JP5294394B2 - アスファルト舗装廃材再生用ドライヤ - Google Patents

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本発明は、道路舗装廃材を加熱再生するアスファルト舗装廃材再生用ドライヤに関する。
道路工事等によって掘り起こされたアスファルト舗装廃材(以下「廃材」という)の加熱再生には、特許文献1(特開平9−59913号公報)に示されるような、アスファルト舗装廃材再生用ドライヤが利用される。この再生用ドライヤは、回転自在に傾斜支持した円筒状のドラムを備え、廃材投入側であるドラム前端部には所定長さを有する燃焼室を介してバーナを配設すると共に、ドラム内周壁のほぼ全域に廃材掻き上げ用の掻き上げ羽根を周設しており、ドラム内に投入される廃材を前記掻き上げ羽根によって掻き上げながら転動流下させる間に、バーナより送り込まれる熱風と接触させて所定温度まで加熱することで廃材の再生を行っている。
このように、従来のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤは、ドラムとバーナの間に燃焼室を備え、かつドラム内周壁の全域に掻き上げ羽根を周設するのが主流であって、燃焼室内にバーナ火炎を形成しながら所定温度の熱風をドラム内に供給して廃材を加熱しすぎないようにすることで、廃材中のアスファルト分の熱劣化を極力阻止するように配慮されている。
ところで、廃材加熱時に問題となっているのが、廃材中のアスファルト分が溶融して粘着性を帯び、ドラム内壁や羽根に付着堆積することである。特に、ドラムの廃材投入部付近が最も付着しやすい温度領域となり、この部分に多くの廃材が付着堆積する。また粒度の細かい廃材はアスファルト分を多く含むため、この廃材の加熱再生時には、ドラムの投入部付近の廃材付着は激しく、またドラム後半部の羽根への付着も多くなる。ドラム内壁や羽根への付着が多くなると、羽根の掻き上げ機能が損なわれることとなり、また付着物の塊が剥がれて製品中に混入すれば製品の品質に悪影響を及ぼすことにもなる。
このようなドラム内壁や羽根への廃材付着防止策として、本出願人は、特許文献2(特開2006−45845号公報)に示されるようなアスファルト舗装廃材再生用ドライヤを提案している。この再生用ドライヤは、従来必須であった燃焼室を省略し、ドラム内に内筒を装着して内筒内にバーナ火炎を形成すると共に、バーナ火炎が形成される範囲は掻き上げ羽根を有しない構成とし、投入した廃材をバーナからの熱風と内筒周面からの輻射熱とによって加熱することにより、加熱効率を上げて省エネを図りつつ、廃材への熱吸収を早めて廃材のドラム内壁への付着防止を図るようにしている。
特開平9−59913号公報 特開2006−45845号公報
しかしながら、上記再生用ドライヤは、付着防止効果が向上したものの、ドラムの内壁や羽根に廃材が付着堆積することを完全には避けることができず、より少しでも付着防止効果が期待できる再生用ドライヤが絶えず要望されているのが現状である。
本発明は上記の点に鑑み、廃材がドラム内壁や羽根に付着堆積するのを極力阻止できるアスファルト舗装廃材再生用ドライヤを提供することを課題とする。
ところで、本出願人が提案した前記再生用ドライヤの実機運転の結果、従来必須としていた燃焼室をなくしてドラム内にバーナ火炎を形成し(火炎を覆う内筒はあるものの)、高温雰囲気に廃材を晒しても廃材はさほど熱劣化せず、品質は十分確保できることが確認されている。また、ドラム内を直火の高温雰囲気とすると、従来よりもドラム内の廃材付着が減少する傾向にあることも確認された。ドラム内を高温雰囲気にすると廃材の付着が少なくなるのは、あえて理由付けはしないが廃材中のアスファルト分が何らかの影響を受けた結果であり、例えば、ドライヤから排出される排ガス温度を200℃から250℃に上げるだけで煙道内壁への廃材付着量が少なくなるという事実とも一致する。また、火炎を覆う内筒は高温に晒されて変形することも確認された。この実機運転の結果を踏まえ、本発明者らは、更に改良を加えることで、ドラム内への廃材付着を一層阻止できると考え、本発明に至った。
即ち、上記の課題を解決するために、本発明に係る請求項1記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤでは、円筒状のドラムを回転自在に傾斜支持し、該ドラム内に熱風と廃材を同一方向に流して廃材を加熱再生するアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにおいて、熱風供給用のバーナは燃焼室を介さずにドラム一端に配設してドラム内にバーナ火炎を形成させて廃材を直接加熱する構成とすると共に、少なくとも前記バーナ火炎が形成される範囲のドラム内は掻き上げ羽根を有しない領域とし、この領域境界のドラム内周壁には廃材の流れを一部堰き止めて廃材付着領域に所定高さの層厚を形成するように廃材を滞留させる堰き止め体を周設し、ドラム回転に伴う前記層厚を形成する廃材の持ち上げと滑り落ちの繰り返しによってドラム内周壁に付着する廃材を擦り取るように構成する一方、それより下流側のドラム内周壁には複数の掻き上げ羽根を周設したことを特徴としている。
また、請求項2記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤでは、堰き止め体は、ドラム内周壁に沿ったリング形状とすると共に、廃材の流れを堰き止めることのない隙間を所定間隔で配設したことを特徴としている。
また、請求項3記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤでは、掻き上げ羽根を有しない領域のドラム内周壁に、耐熱用のドラム保護体を周設したことを特徴としている。
また、請求項4記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤでは、ドラム下流の煙道に排ガスの一部をドラム内に循環させる循環煙道を連結すると共に、該循環煙道の他端部をドラム端のバーナよりも下位側に連結し、循環させる排ガスをバーナの火炎とドラム内を流下する廃材との間に吹き込むようにしたことを特徴としている。
また、請求項5記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤでは、掻き上げ羽根は、ドラム内周壁との間に隙間を持たせて取り付けた円筒体としたことを特徴としている。
本発明に係る請求項1記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤによれば、熱風供給用のバーナは燃焼室を介さずにドラム一端に配設してドラム内にバーナ火炎を形成させて廃材を直接加熱する構成とすると共に、少なくとも前記バーナ火炎が形成される範囲のドラム内は掻き上げ羽根を有しない領域とし、この領域境界のドラム内周壁には廃材の流れを一部堰き止めて廃材付着領域に所定高さの層厚を形成するように廃材を滞留させる堰き止め体を周設し、ドラム回転に伴う前記層厚を形成する廃材の持ち上げと滑り落ちの繰り返しによってドラム内周壁に付着する廃材を擦り取るように構成する一方、それより下流側のドラム内周壁には複数の掻き上げ羽根を周設したので、廃材をバーナ火炎の高熱に直接晒して廃材の熱吸収を早め、廃材中のアスファルト分の付着・粘着力を高めないようすることで、ドラム内壁への廃材付着を抑制できる。また、堰き止め体にて廃材を堰き止めて滞留させるので、滞留する廃材の層厚によってドラム内周面が擦られて廃材付着物を擦り取る現象が生じ、ドラム内壁への廃材付着を一層抑制できると共に、廃材の滞留時間を長くできて掻き上げ羽根のない領域でも廃材を効果的に予熱できる
また、本発明に係る請求項2記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤによれば、堰き止め体は、ドラム内周壁に沿ったリング形状とすると共に、廃材の流れを堰き止めることのない隙間を所定間隔で配設したので、リング形状の堰き止め体によって廃材の一部が堰き止められ、ドラム回転に伴って前記層厚を形成する廃材の持ち上げと滑り落ちの繰り返しによってドラム内周壁に付着する廃材を擦り取ってドラムの内周壁への付着堆積を極力防止できると共に、ドラム内への廃材投入が終了すれば、滞留した廃材はリング形状の堰き止め体の隙間から徐々にドラム下流へと流れてドラム内に廃材が残留することはない
また、本発明に係る請求項3記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤによれば、請求項2に記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにおいて、掻き上げ羽根を有しない領域のドラム内周壁に、耐熱用のドラム保護体を周設したので、堰き止め体にて滞留する廃材の層厚によって擦られてもドラム保護体がドラムを保護してドラム自体の磨耗を防止できる。また、耐熱用のドラム保護体によってバーナ火炎の高熱によるドラム損傷を極力阻止できると共に、放散熱を少なくして加熱効率の向上も図れる。
また、本発明に係る請求項4記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤによれば、ドラム下流の煙道に排ガスの一部をドラム内に循環させる循環煙道を連結すると共に、該循環煙道の他端部をドラム端のバーナよりも下位側に連結し、循環させる排ガスをバーナの火炎とドラム内を流下する廃材との間に吹き込むようにしたので、廃材の過熱を極力抑えることも可能で、廃材の熱劣化が懸念されるときには有効となる。
また、本発明に係る請求項5記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤによれば、掻き上げ羽根は、ドラム内周壁との間に隙間を持たせて取り付けた円筒体としたので、廃材の羽根への付着が生じにくく、また例え付着が生じても簡単に剥がれ落ちやすく、廃材の付着成長を極力抑えることができる。また、付着物の剥離作業も円筒体であるために容易にでき、剥離作業者の負担も軽減できる。
本発明のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにあっては、回転自在に傾斜支持したドラム内に熱風と廃材を同一方向に流す並流加熱方式のドライヤを採用する。熱風供給用のバーナは燃焼室を介さずにドラム一端に配設してドラム内にバーナ火炎を形成させるようにする。また、少なくとも前記バーナ火炎が形成される範囲のドラム内は掻き上げ羽根を有しない領域とし、該領域のドラム内周壁には耐熱用のドラム保護体、例えば鋼製のライナー材を内張りする。
掻き上げ羽根を有しない領域境界のドラム内周壁には、廃材の流れを一部堰き止めて滞留させる堰き止め体を周設する。また、堰き止め体の下流側のドラム内周壁には、内周壁との間に若干の隙間を持たせて取り付けた円筒体から成る掻き上げ羽根を複数周設する。
そして、前記アスファルト舗装廃材再生用ドライヤを稼働させてドラム内に廃材を投入すると、投入された廃材は、掻き上げ羽根のない領域ではドラム傾斜に沿って下流へと滑るように流下していき、その一部は堰き止め体にて堰き止められて滞留し、所定高さの層厚を形成しつつ適宜温度まで予熱される。このとき、廃材はドラム内に形成されるバーナ火炎に直接触れることはないものの、バーナ火炎の高熱に直接晒され、アスファルト分の付着・粘着力を抑えられる上、ドラムの回転に伴って、滞留する廃材の層厚によってドラム保護体の内周壁面が擦られることとなって付着物は掻き取られる。
そして、廃材が堰き止め体を越えてドラム後端側へと到達すると、廃材は掻き上げ羽根によって掻き上げられながらドラム下流へと転動流下していき、その間、バーナからの熱風に晒されて所望温度まで加熱される。このとき、ドラム内は高温雰囲気に維持されるので廃材の付着は少なく、また、掻き上げ羽根にはドラム内周壁と隙間を持たせて取り付けた円筒体を採用しているので、廃材は掻き上げ羽根上に長く静止することがなく次々と滑り落ちていき、廃材の羽根への付着を極力阻止できる。
このように、再生用ドライヤのドラム内部にバーナ火炎を形成して廃材を直接加熱するようにしたので、従来、付着の生じやすかったドラム投入直後の廃材、特にアスファルト分を多く含む微粒分を一気に加熱昇温できて付着・粘着力を低く抑えることができ、ドラム内壁への付着成長を効果的に阻止できる。
また、耐熱用のドラム保護体によってバーナ火炎の高熱によるドラム損傷を極力阻止できると共に、放散熱を少なくして加熱効率の向上も図れる。更に、堰き止め体によってドラム投入直後の廃材を堰き止めて暫く滞留させることで、滞留時間を長くして効果的に予熱できると共に、滞留する廃材の層厚によってドラム内壁が擦られて廃材付着物を掻き取る現象が生じ、より効果的に廃材の付着成長を抑えることができる。なお、この廃材の滞留によって、廃材中の微粒分同士が付着し合って適度に粒度が増し、ドラム後端側の内壁や羽根への付着低減も期待できる。
なお、ドラム内のバーナ火炎による廃材の熱劣化が懸念されるときには、ドラム下流の煙道に連結した排ガス循環用の循環煙道の他端部をドラム端のバーナよりも下位側に連結し、循環させた比較的低温の排ガスをバーナ火炎とドラム内を流下する廃材の間に吹き込むようにすることで、バーナ火炎の高熱に晒される廃材を保護して過熱が抑えられ、熱劣化を阻止することも可能である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図中の1は廃材を加熱再生するアスファルト舗装廃材再生用ドライヤであって、円筒状のドラム2を機台3上の支持ローラ4によって回転自在に傾斜支持し、駆動装置(図示せず)により所定速度で回転駆動させている。ドラム2前端部には、廃材投入用のベルトコンベヤ5を備えると共に、従来の再生用ドライヤが備えているような燃焼室を介さずに、熱風供給用のバーナ6を直接配設し、該バーナ6の先端部をドラム2内に臨ませ、ドラム2内部に所定長さのバーナ火炎を形成し、廃材を直接加熱するようにしている。
7はトロンメルであって、所定メッシュサイズを有した金網やパンチングメタルを円筒状に形成してドラム2後端部に連結しており、ドラム2より払い出される廃材を前記トロンメル7に送り込んで、オーバーサイズのものを振り分けてシュート8より排出させる。
また、少なくともバーナ火炎が形成される範囲(Aゾーン)、例えばドラム2前端部からドラム長さの約1/5〜1/3程度の範囲は、ドラム2内に掻き上げ羽根を有しない領域としている。なお、ドラム2前端部からの廃材のこぼれ防止のために、掻き上げ効果のない逆止羽根を取り付けても良い。
前記Aゾーンには、耐熱用のドラム保護体である鋼製のライナー材9を一面に内張りしている。前記ライナー材9は、略方形の板材であり、図3に示すように、その一辺を若干折曲して基端部としてドラム内周壁とボルト固定している一方、対辺である遊端部はドラム内周壁と固定せずに隣接するライナー材9の上位へ重ね合わせて、ライナー材9とドラム内周壁との間に若干の空隙を生じさせ、断熱効果を高めてバーナ火炎の高熱からドラム2を保護するようにしている。なお、前記ライナー材9に代えて、例えばドラム2内周壁を二重構造として断熱用の空気層を形成させたり、その空気槽内に断熱材を封入させても良い。
前記ライナー材9よりも下流側のドラム2後端側(Bゾーン)の内周壁には、廃材を掻き上げる掻き上げ羽根10を複数周設している。前記掻き上げ羽根10としては、円筒体にて形成したものが好ましく、例えば、100〜150mm径の二本の適宜長さの円筒体11を50mm程度の隙間を設けて平行に配し、かつドラム内周壁とも50mm程度の隙間を持たせて支持片12にて固定したもので良く、適度な隙間を持たせることで廃材を掻き上げ可能としつつ、廃材が極力付着堆積しないように図っている。
また、掻き上げ羽根のない範囲(Aゾーン)と、掻き上げ羽根10を周設した範囲(Bゾーン)との境目のドラム内周壁には、廃材の流れを一部堰き止めて滞留させる堰き止め体13を周設している。前記堰き止め体13は、ドラム内周壁に沿ったリング形状として、その高さは約200mm程度とすると共に、適宜長さ間隔で約200〜300mm程度の隙間を設けて分割構成しており、廃材投入終了時に滞留する廃材がその隙間からドラム下流(Bゾーン)へと流れてドラム2内に廃材が残留することのないように図っている。
なお、本実施例においては、堰き止め体13はリング形状で隙間を形成したものとしたが、何らこれに限定するものではなく、ドラム2内に投入した廃材の流れを一部堰き止めて滞留させるものであれば良く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
14はドラム2から排出される排ガスを下流の図示しない集塵機、排風機、及び煙突へと導く煙道であって、該煙道14の途中には排ガスの一部をドラム2へ循環させる循環煙道15の一端部を連結していると共に、該循環煙道15の途中には排風機16を介し、その他端部をドラム2前端部のバーナ6よりも下位側に連結しており、循環煙道15から循環させた比較的低温の排ガスを、図1中の矢印で示すように、バーナ6の火炎とドラム底部を流下する廃材との間に吹き込むようにしている。これによって、ドラム2内の廃材をバーナ火炎の高熱から保護し、過熱を抑えて熱劣化にも対応できるように配慮している。
そして、上記アスファルト舗装廃材再生用ドライヤ1を稼働させてドラム2内に廃材を投入すると、投入された廃材は掻き上げ羽根を有しない領域(Aゾーン)では、ドラム底部を滑るように流下していき、その一部は堰き止め体13にて堰き止められて滞留し、約200mm程度の層厚を形成しつつ適宜温度まで予熱される。このとき、廃材は、バーナ火炎の高熱に晒されて急激に加熱されることによって付着・粘着力がさほど高まることなく、また、ドラム2の回転に伴って、滞留する廃材の層厚によってライナー材9表面が繰り返し擦られることでドラム内壁への付着堆積は極力阻止される。
そして、廃材が堰き止め体13を越えてドラム2後端側(Bゾーン)へと到達すると、廃材は掻き上げ羽根10によって掻き上げられながらドラム下流へと転動流下していき、その間、バーナ6からの熱風に晒されて所望温度まで加熱される。このとき、掻き上げ羽根10にはドラム2内周壁と適当な隙間を持たせて取り付けた円筒体11を採用しているため、廃材は滑り落ち易く、羽根への付着堆積を極力少なくできる。
このように、従来備えていた燃焼室や内筒をなくし、バーナ6の火炎をドラム2内に形成させてドラム2内を高温雰囲気に維持し、少なくとも前記バーナ火炎が形成される範囲のドラム2内は掻き上げ羽根をなくしたので、廃材をバーナ火炎の高熱に直接晒して廃材、特に廃材微粒分の熱吸収を早めてアスファルト分の付着・粘着力を低く抑えることで、ドラム内壁への廃材の付着堆積が極力抑制される。また、ドラム内周壁に耐熱用のドラム保護体であるライナー材9を周設することで、バーナ火炎の高熱によるドラム損傷を極力阻止でき、また放散熱も少なくなって加熱効率の向上も期待できる。
また、バーナ火炎が形成される領域(Aゾーン)の後端部のドラム2内周壁に堰き止め体13を周設し、ドラム2への投入直後の廃材を堰き止めて滞留させるので、掻き上げ羽根がなくとも廃材の滞留時間を長くすることで、廃材を効果的に予熱できると共に、滞留させる廃材の層厚によってドラム2の内壁が擦られて付着物が掻き取られ、廃材の付着成長を抑制できる。また、ドラム2後端側(Bゾーン)の掻き上げ羽根10を、ドラム2内周壁との間に隙間を持たせて取り付けた円筒体11にて構成したので、廃材の付着が生じにくく、また付着が生じても簡単に剥がれ落ちやすい。また、付着物の剥離作業も円筒体であるために容易にできる。
また、比較的低温となった排ガスの一部を循環煙道15にてドラム2前端部に循環させ、バーナ6の火炎とドラム2内を流下する廃材との間に吹き込むことで、廃材表面を保護して過熱を抑え、熱劣化を阻止することも可能である。
本発明に係るアスファルト舗装廃材再生用ドライヤの一実施例を示す一部切り欠き概略構成図である。 図1の一部省略X−X線拡大矢視図である。 図2の要部拡大図である。 図1の一部省略Y−Y線拡大矢視図である。 図1の一部省略Z−Z線拡大矢視図である。
符号の説明
1…アスファルト舗装廃材再生用ドライヤ
2…ドラム 6…バーナ
9…ライナー材(ドラム保護体) 10…掻き上げ羽根
11…円筒体 13…堰き止め体
15…循環煙道

Claims (5)

  1. 円筒状のドラムを回転自在に傾斜支持し、該ドラム内に熱風と廃材を同一方向に流して廃材を加熱再生するアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにおいて、熱風供給用のバーナは燃焼室を介さずにドラム一端に配設してドラム内にバーナ火炎を形成させて廃材を直接加熱する構成とすると共に、少なくとも前記バーナ火炎が形成される範囲のドラム内は掻き上げ羽根を有しない領域とし、この領域境界のドラム内周壁には廃材の流れを一部堰き止めて廃材付着領域に所定高さの層厚を形成するように廃材を滞留させる堰き止め体を周設し、ドラム回転に伴う前記層厚を形成する廃材の持ち上げと滑り落ちの繰り返しによってドラム内周壁に付着する廃材を擦り取るように構成する一方、それより下流側のドラム内周壁には複数の掻き上げ羽根を周設したことを特徴とするアスファルト舗装廃材再生用ドライヤ。
  2. 請求項1に記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにおいて、堰き止め体は、ドラム内周壁に沿ったリング形状とすると共に、廃材の流れを堰き止めることのない隙間を所定間隔で配設したことを特徴とするアスファルト舗装廃材再生用ドライヤ。
  3. 請求項1または2に記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにおいて、掻き上げ羽根を有しない領域のドラム内周壁に、耐熱用のドラム保護体を周設したことを特徴とするアスファルト舗装廃材再生用ドライヤ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにおいて、ドラム下流の煙道に排ガスの一部をドラム内に循環させる循環煙道を連結すると共に、該循環煙道の他端部をドラム端のバーナよりも下位側に連結し、循環させる排ガスをバーナの火炎とドラム内を流下する廃材との間に吹き込むようにしたことを特徴とするアスファルト舗装廃材再生用ドライヤ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにおいて、掻き上げ羽根は、ドラム内周壁との間に隙間を持たせて取り付けた円筒体としたことを特徴とするアスファルト舗装廃材再生用ドライヤ。
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