JP5292980B2 - ワークステージおよびこのワークステージを使った露光装置 - Google Patents
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Description
また、このワークステージを使った露光装置に関する。
図7に、従来のワークステージを備えた露光装置の概略構成を示す。
光照射部1は、紫外線を含む光を放射するランプ5と、ランプ5からの光を反射するミラー6を備えている。
以下に、図7を用いて露光装置の動作を説明する。
ワークステージの真空吸着孔(真空吸着溝)7に真空が供給され、ワークWはワークステージ3上に吸着保持される。光照射部1から露光光が、マスクM、投影レンズ4を介してワークWに照射され、マスクMに形成されている回路等のパターンがワークW上に露光される。
光照射部1からの露光光照射を停止し露光処理が終わると、真空吸着孔(真空吸着溝)7への真空の供給を止めてワークの吸着保持を解除する。
ワークWはワークステージ3から外れ、不図示の搬送手段により、露光装置外に搬送される。
そのようなワークステージとして、例えば特許文献1がある。
プリント基板には、両面に回路パターンを形成するために、両面にレジストが塗布されるものがある。プリント基板の両面に回路パターンを形成するための手順を、図8と図9を使って説明する。
図8(b) プリント基板Wを、最初に露光する面(第1面)を上に、後で露光する面(第2面)を下にしてワークステージ3に置く。真空吸着孔7に配管Lから真空を供給して、ワークステージ3にプリント基板Wを吸着保持する。不図示のマスクを介して露光光を照射し、第1面にパターンを露光する。
なお、プリント基板で多く使用されるネガレジストは、露光光が照射されると照射された部分が露光前よりも硬くなるため、露光した面を下にしてワークステージにおいても、形成した露光パターンが変形することはない。
上記したように、プリント基板に塗布されるレジストは粘着性(タック性)の高いものが多い。そのため、図8(b)のように、プリント基板Wの第1面を露光するために、第2面を下にしてワークステージ3に置き真空吸着すると、プリント基板Wは強くワークステージ3に押し付けられるので、第2面に塗られているレジストRにより、プリント基板Wがワークステージ3に張り付いてしまう。
このような問題により、従来、両面にレジスト、特に粘着性(タック性)の高いソルダーレジストを塗布したプリント基板に対して、両面に露光処理を行うことは困難であった。
基台に真空を供給すると、基台の凹部を介して、吸着板の貫通孔に真空が供給される。板状部材の上に基板(ワーク)が載置されていれば、基板は板状部材上に吸着保持される。
一方、基台にエアーを供給すると、板状部材の貫通孔にエアーが供給されるとともに、板状部材は、基台に固定されていない部分が、エアーに押されて膨らみ、山形に反る。
また、このようなワークステージを露光装置のワークステージとして使用することにより、露光処理を行うワークの両面にレジストが塗布されたワークの露光処理、即ち両面露光処理を行うことができる。
図1に、本発明のワークステージを備えた露光装置の概略構成を示す。なお、図7と同じものについては同じ符号を付している。
ワークステージ3は、基台(ベースプレート)31と、吸着板と呼ばれる板状部材32とを備える。板状部材(吸着板)32の形状は、ワークステージ3に置かれる基板(ワーク)Wの形に合わせて形成される。
例えば、ワークがプリント基板や液晶基板といった四角いものの場合は、吸着板も四角形になる。
基台31には配管Lが取り付けられている。配管Lにはエアーと真空とが接続されており、第1のバルブB1と第2のバルブB2とを開閉することにより、基台31に真空とエアーを切り替えて供給することができる。
基台31の表面(即ち、凸部101の上面と基台表面の外周部103とでつくる平面)は、精度の良い平面に仕上げられている。即ち、凸部101の上面と基台表面の外周部103とは同じ高さであり、その平面度は10μm程度である。
吸着板32は、凹部31を完全に覆う大きさを有し、全面に渡って所定の直径(例えばφ200μm〜300μm)の貫通孔104が一定間隔(例えば5mm〜6mmピッチ)で設けられている。
基台31上に吸着板32を取り付けて、基台31に配管Lから真空を供給すると、上記のように基台31の凹部100に真空が導かれ、その凹部100を覆う吸着板32の貫通孔104にも真空が供給され、吸着板32に置かれたワークWが吸着保持される
吸着板32は、上記のように弾性を有するが、凸部101が吸着板32を支えて凹部100の内側にへこむのを防ぐ。
また、それとともに凹部100のエアーは、吸着板32を押し上げる。吸着板32は、基台31に対して四隅しか固定されていないので、基台31に固定されていない凹部100を覆っている部分が、自身の弾性により膨らみ山形に反る。
なお、これらの図では、わかりやすいように、ワークWに塗布されているレジストRの厚さや、吸着板32の反り量を誇張して示している。
また、ワークステージ3の基台31には配管Lから真空が供給されている。
基台31に供給されている真空により、ワークWは吸着板32上に吸着保持される。吸着板32上に固定されたワークWは、第1面の露光処理が行われる。
図4(c) ワークWの第1面の露光処理が終わると、基台31への真空の供給を止めエアーの供給に切り替える。
吸着板32は弾性があり、基台31に固定されているのはその四隅のみであるので、吸着板32は、基台31に固定されていない凹部100を部分が、凹部100に供給されたエアーに押されて(エアーの吹き出す方向に)膨らみ、山形に反る。
図4(d) ワークWが吸着板32からはがれたところで、不図示の搬送手段がワークWをワークステージ3から搬出する。
搬出されたワークWは表裏を反転し、今度は第2面を上に、先に露光した第1面を下にしてワークステージ3に再び載置し、露光処理を行う。
このような吸着板32を用いたワークステージ3を、露光装置のワークステージとして使用し、実際に両面にレジスト(ソルダーレジスト)Rを塗布したプリント基板Wを、真空吸着して露光処理したところ、基板Wが吸着板32に張り付くことなくワークステージ3から搬出することができ、両面にレジストRが塗布された基板Wであっても露光処理を行うことができた。
吸着板32が四角形の場合、上記実施例に示すように、四隅で固定することが望ましいが、対向する二辺を固定するのであっても、吸着板32は反ることができるので同様の効果を得ることができる。
上記図2に示した実施例においては、基台31に一つの大きな凹部100を形成しているが、図5に示すように、基台31に複数の凹部100を形成し、それぞれに真空とエアーを供給するようにしても良い。
吸着板32は、基台32に形成したすべての凹部100を覆い、上記実施例と同様に基台31に対して四隅で固定する。
図6(a)に示すように、基台31に真空が供給されている際には、基台31が吸着板32を支持し、吸着板32がへこむのを防ぐ。
なお、エアーが供給されたときに、エアーに押されて吸着板32が反るためには、凹部100の径よりも吸着板32の貫通孔の径が小さくなければならない。
2 マスクステージ
3 ワークステージ
31 基台(ベースプレート)
32 板状部材(吸着板)
4 投影レンズ
5 ランプ
6 ミラー
7 真空吸着孔(真空吸着溝)
100 凹部
101 凸部
102 真空エアー導入路
103 基台表面の外周部
104 貫通孔
105 ねじ
L 配管
M マスク
W ワーク(基板)
R レジスト
B1 第1のバルブ
B2 第2のバルブ
Claims (1)
- 露光光を出射する光出射部と、パターンが形成されたマスクを保持するマスクステージと、上記マスクに形成されたパターンが転写されるソルダーレジストが塗布されたワークを保持するワークステージとを備え、該ワークの両面を露光する露光装置において、
上記ワークステージは、真空吸着により基板を保持するワークステージであって、
真空とエアーが供給される凹部が形成された基台と、該基台の凹部を覆うように取り付けられ、複数の貫通孔が形成された、弾性を有する四角形の板状部材とを備え、上記板状部材は、その四隅または対向する二辺が上記基台に固定され、
上記凹部にエアーを供給することで、上記板状部材をエアーの吹き出す方向に膨らませ山形に反らせ、該板状部材の周辺部の貫通孔よりエアーを放出し、該板状部材の周辺部から内側に向けて上記ワークをはがすことを特徴とする露光装置。
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