温で2時間撹拌した。さらに、0℃でBF−OEt(0.005mL,0.041mmol,0.3eq.)を加え、30分撹拌した。反応終了後、トリエチルアミンで中和し、反応液をセライト濾過した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル=4:1)で精製し、化合物(I−4−a)を82mg(0.061mmol、収率58%)得た。
得られた化合物(I−4−a)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz,CDCl3) δ7.87-7.05 (30 H, m, 6 Ph), 5.60 (1 H, s, PhCH), 5.55 (1 H, s, H-12), 5.45 (1 H, s, PhCH), 5.28 (1 H, t, J 8.4 Hz, H-2’’), 5.22 (1 H, d, J 8.1 Hz, H-1’’), 5.20 and 5.09 (2 H, each d, J 12.2 Hz, PhCH2), 4.81 and 4.67 (2 H, each d, J 12.0 Hz, PhCH2), 4.74 and 4.41(2 H, each d, J 11.2 Hz, PhCH2), 4.45 (1 H, d, J 7.6 Hz, H-1’), 4.37 (1 H, dd, J 11.6, 6.0 Hz, H-6’’a), 4.27 (1 H, dd, J 5.2 Hz, H-6’a), 3.86 (1 H, t, J 7.9 Hz, H-2’), 3.82-3.69 (4 H, m, H-3’’, H-4’’, H-6’’b, H-6’b), 3.62-3.57 (2 H, m, H-4’, H-3’), 3.43 (1 H, td, J 9.1, 5.1 Hz, H-5’’), 3.31 (1 H, td, J 9.4, 5.0 Hz, H-5’), 3.15-3.12 (1 H, m, H-3), 2.77 (1 H, d, J 13.7 Hz, H-18), 2.31 (1 H, s, H-9), 1.35, 1.18, 1.16, 1.15, 1.11, 0.90, 0.74 (3 H each, s each, 7 Me).
13C-NMR (100MHz,CDCl3) δ199.9 (C-11), 176.0 (C-30), 168.8 (C-13), 164.9 (PhCOO), 138.7, 137.5, 137.1, 137.1, 136.0, 132.9, 129.6, 129.6, 128.8, 128.7, 128.4, 128.4, 128.2, 128.1, 128.1, 128.0, 128.0, 128.0, 127.4, 127.0, 125.8, 125.8, 104 2 (C-1’), 101.1 (PhCH), 100.9 (PhCH), 100.8 (C-1’’), 90.5 (C-3), 82.4 (C-3’), 82.0 (C-4’’), 81.5 (C-4’), 78.0 (C-3’’), 77.4 (C-2’), 74.5 (PhCH2), 74.1 (PhCH2), 73.8 (C-2’’), 68.8 (C-6’’), 68.8 (C-6’), 66.1 (PhCH2), 65.9 (C-5’’), 65.6 (C-5’), 61.7 (C-9), 55.3 (C-5), 48.2, 45.4, 43.9, 43.1, 41.0, 39.6, 39.1, 37.6, 36.7, 32.8, 31.7, 31.2, 28.4, 28.3, 27.7, 26.4, 26.0, 23.3, 18.7, 17.3, 16.3.
LC-MS(m/z) ES+ 1367.7 [M+Na]+.
(化合物(I−5−a)の製造)
化合物(I−4−a)(82mg,0.061mmol)を、クロロホルム2.0mLとメタノール1.0mLの混合溶媒に溶解し、p−トルエンスルホン酸10mgを加え、室温で1日撹拌した。反応終了後、トリエチルアミンで中和して減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1)で精製し、化合物(I−5−a)を51mg(0.044mmol、収率72%)得た。
得られた化合物(I−5−a)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz,CDCl3) δ7.92-7.12 (20 H, m, 4 Ph), 5.53 (1 H, s, H-12), 5.22 (1 H, t, J 9.0 Hz, H-2’’), 5.18 and 5.06 (2 H, each d, J 12.2 Hz, PhCH2), 5.09 (1 H, d, J 8.1 Hz, H-1’’), 4.70 and 4.61 (2 H, d, J 11.7 Hz, PhCH2), 4.66 and 4.59 (2 H, d, J 11.5 Hz, PhCH2), 4.35 (1 H, d, J 7.8 Hz, H-1’), 3.86 (1H, dd, J 11.7, 2.7 Hz, H-6’a), 3.79-3.54 (7 H, m, H-2’, H-4’’, H-6’b, H-6’’a, H-6’’b, H-4’, H-3’’), 3.32-3.30 (1 H, m, H-5’), 3.30 (1 H, t, J 9.3 Hz, H-3’), 3.15-3.11 (2 H, m, H-3, H-5’’), 2.75 (1 H, d, H-18), 2.29 (1 H, s, H-9), 1.34 (3 H, s, Me), 1.15 (6 H, s, 2 Me), 1.12 (3 H, s, Me), 1.09 (3 H, s, Me), 0.87 (3 H, s, Me), 0.73 (3 H, s, Me).
13C-NMR (100MHz,CDCl3) δ200.0 (C-11), 176.0 (C-30), 168.9 (C-13), 164.8 (PhCOO), 138.6, 137.6, 136.0, 133.0, 129.6, 128.5, 128.4, 128.3, 128.2, 128.1, 127.9, 127.8, 127.6, 127.1, 103.9 (C-1’), 100.0 (C-1’’), 90.5 (C-3), 85.6 (C-3’), 82.7 (C-3’’), 76.8 (C-2’), 75.4 (C-5’), 75.1 (C-5’’), 74.8 (PhCH2), 74.8 (PhCH2), 74.0 (C-2’’), 71.2 (C-4’), 70.3 (C-4’’), 66.2 (PhCH2), 62.5 (C-6’), 61.7 (C-6’’), 61.7 (C-9), 55.3 (C-5), 48.2, 45.4, 44.0, 43.2, 41.0, 39.7, 39.2, 37.7, 36.7, 32.7, 31.8, 31.2, 28.4, 28.3, 27.7, 26.4, 26.2, 23.3, 18.7, 17.3, 16.4.
LC-MS(m/z) ES+ 1191.1 [M+Na]+.
(化合物(I−6−a)の製造)
化合物(I−5−a)(64mg,0.042mmol)を塩化メチレン3.0mlに溶解し、水1.0mLを加えた。次いで、TEMPO(1.5mg,0.009mmol,0.2eq.)とBAIB(34mg,0.107mmol,2.5eq.)を加え、室温で激しく撹拌した。TLCで反応をモニタリングしながら、TEMPOとBAIBを増量していき、5時間撹拌した。反応終了後、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルムで抽出し、また水層を塩酸水溶液で酸性にして、クロロホルムで抽出した。得られたクロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランに溶解し、室温でジアゾメタンのジエチルエーテル溶液を加えた。反応終了後、酢酸を加え、5分撹拌した。次いで、減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製し、化合物(I−6−a)を18mg(0.015mmol、収率35%)得た。
得られた化合物(I−6−a)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz,CDCl3) δ5.54 (1 H, s, H-12), 5.22 (1 H, t, J 8.1 Hz, H-2’’). 5.20 and 5.09 (2 H, each d, J 12.4 Hz, PhCH2), 5.13 (1 H, d, J 8.1 Hz, H-1’’), 4.78-4.51 (4 H, m, 2 PhCH2), 4.38 (1 H, d, J 7.8 Hz, H-1’), 4.04-3.99 (1 H, m, H-4’’), 3.86-3.68 (9 H, m, H-2’, H-5’’, H-5’, 2 COOMe), 3.62 (1 H, t, J 9.3 Hz, H-3’’), 3.38 (1 H, t, J 9.0 Hz, H-3’), 1.34 (3 H, s, Me), 1.16 (3 H, s, Me), 1.13 (3 H, s, Me), 1.10 (6 H, s, 2 Me), 0.81 (3 H, s, Me), 0.74 (3 H, s, Me).
13C-NMR (100MHz,CDCl3) δ200.0 (C-11), 176.1 (C-30), 170.3 (COOMe), 169.5 (COOMe), 168.9 (C-13), 164.8 (PhCOO), 103.7 (C-1’), 100.5 (C-1’’), 90.8 (C-3), 84.6 (C-3’), 80.7 (C-3’’), 77.5 (C-2’), 75.0 (PhCH2), 74.6 (PhCH2), 66.2 (PhCH2), 61.8 (C-9), 55.3 (C-5).
LC-MS(m/z) ES+ 1225.6 [M+H]+.
(化合物(I−7−a)の製造)
化合物(I−6−a)(17mg,0.014mmol)にメタノール2.0mLを加えて溶解させし、パラジウムカーボン20mgを加えて、水素雰囲気下1日撹拌した。反応終了後、反応液をセライト濾過した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム: メタノール=15:1)で精製し、化合物(I−7−a)を9.5mg(0.0099mmol、収率72%)得た。
得られた化合物(I−7−a)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz,CDCl3) δ8.09-7.33 (5 H, m, Ph), 5.64 (1 H, s, H-12), 5.15 (1 H, d, J 7.8 Hz, H-1’’), 5.03 (1 H, t, J 8.5 Hz, H-2’’), 4.37 (1 H, d, J 7.6 Hz, H-1’), 3.90 (1H, d, J 9.5 Hz, H-5’’), 3.81 (1 H, t, J 9.1 Hz, H-4’’), 3.77 (3 H, s, COOMe), 3.76 (3 H, s, COOMe), 3.73 (1 H, t, J 9.0 Hz, H-3’’), 3.69 (1 H, d, J 9.8 Hz, H-5’), 3.65 (1 H, t, J 8.3 Hz, H-2’), 3.55 (1 H, t, J 9.4 Hz, H-4’), 3.43-3.35 (1 H, m, H-3’), 3.09 (1 H, t, J 8.1 Hz, H-3), 2.71 (1 H, d, J 13.7 Hz, H-18), 2.33 (1 H, s, H-9), 1.36 (3 H, s, Me), 1.26 (3 H, s, Me), 1.18 (3 H, s, Me), 1.12 (3 H, s, Me), 1.05 (3 H, s, Me), 0.82 (3 H, s, Me), 0.81 (3 H, s, Me).
13C-NMR (100MHz,CDCl3) δ201.1 (C-11), 179.3 (C-30), 170.6 (COOMe), 169.8 (COOMe), 169.2 (C-13), 166.3 (PhCOO), 133.2, 129.9, 129.9, 129.7, 128.4, 128.0, 103.8 (C-1’), 100.8 (C-1’’), 90.4 (C-3), 78.7 (C-5’), 76.5 (C-3’), 75.0 (C-5’’), 74.5 (C-3’’), 74.2 (C-2’’), 71.7 (C-4’’), 71.1 (C-4’), 70.4 (C-2’), 61.9 (C-9), 55.3 (C-5), 52.6 (COOMe), 52.5 (COOMe), 48.4, 45.6, 43.8, 43.3, 41.2, 39.5, 39.5, 39.2, 37.8, 36.8, 32.8, 31.9, 31.1, 29.7, 28.5, 28.4, 27.5, 26.5, 26.5, 25.8, 23.4, 18.7, 17.4, 16.4.
LC-MS(m/z) ES+ 955.7 [M+H]+.
(化合物(I−a)(グリチルリチン)の製造)
化合物(I−7−a)(8mg,0.0086mmol)にメタノール2.0mLを加えて溶解させ、ナトリウムメトキシド20mgを加え、40℃で1日撹拌した。反応終了後、アンバーライトIRB120でpHを約1〜2に調整し、綿栓ろ過して減圧濃縮した。得られた残渣をセファデックスLH−20(メタノール)で精製し、化合物(I−a)(グリチルリチン)を8mg(0.0097mmol、収率98%)得た。
得られた化合物(I−a)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz, pyridine-d5) δ5.95 (1 H, s, H-12),5.44 (1 H, d, J 7.3 Hz, H-1’’), 5.06 (1 H, d, J 7.6 Hz, H-1’), 3.03 (1 H, d, J 10.7 Hz, H-3), 2.53 (1 H, d, H-18), 2.44 (1 H, s, H-9), 1.43 (3 H, s, Me), 1.41 (3 H, s, Me), 1.36 (3 H, s, Me), 1.25 (3 H, s, Me), 1.20 (3 H, s, Me), 1.04 (3 H, s, Me), 0.79 (3 H, s, Me).
13C-NMR (100MHz, pyridine-d5) δ199.4 (C-11), 179.1 (C-30), 169.6, 169.5, 169.5 (C-6, C-6’’ , C-13), 128.6 (C-12), 106.9 (C-1’’), 104.8 (C-1’), 89.2, 84.5, 78.1, 77.3, 76.9, 73.4, 62.2, 55.5, 49.7, 48.8, 45.6, 43.5, 41.8, 40.1, 39.6, 38.5, 37.3, 33.0, 32.2, 31.7, 30.1, 28.9, 28.8, 28.3, 28.2, 26.9, 26.8, 26.7, 23.7, 18.9, 17.7, 17.1, 17.0, 16.9.
LC-MS(m/z) ES+ 823.2 [M+H]+, ES- 821.1 [M-H]-
[実施例2]<化合物(II−b)(11−デオキソ−24−ヒドロキシグリチルリチンの製造>
以下の手順に従って、下記一般式(II−1−b)で表される化合物(以下、化合物(II−1−b)と略記する)を出発原料とし、下記一般式(II−2−b)〜(II−7−b)で表される化合物(以下、それぞれ化合物(II−2−b)〜(II−7−b)と略記する)を中間体として、化合物(II−b)を製造した。
Figure 0005296368
(化合物(II−2−b)の製造)
化合物(II−1−b)(102mg,0.156mmol)、化合物(11)(2−O−benzoyl−3−O−benzyl−4,6−O−benzyliden−α−D−glucopyranosyl trichloroacetoimidate,132mg,0.219mmol)及びMolecular sieves AW−300(400mg)をコルベン内に入れ、コルベン内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、塩化メチレン(4.0mL)を加えて溶解し、室温で2時間撹拌した。さらに、0℃でBF−OEt(0.005mL,0.041mmol,0.3eq.)を加え、1時間撹拌した。反応終了後、トリエチルアミンで中和し、反応液をセライト濾過した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル=6:1)で精製し、化合物(II−2−b)を155mg(0.141mmol、収率91%)得た。
得られた化合物(II−2−b)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ7.77-7.29 (25 H, m, 5 Ph), 5.59 (1 H, s, PhCH), 5.34 (1 H, t, J 8.2 Hz, H-2’), 5.17 and 5.07 (2 H, each d, J 12.4 Hz, PhCH2), 5.15 (1 H, s, H-12), 4.82 and 4.70 (2 H, each d, J 12.2 Hz, PhCH2), 4.66 (1 H, d, J 8.1 Hz, H-1’), 4.35 (1 H, dd, J 5.0, 2.5 Hz, H-6’a), 4.11 and 4.03 (2 H, each d, J 12.2 Hz, PhCH2), 3.85-3.82 (3 H, m, H-3’, H-4’, H-6’b), 3.70 (1 H, d, J 9.8 Hz, H-24a), 3.47 (1 H, td, J 9.2, 4.9 Hz, H-5’), 3.16 (1 H, t, J 8.3 Hz, H-3), 3.12 (1 H, d, J 9.8 Hz, H-24b), 1.13 (3 H, s, Me), 1.06 (3 H, s, Me), 0.89 (3 H, s, Me), 0.88 (3 H, s, Me), 0.87 (3 H, s, Me), 0.71 (3 H, s, Me).
13C-NMR (100MHz, CDCl3) δ177.4 (C-30), 165.5 (PhCOO), 144.8 (C-13), 139.8, 138.5, 137.8, 137.0, 133.6, 130.5, 130.4, 129.6, 129.0, 128.8, 128.7, 128.6, 128.6, 128.5, 128.1, 127.7, 127.5, 126.6, 123.1 (C-12), 104.5 (C-1’), 101.9 (PhCH), 90.3 (C-3), 82.4 (C-4’), 78.5 (C-3’), 74.5 (PhCH2), 74.3 (C-2’), 73.9 (PhCH2), 73.5 (C-24), 69.5 (C-6’), 66.9 (C-5’), 66.6 (PhCH2), 56.8 (C-5), 48.8, 48.4, 44.9, 43.6, 43.5, 42.0, 40.4, 39.7, 39.0, 37.3, 33.9, 32.6, 32.3, 32.0, 29.2, 28.8, 27.6, 26.8, 26.7, 26.5, 24.3, 23.8, 23.4, 21.0, 17.1, 15.5, 14.6.
(化合物(II−3−b)の製造)
化合物(II−2−b)(615mg,0.560mmol)にメタノール4.0mLを加え、さらに1,4−ジオキサンを加えて溶解させた。次いで、ナトリウムメトキシド500mgを加え、40℃で1日撹拌した。反応終了後、アンバーライトIRB120で中和し、綿栓ろ過して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル=6:1)で精製し、化合物(II−3−b)を506mg(0.509mmol、収率91%)得た。
得られた化合物(II−3−b)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ7.89-7.45 (20 H, m, 4 Ph), 5.53 (1 H, s, PhCH), 5.17 (2 H, m, H-12, PhCH2) 5.07 (1 H, d, J 12.4 Hz, PhCH2), 4.83 (2 H, s, PhCH2), 4.54-4.47 (2 H, m, PhCH2), 4.49 (1 H, d, J 6.8 Hz, H-1’), 4.31 (1 H, dd, J 5.1, 2.6 Hz, H-6’a)., 3.80-3.77 (2 H, m, H-6’b, H-24a), 3.70-3.66 (2 H, m, H-3’, H-4’), 3.56 (1 H, t, J 8.4 Hz, H-2’), 3.40 (1 H, td, J 9.5, 5.0 Hz, H-5’), 3.33 (1 H, t, J 8.3 Hz, H-3), 3.27 (1 H, d, J 9.5 Hz, H-24b), 1.24 (3 H, s, Me), 1.13 (3 H, s, Me), 1.09 (3 H, s, Me), 0.91 (3 H, s, Me), 0.79 (3 H, s, Me), 0.72 (3 H, s, Me).
13C-NMR (100MHz, CDCl3) δ176.7 (C-30), 144.1 (C-13), 138.7, 137.8, 137.2, 136.2, 133.5, 130.0, 129.2, 128.7, 128.3, 128.2, 128.0, 127.9, 127.9, 127.7, 127.7, 127.4, 127.2, 125.9, 122.3 (C-12), 105.9 (PhCH), 101.1 (C-1’), 88.2 (C-3), 81.0, (C-4’), 80.0 (C-3’), 75.5 (C-2’), 74.2 (PhCH2), 73.7 (PhCH2), 70.9 (C-24), 68.8 (C-6’), 66.5 (C-5’), 65.9 (PhCH2), 56.1 (C-5), 48.0, 47.3, 44.2, 43.7, 42.7, 41.4, 39.6, 38.5, 38.2, 36.3, 32.8, 31.9, 31.2, 28.5, 28.1, 26.9, 26.4, 26.1, 25.8, 23.7, 23.2, 18.5, 16.7, 15.1.
(化合物(II−4−b)の製造)
化合物(II−3−b)(100mg,0.156mmol)、化合物(11)(2−O−benzoyl−3−O−benzyl−4,6−O−benzyliden−α−D−glucopyranosyl trichloroacetoimidate,92mg,0.219mmol)及びMolecular sieves AW−300(400mg)をコルベン内に入れ、コルベン内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、塩化メチレン(4.0mL)を加えて溶解し、室温で2時間撹拌した。さらに、0℃でTMSOTf(0.005mL,0.027mmol,0.15eq.)を加え、1時間撹拌した。反応終了後、トリエチルアミンで中和し、反応液をセライト濾過した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル=6:1)で精製し、化合物(II−4−b)を103mg(0.072mmol、収率72%)得た。
得られた化合物(II−4−b)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ7.89-7.07 (35 H, m, 7 Ph), 5.45 (1 H, s, PhCH), 5.32 (1 H, s, PhCH), 5.26 (1 H, t, J 9.4 Hz, H-2’’), 5.23 (1 H, d, J 7.8 Hz, H-1’’), 5.18 and 5.09 (2 H, each d, J 12.4 Hz, PhCH2), 5.17 (1 H, s, H-12), 4.79 and 4.65 (2 H, each d, J 12.0 Hz, PhCH2), 4.73 and 4.42 (2 H, each d, J 11.2 Hz, PhCH2), 4.53 and 4.47 (2 H, each d, J 12.4 Hz, PhCH2), 4.43 (1 H, d, J 7.3 Hz, H-1’), 4.29-4.26 (2 H, m, H-6’a, H-6’’a), 3.89-3.56 (9 H, m, H-24a, H-2’, H-3’’, H-4’’, H-6’’b, H-6’b, H-24b, H-3’’), 3.40-3.31 (2 H, m, H-5’’, H-5’), 3.22 (1 H, dd, J 11.5, 5.4 Hz, H-3), 1.41 (3 H, s, Me), 1.15 (3 H, s, Me), 1.12 (3 H, s, Me), 0.98 (3 H, s, Me), 0.93 (3 H, s, Me), 0.74(3 H, s, Me).
13C-NMR (100MHz, CDCl3) δ176.8 (C-30), 164.8 (PhCOO), 144.2 (C-13), 139.3, 138.2, 137.6, 137.1, 137.0, 136.3, 132.9, 129.8, 129.6, 128.8, 128.8, 128.3, 128.2, 128.1, 128.1, 128.0, 128.0, 128.0, 127.9, 127.9, 127.5, 127.4, 127.4, 127.2, 127.0, 126.9, 125.9, 125.8, 125.8, 122.3 (C-12), 104.4 (C-1’), 101.0 (2 C, 2 PhCH), 100.7 (C-1’’), 91.1 (C-3), 82.4 (C-3’), 81.7 (C-4’’), 81.4 (C-4’), 77.8 (C-3’’), 77.1 (C-2’), 74.6 (PhCH2), 73.9 (PhCH2), 73.7 (C-2’’), 73.5 (C-24), 73.3 (PhCH2), 68.7 (C-6’), 68.4 (C-6’’), 65.9 (C-5’’), 65.9 (PhCH2), 65.6 (C-5’), 56.4, 48.1, 47.8, 44.2, 43.3, 42.8, 41.4, 39.8, 39.1, 38.3, 36.7, 33.3, 31.9, 28.5, 28.1, 27.0, 26.1, 26.0, 25.8, 23.6, 23.1, 20.6, 16.5, 15.0.
(化合物(II−5−b)の製造)
化合物(II−4−b)(330mg,0.230mmol)を、クロロホルム6.0mLとメタノール3.0mLの混合溶媒に溶解し、p−トルエンスルホン酸100mgを加え、室温で2日撹拌した。反応終了後、トリエチルアミンで中和して減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1)で精製し、化合物(II−5−b)を243mg(0.192mmol、収率84%)得た。
得られた化合物(II−5−b)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ7.98-7.15 (25 H, m, 5 Ph), 5.25 (1 H, t, J 8.7 Hz, H-2’’), 5.17 and5.08 (2 H, each d, J 12.4 Hz, PhCH2), 5.16 (1 H, s, H-12), 5.09 (1 H, d, J 7.8 Hz, H-1’’), 4.76 (1 H, d, J 12.0 Hz, PhCH2), 4.67 and 4.59 (1 H, each d, J 11.5 Hz, PhCH2), 4.50 (3 H, m, PhCH2), 4.33 (1 H, d, J 7.6 Hz, H-1’), 3.78-3.70 (7 H, m, H-2’, H-6’a, H-24a, H-6’’a, H-6’b, H-6’’b, H-4’’), 3.58-3.52 (3 H, m, H-3’’, H-4’, H-24b), 3.31-3.27 (2 H, m, H-3’, H-5’), 3.22-3.16 (2 H, m, H-5’’, H-3), 1.39 (3 H, s, Me), 1.14 (3 H, s, Me), 1.11 (3 H, s, Me), 0.89 (3 H, s, Me), 0.86 (3 H, s, Me), 0.73(3 H, s, Me).
13C-NMR (100MHz, CDCl3) δ176.9 (C-30), 164.8 (PhCOO), 144.2 (C-13), 139.0, 138.4, 137.7, 136.4, 133.1, 129.6, 128.6, 128.4, 128.4, 128.1, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.4, 127.2, 127.1, 122.4 (C-12), 103.7 (C-1’), 100.1 (C-1’’), 90.8 (C-3), 85.9 (C-3’), 82.6 (C-3’’), 76.8 (C-2’), 75.4 (C-5’), 75.2 (PhCH2), 74.9 (C-5’’), 74.6 (PhCH2), 74.0 (C-2’’), 73.4 (PhCH2), 72.7 (C-24), 70.6 (C-4’’), 70.4 (C-4’), 65.9 (PhCH2), 62.3 (C-6’), 62.0 (C-6’’), 56.5, 48.2, 47.8, 44.3, 43.2, 42.9, 41.5, 39.8, 39.0, 38.3, 36.7, 33.2, 32.0, 28.6, 28.2, 26.2, 25.9, 23.7, 22.9, 20.0, 16.6, 15.1.
(化合物(II−6−b)の製造)
化合物(II−5−b)(64mg,0.051mmol)を塩化メチレン3.0mlに溶解し、水1.0mLを加えた。次いで、TEMPO(1.6mg,0.009mmol,0.2eq.)とBAIB(40mg,0.127mmol,2.5eq.)を加え、室温で激しく撹拌した。TLCで反応をモニタリングしながら、TEMPOとBAIBを増量していき、5時間撹拌した。反応終了後、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルムで抽出し、また水層を塩酸水溶液で酸性にして、クロロホルムで抽出した。得られたクロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランに溶解し、室温でジアゾメタンのジエチルエーテル溶液を加えた。反応終了後、酢酸を加え、5分撹拌した。次いで、減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:5)で精製し、化合物(II−6−b)を18mg(0.015mmol、収率29%)得た。
得られた化合物(II−6−b)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ7.91-7.11 (20 H, m, 4 Ph), 5.28 (1 H, t, J 8.9 Hz, H-2’’), 5.18 and 5.08 (2 H, each d, J 12.4 Hz, PhCH2), 5.15 (1 H, s, H-12), 5.10 (1 H, d, J 8.0 Hz, H-1’’), 4.81 and 4.70 (2 H, each d, J 11.7 Hz, PhCH2), 4.74 and 4.53 (2 H, d, J 11.2 Hz, PhCH2), 4.38 (1 H, d, J 7.6 Hz, H-1’), 4.11 (1 H, t, J 9.1 Hz, H-4’’), 4.00 (1 H, d, J 12.0 Hz, H-24a), 3.87-3.67 (4 H, m, H-2’, H-4’, H-5’, H-5’’), 3.61 (1 H, t, J 9.3 Hz, H-3’’), 3.40 (1 H, t, J 8.7 Hz, H-3’), 3.21 (1 H, d, J 12.0 Hz, H-24b) 1.25 (3 H, s, Me), 1.14 (3 H, s, Me), 1.11 (3 H, s, Me), 0.92 (3 H, s, Me), 0.83 (3 H, s, Me), 0.73 (3 H, s, Me).
13C-NMR (100MHz, CDCl3) δ176.7 (C-30), 169.8 and 169.3 (C-6’, C-6’’), 164.6 (COO), 144.2 (C-13), 138.0, 137.7, 136.3, 132.9, 129.6, 128.4, 128.3, 128.2, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.4, 127.3, 122.3 (C-12), 103.9 (C-1’), 100.1 (C-1’’), 84.5 (C-3), 80.2 (C-3’’), 75.4 (C-2’), 75.1 (PhCH2), 74.1 (PhCH2), 73.6 (C-5’), 73.4 (C-5’’), 72.7 (C-2’’), 72.2 (C-4’), 72.0 (C-4’’), 64.8 (PhCH2), 62.6 (C-24).
LC-MS(m/z) ES+ 1227.9 [M+H]+
(化合物(II−7−b)の製造)
化合物(II−6−b)(18mg,0.015mmol)にメタノール2.0mLを加えて溶解させし、パラジウムカーボン25mgを加えて、水素雰囲気下1日撹拌した。反応終了後、反応液をセライト濾過した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム: メタノール=10:1)で精製し、化合物(II−7−b)を8mg(0.0086mmol、収率57%)得た。
得られた化合物(II−7−b)の物性を確認したところ、以下のようであった。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ8.25-7.15 (5 H, m, Ph), 6.16 (1 H, d, J 8.1 Hz, H-1’’), 6.03 (1 H, t, J 8.8 Hz, H-2’’), 5.41 (1 H, s, H-12), 4.91 (1 H, d, J 7.8 Hz, H-1’), 4.67 (1 H, t, J 9.4 Hz, H-4’’), 4.51 (1 H, d, J 9.5 Hz, H-5’’), 4.43-4.16 (6 H, m, H-3’’, H-5’, H-2’, H-24a, H-4’, H-3’), 3.77 (3 H, s, COOMe), 3.66 (3 H, s, COOMe), 3.57 (1 H, d, J 12.0 Hz, H-24b), 3.38 (1 H, dd, J 12.2, 4.6 Hz, H-3), 1.55 (3 H, s, Me), 1.34 (3 H, s, Me), 1.24 (3 H, s, Me), 0.87 (3 H, s, Me), 0.84 (3 H, s, Me), 0.76 (3 H, s, Me).
13C-NMR (100MHz, CDCl3) δ179.5 (C-30), 170.4 and 169.6 (C-6’, C-6’’), 166.1 (COO), 145.1 (C-13), 133.0, 131.6, 130.1, 128.6, 122.8 (C-12), 104.5 (C-1’), 101.6 (C-1’’), 90.8 (C-3), 78.2 (C-2’), 78.1 (C-3’), 77.1 (C-5’’), 76.7 (C-5’), 76.1 (C-2’’), 75.9 (C-3’’), 73.5 (C-4’), 72.9 (C-4’’), 70.9, 63.4 (C-24), 56.5, 52.3 (COOMe), 52.1 (COOMe), 48.8, 47.9, 44.5, 44.4, 43.6, 41.9, 40.1, 39.2, 38.8, 36.7, 33.3, 32.5, 32.0, 30.1, 29.3, 28.6, 27.4, 26.6, 26.3, 24.1, 23.2, 19.1, 17.0, 15.7.
(化合物(II−b)の製造)
化合物(II−7−b)(8mg,0.0086mmol)にメタノール2.0mLを加えて溶解させ、ナトリウムメトキシド20mgを加え、40℃で1日撹拌した。反応終了後、アンバーライトIRB120でpHを約1〜2に調整し、綿栓ろ過して減圧濃縮した。得られた残渣をセファデックスLH−20(メタノール)で精製し、化合物(II−b)を5mg(0.0048mmol、収率56%)得た。
得られた化合物(II−b)の物性を確認したところ、以下のようであった。
LC-MS(m/z) ES+ 825.4 [M+H]+, ES- 823.5 [M-H]-
本発明は、グリチルリチン及びその誘導体、並びにこれらの製剤の製造に利用可能である。

Claims (2)

  1. 下記一般式(I−1)で表される化合物に、下記式(11)で表される化合物及びルイス酸を作用させて下記一般式(I−2)で表される化合物とし、
    下記一般式(I−2)で表される化合物に塩基を作用させて下記一般式(I−3)で表される化合物とし、
    下記一般式(I−3)で表される化合物に、前記式(11)で表される化合物及びルイス酸を作用させて下記一般式(I−4)で表される化合物とし、
    下記一般式(I−4)で表される化合物にプロトン酸を作用させて下記一般式(I−5)で表される化合物とし、
    下記一般式(I−5)で表される化合物に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル及びビス(アセトキシ)ヨウドベンゼンを作用させ、次いでメチル化剤を作用させて下記一般式(I−6)で表される化合物とし、
    下記一般式(I−6)で表される化合物に水素ガス存在下でパラジウムカーボンを作用させて下記一般式(I−7)で表される化合物とし、
    下記一般式(I−7)で表される化合物に塩基を作用させて下記一般式(I)で表される化合物とする、
    ことを特徴とする下記一般式(I)で表される化合物の製造方法。
    Figure 0005296368
    (式中、Bnはベンジル基であり;Bzはベンゾイル基であり;Rは水素原子又はヒドロキシ基であり;Rはメチル基、−CD又は−14CHであり;Rは水素原子又はベンジルオキシ基であり;ただしRが水素原子である場合にはRは水素原子であり、Rがヒドロキシ基である場合にはRはベンジルオキシ基である。)
  2. 下記一般式(II−1)で表される化合物に、下記式(11)で表される化合物及びルイス酸を作用させて下記一般式(II−)で表される化合物とし、
    下記一般式(II−2)で表される化合物に塩基を作用させて下記一般式(II−3)で表される化合物とし、
    下記一般式(II−3)で表される化合物に、前記式(11)で表される化合物及びルイス酸を作用させて下記一般式(II−4)で表される化合物とし、
    下記一般式(II−4)で表される化合物にプロトン酸を作用させて下記一般式(II−5)で表される化合物とし、
    下記一般式(II−5)で表される化合物に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル及びビス(アセトキシ)ヨウドベンゼンを作用させ、次いでメチル化剤を作用させて下記一般式(II−6)で表される化合物とし、
    下記一般式(II−6)で表される化合物に水素ガス存在下でパラジウムカーボンを作用させて下記一般式(II−7)で表される化合物とし、
    下記一般式(II−7)で表される化合物に塩基を作用させて下記一般式(II)で表される化合物とする、
    ことを特徴とする下記一般式(II)で表される化合物の製造方法。
    Figure 0005296368
    (式中、Bnはベンジル基であり;Bzはベンゾイル基であり;Rは水素原子又はヒドロキシ基であり;Rはメチル基、−CD又は−14CHであり;Rは水素原子又はベンジルオキシ基であり;ただしRが水素原子である場合にはRは水素原子であり、Rがヒドロキシ基である場合にはRはベンジルオキシ基である。)
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