JP5295498B2 - 携帯端末装置およびその制御方法 - Google Patents
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携帯電話等、携帯端末装置のストリーミング再生では、一般的に、RTSP(Real Time Streaming Protocol)/RTP(Real-time Transport Protocol)プロトコルを使用し、動画データとして、MPEG4(Moving Picture Experts Group level-4)形式のデータが使用されるが、ストリーミング再生時に区切れの良い場所から再開できるようにするために、ストリーミングデータの全てをストリーミングバッファ内に蓄積して再開箇所を判断する方法は、特に、携帯電話にとってはメモリの制約上、現実的ではない。
ここでは、ストリーミング再生機能付き携帯端末装置として携帯電話10が例示されている。図1に示されるように、携帯電話10は、通信部11と、制御部12と、記憶部13と、音声処理部14と、スピーカ15(SP)と、マイク16(MIC)と、表示部17と、操作部18とにより構成される。
制御部12は、携帯電話10の全体的な動作を統括的に制御する。すなわち、携帯電話10の各種の処理(回線交換網を介して行われる音声通話、電子メールの作成と送受信、インターネットのWeb(World Wide Web)サイトの閲覧、ストリーミング再生など)が操作部18の操作に応じて適切な手順で実行されるように、上述した各ブロックの動作(通信部11における信号の送受信、音声処理部14における音声の入出力、表示部17における画像の表示など)を制御する。
本発明と特に関係するところでは、制御部12は、インターネットのWeb(通信ネットワーク)を介して接続されたサーバ(不図示)から配信される動画データを受信してバファリングしつつ、格納済データをデコードし、再生する、すなわちストリーミング再生する際に、その再生時間を監視するとともに、フレーム毎の情報量を監視し、当該情報量が所定値以上であるフレームの再生時間を記憶する。そして、ストリーミング再生中、割り込みの発生により中断され、その後、ストリーミング再生を再開するときに、中断時における再生時間よりも遡り、フレームの情報量が所定値以上である直近のフレームから再開するように制御する機能をもつ。このときの機能構成等、詳細は、図2を用いて後述する。
なお、上記した記憶部13は、例えば不揮発性の記憶デバイス(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(例えばSRAM、DRAM)などによって構成される。
また、操作部18は、例えば、電源キー、通話キー、数字キー、文字キー、方向キー、決定キー、発信キーなど、各種の機能が割り当てられたキーを有しており、これらのキーがユーザによって操作された場合に、その操作内容に対応する信号を発生し、これをユーザの指示として制御部12に入力する。本発明と関係するところでは、例えば、表示部17に表示されるボタンアイコンを操作部18により選択し、決定する操作を行うことにより、ストリーミングデータの再生、早送り、巻き戻し等の指示を行う。
図2に示されるように、制御部12は、主制御部120と、ストリーミングデータ受信部121と、ストリーミングバッファ122と、ストリーミング再生制御部123と、再開位置テーブル124と、シーン切替え時間情報テーブル125と、再開位置算出部126と、タイマ監視部127と、中断時間計測処理部128と、テーブルデータ格納処理部129と、閾値テーブル130と、テーブル検索部131と、テーブル補正処理部132とにより構成される。
ストリーミング再生制御部123は、操作部18を介して操作される、再生、巻き戻し、早送り指示に基づき、ストリーミングバッファ122に格納されたストリーミングを読み出し、デコードして得られる映像信号を、表示部17へ、音声信号を、音声処理部14へ供給して再生出力する。
図4に、中断時間(横軸)と、再開位置(縦軸)との関係がグラフ表示されるように、中断時間がn秒の場合の再開位置(巻き戻し時間)は、以下の演算式(1)を算出することにより求めることができる。なお、上記した中断時間と再開位置(巻き戻し時間)との関係は、最初、デフォルト値が設定されるが、再開時の一定期間の間にユーザが巻き戻し、あるいは早送り動作を行うことにより調整される。詳細は後述する。
m=m1+(n−n1)×(m2−m1)/(n2−n1) …(1)
本発明の実施の形態に係るストリーミング再生機能付き携帯端末装置では、上記したように、シーンの切替り等、区切れの良い場所の時間情報の判定方法として、MPEG4のデータに含まれるIフレーム(基準となる画像)と、Pフレーム(直前のフレームとの差分)の時間情報を用い、その情報量が閾値を超えたPフレームの経過時間をシーン切替え時間情報テーブル125に保持することにしている。これは、情報量の差分が大きい箇所はシーンの切替え位置であると判断できることに基づく。
なお、図5中、太線はIフレーム、細線はPフレームを示し、また、情報量に関する閾値は、閾値テーブル130に設定されているものとする。
また、テーブル補正処理部132は、操作部18を介し、巻き戻し指示あるいは早送り指示があったときに、再開位置算出部126により算出され、再開位置テーブル124に保持された再開位置(巻き戻し時間)に関する情報を調整する機能を持つ。詳細は、図11に示すフローチャートを参照しながら後述する。
また、上記したストリーミングバッファ122、再開位置テーブル124、シーン切替え時間情報テーブル125、閾値テーブル130のそれぞれは、記憶部13に領域が割当てられ格納されるものとする。
図6は、本発明の実施の形態に係るストリーミング再生機能付き携帯端末装置の基本動作を説明するために引用したフローチャートである。以下、図6に示すフローチャートを参照しながら図1に示す発明の実施の形態に係るストリーミング再生機能付き携帯端末装置の基本動作について説明する。
ここで、音声着信等の割り込みがあった場合、制御部12は、実装されたストリーミング再生アプリケーションの処理を中断し、音声通話処理に切替える。ここで、ユーザは、n秒間だけ相手と通話したとする(S62)。制御部12は、通話の終了を待って再度ストリーミング再生アプリケーションを自動的に立ち上げ、このとき、ストリーミング再生アプリケーションは、中断時間の長さに応じて中断位置からm秒だけ遡って巻き戻し再生を行う(S63)。そして、未バッファリングのデータを、記憶部13のキャッシュを用いて再度サーバに接続してダウンロードしてバッファリングすることにより連続再生する。
中断時間と巻き戻し時間との関係は、最初、デフォルトの設定が使用されるが、再開時の一定時間の間にユーザが早送りもしくは巻き戻し操作を行うことにより調整される。このことにより、柔軟性、拡張性の高いストリーミング再生機能付き携帯端末装置を提供できる。
図7は、中断時間計測処理部128による中断時間計測処理の詳細な流れを示すフローチャート図である。以下、図7のフローチャートを参照しながら、図2に示す中断時間計測処理部128の動作について説明する。なお、ストリーミング再生中には、図7の処理が常に実行されている。
なお、ストリーミング中断、終了の状態は、中断時間計測処理部128に対して主制御部120から通知されるものとし、ここで計測された中断時間計測タイマの値は、再開位置算出部126に出力される。
以下、図8のフローチャートを参照しながら、図2に示すテーブルデータ格納処理部129の動作について説明する。
ここで、Iフレームであると判定された場合は(S84“Yes”)、図5に、そのデータ構造の一例が示されるように、そのフレーム時間情報をシーン切替え時間情報テーブル125に保持して(S85)、ステップS83の判定処理に戻る。
ここで、Pフレームであると判定された場合(S86“Yes”)、テーブルデータ格納処理部129は、閾値テーブル130に保持されている情報量に関する閾値と比較し(S87)、Pフレームが閾値を超えていた場合に(S87“Yes”)、図5にテータ構造の一例が示されるように、そのフレーム時間情報をシーン切替え時間情報テーブル125に保持し(S88)、以降、S83以降の処理を繰り返す。
このようにしてシーン切替え時間情報テーブル125に保持された時間情報は、再開位置算出部126による制御の下、テーブル検索部131により参照される。
以下、図9のフローチャートを参照しながら、図2に示す再開位置算出部126およびテーブル補正処理部132の基本動作について説明する。
そして、テーブル補正処理部132は、上記したストリーミングを再開するときに、所定時間内に操作部18により早送りまたは巻き戻しが指示されたときに、後述する、再開位置を補正するための再開位置テーブル補正処理を実行する(S93)。以下、再開位置算出処理(S91)について図10のフローチャートを参照しながら、また、再開位置テーブル補正処理(S93)について、図11のフローチャートを参照しながら詳細説明を行う。
以下、図10に示すフローチャートを参照しながら、図2に示す再開位置算出部126の詳細な動作について説明する。
続いて、再開位置算出部126は、中断位置(中断時間)から上記により算出された再開位置(巻き戻し時間)を減算して得られる基準再開位置(t1)を求め(S912)、当該基準再開位置(t1)に基づきテーブル検索部131を起動してシーン切替え時間情報テーブル125を検索する(S912)。ここで、シーン切替え時間情報テーブル125に保持された時間情報をt2とした場合、再開位置算出部126は、(t2−t1)が最小となる時間情報を検索し、得られる検索結果を再開位置(時間情報)としてストリーミング再生制御部123に設定出力する(S913)。これにより、バッファリングされたストリーミングデータの再生再開を行い、さらに再度ブラウザのキャッシュを用いてサーバに接続して、未バッファ分のストリーミングデータを取得することを再開する。
以下、図11に示すフローチャートを参照しながら、図2に示すテーブル補正処理部132の詳細な動作について説明する。
具体的に、図12(a)に示されるように、再開位置をマニュアルで選択する場合、ストリーミング再生中、音声着信があって音声通話画面に遷移し、通話が終了した時に、選択メニュー表示がなされるものとする。ここでは、「最初から再生する」、「中断箇所より1分前から再生する」、「中断箇所から再生する」の3つを選択できるものとする。選択操作後は、ストリーミング再生画面に遷移する。
なお、中断箇所より遡って再生したい場合には、操作部18に割当てられた数字キーを押下することで遡る時間を入力可能とする。また、この遡る時間をクリアするために数字キー以外の別のキーを割当てることも必要である。
また、上記した携帯電話が持つ各構成ブロックの機能は、全てをソフトウェアによって実現しても、あるいはその少なくとも一部をハードウエアで実現してもよい。例えば、制御部12における処理や、通信部11、音声処理部14におけるデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウエアで実現してもよい。
Claims (4)
- ストリーミング中に、当該ストリーミングが中断され、当該中断したストリーミングを再開するときには、当該ストリーミングが中断された時間に応じた位置に基づく、データ量が所定値以上とされるフレームを再生再開位置とし、当該ストリーミングを再開する制御部を備える
ことを特徴とする携帯端末装置。 - ストリーミング中に、当該ストリーミングが中断され、当該中断したストリーミングを再開するときには、当該ストリーミングが中断された時間に応じた位置に基づく、データ量が所定値以上とされる差分フレームの位置を再生再開位置とし、当該ストリーミングを再開する制御部を備える
ことを特徴とする携帯端末装置。 - 携帯端末装置の制御方法において、
ストリーミング中に、当該ストリーミングが中断され、当該中断したストリーミングを再開するときには、当該ストリーミングが中断された時間に応じた位置に基づく、データ量が所定値以上とされるフレームを再生再開位置とし、当該ストリーミングを再開する
ことを特徴とする制御方法。 - 携帯端末装置の制御方法において、
ストリーミング中に、当該ストリーミングが中断され、当該中断したストリーミングを再開するときには、当該ストリーミングが中断された時間に応じた位置に基づく、データ量が所定値以上とされる差分フレームの位置を再生再開位置とし、当該ストリーミングを再開する
ことを特徴とする制御方法。
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