JP5295859B2 - 原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステム - Google Patents
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Description
本発明は、原子力プラントの原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステムに関する。
一般に沸騰水型原子力(BWR)プラントでは、図17に示すように、原子炉停止過程において原子炉圧力容器(RPV)1の頂部を冷却するために、RPV1の頂部より冷却水をスプレイすることのできるヘッドスプレイライン3を設けている。このヘッドスプレイライン3の先端にはスプレイノズル8が設けられており、ヘッドスプレイライン3上の逆止弁4を経てRPV1内に水を噴射できる構造となっている。
BWRプラントのRPV1内には炉心17が収容され、この炉心17は原子炉冷却水で浸漬されている。RPV1内は原子炉冷却水が貯留されている液相部18とこの液相部上方の気相部16に区画される。
このような構成のBWRプラントにおいて、RPV1内の原子炉冷却水中には、炉心17での核反応に伴う中性子照射により、冷却水から分解生成される水素ガス及び酸素ガス、場合によっては燃料棒より微量に漏えいするKr、Xe等の放射性希ガス等の非凝縮性ガスが存在する。この非凝縮性ガスに何らかの原因で着火すると、急速な燃焼を引き起こす可能性がある。そのため、BWRプラントではRPV頂部より主蒸気管に接続する配管40を設け、この非凝縮性ガスを主蒸気系を介して復水器に導き、気体廃棄物処理が可能となるシステムを備えている。
また、上述のヘッドスプレイライン3においても、ヘッドスプレイをしていない場合にスプレイノズル8からの配管が立ち上がっているため、逆止弁4との間に非凝縮性ガスが蓄積する可能性がある。このことから常時、非凝縮性ガスを排出可能なベントライン11が設置されており、非凝縮性ガスが主蒸気配管41、復水器側に導かれ処理される構成としている(特許文献1)。
このベントライン11には遠隔操作可能な止め弁12が設置されており、プラント通常運転中は非凝縮性ガスを排出するため開となっている。一方、ヘッドスプレイをする際には、原子炉格納容器(PCV)隔離弁5の開許可信号で止め弁12を閉としてスプレイを開始するため、ヘッドスプレイ前に止め弁12が全閉となっており、スプレイ水がベント排出先へバイパスされないようにしていた。
また、プラントによっては原子炉隔離時のRPV1への冷却水供給を担う系統である原子炉隔離時冷却系がヘッドスプレイライン3を使用している場合もある。この共用のヘッドスプレイライン3にも、上述と同様の非凝縮性ガス蓄積防止対策が施されている(図示せず)。
上述したように、従来のBWRプラントにおいてRPVの頂部をヘッドスプレイする場合、ヘッドスプレイ機能を維持するための手段として、ベント排出先へのバイパス流を完全に無くすために、ヘッドスプレイ開始前に止め弁12を全閉としていた。しかし、この状態でヘッドスプレイを開始した場合、ヘッドスプレイライン3の非凝縮性ガスベントライン分岐部からベントライン止め弁12までの配管内には飽和蒸気が閉塞されているため、閉塞された飽和蒸気がサブクール水であるスプレイ水に触れると、飽和蒸気が急激に凝縮し、閉塞配管内に水が急激に吸込まれ、止め弁12の位置でウォーターハンマーが発生する可能性があり、その結果、系に過大圧力が発生する恐れがあった。
このため、ヘッドスプレイ時のベントライン11内における蒸気凝縮によるウォーターハンマーを回避可能なヘッドスプレイシステムを開発することが急務となっていた。
このため、ヘッドスプレイ時のベントライン11内における蒸気凝縮によるウォーターハンマーを回避可能なヘッドスプレイシステムを開発することが急務となっていた。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、原子炉運転中はヘッドスプレイライン内の非凝縮性ガスをベントラインを介して排出可能とし、原子炉停止時は冷却水を原子炉圧力容器に確実に供給するとともに、ベントライン内での蒸気凝縮によるウォーターハンマー現象を回避することができる、安全性及び信頼性の高い原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステムは、原子炉停止時に冷却水を原子炉圧力容器に供給するヘッドスプレイラインと、前記ヘッドスプレイラインに設けられた逆止弁と、前記ヘッドスプレイラインに接続され非凝縮性ガスを排出するベントラインと、前記ベントラインに設けられ運転時は開状態となるベントライン止め弁と、を備える原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステムにおいて、前記ヘッドスプレイラインに前記冷却水が供給されたことを検出した後、一定時間後にベントライン止め弁を閉とするインターロック機構を備えることを特徴とする。
本発明によれば、原子炉運転中はヘッドスプレイライン内の非凝縮性ガスをベントラインを介して排出可能とし、原子炉停止時は冷却水を原子炉圧力容器に確実に供給するとともに、ベントライン内での蒸気凝縮によるウォーターハンマー現象を回避することができる、安全性及び信頼性の高い原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステムを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図1及び図2により説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図1及び図2により説明する。
図1において、原子炉停止過程に使用するヘッドスプレイシステムは、RPV1の頂部より冷却水をスプレイすることのできるヘッドスプレイライン3が設けられ、このヘッドスプレイライン3の先端にはスプレイノズル8が設けられており、ヘッドスプレイライン3の逆止弁4を経てRPV1内に水を噴射できる構造となっている。
BWRプラントのRPV1内には炉心17が収容され、この炉心17は原子炉冷却水で浸漬されている。RPV1内は原子炉冷却水が貯留されている液相部18とこの液相部上方の気相部16に区画される。ポンプ9により供給される水は、ポンプ吐出ライン10及びヘッドスプレイライン3を介してRPV1頂部からRPV1内にスプレイされる。なお、ポンプ9は他の用途に使用してもよく、その際は、ポンプ吐出ライン10に他系統の配管が接続される。
また、ヘッドスプレイライン3上には流量調整弁6、PCV内側隔離弁5a、PCV外側隔離弁5b、逆止弁4及び流量計7が設置されている。この弁のうち最も下流にある逆止弁4からRPV1の間の配管には、プラント通常運転中に非凝縮性ガスが蓄積する可能性があることから、常時このガスを排出可能とするために、ベントライン11を設置する。
このベントライン11には常時蒸気を流す必要があることから、ベントライン11は、プラント通常運転中に蒸気の流れのある主蒸気系に接続されている。ベントライン11上には遠隔操作可能な止め弁12を設置し、ヘッドスプレイ機能を果たしている最中に、ベント排出先へバイパス流が形成されることを防止する。
ヘッドスプレイライン3上のPCV内側隔離弁5a、PCV外側隔離弁5b、流量調整弁6は遠隔操作可能であり、その開閉状態を示すリミットスイッチ13、14、15が設けられている。
また、図2に示す通り、PCV内側隔離弁5a、PCV外側隔離弁5b、流量調整弁6のすべてがある開度以上となる条件が成立してから、一定時間経過後にベントライン止め弁12を閉とするインターロック機構を設置する。
このように構成された第1の実施形態に係るヘッドスプレイシステムは、ヘッドスプレイ時には以下のように作動する。
プラント通常運転中、非凝縮性ガスを排出するためにベントライン止め弁12は開であり、PCV内側隔離弁5a、PCV外側隔離弁5b、流量調整弁6は閉である。原子炉停止過程のヘッドスプレイシステムは、ポンプ9を事前に運転状態にしておき、PCV内側隔離弁5aを開、PCV外側隔離弁5bを開、流量調整弁6を開操作することで水が流れ出し、最終的に逆止弁4が開となりRPV1内に水が供給される。
プラント通常運転中、非凝縮性ガスを排出するためにベントライン止め弁12は開であり、PCV内側隔離弁5a、PCV外側隔離弁5b、流量調整弁6は閉である。原子炉停止過程のヘッドスプレイシステムは、ポンプ9を事前に運転状態にしておき、PCV内側隔離弁5aを開、PCV外側隔離弁5bを開、流量調整弁6を開操作することで水が流れ出し、最終的に逆止弁4が開となりRPV1内に水が供給される。
ヘッドスプレイライン3に水が流れ出してから一定時間、ベントライン止め弁12を開としておき、ベントライン11内に水を通水する。水がベントライン止め弁12に到達するまでの時間に十分に余裕を持ち、図2に示すインターロック機構によりベントライン止め弁12を閉じる。
これによりヘッドスプレイライン3のベント分岐部からベントライン止め弁12までの配管内に閉塞された飽和蒸気がなくなり、急激な蒸気凝縮によるウォーターハンマーを回避することができる。また、ベントライン止め弁12の下流においても飽和蒸気の閉塞箇所がなければ、同様のウォーターハンマーは発生しない。ヘッドスプレイ中にベントライン止め弁12が閉となれば、ヘッドスプレイの定格流量をRPV1に供給することができ、本システムの機能を果たすことができる。
また、ヘッドスプレイラインの運用上、PCV内側隔離弁5a、PCV外側隔離弁5b、流量調整弁6のうち最後に開くのは流量調整弁6であることから、図2の弁開度の信号を流量調整弁6のみにした場合でも、上述と同様にウォーターハンマーを回避する作用を得ることができる。
本第1の実施形態によれば、ヘッドスプレイラインに冷却水が供給されたことを検出した後、一定時間後にベントライン止め弁を閉とするインターロック機構を備えることにより、蒸気凝縮によるウォーターハンマーにより系へ過大圧力がかかる可能性を回避しつつ、原子炉停止過程のRPV頂部の冷却機能、及びプラント通常運転中の非凝縮性ガス排出機能を満たした、安全性及び信頼性の高い原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステムを提供することができる。
(第2の実施形態)
本第2の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図3及び図4により説明する。
本第2の実施形態の原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステムが、第1の実施形態と異なる点は、ヘッドスプレイライン3上の逆止弁4にリミットスイッチ19が設置されており、その開度信号からベントライン止め弁12の閉信号を送る点であり、その他の構成、作用は第1の実施形態と実質的に同一なため説明を省略する。
本第2の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図3及び図4により説明する。
本第2の実施形態の原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステムが、第1の実施形態と異なる点は、ヘッドスプレイライン3上の逆止弁4にリミットスイッチ19が設置されており、その開度信号からベントライン止め弁12の閉信号を送る点であり、その他の構成、作用は第1の実施形態と実質的に同一なため説明を省略する。
本第2の実施形態において、図4に示す通り、逆止弁4がある開度以上となったことをリミットスイッチ19で検出し、一定時間経過後にベントライン止め弁12を閉とする。
このように本実施形態では、逆止弁4の弁開度に基づいてベントライン止め弁12を閉とするもので、第1の実施形態と同様にウォーターハンマーを確実に回避することができる。
このように本実施形態では、逆止弁4の弁開度に基づいてベントライン止め弁12を閉とするもので、第1の実施形態と同様にウォーターハンマーを確実に回避することができる。
また、プラントによっては、PCV内側隔離弁5a、PCV外側隔離弁5bが逆止弁になっている場合もある。この場合は図4に示す弁の開度信号をヘッドスプレイライン3上の逆止弁4以外の弁のうち少なくとも1つの弁開度から取っても、上述と同様にウォーターハンマーを回避する作用を得ることができる。
(第3の実施形態)
本第3の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図5及び図6により説明する。
本第3の実施形態では、ヘッドスプレイライン3上の流量計7の流量信号20に基づいて、ベントライン止め弁12へ閉信号を送信することを特徴としている。
本第3の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図5及び図6により説明する。
本第3の実施形態では、ヘッドスプレイライン3上の流量計7の流量信号20に基づいて、ベントライン止め弁12へ閉信号を送信することを特徴としている。
すなわち、図6に示す通り、ヘッドスプレイライン3上の流量計7の流量信号20がある流量以上となってから一定時間経過後にベントライン止め弁12を閉とする。
このように本実施形態では、流量計7の流量信号20に基づいてベントライン止め弁12を閉とするもので、第1及び第2の実施形態と同様にウォーターハンマーを確実に回避することができる。
このように本実施形態では、流量計7の流量信号20に基づいてベントライン止め弁12を閉とするもので、第1及び第2の実施形態と同様にウォーターハンマーを確実に回避することができる。
(第4の実施形態)
本第4の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図7により説明する。
本第4の実施形態では、ヘッドスプレイライン3上の流量計の流量信号、流量調整弁の開度、PCV内側隔離弁5a及びPCV外側隔離弁5bの開閉状態が中央操作室へ表示される機能21〜24を有することを特徴とする。
本第4の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図7により説明する。
本第4の実施形態では、ヘッドスプレイライン3上の流量計の流量信号、流量調整弁の開度、PCV内側隔離弁5a及びPCV外側隔離弁5bの開閉状態が中央操作室へ表示される機能21〜24を有することを特徴とする。
本実施形態では、操作員が中央操作室で流量計の流量信号24、流量調整弁6の開度、PCV内側隔離弁5a及びPCV外側隔離弁5bの開閉状態を表示装置により確認し、ヘッドスプレイライン3に水が流れているのを確認した後、一定時間経過後に中央操作室からベントライン止め弁12を閉操作する。
これにより、ベントライン11内の蒸気凝縮によるウォーターハンマーをさらに確実に回避することができる。また、ヘッドスプレイ中にベントライン止め弁12が閉となっていれば、ヘッドスプレイの定格流量をRPV1に供給することができ、本システムの機能を果たすことができる。
(第5の実施形態)
本第5の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図8及び図9により説明する。
原子炉隔離時のRPV1への冷却水供給を担う系統である原子炉隔離時冷却系がヘッドスプレイとなっているプラントにおいては、原子炉隔離時冷却系と原子炉停止時ヘッドスプレイシステムの注入ラインを共有化している。
本第5の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図8及び図9により説明する。
原子炉隔離時のRPV1への冷却水供給を担う系統である原子炉隔離時冷却系がヘッドスプレイとなっているプラントにおいては、原子炉隔離時冷却系と原子炉停止時ヘッドスプレイシステムの注入ラインを共有化している。
原子炉隔離時冷却系のポンプ吐出ラインとなるヘッドスプレイライン25上には注入弁26、PCV隔離弁27、逆止弁28及び流量計29が設置されている。この弁のうち最も下流にある逆止弁28からRPV1の間の配管には、プラント通常運転中に非凝縮性ガスが蓄積する可能性があることから、常時このガスを排出可能とするために、ベントライン11を設置する。
ベントライン11には常時蒸気を流す必要があることから、ベントラインの接続先は、プラント通常運転中に蒸気の流れのある主蒸気系に接続する。ベントライン11上には遠隔操作可能な止め弁12を設置し、ヘッドスプレイ機能を果たしている最中ベント排出先へのバイパス流形成防ぐことを可能にしている。また原子炉隔離時冷却系の自動起動信号または中央操作室からの手動起動信号により、ポンプ30が起動し、注入弁26は開となる。また図9に示す通り、原子炉隔離時冷却系の自動起動信号または中央操作室からの手動起動信号から、一定時間経過後にベントライン止め弁12を閉とする。
このように構成された本第5の実施形態において、ヘッドスプレイ時には以下のように作用する。
プラント通常運転中、非凝縮性ガスを排出するためにベントライン止め弁12は開であり、注入弁26は閉である。原子炉隔離時冷却系は起動信号から要求される時間以内に、ポンプ30を起動、注入弁26を全開とし定格流量をRPV1に注入する必要がある。ヘッドスプレイライン25に水が流れ出してから一定時間、ベントライン止め弁12を開としておき、ベントライン11内に水を通水する。
プラント通常運転中、非凝縮性ガスを排出するためにベントライン止め弁12は開であり、注入弁26は閉である。原子炉隔離時冷却系は起動信号から要求される時間以内に、ポンプ30を起動、注入弁26を全開とし定格流量をRPV1に注入する必要がある。ヘッドスプレイライン25に水が流れ出してから一定時間、ベントライン止め弁12を開としておき、ベントライン11内に水を通水する。
水がベントライン止め弁12に到達するまでの時間に十分に余裕を持ちベントライン止め弁12を閉じる。これによりヘッドスプレイライン3のベント分岐部からベントライン止め弁12までの配管内に閉塞された飽和蒸気がなくなり、急激な蒸気凝縮によるウォーターハンマーを回避することができる。
また、ベントライン止め弁12の下流においても飽和蒸気の閉塞箇所がなければ、同様のウォーターハンマーは発生しない。原子炉隔離時冷却系に要求される起動信号から定格流量到達までの時間以内に、ベントライン止め弁12を全閉して、バイパス流形成を回避すれば、原子炉隔離時冷却系の機能要求を満足することができる。
本第5の実施形態によれば、蒸気凝縮ウォーターハンマーにより系へ過大圧力がかかる可能性を回避しつつ、原子炉隔離時のRPV1への冷却水供給機能、及びプラント通常運転中の非凝縮性ガス排出機能を満たした安全性及び信頼性の高い原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステムを提供することができる。
(第6の実施形態)
本第6の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図10及び図11により説明する。
本実施形態は、原子炉隔離時冷却系ポンプ吐出ライン25上の注入弁26のリミットスイッチ31の信号に基づいてヘッドスプレイ止め弁12に閉信号を送ることを特徴とする。図11に示す通り、注入弁26がある開度以上となり、リミットスイッチが作動した後、一定時間経過後にベントライン止め弁12を閉とする。
本第6の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図10及び図11により説明する。
本実施形態は、原子炉隔離時冷却系ポンプ吐出ライン25上の注入弁26のリミットスイッチ31の信号に基づいてヘッドスプレイ止め弁12に閉信号を送ることを特徴とする。図11に示す通り、注入弁26がある開度以上となり、リミットスイッチが作動した後、一定時間経過後にベントライン止め弁12を閉とする。
なお、図12、図13に示すように、リミットスイッチを注入弁26に設けるかわりに逆止弁28に設けてもよく、その際、逆止弁28がある開度以上となってリミットスイッチが作動した後、一定時間経過後にベントライン止め弁12を閉とする。
さらに、図14、図15に示すように、流量計29の流量信号33に基づいて、ベントライン止め弁12へ閉信号を送信してもよい。
さらに、図14、図15に示すように、流量計29の流量信号33に基づいて、ベントライン止め弁12へ閉信号を送信してもよい。
このように本実施形態では、注入弁26又は逆止弁28のリミットスイッチ31又は流量信号33の信号に基づいてベントライン止め弁12を閉とするもので、ウォーターハンマーを確実に回避することができる。
(第7の実施形態)
本第7の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図16により説明する。
本実施形態は、原子炉隔離時冷却系ポンプ吐出ライン25上の流量計29の流量信号33、注入弁26の開閉状態を中央操作室へ送信し表示することを特徴とする。
本第7の実施形態に係るヘッドスプレイシステムを図16により説明する。
本実施形態は、原子炉隔離時冷却系ポンプ吐出ライン25上の流量計29の流量信号33、注入弁26の開閉状態を中央操作室へ送信し表示することを特徴とする。
本実施形態では、操作員が中央操作室で流量計29の流量信号33、注入弁26の開閉状態を表示装置により確認し、ヘッドスプレイライン11に水が流れているのを確認した後、一定時間経過後に中央操作室からベントライン止め弁12を閉操作する。
これにより、ベントライン11内の蒸気凝縮によるウォーターハンマーを回避することができる。
これにより、ベントライン11内の蒸気凝縮によるウォーターハンマーを回避することができる。
このように、原子炉隔離時冷却系に要求される起動信号から定格流量到達までの時間以内に、ベントライン止め弁12を全閉して、バイパス流形成を回避すれば、原子炉隔離時冷却系の機能要求を満足することができる。
1…原子炉圧力容器、2…原子炉格納容器、3…ヘッドスプレイライン、4…逆止弁、5…隔離弁、5a…原子炉格納容器内側隔離弁、5b…原子炉格納容器外側隔離弁、6…流量調整弁、7…流量計、8…スプレイノズル、9…ポンプ、10…ポンプ吐出ライン、11…ベントライン、12…ベントライン止め弁、16…原子炉圧力容器内気相部、17…炉心、18…原子炉圧力容器内液相部。
Claims (6)
- 原子炉停止時に冷却水を原子炉圧力容器に供給するヘッドスプレイラインと、前記ヘッドスプレイラインに設けられた逆止弁と、前記ヘッドスプレイラインに接続され非凝縮性ガスを排出するベントラインと、前記ベントラインに設けられ運転時は開状態となるベントライン止め弁と、を備える原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステムにおいて、
前記ヘッドスプレイラインに前記冷却水が供給されたことを検出した後、一定時間後にベントライン止め弁を閉とするインターロック機構を備えることを特徴とする原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステム。 - 前記インターロック機構は前記逆止弁が所定の開度以上となってから一定時間経過後に前記ベントライン止め弁を閉とすることを特徴とする請求項1記載の原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステム。
- 前記ヘッドスプレイラインに前記逆止弁の外に複数の弁が設けられ、前記インターロック機構は前記複数の弁のうち少なくとも一つが所定の開度以上となってから一定時間経過後に前記ベントライン止め弁を閉とすることを特徴とする請求項1記載の原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステム。
- 前記ヘッドスプレイラインに流量計が設けられ、前記インターロック機構は前記流量計の計測値が所定の値以上となってから一定時間経過後に前記ベントライン止め弁を閉とすることを特徴とする請求項1記載の原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステム。
- 中央操作室に前記複数の弁の開閉状態又は前記流量計の流量信号を表示する表示装置を設け、前記インターロック機構はヘッドスプレイラインに前記冷却水が供給されたことを前記表示装置により確認した後、一定時間後にベントライン止め弁を閉とすることを特徴とする請求項3又は4記載の原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステム。
- 前記ヘッドスプレイラインに原子炉隔離時冷却系が接続され、前記インターロック機構は前記原子炉隔離時冷却系の起動信号から一定時間経過後に前記ベントライン止め弁を閉とすることを特徴とする請求項1記載の原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステム。
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