JP4131914B2 - 原子炉圧力容器頂部ベント設備 - Google Patents

原子炉圧力容器頂部ベント設備 Download PDF

Info

Publication number
JP4131914B2
JP4131914B2 JP2002118377A JP2002118377A JP4131914B2 JP 4131914 B2 JP4131914 B2 JP 4131914B2 JP 2002118377 A JP2002118377 A JP 2002118377A JP 2002118377 A JP2002118377 A JP 2002118377A JP 4131914 B2 JP4131914 B2 JP 4131914B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure vessel
vent
reactor pressure
pipe
rpv
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002118377A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003315482A (ja
Inventor
雄司 山本
理知 黒田
章夫 塩入
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2002118377A priority Critical patent/JP4131914B2/ja
Publication of JP2003315482A publication Critical patent/JP2003315482A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4131914B2 publication Critical patent/JP4131914B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子炉圧力容器内に存在する非凝縮性ガスを処理する原子力発電所の原子炉圧力容器頂部ベント設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、沸騰水型原子力プラント(以下、BWRプラントという。)は、原子炉圧力容器(以下、RPVという。)2の頂部廻りの気体処理設備が図5に示されるように構成される。BWRプラントは、原子炉格納容器(以下、PCVという。)1内にRPV(原子炉圧力容器)2が格納される。このRPV2内に炉心3が収容され、この炉心3は原子炉冷却水4で浸漬されている。RPV2内は原子炉冷却水4が貯溜された液相部とこの液相部上方の気相部5とに区画される。
【0003】
RPV2内の原子炉冷却水4中には、炉心3での核反応に伴う中性子照射により、冷却水4から分解生成される水素ガスおよび酸素ガスあるいは、場合によっては燃料棒より微量に漏洩するKr,Xe等の放射性希ガス等の非凝縮ガスが存在する。このため、非凝縮性ガスを処理する気体廃棄物処理系(図示せず)がBWRプラントに設けられる。
【0004】
BWRプラントの通常運転時、RPV2内で発生する非凝縮性ガスは、RPV2から蒸気タービンTに接続される主蒸気管6を経て案内され、蒸気タービンTを経て復水器に導かれた後、この復水器に設けられた気体廃棄物処理系で処理される。主蒸気管6には、PCV(原子炉格納容器)1の上流側および下流側に主蒸気隔離弁7a,7bがそれぞれ設けられる。
【0005】
また、RPV2の頂部には原子炉圧力容器ベント配管(以下、RPVベント配管という。)8が備えられる。RPVベント配管8は電動弁9を経て主蒸気管6に主蒸気隔離弁7aの上流側で接続され、原子炉圧力容器ベント系(以下、RPVベント系)10が構成される。このRPVベント系10は、RPV2内に蓄積する可能性のある非凝縮性ガスを、RPV2の頂部より排出し、主蒸気管6内を通る主蒸気に合流せしめている。
【0006】
さらに、BWRプラントを停止させ、RPV2を冷却する際、蒸気相となっているRPV2内の気相部5を冷却するために、RPV2の上部に冷却水を供給する原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系(以下、RPVヘッドスプレイ系という。)11が設けられる。このRPVヘッドスプレイ系11のRPVヘッドスプレイ配管12には、逆止弁13とPCV1の内外近傍の原子炉格納容器(PCV)隔離弁14a,14bとがそれぞれ設けられる。
【0007】
沸騰水型原子炉の停止時に、RPVヘッドスプレイ配管12から冷却水を逆止弁13を経てRPV2内に散水し、RPV2内の上部を冷却している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
沸騰水型原子炉の通常運転時に、RPV2内で発生する非凝縮性ガスは、基本的には主蒸気管6、蒸気タービンTを経て復水器から気体廃棄物処理系に移送され、この気体廃棄物処理系で処理される。RPV2内上部に蓄積された非凝縮性ガスも、RPVベント系10により主蒸気管6内に排出し、RPV2上部への非凝縮性ガスの蓄積防止を配慮した設計となっている。
【0009】
しかし、RPV2の頂部に接続されるRPVヘッドスプレイ系11には、非凝縮性ガスの蓄積を防止するための対応はとられていない。RPV2の頂部廻りでも、非凝縮性ガスの蓄積防止を確実に行なうために、多少でも非凝縮性ガスの蓄積の可能性のある部分の蓄積自体を未然に防止することは、原子力発電プラントの安定運転を確実にし、信頼性の高い運転を行なう上で重要である。
【0010】
一方、沸騰水型原子炉の通常運転時に、RPV2内で発生する非凝縮性ガスの主成分である水素ガスや酸素ガスは、配管立上り部に蓄積される、との知見がある。この観点からも、RPV2の頂部で非凝縮性ガスが多少でも蓄積する可能性のある部位のガス蓄積を未然にかつ確実に防止することが、強く望まれている。
【0011】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、原子炉圧力容器の頂部付近廻りへの非凝縮性ガスの蓄積を効率よくかつ確実に防止し、信頼性の高い安定運転を行なうことができる原子炉圧力容器頂部ベント設備を提供することを目的とする。
【0012】
本発明の他の目的は、通常運転時に原子炉圧力容器の頂部付近廻りへの非凝縮性ガスの蓄積を未然にかつ確実に防止するとともに原子炉隔離時冷却設備の動作時における冷却機能を充分に維持できる原子炉圧力容器頂部ベント設備を提供するにある。
【0013】
本発明の別の目的は、従来の原子炉圧力容器ベント系では原子炉圧力容器廻りから非凝縮性ガスの排気処理が困難な非凝縮性ガス蓄積部位から、非凝縮性ガスを効率よく有効的に排気処理し、非凝縮性ガスの蓄積を防止した原子炉圧力容器頂部ベント設備を提供するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、原子炉圧力容器上部の原子炉圧力容器ヘッドスプレイノズルに冷却水を供給する原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管を含む原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系と、原子炉運転時に発生する非凝縮性ガスを主蒸気管に導く原子炉圧力容器ベント配管を含む原子炉圧力容器ベント系とを備えた原子炉圧力容器頂部ベント設備において、前記原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管上に設けられた逆止弁の前記原子炉圧力容器側から分岐されかつ前記原子炉圧力容器ベント配管または前記主蒸気管に連結されてなる分岐ベント系を備え、この分岐ベント系は前記原子炉圧力容器ベント系とともに原子炉運転時に前記原子炉圧力容器内で発生する非凝縮性ガスを前記主蒸気管側に導くように構成したものである。
【0015】
また、上述した課題を解決するために、本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備は、請求項2に記載したように、前記分岐ベント系は、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系の原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管から分岐されるベント分岐配管を備え、このベント分岐配管は途中に遠隔操作される開閉弁を介して主蒸気管側に接続されたものであり、さらに、請求項3に記載したように、前記分岐ベント系は、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系の原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管から分岐されるベント分岐配管を備え、このベント分岐配管は原子炉圧力容器ベント系の原子炉圧力容器ベント配管に、この原子炉圧力容器ベント配管に設けられた開閉弁の上流側で接続されたものである。
【0016】
さらに、上述した課題を解決するために、本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備は、請求項4に記載したように、前記分岐ベント系は、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系の原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管から分岐されるベント分岐配管を備え、このベント分岐配管は下流側が原子炉圧力容器ベント系の原子炉圧力容器ベント配管に接続される一方、上記ベント分岐配管の途中に遠隔操作される開閉弁を設けたものであり、また、請求項5に記載したように、前記分岐ベント系は、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系の原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管から分岐されるベント分岐配管を備え、この分岐配管は下流側が原子炉圧力容器ベント系の原子炉圧力容器ベント配管に接続される一方、上記ベント分岐配管の途中に遠隔操作される開閉弁とオリフィスを設けたものである。
【0017】
また、上述した課題を解決するために、本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備は、請求項6に記載したように、前記原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系には、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管の原子炉格納容器内側および外側に原子炉格納容器隔離弁が備えられる一方、上記原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管は原子炉隔離時冷却設備の注入配管を兼ねるように構成したものであり、さらに、請求項7に記載したように、前記分岐ベント系のベント分岐配管に設けられる開閉弁は、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系の原子炉格納容器隔離弁の開許可信号で閉鎖されるように構成したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備の第1実施形態を示す概略的な系統図である。
【0020】
この原子炉圧力容器頂部ベント設備は全体を符号20で示し、沸騰水型原子力プラント(BWRプラント)の原子炉格納容器(以下、PCVという。)21と原子炉圧力容器(以下、RPVという。)22とで区画されるドライウェル37に設置される。
【0021】
BWRプラントは、原子炉格納容器(PCV)21内に原子炉圧力容器(RPV)22を格納しており、このRPV22内に炉心23を収納している。炉心23は原子炉冷却水24に浸漬される。RPV22の下部には原子炉冷却水24を貯えた液相部が成形される一方、この液相部の上方にRPV22は気相部25が形成される。
【0022】
RPV22内の原子炉冷却水24は、炉心23を通る際に、核反応による中性子照射を受けて加熱され、蒸気化される。発生した蒸気はRPV22内で気水分離され、乾燥された後、主蒸気管27を通って蒸気タービン28に送られ、蒸気タービン28で仕事をし、発電機(図示せず)を駆動させる。主蒸気管27には原子炉格納容器21を介してその上流側および下流側に主蒸気隔離弁29a,29bがそれぞれ設けられる。蒸気タービン28で仕事をし、膨張した蒸気は復水器(図示せず)で凝縮された後、原子炉復水・給水系を通ってRPV22内に再び還流される。
【0023】
また、BWRプラントの原子炉圧力容器(RPV)22に備えられた原子炉圧力容器頂部ベント設備20は、原子炉圧力容器(RPV)ベント系30と、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系(以下、RPVヘッドスプレイ系という。)31から分岐された分岐ベント系32とを備える。
【0024】
RPVベント系30は、RPV22の頂部に接続される原子炉圧力容器(RPV)ベント配管33を有する。このRPVベント配管33はRPV22の頂部に形成されたRPVヘッドベントノズル34に接続される一方、途中に開閉弁として遠隔操作される電動弁35が設けられる。電動弁35の下流側は主蒸気管27に原子炉格納容器21内の主蒸気隔離弁29aの上流側で接続される。
【0025】
また、分岐ベント系32は、原子炉圧力容器(RPV)ヘッドスプレイ配管38の逆止弁39下流側から分岐されたベント分岐配管40を備える。このベント分岐配管40も途中に開閉弁として遠隔操作される電動弁41を備え、電動弁41の下流側は主蒸気管27に主蒸気隔離弁29aの上流側で接続される。
【0026】
さらに、RPVヘッドスプレイ系31は、RPVヘッドスプレイ配管38がRPV22の頂部に設けられた原子炉圧力容器ヘッドスプレイノズル(以下、RPVヘッドスプレイノズルという。)36に接続される。RPVヘッドスプレイ系31のRPVヘッドスプレイ配管38は原子炉隔離時冷却設備(以下、RCICという。)43の冷却水注入配管を兼ねるようにしてもよい。RCIC43は沸騰水型原子炉の停止時にRPV上部ドームの残圧を下げるために停止時冷却系の冷却水を利用してRPV22の気相部25を冷却する設備である。
【0027】
一方、RPVヘッドスプレイ配管38には、逆止弁39および原子炉格納容器隔離弁(PCV隔離弁)44a,44bが途中に設けられる。PCV隔離弁44a,44bは原子炉格納容器21を介してその内側と外側にそれぞれ設置され、原子炉運転時には通常閉塞されている。
【0028】
ところで、原子炉圧力容器頂部ベント設備20は、RPVベント系30とRPVヘッドスプレイ系31を利用した分岐ベント系32とから構成される。両ベント系30と31は協働作用して原子炉圧力容器22廻りで非凝縮性ガスの蓄積可能部位から非凝縮性ガスを導出し、主蒸気管27に排出するようになっている。原子炉圧力容器(RPV)22の頂部にRPVベント系30とRPVヘッドスプレイ系31を利用した分岐ベント系32とを設け、協働作用をさせることで、原子力発電所の通常運転時に、RPV22内の頂部付近に蓄積する可能性のある部位の酸素ガス、水素ガスおよびKr,Xeの放射性希ガス等の非凝縮性ガスを主蒸気管27側に円滑かつスムーズに排出することができ、RPV22の頂部付近廻りに非凝縮性ガスの蓄積が未然にかつ確実に防止される。
【0029】
次に、原子炉圧力容器頂部ベント設備の作用について説明する。
【0030】
この原子炉圧力容器頂部ベント設備20は、BWRプラントの通常運転時には、主蒸気隔離弁29a,29bおよび電動弁35,41は開状態にセットされ、PCV隔離弁44a,44bは閉状態にセットされる。
【0031】
原子炉の運転により、炉心23での核反応に起因する中性子照射により原子炉冷却水24から水素ガスおよび酸素ガスが分解生成される一方、場合によって炉心装荷の燃料集合体の燃料棒より微量に漏洩する可能性のあるKr,Xe等の放射性希ガスが存在する。これらの水素ガス、酸素ガス、放射性希ガス等の非凝縮性ガスは、原子力発電プラントの通常運転時に、RPV22内で発生する。
【0032】
発生した非凝縮性ガスはRPV22から主蒸気に混入して主蒸気管27を通って蒸気タービン28に案内される一方、蒸気タービン28から復水器(図示せず)に排出され、この復水器に付設された気体廃棄物処理系(図示せず)に案内されて処理される。
【0033】
また、BWRプラントの通常運転時には遠隔操作される電動弁35および41は開状態にセットされているため、RPVベント系30および分岐ベント系32は作動状態にある。このため、RPV22のヘッド部内やヘッド部廻りの非凝縮性ガスはRPVベント系30のRPVベント配管33やRPVヘッドスプレイ系31を利用した分岐ベント系32のベント分岐配管40を通じて主蒸気管27に通じるベント流路が形成される。したがって、RPV22のヘッド部付近、例えばRPV22のヘッド部内やRPVベント系30の電動弁35上流側配管部、さらにはRPVヘッドスプレイ系31の逆止弁39下流側配管部に非凝縮性ガスが蓄積するのを未然にかつ確実に防止できる。
【0034】
また、BWRプラントの運転停止時には、電動弁41が閉塞され、PCV隔離弁44a,44bが開操作される。このため、RPVヘッドスプレイ系31のRPVヘッドスプレイ配管38を原子炉隔離時冷却設備(以下、RCICという)43の冷却水注入配管と兼用させると、原子炉停止時に、RCIC43の注入配管であるRPVヘッドスプレイ配管38を通してRPV22内に冷却水を供給し、スプレイしてRPV22の気相部25を冷却し、上部ドームの残圧を下げることができる。
【0035】
この原子炉停止時には、RCIC43のRPVヘッドスプレイ配管38から分岐された分岐ベント系32は、電動弁41が閉鎖されるので、冷却水全量をRPV22内に戻すことが可能となる。このRCIC43は、RPV22のヘッドスプレイ時に、冷却水が分岐ベント系32に流入するのを確実に防止するため、電動弁41の閉鎖をPCV隔離弁44a,44bの開許可信号と連動させ、PCV隔離弁44a,44bに中央制御室等から開許可信号を付与したとき、電動弁41はこの開許可信号により閉塞させるようにしてもよい。
【0036】
この原子炉圧力容器頂部ベント設備20によれば、原子力発電所の通常運転時に、従来のRPVベント系のみでは非凝縮性ガスを排出できず、非凝縮性ガスの蓄積を防止できない部位、例えば、RPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31の逆止弁39下流側配管部からの非凝縮性ガスも確実に排出でき、その配管部へのガス蓄積を未然にかつ確実に防止できる。しかも、RPVヘッドスプレイ系31の下流側配管部への非凝縮性ガスの蓄積を防止しても、RCIC43の冷却機能を損なうことがないので、信頼性の高い安定運転を行なうことができる。
【0037】
(第2の実施形態)
図2は、本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備の第2実施形態を示す概略的な系統図である。
【0038】
この実施形態に示された原子炉圧力容器頂部ベント設備20Aは、分岐ベント系45の構成が第1実施形態に示された原子炉圧力容器頂部ベント設備20と基本的に異にし、他の構成、作用は実質的に異ならないので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0039】
図2に示された原子炉圧力容器頂部ベント設備20AはRPVヘッドスプレイ系31の逆止弁39下流側、すなわち逆止弁39のRPV22側から分岐された分岐ベント系45を有する。この分岐ベント系45は、RPVヘッドスプレイ系31のRPVヘッドスプレイ配管38から分岐されるベント分岐配管46を備え、このベント分岐配管46は下流側がRPVベント系30のRPVベント配管33に、遠隔操作される開閉弁としての電動弁35の上流側で接続される。ベント分岐配管46の分岐部は、逆止弁39に可能な限り近付けた位置に形成される。RPVヘッドスプレイ系31のRPVヘッドスプレイ配管38は原子炉隔離時冷却設備(RCIC)43の注入配管を兼ねるようにしてもよい。
【0040】
この原子炉圧力容器頂部ベント設備20Aにおいても、RPV22内で発生した非凝縮性ガスは、RPVベント系30で排出できない部分でも、RPVヘッドスプレイ系31の一部を利用した分岐ベント系45で排出させることができるので、RPV22の頂部付近廻りに非凝縮性ガスが蓄積するのを未然にかつ確実に防止できる。
【0041】
次に、原子炉圧力容器頂部ベント設備の作用について説明する。
【0042】
この原子炉圧力容器頂部ベント設備20Aは、BWRプラントの通常運転時には、主蒸気隔離弁29a,29bおよび電動弁35は開状態にセットされ、PCV隔離弁44a,44bは閉状態にセットされる。
【0043】
原子炉の運転により、炉心23での核反応により中性子照射を受けて原子炉冷却水24は加熱作用を受け、蒸気化されるが、その際に原子炉冷却水24から水素ガスや酸素ガス、燃料棒より微量な放射性希ガス等の非凝縮性ガスが生成される。
【0044】
RPV22内に発生した非凝縮性ガスはRPV22から主蒸気に混入して主蒸気管27を通って蒸気タービン28に案内される一方、蒸気タービン28から復水器(図示せず)に排出され、この復水器に付設された気体廃棄物処理系(図示せず)に案内されて処理される。
【0045】
また、BWRプラントの通常運転時には、RPVベント系30の電動弁35は開状態にセットされているため、RPVベント系30および分岐ベント系32は作動状態にある。このため、RPV22のヘッド部内の非凝縮性ガスは、RPVベント系30やRPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31を利用した分岐ベント系45により、主蒸気管27に通じるベント流路が形成され、主蒸気管27に排出される。
【0046】
したがって、RPV22のヘッド部付近、例えばRPV22のヘッド部内やRPVベント系30の電動弁35上流側配管部、さらにはRPVヘッドスプレイ系31の逆止弁39下流側配管部に非凝縮性ガスが蓄積されることなく、円滑かつスムーズに主蒸気管27に排出される。
【0047】
また、BWRプラントの運転停止時には、RPVベント系30の電動弁35が閉塞され、PCV隔離弁44a,44bが開操作される。このPCV隔離弁44a,44bの開操作により、停止時冷却系の冷却水(例えばサプレッションチャンバ内の冷却水)の一部がRPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31を通ってRPV22内に供給され、スプレイにより冷却し、RPV22上部ドームの残圧を下げている。
【0048】
その際、RPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31から分岐ベント系45が分岐されているが、RPVベント系30の電動弁35が閉じられているので、冷却水が主蒸気管27側に流入するのを確実に防止でき、ほぼ全量がRPV22内に供給される。
【0049】
RPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31によるRPV22のヘッドスプレイ時に、RPVベント配管33の電動弁35を確実に閉鎖させるために、電動弁35の閉鎖をPCV隔離弁44a,44bの開許可信号で行なうこともできる。
【0050】
この原子炉圧力容器頂部ベント設備20Aは、BWRプラントの通常運転時に、RPVベント系30のみでは非凝縮性ガスの蓄積防止(排出)が不可能な部位の非凝縮性ガスの排出処理を円滑かつスムーズに行なうことができる。図2に示された原子炉圧力容器頂部ベント設備20Aによっても、第1実施形態の原子炉圧力容器頂部ベント設備20と同様な作用効果を奏することができる。
【0051】
(第3実施形態)
図3は本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備の第3実施形態を示す概略的な系統図である。
【0052】
この実施形態に示された原子炉圧力容器頂部ベント設備20Bは、分岐ベント系50の構成が図1に示された原子炉圧力容器頂部ベント設備20と基本的に異にし、他の構成、作用は実質的に異ならないので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0053】
図3に示された原子炉圧力容器頂部ベント設備20Bは、RPVヘッドスプレイ系31の逆止弁39下流側、すなわち逆止弁39のRPV22側から分岐された分岐ベント系50を有する。この分岐ベント系50はRPVヘッドスプレイ系31のRPVヘッドスプレイ配管38から分岐されるベント分岐配管51を備え、このベント分岐配管51がRPVベント系30にRPVベント配管33の遠隔操作弁である電動弁35上流側で接続される。RPVヘッドスプレイ系31からの分岐ベント系50の分岐部は、逆止弁39に可能な限り近付いた位置に設けられる。
【0054】
この場合、RPVヘッドスプレイ系31のRPVヘッドスプレイ配管38は原子炉隔離時冷却設備43の注入配管を兼ねるようにしている。
【0055】
ところで、分岐ベント系50は、ベント分岐配管51の途中に遠隔操作される開閉弁である電動弁52が備えられる。分岐ベント系50とRPVベント系30の電動弁52,35は例えば中央制御室からの遠隔操作により開閉制御される。電動弁52,35は原子炉運転時に開放され、原子炉停止時に閉塞される。
【0056】
分岐ベント系50の電動弁52を原子炉停止時に閉塞させることにより、RPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31のRPVヘッドスプレイ配管38を用いて冷却水をRPV22に戻す場合、戻り全量をRPV22内に戻すことができ、また、その後のRPV22の上蓋開放時における原子炉水処理の観点からも、遠隔操作弁である電動弁52の設置が好ましい。RPVヘッドスプレイ系31によるRPVヘッドスプレイ時に、電動弁52を確実に閉鎖させるために、電動弁52はPCV隔離弁44a,44bの開許可信号で閉鎖させるようにしてもよい。
【0057】
図3に示された原子炉圧力容器頂部ベント設備20Bにおいても、BWRプラントのRPV22廻りで非凝縮性ガスの蓄積する可能性のある部分を解消することができ、RPVベント系30で原子炉通常運転時に排出することができない非凝縮性ガスの蓄積を防止し、この非凝縮性ガスをも分岐ベント系50から排出することができる。
【0058】
次に、原子炉圧力容器頂部ベント設備の作用を説明する。
【0059】
BWRプラントの運転時には、RPVベント系30の電動弁35、分岐ベント系50の電動弁52、主蒸気隔離弁29a,29bをそれぞれ開状態に、RPVヘッドスプレイ系31のPCV隔離弁44a,44bを閉状態にセットする。
【0060】
RPVベント系30の電動弁35を開放するとともに分岐ベント系50の電動弁52も開放されるので、原子炉運転中は、RPV22の頂部よりRPVベント系30を介した主蒸気管27への流路に加えて、RPVヘッドスプレイ系31の逆止弁39下流側配管部にも、分岐ベント系50およびRPVベント配管33を通じた主蒸気管27への流路が形成される。このため、RPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31の逆止弁39下流側配管部へ、原子炉運転中に非凝縮性ガスが蓄積するのを未然にかつ確実に防止できる。
【0061】
この原子炉圧力容器頂部ベント設備20Bによれば、BWRプラントの通常運転中にRPV22内で発生した非凝縮性ガスがRPV頂部付近に滞留するのを確実に防止でき、従来のRPVベント系30のみでは非凝縮性ガスの排出が困難な部位での非凝縮性ガスの蓄積が防止される。また、分岐ベント系50に遠隔操作弁である電動弁52を設けることは、原子炉停止時の運用上、例えばRPV22内への冷却水の供給やRPV22頂部の上蓋を取り外す運用上も好ましい。
【0062】
(第4実施形態)
図4は、本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備の第4実施形態を示す概略的な系統図である。
【0063】
この実施形態に示された原子炉圧力容器頂部ベント設備20Cは、分岐ベント系55の構成が、第1実施形態の原子炉圧力容器頂部ベント設備20と基本的に相違し、他の構成、作用は実質的に異ならないので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0064】
図4に示された原子炉圧力容器頂部ベント設備20Cは、RPVヘッドスプレイ系31の逆止弁39下流側、すなわち、逆止弁39のRPV22側から分岐された分岐ベント系55を有する。この分岐ベント系55は、RPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31のRPVヘッドスプレイ配管38から分岐されるベント分岐配管56を備える。ベント分岐配管56には途中にオリフィス57および遠隔操作弁である電動弁58が設けられ、電動弁56の下流側は、RPVベント系30にRPVベント配管33の電動弁35上流側で接続される。電動弁35も遠隔操作にて開閉される開閉弁である。
【0065】
RPVベント系30の電動弁35および分岐ベント系55の電動弁58は、原子炉運転中に開操作される一方、原子炉停止時に自動閉鎖のインターロック信号60が入力され、作動制御されるように配設される。なお、RPVヘッドスプレイ系31からの分岐ベント系55の分岐部は、逆止弁39に可能な限り近付いた位置とされる。
【0066】
また、RPVヘッドスプレイ系31のRPVヘッドスプレイ配管38は原子炉隔離時冷却設備(RCIC)43の注入配管を兼ねるようにしてもよい。
【0067】
この原子炉圧力容器頂部ベント設備20Cは、原子炉運転時にはRPV22廻りで非凝縮性ガスの蓄積する可能性のある部分に、分岐ベント系55を設置することで、非凝縮性ガスの滞留を防止することができる。また、RPVヘッドスプレイ配管38は、RPVヘッドスプレイ系31の注入配管を兼ねているBWRプラントにおいて、RPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31の冷却機能に影響を与えることなく、RPV22の頂部廻りに非凝縮性ガスの蓄積を防止することができる。
【0068】
次に、原子炉圧力容器頂部ベント設備20Cの作用を説明する。
【0069】
BWRプラントの通常運転時に、RPVベント系30の電動弁35、分岐ベント系55の電動弁58および主蒸気隔離弁29a,29bは開状態に、RPVヘッドスプレイ系31のPCV隔離弁44a,44bは閉鎖状態にセットされる。
【0070】
この原子炉圧力容器頂部ベント設備20Cは、原子炉運転時には、RPV22の頂部よりRPVベント系30を介した主蒸気管27への流路に加えて、分岐ベント系55およびRPVベント配管33を介した主蒸気管27への流路が形成される。
【0071】
このため、RPVヘッドスプレイ系31の逆止弁39下流側配管部に、原子炉運転中に、非凝縮性ガスの蓄積を防止することができる。
【0072】
また、原子炉停止時に、冷却水をRPVヘッドスプレイ系31を介してRPV22に戻す場合、分岐ベント系55の電動弁58を閉鎖することにより、戻り水全量をRPV22に戻すことが可能である。このことは、その後、RPV22の上蓋開放時の原子炉水処理の観点からも分岐ベント系55へ電動弁58を設けることが好ましい。
【0073】
RPVヘッドスプレイ時、分岐ベント系55の電動弁58を確実に閉鎖させるために、PCV隔離弁44a,44bの開許可信号で閉鎖させるように制御してもよい。
【0074】
さらに、原子炉通常運転中に、RPVヘッドスプレイ系31が作動した場合、作動直後の冷却水の分岐ベント系55への移行を、オリフィス57で極力防止するとともに、分岐ベント系55の電動弁58およびRPVベント系30の電動弁35がRPVヘッドスプレイ系31の起動による自動閉鎖信号60を受けて閉鎖することで、RPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31のRPVヘッドスプレイ配管38を介した冷却水注入機能上も問題はない。
【0075】
なお、RCIC43は、原子炉運転中もサーベランスの試験モードでの運転を行なうが、このサーベランスとしての運転時には、RPVベント系30の電動弁35および分岐ベント系55の電動弁58の閉鎖信号にバイパスさせる等の配慮が要求される。
【0076】
この原子炉圧力容器頂部ベント設備20Cによれば、BWRプラントの運転中、RPV22廻りで従来のRPVベント系30の運転のみでは排出できない部位の非凝縮性ガスの排出を円滑かつスムーズに行なうことができる。分岐ベント系55にオリフィス57や電動弁58を設けることは、原子炉停止時の運用上も好ましい。
【0077】
(その他の実施例)
本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備の各実施形態においては、RPVヘッドスプレイ配管38がRPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31の冷却水注入配管を兼ね、さらに、第3および第4実施形態では、分岐ベント系のRPVベント系30への接続位置を電動弁35の上流側とした例を説明したが、分岐ベント系はRPVベント系30の電動弁35下流側に設置してもよい。但し、第2実施形態の分岐ベント系46はRPVベント系30の電動弁35上流側に接続する必要がある。原子炉停止時に主蒸気管側へ戻り冷却水が移行するのを防止するためである。
【0078】
また、第4実施形態において、RPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31の起動信号後の冷却水注入開始時間より、分岐ベント系55の電動弁58やRPVベント系30の電動弁35の閉鎖時間が早い場合は、オリフィスの設置は必要的ではない。RPVヘッドスプレイ系(RCIC43)31の冷却水の注入機能上問題がないためである。
【0079】
RCIC43の注入配管をRPVヘッドスプレイ系31のRPVヘッドスプレイ配管38と兼用しているBWRプラントでは、分岐ベント系55のベント分岐配管56を主蒸気管27に接続してもよい。
【0080】
さらに、この原子炉圧力容器頂部ベント設備は、PWRプラントの原子炉容器廻りのベント設備として利用することもできる。
【0081】
【発明の効果】
本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備においては、原子炉圧力容器ベント系と原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系を利用した分岐ベント系とにより、原子炉圧力容器頂部付近への非凝縮性ガスの蓄積を効率よく確実に防止し、信頼性の高い安定運転を行なうことができる。
【0082】
また、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系を原子炉隔離時冷却設備の注入配管と兼用させた場合でも、原子炉通常運転時に原子炉圧力容器の頂部付近への非凝縮性ガスの蓄積を原子炉圧力容器ベント系と分岐ベント系の協働作用により未然にかつ確実に防止するとともに、原子炉隔離時冷却設備の動作時における注入冷却機能を損なうことなく、注入冷却機能を充分に発揮、維持することができる。
【0083】
さらに、原子炉圧力容器ベント系では排気処理できない部位の非凝縮性ガスの排気処理を分岐ベント系で効率よく、有効的に行なうことができ、原子炉圧力容器頂部廻りに非凝縮性ガスが蓄積するのを未然にかつ確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備の第1実施形態を示す概略的な系統図。
【図2】本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備の第2実施形態を示す概略的な系統図。
【図3】本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備の第3実施形態を示す概略的な系統図。
【図4】本発明に係る原子炉圧力容器頂部ベント設備の第4実施形態を示す概略的な系統図。
【図5】従来の原子力発電所の気体処理設備の概略的な系統図。
【符号の説明】
20,20A,20B,20C 原子炉圧力容器頂部ベント設備
21 原子炉格納容器(PCV)
22 原子炉圧力容器(RPV)
23 炉心
24 原子炉冷却水(液相部)
25 気相部(蒸気相部)
27 主蒸気管
28 蒸気タービン
29a,29b 主蒸気隔離弁
30 原子炉圧力容器ベント系(RPVベント系)
31 原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系(RPVヘッドスプレイ系)
32 分岐ベント系
33 原子炉圧力容器ベント配管(RPVベント配管)
34 原子炉圧力容器ヘッドベントノズル(RPVヘッドベントノズル)
35 電動弁(遠隔操作弁)
36 原子炉圧力容器ヘッドスプレイノズル(RPVヘッドスプレイノズル)
37 ドライウェル
38 原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管(RPVヘッドスプレイ配管)
39 逆止弁
40 ベント分岐配管
41 電動弁(遠隔操作弁)
43 原子炉隔離時冷却設備(RCIC)
44a,44b 原子炉格納容器隔離弁(PCV隔離弁)
45,50,55 分岐ベント系
46,51,56 ベント分岐配管
52,58 電動弁(遠隔操作弁)
57 オリフィス

Claims (7)

  1. 原子炉圧力容器上部の原子炉圧力容器ヘッドスプレイノズルに冷却水を供給する原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管を含む原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系と、原子炉運転時に発生する非凝縮性ガスを主蒸気管に導く原子炉圧力容器ベント配管を含む原子炉圧力容器ベント系とを備えた原子炉圧力容器頂部ベント設備において、
    前記原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管上に設けられた逆止弁の前記原子炉圧力容器側から分岐されかつ前記原子炉圧力容器ベント配管または前記主蒸気管に連結されてなる分岐ベント系を備え、この分岐ベント系は前記原子炉圧力容器ベント系とともに原子炉運転時に前記原子炉圧力容器内で発生する非凝縮性ガスを前記主蒸気管側に導くように構成したことを特徴とする原子炉圧力容器頂部ベント設備。
  2. 前記分岐ベント系は、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系の原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管から分岐されるベント分岐配管を備え、このベント分岐配管は途中に遠隔操作される開閉弁を介して主蒸気管側に接続された請求項1に記載の原子炉圧力容器頂部ベント設備。
  3. 前記分岐ベント系は、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系の原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管から分岐されるベント分岐配管を備え、このベント分岐配管は原子炉圧力容器ベント系の原子炉圧力容器ベント配管に、この原子炉圧力容器ベント配管に設けられた開閉弁の上流側で接続された請求項1記載の原子炉圧力容器頂部ベント設備。
  4. 前記分岐ベント系は、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系の原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管から分岐されるベント分岐配管を備え、このベント分岐配管は下流側が原子炉圧力容器ベント系の原子炉圧力容器ベント配管に接続される一方、上記ベント分岐配管の途中に遠隔操作される開閉弁を設けた請求項1記載の原子炉圧力容器頂部ベント設備。
  5. 前記分岐ベント系は、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系の原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管から分岐されるベント分岐配管を備え、この分岐配管は下流側が原子炉圧力容器ベント系の原子炉圧力容器ベント配管に接続される一方、上記ベント分岐配管の途中に遠隔操作される開閉弁とオリフィスを設けた請求項1記載の原子炉圧力容器頂部ベント設備。
  6. 前記原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系には、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管の原子炉格納容器内側および外側に原子炉格納容器隔離弁が備えられる一方、上記原子炉圧力容器ヘッドスプレイ配管は原子炉隔離時冷却設備の注入配管を兼ねるように構成した請求項1ないし5のいずれかに記載の原子炉圧力容器頂部ベント設備。
  7. 前記分岐ベント系のベント分岐配管に設けられる開閉弁は、原子炉圧力容器ヘッドスプレイ系の原子炉格納容器隔離弁の開許可信号で閉鎖されるように構成した請求項3、4または5に記載の原子炉圧力容器頂部ベント設備。
JP2002118377A 2002-04-19 2002-04-19 原子炉圧力容器頂部ベント設備 Expired - Lifetime JP4131914B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002118377A JP4131914B2 (ja) 2002-04-19 2002-04-19 原子炉圧力容器頂部ベント設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002118377A JP4131914B2 (ja) 2002-04-19 2002-04-19 原子炉圧力容器頂部ベント設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003315482A JP2003315482A (ja) 2003-11-06
JP4131914B2 true JP4131914B2 (ja) 2008-08-13

Family

ID=29535286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002118377A Expired - Lifetime JP4131914B2 (ja) 2002-04-19 2002-04-19 原子炉圧力容器頂部ベント設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4131914B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5295859B2 (ja) * 2009-05-15 2013-09-18 株式会社東芝 原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステム
KR101479001B1 (ko) * 2013-06-11 2015-01-05 한국원자력연구원 피동잔열제거계통의 배기설비
JP6454622B2 (ja) * 2015-08-28 2019-01-16 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 原子炉隔離時冷却装置
CN116344074B (zh) * 2023-01-03 2023-10-27 中国原子能科学研究院 用于反应堆的堆顶屏蔽结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003315482A (ja) 2003-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9697914B2 (en) Nuclear power plant and passive containment cooling system
KR100856501B1 (ko) 피동살수계통을 이용한 일체형원자로 안전설비
US20210151208A1 (en) Alternative circulation cooling method for emergency core cooling system, and nuclear power plant
EP2019393B1 (en) Boiling water reactor with an emergency core cooling system
US5596613A (en) Pressure suppression containment system for boiling water reactor
JP4131914B2 (ja) 原子炉圧力容器頂部ベント設備
US20200234836A1 (en) System and method for reducing atmospheric release of radioactive materials caused by severe accident
JPH0498198A (ja) 原子力プラントの炉心冷却設備
JP5295859B2 (ja) 原子炉圧力容器ヘッドスプレイシステム
JP2003270374A (ja) 格納容器スプレイ制御装置
JP2003329794A (ja) 原子炉圧力容器頂部ベント設備
JP5058016B2 (ja) 非凝縮性ガス蓄積燃焼防止システム
JP3213076B2 (ja) 沸騰水型原子炉用低圧冷却材注入修正の装置および方法
KR100363574B1 (ko) 원자력 발전소의 피동이차응축 계통의 작동제어방법
JP4434436B2 (ja) 沸騰水型原子力発電プラントの運転方法
JPS6346397B2 (ja)
JP2004012145A (ja) 非凝縮性ガスの蓄積燃焼防止システム
JPH06201883A (ja) 沸騰水型原子炉設備
JPH04109197A (ja) 加圧水型原子炉の炉心崩壊熱除去装置
JPH03269297A (ja) 原子力発電所の非常用炉心冷却系
JP2005345158A (ja) 沸騰水型原子炉設備の更新方法および沸騰水型原子炉設備
JP4086269B2 (ja) 原子力発電所の気体処理設備および気体処理方法
KR102414701B1 (ko) 원전 중대사고 발생 시 요오드 방출 저감장치
JP2023000744A (ja) 放射性物質処理装置、及び原子炉設備
JPH02222878A (ja) 原子力発電所の残留熱除去系

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080520

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080529

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4131914

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130606

Year of fee payment: 5

EXPY Cancellation because of completion of term