JP5292371B2 - デジタル放送受信装置、及びデジタル放送受信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル映像音声信号などのストリームデータを、デジタルインタフェースを介して同時に受信および送信する、記録再生装置、受信装置および入出力装置に関するものである。
デジタル映像信号処理技術ならびに記録再生技術の発展に伴い、衛星放送やCATVを受信するセットトップボックス(STB)あるいはデジタルTV等のデジタル放送受信機、デジタルVTR、ディスクレコーダ等が一般家庭向けの装置として実現できる様になってきた。これらのデジタルAV装置間において映像音声信号を受け渡しする場合には、信号品質の劣化を防ぐためデジタル信号の形式のままストリームデータとして伝送することが望まれる。こうしたストリームデータの伝送に最も適したデジタルインタフェースとして、IEEE1394−1995規格に定められた高速シリアルバス(以下1394バスと記す)が有る。1394バスでは最大63台のデバイスがツリー状の結線で自由に接続でき、最高転送速度400Mbpsでかつ映像音声のストリームなどリアルタイムに伝送する必要の有るデータの伝送に適したアイソクロナス転送方式を備えるなど、AV装置の接続に好適な要件を満たしている。
一方でデジタルVTRなどの記録再生装置は信号の記録再生をデジタル方式で行うため、記録再生の繰り返しに伴う信号品質の変化が本質的に無く、オリジナルと同一のコピーが簡単にしかも何回でも生成可能である。このことは、著作権の留保された映像音声のデータ(コンテンツ)であってもオリジナルと違わぬ多数のコピーを一般家庭での使用範囲を越えて大量に複製される可能性を招きかねない。
このようなコンテンツの不正なコピーを防止するための技術としてDTCP(Digital Transmission Contents Protection)方式が1394バスでは採用されている。DTCP方式では著作権の留保された映像音声ストリームを取り扱うAV装置、即ち放送受信機、記録再生装置、表示装置など1台1台に認証のためのデータを付与し、互いの認証に成功した装置間においてのみデータの伝送が可能な様に、ストリームの送り出す側の装置(以下ソース装置)からスクランブル処理したストリームを送出し、認証により予めスクランブルを解除するための鍵データを取得しているストリーム受信側の装置(以下シンク装置)でストリームを受信して復元し、これの再生または記録を行う。
映像音声ストリームにはデータのコピーに関する条件を記載したコピー制御情報が付与されており、これによって”copy free”(コピー無制限)、”copy never”(コピー禁止)、”copy one generation”(コピー1回可)の3つのいずれかに区分されている。デジタルVTRなどの記録可能な装置では”copy free”または”copy one generation”のストリームのみを受信して記録することができ、”copy one generation”のストリームを記録した場合にはコピー制御情報を”no more copies”(コピー不可)に変更する。デジタルTVなどの映像音声を再生表示する装置においてはコピー制御情報の如何に関わらずストリームを受信して再生することができる。
このような技術としては例えば特開平11−205310号公報に記載されているものがある。
特開平11−205310号公報
上記した通り、DTCP方式では、コピー制限がかかるコンテンツ(例えば”copy one generation”のコンテンツ)をコピーする際、必ず、ソース装置とシンク装置の間で認証が行われる。そのため、ソース装置は、その時点で何台のシンク装置から認証されたかを把握することが可能である。しかしながら、コンテンツの入出力を同時に行う装置、例えば、入力したコンテンツを記録しつつ、該コンテンツを出力するような装置を考えた場合、元のソース装置は、実際に該コンテンツを受信しているシンク装置の数を把握することが出来ない。言い換えれば、上記DTCP方式では、コピー制限がかかるコンテンツを受信するシンク装置の数を把握し制限することができない。このことは、コピーの世代制限こそ可能であるが、コピーの延べ数制限は不可能であることを意味する。
そして、コンテンツを同時に入出力する装置としては、必ずしも同種のインタフェースによって、入力と出力が行われるとは限らず、入力は1394バスで行い、出力は無線伝送で行うことも考えられる。
本発明の目的は、複数の装置が接続された環境において、コピー制限がかかるコンテンツを送信する装置(ソース装置)が、該コンテンツを受信するシンク装置の数を正しく把握できるようにすることにある。
上記課題を解決するため、特許請求の範囲に開示されている技術的思想を用いればよい
本発明によれば、複数の装置が接続された環境において、コピー制限がかかるコンテンツを送信する装置(ソース装置)は、該コンテンツを受信するシンク装置の数を正しく把握できるようになる。
本発明の一実施例によるストリームデータ入出力装置を含むAVシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例によるストリーム入出力装置のインタフェース手段の詳細構成を示すブロック図である。 デジタル衛星放送受信装置とデジタルTVの間のデータ伝送方法を示す図である。 ハードディスクレコーダとデジタル衛星放送受信装置およびデジタルTVとの間のデータ伝送方法を示す図である。 ハードディスクレコーダとデジタル衛星放送受信装置およびデジタルTVとの間のデータ伝送方法を示す図である。 デジタルVTRとデジタル衛星放送受信装置およびデジタルTVとの間のデータ伝送方法を示す図である。 ストリームデータ記録再生装置とデジタル衛星放送受信装置との間のデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 ストリームデータの伝送パケット形式を示す図である。 本発明の一実施例によるストリームデータ入出力装置と他の装置との間のデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明の一実施例によるストリームデータ入出力装置と他の装置との間のデータ伝送手順を示すシーケンス図である。 本発明の一実施例によるストリームデータ入出力装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例によるストリームデータ入出力装置の一実施例であるハードディスクレコーダを用いて構成されるAVシステムの構成を示したものであり、デジタル衛星放送受信機3、デジタルTV4、ハードディスクレコーダ1、デジタルビデオテープレコーダ2とにより構成され、これらが互いに1394バスにより結合されているものとする。
デジタル衛星放送受信機3はアンテナ31にて受信した信号をフロントエンド32で復調し、デマルチプレクサ33において多重化されたトランスポートストリームから所望の番組データを選択し、インタフェース部35より端子36を介してバス上にストリームとして出力する。CPU34は内蔵するメモリもしくは図示しないメモリに蓄積されたプログラムを実行してデジタル衛星放送受信機3各部の制御を行う。さらにCPU34は受信したトランスポートストリームから番組案内情報(EPG)を読み取ってこれをユーザに提示するための画面データを含む操作用の画面データを生成してこれを1394バスに送信したり、1394バスを介して制御コマンドの送受信を行うなどの処理を行う。
デジタルTV4は1394バス上を送られてきたストリームを端子44aまたは44bを介してインタフェース部42で受信し、デコーダ43において映像および音声データに復元し、映像データは信号処理回路45を経てCRT46上に表示する。音声データに関しては図示しない音声信号処理回路を経て、図示しないスピーカから再生される。CPU41は内蔵するメモリもしくは図示しないメモリに蓄積されたプログラムを実行してデジタルTV4各部の制御を行う。さらにCPU41は1394バスにより接続される他の装置を制御するための画面データを受信してこれを信号処理回路45に含まれるメモリに描画して表示させたり、他のデバイスを制御するためのコマンドを送受信したりする。また、特に本発明にかかるものとして、1394バス上を送られてきたストリームを端子44aを介してインタフェース部42で受信し、一方では、上述の通り、デコーダ43、信号処理回路45を経てCRT46上に表示し、また一方では、受信したストリームを端子44bから再び1394バス上へ出力する。
ディスクレコーダ1は1394バス上を送られてきたストリームを端子15aを介してインタフェース部14で受信し、信号処理回路13でディスク11への書き込み用データフォーマットに変換してディスク11に記録する。また、ディスク11から読み出した信号を信号処理回路13で転送用のストリームフォーマットに変換し、インタフェース部14から端子15aおよび15bを介して1394バス上にストリームとして送信する。CPU12は内蔵するメモリもしくは図示しないメモリに蓄積されたプログラムを実行してディスクレコーダ1各部の制御を行う。さらにCPU12はディスク装置1の操作内容を示す画面データを作成してこれを1394バスに送信したり、1394バスを介して制御コマンドの送受信を行うなどの処理をする。また、特に本発明にかかるものとして、1394バス上を送られてきたストリームを端子15aを介してインタフェース部14で受信し、一方では、上述の通り、信号処理回路13を経てディスク11に記録し、また一方では、受信したストリームを端子15bから再び1394バス上へ出力する。
デジタルVTR2は1394バス上に送られたストリームを端子26を介してインタフェース部22で受信し、信号処理回路23でテープ媒体への記録フォーマットに変換して図示しない回転ドラムに取りつけられたヘッド24からテープ25に記録される。また逆にテープ25からヘッド24によって読み取ったデータを信号処理回路23において転送用のストリームフォーマットに変換し、インタフェース部22から端子26を介して1394バス上に送り出す。CPU21は内蔵するメモリもしくは図示しないメモリに蓄積されたプログラムを実行してデジタルVTR2各部の制御を行うとともに、デジタルVTR2の操作内容を示す画面データを作成してこれを1394バスに送信したり、1394バスを介して制御のためのコマンドの送受信を行うなどの処理を行う。
図2は各装置共通の構成によって実現されるインタフェース部14、22、35、42のより詳細な構成を示したものである。1394バスコネクタに至る物理層処理部(PHY)54、リンク層処理部(LINK)53はそれぞれIEEE1394規格により規定される物理層およびリンク層の処理を実行し、リンク層処理部53の入出力はアイソクロナス転送モードによって1394バス上を転送されるデータを蓄積するためのアイソクロナス転送FIFO52、およびアシンクロナス転送モードにより1394バス上を転送されるデータを蓄積するアシンクロナス転送FIFO55に接続され、アイソクロナス転送FIFOの入出力はデータ暗号化/復号化部51により必要に応じてスクランブル処理またはデスクランブル処理が施されて装置内部の信号処理部などに接続される。アイソクロナス転送FIFO55の入出力はホストインタフェース56を介して装置内部のCPUに接続される。CPUでは1394バス上にアシンクロナス転送モードを用いて送受信される制御コマンドの送受信を行うほかホストインタフェース56を介してインタフェース部各部の制御を行う。
次に図1に示したAVシステムの動作について説明する。まずデジタル衛星放送によって放送される番組をデジタル衛星放送受信機3で受信してデジタルTV4により視聴する場合には、デジタル衛星放送受信機3において所望の番組を選択し、これを1394インタフェース上にストリームとして送り出し、これをデジタルTV4で受信して再生表示する。1394バスではアイソクロナス転送とアシンクロナス転送の2つのモードが規定されており、放送番組のストリームをリアルタイムに転送する場合には通常アイソクロナス転送モードを使用する。ストリームデータの伝送フォーマットとストリーム送受信の制御にはIEC61883規格に規定される方式を使えば良い。
図3はIEC61883規格に定められるストリームデータの伝送制御方式に従ってデジタル衛星放送受信機からデジタルTVにストリームデータを伝送する場合の論理的な接続形態を示したものである。IEC61883規格では“プラグ”と呼ぶ仮想的なストリームデータの入出力部を設け、プラグ間に論理的な接続である“コネクション”を設定することによって、ストリームデータの送信装置と受信装置を規定する。図3の例ではデジタル衛星放送受信機3の出力プラグ301とデジタルTV4の入力プラグ401とを1394バス上のアイソクロナスデータチャンネルXを用いて接続し、このチャンネルXを使ってストリームデータを伝送することを示している。ストリームデータ送受信の制御は1394バスに接続される各装置のバスアドレス空間内に設けられたプラグコントロールレジスタへの書きこみを行うことによって実行され、たとえばデジタルTV4からデジタル衛星放送受信装置3の出力プラグレジスタに送信チャンネルXを設定値として書込むとともにデジタルTVが自分自身の入力プラグレジスタをチャンネルXの受信に設定することによってコネクションが確立し、衛星放送受信機3はチャンネルX使ってデジタルTV4にストリームを送信することができるようになる。
コネクションの設立は上記した様にデジタルTV4側、即ちシンク側から行うほか、衛星放送受信機即ちソース側から行うことも可能であり、更にはソース側からシンク側に対しコネクション設立を指令するコマンドを送ってコネクションを設立させるようなことも可能である。ストリームデータの伝送を終了する場合には、各装置の入力プラグレジスタおよび出力プラグレジスタにチャンネルXを用いたコネクションを解除するようにデータを書き込むことにより、設立されたコネクションを破棄する。なお、IEC61883規格では入力プラグと出力プラグの間を接続するポイント−トゥ−ポイントコネクションと入力プラグもしくは出力プラグとアイソクロナスデータチャンネル間を接続するブロードキャストコネクションとが定義されているが、上記および以後特に断りのない限りポイント−トゥ−ポイントコネクションを単にコネクションと表記するものとする。
次に衛星放送番組をディスクレコーダ1によって記録する場合の動作について説明する。この場合には図4に示す様に、衛星放送受信機3の出力プラグ301とディスクレコーダ1の入力プラグ101の間にコネクションを設立して番組のストリームを伝送し、ディスクレコーダ1においてディスクに記録する。この際にデジタルTV4で同じチャンネルXのストリームを受信することによりディスクレコーダで記録しているストリームの映像をデコードして表示する、いわゆる記録モニタを行うことができる。IEC61883では予め設立されているコネクションに対し、同じチャンネルのストリームを他の装置にも使用できる様にコネクションを追加することができるようになっており、後からコネクションを追加ことを“オーバレイ”と呼ぶ。
図4に示すようにデジタル衛星放送受信機3の出力プラグとデジタルTV4の入力プラグ401との間にコネクションを設立する。この場合、最初にデジタル衛星放送受信機3からデジタルTV4にストリームを送信して視聴するために設立したコネクションの上にディスクレコーダ1の入力プラグ101へのコネクションをオーバレイすることも可能であるし、あるいはデジタル衛星放送受信機3からディスクレコーダ1へのコネクションにデジタルTV4への入力のコネクションをオーバレイすることも可能である。コネクションを設立する場合には視聴の場合と同様に、衛星放送受信機3、デジタルTV4、ディスクレコーダ1のいずれの装置の側から行っても良いし、あるいはコマンドを送って相手方の機器からこれを実行させても良い。
記録動作を行う場合の使用者の操作については種々の形態が考えられ、デジタルTV4上に表示されるGUI画面を見ながらリモコン等の操作により入力した指令を、TVからコマンドとして1394バス経由でデジタル衛星放送受信機3ならびにディスクレコーダ1に送る様にしても良いし、あるいはデジタル衛星放送受信機3またはディスクレコーダ1の生成するGUI画面をデジタルTV4に送って表示し、デジタル衛星放送受信機3またはディスクレコーダ4側のリモコンもしくはパネルの操作によって操作を行うことにより記録を行わせるなどの方法でも実現可能である。
デジタルTV4からデジタル衛星放送受信機3あるいはディスクレコーダ1を操作したり相手方の装置にコネクションを設立させるためのコマンドは、IEC61883規格に定めているコマンド転送プロトコルに従って、AV装置の制御を行うためのコマンド仕様として1394Trade Associationにより定められたAV/Cコマンドセットを用いるようにすればよい。また、GUI画面を他の機器に伝送する方法としては、EIA775A規格に定められている方法や、上記したAV/Cコマンドセット仕様により示されるパネルサブユニットを用いる方法、AV装置のネットワーク制御仕様を定めるHAVi(Home Audio Video interoperability)仕様に定められたGUIの実現方法などを用いることができる。
次にディスクレコーダ1に記録されている放送番組を再生してデジタルTV4で表示する場合について説明する。図5はディスクレコーダ1からストリームを送信してデジタルTV4で表示する場合のストリームの伝送状態を示したものである。この場合にはディスクレコーダ1の出力プラグ102からデジタルTV4の入力プラグ401にコネクションを設定して、ストリームを伝送する様にして、デジタルTV4で受信したストリームをデコードして表示する。視聴や記録の場合と同様にコネクションを設立する機器や、使用者の操作の方法には種々の形態が考えられる。
デジタルVTR2でストリームの記録あるいは再生を行う場合にも図6に示す様にディスクレコーダの場合と同様にデジタルVTR2の入力プラグ201または出力プラグ202とデジタル衛星放送受信機3の出力プラグ301またはデジタルTV4の入力プラグ401との間にそれぞれコネクションを設立してストリームの伝送を行えば良い。
以上の説明では衛星放送から受信した番組にコピー制限が行われている場合については考慮せずに説明した。衛星放送などから受信してディスクレコーダに記録した番組をバス上にストリームとして送信し、これを他のディスクレコーダあるいはデジタルVTRで受信すればコピーすることが可能である。IEEE1394およびIEC61883の各規格ではストリームの送受信を行うことのできる機器については特に制限が設けられることはなく、上述した様にコネクションをオーバレイすることによって、バス上に流れているストリームを他のどの機器でも受信して利用することが基本的に可能であり、一つのストリームを同時に複数の機器で記録してコピーを多数作ることも可能であった。
そこで放送番組などのうち著作権が留保されており、著作権者の権利を保護するためにコピーの作製に制限を加える必要の有る、例えば映画などのコンテンツを1394バス上で伝送する場合には、このようなコンテンツが無制限にコピーされることを防ぐのを目的として、1394バス上での著作権保護仕様を定めたDTCP(Digital Transmission Content Protection)方式を用いる。
DTCP方式によれば著作権が留保されコピーに制限が設けられたコンテンツを1394バス上にストリームとして伝送しようとする際には、予め機器に組み込まれた認証用の情報を用いて互いに相手の機器の認証を行い、認証に成功した場合に限りコンテンツをスクランブルして伝送するための鍵データを互いに共有して、ソース機器側から暗号化されたコンテンツのストリームを1394バス上に送信して、シンク側で受信したストリームを共有された鍵を用いて復元することにより、認証用の情報を持つ機器同士においてのみコンテンツの送受信が可能となる。
図7は、図1に示すAVシステムにおいてデジタル衛星放送受信機3からディスクレコーダ1にコピー制限のあるコンテンツを伝送する際の伝送手順を示したものである。図7において衛星放送受信機3からディスクレコーダ1にストリームを伝送しようとする場合には、先に述べた様にまず、衛星放送受信機3の出力プラグとディスクレコーダ1の入力プラグの間にコネクションを設立し(手順1001)、ソース側である衛星放送受信機3でコンテンツを暗号化するための鍵データを生成して(手順1002)、この鍵データによってスクランブル処理を行ったストリームをバス上に送信開始する(手順1003)。シンク側であるディスクレコーダ1はスクランブル処理されたストリームを受信すると、ソース側に対して認証の要求を行い(手順1004)ソース−シンク間で互いに相手の認証を行い、鍵データの交換が行われる(手順1005)。そして認証に成功するとシンク側でコンテンツ暗号化の鍵データを計算することが可能になり、この値を計算して(手順1006)、ソース側から送られるストリームを復号して受信することができる(手順1007)。
ストリームの伝送を終了する時には、ソース側からのストリームを止め(手順1008)、ソースとシンク間のコネクションを破棄し(手順1009)、ソース側シンク側それぞれの鍵データを破棄する(手順1010、1011)。
コンテンツのコピー制限は”copy free”、”copy never”、”copy one generation”および” no more copies”の4つのレベルが設けられたコピー制御情報を用いて識別する。図8は1394バス上にストリームデータを伝送するために使われるアイソクロナス転送モードのデータパケットの形式を示している。パケットは32ビットのヘッダ情報とヘッダのCRC、データフィールドとデータCRCから構成される。ヘッダ情報はパケットの長さを示す16ビットのData Lengthフィールド、パケットのデータフォーマットの識別に用いられるTagフィールド、パケットが伝送されるのに用いるアイソクロナスチャンネル番号を示すChannelフィールド、パケットのトランザクションの種類を示すTcode、データの同期に用いられるSyのフィールドを有する。このうちのSyフィールドの上位2ビットを用いて前述した4つのレベルを表す値をそれぞれ付与することにより、ストリームにより伝送されるコンテンツのコピー制御情報を識別する。
“copy free”のコンテンツはコピーに制限が設けられておらず、どの機器でも自由に送受信可能であり、バスへの送受信に際してスクランブルを行う必要はない。その他の3つのレベル”copy never”、”copy one generation”および”no more copies”のコンテンツはコピーに制限が設けられており、バス上の伝送に際してスクランブルが必要となる。”copy never”のコンテンツはディスクレコーダやVTRの様な記録装置で受信して媒体に蓄積することはできず、例えば衛星放送受信機からデジタルTVに送信して視聴する場合のように記録動作を行わない場合にのみ伝送されたストリームを受信することができる。”copy one generation”のコンテンツは記録装置において記録することは可能であるが、一端記録した後にその記録装置から再生して送信する場合にはコピー制御情報を”no more copies”に変えて送信しなければなならない。” no more copies”のコンテンツは”copy never”と同様に生成したデータの表示のみが許される。
認証のための情報を持つ機器では必ず上記したコピー制御情報に従ったコンテンツの処理を正しく実施することにより、DTCP方式ではコピー制限されたコンテンツが不正にコピーされることを防止している。
次に本発明の一実施例である、デジタルTV4が、1394バス上を送られてきたストリームを端子44aを介してインタフェース部42で受信し、一方では、上述の通り、デコーダ43、信号処理回路45を経てCRT46上に表示し、また一方では、受信したストリームを端子44bから再び1394バス上へ出力する、場合の動作について説明する。本例ではデジタルTV4は、1394バスを介して、デジタル衛星放送受信機3からコピー制限がかかるストリームを受信し、それをハードディスクレコーダ1へ出力するものとする。図9にその手順を示す。
図9において、デジタル衛星放送受信機3からコピー制限がかかるストリームを受信する場合には、先に述べた様にまず、衛星放送受信機3の出力プラグとデジタルTV4の入力プラグの間にコネクションを設立し(手順1101)、ソース側である衛星放送受信機3でコンテンツを暗号化するための鍵データを生成して(手順1102)、この鍵データによってスクランブル処理を行ったストリームをバス上に送信開始する(手順1103)。シンク側であるデジタルTV4はスクランブル処理されたストリームを受信すると、ソース側に対して認証の要求を行い(手順1104)ソース−シンク間で互いに相手の認証を行い、鍵データの交換が行われる(手順1106)。そして認証に成功するとシンク側でコンテンツ暗号化の鍵データを計算することが可能になり、この値を計算して(手順1107)、ソース側から送られるストリームを復号して受信することができる(手順1108)。この1104、1106の処理により認証が成功した場合には、ソース機器すなわちこの場合デジタル衛星放送受信機3は、自身が出力しているストリームを受信しているシンク機器の数を1インクリメントする(手順1105)。ただし、これは既に有効な認証処理が確定しているシンク機器に対する場合については、適用されない。
さて、今度はハードディスクレコーダ1が、上述したストリーム(元はデジタル衛星放送受信機3が出力)をデジタルTV4から受信する場合であるが、まず、デジタルTV4の出力プラグとハードディスクレコーダ1の入力プラグの間にコネクションを設立し(手順1201)、ソース側であるデジタルTV4でコンテンツを暗号化するための鍵データを生成して(手順1202)、この鍵データによってスクランブル処理を行ったストリームをバス上に送信開始する(手順1203)。(第2の)シンク側であるハードディスクレコーダ1はスクランブル処理されたストリームを受信すると、ソース側(デジタルTV4)に対して認証の要求を行う(手順1204)。この時、本発明にかかるデジタルTV4は、ハードディスクレコーダ1からの認証要求を一時的に拒否する(手順1205)。そしてこの間に、デジタルTV4は(元の)ソース機器であるデジタル衛星放送受信機3に対して認証の要求を行い(手順1206)ソース−シンク間で互いに相手の認証を行い、鍵データの交換が行われる(手順1208)。この手順1206による認証要求を行う際は、既に有効な認証処理が確定しているシンク機器に対する場合であっても、シンク機器の数をインクリメントする必要があることを示す情報を付加して要求する。そしてこれを受けたソース側(デジタル衛星放送受信機3)は、自身が出力しているストリームを受信しているシンク機器の数を1インクリメントする(手順1207)。元のソース機器との認証が成功したならば、デジタルTV4は改めてハードディスクレコーダ1に対して認証の要求を行い(手順1209)ソース−シンク間で互いに相手の認証を行い、鍵データの交換が行われる(手順1211)。そして認証に成功すると(第2の)シンク側でコンテンツ暗号化の鍵データを計算することが可能になり、この値を計算して(手順1212)、ソース側から送られるストリームを復号して受信することができる(手順1213)。この1209、1211の処理により認証が成功した場合には、ソース機器すなわちこの場合デジタルTV4は、自身が出力しているストリームを受信しているシンク機器の数を1インクリメントする(手順1210)。
以上の例において、デジタル衛星放送受信機3、デジタルTV4、ハードディスクレコーダ1以外の機器との間ではストリームの入出力が行われていないと仮定すると、手順1213の時点で、デジタル衛星放送受信機3が管理する認証済シンク機器数は2となり、一方でデジタルTV4が管理する認証済シンク機器数は1となる。
さて、図9においては、シンク機器数をインクリメントしていく場合について説明してきたが、今度は逆にデクリメントしていく場合について図10を用いて説明する。この例では、(第2の)シンク機器であるハードディスクレコーダ1がストリームの受信を停止した場合について説明する。
図10において、手順1301がその始まりであり、まず、ストリームを受信していたハードディスクレコーダ1は、ストリーム送受信のために設立していたコネクションの破棄を行う。その後、ソース側シンク側それぞれの鍵データを破棄する(手順1302、1303)。シンク側(ハードディスクレコーダ1)とのコネクションを破棄したデジタルTV4は、自身が管理していたシンク機器の数を、そのコネクションでのシンク数分、デクリメントする(手順1304)。そして、さらに元のソース機器であるデジタル衛星放送受信機3に対して、シンク機器が減った旨の通知を行う(手順1305)。この通知には、減ったシンク機器数の情報が付加される。該通知を受けたデジタル衛星放送受信機3は、減ったシンク機器数分、自身が管理していたシンク機器の数をデクリメントする(手順1306)。
以上の例において、デジタル衛星放送受信機3、デジタルTV4、ハードディスクレコーダ1以外の機器との間ではストリームの入出力が行われていないと仮定すると、手順1306の時点で、デジタル衛星放送受信機3が管理する認証済シンク機器数は1となり、一方でデジタルTV4が管理する認証済シンク機器数は0となる。
また、手順1304の説明を補足するならば、もし、図9手順1210の後の状態において、デジタルTV4がデジタル衛星放送受信機3とのコネクションを破棄した場合は、デジタル衛星放送受信機3は、自身が管理していたシンク機器の数を、そのコネクションでのシンク数分すなわち2デクリメントすることになる。結果としてシンク機器の数は0となる。
以上述べた様にすれば、コンテンツの入出力を同時に行う装置、例えば、入力したコンテンツを再生しつつ、該コンテンツを出力するような装置が接続された環境においても、コピー制限がかかるコンテンツを送信する装置(ソース装置)は、該コンテンツを受信するシンク装置の数を正しく把握できるようになる。そして、その数を把握できるようになることによって、例えばコピー数の制限などを行うといったことが可能になってくる。
以上では、コンテンツの入出力を同時に行う例として、入力、出力、何れも1394バスを使用するデジタルTV4を例に説明した。しかしながら、本発明は、入力と出力は必ずしも同一の伝送方式を使用している必要は無く、図11に示すハードディスクレコーダ1rのような、入力は1394バスで、出力は無線伝送にて行うような装置でも適用可能である。
さらに、以上では、コンテンツの入出力を同時に行う装置として、デジタルTV4やハードディスクレコーダ1のように、それ自身が、再生あるいは記録などにより、入力したストリームを直接的に使用している場合を例に説明した。しかしながら、上記したような入力は1394バスで、出力は無線伝送でというように、単にストリームを中継するような装置であっても、本発明は適用可能である。
1、1r…ディスクレコーダ
2、2r…デジタルVTR
3…衛星放送受信機
4…デジタルTV
11…ハードディスク
12、21、34、41…CPU
13、23、45…信号処理回路
14、22、35、42、14r、22r…インタフェース手段
15a、15b、26、36、44a、44b、15r、26r…端子
24…ヘッド
25…テープ
31…アンテナ
32…フロントエンド
33…デマルチプレクサ
43…デコーダ
46…CRT
51…暗号化/復号化手段

Claims (2)

  1. デジタル放送信号を受信して出力するデジタル放送受信装置において、
    前記デジタル放送信号は、番組データと番組情報とが多重されたトランスポートストリームであり、
    前記番組データは、映像音声ストリームと、少なくとも無制限にコピー可、コピー禁止、1世代のみコピー可の状態を示すコピー制御情報とを含み、
    前記デジタル放送信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信したデジタル放送信号から所望の番組データを選択する選択手段と、
    前記デジタル放送受信装置とバス接続された外部の装置との間でポイント−トゥ−ポイントコネクションを設立し、該コネクション設立した前記外部の装置へ前記選択手段で選択された番組データの映像音声ストリームを出力可能なインタフェース手段と
    記受信手段、前記選択手段および前記インタフェース手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記受信手段で受信したデジタル放送信号から前記番組情報を読み取ってユーザに提示するためのデータを生成して前記インタフェース手段より出力するように制御し、
    前記コピー制御情報に応じて前記インタフェース手段における前記外部の装置への映像音声ストリームの出力状態を制御し、
    前記インタフェース手段における前記外部の装置への映像音声ストリームの出力状態は、
    前記コピー制御情報が無制限にコピー可であることを示している場合に、前記デジタル放送受信装置とバス接続された複数の前記外部の装置との間でポイント−トゥ−ポイントのコネクションを設立し、コネクションを設立した前記外部の装置へ映像音声ストリームをスクランブルしないで出力する第1の出力状態と、
    前記コピー制御情報がコピー禁止、または1世代のみコピー可であることを示している場合に、前記デジタル放送受信装置とバス接続された前記外部の装置との間でポイント−トゥ−ポイントのコネクションを設立し、コネクションを設立した前記外部の装置を認証し、認証が成功した前記外部の装置へ映像音声ストリームをスクランブルして出力し、かつ、前記デジタル放送受信装置とバス接続された複数の前記外部の装置との間でポイント−トゥ−ポイントのコネクションを設立して映像音声ストリームを出力可能なときに、該コネクションを設立し、認証が成功して映像音声ストリームを出力する前記外部の装置の数を管理し、該外部の装置の数を制限する第2の出力状態と、
    を有することを特徴とするデジタル放送受信装置。
  2. デジタル放送信号を受信して出力する受信装置におけるデジタル放送受信方法において、
    前記デジタル放送信号は、番組データと番組情報とが多重されたトランスポートストリームであり、
    前記番組データは、映像音声ストリームと、少なくとも無制限にコピー可、コピー禁止、1世代のみコピー可の状態を示すコピー制御情報とを含み、
    前記デジタル放送信号を受信するステップと、
    受信した前記デジタル放送信号から所望の番組データを選択するステップと、
    前記受信装置とバス接続された外部の装置との間でポイント−トゥ−ポイントコネクションを設立し、コネクションを設立した前記外部の装置へ前記選択された番組データの映像音声ストリームを出力するステップと、
    前記受信したデジタル放送信号から番組情報を読み取ってユーザに提示するためのデータを生成して出力するステップとを備え、
    前記外部の装置への映像音声ストリームの出力状態は、
    前記コピー制御情報が無制限にコピー可であることを示している場合に、前記受信装置とバス接続された複数の前記外部の装置との間でポイント−トゥ−ポイントのコネクションを設立し、コネクションを設立した前記外部の装置へ映像音声ストリームをスクランブルしないで出力する第1の出力状態と、
    前記コピー制御情報がコピー禁止、または1世代のみコピー可であることを示している場合に、前記受信装置とバス接続された前記外部の装置との間でポイント−トゥ−ポイントのコネクションを設立し、コネクションを設立した前記外部の装置を認証し、認証が成功した前記外部の装置へ映像音声ストリームをスクランブルして出力し、かつ、前記受信装置とバス接続された複数の前記外部の装置との間でポイント−トゥ−ポイントのコネクションを設立して映像音声ストリームを出力可能なときに、該コネクションを設立し、認証が成功して映像音声ストリームを出力する前記外部の装置の数を管理し、該外部の装置の数を制限する第2の出力状態と、
    を有することを特徴とするデジタル放送受信方法。
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