JP5292844B2 - 負荷駆動装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献3に記載されているように、上記の如く構成された電力変換器を直流母線により複数台、並列接続した負荷駆動装置も知られている。
この問題を回避するため、特許文献4には、零相分電圧指令値の大きさに応じて正相分電圧指令値の振幅を制限することが開示されている。
[数式1]
|A|+|B|≦1.0
このことは、正相分電圧指令値v*の最大値が零相分電圧指令値V0 *の大きさによって制約を受けることを意味しているが、例えば、負荷として電動機を駆動する場合には電力変換器が所要の電圧を出力できなくなるため、中高回転域においてトルクが制限されるという問題を生じる。
すなわち、請求項1に係る発明は、正負極間にコンデンサが接続された直流母線を共通にして複数台の半導体電力変換器が並列に接続され、各電力変換器がその交流側にそれぞれ接続された負荷を個別に駆動するようにした負荷駆動装置において、
各負荷の中性点に各一端がそれぞれ接続されたスイッチと、
これらのスイッチの各他端と前記直流母線の正極または負極との間に接続された電源と、
前記電力変換器のうち、正相分電圧指令値振幅が所定の閾値を超えない電力変換器については、当該電力変換器に対応する前記スイッチをオンして零相電圧を制御し、前記電源の電圧を昇圧して前記コンデンサに供給すると共に、他の電力変換器については、その電力変換器に対応する前記スイッチをオフして正相分電圧指令値に従ってその電力変換器を制御する制御手段と、を備えたものである。
各負荷の中性点に各一端がそれぞれ接続されたスイッチと、
これらのスイッチの各他端と前記直流母線の正極または負極との間に接続された電源と、
前記電力変換器のうち、正相分電圧指令値振幅に比例する周波数指令値振幅が所定の閾値を超えない電力変換器については、当該電力変換器に対応する前記スイッチをオンして零相電圧を制御し、前記電源の電圧を昇圧して前記コンデンサに供給すると共に、他の電力変換器については、その電力変換器に対応する前記スイッチをオフして正相分電圧指令値に従ってその電力変換器を制御する制御手段と、を備えたものである。
図1は、本発明の第1実施形態を示す回路図である。図1において、110は半導体スイッチング素子Qu1〜Qw1,Qx1〜Qz1及びコンデンサCd1を備えた第1の電力変換器、120は同じく半導体スイッチング素子Qu2〜Qw2,Qx2〜Qz2及びコンデンサCd2を備えた第2の電力変換器、M1,M2はこれらの電力変換器110,120の交流出力端子に接続された負荷としての第1,第2の電動機、300は電動機M1,M2の中性点と電力変換器110,120の負極の直流母線との間にそれぞれスイッチS1,S2を介して接続された直流電源、111,112,121,122は電流検出手段、123は電圧検出手段である。
ここで、上記電動機M1,M2は、同期電動機や誘導電動機等の交流電動機であればその種類を問わない。
なお、前記コンデンサCd1,Cd2は、単一のコンデンサを共用しても良い。
また、直流電源300は、直流母線の正極とスイッチS1,S2同士の接続点との間に接続しても良い。
この制御回路200Aは、電動機M1,M2に周波数指令値f1 *,f2 *通りの周波数を有する電圧を供給するために、PWM制御を行ってゲート信号Gu1〜Gw1,Gx1〜Gz1,Gu2〜Gw2,Gx2〜Gz2を生成するものである。
なお、d軸電圧指令値Vd1 *,Vd2 *は0に設定されて座標変換器203,208に入力されている。
また、直流母線電圧指令値Edc *に基づいて、電圧制御器(AVR)212は、前記電圧検出手段123による電圧検出値Edcdetが上記指令値Edc *に一致するようにフィードバック制御を行い、その出力を零相分電流指令値として出力する。
これらの零相分電圧指令値V01 *,V02 *は、加算器204,209において各相電圧指令値vu1 *〜vw1 *,vu2 *〜vw2 *とそれぞれ加算され、その加算結果が最終的な電圧指令値としてPWM演算器205,210に入力されてゲート信号Gu1〜Gw1,Gx1〜Gz1,Gu2〜Gw2,Gx2〜Gz2が演算されるものである。
例えば、Vq1 *>第1の閾値、かつ、Vq2 *<第1の閾値のとき、制御信号S1ctl,S2ctlによってスイッチS1(S11)をオフ、スイッチS2(S12)をオンさせる。これにより、図1における電動機M1は直流電源300から切り離されると共に、電動機M2の中性点が直流電源300に接続されることになり、第2の電力変換器120が昇圧動作を行う。具体的には、前述した特許文献1,2等に記載されているように、第2の電力変換器120がその上アームのスイッチング素子または下アームのスイッチング素子を全てオンさせることにより零電圧ベクトルを出力させ、直流電源300とコンデンサCd2との間で零相電力を授受することで直流電源300の電圧Vbを昇圧し、コンデンサCd2に供給する。
なお、上述した第1の閾値とは、正相分電圧指令値の振幅と零相分電圧指令値の振幅との加算値が、PWMキャリア信号vcの振幅(1.0)を超えないような正相分電圧指令値の振幅の限界値と定義する。
前述したようにVq1 *>第1の閾値、かつ、Vq2 *<第1の閾値のとき、第1の電力変換器110の零相分電圧指令値V01 *は零になるので、正相分電圧指令値Vq1 *(電圧指令値v1 *)が零相分電圧指令値の干渉を受けることなく電動機M1を運転することができる。他方、第2の電力変換器120は昇圧動作を行うため、その正相分電圧指令値Vq2 *は零相分電圧指令値V02 *の干渉を受けるが、正相分電圧指令値Vq2 *自体が小さいため、これらを加算した電圧指令値v2 *に歪みは発生しない。
なお、各電力変換器110,120の正相分電圧指令値Vq1 *,Vq2 *の両方で第1の閾値以上の値が必要とされた場合には、どちらを優先するかを予め決めておき、優先順位の低い方の正相分電圧指令値を第1の閾値以下とすれば良い。
図5は、この第2実施形態における制御回路の構成を示している。第1実施形態の制御回路200Aとの相違点は、モード切替器211が、周波数指令値f1 *,f2 *に応じてスイッチS1(S11)及びスイッチS2(S12)のオンオフパターンを決定することにある。
V/f一定制御を行う場合、正相分電圧指令値と周波数指令値とは比例関係にあるので、第1実施形態における正相分電圧指令値Vq1 *,Vq2 *に代えて周波数指令値f1 *,f2 *によりモード切替を行うようにしたものである。
この制御回路の動作は、モード切替器211の入力が異なるだけで図2の制御回路200Aと基本的に同一であるため、説明を省略する。
そこで、本実施形態では、制御回路200Cが直流電源300の電圧を監視し、電源電圧検出値Vbdetが予め設定した第2の閾値を下回ったら、スイッチS1(S11),S2(S12)のオンオフパターンを切り替えるようにした。
具体的には、前述した図2のモード切替器211の入力信号(Vq1 *,Vq2 *)や図5のモード切替器211の入力信号(f1 *,f2 *)に代えて電源電圧検出値Vbdetを入力し、これを第2の閾値と比較して制御信号S1ctl,S2ctlを出力するものである。
いま、スイッチS1,S2が共にオンであったとする。時刻t1から電源電圧が低下していき、時刻t2で電源電圧検出値Vbdetが第2の閾値以下になった時点で、スイッチS1(S11)をオフすることにより、オン状態の第2の電力変換器120だけに昇圧動作を行わせる。
第2の電力変換器120では、昇圧比が2以上になるように昇圧動作を行うため、正相分電圧指令値Vq2 *は零相分電圧指令値V02 *の干渉を受けるので低下させなければならないが、第1の電力変換器110側では零相分電圧指令値V01 *を零にするので、第2の電力変換器120による昇圧動作により所要の正相分電圧を出力することができる。
なお、この実施形態において、電源電圧の代わりに直流母線電圧を監視して所定の閾値と比較することによりモード切替を行っても良いことは言うまでもない。
各実施形態との相違点は、制御回路200Dに外部からモード切替信号modeを入力し、スイッチS1(S11),S2(S12)を制御するようにしたことである。この実施形態において、電動機M1または電動機M2により高出力を得たい場合には、外部からモード切替信号modeを加えて強制的にスイッチS1(S11),S2(S12)を制御する。
図9は、この実施形態における制御回路200Dの内部構成を示すブロック図であり、モード切替器211に外部からモード切替信号modeが入力されている点以外は、前記各実施形態と構成は同一である。
従って、正相分電圧指令値の変調率を最大値(PWMキャリア信号の振幅)にとることができ、第1の電力変換器110は高電圧出力が可能となって電動機M1を高出力にて駆動することができる。
111,112,121,122:電流検出手段
123,124:電圧検出手段
200A,200C,200D:制御回路
201,206:f/V変換器
202,207:積分器
203,208:座標変換器
204,209:加算器
205,210:PWM演算器
211:モード切替器
212:電圧制御器(AVR)
213,214:零相電流制御器(ACR)
300:直流電源
M1,M2:電動機
Cd1,Cd2:コンデンサ
Qu1〜Qw1,Qx1〜Qz1,Qu2〜Qw2,Qx2〜Qz2:半導体スイッチング素子
S1,S2,S11,S12:スイッチ
Claims (3)
- 正負極間にコンデンサが接続された直流母線を共通にして複数台の半導体電力変換器が並列に接続され、各電力変換器がその交流側にそれぞれ接続された負荷を個別に駆動するようにした負荷駆動装置において、
各負荷の中性点に各一端がそれぞれ接続されたスイッチと、
これらのスイッチの各他端と前記直流母線の正極または負極との間に接続された電源と、
前記電力変換器のうち、正相分電圧指令値振幅が所定の閾値を超えない電力変換器については、当該電力変換器に対応する前記スイッチをオンして零相電圧を制御し、前記電源の電圧を昇圧して前記コンデンサに供給すると共に、他の電力変換器については、その電力変換器に対応する前記スイッチをオフして正相分電圧指令値に従ってその電力変換器を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする負荷駆動装置。 - 正負極間にコンデンサが接続された直流母線を共通にして複数台の半導体電力変換器が並列に接続され、各電力変換器がその交流側にそれぞれ接続された負荷を個別に駆動するようにした負荷駆動装置において、
各負荷の中性点に各一端がそれぞれ接続されたスイッチと、
これらのスイッチの各他端と前記直流母線の正極または負極との間に接続された電源と、
前記電力変換器のうち、正相分電圧指令値振幅に比例する周波数指令値振幅が所定の閾値を超えない電力変換器については、当該電力変換器に対応する前記スイッチをオンして零相電圧を制御し、前記電源の電圧を昇圧して前記コンデンサに供給すると共に、他の電力変換器については、その電力変換器に対応する前記スイッチをオフして正相分電圧指令値に従ってその電力変換器を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする負荷駆動装置。 - 請求項1または2に記載した負荷駆動装置において、
昇圧動作を行う電力変換器に対する正相分電圧指令値振幅を、当該振幅と零相分電圧指令値振幅との加算値がPWMキャリア信号の振幅を超えない値に設定することを特徴とする負荷駆動装置。
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