JP5293804B2 - 電磁調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、一般家庭やオフィス、レストランなどで使用される電磁調理器に関するものである。
従来、この種の電磁調理器では、1つの被加熱体に対して渦巻き形に形成された1つの加熱コイルを備え、1つの加熱コイルを駆動する高周波インバータの出力電力を制御・調整することで被加熱体の温度調節を行う電磁調理器がある(例えば、特許文献1参照)。
また、加熱コイルを略同心状で且つ略同一平面状に配した径の異なる複数の加熱コイルをそれぞれ個別に複数の高周波電力回路で駆動する電磁調理器において、一方の加熱コイルを駆動しているときは他方の加熱コイルを駆動しないようにするとともに、個々の高周波電力を制御・調整する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
図14は、特許文献2参照の電磁調理器を示すものである。ただし、加熱コイルが2つの場合について示す。図に示すように、電磁調理器20と、第1の高周波電力発生回路15aと第2の高周波電力発生回路15b(あわせて2つの高周波電力発生回路15)と、制御回路16と、第1の加熱コイル17aと第2の加熱コイル17b(あわせて2つの加熱コイル17)と、被加熱体18と、トッププレート19で構成されている。
特開2004−031247号公報 特開平8−78148号公報
しかしながら、前記従来の特許文献1参照の構成では、加熱コイルにより発生させる磁束が加熱コイルの半径方向の中央付近で最大となるため、被加熱体の底面温度が加熱コイルの半径方向の中央付近で高くなり他の箇所で低いといった、ドーナツ型の加熱分布となってしまい加熱ムラが生じる課題がある。
また、前記従来の特許文献2参照の構成では、加熱コイルを複数に分割し、分割された加熱コイルを個別に高周波電力発生回路で駆動することで、ドーナツ型の加熱分布を改善しているが、第1の加熱コイル17aを加熱しているときは、第2の加熱コイル17bを駆動しないため、第1の高周波電力発生回路15aの出力電力比は図15の曲線A7のようになり、第2の高周波電力発生回路15bの出力電力比は図15の曲線B7のように設定される。
図15に示す期間T8における被加熱体18の底面の温度分布は、図16(a)に示すように被加熱体18の中央付近で高く、外周付近で低くなる。また図15に示す期間T9における被加熱体18の底面の温度分布は、図16(b)に示すように被加熱体18の中央付近で高く外周付近で低くなる。図14に示す電磁調理器20は図16(a)、(b)を周期的に繰り返すため、被加熱体18の底面の温度分布は図16(c)に示す曲線Tmp10となり、ドーナツ型の温度分布は改善されているが温度分布の均一化は不完全である。また、電磁調理器20は、一方の加熱コイルを駆動しているときは他方の加熱コイルを駆動しないため、ハイパワー化すると加熱コイル1つあたりに流れるコイル電流が上昇
してしまい、所定のタイミングでオン・オフすることで高周波電力を発生させるスイッチング素子の定格電圧または定格電流が上昇し冷却システムが大型化してしまうといった課題を有している。
さらに、被加熱体18を介して水を沸騰させているときに、駆動する加熱コイルを切替えると、沸騰の気泡が一瞬消える現象が発生するため、使用者に加熱しているかどうかの不安感を与えてしまうという課題も有している。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、被加熱体の底面の温度分布を均一化するだけでなく、ハイパワー化しても加熱コイル1つあたりに流れるコイル電流を抑制し、且つ沸騰中の気泡を継続して発生させることが可能な電磁調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電磁調理器は、第1の加熱コイルと、前記第1の加熱コイルの外周側に位置する第2の加熱コイルおよび第3の加熱コイルと、前記第1の加熱コイル、第2の加熱コイルおよび第3の加熱コイルのそれぞれを個別に駆動する第1、第2および第3の高周波電力発生回路と、前記第1、第2および第3の高周波電力発生回路の出力電力を個別に制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、隣り合う2つの加熱コイルを1組の加熱コイルとみなして、前記1組の加熱コイルの高周波電力発生回路および残りの加熱コイルの高周波電力発生回路の出力電力を、前記第1、第2および第3の高周波電力発生回路の出力電力の合計値が設定した電力となるように周期的に変化させるものである。
これによって、被加熱体を介して液体状の調理物を加熱する場合、調理物に対流が発生し、その対流が周期的に変化することにより、調理物の温度分布を均一にすることが可能となり、調理性能が向上する。
本発明の電磁調理器は、被加熱体の底面の温度分布を均一化できるとともに、被加熱体を介して液体状の調理物を加熱する場合、調理物に対流を発生させて対流を周期的に変化させることにより、調理物の温度分布を均一にすることが可能となり、調理性能を向上させることができる。
本発明の実施の形態1における電磁調理器の構成図 同電磁調理器において出力電力比を連続変化した出力電力状態図 (a)同電磁調理器において出力電力比を連続変化した時の時刻t1における加熱分布図(b)時刻t2における加熱分布図(c)時刻t3における対流状態図(d)温度安定時の温度分布図 同電磁調理器において出力電力比を反転した出力電力状態図 (a)同電磁調理器において出力電力比を反転した時の期間T1における対流状態図(b)期間T2における対流状態図(c)期間T3における対流状態図(d)温度安定時の温度分布図 同電磁調理器において出力電力比を反転した出力電力状態図 (a)同電磁調理器において出力電力比を反転した時の期間T4における対流状態図(b)期間T5における対流状態図(c)温度安定時の温度分布図 同電磁調理器において温度制御により出力電力比を変化した出力電力状態図 同電磁調理器において温度制御により出力電力比を変化した時の温度分布図 同電磁調理器において被加熱体底面が小径時において出力電力比を変化した出力電力状態図 同電磁調理器において被加熱体底面が小径時において出力電力比を変化した時の温度分布図 同電磁調理器において調理物位置検出手段により出力電力比を変化した出力電力状態図 同電磁調理器において調理物位置検出手段により出力電力比を変化した時の温度分布図 従来の電磁調理器の構成図 同従来の電磁調理器の出力電力状態図 (a)同従来の電磁調理器の期間T8における加熱分布図(b)期間T9における加熱分布図(c)温度安定時の温度分布図
第1の発明は、第1の加熱コイルと、前記第1の加熱コイルの外周側に位置する第2の加熱コイルおよび第3の加熱コイルと、前記第1の加熱コイル、第2の加熱コイルおよび第3の加熱コイルのそれぞれを個別に駆動する第1、第2および第3の高周波電力発生回路と、前記第1、第2および第3の高周波電力発生回路の出力電力を個別に制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、隣り合う2つの加熱コイルを1組の加熱コイルとみなして、前記1組の加熱コイルの高周波電力発生回路および残りの加熱コイルの高周波電力発生回路の出力電力を、前記第1、第2および第3の高周波電力発生回路の出力電力の合計値が設定した電力となるように周期的に変化させる電磁調理器とすることにより、被加熱体の底面の温度分布を均一化できる。また、被加熱体を介して液体状の調理物を加熱する場合、調理物に対流が発生し、その対流が周期的に変化させるため、調理物の温度分布を均一にすることが可能となり、調理性能が向上する。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記制御回路は、前記複数の高周波電力発生回路の出力電力の合計値が設定した電力となるべく前記複数の高周波電力発生回路を同時駆動し、且つ前記複数の高周波電力発生回路の各々の出力電力の比率を周期的に連続的に変化させることにより、被加熱体の底面の加熱分布を連続的に変化させることが可能となるため、被加熱体の底面の温度分布を均一化することが可能となる。
第3の発明は、特に、第1の発明において、前記制御回路は、前記複数の高周波電力発生回路の出力電力比反転周期を可聴周波数帯域よりも高く設定することにより、披見伝いの底面の加熱分布を内側から外側へ、逆に外側から内側へ変化させることが可能となるため、被加熱体の底面の温度分布を均一化することが可能となるだけでなく、被加熱体を介して加熱される液体状の調理物に対流を発生させ、調理物の温度も均一化可能となり、調理性能を向上させることが可能となる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記複数の高周波電力発生回路の出力電力をそれぞれ個別に検出する複数の出力電力検出手段と、被加熱体の底径を判断する底径判断手段とを備え、前記制御回路は、被加熱体の無い状態で前記複数の高周波電力発生回路を駆動しても前記複数の高周波電力発生回路それぞれに含まれ、且つ所定のタイミングでオン・オフ動作するスイッチング素子が破壊に至らない電力で複数の加熱コイルを加熱開始時に駆動し、前記底径判断手段は、前記複数の出力電力検出手段の検出結果に基づいて被加熱体の底径を判断する。このことにより、制御回路は底径判断手段の判断結果に応じて、すなわち被加熱体の底面径の大小に応じて、出力電力比を最適に選定することが可能となり、調理性能を向上させることが可能となる。
第5の発明は、特に、第4の発明において、前記制御回路は、加熱開始時における前記底径判断手段の判断結果に基づいて、前記複数の高周波電力発生回路の出力電力を決定す
ることにより、加熱に寄与しない無駄な電力を抑制可能となり、効率を向上させることが可能となる。
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明において、異なる位置に配置される複数の温度検出手段と、前記複数の温度検出手段の検出結果に基づいて被加熱体を介して加熱される調理物の位置を検出する調理物位置検出手段を備え、前記制御回路は、前記調理物位置検出手段の検出結果に応じて、前記複数の高周波電力発生回路の出力電力比を変化させることにより、調理物付近の被加熱体の底面を集中して加熱可能となり、調理性能を向上させることが可能となる。
第7の発明は、前記複数の高周波電力発生回路の出力電力を変化させる動作モード中であることを示す表示手段を備えたことにより、使用者が被加熱体の加熱状態を把握することが可能となるため、使い易さと調理性能を向上させることが可能となる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態における電磁調理器の主要構成を示している。なお、図に示す電磁調理器は1つのバーナー(加熱部)しか備えていないが、複数のバーナーを備えた電磁調理器でも何ら問題はない。また、図に示す電磁調理器は加熱コイルを3つ備えているが、少なくとも2つ以上であれば問題はない。
図に示すように、電磁調理器1は、所定のタイミングでオン・オフするスイッチング素子を含み低周波交流電源である200V商用電源より整流回路を介して所定の周波数の高周波電力を発生させる第1の高周波電力発生回路2a、第2の高周波電力発生回路2bおよび第3の高周波電力発生回路2c(あわせて3つの高周波電力発生回路2)、3つの高周波電力発生回路2の出力電力を制御して動じ駆動し、且つ複数の高周波電力発生回路2の出力電力比を所定値に固定または変化させる制御回路3を有している。また、電磁調理器1は、高周波電力により高周波磁束を発生させる略同心状で且つ略同一平面状に配置された径の異なる第1の加熱コイル4a、第2の加熱コイル4bおよび第3の加熱コイル4c(あわせて3つの加熱コイル4)、高周波磁束により誘導加熱される3つの加熱コイル4の略上方に配置される鍋、フライパンなどの被加熱体5、さらに3つの高周波電力発生回路2の出力電力をそれぞれ検出する第1の出力電力検出手段6a、第2の出力電力検出手段6bおよび第3の出力電力検出手段6c(あわせて3つの出力電力検出手段6)、被加熱体5の底面温度を硬質ガラス製のトッププレート7を介して検出する第1の温度検出手段8a、第2の温度検出手段8bおよび第3の温度検出手段8c(あわせて3つの温度検出手段8)、3つの出力電力検出手段6の検出結果に基づいて被加熱体5の底面径を判断する底径判断手段9、使用者が温度を調節するためのボタンと操作内容を表示する操作・表示部10、3つの温度検出手段8の検出結果に基づいて被加熱体5を介して加熱される調理物の位置を検出する調理物位置検出手段11、操作・表示部10に表示する表示手段12を有している。
本実施の形態では、第1の加熱コイル4aの内径をφ50mm、外径をφ80mm、第2の加熱コイル4bの内径をφ90mm、外径をφ130mm、また第3の加熱コイル4cの内径をφ140mm、外形をφ180mmとして配置する。これらの径は任意に設定可能である。また、本実施の形態では3つの加熱コイル4を円形としているが、その他の形状、例えば長方形、楕円形、または多角形とすることも可能である。さらに3つの加熱コイル4を異なる形状とすることも可能である。また第1の加熱コイル4aは第1の高周波電力発生回路2aで駆動し、第2の加熱コイル4bは第2の高周波電力発生回路2bで駆動し、第3の加熱コイル4cは第3の高周波電力発生回路2cで駆動する。
また、本実施の形態では、複数の加熱コイル4それぞれが閉磁路形成手段13を近傍に
備えているものである。
以上のように構成された電磁調理器1において、以下その動作、作用を説明する。
使用者により被加熱体5となる鍋、フライパンなどを硬質ガラス製のトッププレート7を介して3つの加熱コイル4と略対向するように配置された状態で、使用者が操作・表示部10により温度設定を行い、加熱スタートボタンを押すと、制御回路3は被加熱体5がない状態で3つの高周波電力発生回路2を駆動してもスイッチング素子が破壊にいたらない電力で3つの加熱コイル4を駆動する。
このとき3つの出力電力検出手段6の検出結果により、制御回路3が3つの加熱コイル4の略上方に被加熱体5の有無を判断し、無しと判断した場合は、3つの高周波電力発生回路2を停止し、操作・表示部10に被加熱体5がないことを表示する。被加熱体5が有ると判断した場合は、第1の加熱コイル4aを駆動する第1の高周波電力発生回路2aの出力電力を検出する第1の出力電力検出手段6a、第2の加熱コイル4bを駆動する第2の高周波電力発生回路2bの出力電力を検出する第2の出力電力検出手段6b、第3の加熱コイル4cを駆動する第3の高周波電力発生回路2cの出力電力を検出する第3の出力電力検出手段6cの検出結果を比較する。そして、第1の出力電力検出手段6aの検出結果が高ければ被加熱体5の底径が小さいと判断する底径判断手段9の判断結果に基づいて3つの高周波電力発生回路2の出力電力比を最適に選定し、3つの高周波電力発生回路2を駆動する。
ただし、底径判断手段9では、3つの出力電力検出手段6の検出結果に対して、3つの加熱コイル4それぞれの異なるインダクタンス値を補正する演算を行ってから、判断するものである。
3つの加熱コイル4は高周波電力により高周波磁束を発生させ、高周波磁束が被加熱体5と磁気的に結合すると、被加熱体5の底面に誘導渦電流が発生し、被加熱体5が誘導加熱される。制御回路3は3つの温度検出手段8、または調理物位置検出手段11の検出結果に基づいて、3つの高周波電力発生回路2の出力電力比を最適に選定するものである。
さらに、制御回路3は被加熱体5の底面の温度分布を均一化するために3つの高周波電力発生回路2の出力電力比を変化させる動作モード中であることを、表示手段12を用いて操作・表示部10に表示するものである。
以上のように、本実施の形態における電磁調理器1は、3つの加熱コイル4を同時駆動し、3つの高周波電力発生回路2の出力電力比を所定値に固定または変化させることにより、被加熱体5の底面の温度分布を均一化する。さらに、3つの加熱コイル4を同時駆動するため、ハイパワー化しても3つの加熱コイル4を合わせて100%の電力となるように加熱コイル電流を3つに分散する。このため、加熱コイル1つあたりに流れるコイル電流を抑制可能となるだけでなく、被加熱体5を介して水を沸騰させたときでも駆動する加熱コイルの切替えタイムラグがない。したがって、沸騰中の気泡を継続して発生させることが可能となり、調理性能を向上させることができる。このとき、複数の加熱コイル4それぞれが閉磁路形成手段13を備えているため、複数の加熱コイル4それぞれから生じる電磁場の干渉が抑制可能なため、複数の加熱コイル4を同時に駆動することが可能である。
また、図2に示すように、制御回路3は、第1の高周波電力発生回路2aの出力電力比を曲線A1のように連続的に変化させて設定し、同様に、第2の高周波電力発生回路2bの出力電力比を曲線B1のように設定し、第3の高周波電力発生回路2cの出力電力比を
曲線C1のように設定し、3つの高周波電力発生回路2の出力電力を合わせて100%となるように設定するものである。図2に示す時刻t1における被加熱体5の底面の温度分布は、図3(a)に示すように被加熱体5の中央付近で高く、外周付近で低くなる。また図2に示す時刻t2における被加熱体5の底面の温度分布は、図3(b)に示すように被加熱体5の半径方向の中央付近で高く、中央および外周付近で低くなる。また図2に示す時刻t3における被加熱体5の底面の温度分布は、図3(c)に示すように被加熱体5の外周付近で高く、中央付近で低くなる。本実施の形態における電磁調理器1は、図3の(a)、(b)、(c)を周期的に繰り返すため、被加熱体5の底面の温度分布は図3(d)に示す曲線Tmp1となり、特許文献2参照の電磁調理器の温度分布を示す図3(d)の曲線Tmp10よりも温度分布を均一化することが可能となり、調理性能を向上させることができる。
また、図4に示すように、制御回路3は、第1の高周波電力発生回路2aの出力電力比を曲線A2のように設定し、同様に、第2の高周波電力発生回路2bの出力電力比を曲線B2のように設定し、第3の高周波電力発生回路2cの出力電力比を曲線C2のように設定し、3つの高周波電力発生回路2の出力電力を合わせて100%となるように設定するものである。また制御回路3は複数の高周波電力発生回路2の出力電力比反転周期を可聴周波数帯域よりも高く設定している。
被加熱体5を介して液体状の調理物を加熱した場合、図4に示す期間T1では調理物に図5(a)に示す矢印方向に対流が発生する。また図4に示す期間T2では調理物に図5(b)に示す矢印方向に対流が発生する。また図4に示す期間T3では調理物に図5(c)に示す矢印方向に対流が発生する。本実施の形態における電磁調理器1は図5(a)、(b)、(c)を周期的に繰り返し、被加熱体5の底面の温度分布は図5(d)に示す曲線Tmp2となり、特許文献2参照の電磁調理器1の温度分布を示す図5(d)の曲線Tmp10よりも温度分布を均一化することが可能となるだけでなく、調理物に対流を発生させることにより、調理物の温度分布も均一にすることが可能となり、調理性能を向上させることができる。すなわち、被加熱体5の底面の加熱分布を内側から外側へ、逆に外側から内側へ変化させることが可能となるため、被加熱体5の底面の加熱分布を均一化することが可能となるだけでなく、被加熱体5を解して加熱される液体状の調理物に対流を発生させ、調理物の温度も均一化可能となり、調理性能を向上させることが可能となる。
さらに、図6に示すように、隣り合う第1の加熱コイル4aと第2の加熱コイル4bを1組の加熱コイルとみなして、制御回路3は、第1の高周波電力発生回路2aの出力電力比を曲線A3のように設定し、同様に、第2の高周波電力発生回路2bの出力電力比を図6の曲線B3のように設定し、第3の高周波電力発生回路2cの出力電力比を曲線C3のように設定し、3つの高周波電力発生回路2の出力電力を合わせて100%となるように設定することも可能である。被加熱体5を介して液体状の調理物を加熱した場合、図6に示す期間T4では調理物に図7(a)に示す矢印方向に対流が発生する。また図6に示す期間T5では調理物に図7(b)に示す矢印方向に対流が発生する。本実施の形態における電磁調理器1は図7(a)、(b)を周期的に繰り返し、被加熱体5の底面の温度分布は図7(c)に示す曲線Tmp3となり、特許文献2参照の電磁調理器1の温度分布を示す図7(c)の曲線Tmp10よりも温度分布を均一化することが可能となるだけでなく、調理物に対流を発生させることにより、調理物の温度分布も均一にすることが可能となり、調理性能を向上させることができる。なお、同様に隣り合う第2の加熱コイル4bと第3の加熱コイル4cを1組の加熱コイルとみなしても問題なく、隣り合う加熱コイルを任意に組み合わせることが可能である。
さらに、図8に示すように、制御回路3は、硬質ガラス製のトッププレート7を介して被加熱体5の底面温度を検出する3つの温度検出手段8の検出結果に基づいて、第1の高
周波電力発生回路2aの出力電力比を曲線A4のように設定し、第2の高周波電力発生回路2bの出力電力比を曲線B4のように設定し、第3の高周波電力発生回路2cの出力電力比を曲線C4のように設定し、3つの高周波電力発生回路2の出力電力を合わせて100%となるように設定するものである。図8に示す期間T6において、調理物の位置が変わるなどの要因により被加熱体5の底面の温度分布が図9の曲線Tmp4のように不均一となった場合、3つの温度検出手段8の検出結果に応じて制御回路3が被加熱体5の温度分布の不均一を検知し、温度の高い箇所の電力が低くなるように、且つ温度の低い箇所の電力が高くなるように出力電力比を図8の期間T7に示すように変更することで、被加熱体5の底面の温度分布を図9の曲線Tmp5のように均一な状態で安定させることが可能となり、調理性能を向上させることができる。
さらに、図10、図11に示すように、被加熱体5の底径が小さい場合、制御回路3は加熱開始時における底径判断手段9の判断結果に基づいて、第1の加熱コイル4aを駆動する第1の高周波電力発生回路2aの出力電力比を図10の曲線A5のように高く設定し、第2の加熱コイル4bを駆動する第2の高周波電力発生回路2bの出力電力比を曲線B5のように高く設定し、外側に配置された第3の加熱コイル4cを駆動する第3の高周波電力発生回路2cの出力電力比を曲線C5のように低く設定する。そして、3つの高周波電力発生回路2の出力電力を合わせて100%となるように設定するものである。被加熱体5の底面の温度分布は図11に示す曲線Tmp6となり、特許文献2参照の電磁調理器1の温度分布を示す図11の曲線Tmp7よりも温度分布を均一化することが可能となるだけでなく、加熱にあまり寄与しない外側に配置される第3の加熱コイル4cに流れるコイル電流を抑制可能となり、加熱効率と調理性能を向上させることができる。
さらに、図12、図13に示すように、被加熱体5を介して加熱される調理物14が被加熱体5の中央付近に集中している場合、制御回路3は第1の温度検出手段8a、第2の温度検出手段8b、第3の温度検出手段8cの検出結果、すなわち調理物位置検出手段11の検出結果に基づいて、第1の温度検出手段8aの検出温度が第2の温度検出手段8bおよび第3の温度検出手段8cの検出温度に比べて、温度上昇が小さいことを検出すると、調理物14が被加熱体5の中央付近に位置していると判断する。そして、内側に配置された第1の加熱コイル4aを駆動する第1の高周波電力発生回路2aの出力電力比を図12の曲線A6のように高く設定し、第2の加熱コイル4bを駆動する第2の高周波電力発生回路2bの出力電力比を図12の曲線B6のように低く設定し、第3の加熱コイル4cを駆動する第3の高周波電力発生回路2cの出力電力比を図12の曲線C6のように低く設定し、3つの高周波電力発生回路2の出力電力を合わせて100%となるように設定するものである。被加熱体5の底面の温度分布は図13に示す曲線Tmp8となり、特許文献2参照の電磁調理器1の温度分布を示す図13の曲線Tmp9よりも調理物14付近の被加熱体5を集中して加熱可能となり、調理性能を向上させることができる。
なお、逆に、第2の温度検出手段8bおよび第3の温度検出手段8cの検出温度が第1の温度検出手段8aの検出温度に比べて、温度上昇が大きいことを検出すると、調理物14が被加熱体5の外周付近に位置していると判断し、内側に配置された第1の加熱コイル4aを駆動する第1の高周波電力発生回路2aの出力電力比を低く設定し、外側に配置された第2の加熱コイル4bを駆動する第2の高周波電力発生回路2bの出力電力比および第3の加熱コイル4cを駆動する第3の高周波電力発生回路2cの出力電力比を高く設定する。そして、3つの高周波電力発生回路2の出力電力を合わせて100%となるように設定する。
また、制御回路3は、3つの高周波電力発生回路2それぞれの駆動周波数を可聴周波数帯域より高い約20kHz以上で、且つ同じ周波数とすることにより、3つの加熱コイル4の駆動周波数および駆動周波数差に起因して発生する干渉音を抑制可能となり、使用者
に快適な使用環境を提供することができる。
また、制御回路3は3つの高周波電力発生回路2の駆動周波数を可聴周波数帯域より高い約20kHz以上で、且つ3つの高周波電力発生回路2それぞれの駆動周波数差が可聴周波数帯域より高い約20kHz以上となる3つの異なる周波数とすることにより、3つの加熱コイル4の駆動周波数および駆動周波数差に起因して発生する干渉音を抑制可能となり、使用者に快適な使用環境を提供することができる。
なお、本実施の形態では加熱コイルを3つとしたが、加熱コイルが増えると温度分布がより均一化可能となることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる電磁調理器は、被加熱体の底面の温度分布が均一化可能となるとともに、ハイパワー化しても加熱コイル1つあたりのコイル電流を抑制可能とし、且つ沸騰中の気泡を継続して発生させることが可能となるので、一般家庭やオフィスだけでなくレストランなどの専門家の用途にも適応可能である。
1 電磁調理器
2 3つの高周波電力発生回路
2a 第1の高周波電力発生回路
2b 第2の高周波電力発生回路
2c 第3の高周波電力発生回路
3 制御回路
4 3つの加熱コイル
4a 第1の加熱コイル
4b 第2の加熱コイル
4c 第3の加熱コイル
5 被加熱体
6 3つの出力電力検出手段
6a 第1の出力電力検出手段
6b 第2の出力電力検出手段
6c 第3の出力電力検出手段
8 3つの温度検出手段
8a 第1の温度検出手段
8b 第2の温度検出手段
8c 第3の温度検出手段
9 底径判断手段
11 調理物位置検出手段
12 表示手段
13 閉磁路形成手段

Claims (3)

  1. 第1の加熱コイルと、前記第1の加熱コイルの外側に位置する第2の加熱コイルおよび第3の加熱コイルと、前記第1、第2および第3の加熱コイルにそれぞれ設けられ被加熱体と前記加熱コイル間で閉磁路を形成する閉磁路形成手段と、前記第1、第2および第3の加熱コイルをそれぞれ駆動する第1、第2および第3の高周波電力発生回路と、前記第1、第2および第3の高周波電力発生回路の出力電力を周期的に増加および減少させる制御回路とを備え、前記制御回路が、前記第1の高周波電力発生回路の出力電力の増加と前記第2および第3の高周波電力発生回路の出力電力の減少とを同期させ、前記第1の高周波電力発生回路の出力電力の減少と前記第2および第3の高周波電力発生回路の出力電力の増加とを同期させる電磁調理器。
  2. 前記制御回路が、前記第2および第3の高周波電力発生回路の出力電力を略同じに設定する請求項1に記載の電磁調理器。
  3. 前記制御回路が、前記第1、第2および第3の高周波電力発生回路の出力電力の合計値が100%の電力となるべく前記第1、第2および第3の高周波電力発生回路を同時駆動する請求項1または2に記載の電磁調理器。
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