JP5293119B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置、特に、pn接合を利用した整流素子として用いられるダイオードの構造及びその製造方法に関する。
一般に、ダイオードは整流素子として用いられているが、その際に、そのスイッチング速度が高いことが求められる。特に大電力、高電圧で動作するダイオードにおいて、このスイッチング特性を向上させたものはFRD(Fast Recovery Diode)として知られている。スイッチング速度を向上させるためには、半導体層中の少数キャリア寿命を短くし、極性が切り替わった際に残った少数キャリアを効率的に再結合させることが有効である。このためには、再結合中心を作る金や白金等を半導体層にドーピングすることが有効である。ただし、この際に逆方向電流が増大することを抑制することが必要となる。また、ダイオードが逆バイアスとされた時に、サージ電圧が発生することにより、ノイズの原因となったり、接続された機器の破壊が生ずる場合がある。サージ電圧は電流の変化率(減少率)に比例するため、こうしたことを抑制するためには、ソフトリカバリー化、すなわち、単に逆方向電流を減少させるだけでなく、回復時の波形を改善して逆回復電流の減少率を小さくすることも必要である。
特許文献1に記載のFRDにおいては、逆方向電流を抑制しながら、このソフトリカバリー化も行っている。図4は、この構造のFRD200の断面構造を示す図である。このFRD200においては、低抵抗n型層であるn層201上に高抵抗n型層であるn層(半導体層)202が形成され、n層202中に拡散等によってp層(拡散層)203が形成されてpn接合が形成される。p側の電極としてアノード電極204、n側の電極としてカソード電極205がそれぞれ形成される。これにより、このpn接合を利用したダイオードが構成される。ここで、n層202中には、軽元素のイオン注入によって結晶欠陥層206が形成されている。なお、p層203を不純物拡散によって形成する際のマスク、あるいはアノード電極204とn層202との間の絶縁のために絶縁層207が形成されている。また、実際には、n層202の表面側におけるp層203の周囲には、このFRD200における耐圧を改善するためのガードリング構造等が形成されているが、ここでは省略している。
ここで、n層201は基板となる半導体ウェハであり、n層202はその上に例えば110μm程度の厚さでエピタキシャル成長される。p層203は表面からホウ素を拡散することによって選択的に形成され、その深さは10μm程度である。前記の再結合中心となる白金はn層202中の全面に拡散され、少数キャリア寿命を短くする。これに加えて、このFRD200においては、特に再結合中心の密度が高くなる結晶欠陥層206がn層202中に形成されている。この結晶欠陥層206においてはn層202における少数キャリア(正孔)の再結合中心密度が高く、その寿命を短くする層として機能する。この結晶欠陥層206の形成される深さ及び再結合中心密度を調整することにより、逆方向回復時の波形を調整することができ、逆方向電流の抑制とソフトリカバリー化とを両立している。例えば、結晶欠陥層206は裏面(図4中の下側の面)からヘリウム等の軽元素をイオン注入することによって形成することができ、その深さはp層203から50μm以内の距離に設定することができる。これにより、図4中の右側に示す再結合中心密度分布を実現することができ、これによって良好な特性を得ることができる。この際、結晶欠陥層206を形成しない場合と比べて、イオン注入工程のみを追加するだけで、この特性を実現することができた。
特開平9−260686号公報
この技術においては、結晶欠陥層206の深さやその厚さ(図4中の上下方向の幅)の制御が必要になる。ここで、その深さは、イオンの注入エネルギー(加速電圧)及び注入されるイオン種(ヘリウムイオン等)の半導体中の飛程で決まり、その厚さ(結晶欠陥分布の半値幅)は、注入されるイオン種によって決まる。
高抵抗層であるn層202が厚くなると順方向抵抗が増大し、順方向電圧降下VFが大きくなるため、特に低電圧(例えば200V以下)用のFRDにおいては、n層202を薄くすることが必要となる。また、n層202が厚い場合には、n層202中の少数キャリアの総数が多くなり、逆方向電流の流れる時間(逆方向回復時間)trrが長くなるため、この観点からもn層202を薄くすることが好ましい。従って、n層202は薄くする場合が多く、こうした薄いn層202は、例えばエピタキシャル成長によって形成することが可能である。この際、結晶欠陥層206を、このn層202よりも更に薄くすることが必要である。
ところが、この結晶欠陥層206の厚さは、注入されたイオンの分布の半値幅で決まるため、自由に設定することはできない。従って、n層202が薄い場合、これよりも薄い結晶欠陥層206を形成することは困難である場合があった。すなわち、上記の技術においては、結晶欠陥層を最適な状態で形成することは困難であり、特にn層202が薄い場合には図4の構成を実現することは困難であった。
従って、従来の技術においては、ソフトリカバリー特性の良好なダイオードを単純な製造方法で得ることは困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の半導体装置は、n型又はp型の半導体層の表面に前記半導体層と反対導電型の層が形成されることによって形成されたpn接合を利用した半導体装置であって、前記反対導電型の層の上には厚さが不均一な電極が形成され、前記電極の厚さが薄い箇所の直下かつ前記反対導電型の層の直下における前記半導体層中において、再結合中心密度が高い結晶欠陥層が導入されたことを特徴とする。
本発明の半導体装置において、前記結晶欠陥層は、前記反対導電型の層直下の半導体層の厚さ方向の全域にわたり形成されていることを特徴とする。
本発明の半導体装置は、FRD(Fast Recovery Diode)であることを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、n型又はp型の半導体層の表面に前記半導体層と反対導電型の層が形成されることによって形成されたpn接合を利用した半導体装置の製造方法であって、前記反対導電型の層上に、厚さが不均一な電極を形成する電極形成工程と、前記電極上から軽元素のイオン注入を行うイオン注入工程と、を具備することを特徴とする。







本発明は以上のように構成されているので、ソフトリカバリー特性の良好なダイオードを単純な製造方法で得ることができる。
以下、本発明の半導体装置を実施するための最良の形態であるダイオードとして、FRD(Fast Recovery Diode)につき説明する。このFRD100の構成の断面図及び上面図が図1(a)(b)である。
このFRD100においては、図1(a)に示されるように、例えば200μm程度の厚さのシリコンで形成された低抵抗n型層であるn層101(基板)上に、18μm程度の厚さの高抵抗n型層であるn層102(半導体層)がエピタキシャル成長によって形成される。n層102の表面(図1(a)中上側)には低抵抗p型層である厚さ10μm程度のp層103(反対導電型の層)が不純物拡散によって形成されることによってpn接合が形成され、ダイオードとなっている。ここで、p側の電極としてアノード電極104、n側の電極としてカソード電極105がそれぞれ形成される。なお、p層103を不純物拡散によって形成する際のマスク、あるいはアノード電極104とn層102との間の絶縁のために、シリコン酸化膜で構成された絶縁層106が形成されている。
ここで、n層102中には、軽元素のイオン注入によって形成されたn側結晶欠陥層107が、図1(b)における上下方向に延びたストライプ状に、面内方向において局所的に形成されている。p側結晶欠陥層108も同様であり、図1(a)に示されるように、p側結晶欠陥層108とn側結晶欠陥層107とは隣接して交互に形成されている。また、アノード電極104の厚さは均一ではなく、薄い箇所と厚い箇所が交互に存在する不均一な厚さをもつ電極である。その薄い箇所に対応してn側結晶欠陥層107が形成され、厚い箇所に対応してp側結晶欠陥層108が形成されている。これらの結晶欠陥層(n側結晶欠陥層107、p側結晶欠陥層108)においては、結晶欠陥が再結合中心として機能するために、少数キャリアの再結合中心密度が高くなっている。
このFRD100の製造方法の一例の工程断面図を図2(a)〜(d)に示す。
まず、図2(a)に示されるように、n層101(基板)上にn層102がエピタキシャル成長により形成される。また、シリコン酸化膜で構成された絶縁層106をマスクにしてホウ素が拡散されることにより、絶縁層106の開口部に対応した箇所にp層103が形成され、その厚さ(図2中の上下方向における幅)を10μm程度とすることができる。これら工程は、例えば特許文献1に記載されたものと同様の従来より知られた方法によって行われるため、詳細な説明は省略する。なお、n層102中の少数キャリア寿命を短くするために、再結合中心を形成する白金をドープしてもよく、その場合にも特許文献1に記載の方法で行うことができる。この場合、白金の拡散係数は大きいために、n層102等の厚さ方向を含むほぼ全域にわたって一様にドープされる。
次に、図2(b)に示されるように、例えば、Al単層、又は表層側(図2中で上側)をAlとした積層構造(例えば、Al/Tiの積層構造)で構成されるアノード電極104を表面側(図2中上側)に形成する(電極形成工程)。この際、p層103上におけるその厚さは一様とせず、図1に示されるように、厚い箇所と薄い箇所を交互に設けた構造とする。この厚さは、厚い箇所で14μm程度、薄い箇所で3μm程度とする。この構成のアノード電極104を形成するためには、例えば、初めに一様に厚い電極を形成した後に、薄い箇所に対応する部分が開口されたフォトレジストパターンをフォトリソグラフィ工程によって形成し、エッチング工程(ドライエッチング又はウェットエッチング)を行う。この場合、ドライエッチング又はウェットエッチングの時間を設定することにより、薄い箇所の厚さを設定することができる。あるいは、初めに一様に薄い電極を形成した後に、厚い箇所に対応する部分が開口されたフォトレジストパターンをフォトリソグラフィ工程によって形成し、リフトオフ法によって再度電極を形成することによって、厚い箇所のみに電極を追加形成することもできる。
薄い箇所は、図1(b)にその断面が示されるように、ストライプ状に形成される。その後、アノード電極104は最終的にはこのFRD100の表面側において、所望の形状にパターニングされる。これは、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程を再び行うことによって行われる。
その後、図2(c)に示されるように、表面側からイオン注入を行う(イオン注入工程)。これにより、イオンがp層103,n層102等に注入され、注入された箇所には、再結合中心となる結晶欠陥がイオンによって多く導入された結晶欠陥層が形成される。ここで、p層103上では、このイオン注入はアノード電極104を介して行われ、アノード電極104が厚い箇所と薄い箇所とでは、p層に達したイオンの実効エネルギーが異なる。すなわち、厚い箇所では厚いアノード電極104によるエネルギーの減衰が大きく、薄い箇所ではこのエネルギーの減衰が小さい。従って、注入されたイオンの飛程はアノード電極104が薄い箇所では深くなり、厚い箇所ではこれよりも浅い位置となる。注入される元素としては、結晶欠陥を導入しやすい一方で、半導体中での電気的活性は有しない軽元素として、例えば水素(H)やヘリウム(He)が好ましい。
例えば、アノード電極104の厚さを前記の設定とした場合に、加速電圧20keVのHeイオンをシリコン中に注入する場合、図2(d)に示されるように、厚い箇所では10μmの厚さのp層103中、薄い箇所では8μmの厚さのn層102中にそれぞれの結晶欠陥層を形成することができる。従って、p層103中にはp側結晶欠陥層108が、n層102側にはn側結晶欠陥層107が交互に形成される。すなわち、この構造のアノード電極104を介して軽元素のイオン注入を行うことにより、図1に示された構成でこれらの結晶欠陥層を形成することができる。
なお、これらの結晶欠陥層は図1、図2(d)に示された箇所に形成することが好ましいが、これら以外の箇所に形成されることが望ましくない場合には、これら以外の箇所には厚いフォトレジスト等を形成することによって、これを抑制することができる。あるいは、アノード電極104の最終的なパターニングを行わずにイオン注入を行い、イオン注入後にこのパターニングを行ってもよい。
これらの結晶欠陥層が形成された後、図2(e)に示されるように、n層101(基板)の厚さが200μm程度に加工され、裏面(図2中の下側の面)にカソード電極105が形成される。カソード電極105は、Ni単層、又は表層側(図2における下側)をNiとした積層構造(例えば、Ni/Ti)等の材料で形成され、裏面の全面にわたり形成されていても、部分的に形成されていてもよい。
以上の製造方法により、図1の構造のFRD100を製造することができる。
この構造のFRD100においては、電流はアノード電極104とカソード電極105との間で、p層103、pn接合(p層103とn層102との界面)、n層102、n層101を介して流れる。図1より、この電流は、アノード電極104が薄い箇所ではp側結晶欠陥層108、n層102を介して流れ、アノード電極104が厚い箇所ではp層103、n側結晶欠陥層107を介して流れる。
ここで、特許文献1等に記載されるように、これらにおいて流れる電流は主にn層102側の少数キャリアである正孔の拡散によって決まる。従って、p側結晶欠陥層108とn層102を介して流れる電流は、結晶欠陥層が形成されていない場合のp層103とn層102を介して流れる電流と大差がない。すなわち、アノード電極104が厚い箇所の直下でp層103とn層102との間で流れる電流は、結晶欠陥層の有無によって大きく影響を受けない。
一方、n側結晶欠陥層107が形成されている場合、これらに流れる電流はその影響を大きく受ける。この影響について、図3を用いて説明する。図3(a)は再結合中心密度が高い場合の逆方向電流の概要を示し、図3(b)は再結合中心密度が低い場合の逆方向電流の概要である。ここで、どちらも、再結合中心は、同じ厚さのn層において深さ方向で一様な分布をもつ場合であり、特許文献1における図2(a)(b)の場合にそれぞれ対応している。すなわち、再結合中心密度を高くした場合には、逆方向電流の絶対値を低減することができる。また、再結合中心の密度を高くした場合、電流が最大となる時刻は短くなる。一方、順方向電圧降下VFは、再結合中心密度が高い場合には大きくなる。ここで、上記の構造においては、アノード電極104が薄い箇所の直下は図3(a)の場合に対応し、厚い箇所の直下は図3(b)の場合に対応する。
このFRD100の場合には、n側結晶欠陥層107は面内方向において局所的に形成されているため、その占める面積はp層103の面積の半分程度である。従って、図3(a)の場合と同(b)の場合が並列に接続された場合と考えることができるため、逆方向電流は図3(a)(b)の平均となる。従って、図3(c)に示す逆方向電流特性が得られ、この特性においては、逆方向電流は前記の2種類の場合の平均となるため、その絶対値は(b)の場合よりも低くなり、かつその変動率は小さくなる。すなわち、ソフトリカバリー化が達成できる。また、順方向における電流も、これらの平均となるため、電圧VFは図3(a)の場合よりも同(b)に近く、小さな値となる。
また、特許文献1の図3等に記載されるように、n側結晶欠陥層107が存在することにより、逆方向電流が振動する、いわゆるリンギングが発生することがあり、これもサージ電圧の発生の原因となる。このFRD100の場合には、アノード電極104が薄い箇所の直下を流れる電流においてもリングングが発生する可能性があるが、この場合においても、この電流はアノード電極104が厚い箇所の直下を流れる電流と平均化されるため、その寄与を小さくすることができる。従って、このFRD100においては、ソフトリカバリー化が達成され、サージ電圧の発生が抑制される。
このFRD100においては、特許文献1に記載された技術と同様に、ソフトリカバリー化のために結晶欠陥層が用いられる。しかしながら、結晶欠陥層の形成において制御されるのは、その厚さや形成される深さではなく、面内方向においてその占める面積である。この面積は、基本的にはアノード電極104が薄くなった箇所の面積であり、前記の通り、これはフォトリソグラフィ工程によって容易かつ精密に制御できる。深さ方向の制御は、注入イオンの種類や加速電圧と共に、アノード電極の厚さによって制御することができる。また、特許文献1に記載の技術においては、結晶欠陥層の厚さを制御することが困難であった。これに対して、このFRD100においては、特にn層102が薄い場合においても、p層103直下のn層102の厚さ方向の全域にわたってn側結晶欠陥層107が形成されていればよいため、その制御は容易である。
従って、上記の構造、製造方法によって、ソフトリカバリー特性の良好なダイオードを容易に得ることができる。この効果は、特にn層102を薄くした場合、すなわち、低電圧用のFRDの場合に特に顕著である。
以上のように、このFRD100においては、n層102中における面内方向において局所的に結晶欠陥層を導入することにより、ソフトリカバリー化を達成している。ここで、上記の例では、この結晶欠陥層を局所的に形成するために、n層102の表面に形成されたp層(拡散層)上に不均一な厚さのアノード電極を形成し、このアノード電極を通してイオン注入を行うことによってn層102中に局所的に結晶欠陥層を形成していた。しかしながら、n層102中に局所的に結晶欠陥層を形成する方法であれば、これに限定されない。例えば、結晶欠陥層を形成すべき箇所が開口されたフォトレジスト層をフォトリソグラフィ工程によって形成し、これをマスクにしてイオン注入を行い、結晶欠陥層を形成することができる。この際、イオン注入を表面、裏面のどちら側から行ってもよい。ただし、裏面から行う場合には、予めn層101(基板)を予め薄く加工しておくことが必要である。
また、上記の例では、n側結晶欠陥層107を、図1(b)に示されるようにストライプ状に形成していたが、n側結晶欠陥層107を局所的に形成すれば同様の効果を奏するため、このパターンは任意である。例えば、このパターンを格子状、同心円状、ドット状、チェッカーパターン状としてもよい。
また、上記の例では、n層102(半導体層)とp層103(反対導電型の層)との間のpn接合が用いられ、逆方向電流(拡散電流)がn層102中の正孔によって決まる場合について記載された。しかしながら、これに限られず、例えばp層(高抵抗p型層)上に拡散層としてn層(低抵抗n型層)を形成した場合においても、局所的に結晶欠陥層をp層に形成すれば同様の効果が得られることは明らかである。更に、pn接合を拡散層ではなく、エピタキシャル成長によって形成した場合においても同様である。
また、上記の結晶欠陥層は、再結合中心密度が高い層として機能している。従って、結晶欠陥層以外でも、再結合中心密度が高い層を局所的に形成すれば同様の効果が得られることが明らかである。例えば、イオン注入の代わりに、再結合中心を形成する元素を局所的に拡散することによって再結合中心密度が高い層を形成することができれば、同様に用いることができる。
また、上記の例では、この半導体装置として、整流素子として用いられるFRDについて説明したが、単に整流素子だけではなく、pn接合の逆方向特性におけるソフトリカバリー特性が要求される半導体装置であれば、本願発明が同様に適用されることは明らかである。
本発明の実施の形態に係るFRDの構造の断面図(a)及び上面図(b)である。 本発明の実施の形態に係るFRDの製造方法を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態に係るFRDにおける逆方向特性の概要を示す図である。 従来のFRDの構造を示す断面図である。
符号の説明
100、200 FRD(Fast Recovery Diode)
101、201 n層(基板)
102、202 n層(半導体層)
103、203 p層(反対導電型の層)
104、204 アノード電極(電極)
105、205 カソード電極
106、207 絶縁層
107 n側結晶欠陥層(結晶欠陥層)
108 p側結晶欠陥層
206 結晶欠陥層

Claims (4)

  1. n型又はp型の半導体層の表面に前記半導体層と反対導電型の層が形成されることによって形成されたpn接合を利用した半導体装置であって、
    前記反対導電型の層の上には厚さが不均一な電極が形成され、
    前記電極の厚さが薄い箇所の直下かつ前記反対導電型の層の直下における前記半導体層中において、再結合中心密度が高い結晶欠陥層が導入されたことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記結晶欠陥層は、前記反対導電型の層直下の半導体層の厚さ方向の全域にわたり形成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  3. 前記半導体装置はFRD(Fast Recovery Diode)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. n型又はp型の半導体層の表面に前記半導体層と反対導電型の層が形成されることによって形成されたpn接合を利用した半導体装置の製造方法であって、
    前記反対導電型の層上に、厚さが不均一な電極を形成する電極形成工程と、
    前記電極上から軽元素のイオン注入を行うイオン注入工程と、
    を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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