JP5293212B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トルク制御可能な動力源と、変速比を有限な段数で制御可能な有段変速機の組み合わせによりタイヤに伝達する駆動力を制御する車両の駆動力制御装置に関する。
エンジンと有段自動変速機を備えた車両の駆動力を制御する方式として、動力源回転速度とアクセル開度に依存して動力源トルクの目標値を制御する方式(以下、「トルクデマンド制御」)と、車速とアクセル開度に依存してタイヤ駆動力の目標値を制御する方式(以下、「駆動力デマンド制御」)が代表的なものとして存在する。
「トルクデマンド制御」は、エンジン側において、アクセル開度と車速を元にマップ参照で目標トルクを求める。その目標トルクを元に目標スロットル開度を求め、電子制御スロットルの開度を制御する。一方、有段自動変速機側において、アクセル開度と車速を元に、目標変速マップを参照して目標変速段を求め、それを元に変速段を制御する。すなわち、エンジントルクと変速段を独立で制御し、組み合わせで所望の駆動力を得る。
これに対し、「駆動力デマンド制御」は、エンジン側において、アクセル開度と車速を元にマップ参照で目標駆動力を求める。一方、有段自動変速機側において、アクセル開度と車速を元に、目標変速マップを参照して目標変速段を求め、それを元に変速段を制御する。そして、エンジン側において、結果の変速段を元に変速比を求め、前述の目標駆動力を変速比とファイナルギア比/タイヤ半径で除して目標トルクを求め、その目標トルクを元に目標スロットル開度を求め、電子制御スロットルの開度を制御する(例えば、特許文献1参照)。
特許第3656548号公報
しかしながら、従来の駆動力制御装置にあっては、駆動力制御方式として、全負荷域にて「トルクデマンド制御」、あるいは、「駆動力デマンド制御」を行うため、下記に述べる問題があった。
(a) 全負荷域にて「トルクデマンド制御」を行う場合、低負荷時に求められるスムーズさを実現しようとすると、動力源の回転速度が変動する変速の前後で駆動力を一致させる必要がある。しかし、それは低負荷域のアクセル一定線をすべて等出力線で構成する必要があるということで、アクセルオフ時の右下がり駆動力特性要求が満たせない。
(b) 全負荷域にて「駆動力デマンド制御」を行う場合、高負荷時に求められるリズム感を実現しようとすると、変速タイミングが変化した場合にそれに合わせて駆動力目標値も変えなくてはいけなく、制御の切り替えが煩雑である。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、低負荷時に求められる車速変動に対し駆動力段差の無いスムーズさと高負荷時に求められる変速に伴って駆動力が変化するリズム感を併せて実現することができる車両の駆動力制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両の駆動力制御装置では、トルク制御可能な動力源と、変速比を有限な段数で制御可能な有段変速機の組み合わせによりタイヤに伝達する駆動力を制御する駆動力制御手段を備えた。
この車両の駆動力制御装置において、要求駆動力を示す負荷を検出する負荷検出手段を設ける。そして、前記駆動力制御手段は、アクセル開度と車速に応じてタイヤの駆動力の目標値を割り付ける駆動力デマンド制御と、アクセル開度と動力源の回転速度に応じて動力源の出力軸トルクの目標値を割り付けるトルクデマンド制御を、検出された負荷に応じて切り替える。
第1の発明において、前記駆動力制御手段は、アクセルオフのコースト時に駆動力デマンド制御とし、低中負荷域を駆動力デマンド制御とトルクデマンド制御をアクセル開度で補間する補間制御とし、高負荷域をトルクデマンド制御とする。
第2の発明において、前記駆動力制御手段は、低中負荷域を駆動力デマンド制御とし、高負荷域をトルクデマンド制御とする。
よって、本発明の車両の駆動力制御装置にあっては、検出された負荷に応じ、アクセル開度と車速に応じてタイヤの駆動力の目標値を割り付ける「駆動力デマンド制御」と、アクセル開度と動力源の回転速度に応じて動力源の出力軸トルクの目標値を割り付ける「トルクデマンド制御」を切り替える駆動力制御が行われる。
すなわち、有段変速機付車両の駆動力制御において、
・低負荷域では、車速変動時も駆動力段差の無いスムーズな走行がドライバーのコントロール性を向上し好まれる。
・一方、アクセルを踏み込んだ高負荷域では、有段変速機の場合、変速に伴って駆動力もリズム感をもって変化することが好まれる。
これに対し、低負荷域で「駆動力デマンド制御」を選択することで、タイヤの駆動力の目標値が、車速変動に対し駆動力段差を抑えるように割り付けられ、低負荷時に求められるスムーズさを実現できる。一方、高負荷域で「トルクデマンド制御」とすることで、動力源の出力軸トルクの目標値が、変速に伴って駆動力が変化するように割り付けられ、高負荷時に求められるリズム感を実現できる。
第1の発明では、コースト時に段差の無いスムーズさと右下がりの特性、低中負荷域時に駆動力段差を抑えたスムーズさ、高負荷域時に変速に伴って駆動力が変化するリズム感、という好ましい特性を併せて実現することができる。
第2の発明では、低中負荷域時に駆動力段差を抑えたスムーズさと共にコースト時の右下がりの特性、高負荷域時に変速に伴って駆動力が変化するリズム感、という好ましい特性を併せて実現することができる。
実施例1の制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(車両の一例)を示す全体システム図である。 実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される演算処理を示す制御ブロック図である。 実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でのモード選択処理を行う際に用いられるEV-HEV選択マップを示す図である。 実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でバッテリ充電制御を行う際に用いられる目標充放電量マップを示す図である。 実施例1の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御システムを示す制御ブロック図である。 実施例1の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御処理の流れを示すフローチャートである。 比較例1で実行されるトルクデマンド制御による駆動力制御システムを示す図である。 比較例2で実行される駆動力デマンド制御による駆動力制御システムを示す図である。 比較例1,2の駆動力制御による課題説明図であり、(a)はエンジントルクマップを示し、(b)は車速とアクセル開度をパラメータとする駆動力マップを示す。 比較例1,2の駆動力制御による課題解決策の説明図であり、(a)は等パワー線を表したエンジントルクマップを示し、(b)は車速とアクセル開度をパラメータとする駆動力マップでの制御切り替え概念を示す。 車速とアクセル開度をパラメータとする駆動力マップ上で表した実施例1の駆動力制御内容を示す駆動力制御説明図である。 実施例2の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御システムを示す制御ブロック図である。 実施例2の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御処理の流れを示すフローチャートである。 車速とアクセル開度をパラメータとする駆動力マップ上で表した実施例2の駆動力制御内容を示す駆動力制御説明図である。 車速とアクセル開度をパラメータとする駆動力マップ上で表した実施例2の等出力線を示す境界線説明図である。 実施例2の駆動力制御によるリニアリティ改善効果説明図であり、(a)は実施例1の駆動力制御によるアクセル開度に対する駆動力特性図を示し、(b)は実施例2の駆動力制御によるアクセル開度に対する駆動力特性図を示す。 実施例3の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御システムを示す制御ブロック図である。 実施例3の統合コントローラ10にて実行されるアクセル開度しきい値生成処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御処理の流れを示すフローチャートである。 車速とアクセル開度をパラメータとする駆動力マップ上で表した実施例3の勾配依存による可変境界線を示す説明図である。 車速とアクセル開度をパラメータとする駆動力マップ上で表した実施例3の運転傾向判定による可変境界線を示す説明図である。
以下、本発明の車両の駆動力制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(車両の一例)を示す全体システム図である。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEng(内燃機関)と、フライホイールFWと、第1クラッチCL1と、モータ/ジェネレータMG(電動モータ)と、第2クラッチCL2と、自動変速機AT(有段変速機)と、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RL(タイヤ)と、右後輪RR(タイヤ)と、を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
前記エンジンEngは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、エンジンコントローラ1からのエンジン制御指令に基づいて、エンジン始動制御やエンジン停止制御やスロットルバルブのバルブ開度制御やフューエルカット制御等が行われる。なお、エンジン出力軸には、フライホイールFWが設けられている。
前記第1クラッチCL1は、前記エンジンEngとモータ/ジェネレータMGの間に介装されたクラッチであり、第1クラッチコントローラ5からの第1クラッチ制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された第1クラッチ制御油圧により、締結・スリップ締結(半クラッチ状態)・開放が制御される。この第1クラッチCL1としては、例えば、ダイアフラムスプリングによる付勢力にて完全締結を保ち、ピストン14aを有する油圧アクチュエータ14を用いたストローク制御により、スリップ締結から完全開放までが制御されるノーマルクローズの乾式単板クラッチが用いられる。
前記モータ/ジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータ/ジェネレータであり、モータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータ/ジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この動作状態を「力行」と呼ぶ)、ロータがエンジンEngや駆動輪から回転エネルギーを受ける場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能し、バッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータ/ジェネレータMGのロータは、ダンパーを介して自動変速機ATの変速機入力軸に連結されている。
前記第2クラッチCL2は、前記モータ/ジェネレータMGと左右後輪RL,RRの間に介装されたクラッチであり、ATコントローラ7からの第2クラッチ制御指令に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、締結・スリップ締結・開放が制御される。この第2クラッチCL2としては、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できるノーマルオープンの湿式多板クラッチや湿式多板ブレーキが用いられる。なお、第1クラッチ油圧ユニット6と第2クラッチ油圧ユニット8は、自動変速機ATに付設されるAT油圧コントロールバルブユニットCVUに内蔵している。
前記自動変速機ATは、例えば、前進7速/後退1速等の有段階の変速段を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える有段変速機であり、前記第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、トルク伝達経路に配置される最適なクラッチやブレーキを選択している。そして、前記自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。
実施例1のハイブリッド駆動系は、電気車両走行モード(以下、「EVモード」という。)と、ハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)と、駆動トルクコントロール走行モード(以下、「WSCモード」という。)等の走行モードを有する。
前記「EVモード」は、第1クラッチCL1を開放状態とし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。前記「HEVモード」は、第1クラッチCL1を締結状態とし、モータアシスト走行モード・走行発電モード・エンジン走行モードの何れかにより走行するモードである。前記「WSCモード」は、「HEVモード」からのP,N→Dセレクト発進時、あるいは、「EVモード」や「HEVモード」からのDレンジ発進時、第2クラッチCL2をスリップ締結状態とし、第2クラッチCL2を経過するクラッチ伝達トルクが、車両状態やドライバー操作に応じて決まる要求駆動トルクとなるようにクラッチトルク容量をコントロールしながら発進するモードである。なお、「WSC」とは「Wet Start clutch」の略である。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、情報交換が互いに可能なCAN通信線11を介して接続されている。
前記エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報と、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令と、他の必要情報を入力する。そして、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、エンジンEngのスロットルバルブアクチュエータ等へ出力する。
前記モータコントローラ2は、モータ/ジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報と、統合コントローラ10からの目標MGトルク指令および目標MG回転数指令と、他の必要情報を入力する。そして、モータ/ジェネレータMGのモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電容量をあらわすバッテリSOCを監視していて、このバッテリSOC情報は、モータ/ジェネレータMGの制御情報に用いられると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
前記第1クラッチコントローラ5は、油圧アクチュエータ14のピストン14aのストローク位置を検出する第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの目標CL1トルク指令と、他の必要情報を入力する。そして、第1クラッチCL1の締結・スリップ締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。
前記ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と、車速センサ17と、他のセンサ類18(変速機入力回転数センサ、インヒビタースイッチ等)からの情報を入力する。そして、Dレンジを選択しての走行時、アクセル開度APOと車速VSPにより決まる運転点がシフトマップ上で存在する位置により最適な変速段を検索し、検索された変速段を得る制御指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVUに出力する。なお、シフトマップとは、アクセル開度と車速に応じてアップシフト線とダウンシフト線を書き込んだマップをいう。上記自動変速制御に加えて、統合コントローラ10から目標CL2トルク指令を入力した場合、第2クラッチCL2のスリップ締結を制御する指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する第2クラッチ制御を行う。また、統合コントローラ10から変速制御変更指令が出力された場合、通常に変速制御に代え、変速制御変更指令にしたがった変速制御を行う。
前記ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19と、ブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの回生協調制御指令と、他の必要情報を入力する。そして、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、回生協調ブレーキ制御を行う。
前記統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギーを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21や他のセンサ・スイッチ類22からの必要情報およびCAN通信線11を介して情報を入力する。そして、エンジンコントローラ1へ目標エンジントルク指令、モータコントローラ2へ目標MGトルク指令および目標MG回転数指令、第1クラッチコントローラ5へ目標CL1トルク指令、ATコントローラ7へ目標CL2トルク指令、ブレーキコントローラ9へ回生協調制御指令を出力する。
図2は、実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される演算処理を示す制御ブロック図である。図3は、実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でのモード選択処理を行う際に用いられるEV-HEV選択マップを示す図である。図4は、実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でバッテリ充電制御を行う際に用いられる目標充放電量マップを示す図である。以下、図2〜図4に基づき、実施例1の統合コントローラ10にて実行される演算処理を説明する。
前記統合コントローラ10は、図2に示すように、目標駆動力演算部100と、モード選択部200と、目標充放電演算部300と、動作点指令部400とを有する。
前記目標駆動力演算部100では、目標駆動力マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、目標駆動力tFoOを演算する。
前記モード選択部200では、図3に示すEV-HEV選択マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、「EVモード」または「HEVモード」を目標走行モードとして選択する。但し、バッテリSOCが所定値以下であれば、強制的に「HEVモード」を目標走行モードとする。また、「HEVモード」からのP,N→Dセレクト発進時等においては、車速VSPが第1設定車速VSP1になるまで「WSCモード」を目標走行モードとして選択する。
前記目標充放電演算部300では、図4に示す目標充放電量マップを用いて、バッテリSOCから目標充放電電力tPを演算する。
前記動作点指令部400では、アクセル開度APOと、目標駆動力tFoOと、目標走行モードと、車速VSPと、目標充放電電力tP等の入力情報に基づき、動作点到達目標として、目標エンジントルクと目標MGトルクと目標MG回転数と目標CL1トルクと目標CL2トルクを演算する。そして、目標エンジントルク指令と目標MGトルク指令と目標MG回転数指令と目標CL1トルク指令と目標CL2トルク指令を、CAN通信線11を介して各コントローラ1,2,5,7に出力する。
図5は、実施例1の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御システムを示す制御ブロック図である。図6は、実施例1の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御処理の流れを示すフローチャートである(駆動力制御手段)。以下、図5を参照しながら図6のフローチャートの各ステップについて説明する。
ステップS101では、アクセル開度センサ16(負荷検出手段)からのアクセル開度情報と、モータ回転数センサ21からのモータ回転情報と、車速センサ17からの車速情報を入力し、ステップS102へ進む。
ステップS102では、ステップS101での必要情報入力に続き、アクセル開度がしきい値(トルクデマンド制御を行う領域判定しきい値)以上であるか否かを判断し、YES(アクセル開度≧しきい値)の場合はステップS103へ進み、NO(アクセル開度<しきい値)の場合はステップS104へ進む。
ステップS103では、ステップS102でのアクセル開度≧しきい値であるとの判断に続き、アクセル開度とモータ回転によりマップ検索で目標トルクを算出し(図5参照)、ステップS113へ進む(トルクデマンド制御)。
ステップS104では、ステップS102でのアクセル開度<しきい値であるとの判断に続き、アクセル開度が0か否かを判断し、YES(アクセル開度=0)の場合はステップS105へ進み、NO(アクセル開度≠0)の場合はステップS108へ進む。
ステップS105では、ステップS104でのアクセル開度=0(コースト)であるとの判断に続き、車速よりテーブル検索(コースト目標駆動力テーブル)で目標駆動力を算出し(図5参照)、ステップS106へ進む。
ステップS106では、ステップS105での目標駆動力算出に続き、自動変速機ATの実変速比を入力し、ステップS106へ進む。
ステップS107では、ステップS106でのAT実変速比入力に続き、目標駆動力÷タイヤ変速比(=AT実変速比×ファイナル/タイヤ径)の演算により目標トルクを算出し、ステップS113へ進む(駆動力デマンド制御)。
ステップS108では、ステップS104でのアクセル開度≠0(0<アクセル開度<しきい値)であるとの判断に続き、アクセル開度しきい値とモータ回転によりマップ検索で目標トルク1(トルクデマンド制御での目標トルク)を算出し、ステップS109へ進む。
ステップS109では、ステップS108での目標トルク1の算出に続き、車速よりテーブル検索(コースト目標駆動力テーブル)で目標駆動力を算出し、ステップS110へ進む。
ステップS110では、ステップS109での目標駆動力算出に続き、自動変速機ATの実変速比を入力し、ステップS111へ進む。
ステップS111では、ステップS110でのAT実変速比入力に続き、目標駆動力÷タイヤ変速比(=AT実変速比×ファイナル/タイヤ径)の演算により目標トルク2(駆動力デマンド制御での目標トルク)を算出し、ステップS112へ進む。
ステップS112では、ステップS111での目標トルク2の算出に続き、目標トルク1と目標トルク1の間をアクセル開度で補間することで目標トルクを算出し(図5参照)、ステップS113へ進む(トルクデマンドと駆動力デマンドの補間制御)。
ステップS113では、ステップS103またはステップS107またはステップS112での目標トルクの算出に続き、算出された目標トルクを目標エンジントルクと目標モータトルクに配分し、ステップS114へ進む。
ステップS114では、ステップS113でのトルク配分に続き、目標エンジントルク(目標スロットル開度)をエンジンコントローラ1に出力し、ステップS115へ進む。
ステップS115では、ステップS114でのエンジン制御に続き、目標モータトルクをモータコントローラ2に出力し、エンドへ進む。
次に、作用を説明する。
まず、「駆動力制御の技術背景と課題」、「発明の概要」の説明を行い、続いて、実施例1のFRハイブリッド車両の駆動力制御装置における作用を、「駆動力制御作用」、「各負荷帯域で実現される駆動力特性」に分けて説明する。
[駆動力制御の技術背景と課題]
一般に、トルク制御可能な動力源と変速機の組み合わせで駆動力を発生する車両では、駆動力または変速機入力トルクの目標値を元に各アクチュエータの制御目標値を求める制御が採用されている。
有段自動変速機付車両の駆動力制御において、
・低負荷域では車速変動時も駆動力段差の無いスムーズな走行がドライバーのコントロール性を向上し好まれる。
・一方、アクセルを踏み込んだ高負荷域では有段自動変速機の場合、変速に伴って駆動力もリズム感をもって変化することが好まれる。
・また、アクセルオフのコーストは、段差の無いスムーズな駆動力特性であると共に車速0の近傍では正のクリープ力が出て車速が高くなる程、負の減速駆動力が強くなる右下がりの特性が好まれる。
これに対し、エンジンと有段自動変速機を備えた車両の駆動力を制御する方式として、車速とアクセル開度に依存してタイヤ駆動力の目標値を制御する「駆動力デマンド制御」による方式と、動力源回転速度とアクセル開度に依存して動力源トルクの目標値を制御する「トルクデマンド制御」による方式が代表的なものとして存在する。
「トルクデマンド制御」による方式は、図7に示すように、エンジン側において、アクセル開度と車速を元にマップ参照で目標トルクを求める。その目標トルクを元に目標スロットル開度を求め、電子制御スロットルの開度を制御する。一方、有段自動変速機側において、アクセル開度と車速を元に、目標変速マップを参照して目標変速段を求め、それを元に変速段を制御する。すなわち、エンジントルクと変速段を独立で制御し、組み合わせで所望の駆動力を得る。
これに対し、「駆動力デマンド制御」による方式は、図8に示すように、エンジン側において、アクセル開度と車速を元にマップ参照で目標駆動力を求める。一方、有段自動変速機側において、アクセル開度と車速を元に、目標変速マップを参照して目標変速段を求め、それを元に変速段を制御する。そして、エンジン側において、結果の変速段を元に変速比を求め、前述の目標駆動力を変速比とファイナルギア比/タイヤ半径で除して目標トルクを求め、その目標トルクを元に目標スロットル開度を求め、電子制御スロットルの開度を制御する。
そこで、全負荷域において「駆動力デマンド制御」により高負荷時に求められるリズム感を実現しようとすると、変速タイミングが変化した場合、それに合わせて駆動力目標値も変えなくてはいけなく、制御の切り替えが煩雑である。
また、全負荷域において「トルクデマンド制御」により低負荷時に求められるスムーズさを実現しようとすると、動力源の回転速度が変動する変速の前後で駆動力を一致させる必要がある。しかし、それは低負荷域のアクセル一定線をすべて等出力線で構成する必要があるということで、アクセルオフによるコースト時の右下がり駆動力特性要求が満たせない。
すなわち、高負荷域は、図9(a),(b)に示すように、駆動力の段差が大であり、パワーソースの全開ポテンシャルを使い切る域である。しかし、全開線では、駆動力段差を完全に埋めることができない。言い換えると、高負荷域は、駆動力デマンド制御により駆動力段差を埋めることができない域ということができる。
コースト時は、図9(a),(b)に示すように、駆動力の段差が大であり、特に、エンジン車両では段差が大きくなる。しかし、運転性的には滑らかな方が良い。
低負荷域は、図9(a),(b)に示すように、駆動力の段差が小であり、滑らかに駆動力が繋がる方が、コントロール性が高く良い。
そして、中低負荷域は、エンジン特性が等パワー的なので、「駆動力デマンド制御」でも「トルクデマンド制御」でも良いが、エンジン車両では、コーストがトルク制御しかできないことから、中負荷域だけ「駆動力デマンド制御」にしてもメリット無く、「トルクデマンド制御」のままである。ハイブリッド車両ならば、コースト補正ができて「駆動力デマンド制御」にできるので、そうなると、中負荷域まで「駆動力デマンド制御」にするメリットが出てくる。
[発明の概要]
上記課題に対し、本発明は、図10(a),(b)に示すように、低負荷域を「駆動力デマンド制御(又はパワー制御)」とし、高負荷域を「トルクデマンド制御」とするという解決策を提案するものである(実施例1〜3)。
しかし、この解決策では、「駆動力デマンド制御」と「トルクデマンド制御」の繋ぎをどのようにするかが新たな課題として出てくる。両制御間を遷移する際、駆動力に段差があると加速にも段差が出る。あるアクセル開度帯を遷移用に用いることも考えられるが、特性が段付きになりぎこちなくなる。
そこで、両制御の接続部は、等出力線(等パワー線)とする。つまり、「駆動力デマンド制御」の車速×駆動力平面上でも、「トルクデマンド制御」の回転×トルク平面上でも、等出力線は双曲線となり、どちらも同じパワーの等出力線で繋げば、制御切り替え時にパワー段差が無くなる。
また、低負荷域を「駆動力デマンド制御」にする場合、一般的な内燃機関と有段自動変速機との組み合わせでは、コーストはエンジンが燃料カットをした状態であり、トルクはマイナスで、かつ、高回転である程フリクショントルクが高いため、コーストを滑らかな一本の線の駆動力に保つことはできない。そのため、本制御の適用は難しい。
しかし、ハイブリッド車両の場合は、モータの助力を得てコーストを滑らかな一本の線の駆動力に保つことが可能である。このため、本制御の適用をすれば、コースト時に「駆動力デマンド制御」、高負荷域は「トルクデマンド制御」という使い分けができる(実施例1)。また、本制御の適用をすれば、コーストから低負荷域は「駆動力デマンド制御」、高負荷域は「トルクデマンド制御」という使い分けができ、理想的な特性を作ることができる(実施例2,3)。但し、等パワーによる切り替え線より下は、「駆動力デマンド制御(又はパワー制御)」なら良く、必ずしも等パワーである必要は無い。
[駆動力制御作用]
以下、図6に示すフローチャートを用い、駆動力制御作用を説明する。
アクセル足離しによるコースト時(アクセル開度=0)には、図6のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS104→ステップS105→ステップS106→ステップS107→ステップS113→ステップS114→ステップS115→エンドへと進む流れが繰り返される。すなわち、ステップS105→ステップS106→ステップS107において、車速とアクセル開度に依存してタイヤ駆動力の目標トルク(目標値)を制御する「駆動力デマンド制御」が実行される。
一方、アクセル開度がしきい値以上の高負荷域での走行時には、図6のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS103→ステップS113→ステップS114→ステップS115→エンドへと進む流れが繰り返される。すなわち、ステップS103において、モータ回転(動力源回転速度)とアクセル開度に依存してエンジンEngとモータ/ジェネレータMGによるトルク(動力源トルク)の目標トルク(目標値)を制御する「トルクデマンド制御」が実行される。
更に、0<アクセル開度<しきい値による走行時には、図6のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS104→ステップS108→ステップS109→ステップS110→ステップS111→ステップS112→ステップS113→ステップS114→ステップS115→エンドへと進む流れが繰り返される。すなわち、ステップS108→ステップS109→ステップS110→ステップS111→ステップS112において、「トルクデマンド制御」による目標トルク1と「駆動力デマンド制御」による目標トルク2の間をアクセル開度にて補間する補間制御が実行される。
[各負荷帯域で実現される駆動力特性]
上記のように、実施例1の駆動力制御においては、図11に示すように、コースト時(負荷ゼロ)の「駆動力デマンド制御」と、0<アクセル開度<しきい値の時(低中負荷側)の補間制御と、アクセル開度≧しきい値の時(高負荷側)の「トルクデマンド制御」の3通りの制御を行うようにしている。
コーストによる走行時には、アクセルオフのコーストは、段差の無いスムーズな駆動力特性であると共に車速0の近傍では正のクリープ力が出て車速が高くなる程、負の減速駆動力が強くなる右下がりの特性が好まれる。
これに対し、「駆動力デマンド制御」が行われることで、タイヤ駆動力の目標値が、車速変動に対し駆動力段差を抑えるように割り付けられ、アクセルオフのコースト時に求められる特性、つまり、段差の無いスムーズな駆動力特性であると共に、車速0の近傍では正のクリープ力が出て車速が高くなる程、負の減速駆動力が強くなる右下がりの特性を実現することができる。
低中負荷域での走行時には、車速変動時も駆動力段差の無いスムーズな走行がドライバーのコントロール性を向上し好まれる。
これに対し、低中負荷域では、「補間制御」が行われることで、低負荷であるほど、「駆動力デマンド制御」による影響度合いが大きく、車速変動に対し駆動力段差を抑えるように割り付けられる。そして、中負荷に移行するほど、「トルクデマンド制御」による影響度合いが増すことで、車速変動に対する駆動力段差の抑制効果が減じられるが、低中負荷域で求められる特性、つまり、車速変動時も駆動力段差を抑えたスムーズな走行が実現され、ドライバーのコントロール性を向上させることができる。
アクセルを踏み込んだ高負荷域での走行時には、有段自動変速機の場合、変速に伴って駆動力もリズム感をもって変化することが好まれる。
これに対し、高負荷域では「トルクデマンド制御」とすることで、動力源の出力軸トルクの目標値が、変速に伴って駆動力が変化するように割り付けられ、高負荷時に求められる変速に伴って駆動力が変化するリズム感を実現することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のFRハイブリッド車両の駆動力制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) トルク制御可能な動力源(エンジンEng、モータ/ジェネレータMG)と、変速比を有限な段数で制御可能な有段変速機(自動変速機AT)の組み合わせによりタイヤ(左右後輪RL,RR)に伝達する駆動力を制御する駆動力制御手段を備えた車両(FRハイブリッド車両)の駆動力制御装置において、要求駆動力を示す負荷を検出する負荷検出手段(アクセル開度センサ16)を設け、前記駆動力制御手段(図6)は、アクセル開度と車速に応じてタイヤの駆動力の目標値を割り付ける「駆動力デマンド制御」と、アクセル開度と動力源の回転速度に応じて動力源の出力軸トルクの目標値を割り付ける「トルクデマンド制御」を、検出された負荷に応じて切り替える。
このため、低負荷時に求められる車速変動に対し駆動力段差の無いスムーズさと高負荷時に求められる変速に伴って駆動力が変化するリズム感を併せて実現することができる。
(2) 前記駆動力制御手段(図6)は、アクセルオフのコースト時に「駆動力デマンド制御」とし、低中負荷域を「駆動力デマンド制御」と「トルクデマンド制御」をアクセル開度で補間する補間制御とし、高負荷域を「トルクデマンド制御」とする。
このため、コースト時に段差の無いスムーズさと右下がりの特性、低中負荷域時に駆動力段差を抑えたスムーズさ、高負荷域時に変速に伴って駆動力が変化するリズム感、という好ましい特性を併せて実現することができる。
(3) 前記車両の動力源は、内燃機関(エンジンEng)と電動モータ(モータ/ジェネレータMG)の組み合わせで制御するハイブリッド機関である。
したがって、電動モータの助力を得てコーストを滑らかな一本の線の駆動力に保つことができる。このため、コーストから低負荷域は「駆動力デマンド制御」とし、高負荷域は「トルクデマンド制御」という使い分けが可能となり、理想的な駆動力特性を得ることができる。
実施例2は、「駆動力デマンド制御」と「トルクデマンド制御」の切り替えを、一本の等パワー線で行うようにした例である。
まず、構成を説明する。
図12は、実施例2の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御システムを示す図である。図13は、実施例2の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御処理の流れを示すフローチャートである(駆動力制御手段)。以下、図12を参照しながら図13のフローチャートの各ステップについて説明する。
ステップS201では、アクセル開度センサ16(負荷検出手段)からのアクセル開度情報と、モータ回転数センサ21からのモータ回転情報と、車速センサ17からの車速情報を入力し、ステップS202へ進む。
ステップS202では、ステップS201での必要情報入力に続き、アクセル開度がしきい値(駆動力デマンド制御とトルクデマンド制御の境界線)以上であるか否かを判断し、YES(アクセル開度≧しきい値)の場合はステップS203へ進み、NO(アクセル開度<しきい値)の場合はステップS204へ進む。
ステップS203では、ステップS202でのアクセル開度≧しきい値であるとの判断に続き、アクセル開度とモータ回転によりマップ検索で目標トルクを算出し(図12参照)、ステップS207へ進む(トルクデマンド制御)。
ステップS204では、ステップS202でのアクセル開度<しきい値であるとの判断に続き、アクセル開度と車速よりテーブル検索(目標駆動力マップ)で目標駆動力を算出し(図12参照)、ステップS205へ進む。
ステップS205では、ステップS204での目標駆動力算出に続き、自動変速機ATの実変速比を入力し、ステップS207へ進む。
ステップS206では、ステップS205でのAT実変速比入力に続き、目標駆動力÷タイヤ変速比(=AT実変速比×ファイナル/タイヤ径)の演算により目標トルクを算出し、ステップS207へ進む(駆動力デマンド制御)。
ステップS207では、ステップS203またはステップS206での目標トルクの算出に続き、算出された目標トルクを目標エンジントルクと目標モータトルクに配分し、ステップS208へ進む。
ステップS208では、ステップS207でのトルク配分に続き、目標エンジントルク(目標スロットル開度)をエンジンコントローラ1に出力し、ステップS209へ進む。
ステップS209では、ステップS208でのエンジン制御に続き、目標モータトルクをモータコントローラ2に出力し、エンドへ進む。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明する。
アクセル開度がしきい値未満の低中負荷域での走行時には、図13のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS204→ステップS205→ステップS206→ステップS207→ステップS208→ステップS209→エンドへと進む流れが繰り返される。すなわち、ステップS204→ステップS205→ステップS206において、車速とアクセル開度に依存してタイヤ駆動力の目標トルク(目標値)を制御する「駆動力デマンド制御」が実行される。
一方、アクセル開度がしきい値以上の高負荷域での走行時には、図13のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS207→ステップS208→ステップS209→エンドへと進む流れが繰り返される。すなわち、ステップS203において、モータ回転(動力源回転速度)とアクセル開度に依存してエンジンEngとモータ/ジェネレータMGによるトルク(動力源トルク)の目標トルク(目標値)を制御する「トルクデマンド制御」が実行される。
上記のように、実施例2の駆動力制御においては、図14に示すように、低中負荷側の「駆動力デマンド制御」と、高負荷側の「トルクデマンド制御」の2通りの制御を、しきい値(境界線)を挟んで切り替えるようにしている。
低中負荷域での走行時には、車速変動時も駆動力段差の無いスムーズな走行がドライバーのコントロール性を向上し好まれるし、コーストによる走行時には、スムーズさに加え、負の減速駆動力が強くなる右下がりの特性が好まれる。
これに対し、「駆動力デマンド制御」が行われることで、タイヤ駆動力の目標値が、車速変動に対し駆動力段差を抑えるように割り付けられ、車速変動時も駆動力段差を抑えたスムーズな走行が実現され、ドライバーのコントロール性を向上させることができる。そして、コースト時に求められる負の減速駆動力が強くなる右下がりの特性も実現することができる。
アクセルを踏み込んだ高負荷域での走行時には、有段自動変速機の場合、変速に伴って駆動力もリズム感をもって変化することが好まれる。
これに対し、高負荷域では「トルクデマンド制御」とすることで、動力源の出力軸トルクの目標値が、変速に伴って駆動力が変化するように割り付けられ、高負荷時に求められる変速に伴って駆動力が変化するリズム感を実現することができる。
さらに、実施例2では、「駆動力デマンド制御」と「トルクデマンド制御」を分ける切り替え境界線を、図15に示すように、等出力線(車速と駆動力の積が一定の線)としている。この等出力線は、アクセル開度に対する目標値の線であり、かつ、「駆動力デマンド制御」側においても「トルクデマンド制御」側においてもそれぞれ車速およびモータ回転に対し単調減少線となる。
このように、等出力線未満は「駆動力デマンド制御」とし、等出力線以上は「トルクデマンド制御」とすることにより、出力(=車速×駆動力)が一定のままで制御の切り替えを行うことができ、出力段差の発生が無くなる。このため、実施例1のような補間計算を用いなくて良くなり、例えば、図16(a)に示す実施例1の駆動力特性に比べ、図16(b)に示す実施例2の駆動力特性は、特性の直線性を示すリニアリティを大幅に改善(最大約3倍)することができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2のFRハイブリッド車両の駆動力制御装置にあっては、実施例1の(1),(3)の効果に加え、下記に列挙する効果を得ることができる。
(4) 前記駆動力制御手段(図13)は、低中負荷域を「駆動力デマンド制御」とし、高負荷域を「トルクデマンド制御」とする。
このため、低中負荷域時に駆動力段差を抑えたスムーズさと共にコースト時の右下がりの特性、高負荷域時に変速に伴って駆動力が変化するリズム感、という好ましい特性を併せて実現することができる。
(5) 前記駆動力制御手段(図13)は、「動力デマンド制御」を行う低中負荷域と「トルクデマンド制御」を行う高負荷域を分ける境界線を、所定のアクセル開度に対する目標値の線であり、かつ、「駆動力デマンド制御」側においても「トルクデマンド制御」側においてもそれぞれ車速および動力源の回転速度(モータ回転)に対し単調減少線とした。
このため、出力(=車速×駆動力)の一定性を保ったままで2つの制御の切り替えを行うことができ、出力段差の発生が抑えられ、駆動力特性のリニアリティを改善することができる。
(6) 前記駆動力制御手段(図13)は、「駆動力デマンド制御」を行う低中負荷域と「トルクデマンド制御」を行う高負荷域を分ける境界線を、所定のアクセル開度に対する目標値の線であり、かつ、「駆動力デマンド制御」側においても「トルクデマンド制御」側においても略等価の等出力線とした。
このため、出力(=車速×駆動力)が一定のままで2つの制御の切り替えを行うことができ、出力段差の発生が無くなり、駆動力特性のリニアリティを大幅に改善することができる。
実施例3は、実施例2の切替しきい値を、走行状況条件により切り替えるようにした例である。
まず、構成を説明する。
図17は、実施例3の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御システムを示す図である。図18は、実施例3の統合コントローラ10にて実行されるアクセル開度しきい値生成処理の流れを示すフローチャートである。図19は、実施例3の統合コントローラ10にて実行される駆動力制御処理の流れを示すフローチャートである(駆動力制御手段)。以下、図17を参照しながら図18,図19のフローチャートの各ステップについて説明する。
ステップS301では、アクセル開度しきい値の初期値(例えば、実施例2のしきい値)をセットし、ステップS302へ進む。
ステップS302では、ステップS301でのアクセル開度しきい値の初期値セットに続き、車両が走行している路面勾配推定値を入力し、ステップS303へ進む。
ここで、路面勾配推定値は、例えば、車両に設けた傾斜センサから路面勾配を推定して求めるようにしても良いし、また、アクセル開度と車速の関係から路面勾配(走行抵抗)を推定するようにしても良い。
ステップS303では、ステップS302での勾配推定値入力に続き、勾配−アクセル開度しきい値補正量を演算し、ステップS304へ進む。
ここで、勾配−アクセル開度しきい値補正量は、ステップS303の右部に示すように、勾配が大きくなるほど正の補正量を与え、「駆動力デマンド制御」の領域を拡大するようにする。
ステップS304では、ステップS303での勾配−アクセル開度しきい値補正量の演算に続き、アクセル開度しきい値を勾配−アクセル開度しきい値補正量を用いて補正し、ステップS305へ進む。
ステップS305では、ステップS304でのアクセル開度しきい値の勾配補正に続き、ドライバーによるアクセル操作のスポーティ度を入力し、ステップS306へ進む。
ここで、スポーティ度は、例えば、スポーツ/エコの切り替えスイッチを有している場合は、スイッチ信号によりスポーティ度を推定しても良いし、また、ドライバーによるアクセル開度の変化度合いや頻度を監視してスポーティ度を推定しても良い。
ステップS306では、ステップS305でのスポーティ度入力に続き、スポーティ度−アクセル開度しきい値補正量を演算し、ステップS307へ進む。
ここで、スポーティ度−アクセル開度しきい値補正量は、ステップS306の右部に示すように、スポーティ度が大きくなるほど負の補正量を与え、「トルクデマンド制御」の領域を拡大するようにする。
ステップS307では、ステップS306でのスポーティ度−アクセル開度しきい値補正量の演算に続き、勾配補正したアクセル開度しきい値をスポーティ度−アクセル開度しきい値補正量を用いて補正し、最終アクセル開度しきい値を求め、ステップS308へ進む。
ステップS308では、ステップS307でのアクセル開度しきい値スポーティ度補正に続き、求められた最終アクセル開度しきい値を出力し、エンドへ進む(図17参照)。
ステップS310では、アクセル開度センサ16(負荷検出手段)からのアクセル開度情報と、モータ回転数センサ21からのモータ回転情報と、車速センサ17からの車速情報を入力し、ステップS311へ進む。
ステップS311では、ステップS310での必要情報入力に続き、最終アクセル開度しきい値を入力し、ステップS312へ進む。
ステップS312では、ステップS311での最終アクセル開度しきい値の入力に続き、アクセル開度が最終アクセル開度しきい値(駆動力デマンド制御とトルクデマンド制御の境界線)以上であるか否かを判断し、YES(アクセル開度≧最終アクセル開度しきい値)の場合はステップS313へ進み、NO(アクセル開度<最終アクセル開度しきい値)の場合はステップS314へ進む。
ステップS313では、ステップS312でのアクセル開度≧最終アクセル開度しきい値であるとの判断に続き、アクセル開度とモータ回転によりマップ検索で目標トルクを算出し(図17参照)、ステップS317へ進む(トルクデマンド制御)。
ステップS314では、ステップS312でのアクセル開度<最終アクセル開度しきい値であるとの判断に続き、アクセル開度と車速よりテーブル検索(目標駆動力マップ)で目標駆動力を算出し(図17参照)、ステップS315へ進む。
ステップS315では、ステップS314での目標駆動力算出に続き、自動変速機ATの実変速比を入力し、ステップS317へ進む。
ステップS316では、ステップS315でのAT実変速比入力に続き、目標駆動力÷タイヤ変速比(=AT実変速比×ファイナル/タイヤ径)の演算により目標トルクを算出し、ステップS317へ進む(駆動力デマンド制御)。
ステップS317では、ステップS313またはステップS316での目標トルクの算出に続き、算出された目標トルクを目標エンジントルクと目標モータトルクに配分し、ステップS318へ進む。
ステップS318では、ステップS317でのトルク配分に続き、目標エンジントルク(目標スロットル開度)をエンジンコントローラ1に出力し、ステップS319へ進む。
ステップS319では、ステップS318でのエンジン制御に続き、目標モータトルクをモータコントローラ2に出力し、エンドへ進む。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明する。
最終アクセル開度しきい値を設定する際は、図18のフローチャートにおいて、ステップS301→ステップS302→ステップS303→ステップS304→ステップS305→ステップS306→ステップS307→ステップS308→エンドへと進む流れが繰り返される。すなわち、アクセル開度しきい値の初期値が、勾配補正されると共にスポーティ度補正され、最終アクセル開度しきい値が設定されることになる。
そして、アクセル開度が最終アクセル開度しきい値未満の低中負荷域での走行時には、図19のフローチャートにおいて、ステップS310→ステップS311→ステップS312→ステップS314→ステップS315→ステップS316→ステップS317→ステップS318→ステップS319→エンドへと進む流れが繰り返される。すなわち、ステップS314→ステップS315→ステップS316において、車速とアクセル開度に依存してタイヤ駆動力の目標トルク(目標値)を制御する「駆動力デマンド制御」が実行される。
一方、アクセル開度が最終アクセル開度しきい値以上の高負荷域での走行時には、図19のフローチャートにおいて、ステップS310→ステップS311→ステップS312→ステップS313→ステップS317→ステップS318→ステップS319→エンドへと進む流れが繰り返される。すなわち、ステップS313において、モータ回転(動力源回転速度)とアクセル開度に依存してエンジンEngとモータ/ジェネレータMGによるトルク(動力源トルク)の目標トルク(目標値)を制御する「トルクデマンド制御」が実行される。
上記のように、実施例3の駆動力制御においては、低中負荷側の「駆動力デマンド制御」と、高負荷側の「トルクデマンド制御」の2通りの制御を、等出力線によるアクセル開度しきい値(境界線)を挟んで切り替えるようにしている点では実施例2と同様であるが、アクセル開度しきい値(境界線)を、図20に示すように、勾配依存により可変にすると共に、図21に示すように、運転傾向判定により可変としている。以下、その理由を説明する。
「駆動力デマンド制御」は、変速前後の駆動力段差を抑制しスムーズに走行できるので、定常走行や前車追従走行時に有利である。一方で、「トルクデマンド制御」は、加速時のリズム感から高アクセル開度一定の加速時に有利である。しかるに、切替しきい値を一定にするよりも走行状況により切り替えることでより最適な制御となる。
・例えば、登り坂では、高アクセル開度でも一定速を保ちたいという要求があるので、登り坂を検知した場合は、しきい値を高アクセル開度にするのが良い。
・一方、スポーティ走行時は、比較的低開度でもリズム感を高めたいので、ドライバーのスポーティ度を検知して、それによりしきい値を低くするのが良い。
これに対し、実施例3では、勾配が大きいほど最終アクセル開度しきい値を高くする補正を行う。このため、全負荷域で「トルクデマンド制御」の場合、登り坂の高負荷域で変速段がアップシフトすると駆動力が落ち、減速し再度ダウンシフトしてしまうといった、シフトハンチングが起きる原因となっている。しかし、勾配補正により「駆動力デマンド制御」の領域が拡大されるため、アップシフトしても駆動力が落ちなく、ハンチング防止となりスムーズな走行が可能である。
また、実施例3では、スポーティ度が大きいほど最終アクセル開度しきい値を低くする補正を行う。このスポーティ度補正により「トルクデマンド制御」の領域が拡大される。このため、ドライバーがスポーティな走行を意図している時は、例えば、アクセル開度の操作量の積算からスポーティ度を判定し、それに応じて低アクセル開度まで変速のリズム感を重視した「トルクデマンド制御」にすることにより、ドライバーの意図に応じた駆動力制御の切り替えが可能となる。
なお、他の作用は、実施例1,2と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例3のFRハイブリッド車両の駆動力制御装置にあっては、実施例1の(1),(3)の効果、および、実施例2の(4)〜(6)の効果に加え、下記に列挙する効果を得ることができる。
(7) 車両の走行状況を検知する走行状況検知手段を設け、前記駆動力制御手段(図18,図19)は、「駆動力デマンド制御」を行う低負荷と「トルクデマンド制御」を行う高負荷を分ける境界線を、前記検知された走行状況に基づいて変化させる。
このため、走行状況により切り替え境界線を変化させることで、走行状況に応じた最適な駆動力制御とすることができる。
(8) 車両が走行している路面の勾配を検知する路面勾配検知手段(ステップS302)を有し、前記走行状況検知手段は、車両の走行状況として、走行路面の勾配抵抗を検知する。
このため、勾配補正により「駆動力デマンド制御」の領域が拡大され、登坂路走行時にアップシフトしても駆動力が落ちなく、ハンチング防止となりスムーズな走行を行うことができる。
(9) ドライバーが定常的運転傾向にあるかスポーティな運転傾向にあるかを判定する運転傾向判定手段(ステップS305)を有し、前記走行状況検知手段は、車両の走行状況として、ドライバーの運転傾向を検知する。
このため、スポーティ度補正により「トルクデマンド制御」の領域が拡大され、ドライバーがスポーティな走行を意図している時、ドライバーの意図に沿う変速のリズム感を重視した駆動力制御の切り替えを行うことができる。
以上、本発明の車両の駆動力制御装置を実施例1〜実施例3に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1〜3では、FRハイブリッド車両への適用例を示したが、例えば、FFハイブリッド車両や電気自動車や燃料電池車に対しても本発明の駆動力制御装置を適用することができる。また、トルク制御可能なエンジンを搭載していればエンジン車に対しても本発明の駆動力制御装置を適用することができる。要するに、トルク制御可能な動力源と、変速比を有限な段数で制御可能な有段変速機の組み合わせによりタイヤに伝達する駆動力を制御する車両であれば適用できる。
Eng エンジン(内燃機関)
MG モータ/ジェネレータ(電動モータ)
AT 自動変速機(有段変速機)
CL1 第1クラッチ
CL2 第2クラッチ
RL 左後輪(タイヤ)
RR 右後輪(タイヤ)
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 第1クラッチコントローラ
6 第1クラッチ油圧ユニット
7 ATコントローラ
8 第2クラッチ油圧ユニット
9 ブレーキコントローラ
10 統合コントローラ

Claims (8)

  1. トルク制御可能な動力源と、変速比を有限な段数で制御可能な有段変速機の組み合わせによりタイヤに伝達する駆動力を制御する駆動力制御手段を備えた車両の駆動力制御装置において、
    要求駆動力を示す負荷を検出する負荷検出手段を設け、
    前記駆動力制御手段は、アクセル開度と車速に応じてタイヤの駆動力の目標値を割り付ける駆動力デマンド制御と、アクセル開度と動力源の回転速度に応じて動力源の出力軸トルクの目標値を割り付けるトルクデマンド制御を、検出された負荷に応じて切り替え
    アクセルオフのコースト時に駆動力デマンド制御とし、低中負荷域を駆動力デマンド制御とトルクデマンド制御をアクセル開度で補間する補間制御とし、高負荷域をトルクデマンド制御とす
    ことを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  2. トルク制御可能な動力源と、変速比を有限な段数で制御可能な有段変速機の組み合わせによりタイヤに伝達する駆動力を制御する駆動力制御手段を備えた車両の駆動力制御装置において、
    要求駆動力を示す負荷を検出する負荷検出手段を設け、
    前記駆動力制御手段は、アクセル開度と車速に応じてタイヤの駆動力の目標値を割り付ける駆動力デマンド制御と、アクセル開度と動力源の回転速度に応じて動力源の出力軸トルクの目標値を割り付けるトルクデマンド制御を、検出された負荷に応じて切り替え、
    中負荷域を駆動力デマンド制御とし、高負荷域をトルクデマンド制御とする
    ことを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  3. 請求項に記載された車両の駆動力制御装置において、
    前記駆動力制御手段は、駆動力デマンド制御を行う低中負荷域とトルクデマンド制御を行う高負荷域を分ける境界線を、所定のアクセル開度に対する目標値の線であり、かつ、駆動力デマンド制御側においてもトルクデマンド制御側においてもそれぞれ車速および動力源の回転速度に対し単調減少線としたことを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  4. 請求項に記載された車両の駆動力制御装置において、
    前記駆動力制御手段は、駆動力デマンド制御を行う低中負荷域とトルクデマンド制御を行う高負荷域を分ける境界線を、所定のアクセル開度に対する目標値の線であり、かつ、駆動力デマンド制御側においてもトルクデマンド制御側においても略等価の等出力線としたことを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  5. 請求項から請求項の何れか1項に記載された車両の駆動力制御装置において、
    車両の走行状況を検知する走行状況検知手段を設け、
    前記駆動力制御手段は、駆動力デマンド制御を行う低負荷とトルクデマンド制御を行う
    高負荷を分ける境界線を、前記検知された走行状況に基づいて変化させることを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  6. 請求項に記載された車両の駆動力制御装置において、
    車両が走行している路面の勾配を検知する路面勾配検知手段を有し、
    前記走行状況検知手段は、車両の走行状況として、走行路面の勾配抵抗を検知することを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  7. 請求項に記載された車両の駆動力制御装置において、
    ドライバーが定常的運転傾向にあるかスポーティな運転傾向にあるかを判定する運転傾向判定手段を有し、
    前記走行状況検知手段は、車両の走行状況として、ドライバーの運転傾向を検知することを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  8. 請求項1から請求項の何れか1項に記載された車両の駆動力制御装置において、
    前記車両の動力源は、内燃機関と電動モータの組み合わせで制御するハイブリッド機関であることを特徴とする車両の駆動力制御装置。
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